JPH05347429A - 半導体発光装置 - Google Patents

半導体発光装置

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JPH05347429A
JPH05347429A JP15386492A JP15386492A JPH05347429A JP H05347429 A JPH05347429 A JP H05347429A JP 15386492 A JP15386492 A JP 15386492A JP 15386492 A JP15386492 A JP 15386492A JP H05347429 A JPH05347429 A JP H05347429A
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light
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Hirokazu Iwata
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Abstract

(57)【要約】 【目的】光学素子等との光結合において高い光利用効率
を得ることのできる半導体発光装置を提供する。 【構成】本装置は、基板36の主面に少なくとも一層の半
導体よりなる発光層34が形成された端面発光型発光ダイ
オード30からなる半導体発光装置において、端面発光型
発光ダイオード30の光出力を取り出す面、すなわち光出
射端面3120が、基板主面と垂直な方向から見て、光出射
軸方向314 と+θ傾いた面、垂直な面、及び−θ傾いた
面の3面で構成されていることを特徴とする。 【効果】端面発光型発光ダイオードの光出射端面の形状
を上記のように構成したことにより、発光ダイオードの
発光層と平行な面でのビーム形状に指向性を持たせるこ
とができ、光学素子等との光結合において高い光利用効
率を得ることができる発光装置が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバーを用いた
通信や照明に用いられる発光ダイオードを用いた光源
(光通信用光源、光ファイバー照明装置用光源)、ある
いは、感光体への書込手段として発光ダイオードを用い
た光プリンター等の光書き込み用光源等として応用され
る半導体発光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真による印字方式を採用した光プ
リンター等の光源、光通信用の光源等への応用を目的と
して、発光ダイオード及び、発光ダイオードアレイから
なる半導体発光装置の研究が行われている。光プリンタ
ー等の書き込み用光源としては、発光ダイオードアレイ
は、可動部がなく構成部品も少ないことから、光プリン
ターのヘッドに用いるとプリントヘッドの小型化が可能
になる。また、自己発光型で消光比が高く良好なコント
ラストが得られ、さらに、複数のチップの接続により、
長尺化対応が可能となり、発光ダイオードの高出力化に
より、高速化にも対応可能となる等、種々の利益を得る
ことができる。光通信用の光源としては、発光ダイオー
ドは、近中距離光通信用の光源として使用される。光通
信用光源として発光ダイオードの構造で注意されること
は、発光効率が高いこと、発光が効率良く結晶外部に取
り出されること、効率良く光ファイバーに光が入ること
である。これらの用途に用いられる発光ダイオードとし
ては、面発光型発光ダイオードや、端面発光型発光ダイ
オード等がある。
【0003】まず、面発光型発光ダイオードアレイの基
本的な構造としては、例えば図24に示すようなものが
報告されている(昭和55年度電子通信学会通信部門全
国大会予稿集、第1−211頁参照)。このような面発
光型発光ダイオードアレイでは、多くの場合、その発光
部1より得られる光出力の強度を発光面内で均一にする
ために、発光部の両端もしくは周囲に電極11が形成され
ている。このように、面発光型発光ダイオードアレイで
は、光出力が取り出される発光部と電極とが同一面上に
存在するため、単位素子当たりに要する幅は、発光部の
幅と電極の幅、及び素子分離領域の幅を合計したものと
なり、例えば600dpi(dots per inch)以上のような高密
度に発光部を形成することは極めて困難である。また、
面発光型発光ダイオードは、光取り出し面の面積が広い
ため、出力される光の強度は大きいが、出力される光の
ビーム形状が完全拡散に近くなるため、レンズや光ファ
イバー等への結合効率は低く、発光ダイオードから出力
される光の利用効率は高くない。
【0004】次に、端面発光型発光ダイオードアレイと
しては、例えば図25に示すようなものがある(特開昭
60−32373号公報参照)。この例では、基板上の
積層構造内に複数個の発光部2が形成されており、これ
らの発光部2は、その基板面と平行な面内に対して垂直
な方向に形成された分離溝3により、電気的且つ空間的
に分離されている。このような端面発光型発光ダイオー
ドアレイでは、光出力が取り出される発光部2と電極2
1,25とが同一面上に存在せず、単位素子当たりに要す
る幅は、発光部2の幅と素子分離溝領域の幅を合計した
ものとなり、例えば、600dpi以上のような高密度な発光
部2の形成も、原理的に可能である。このため、高密度
光プリンター用光源として用いる発光ダイオードアレイ
としては、端面発光型発光ダイオードアレイが適してい
ると言える。さらに、端面発光型発光ダイオードは、光
取り出し面が、発光ダイオードの側面(端面)であるた
めに、その面積が小さい分、出力される光の強度は、面
発光型発光ダイオードに比べ大きくはない。しかし、出
力される光のビーム形状が、基板に平行な面では完全拡
散であるが、基板に垂直な面ではある程度の指向性を持
った長楕円形状をしており、レンズや光ファイバー等へ
の結合効率は面発光型発光ダイオードよりは高く、発光
ダイオードから出力される光の利用効率も面発光型発光
ダイオードより一般的に高くなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
端面発光型発光ダイオードでは、光出射端面はヘキ開等
の方法により形成されるため、基板に垂直な一平面にな
る。従って、このような光出射端面から出射される光
は、発光層と垂直な面では、ある程度の指向性を持つビ
ーム形状になるが、発光層と平行な面では、ビーム形状
は完全拡散となる。端面発光型発光ダイオードとレンズ
や光ファイバーとの光結合では、レンズや光ファイバー
の開口角以上で発光ダイオードから放射される光は利用
されない。従って、従来の端面発光型発光ダイオードで
は、発光層と平行な面でのビーム形状が完全拡散である
ので、この面での光利用効率は低下してしまう。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あって、端面発光型発光ダイオードの光出射端面の形状
を工夫することにより、端面発光型発光ダイオードの発
光層と平行な面でのビーム形状に指向性を持たせ、光フ
ァイバーあるいはレンズ等との光結合において、高い光
利用効率を有することのできる半導体発光装置を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、基板主面に少なくとも一層の半導体よ
りなる発光層が形成された端面発光型発光ダイオードか
らなる半導体発光装置において、端面発光型発光ダイオ
ードの光出力を取り出す面、すなわち、光出射端面を、
発光ダイオードが形成されている基板の主面に垂直な方
向から見て、光出射軸方向(光ファイバーあるいはレン
ズ等のある方向)と+θ、垂直、及び−θ傾いた面の3
面で構成していることを特徴とする(時計回りの方向を
+、反時計回りの方向を−とする)。このような構成と
することにより、前記光出射端面の光出射軸に垂直な部
分の面から出射される光の内、光出射軸に対し、±θ以
上の高角度で出力される光は光出射軸に垂直な面の両側
に形成されている+θ、−θ傾いた面で反射され、結果
的に発光ダイオードからは低角度で出力される。従っ
て、発光ダイオードから出力される光は、発光ダイオー
ドの発光層と平行な面でのビーム形状にも指向性を持つ
ことになり、光ファイバーあるいはレンズ等へ結合する
光量が増加する。すなわち、光利用効率が増加する。
【0008】以下、本発明の半導体発光装置について詳
細に説明する。請求項1、請求項2、請求項3、請求項
4の半導体発光装置を構成する端面発光型発光ダイオー
ドは、半導体基板の主面に少なくとも一つの発光層(P
−N接合を含む)を含む第一導電型及び、第二導電型の
半導体層が積層された構造を成す。さらに、この発光層
(P−N接合を含む)に電流を注入し、発光させるため
の第一導電型、第二導電型のそれぞれに対応した電極が
形成されている。この積層構造としては、例えば、第一
導電型半導体基板上に、第一導電型クラッド層、発光層
である活性層、第二導電型クラッド層、第二導電型キャ
ップ層を順次積層したダブルヘテロ構造がその一つとし
て挙げられる。
【0009】発光ダイオードに用いる材料としては、II
I−V 族化合物半導体である、AlGaAs,GaA
s,InGaAs,InP,AlGaInP,InGa
AsP,InGaP,InAlP,GaAsP,Ga
N,InAs,InAsP,InAsSb等、あるい
は、II−VI 族化合物半導体であるZnSe,ZnS,
CdS,ZnSSe,CdSSe,ZnCdSSe,C
dTe,HgCdTe等、さらには、IV−VI族化合物
半導体であるPbSe,PbSSe,PbTe,PbS
nSe,PbSnTe等があり、それぞれの材料の長所
を活かして、本発明の構造に適用することが可能であ
る。この時、発光層である活性層の材料は、光出力の発
光波長により選定され、また、クラッド層としては、そ
のエネルギーギャップが、活性層のエネルギーギャップ
よりも大きな材料が選定される。
【0010】さらに、本発明の発光ダイオードに用いる
積層構造としては、上記のようなダブルヘテロ構造以外
に、シングルヘテロ構造やホモ接合構造等も用いられ
る。また、発光層の構造も、量子井戸構造や、多重量子
井戸構造などを用いることができる。上記積層構造は、
LPE法、VPE法、MOVPE法、MBE法、MOM
BE法等により容易に形成される。電極材料としては、
第一導電型、第二導電型のそれぞれに適した材料が選ば
れ、半導体材料に電流を注入する機能が満足できるもの
であれば、その種類は、特に限定されるものではない。
また、電極形状も、前記の電極としての機能を満足して
いれば、特に限定されるものではない。
【0011】本発明の半導体発光装置を構成する端面発
光型発光ダイオードは、電極から発光層(P−N接合を
含む)に電流を注入することにより、発光層で発光した
光が、基板に垂直あるいは略垂直に形成された端面発光
型発光ダイオードの一側面である光出射端面より発光ダ
イオード外部に光出力として取り出される。本発明の半
導体発光装置を構成する端面発光型発光ダイオードは、
この光取り出し面である光出射端面が、従来のような、
一平面ではなく、発光ダイオードが形成されている基板
の主面に垂直な方向から見て、光出射軸方向(光ファイ
バーあるいはレンズ等のある方向)と+θ、垂直、及び
−θ傾いた面の3面で構成されていることを特徴とす
る。この光出射端面は、ドライエッチングや、ウェット
エッチングにより形成可能であるが、その機能上、寸法
精度や、平滑性がある程度要求されるため、異方性エッ
チングの行えるドライエッチングで形成することが望ま
しい。
【0012】次に、請求項2の半導体発光装置は、請求
項1の半導体発光装置において、端面発光型発光ダイオ
ードの光出射端面の光出射軸方向と垂直でない2面が反
射物質で覆われていることを特徴とする。また、請求項
3の半導体発光装置は、請求項1記載の端面発光型発光
ダイオードを同一基板上に複数個、光出射端面を同一方
向に向け、少なくとも一列並べて配置した構造からなる
ことを特徴とする。また、請求項4の半導体発光装置
は、請求項2記載の端面発光型発光ダイオードを同一基
板上に複数個、光出射端面を同一方向に向け、少なくと
も一列並べて配置した構造からなることを特徴とする。
【0013】以下、請求項1及び請求項3の半導体発光
装置における端面発光型発光ダイオードについて、図面
を参照して詳細に説明する。図1は請求項1及び請求項
3の半導体発光装置における端面発光型発光ダイオード
素子30の光出射端面3120を基板主面に垂直な方向から見
た上面図である。説明の便宜上、光出射端面3120の、光
出射軸方向314 (光ファイバーあるいはレンズ等のある
方向)と+θ、垂直、及び−θ傾いた面をそれぞれa
面、b面、c面と呼ぶ。ここで、図1に示した各部の寸
法には以下の関係が成り立つ。 W=Wa+Wb+Wc (Wa,Wb,Wc>0) ・・・(1) Wa=Wc ・・・(2) Y=Wa/tanθ=Wc/tan(−θ) ・・・(3) また、図2(a),(b),(c)は、図1に示す端面発光型
発光ダイオード素子30のb面上の点Bより出射した光の
経路を示しており、点Bより直接外部へ出力される場合
(図2(a))、a面で反射する場合(図2(b))、c面
で反射する場合(図2(c))のそれぞれの一例である。
【0014】ここで、発光ダイオードの右側面からb面
上の点Bまでの距離をXとすると、 θ1<tan~1(X・tanθ/Wa) ・・・(4) −θ1<tan~1((W−X)・tan(−θ)/Wc) ・・・(5) を満たす角度θ1 で出力される光は、直接発光ダイオー
ド外部へ出力される。 θ1≧tan~1(X・tanθ/Wa) ・・・(6) を満たす角度θ1 で出力される光は、a面で反射され、
θ2 の角度で外部へ出力される。このとき、θ、θ1
θ2の関係は、(7)式で表される。 θ2=2・θ−θ1 ・・・(7) 同様に、b面より出射した光がc面で反射する場合は、
発光ダイオードの右側面からb面上の点Bまでの距離を
Xとすると、 −θ1≧tan~1((W−X)・tan(−θ)/Wc) ・・・(8) を満たす角度θ1 で出力される光は、c面で反射され、
−θ2 の角度で外部へ出力される。このとき、θ、
θ1、θ2の関係は、(9)式で表される。 θ2=2・θ−θ1 ・・・(9) レンズあるいは光ファイバーの開口角を仮に±15°とし
た場合、θを15°にすると、開口角以上の角度で発光ダ
イオードから出力される光の内、(6)式あるいは、(8)
式を満足する出射光のうち、15°<θ1 <45°あるい
は、−15°<θ1<−45°の範囲の角度θ1 でb面より
出射した光は、a面あるいはc面で反射され、−15°<
θ2 <15°の範囲の角度θ2 方向に出力され、本来利用
されないでいた光もレンズあるいは光ファイバー等に入
射されるようになる。
【0015】次に、図3(a),(b),(c),(d)は、図
1に示す端面発光型発光ダイオード素子30のa面、c面
より出射した光の経路の一例をそれぞれ示した図であ
る。発光ダイオードの右側面からa面上の点Aまでの距
離をXとすると、 −tan~1((W/X−1)・tanθ)<θ1<θ ・・・(10) を満たす角度θ1 で出力される光は、直接発光ダイオー
ド外部へ出力される(図3(a))。また、発光ダイオー
ドの右側面からc面上の点Cまでの距離をXとすると、 −θ<θ1<tan~1(X/(W−X)・tan(−θ)) ・・・(11) を満たす角度θ1 で出力される光は、直接発光ダイオー
ド外部へ出力される(図3(c))。また、(10),(11)式
を満足しない角度θ1 で出力される光は、a面あるいは
c面で反射され出力される(図3(b),(d))。
【0016】以上の様に、本発明の端面発光型発光ダイ
オードの光出力は、図2(a),(b),(c),(d)、図3
(a),(b),(c),(d)に示した光出力の合成となるた
め、図1に示した端面発光型発光ダイオードのa面、c
面の傾き角度θを選ぶことにより、発光ダイオード全体
としての光出力の放射角を調節することができる。しか
るに、本発明の請求項1記載の端面発光型発光ダイオー
ドを複数個少なくとも一列並べた構造の、請求項3記載
の発光ダイオードアレイにおいては、各発光ダイオード
の間隔が狭くなるにつれ、隣接する発光ダイオード間で
の光のクロストークが問題になっている。すなわち請求
項1、請求項3の端面発光型発光ダイオードでは、b面
の法線(光出射軸)に対し±θ傾いて形成されているa
面、c面より出力される(10)、(11)式を満足する光は、
それぞれθ−90°、θ+90°方向に強く出力される。こ
のため、例えば、θ=±15°とした場合、a面、c面か
ら直接外部に出力される光は、±75°方向が強くなる。
従って、このような方向に出力される光が、迷光やクロ
ストークの原因となる。
【0017】請求項2、請求項4の半導体発光装置にお
ける端面発光型発光ダイオードは、この点に注目し、発
光ダイオードの光出射端面の光出射軸方向と垂直でない
2面、すなわちa面、c面を反射物質で覆うことによ
り、発光ダイオード内部で発光した光をa面、c面から
外部へ取り出せないようにし、b面から出力される光の
反射面としてのみ機能させている。このa面、c面を覆
う反射物質は、発光ダイオード内部で発光した光を外部
に出力することを抑え、かつ光を反射するものであれ
ば、Au,Cr,Al等の金属でも、有機物であっても
差し支えない。但し、この反射物質が導電性物質である
場合には、光出射端面と反射物質の間には、絶縁層を入
れる必要がある。反射物質が金属である場合は、蒸着な
どの方法により堆積して容易に形成することが可能であ
る。また、絶縁層は、SiO2,Si34,Al23
の酸化膜をCVD法やスパッタリング法、その他の方法
で堆積して形成する方法や、陽極酸化により酸化層を形
成する方法、あるいは、絶縁材をコーティングして形成
する方法で容易に形成可能である。
【0018】ここで、図4は請求項2、請求項4の半導
体発光装置における端面発光型発光ダイオード素子40の
光出射端面4120を基板主面と垂直方向から見た上面図で
ある。説明の便宜上、光出射端面4120の、光出射軸方向
414(光ファイバーあるいはレンズ等のある方向)と+
θ、垂直、及び−θ傾いた面をそれぞれa面、b面、c
面と呼ぶ。ここで、図4に示した各部の寸法には以下の
関係が成り立つ。 W=Wa+Wb+Wc (Wa,Wb,Wc>0) ・・・(12) Wa=Wc ・・・(13) Y=Wa/tanθ=Wc/tan(−θ) ・・・(14) また、図5(a),(b),(c)は、図4に示す端面発光型
発光ダイオード素子40のb面上の点Bより出射した光の
経路を示しており、点Bより直接外部へ出力される場合
(図5(a))、a面で反射する場合(図5(b))、c面
で反射する場合(図5(c))のそれぞれの一例である。
【0019】ここで、発光ダイオードの右側面からb面
上の点Bまでの距離をXとすると、 θ1<tan~1(X・tanθ/Wa) ・・・(15) −θ1<tan~1((W−X)・tan(−θ)/Wc) ・・・(16) を満たす角度θ1 で出力される光は、直接発光ダイオー
ド外部へ出力される。 θ1≧tan~1(X・tanθ/Wa) ・・・(17) を満たす角度θ1 で出力される光は、a面で反射され、
θ2 の角度で外部へ出力される。このとき、θ、θ1
θ2の関係は、(18)式で表される。 θ2=2・θ−θ1 ・・・(18) 同様に、b面より出射した光がc面で反射する場合は、
発光ダイオードの右側面からb面上の点Bまでの距離を
Xとすると、 −θ1≧tan~1((W−X)・tan(−θ)/Wc) ・・・(19) を満たす角度θ1 で出力される光は、c面で反射され、
−θ2 の角度で外部へ出力される。このとき、θ、
θ1、θ2の関係は、(20)式で表される。 θ2=2・θ−θ1 ・・・(20) レンズあるいは光ファイバーの開口角を仮に±15°とし
た場合、θを15°にすると、開口角以上の角度で発光ダ
イオードから出力される光の内、(17)式あるいは、(19)
式を満足する出射光のうち、15°<θ1 <45°あるい
は、−15°<θ1<−45°の範囲の角度θ1 でb面より
出射した光は、a面あるいはc面で反射され、−15°<
θ2 <15°の範囲の角度θ2 方向に出力され、本来利用
されないでいた光もレンズあるいは光ファイバー等に入
射されるようになる。
【0020】
【作用】従来の端面発光型発光ダイオードは、光出射端
面が基板に垂直な一平面であったため、出力される光の
ビーム形状は、発光層と平行な面では完全拡散であっ
た。そのため、レンズや光ファイバー等の開口角以上で
出力される光も多く、それらとの光結合においては、開
口角以上で出力される光は利用されずにいた。これに対
して、本発明の請求項1記載の端面発光型発光ダイオー
ドでは、光出射端面を、基板主面と垂直な方向から見
て、光出射軸方向(光ファイバーあるいはレンズ等のあ
る方向)と+θ、垂直、−θ傾いた面の3面で構成する
ことにより、従来の端面発光型発光ダイオードでは発光
層と平行な面で完全拡散となっていたビーム形状に指向
性を持たせることができるようになり、光ファイバーあ
るいはレンズ等との光結合において、従来以上に高い光
利用効率を有する発光装置を提供することが可能となっ
た。また、このことは、同一強度の光をレンズあるいは
光ファイバー等に結合する場合には、光利用効率が高く
なった分、発光ダイオードの光出力強度を低くすること
が可能となり、結果的に、消費電力を低く抑えることが
可能となった。
【0021】請求項3の半導体発光装置における発光ダ
イオードは、請求項1記載の発光ダイオードを同一基板
上に複数個、光出射端面を同一方向に向け、少なくとも
一列並べて形成した構造を成すことにより、従来以上に
高い光利用効率を持つアレイ状光源を実現できることか
ら、従来以上に、低消費電力駆動の光プリンター用書き
込み光源や、光通信用アレイ状光源の実現が可能とな
る。
【0022】請求項2の半導体発光装置における発光ダ
イオードでは、光出射軸に対し±θ傾いた光出射端面
を、反射物質で覆うことにより、これらの面からの発光
ダイオード内部で発光した光の放射を無くすことによ
り、迷光、光のクロストークの問題が低減される。
【0023】請求項4の半導体発光装置における発光ダ
イオードアレイは、請求項2記載の発光ダイオードを同
一基板上に複数個、光出射端面を同一方向に向け、少な
くとも一列並べて形成した構造を成すことにより、従来
以上に高い光利用効率を持ち、迷光、光のクロストーク
が低減されたアレイ状光源を実現できることから、従来
以上に、低消費電力駆動で、高密度の光プリンター用書
き込み光源や、光通信用アレイ状光源の実現が可能とな
る。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 [実施例1]図6は本発明の請求項1に関わる端面発光
型発光ダイオードを、その光出射端面側斜め上方から見
たときの斜視図であり、図7は図6に示す端面発光型発
光ダイオードの光出射軸方向のS−S’縦断面を示す断
面図であり、図8は図6に示す端面発光型発光ダイオー
ドの光出射軸と直角方向のR−R’縦断面を示した断面
図である。また、図9は図6に示す端面発光型発光ダイ
オードを上面側から見たときの平面図である。本実施例
では、前記(1)式、(3)式で表されるW,及びYはそれ
ぞれ、 W=45μm,Y=35.5μm. 全長L,及びθはそれぞれ、 L=82μm,θ=±15° にした。図6〜9において、この端面発光型発光ダイオ
ード30は、第1導電型基板であるn−GaAs基板36の
上に、n−AlXGa1-XAs第1導電型クラッド層35、
発光層であるAlZGa1-ZAs 活性層34、p−AlY
1-YAs第2導電型クラッド層33(但し、X,Y>
Z)、p−GaAsキャップ層32の複数の層からなる積
層構造(ダブルヘテロ構造)により形成されている。こ
の積層構造は、本実施例では、X=0.42,Y=0.42,Z
=0.20であり、MOVPE法で形成した。
【0025】発光ダイオード30の光出射端面3120は、基
板面に対して垂直に3面形成されている。本実施例で
は、光出射軸に対し傾いた面の角度θをθ=±15°とし
た。この光出射端面3120は、ドライエッチング用マスク
をフォトリソグラフィーの技法を用いて積層構造上に形
成した後に、Cl2 系ガスを用いたドライエッチングを
行い、マスクパターンを積層構造に転写する形で形成し
た。ドライエッチングは、機能的には、n−AlXGa
1-XAs第1導電型クラッド層35までエッチングされて
いればよいが、本実施例では、n−GaAs基板36まで
達するように行った。また、光出射端面以外の発光ダイ
オードの側面は、本実施例では、光出射端面を形成する
際に同時にドライエッチングにより形成した。また、発
光ダイオードのキャップ層32上には、第2導電型用電極
31が形成され、また、第1導電型基板36の裏面には第1
導電型用電極37が形成されている。本実施例では、第2
導電型用電極31にAu/Au−Znを、第1導電型用電
極37にはAu/Ni/Au−Geを形成している。そし
て、これら電極31,37から電流を注入することにより、
発光ダイオード30を発光させることができる。
【0026】図10は、本実施例の端面発光型発光ダイ
オードと従来構造の端面発光型発光ダイオードの発光層
と平行な面での遠視野像(光出力分布)を示す図であ
り、図中の点線が従来構造の発光ダイオードのもの、実
線が本実施例の発光ダイオードのものである。図10よ
り明らかなように、本実施例の発光ダイオードでは、従
来構造の発光ダイオードと比較して、光の放射角が狭
く、ピーク位置の光出力も約2倍になった。
【0027】[実施例2]図11は本発明の請求項2に
関わる端面発光型発光ダイオードを、その光出射端面側
斜め上方から見たときの斜視図であり、図12は図11
に示す端面発光型発光ダイオードの光出射軸方向のS−
S’縦断面を示す断面図であり、図13は図11に示す
端面発光型発光ダイオードの光出射軸と直角方向のR−
R’縦断面を示した断面図である。また、図14は図1
1に示す端面発光型発光ダイオードを上面側から見たと
きの平面図である。図11〜14において、本実施例の
発光ダイオードは、図6に示した本発明の請求項1の実
施例の発光ダイオードと積層構造と外形は同一であり、
この端面発光型発光ダイオード40は、第1導電型基板で
あるn−GaAs基板46の上に、n−AlXGa1-XAs
第1導電型クラッド層45、発光層であるAlZGa1-Z
s活性層44、p−AlYGa1-YAs第2導電型クラッド
層43(但し、X,Y>Z)、p−GaAsキャップ層42
の複数の層からなる積層構造(ダブルヘテロ構造)によ
り形成されている。また、発光ダイオード40のキャップ
層42上には、第2導電型用電極41が形成され、また、第
1導電型基板46の裏面には第1導電型用電極47が形成さ
れている。
【0028】本実施例の発光ダイオードでは、発光ダイ
オード及び基板表面に絶縁膜80が形成されている。そし
て、第2導電型用電極41上の絶縁層80には通電用の窓84
が開いている。この絶縁層80は、電気的に絶縁がとれ、
発光ダイオードの光を通す物質であれば良く、本実施例
では、SiO2 を堆積している。本実施例の発光ダイオ
ード40の光出射端面4120は、基板面に対して垂直に3面
形成されており、本実施例では、3面の内、光出射軸41
4 に対し傾いた2面の角度θをθ=±15°とした。この
θ=±15°傾いた面が、請求項1の実施例の発光ダイオ
ードと本実施例の発光ダイオードとの相違点である。本
実施例の発光ダイオードでは、θ=±15°傾いた面に電
気的絶縁層80を介して、Au/Cr二層構造の反射膜81
が形成されている。このようにすることにより、この面
からの光出力を抑え、反射面としてのみ機能させてい
る。本実施例では、Au/Cr二層構造を蒸着によって
形成した。尚、発光ダイオード40の駆動は、第2導電型
用電極41と基板裏面に形成された第1導電型用電極47間
に通電することにより行う。
【0029】図15は、本実施例の端面発光型発光ダイ
オードと従来構造の端面発光型発光ダイオードの発光層
と平行な面での遠視野像(光出力分布)を示す図であ
り、図中の点線が従来構造の発光ダイオードのもの、実
線が本実施例の発光ダイオードのものである。図15よ
り明らかなように、本実施例の発光ダイオードでは、従
来構造の発光ダイオードと比較して、光の放射角が狭
く、ピーク位置の光出力も約 1.9倍になり、本発明の実
施例1の端面発光型発光ダイオードの遠視野像に見られ
た、迷光、クロストークの原因になるような、光出射軸
に対し高角度側での光出力が減少した。
【0030】[実施例3]図16は本発明の請求項3に
関わる端面発光型発光ダイオードアレイ状光源を、その
光出射端面側斜め上方から見たときの要部斜視図であ
り、図17は図16に示す端面発光型発光ダイオードア
レイ状光源の光出射軸方向のS−S’縦断面を示す断面
図であり、図18は図16に示す端面発光型発光ダイオ
ードアレイ状光源の光出射軸と直角方向のR−R’縦断
面を示した要部断面図である。また、図19は図16に
示す端面発光型発光ダイオードアレイ状光源を上面側か
ら見たときの要部平面図である。本実施例の端面発光型
発光ダイオードアレイ状光源の各発光ダイオードは、実
施例1の発光ダイオードと寸法は同一である。すなわ
ち、(1)式、(3)式で表されるW,及びYはそれぞれ、 W=45μm,Y=35.5μm. 全長L,及びθはそれぞれ、 L=82μm,θ=±15° である。また、分離溝幅は、18.4μmとし、アレイピッ
チを63.4μmの400dpi相当にした。
【0031】図16〜19において、このアレイ状光源
の各発光部は端面発光型発光ダイオード510 より構成さ
れている。この端面発光型発光ダイオード510 は、第1
導電型基板であるn−GaAs基板56の上に、n−Al
XGa1-XAs第1導電型クラッド層55、発光層であるA
ZGa1-ZAs活性層54、p−AlYGa1-YAs第2導
電型クラッド層53(但し、X,Y>Z)、p−GaAs
キャップ層52の複数の層からなる積層構造(ダブルヘテ
ロ構造)により形成されている。この積層構造は、本実
施例では、X=0.42,Y=0.42,Z=0.20であり、MO
VPE法で形成した。この積層構造の表面、すなわちキ
ャップ層52上面から、第1導電型基板56の基板面に対し
て垂直にこの基板に達する分離溝58が、発光ダイオード
アレイの並び方向と垂直方向に形成されており、この分
離溝58によって、発光ダイオードアレイ内の各発光ダイ
オードが空間的、電気的に分離されている。
【0032】各発光ダイオード510 の光出射端面5120
は、基板面に対して垂直に3面形成されている。本実施
例では、光出射軸514 に対して傾いた面の角度θをθ=
±15°とした。この光出射端面5120と光出射端面以外の
発光ダイオードの側面、すなわち、発光ダイオードの形
は、本実施例では、ドライエッチング用マスクをフォト
リソグラフィーの技法を用いて前述の積層構造上に形成
した後に、Cl2 系ガスを用いたドライエッチングを行
い、マスクパターンを積層構造に転写する形で形成し
た。ドライエッチングは、機能的には、n−AlXGa
1-XAs第1導電型クラッド層55までエッチングされて
いればよいが、本実施例では、n−GaAs基板56まで
達するように行った。また、各発光ダイオード510 のキ
ャップ層52上には、それぞれ第2導電型用電極51が形成
され、また、第1導電型基板56の裏面には第1導電型用
電極57が形成されている。本実施例では、第2導電型用
電極51にAu/Au−Znを、第1導電型用電極57には
Au/Ni/Au−Geを形成している。
【0033】各発光ダイオードと発光ダイオードが形成
されている基板表面には、電気的絶縁層90が形成され、
その上に、配線電極92とボンディングパッド93が形成さ
れている。各発光ダイオード510 の第2導電型用電極51
と配線電極92は、発光ダイオードの第2導電型用電極51
上の絶縁層に開いたコンタクト窓94で電気的につながっ
ている。また、配線電極92は、発光ダイオードの上面、
側面、及び基板上を這い、発光ダイオードの後方の基板
上の配線用ボンディングパッド93と電気的につながって
いる。このボンディングパッド93と基板裏面に形成され
た第1導電型用電極57間に通電することで、各発光ダイ
オード510 を個別に発光することができる。尚、絶縁層
90は、本実施例では、その機能上、電気的に絶縁がと
れ、発光ダイオードの光を通す物質であるSiO2 を用
いた。また、配線電極92及び配線用ボンディングパッド
93はAu/Crを蒸着により堆積して形成した。
【0034】ここで、図10が、本実施例のアレイ状光
源における各端面発光型発光ダイオード510 と従来構造
の端面発光型発光ダイオードの発光層と平行な面での遠
視野像(光出力分布)を示す図であり、図中の点線が従
来構造の発光ダイオードのもの、実線が本実施例の発光
ダイオードのものである。図10より明らかなように、
本実施例のアレイ状光源における各発光ダイオードで
は、従来構造の発光ダイオードと比較して、光の放射角
が狭く、ピーク位置の光出力も約2倍になったため、高
光利用効率な、400dpi相当の端面発光型発光ダイオード
アレイ状光源が作製できた。
【0035】[実施例4]図20は本発明の請求項4に
関わる端面発光型発光ダイオードアレイ状光源を、その
光出射端面側斜め上方から見たときの要部斜視図であ
り、図21は図20に示す端面発光型発光ダイオードア
レイ状光源の光出射軸方向のS−S’縦断面を示す断面
図であり、図22は図20に示す端面発光型発光ダイオ
ードアレイ状光源の光出射軸と直角方向のR−R’縦断
面を示した要部断面図である。また、図23は図20に
示す端面発光型発光ダイオードアレイ状光源を上面側か
ら見たときの要部平面図である。
【0036】図20〜23において、本実施例のアレイ
状光源における各端面発光型発光ダイオード610 は、図
16〜19に示した本発明の請求項3の実施例における
各発光ダイオードと積層構造と外形は同一であり、この
端面発光型発光ダイオード610 は、第1導電型基板であ
るn−GaAs基板66の上に、n−AlXGa1-XAs第
1導電型クラッド層65、発光層であるAlZGa1-ZAs
活性層64、p−AlYGa1-YAs 第2導電型クラッド
層63(但し、X,Y>Z)、p−GaAsキャップ層62
の複数の層からなる積層構造(ダブルヘテロ構造)によ
り形成されている。また、各発光ダイオード610 のキャ
ップ層62上には、第2導電型用電極61が形成され、ま
た、第1導電型基板66の裏面には第1導電型用電極67が
形成されている。この積層構造の表面、すなわちキャッ
プ層62上面から、第1導電型基板66の基板面に対して垂
直にこの基板に達する分離溝68が、発光ダイオードアレ
イの並び方向と垂直方向に形成されており、この分離溝
68によって、発光ダイオードアレイ内の各発光ダイオー
ドが空間的、電気的に分離されている。
【0037】本実施例のアレイ状光源における各発光ダ
イオード610 の光出射端面6120 は、基板面に対して垂
直に3面形成されている。本実施例では、光出射軸614
に対し傾いた面の角度θをθ=±15°とした。このθ=
±15°傾いた面が、請求項3の実施例における各発光ダ
イオードと本実施例における各発光ダイオードとの相違
点である。本実施例の発光ダイオード610 では、θ=±
15°傾いた面に電気的絶縁層100 を介して、Au/Cr
二層構造の反射膜101 が形成されている。このようにす
ることにより、この面からの光出力を抑え、反射面とし
てのみ機能させている。本実施例では、Au/Cr二層
構造を蒸着によって形成した。尚、各発光ダイオード61
0 の駆動は、配線電極102 を介して第2導電型用電極61
に接続された配線用ボンディングパッド103 と基板裏面
に形成された第1導電型用電極67間に通電することによ
り行う。
【0038】図15が、本実施例のアレイ状光源におけ
る各端面発光型発光ダイオード610と従来構造の端面発
光型発光ダイオードの発光層と平行な面での遠視野像
(光出力分布)を示す図であり、図中の点線が従来構造
の発光ダイオードのもの、実線が本実施例の発光ダイオ
ードのものである。図15より明らかなように、本実施
例の各発光ダイオードは、従来構造の発光ダイオードと
比較して、光の放射角が狭く、ピーク位置の光出力も約
1.9倍になり、迷光、クロストークの原因になる光出射
端面に対し高角度で出力される光も減少しているため、
高光利用効率で、迷光、クロストークの少ない、400dpi
相当の端面発光型発光ダイオードアレイ状光源が作製で
きた。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の半導体
発光装置においては、端面発光型発光ダイオードの光出
射端面を、基板主面と垂直な方向から見て、光出射軸方
向(光ファイバーあるいはレンズ等のある方向)と+
θ、垂直、−θ傾いた面の3面で構成することにより、
従来の端面発光型発光ダイオードでは発光層と平行な面
で完全拡散となっていたビーム形状に指向性を持たせる
ことができるようになり、光ファイバーあるいはレンズ
等との光結合において、従来以上に高い光利用効率を有
する光源を提供することが可能となった。また、これに
より、同一強度の光をレンズあるいは光ファイバー等に
結合する場合には、光利用効率が高くなった分、発光ダ
イオードの光出力強度を低くすることが可能となり、結
果的に、消費電力を低く抑えることが可能となった。
【0040】請求項2の半導体発光装置においては、端
面発光型発光ダイオードの光出射端面を、基板主面と垂
直な方向から見て、光出射軸方向(光ファイバーあるい
はレンズ等のある方向)と+θ、垂直、−θ傾いた面の
3面で構成し、このうち、±θ傾いた光出射端面を反射
物質で覆うことにより、従来の端面発光型発光ダイオー
ドでは発光層と平行な面で完全拡散となっていたビーム
形状に指向性を持たせることができるようになり、光フ
ァイバーあるいはレンズ等との光結合において、従来以
上に高い光利用効率を有し、外部素子への迷光、光のク
ロストークが低減した光源を提供することが可能になっ
た。また、これにより、同一強度の光をレンズあるいは
光ファイバー等に結合する場合には、光利用効率が高く
なった分、発光ダイオードの光出力強度を低くすること
が可能となり、結果的に、消費電力を低く抑えることが
可能となった。
【0041】請求項3の半導体発光装置においては、端
面発光型発光ダイオードの光出射端面を、基板主面と垂
直な方向から見て、光出射軸方向(光ファイバーあるい
はレンズ等のある方向)と+θ、垂直、−θ傾いた面の
3面で構成することにより、従来の端面発光型発光ダイ
オードでは発光層と平行な面で完全拡散となっていたビ
ーム形状を指向性を持ったものとした発光ダイオードを
同一基板上に複数個、光出射端面を同一方向に向け、少
なくとも一列並べて形成したことにより、従来以上に高
い光利用効率を持つアレイ状光源が実現でき、従来以上
に、低消費電力駆動の光プリンター用書き込み光源や、
光通信用アレイ状光源の実現が可能となった。
【0042】請求項4の半導体発光装置においては、端
面発光型発光ダイオードの光出射端面を、基板主面と垂
直な方向から見て、光出射軸方向(光ファイバーあるい
はレンズ等のある方向)と+θ、垂直、−θ傾いた面の
3面で構成し、このうち、±θ傾いた光出射端面を反射
物質で覆うことにより、従来の端面発光型発光ダイオー
ドでは発光層と平行な面で完全拡散となっていたビーム
形状に指向性を持ったものとした発光ダイオードを同一
基板上に複数個、光出射端面を同一方向に向け、少なく
とも一列並べて形成したことにより、従来以上に高い光
利用効率を持ち、迷光、光のクロストークが低減された
アレイ状光源を実現でき、従来以上に、低消費電力駆動
で高密度の光プリンター用書き込み光源や、光通信用ア
レイ状光源の実現が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1、請求項3の半導体発光装置
に関わる端面発光型発光ダイオードの上面図である。
【図2】(a),(b),(c)はそれぞれ図1に示す端面発
光型発光ダイオードの光出射端面のうち、光出射軸方向
に対して垂直な面からの出射光経路の説明図である。
【図3】(a),(b),(c),(d)はそれぞれ図1に示す
端面発光型発光ダイオードの光出射端面のうち、光出射
軸方向に対して傾いた面からの出射光経路の説明図であ
る。
【図4】本発明の請求項2、請求項4の半導体発光装置
に関わる端面発光型発光ダイオードの上面図である。
【図5】(a),(b),(c)はそれぞれ図4に示す端面発
光型発光ダイオードの光出射端面のうち、光出射軸方向
に対して垂直な面からの出射光経路の説明図である。
【図6】本発明の請求項1に関わる端面発光型発光ダイ
オードの斜視図である。
【図7】図6に示す端面発光型発光ダイオードの光出射
軸方向のS−S’線断面図である。
【図8】図6に示す端面発光型発光ダイオードの光出射
軸と直角方向のR−R’線断面図である。
【図9】図6に示す端面発光型発光ダイオードの上面図
である。
【図10】本発明の請求項1、請求項3に関わる実施例
1、実施例3の端面発光型発光ダイオードの遠視野像
(光出力分布)を示す図である。
【図11】本発明の請求項2に関わる端面発光型発光ダ
イオードの斜視図である。
【図12】図11に示す端面発光型発光ダイオードの光
出射軸方向のS−S’線断面図である。
【図13】図11に示す端面発光型発光ダイオードの光
出射軸と直角方向のR−R’線断面図である。
【図14】図11に示す端面発光型発光ダイオードの上
面図である。
【図15】本発明の請求項2、請求項4に関わる実施例
2、実施例4の端面発光型発光ダイオードの遠視野像
(光出力分布)を示す図である。
【図16】本発明の請求項3に関わる端面発光型発光ダ
イオードアレイ状光源の要部斜視図である。
【図17】図16に示す端面発光型発光ダイオードアレ
イ状光源の光出射軸方向のS−S’線断面図である。
【図18】図16に示す端面発光型発光ダイオードアレ
イ状光源の光出射軸と直角方向のR−R’線断面図であ
る。
【図19】図16に示す端面発光型発光ダイオードアレ
イ状光源の要部上面図である。
【図20】本発明の請求項4に関わる端面発光型発光ダ
イオードアレイ状光源の要部斜視図である。
【図21】図20に示す端面発光型発光ダイオードアレ
イ状光源の光出射軸方向のS−S’線断面図である。
【図22】図20に示す端面発光型発光ダイオードアレ
イ状光源の光出射軸と直角方向のR−R’線断面図であ
る。
【図23】図20に示す端面発光型発光ダイオードアレ
イ状光源の要部上面図である。
【図24】従来技術の一例を示す面発光型発光ダイオー
ドアレイの平面図である。
【図25】従来技術の別の例を示す端面発光型発光ダイ
オードアレイの斜視図である。
【符号の説明】
30,40,510,610・・・端面発光型発光ダイオード 31,41,51,61・・・第2導電型電極(Au−Zn/A
u) 32,42,52,62・・・キャップ層(p−GaAs) 33,43,53,63・・・第2導電型クラッド層(p−AlY
1-YAs) 34,44,54,64・・・活性層(AlZGa1-ZAs) 35,45,55,65・・・第1導電型クラッド層(n−AlX
1-XAs)(X=0.42,Y=0.42,Z=0.20) 36,46,56,66・・・第1導電型基板(n−GaAs) 37,47,57,67・・・第1導電型電極(Au−Ge/Ni
/Au) 58,68・・・分離溝 80,90,100・・・電気的絶縁層(SiO2) 81,101・・・反射膜(Au/Cr) 84,94,104・・・コンタクトホール 92,102・・・配線電極 93,103・・・配線用ボンディングパッド 314,414,514,614・・・端面発光型発光ダイオードの光
出射軸方向 3120,4120,5120,6120・・・端面発光型発光ダイオード
の光出射端面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板主面に少なくとも一層の半導体よりな
    る発光層が形成された端面発光型発光ダイオードからな
    る半導体発光装置において、 端面発光型発光ダイオードの光出力を取り出す面、すな
    わち、光出射端面が、基板主面と垂直な方向から見て、
    光出射軸方向と+θ、垂直、及び−θ傾いた面の3面で
    構成されていることを特徴とする半導体発光装置。
  2. 【請求項2】請求項1の半導体発光装置において、端面
    発光型発光ダイオードの光出射端面の光出射軸方向と垂
    直でない2面が反射物質で覆われていることを特徴とす
    る半導体発光装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の端面発光型発光ダイオード
    を同一基板上に複数個、光出射端面を同一方向に向け、
    少なくとも一列配置してなることを特徴とするアレイ状
    の半導体発光装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の端面発光型発光ダイオード
    を同一基板上に複数個、光出射端面を同一方向に向け、
    少なくとも一列配置してなることを特徴とするアレイ状
    の半導体発光装置。
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