JPH0534544A - 光フアイバ多心コネクタプラグ - Google Patents

光フアイバ多心コネクタプラグ

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JPH0534544A
JPH0534544A JP3211572A JP21157291A JPH0534544A JP H0534544 A JPH0534544 A JP H0534544A JP 3211572 A JP3211572 A JP 3211572A JP 21157291 A JP21157291 A JP 21157291A JP H0534544 A JPH0534544 A JP H0534544A
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optical
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真二 長沢
Fumihiro Ashitani
文博 芦谷
Toshiaki Satake
俊明 佐武
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  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 屈折率整合剤を不要にして着脱操作性を向
上させ、しかも低反射で低損失な特性を実現できる多心
コネクタプラグを提供すること。 【構成】 2本のガイドピンで位置合わせるする方式
の多心コネクタプラグをセラミック材料やシリコン材料
のヤング率よりも約1桁小さい30GPa以下のヤング
率を有する弾性材料により構成し、そのプラグの接続端
面に、光ファイバ内伝搬光の全反射臨界角度より大きな
角度を有する傾斜面を基準面とした凸楕円体面を形成
し、その凸楕円体面のプラグ軸心上における曲率半径を
光ファイバの配列方向を最大とし、それと直交する方向
を最小とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数心の光ファイバを同
時に接続するための多心コネクタプラグに係り、特に操
作性が高く高性能な多心コネクタプラグに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】光ファイバコネクタプラグの相互間を接
続するとき、光ファイバ接続端面の相互間に空隙が存在
すると、この空隙のために光ファイバ内を伝搬する光は
フレネル反射を起こし、光源側に戻ってその光源の発光
特性を劣化させたり、フレネル反射に起因した接続損失
の増大を起こす現象を生じる。この問題を解決するため
に従来より種々の検討が行われてきた。
【0003】第1の従来例として、図8に凸球面の端面
形状を有する単心コネクタプラグ3と3′の突き合わせ
接続部の縦断面図を示す。単心コネクタプラグ3の接続
端部は、円柱体の形状を有し、このプラグ3の軸心には
光ファイバ心線1内の光ファイバ2が固定されている。
このプラグ3の接続端面4は、プラグ軸心と直交する面
を基準面とした凸球面を備えている。この接続端面4は
プラグ端面を直角研磨した後、この直角研磨を基準面と
して球面研磨することで形成される。プラグ3の構成材
料には、セラミック材料が広く使用されている。他方の
プラグ3′についても同様である。
【0004】プラグ3と3′の相互間の接続は、ガイド
スリーブ5の両端から各プラグを挿入し、スプリング等
で軸方向に加圧し、各プラグの接続端面4と4′を突き
合わせることで行われる。このとき、接続端面4、4′
は球面同士の接触となり、プラグ軸心を中心とする円形
の接触面が形成される。
【0005】この接触円の直径は、プラグ材料のヤング
率、球面の曲率半径、及び軸方向の荷重により決定され
る。単心コネクタプラグの代表的な材料であるアルミナ
・セラミック(ヤング率370GPa)を用い、球面の
曲率半径を60mm、軸方向の荷重を1Kgfとすると
き、Hertzの式より接触面の直径を計算すると、そ
の直径は約0.2mmである。この接触円が形成された
とき、プラグ軸心にある光ファイバの接触端面同士は直
接接触する接続状態となり、空隙に起因したフレネル反
射を除去することを可能としている。
【0006】次に、第2の従来例として、図9と図10
に、それぞれ光ファイバ多心コネクタプラグの斜視図、
及びその突き合わせ接続部の縦断面図を示す。多心コネ
クタプラグ8には、光ファイバテープ6内の複数心の光
ファイバ7が1対のガイドピン挿入穴9の間に配列固定
され、接続側の端面10には複数心の光ファイバを囲む
突出し部11が設けられ、この突出し部11の端面12
は直角研磨により光ファイバ軸と直交する面を備えてい
る。プラグ構成材料には、プラスチック材料が使用され
ている。
【0007】プラグ8と8′の相互間の接続は、図10
に示すように、1対のガイドピン13を位置合わせ用ガ
イドとし、スプリング等で軸方向に加圧して、プラグ8
と8′を突き合わせることで行われる。プラグ材料を弾
性材料のプラスチックとし、更にプラグ端面に突出し部
11を設けて接続端面を小さくしたことにより、接続時
に多心の光ファイバの接続端面同士を一括接触させ、空
隙に起因したフレネル反射を除去することを可能として
いる。
【0008】次に、第3の従来例として、図11に傾斜
面の端面形状を有する単心コネクタプラグ及びその突き
合わせ接続部の縦断面図を示す。単心コネクタフラグ1
4の接続端末部は円柱体の形状を有し、プラグ14の軸
心には光ファイバ心線1内の光ファイバ2が固定されて
いる。プラグ14の接続端面15は、プラグ軸心と直交
する面に対して光ファイバ内を伝搬する光の全反射臨界
角度より大きな角度θを有する傾斜面を備えている。こ
の傾斜面は、プラグ端面を予め研磨することにより形成
される。プラグ構成材料には、セラミック材料が使用さ
れている。プラグ14と14′の相互の接続は、ガイド
スリーブ16を位置合わせ用ガイドとして各プラグを突
き合わせることで行われる。このとき、光ファイバの接
続端面同士は、角度θの傾斜面同士の接続となるが、接
続端面の間には空隙が存在する。
【0009】空隙が存在する原因は、第1にセラミック
材料では弾性変形が小さいため、斜め研磨時に生じる角
度誤差が接続時に吸収されないこと、第2に円形プラグ
同士の接続では回転方向に相対的な角度ずれが生じるこ
と、第3にセラミック材料が光ファイバ材料の石英より
も硬く、斜め研磨時に光ファイバが早く削られるため、
光ファイバ接続端面が凹面形状になることである。
【0010】角度θの傾斜面同士の接続により、空隙及
び研磨時に生じる高屈折率の加工歪層に起因した反射光
は、角度θの傾斜面からの反射光であり、光ファイバ軸
に対して全反射臨界角度よりも大きな角度を有するため
に、光源側に伝搬せず、−50dB以下の低損失な特性
が実現されている。
【0011】次に第4の従来例として、図12、図13
にそれぞれ傾斜面を有する多心コネクタプラグの斜視
図、及びその突き合わせ接続部の縦断面図を示す。多心
コネクタプラグ17には、光ファイバテープ6内の複数
心の光ファイバ7が2枚のV溝付きシリコン基板の間で
配列固定され、プラグ接続端面18には角度θを有する
傾斜面が形成されている。プラグ17と17′の相互間
の接続は、図13に示すように、角形スリーブ19内に
配置した弧状スプリング20を位置合わせ用ガイドと
し、プラグ17と17′を突き合わせることで行われ
る。
【0012】光ファイバの接続端面同士は、角度θの傾
斜面同士の接続となるが、シリコン材料では弾性変形が
小さいため斜め研磨時に生じるプラグ端面の角度誤差が
接続時に吸収されないこと、及びシリコン材料が光ファ
イバより硬く、斜め研磨時に光ファイバが早く削られる
ため光ファイバ接続端面が凹面状になることに起因し
て、接続端面の間に空隙が発生する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図8に示した
第1の従来例の単心コネクタプラグ3、3′は、その接
触端面をミクロ的に見ると、光ファイバ接続端面の表面
には研磨時に生じる高い屈折率を有する加工歪層が残留
している。この加工歪層を除去するための検討が行われ
ているものの、完全な除去は実用上困難である。このた
めに、接続時、光ファイバ内を伝搬する光が高屈折率の
加工歪層からの反射を起こし、この反射光が光源側に戻
るため、反射量は実用上−40〜−35dBに制約さ
れ、−50dB以下の低反射な特性が要求されるアナロ
グ光伝送系システム等への適用はできなかった。
【0014】また、プラグ相互間の接続時に形成される
接触円の直径が小さいこと、及び円形プラグに対する多
心光ファイバの高精度な位置決めが技術的に困難である
ことから、この単心コネクタプラグの延長技術で多心光
ファイバを一括接触させる技術は実現されていない。
【0015】また、図9と図10に示した第2の従来例
も、ミクロ的に見ると、第1の従来例と同様に、光ファ
イバ接続端面の表面に残留した高屈折率の加工歪層から
の反射が発生するために、反射量は−40〜−35dB
に制約されてしまう。また、プラグの接続状態におい
て、突出し部11の端面同士は接触するが、突出し部1
1の周囲のプラグ端面は接触せず、大きな間隔が存在す
る構造であることから、プラグの厚み方向及び幅方向に
外力が加わると、突出し部の直角面の端を支点として、
プラグ相互間に角度ずれが発生する。このため、プラグ
着脱時や接続後に加わる外力によって、光ファイバ接続
端面の直接接触状態がくずれて空隙が生じ易く、安定し
た反射特性及び接続損失が得られない問題があった。
【0016】また、図11に示した第3の従来例も、空
隙が存在するために、フレネル反射による接続損失の増
大が生じてしまうという問題があった。また、第1の従
来例と同様に、円形プラグに対する多心光ファイバの高
精度な位置決めが技術的に困難であることから、この単
心コネクタの延長技術による多心コネクタは実現されて
いない。
【0017】更に、図12と図13に示した第4の従来
例も、多心光ファイバを同時に低反射に接続できるもの
の、第3の従来例と同様に、フレネル反射による接続損
失の増大が生じてしまうという問題があった。
【0018】これら他に、プラグ接続端面の間に屈折率
整合剤を介在させてフレネル反射を除去する方法も用い
られているが、この方法とは着脱操作性が劣るために、
着脱回数が少ない技術場所への適用に限られ、機器との
接続等、着脱が多い接続場所への適用はできなかった。
【0019】本発明の目的は、屈折率整合剤を不要にし
て着脱操作性を向上させ、しかも低反射で低損失な特性
を実現できる多心コネクタプラグを提供することであ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数心の光フ
ァイバを1対のガイドピン挿入穴の間に配列固定した多
心コネクタプラグであって、上記プラグをヤング率30
GPa以下を有する弾性材料から構成し、上記プラグの
接続端面を光ファイバ軸と直交する面に対して光ファイ
バ内を伝搬する光の全反射臨界角度より大きな角度を有
する傾斜面を基準面とした凸楕円体面の形状とし、この
凸楕円体面のプラグ軸心上における曲率半径を光ファイ
バの配列方向に最大で、光ファイバの配列方向と直交す
る方向に最小としたものである。
【0021】
【作用】本発明では、プラグ相互間の接続時、プラグ接
続端面同士の接触部を傾斜面で且つ光ファイバ配列方向
に長径を有する楕円形の形状とすることで、多心光ファ
イバの接続端面同士を斜めに且つ直接接触させ、空隙に
起因したフレネル反射や高屈折率の加工歪層に起因した
反射を除去し、屈折率整合剤なしで低反射、低損失な接
続特性が実現できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1〜図5はその第1の実施例の多心コネクタプラグを示
す図で、図1は斜視図、図2は側面から見た断面図、図
3は上面から見た断面図、図4はプラグ突き合わせ接続
部の側面から見た断面図、図5と上面から見た断面図で
ある。6、6′は光ファイバテープ、7、7′は複数心
の光ファイバ、21、21′は多心コネクタプラグ、2
2は1対のガイドピン挿入穴、23はプラグ21の接続
端面、24は1対のガイドピンである。
【0023】プラグ21はヤング率30GPa以下の弾
性材料から構成される。このプラグ21では、光ファイ
バテープ6内の複数心の光ファイバ7が1対のガイドピ
ン挿入穴22の間に配列固定され、プラグ21の接続端
面23は光ファイバ軸と直交する面に対し光ファイバ内
伝搬光の全反射臨界角度より大きな角度θを有する傾斜
面を基準面とした凸楕円体面の形状を有する。この凸楕
円体面の曲率半径は、プラグ軸心上において光ファイバ
の配列方向に最大値R1、光ファイバ配列方向と直交す
る方向に最小値R2を有する。
【0024】このプラグ21の接続端面23を得るに
は、まず、プラグ21の端面を斜め研磨することで角度
θを有する傾斜面を形成し、次にこの傾斜面をバフ研磨
することで凸楕円体面を形成して行う。凸楕円体面は以
下の現象を利用することで形成する。すなわち、長方形
の端面を有するプラグに軸方向の研磨圧力を加え、その
プラグ端面を回転するプラスチックシート研磨盤の上で
遊離砥粒を用いてバフ研磨すると、プラグ端面の周辺部
は中央部より大きな研磨圧力を受けるため、より早く研
磨される。この結果、研磨後のプラグ端面は、端面の中
心で長辺方向に最大の曲率半径R1、短辺方向に最小の
曲率半径R2を有する凸楕円体面の形状が形成される。
【0025】ここで、最大及び最小の曲率半径R1、R
2は、バフ研磨前のプラグ端面の長方形の寸法及びバフ
研磨の条件(研磨圧力、研磨速度、研磨盤・研磨砥粒の
材質、研磨時間)を選定することにより制御できる。そ
こで、バフ研磨前のプラグ端面の長方形の長辺方向に光
ファイバを配列しておけば、バフ研磨後のプラグ端面に
は、角度θを有する傾斜面を基準面として、プラグ軸心
上での曲率半径が光ファイバ配列方向に最大、これと直
交する方向に最小である凸楕円体面が形成できる。
【0026】プラグ21と21′との接続は、図4、図
5に示すように、1対のガイドピン24を位置合わせ用
ガイドとし、スプリング等で軸方向に加圧し、プラグ2
1と21′を突き合わせることで行う。突き合わせ接続
の時、プラグ接続端面同士は角度θを有する傾斜面を基
準面とし、プラグ軸心の接触点で光ファイバ配列方向に
最大半径R1、これと直交する方向に最小半径R2を有
する凸楕円体面同士が接触する状態になり、接触面は楕
円の形状になる。この楕円接触面の寸法は、以下のよう
に計算できる。
【0027】すなわち、接続時のスプリング等により軸
方向に加える荷重をFとすると、角度θを有する接触面
には、この面に垂直な力Fn(=Fcosθ)と、この
面に沿う力Ft(=Fsinθ)が作用する。Ftはプ
ラグ端面をすべらせようとする力であり、この力は摩擦
力と釣り合う。プラグ端面同士の接触は、荷重Fnによ
るプラグの弾性変形によって生じると近似できる。He
rtzの式より、楕円体面同士の接触により形成される
楕円接触面の長径C、短径D、荷重方向の弾性変形量W
は、次式で与えられる。 C=1.11α[(Fn/E)・R1・R2/(R1+R2)]1/ 3 ・・・(1) D=1.11β[(Fn/E)・R1・R2/(R1+R2)]1/ 3 ・・・(2) W=0.308 λ[(Fn2 /E2 )・(R1+R2)/(R1・R2)]1/ 3 ・・・(3) ここで、Eはプラグ材料のヤング率、α、β、λはR1
/R2によって決定されるパラメータであり、例えば、
R1/R2=1のとき、α=β=1、λ=2であり、式
(1)〜(3)は球体同士の接触の場合と一致し、R1
/R2=10のとき、α=2.40、β=0.530、
λ=1.55である。
【0028】例えば、プラグ材料をプラスチック材料の
石英粉末入りエポキシ(E=15GPa)とし、荷重を
Fn=1Kgf、接触点での最大半径R1=1000m
m、最小半径R2=100mmとすると、式(1)〜
(3)より、2C=2.1mm、2D=0.46mm、
W=0.8×10-3mmとなる。
【0029】これは、光ファイバ配列方向に約2mm、
これと直交する方向に約0.5mmの大きさの楕円接触
面が得られることを表している。多心光ファイバの光フ
ァイバ配列間隔を0.25mmとするとき、8心の光フ
ァイバを含む配列方向の長さは約1.9mmであるか
ら、8心までの光ファイバを一括して接触させることが
可能である。
【0030】一方、プラグ材料がシリコン材料やセラミ
ック材料の場合、そのヤング率は170〜370GPa
とプラスチック材料に比べて約1桁以上大きいため、接
触面の寸法はプラスチック材料の場合に比べ、2Cと2
Dが1/2以下、Wが1/5以下と小さい。このため、
シリコン材料やセラミック材料のプラグでは多心光ファ
イバを一括して接触させることは困難だと言える。
【0031】本発明では、プラグ材料にシリコン材料や
セラミック材料より約1桁小さいヤング率(30GPa
以下)を有する弾性材料を用い、そのプラグ端面に傾斜
面を基準面とし、光ファイバ配列方向に最大半径を有す
る凸楕円体面を形成したものであるから、プラグ接続時
に多心の光ファイバを傾斜面で一括して接触させること
が可能である。
【0032】ここで、斜め研磨時に生じるプラグ端面の
角度誤差に起因した接続時の空隙については、プラグが
弾性材料から構成されているため、その圧縮弾性変形に
より吸収され、発生しない。また、光ファイバ材料がプ
ラグ材料より硬いため、研磨によって光ファイバ接続端
面が凹面状に形成されることもないため、シリコン材料
やセラミック材料を用いたプラグで見られるような、光
ファイバ接続端面が凹面状あることに起因した空隙の発
生もない。従って、プラグの接続状態では、空隙に起因
したフレネル反射は発生せず、研磨時に生じる高屈折率
の加工歪層に起因した反射も、傾斜面からの反射である
ため光源側には伝搬しない。これらにより、屈折率整合
剤なしで低反射、低損失な接続特性を多心光ファイバの
接続に際して実現できる。
【0033】図6、図7は第2の実施例の多心コネクタ
プラグを示す図で、図6はその斜視図、図7は縦断面図
である。25は多心コネクタプラグ、26は1対のガイ
ドピン挿入穴、27はプラグ25の接続端面である。こ
の多心コネクタプラグ25は、第1の実施例と同一の基
本構造を有しており、第1の実施例と比べ光ファイバ接
続端面をプラグ接続端面に対してわずかに突き出して固
定した点が異なる。この突出し量ΔLは、光ファイバ外
径の1%程度で充分である。この突出しは、光ファイバ
材料がプラグ材料より硬く、バフ研磨の時間を長くする
ほどプラグ材料が早く削られる現象を利用することで形
成できる。このようにして光ファイバ接続端面の突出し
を設けることにより、プラグ相互の接続時に、多心の光
ファイバの一括接触をより確実に実現することができ
る。
【0034】実験結果を以下に示す。実験に使用した光
ファイバテープは1.3μm帯単一モードファイバを収
容した4心光ファイバである。テープ内の光ファイバ配
列間隔は0.25mmである。光ファイバ外径は125
μm、モードフィールド径は9.5μmでするプラグ部
品を石英粉末入りエポキシ(ヤング率15GPa)の成
形により形成し、光ファイバを光ファイバ挿入穴内に接
着固定した後、プラグ端面を8度の角度で斜め研磨し、
更にプラスチック研磨盤上で遊離砥粒を用いてバフ研磨
することで行った。バフ研磨の条件は、凸楕円体面のプ
ラグ軸心上の曲率半径が光ファイバ配列方向に最大の約
1000mm、これと直交する方向に最小の100〜2
00mmになり、光ファイバ突出し量が光ファイバ外径
の約1%になるように設定した。プラグの断面寸法は7
×3mmである。
【0035】このようにして作製した複数のプラグを、
基準に選んだプラグに屈折率整合剤なしで接続し、反射
量及び接続損失を測定した。プラグ接続時の軸方向の荷
重は約1Kgfとした。その結果、接続心数32に対
し、反射量は平均−59dB、最大−55dBであり、
接続損失は平均0.2dB、最大0.6dBの接続特性
が得られた。更に、屈折率整合剤ありのときの特性を測
定し、屈折率整合剤なしの時の特性と比較した結果、接
続心数32に対する個々の反射量の差は1dB以下、個
々の接続損失の差は0.1dB以下であり、屈折率整合
剤ありとなしとで有意差は認められず、光ファイバ接続
端面同士が一括して直接接触した状態で接続できること
を確認した。
【0036】また、100回のプラグ着脱に対する接続
損失の変動量は0.1dB以下であり、着脱後の光ファ
イバ接続端面の損傷も認められなかった。更に、接続部
の振動試験(周波数:10〜55Hz、全振幅:1.5
mm、振動方向:直交する3軸方向、負荷時間:各方向
2時間)、及び衝撃試験(加速度:100G、負荷時
間:6ms、負荷方向:直交する3軸方向、負荷回数:
各方向3回)の結果、試験中の接続損失変動量は最大
0.03dB以下と測定誤差の範囲内であり、接続部に
加わる外力に対してもプラグ接続端面同士の直接接続状
態が保持できることを確認した。以上の結果から、屈折
率整合剤なしで低損失、低反射な特性が多心の光ファイ
バの接続に対して得られることを確認した。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の多心コネ
クタプラグは、プラク構成材料をヤング率が30GPa
以下の弾性材料とし、プラグ接続端面に光ファイバ内伝
搬光の全反射臨界角度より大きな角度を有する傾斜面を
基準面とした凸楕円体面を形成することにより、プラグ
相互の接続時、多心の光ファイバの接続端面同士を傾斜
面で且つ一括して直接接触することを実現したものであ
るから、屈折率整合剤を用いることなく、多心の光ファ
イバ同士の接続を低反射、低損失で達成できる利点があ
る。この利点は、光ファイバケーブルの高密度化及び多
心化が進展している光加入者系及び光構内系の光ファイ
バ接続の分野においてより有利に発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の多心コネクタプラ
グの斜視図である。
【図2】 図1のプラグの側面から見た断面図であ
る。
【図3】 図1のプラグの上面から見た断面図であ
る。
【図4】 図1のプラグ2個の突き合わせ接続部の側
面から見た断面図である。
【図5】 図1のプラグ2個の突き合わせ接続部の上
面から見た断面図である。
【図6】 第2の実施例の多心コネクタプラグの斜視
図である。
【図7】 図6のプラグの側面から見た断面図であ
る。
【図8】 第1の従来例の単心コネクタプラグの突き
合わせ接続部の縦断面図である。
【図9】 第2の従来例の多心コネクタプラグの斜視
図である。
【図10】 図9のプラグ2個の突き合わせ接続部の縦
断面図である。
【図11】 第3の従来例の多心コネクタプラグの突き
合わせ接続部の縦断面図である。
【図12】 第4の従来例の多心コネクタプラグの斜視
図である。
【図13】 図12のプラグ2個の突き合わせ接続部の
縦断面図である。
【符号の説明】
1、1′:光ファイバ心線、2、2′:光ファイバ、
3、3′:第1の従来例の単心コネクタプラグ、4、
4′:プラグ3、3′の接続端面、5:ガイドスリー
ブ、6、6′:光ファイバテープ、7、7′:複数心の
光ファイバ、8、8′:第2の従来例の多心コネクタプ
ラグ、9:1対のガイドピン挿入穴、10:プラグ8の
接続側端面、11:突出し部、12:突出し部11の端
面、13:1対のガイドピン、14、14′:第3の従
来例の単心コネクタプラグ、15、15′:プラグ1
4、14′の接続端面、16:ガイドスリーブ、17、
17′:第4の従来例の多心コネクタプラグ、18、1
8′:プラグ17、17′の接続端面、19:角形スリ
ーブ、20:弧状スプリング、21、21′:第1の実
施例の多心コネクタプラグ、22:1対のガイドピン挿
入穴、23:プラグ21の接続端面、24:1対のガイ
ドピン、25:第2の実施例の多心コネクタプラグ、2
6:1対のガイドピン挿入穴、27:プラグ25の接続
端面。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数心の光ファイバを1対のガイドピン
    挿入穴の間に配列固定した光ファイバ多心コネクタプラ
    グであって、 上記プラグをヤング率30GPa以下を有する弾性材料
    から構成し、上記プラグの接続端面を光ファイバ軸と直
    交する面に対して光ファイバ内を伝搬する光の全反射臨
    界角度より大きな角度を有する傾斜面を基準面とした凸
    楕円体面の形状とし、この凸楕円体面のプラグ軸心上に
    おける曲率半径を光ファイバの配列方向に最大、光ファ
    イバの配列方向と直交する方向に最小としたことを特徴
    とする光ファイバ多心コネクタプラグ。
  2. 【請求項2】 複数心の光ファイバの接続端面を上記凸
    楕円体面の形状を有するプラグ接続端面よりわずかに突
    き出して固定したことを特徴とする請求項1に記載の光
    ファイバ多心コネクタプラグ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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