JPH05347396A - 画像読み取り装置 - Google Patents
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Abstract
膜を用いた密着型の画像読み取り装置の低コスト化を実
現することを目的とするものである。 【構成】 本発明の透光性の基板上に第1電極と光電変
換を行う薄膜半導体層と第2電極を有する光電変換装置
を複数1次元または2次元に配列した画像読み取り装置
であって、原稿読み取り用の光源が被検知体を投光し、
その反射光が通過する前記光電変換装置の光入射面上に
前記反射光に対して透明な屈折率の異なる層を複数形成
し、前記光電変換装置に近い下の層として前記光電変換
装置より遠い上の層より小さい屈折率の層を採用したも
のであります。
Description
ジスキャナ、ディジタル複写機等に適用可能な画像読み
取り装置に関するものである。
イメージセンサの小型化、軽量化、低価格化が求められ
ている。ファクシミリ、イメージスキャナ、デジタル複
写機等に用いられているイメージセンサーは大別して非
密着型、密着型、完全密着型の3種類がある。
縮小レンズ系を通してCCDに投影しているため、小型
化、軽量化に関しては他の2方式に比べ不利であるが、
現在確立されているシリコンウェハーを用いたLSIプ
ロセスで生産できることやCCDチップが小型で済むこ
ともあって価格面で有利である。
化において非密着型に比べ有利であるが、その作製プロ
セスや実装、組立の困難さのため生産コストが高く、ま
たセルフォックレンズアレイや薄板ガラスなどの高価格
の部品を用いていることがこの2方式のイメージセンサ
ーの低価格化を阻む大きな要因になっている。
ージセンサーはMOSLSIチップを多数実装するマル
チチップ型と、アモルファスシリコン薄膜などを光セン
サー部に用い絶縁基板上に形成した薄膜型が主として採
用され実用化されている。
からの反射光を受光センサー面に導く光学レンズ)を用
いている。また、マルチチップ型は今日の最先端技術で
あるLSI技術により作成される為に歩留まりが相当高
く、安定供給が可能とされている。一方で薄膜型は薄膜
半導体層部分の製造歩留まりが悪いため生産コストが高
い。
装置は縮小レンズ系やセルフォックレンズアレイ等を用
いないため特に小型化、軽量化の面で最も有利であり、
これを低価格で供給することが望まれていた。さらに、
画像読み取りの高精細化が求められ、読み取り解像度の
狭い8本/ミリや16本/ミリのイメージセンサが実用
化されはじめている。
が進んでくると、光電変換装置部分の密度が高くなり、
例えば1次元の画像読み取り装置の場合、となりの光電
変換装置領域との距離が相当近づくことになる。これに
より、原稿に照射された読み取り光の反射光が、本来、
検知されるべき光電変換装置以外の光電変換装置にま
で、広い範囲で検知され、読み取り装置の分解能を落と
し、さらに読み取り駆動回路に対してノイズを与えてし
まっていた。 このような問題を解決する方法として
は、原稿面と光電変換装置面との距離を短くすることで
通常は解決できるが、密着型画像読み取り装置の場合に
は、光電変換装置素子上に原稿からの反射光を透過し、
かつ光電変換装置素子の機械的保護を行うための層を設
ける必要があり、通常はガラスが使用される。前述のよ
うな理由で読み取りの分解能を向上させるためには、こ
のガラスを薄くする必要が生じる。
作製プロセス上の取扱が困難なため、その厚みを薄くす
ることには限界があり、約50μm程度の厚みが限界に
近かった。さらに、このガラスを薄くするほどその購入
単価が高くなり、密着型の画像読み取り装置の低コスト
化を阻む原因の一つとなっていた。
解決することにより、高読み取り分解能を達成し、かつ
薄膜を用いた密着型の画像読み取り装置の低コスト化を
実現することを目的とするものである。
変換を行う薄膜半導体層と第2電極を有する光電変換装
置を複数1次元または2次元に配列した画像読み取り装
置であって、原稿読み取り用の光源が被検知体を投光
し、その反射光が通過する前記光電変換装置の光入射面
上に前記反射光に対して透明な屈折率の異なる層を複数
形成し、前記光電変換装置に近い下の層として前記光電
変換装置より遠い上の層より小さい屈折率の層を採用し
たものであります。すなわち、光電変換装置の光照射面
上に屈折率が異なり、原稿読み取り光に対して透明な層
が複数設けられており、光電変換装置側に設けられた透
明層の屈折率がその上の層の屈折率より小さいことを特
徴とする画像読み取り装置であります。
図3(a)は完全密着型画像読み取り装置の光電変換
装置部の上面図である。図3(b)は図3(a)のA−
A’線での断面図である。図面においては、説明を簡単
にするため、実際の寸法比率とはことなって描かれてい
る。
り屈折率の小さな第1の透明層34を形成することによ
り被検出体B点からの反射光は第2の透明層35と第1
の透明層34の界面にて一部が反射し、残りの光が光電
変換装置列に受光される。被検出体からの距離が遠くな
るほど被検出体からの反射光の第2の透明層35への入
射角は大きくなる。入射角が大きくなるほど第2の透明
層および第1の透明層の界面での反射率は大きくなり、
画像読み取り装置の解像度は向上した。
りより屈折率の小さな第1の透明層を形成することによ
り、薄膜ガラスの厚みを厚くしても高読み取り解像度の
画像読み取り装置の製作が可能となった。これにより価
格のより安い薄板ガラスを使用することができ画像読み
取り装置のコストを下げることができる。
r、屈折率と反射エネルギーの割合の関係には以下のよ
うな式1の関係がある。ここで、n1 は入射側の透明層
(図3では第2の透明層35)の屈折率、n2 は屈折側
の透明層(図3では第1の透明層34)の屈折率、Rは
光源エネルギーに対する反射光エネルギーの割合を示し
ており、各々読み取り光源である発光ダイオードの発光
ピーク波長の値を使用する。
(b)のB点)からの距離χが増すに従い入射角iが小
さくなり、反射エネルギーの割合も小さくなる。ここ
で、示す反射エネルギーの割合は原稿面上のB点からの
反射光エネルギーに対する第1の透明層と第2の透明層
界面での反射エネルギーの割合を示していることにな
る。つまり、B点から離れるに従い(入射角が小さくな
るに従い)光電変換装置に導入される光の量が少なくな
ることを示す。同様に、図3(b)では第3の透明層の
厚みが薄くなるに従い(原稿面が光電変換装置に近づく
に従い)、周囲の光電変換装置に到達する回り込み光の
影響が少なくなることを示している。
成する材料として、第2の透明層35を構成する材料の
持つ屈折率の値より、小さい屈折率の値を持つ材料を使
用した場合、式1より明らかなように、入射角iが変化
していないにもかかわらず、Rの値は大きくなり、対応
する光電変換装置の周囲に存在する光電変換装置への回
り込み光の影響が減る。これによって、原稿面と光電変
換装置の距離を短くすることなく、画像読み取り装置の
分解能を向上させることができる。
例の比較結果を図4、図5に示す。図4は本発明の画像
読み取り装置の場合を示し、図5は従来の画像読み取り
装置の場合を示している。両図とも縦軸は原稿からの反
射光が対応する光電変換領域に照射される時の値を1と
した場合の光の強さの比較値であり、横軸は対応する光
電変換装置からの距離χ(μm)を示している。
電変換装置上に第1の透明層として酸化珪素膜1000
Åを設け、第2の透明層として、ポリイミド樹脂2μ
m、接着層2μm、薄板ガラス50μmを設けた構成と
している。一方、従来例の装置は第1の透明層が設けら
れておらず、その他の構成は全く同一とした。
発明の例の方は6μmの距離で到達する光がほとんどな
くなっているのに対して、図5の方は250μmの位置
でもまだ到達する光は十分に存在する。
ミリの場合、光電変換装置間のギャップが25μmであ
ることを考えれば、本発明の効果が十分、高分解能の実
現に役立つことが予測できる。
からの反射光に対して透光性を有するもので、屈折率の
関係を満たすものであれば、特に限定されるものではな
い。その一例として、表1に使用可能な物質の一覧を示
す。
透明電極を覆うように形成した場合には、透明導電膜を
前記透明層で被覆し保護することになり、作製プロセス
で使用するレジスト剥離液や、電極材料のエッチング液
による透明導電膜の膜減り、着色、腐食などの不良が全
く起こらなくなった。
着型イメージセンサの光電変換素子部をガラスや石英等
の透光性絶縁基板1上に作製する。図1には本実施例の
装置の概略断面図を示している。
物の拡散を防止する為の酸化珪素膜2を有機シリカの溶
液を使用して、厚さ2000Åに形成する。その酸化珪
素膜上にシリコンあるいは酸化シリコン等のエッチャン
トに対しエッチング速度の十分遅い金属3、例えばクロ
ムをスパッタ法により1000〜2000Å成膜した後
にフォトリソグラフィープロセスにより、遮光層を兼ね
た第1電極3をパターニングする。この電極にはセンサ
ー1ビットに1個ずつ対応した光導入窓8が設けられて
おり、その他の部分の第1電極は遮光膜としての機能を
有している。
ドープしたN層アモルファス炭化珪素、不純物をドープ
しないI層アモルファスシリコン、ボロンをドープした
P層アモルファス炭化珪素を公知のプラズマCVD法に
て成膜したものである。膜厚は、要求される電気特性例
えば第2電極と第1電極の間の容量やフォトダイオード
のダイオードの特性が最適になるように決定すればよ
く、P、N層は各々100〜600Å、I層は3000
Å〜1.2μmが適当である。 次に、この上に透明導
電膜であるITO6を700〜2000Å成膜し、所定
の光電変換素子の寸法パターンにパターニングする。
OG(スピンオングラス)として用いられている液体シ
リカをスピンオン法等により塗布し、半導体層4の特性
に影響が少ない温度、例えば200〜300℃程度でア
ニールして、溶媒を除去して膜を形成し、第1の透明層
5を形成した。この膜厚は第2電極の金属電極7と第1
電極3の間の容量を鑑みて決定すればよい。液体シリカ
の希釈割合やスピンコートする際の回転数、時間などを
条件出しすることにより膜厚は300Å程度から1.6
μm程度まで任意に膜厚は変化させることが出来る。こ
のときの第1の透明層の屈折率は1.1〜1.2であ
る。膜厚は第1の透明層と第2の透明層との屈折率の比
及び第1の透明層と透明層3との屈折率の比、第1の透
明層、透明層3の膜厚、光導入窓と光電変換層との距離
を鑑みて決定すればよい。
る形成法に限るわけではなく、スパッタ法、プラズマC
VD法、光CVD法、常圧CVD法などの方法でSiO
2、Si3 N4 、SiONなどの絶縁性の素材を成膜し
てもよく、同様の効果が得られた。この薄膜としては読
み取り用の光を吸収しない、または光の透過を妨げるよ
うな材料を使用しない。その為、読み取り光の種類等に
より適宜この材料を変更する。
フィーによりエッチング処理し、ITO6と金属電極7
をコンタクトさせるためのコンタクトホールを形成す
る。次に金属電極7として例えばAlをスパッタ法によ
り成膜し、フォトリソグラフィーによりパターニングす
ることにより本実施例の密着型の画像読み取り装置のセ
ンサ部分の薄膜プロセスは終了する。第2の透明層10
は例えば第3の透明層11を接着する接着剤で膜厚は1
〜5μm,屈折率は1.5〜1.6を用いる。第3の透
明層11は薄板ガラスであり膜厚は50μmで屈折率は
1.5である。
の光は光透過窓を透過して、原稿面12に照射され、反
射される。この反射光は各透明層を透過し、第1の透明
層5と第2の透明層10の界面で、前述のような反射を
起こし、対応する光電変換装置の周辺の他の光電変換装
置への回り込み光が減少される。 このように、第1の
透明層5を設けることにより、高分解能の画像読み取り
装置を容易に、安価に提供することができた。
を覆って絶縁膜5を設けたため、透明電極の膜減り、腐
食、変色等の不良がなく、高生産歩留まりであり、低コ
スト化に非常に有利である。さらに、この透明層5は絶
縁膜である為、第1電極3と第2電極6、7間のリーク
やショートを防止する効果も同時にもっている。
置は被検出体の反射光が原稿上の反射点からの距離が遠
くなるにしたがって減衰して、光電変換装置列に受光さ
れるために高解像度である。
の画像読み取り装置を示した縦断面図である。第2の透
明層までは〔実施例1〕と同様に形成されている。ここ
で、薄板ガラスを貼り付ける前にアルミナ(屈折率
1.6付近)による保護膜21やポリイミド(屈折率
1.7〜1.8)などによる保護膜20を間に形成し
て、複合積層の透明層を設けている。
1を接着する接着剤で膜厚は1〜5um,屈折率は1.
5〜1.6を用いる。第4の透明層11は薄板ガラスで
あり厚さは100umで屈折率は1.5である。このよ
うに、透明層を複数積層した場合は、透明層どおしの界
面の数が増しさらに屈折率が違うため、この界面部分で
反射する光が多く、さらに読み取りセンサのピッチが精
細になった場合でも、回り込み光を十分少なくすること
ができるという特徴を有する
置は〔実施例1〕と同様の利点を持つため従来の画像読
み取り装置と同等以上の高解像度を持つ上に、薄板ガラ
スを従来より厚くしたためにコストが極めて安く作製さ
れた。
屈折率の小さな第1の透明層を形成することにより被検
出体からの反射光は第2の透明層及び第1の透明層の界
面にて一部が反射し、残りの光が光電変換装置列に受光
される。被検出体からの界面と平行な距離が遠くなるほ
ど第2の透明層及び第1の透明層の界面の反射率は大き
くなり、画像読み取り装置の解像度が向上した。
りより屈折率の小さな第1の透明層を形成することによ
り、薄板ガラスの厚みを厚くしても高読み取り解像度の
画像読み取り装置の製作が可能となった。これにより価
格のより安い薄板ガラスを使用することができ画像読み
取り装置のコストを下げることが出来た。
概略断面図である。
概略断面図である。
する概略図である。
の影響の様子を示す。
影響の様子を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】 透光性の基板上に第1電極と光電変換を
行う薄膜半導体層と第2電極を有する光電変換装置を複
数1次元または2次元に配列した画像読み取り装置であ
って、原稿読み取り用の光源が被検知体を投光し、その
反射光が通過する前記光電変換装置の光入射面上に前記
反射光に対して透明な屈折率の異なる層を複数形成し、
前記光電変換装置に近い下の層として前記光電変換装置
より遠い上の層より小さい屈折率の層を採用したことを
特徴とする画像読み取り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3084654A JP2979071B2 (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | 画像読み取り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3084654A JP2979071B2 (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | 画像読み取り装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05347396A true JPH05347396A (ja) | 1993-12-27 |
JP2979071B2 JP2979071B2 (ja) | 1999-11-15 |
Family
ID=13836705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3084654A Expired - Fee Related JP2979071B2 (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | 画像読み取り装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2979071B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6002139A (en) * | 1996-12-26 | 1999-12-14 | Sharp Kabushiki Kaisha | Image input device having a refractive index light guide and lenses |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6236962A (ja) * | 1985-08-09 | 1987-02-17 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 密着型イメ−ジセンサ |
JPH01243466A (ja) * | 1988-03-24 | 1989-09-28 | Ricoh Co Ltd | 密着型イメージセンサー |
-
1991
- 1991-03-25 JP JP3084654A patent/JP2979071B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US6002139A (en) * | 1996-12-26 | 1999-12-14 | Sharp Kabushiki Kaisha | Image input device having a refractive index light guide and lenses |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2979071B2 (ja) | 1999-11-15 |
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