JPH05346598A - 光多段分離装置 - Google Patents
光多段分離装置Info
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- JPH05346598A JPH05346598A JP4177688A JP17768892A JPH05346598A JP H05346598 A JPH05346598 A JP H05346598A JP 4177688 A JP4177688 A JP 4177688A JP 17768892 A JP17768892 A JP 17768892A JP H05346598 A JPH05346598 A JP H05346598A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単な構成で順次光分離出力を出力する光多
段分離装置を提供することを目的とする。 【構成】 ビットレートB(bit/s)の入力光信号パルス
と、これに同期し繰り返し周波数がB/N(Hz)(Nは
正の整数)の光クロックパルスとを合波する手段(3)
と、これに続くN個の縦列接続された光分離器(4,
5)を備え、該光分離器の各々は、3次の非線形効果を
有する光非線形手段(4)と、入力光信号パルスと光ク
ロックパルスの時間位置を1/B(s)だけずらす光遅
延器(4,10)と、前記光非線形手段の中で4光子混
合の結果生じた出力光信号を、入力光信号パルスと光ク
ロックパルスから分波し、入力光信号パルスと光クロッ
クパルスを次段の光分離装置に導く手段(5)とを有す
る。
段分離装置を提供することを目的とする。 【構成】 ビットレートB(bit/s)の入力光信号パルス
と、これに同期し繰り返し周波数がB/N(Hz)(Nは
正の整数)の光クロックパルスとを合波する手段(3)
と、これに続くN個の縦列接続された光分離器(4,
5)を備え、該光分離器の各々は、3次の非線形効果を
有する光非線形手段(4)と、入力光信号パルスと光ク
ロックパルスの時間位置を1/B(s)だけずらす光遅
延器(4,10)と、前記光非線形手段の中で4光子混
合の結果生じた出力光信号を、入力光信号パルスと光ク
ロックパルスから分波し、入力光信号パルスと光クロッ
クパルスを次段の光分離装置に導く手段(5)とを有す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信装置に用いられ
る光分離装置に関し、特に、時分割多重されたビットレ
ート数10Gb/s以上の超高速光信号をビットレートの低
い複数チャネルの光信号列に分離する光分離装置に関す
る。
る光分離装置に関し、特に、時分割多重されたビットレ
ート数10Gb/s以上の超高速光信号をビットレートの低
い複数チャネルの光信号列に分離する光分離装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在実用に供されている光通信システム
において、伝送路容量を増加させるために電子回路によ
ってデータの時分割多重化がおこなわれ、一本の光ファ
イバで2.4Gb/sのデータの伝送が実現されている。現
状の電子回路の応答速度制限(10−20Gb/s)を打破
し、一層の高多重化を実現するための手段として、光学
的にデータの時分割多重/分離を行う方法が考えられて
いる。これは、複数の同期したデューティ比の小さい光
短パルス列を外部変調器で変調してデータを乗せ、これ
を何チャネルか光学的に足し合わせて(多重化して)、
高ビットレートの光信号列を作りだして伝送し、伝送
後、これを光学的にもとのチャネル毎に分離するという
方法である。短パルス列を光学的に多重化するのは、損
失さえ問題にしなければ、光スターカップラを用いれば
容易に行うことができる。これに対し、光学的な分離
は、非常に高速の光スイッチが必要になる。これを実現
するために現在まで以下に説明するように光カースイッ
チを縦列に接続し、一つの光クロックパルスで順々に光
信号パルスを分離する方法(Morioka et al.,"All-opti
cal Kerr switching techniques and applications",Pr
oceedings of GROBECOM'90,pp.1311-1317,1990) が提案
されている。
において、伝送路容量を増加させるために電子回路によ
ってデータの時分割多重化がおこなわれ、一本の光ファ
イバで2.4Gb/sのデータの伝送が実現されている。現
状の電子回路の応答速度制限(10−20Gb/s)を打破
し、一層の高多重化を実現するための手段として、光学
的にデータの時分割多重/分離を行う方法が考えられて
いる。これは、複数の同期したデューティ比の小さい光
短パルス列を外部変調器で変調してデータを乗せ、これ
を何チャネルか光学的に足し合わせて(多重化して)、
高ビットレートの光信号列を作りだして伝送し、伝送
後、これを光学的にもとのチャネル毎に分離するという
方法である。短パルス列を光学的に多重化するのは、損
失さえ問題にしなければ、光スターカップラを用いれば
容易に行うことができる。これに対し、光学的な分離
は、非常に高速の光スイッチが必要になる。これを実現
するために現在まで以下に説明するように光カースイッ
チを縦列に接続し、一つの光クロックパルスで順々に光
信号パルスを分離する方法(Morioka et al.,"All-opti
cal Kerr switching techniques and applications",Pr
oceedings of GROBECOM'90,pp.1311-1317,1990) が提案
されている。
【0003】図5は、従来例を説明するための図であ
り、図中1はビットレートB(bit/s)の入力光信号パル
ス、2は入力光信号パルス列1に同期した繰り返し周波
数がB/N(Hz) (Nは正の整数)の光クロックパル
ス、3は入力光信号パルスと光クロックパルスを合波す
る光合波器、4は光ファイバ、12は光クロックパルス
の直線偏波の向き、13は入力光信号パルスの直線偏波
の向きである。光信号パルス列のうち、光クロックパル
スと時間的に重なっている光信号パルスの直線偏波の向
きはファイバ伝播中に光クロックパルスによりおこる光
カー効果により、ファイバ出口では90度だけ回転する
(図5の15)。光クロックパルスの偏波状態は変えず
に、偏波が90度回転した光信号パルスのみを分離する
偏波ビームスプリッタ11を用いて、光クロックパルス
と時間的に重なっている光信号パルスのみを抜き取り、
ビットレートB/N(bit/s)の低速データ列6として取
り出す。更にファイバ中の分散を利用して入力光信号パ
ルスと光クロックパルスを1タイムスロット分だけずら
し、次のファイバに入力し同様の操作を繰り返す。この
ようにして、N個のファイバを用いて、ビットレートが
B/N(bit/s)に落されたNチャネルの光信号を取り出
すわけである。
り、図中1はビットレートB(bit/s)の入力光信号パル
ス、2は入力光信号パルス列1に同期した繰り返し周波
数がB/N(Hz) (Nは正の整数)の光クロックパル
ス、3は入力光信号パルスと光クロックパルスを合波す
る光合波器、4は光ファイバ、12は光クロックパルス
の直線偏波の向き、13は入力光信号パルスの直線偏波
の向きである。光信号パルス列のうち、光クロックパル
スと時間的に重なっている光信号パルスの直線偏波の向
きはファイバ伝播中に光クロックパルスによりおこる光
カー効果により、ファイバ出口では90度だけ回転する
(図5の15)。光クロックパルスの偏波状態は変えず
に、偏波が90度回転した光信号パルスのみを分離する
偏波ビームスプリッタ11を用いて、光クロックパルス
と時間的に重なっている光信号パルスのみを抜き取り、
ビットレートB/N(bit/s)の低速データ列6として取
り出す。更にファイバ中の分散を利用して入力光信号パ
ルスと光クロックパルスを1タイムスロット分だけずら
し、次のファイバに入力し同様の操作を繰り返す。この
ようにして、N個のファイバを用いて、ビットレートが
B/N(bit/s)に落されたNチャネルの光信号を取り出
すわけである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の従来構
成では、実際上、そのような特性を持つ偏光ビームスプ
リッタを単一素子で実現することは難しく、一旦光クロ
ックパルスと信号光を分波し、再度偏波状態を設定しな
おしてから、次段の光カースイッチに入力することが必
要になり、装置構成が複雑になるという欠点を有してい
た。
成では、実際上、そのような特性を持つ偏光ビームスプ
リッタを単一素子で実現することは難しく、一旦光クロ
ックパルスと信号光を分波し、再度偏波状態を設定しな
おしてから、次段の光カースイッチに入力することが必
要になり、装置構成が複雑になるという欠点を有してい
た。
【0005】本発明の光多段分離装置は以上の問題点に
鑑みてなされたものであり、簡単な構成で順次光分離出
力を出力する光多段分離装置を提供することを目的とす
る。
鑑みてなされたものであり、簡単な構成で順次光分離出
力を出力する光多段分離装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光多段分離装置
は、ビットレートB(bit/s)の入力光信号パルスと、こ
れに同期し繰り返し周波数がB/N(Hz)(Nは正の整
数)の光クロックパルスとを合波する手段と、これに続
くN個の縦列接続された光分離器を備え、該光分離器の
各々は、3次の非線形効果を有する光非線形手段と、入
力光信号パルスと光クロックパルスの時間位置を1/B
(s)だけずらす光遅延器と、前記光非線形手段の中で
4光子混合の結果生じた出力光信号を、入力光信号パル
スと光クロックパルスから分波し、入力光信号パルスと
光クロックパルスを次段の光分離装置に導く手段とを有
する。
は、ビットレートB(bit/s)の入力光信号パルスと、こ
れに同期し繰り返し周波数がB/N(Hz)(Nは正の整
数)の光クロックパルスとを合波する手段と、これに続
くN個の縦列接続された光分離器を備え、該光分離器の
各々は、3次の非線形効果を有する光非線形手段と、入
力光信号パルスと光クロックパルスの時間位置を1/B
(s)だけずらす光遅延器と、前記光非線形手段の中で
4光子混合の結果生じた出力光信号を、入力光信号パル
スと光クロックパルスから分波し、入力光信号パルスと
光クロックパルスを次段の光分離装置に導く手段とを有
する。
【0007】光遅延器は、前記光ファイバ中の波長分散
に基づく入力光信号パルスと光クロックパルスとの間の
伝播速度差を利用することができる。また、4光子混合
により別の光を発生させるのに用いる光ファイバとは別
に設けた光分散ファイバを光遅延器として用いてもよ
い。さらに、この光遅延器は、前記入力光信号パルスと
光クロックパルスを分離する光分波器と分波された両者
に1/B(s)の時間差を与える2本の遅延線と、両者
を再び合波する光合波器とから実現することもできる。
に基づく入力光信号パルスと光クロックパルスとの間の
伝播速度差を利用することができる。また、4光子混合
により別の光を発生させるのに用いる光ファイバとは別
に設けた光分散ファイバを光遅延器として用いてもよ
い。さらに、この光遅延器は、前記入力光信号パルスと
光クロックパルスを分離する光分波器と分波された両者
に1/B(s)の時間差を与える2本の遅延線と、両者
を再び合波する光合波器とから実現することもできる。
【0008】
【作用】ビットレートB(bit/s)の光強度変調された2
値ディジタル光信号パルスは、光伝送路を伝播し、本発
明の光多段分離装置に入力される。この光信号パルスは
必要であれば光増幅器により増幅され、本発明に含まれ
ない光タイミング抽出器により作り出された繰り返し周
波数がB/N(Hz)(Nは正の整数)の光クロックパル
スとともに、光ファイバに入力される。光クロックパル
スは、入力信号に同期しており、入力光信号パルスと同
程度のパルス幅を有する。
値ディジタル光信号パルスは、光伝送路を伝播し、本発
明の光多段分離装置に入力される。この光信号パルスは
必要であれば光増幅器により増幅され、本発明に含まれ
ない光タイミング抽出器により作り出された繰り返し周
波数がB/N(Hz)(Nは正の整数)の光クロックパル
スとともに、光ファイバに入力される。光クロックパル
スは、入力信号に同期しており、入力光信号パルスと同
程度のパルス幅を有する。
【0009】本発明の光多段分離装置は以下に説明する
光ファイバ中の4光子混合に基づく。4光子混合は光フ
ァイバ中の3次の非線形効果により、波長の異なる2波
あるいは3波の光から、位相整合条件を満足する第4の
波長の光が発生する現象である。今、光信号パルス列
(角周波数:ω1 )と光クロックパルス列(角周波数:
ω3 )を光ファイバに入射し、4光子混合により発生し
た角周波数ω4 (=2ω1 −ω3 あるいは2ω3 −ω
1 )のアイドラ光のみを出力光として取り出すことを考
える。ここで、4光子混合は光信号パルスと光クロック
パルスが同時に入射したときにのみ発生するため、発生
した光は両者の論理積となり、従って光信号パルス列の
うち、光クロックパルスと時間的に重なっている光信号
パルスがもつデータがN個おきにアイドラ光として発生
する。これを光分波器により分離する。別のタイムスロ
ットの光信号を分離するためには、光クロックパルスが
そのタイムスロットの光信号パルスと時間的に重なるよ
うに、光信号パルスと光クロックパルスをずらし、その
後同様の操作を繰り返せば良い。このようにして、N個
のファイバを用いて、ビットレートがB/N(bit/s)に
落されたNチャネルの光信号を取り出すことができる。
光ファイバ中の4光子混合に基づく。4光子混合は光フ
ァイバ中の3次の非線形効果により、波長の異なる2波
あるいは3波の光から、位相整合条件を満足する第4の
波長の光が発生する現象である。今、光信号パルス列
(角周波数:ω1 )と光クロックパルス列(角周波数:
ω3 )を光ファイバに入射し、4光子混合により発生し
た角周波数ω4 (=2ω1 −ω3 あるいは2ω3 −ω
1 )のアイドラ光のみを出力光として取り出すことを考
える。ここで、4光子混合は光信号パルスと光クロック
パルスが同時に入射したときにのみ発生するため、発生
した光は両者の論理積となり、従って光信号パルス列の
うち、光クロックパルスと時間的に重なっている光信号
パルスがもつデータがN個おきにアイドラ光として発生
する。これを光分波器により分離する。別のタイムスロ
ットの光信号を分離するためには、光クロックパルスが
そのタイムスロットの光信号パルスと時間的に重なるよ
うに、光信号パルスと光クロックパルスをずらし、その
後同様の操作を繰り返せば良い。このようにして、N個
のファイバを用いて、ビットレートがB/N(bit/s)に
落されたNチャネルの光信号を取り出すことができる。
【0010】光信号パルスと光クロックパルスをずらす
働きをする光遅延器には、4光子混合用のファイバ自身
の波長分散を利用することができる。ファイバ自身の波
長分散により、ファイバ伝播に従って両者の時間位置を
徐々にずらすことにより実現できる。この方法は、信号
光パルスのジッタをある程度許容できるという利点を有
するが、有効ファイバ長が短くなり、4光子混合を起こ
すのに必要な光パワーを増大させるという欠点を持つ。
これを解決するには、4光子混合用のファイバ中では光
信号パルスと光クロックパルスのずれがないように、両
者の波長およびファイバパラメータを選び、両者をずら
す働きは別の素子に担わせれば良い。この働きをする光
遅延器には、別に用意した高分散ファイバを利用する、
或は入力光信号パルスと光クロックパルスを分離する光
分波器と分波された両者に1/B(s)の時間差を与え
る2本の遅延線と、両者を再び合波する光合波器とから
実現することができる。
働きをする光遅延器には、4光子混合用のファイバ自身
の波長分散を利用することができる。ファイバ自身の波
長分散により、ファイバ伝播に従って両者の時間位置を
徐々にずらすことにより実現できる。この方法は、信号
光パルスのジッタをある程度許容できるという利点を有
するが、有効ファイバ長が短くなり、4光子混合を起こ
すのに必要な光パワーを増大させるという欠点を持つ。
これを解決するには、4光子混合用のファイバ中では光
信号パルスと光クロックパルスのずれがないように、両
者の波長およびファイバパラメータを選び、両者をずら
す働きは別の素子に担わせれば良い。この働きをする光
遅延器には、別に用意した高分散ファイバを利用する、
或は入力光信号パルスと光クロックパルスを分離する光
分波器と分波された両者に1/B(s)の時間差を与え
る2本の遅延線と、両者を再び合波する光合波器とから
実現することができる。
【0011】各段の光分離器において無視できない光損
失が生じる場合は、各光分離器の間に光増幅器を挿入し
て、損失を補償することができる。
失が生じる場合は、各光分離器の間に光増幅器を挿入し
て、損失を補償することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して、図面に基づ
き詳細に説明する。図1は本発明の一実施例の構成を示
す図であって、図中1は入力光信号パルス、2は入力光
信号パルス列1に同期した光クロックパルス、3は入力
光信号パルスと光クロックパルスを合波する光合波器、
4は光ファイバ、5は4光子混合により発生した光再生
信号6−9を、入力光信号パルスと光クロックパルスか
ら分波する光分波器である。また、図2は入力光信号パ
ルス、光クロックパルス、光再生信号の角周波数配置を
示す図である。
き詳細に説明する。図1は本発明の一実施例の構成を示
す図であって、図中1は入力光信号パルス、2は入力光
信号パルス列1に同期した光クロックパルス、3は入力
光信号パルスと光クロックパルスを合波する光合波器、
4は光ファイバ、5は4光子混合により発生した光再生
信号6−9を、入力光信号パルスと光クロックパルスか
ら分波する光分波器である。また、図2は入力光信号パ
ルス、光クロックパルス、光再生信号の角周波数配置を
示す図である。
【0013】ビットレートB(bit/s)の光強度変調され
た2値ディジタル光信号パルス1は、光伝送路を伝播
し、本発明の光多段分離装置に入力される。この光信号
パルスは必要であれば光増幅器により増幅され、本発明
に含まれない光タイミング抽出器により作り出された繰
り返し周波数がB/N(Hz) (Nは正の整数)の光クロ
ックパルス2とともに光合波器3を介して、第1の光フ
ァイバ4に入力される。光クロックパルスは、入力信号
に同期しており、入力光信号パルスと同程度のパルス幅
を有する。
た2値ディジタル光信号パルス1は、光伝送路を伝播
し、本発明の光多段分離装置に入力される。この光信号
パルスは必要であれば光増幅器により増幅され、本発明
に含まれない光タイミング抽出器により作り出された繰
り返し周波数がB/N(Hz) (Nは正の整数)の光クロ
ックパルス2とともに光合波器3を介して、第1の光フ
ァイバ4に入力される。光クロックパルスは、入力信号
に同期しており、入力光信号パルスと同程度のパルス幅
を有する。
【0014】4光子混合により発生する角周波数ω4
(=2ω1 −ω3 )の光のパワーP4は光クロックパル
ス2の光パワーP3 に比例し、光信号パルス1の光パワ
ーP1を用いて次のように表すことができる。
(=2ω1 −ω3 )の光のパワーP4は光クロックパル
ス2の光パワーP3 に比例し、光信号パルス1の光パワ
ーP1を用いて次のように表すことができる。
【0015】
【数1】
【0016】ここで、γは非線形効果の大きさを表す指
数であり、非線形定数n2 、信号光パルス波長1、ファ
イバの実効コア面積Aeff を用いてγ=2πn2 /λA
effで与えられる。また、Dは信号光パルス波長におけ
る分散、Δλは信号光パルスとクロック光パルスの波長
差、cは光速、Lはファイバの長さである。
数であり、非線形定数n2 、信号光パルス波長1、ファ
イバの実効コア面積Aeff を用いてγ=2πn2 /λA
effで与えられる。また、Dは信号光パルス波長におけ
る分散、Δλは信号光パルスとクロック光パルスの波長
差、cは光速、Lはファイバの長さである。
【0017】図3は、横軸にD[ps/nm,km](Δλ)2[nm
2]をとりP4 /P3 を表した図である。このとき、λ=
1.55μm、n2 =3.2×10-20 m2/W、L=
2.5kmを用いた。図より、分散が負である異状分散領
域に利得ピークが存在し、信号光パルスパワーが増大す
るにつれて利得が最大となる(位相整合がおこる)波長
差はΔλは大きくなることがわかる。例えば、P1 =
0.5W、D=−1ps/nm,km、Δλ=2nmのとき、利得
20dB程度が得られる。4光子混合は光信号パルスと光
クロックパルスが同時に入射したときにのみ発生するた
め、発生した光は両者の論理積となり、従って光信号パ
ルス列のうち、光クロックパルスと時間的に重なってい
る光信号パルスがもつデータがN個おきにアイドラ光と
して発生する。これを光分波器5により分離する。この
ようにして、ビットレートがB/N(bit/s)に落された
光信号6を取り出すことができる。
2]をとりP4 /P3 を表した図である。このとき、λ=
1.55μm、n2 =3.2×10-20 m2/W、L=
2.5kmを用いた。図より、分散が負である異状分散領
域に利得ピークが存在し、信号光パルスパワーが増大す
るにつれて利得が最大となる(位相整合がおこる)波長
差はΔλは大きくなることがわかる。例えば、P1 =
0.5W、D=−1ps/nm,km、Δλ=2nmのとき、利得
20dB程度が得られる。4光子混合は光信号パルスと光
クロックパルスが同時に入射したときにのみ発生するた
め、発生した光は両者の論理積となり、従って光信号パ
ルス列のうち、光クロックパルスと時間的に重なってい
る光信号パルスがもつデータがN個おきにアイドラ光と
して発生する。これを光分波器5により分離する。この
ようにして、ビットレートがB/N(bit/s)に落された
光信号6を取り出すことができる。
【0018】別のタイムスロットの光信号を分離するた
めには、光クロックパルスがそのタイムスロットの光信
号パルスと時間的に重なるように、光信号パルスと光ク
ロックパルスをずらし、その後同様の操作を繰り返せば
良い。これには4光子混合用のファイバ自身の波長分散
による光信号パルスと光クロックパルスのウォークオフ
を利用することができる。
めには、光クロックパルスがそのタイムスロットの光信
号パルスと時間的に重なるように、光信号パルスと光ク
ロックパルスをずらし、その後同様の操作を繰り返せば
良い。これには4光子混合用のファイバ自身の波長分散
による光信号パルスと光クロックパルスのウォークオフ
を利用することができる。
【0019】図3の横軸はD(Δλ)2 であるので、D
を小さくすれば(信号光パルス波長を零分散波長に長波
長側から近付ければ)、利得を保ったまま信号光パルス
とクロック光パルスの波長差Δλを大きくし、その結
果、信号光パルスとクロック光パルスの群速度差を大き
くし光ファイバ中を異なる速度で伝播させることがで
き、ファイバ伝播に伴って、徐々に両者をずらすことが
できる。この方法は、信号光パルスのジッタをある程度
許容できるという利点を有する。
を小さくすれば(信号光パルス波長を零分散波長に長波
長側から近付ければ)、利得を保ったまま信号光パルス
とクロック光パルスの波長差Δλを大きくし、その結
果、信号光パルスとクロック光パルスの群速度差を大き
くし光ファイバ中を異なる速度で伝播させることがで
き、ファイバ伝播に伴って、徐々に両者をずらすことが
できる。この方法は、信号光パルスのジッタをある程度
許容できるという利点を有する。
【0020】このようにして、光クロックパルスをとな
りのタイムスロットにずらしてから、次段の光ファイバ
に信号光パルスとクロック光パルスを入力し、4光子混
合の結果生じるアイドラ光7を取り出す。これを繰り返
すことにより、N個のファイバを用いて、ビットレート
がB/N(bit/s)に落されたNチャネルの光信号を取り
出すことができる。
りのタイムスロットにずらしてから、次段の光ファイバ
に信号光パルスとクロック光パルスを入力し、4光子混
合の結果生じるアイドラ光7を取り出す。これを繰り返
すことにより、N個のファイバを用いて、ビットレート
がB/N(bit/s)に落されたNチャネルの光信号を取り
出すことができる。
【0021】各段の光分離器において無視できない光損
失が生じる場合は、各光分離器の間に光増幅器を挿入し
て、損失を補償することができる。4光子混合の利得
は、入力する光信号パルスと光クロックパルスの偏波状
態に依存するが、信号光パルスと光クロックパルスの波
長がある程度離れている場合には、ファイバ内で両者の
偏波状態の相対関係はランダムに変化するため、4光子
混合の利得は平均化され、特に偏波制御は必要ない。こ
のとき利得は光信号パルスの偏波状態が光クロックパル
スの直線偏波と同じむきの直線偏波であるときに比べて
半分程度に落ちるが、この影響を排除するためには、光
ファイバとして偏波保持ファイバを用い、光信号パルス
の偏波状態が常時、光クロックパルスの直線偏波と同じ
むきの直線偏波になるように、偏波制御器を用いて制御
すれば良い。また、同様の系を2つ設けて、偏波ダイバ
ーシティをしてもよい。
失が生じる場合は、各光分離器の間に光増幅器を挿入し
て、損失を補償することができる。4光子混合の利得
は、入力する光信号パルスと光クロックパルスの偏波状
態に依存するが、信号光パルスと光クロックパルスの波
長がある程度離れている場合には、ファイバ内で両者の
偏波状態の相対関係はランダムに変化するため、4光子
混合の利得は平均化され、特に偏波制御は必要ない。こ
のとき利得は光信号パルスの偏波状態が光クロックパル
スの直線偏波と同じむきの直線偏波であるときに比べて
半分程度に落ちるが、この影響を排除するためには、光
ファイバとして偏波保持ファイバを用い、光信号パルス
の偏波状態が常時、光クロックパルスの直線偏波と同じ
むきの直線偏波になるように、偏波制御器を用いて制御
すれば良い。また、同様の系を2つ設けて、偏波ダイバ
ーシティをしてもよい。
【0022】以上述べた4光子混合用のファイバ自身の
波長分散による光信号パルスと光クロックパルスのウォ
ークオフを利用して両者を1タイムスロット分だけずら
す方法は、信号光パルスのジッタをある程度許容できる
という利点を有するが、有効ファイバ長が短くなり、4
光子混合を起すのに必要な光パワーを増大させるという
欠点を持つ。これを解決するには、図4に示す構成のよ
うに、4光子混合用のファイバ中では光信号パルスと光
クロックパルスのずれがないように、両者の波長および
ファイバパラメータを選び、両者をずらす働きは分波器
5の前あるいは後に配した光遅延器10に担わせても良
い。この光遅延器は、別に用意した高分散ファイバを利
用するか、或は入力光信号パルスと光クロックパルスを
分離する光分波器と分波された両者に1/B(s)の時
間差を与える2本の遅延線と、両者を再び合波する光合
波器とから実現することができる。
波長分散による光信号パルスと光クロックパルスのウォ
ークオフを利用して両者を1タイムスロット分だけずら
す方法は、信号光パルスのジッタをある程度許容できる
という利点を有するが、有効ファイバ長が短くなり、4
光子混合を起すのに必要な光パワーを増大させるという
欠点を持つ。これを解決するには、図4に示す構成のよ
うに、4光子混合用のファイバ中では光信号パルスと光
クロックパルスのずれがないように、両者の波長および
ファイバパラメータを選び、両者をずらす働きは分波器
5の前あるいは後に配した光遅延器10に担わせても良
い。この光遅延器は、別に用意した高分散ファイバを利
用するか、或は入力光信号パルスと光クロックパルスを
分離する光分波器と分波された両者に1/B(s)の時
間差を与える2本の遅延線と、両者を再び合波する光合
波器とから実現することができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光識別再
生器を用いれば、簡単な構成で一つの光クロックパルス
を用いて、順次光分離出力を出力する光多段分離装置を
提供することができる。
生器を用いれば、簡単な構成で一つの光クロックパルス
を用いて、順次光分離出力を出力する光多段分離装置を
提供することができる。
【図1】本発明の1実施例の構成を示す図。
【図2】本発明中の入力光信号パルス、光クロックパル
ス及び光再生信号の角周波数配置を示す図。
ス及び光再生信号の角周波数配置を示す図。
【図3】4光子混合により発生する光パワーP4 と光ク
ロックパルスの光パワーP3 の比P4 /P3 を表わす
図。
ロックパルスの光パワーP3 の比P4 /P3 を表わす
図。
【図4】本発明の別の実施例の構成を示す図である。
1 入力光信号パルス列 2 光クロックパルス列 3 光合波器 4 光ファイバ 5 光分波器 6〜9 再生された光信号パルス列 10 光遅延器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の構成を示す図。
【図2】本発明中の入力光信号パルス、光クロックパル
ス及び光再生信号の角周波数配置を示す図。
ス及び光再生信号の角周波数配置を示す図。
【図3】4光子混合により発生する光パワーP4と光ク
ロックパルスの光パワーP3の比P4/P3を表わす
図。
ロックパルスの光パワーP3の比P4/P3を表わす
図。
【図4】本発明の別の実施例の構成を示す図である。
【図5】従来の技術の説明図である。
【符号の説明】 1 入力光信号パルス列 2 光クロックパルス列 3 光合波器 4 光ファイバ 5 光分波器 6〜9 再生された光信号パルス列 10 光遅延器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04J 3/00 Q 8843−5K 3/04 A 8843−5K
Claims (4)
- 【請求項1】 ビットレートB(bit/s)の入力光信号パ
ルスと、これに同期し繰り返し周波数がB/N(Hz)
(Nは正の整数)の光クロックパルスとを合波する手段
と、 これに続くN個の縦列接続された光分離器を備え、 該光分離器の各々は、 3次の非線形効果を有する光非線形手段と、 入力光信号パルスと光クロックパルスの時間位置を1/
B(s)だけずらす光遅延器と、 前記光非線形手段の中で4光子混合の結果生じた出力光
信号を、入力光信号パルスと光クロックパルスから分波
し、入力光信号パルスと光クロックパルスを次段の光分
離装置に導く手段とを有することを特徴とする光多段分
離装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の光多段光分離装置にお
いて、前記光非線形手段と光遅延器は、光ファイバによ
り実現され、光ファイバ中の波長分散に基づく入力光信
号パルスと光クロックパルスとの間の伝播速度差により
実現されることを特徴とする光多段分離装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の光多段光分離装置にお
いて、光遅延器は、前記光非線形手段の後に設置され、
入力光信号パルスと光クロックパルスの波長において大
きな分散を持つ光ファイバにより実現されることを特徴
とする光多段分離装置。 - 【請求項4】 請求項1に記載の光多段光分離装置にお
いて、光遅延器は、前記入力光信号パルスと光クロック
パルスを分離する光分波器と分波された両者に1/B
(s)の時間差を与える2本の遅延線と、両者を再び合
波する光合波器とからなることを特徴とする光多段分離
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4177688A JPH05346598A (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 光多段分離装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4177688A JPH05346598A (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 光多段分離装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05346598A true JPH05346598A (ja) | 1993-12-27 |
Family
ID=16035372
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4177688A Withdrawn JPH05346598A (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 光多段分離装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05346598A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0953830A3 (en) * | 1998-04-28 | 2002-05-29 | Fujikura Ltd. | Apparatus for and method to detect vibrations using optical interference in an optical fiber loop |
-
1992
- 1992-06-12 JP JP4177688A patent/JPH05346598A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0953830A3 (en) * | 1998-04-28 | 2002-05-29 | Fujikura Ltd. | Apparatus for and method to detect vibrations using optical interference in an optical fiber loop |
US6456381B1 (en) | 1998-04-28 | 2002-09-24 | Fujikura Ltd. | Apparatus for and method of using optical interference of light propagating through an optical fiber loop |
US6825935B2 (en) | 1998-04-28 | 2004-11-30 | Fujikura Ltd. | Apparatus for and method of using optical interference of light propagating through an optical fiber loop |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990831 |