JPH05345134A - 窒素酸化物除去用触媒およびその製造方法 - Google Patents

窒素酸化物除去用触媒およびその製造方法

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JPH05345134A
JPH05345134A JP4152345A JP15234592A JPH05345134A JP H05345134 A JPH05345134 A JP H05345134A JP 4152345 A JP4152345 A JP 4152345A JP 15234592 A JP15234592 A JP 15234592A JP H05345134 A JPH05345134 A JP H05345134A
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JP
Japan
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catalyst
removing nitrogen
paste
inorganic
molding
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JP4152345A
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Inventor
Naomi Yoshida
直美 吉田
Ikuhisa Hamada
幾久 浜田
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脱硝触媒ハニカム成形体において、成形方向
とは無関係に、全ての方向で乾燥収縮を生じない、窒素
酸化物除去用触媒およびその製造方法を提供する。 【構成】 脱硝触媒成分を所定形状に成形する窒素酸化
物除去用触媒の製造方法において、有機結合剤と無機酸
化物微粒子とを含有する強化液と、無機繊維状粉末とを
混合して多次元無機質繊維を調製し、これを脱硝触媒粉
末と混合して触媒ペーストとし、この触媒ペーストを用
いて所定形状の触媒成形体をつくる。 【効果】 いずれの方向にも乾燥収縮が小さい、高強度
の触媒成形体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒素酸化物除去用触媒
およびその製造方法に係り、特に健全なハニカム成形体
を得るための乾燥収縮の少ない窒素酸化物除去用触媒お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガス流れ方向に多数の貫通孔を有するモ
ノリシックな構造(以下、単にハニカムと称する)を有
する触媒は、表面積が大きく高活性なものが得られるた
め今までに多くの発明がなされている(例えば特開昭6
0−225650号公報)。これらの脱硝用ハニカム触
媒は、ペースト状態の触媒原料を格子状の口金を取付け
た押出し成形機で押出した後、乾燥・焼成して製造する
のが一般的である。得られたハニカム触媒の特性は、そ
れぞれの製造工程の影響を受けるが、中でも触媒ペース
トの調製が重要である。通常、成形性を高めるために各
種の成形助剤を添加したり、強度向上、乾燥収縮を低減
するためバインダや無機質短繊維を添加することが行わ
れている(例えば特公昭60−3859号公報、特開昭
54−26982号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように成形助剤
や無機質短繊維を触媒ペーストに添加すれば、成形性が
良好で、乾燥収縮の少ない強度の高い成形体が得られ
る。しかしながら、ハニカム成形においては触媒ペース
トが格子状の口金を通過する際しぼられるため、成形方
向に無機質繊維が配向(繊維の長さ方向が成形方向に向
く)し、繊維の添加効果が現れるのは主として成形方向
である。したがって、成形方向以外では無機質短繊維に
よる抵抗力が小さくなり、配向が顕著な場合は成形方向
と直角な方向では繊維を添加しないも同然となり、成形
以後の製造工程で割れやかけが生じるおそれがあった。
【0004】本発明の目的は、上記従来技術の有するか
かる問題点をなくし、ハニカム成形において、成形方向
とは無関係に、乾燥収縮が少ない窒素酸化物除去用触媒
およびその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願の第1の発明は、酸化チタンを主成分とする触媒成
分からなる、ガス流れ方向に多数の貫通孔を有するハニ
カム構造の窒素酸化物除去用触媒において、前記触媒成
分に多次元構造の無機質繊維状粉末が混合されているこ
とを特徴とするハニカム構造の窒素酸化物除去用触媒に
関する。
【0006】第2の発明は、脱硝触媒成分を所定形状に
成形した窒素酸化物除去用触媒の製造方法において、有
機結合剤と無機酸化物微粒子を含有する強化液と無機繊
維状粉末とを混合して多次元無機質繊維を調整し、これ
を脱硝触媒粉末と混合して触媒ペーストとし、該触媒ペ
ーストを使って所定形状の触媒成形体を得ることを特徴
とする窒素酸化物除去用触媒の製造方法に関する。
【0007】
【作用】本発明において無機質繊維状粉末は、有機結合
剤と無機酸化物微粒子を含む強化液であらかじめコーテ
ィング処理を施したものであり、このコーティング処理
した無機質繊維状粉末は、繊維同士の接触点で結合する
ため、あたかも多次元の方向に向いた繊維構造が形成さ
れる。強化液中の無機酸化物微粒子は接触点での目止め
の効果を、また有機物は結合力とともに耐水性を付与す
る。この多次元構造を持った繊維により、成形時に触媒
ペースト中の繊維は成形方向に配向するとなく、したが
って成形した後乾燥する際、成形方向によらず乾燥収縮
を低減することができ、割れやかけの少ない健全なハニ
カムを製造することができる。
【0008】
【実施例】
(a)多次元無機質繊維の調製 PVA(ポリビニルアルコール)0.1kgを水2.25
kgに加えて、95℃で攪拌溶解した後、TiO2 4.
4kg、アルカリ性シリカゾル3.8kgと水42kgを加え
て混合して成分濃度10wt%の強化液を調製した。次
に繊維径13μm、繊維長さ74μmの無機質繊維状粉
末(日本板硝子製、無アルカリEガラス繊維)60kgと
上記強化液30kgを混合した後、2日間室温放置し、最
終的に150℃で1h乾燥して多次元無機質繊維を調製
した。 (b)触媒ペーストの調製 Ti/W/V=91/5/4(原子比)の触媒原料を5
50℃で予備焼成した後、ハンマミルで20μm以下が
90%以上となるように粉砕した。この触媒粉末99kg
と、Ca(OH)2 1kg、メチルセルロース(信越化
学製)2kgを乾式で10分混合した後、水42.5kgを
添加して湿式で15分混練し、次いで上記多次元無機質
繊維を10.5kg添加して10分混練して触媒ペースト
を得た。 比較例1 多次元無機質繊維状粉末を添加しないこと以外は実施例
と同様な方法で比較例1の触媒ペーストを調製した。 比較例2 実施例で使用した無機質繊維状粉末を前記実施例の工程
(a)のコーティング処理を施さずに触媒ペーストに混
合し、他は実施例と同様な方法で比較例2の触媒ペース
トを調製した。 比較例3 実施例で使用した無機質繊維状粉末を10wt%の固形
分濃度のシリカゾルでコーティングしたこと以外は実施
例と同様な方法で比較例3の触媒ペーストを調製した。 比較例4 実施例で使用した無機質繊維状粉末を10wt%の成分
濃度のPVA(ポリビニルアルコール)でコーティング
したこと以外は実施例と同様な方法で比較例4の触媒ペ
ーストを調製した。ただし、この場合、コーティングし
た繊維を触媒ペーストに添加してからの混練時間は20
分だった。
【0009】調製した実施例と比較例1〜4の各触媒ペ
ーストは、70mm幅の圧延ローラで成形し厚さ1.5mm
前後の板状の成形体となし、75℃/70%の条件で一
昼夜乾燥した。得られた触媒ペーストの性状および成形
乾燥体の収縮率を表1にまとめた。
【0010】
【表1】
【0011】針入度はJIS K 2207の「石油ア
スファルトの硬さ測定のための針入度試験法」をもと
に、混練が終了した触媒ペーストを約150gサンプリ
ングし、荷重50g、荷重保持時間5秒間の測定条件
で、触媒ペースト表面の5個所で行い、その平均値より
求めた。また乾燥収縮の測定は成形直後と乾燥後の寸法
を読み取り顕微鏡を用いて非接触で行い、次式に従って
求めた。
【0012】
【数1】
【0013】乾燥収縮の値は成形方向とそれと直角の方
向について、それぞれ各3点の測定値を平均、比較例1
の触媒を1としたときの各割合を表示した。表1の針入
度の測定結果に関して、無機質繊維状粉末を添加した実
施例、比較例2、3の触媒ペーストは繊維を添加してい
ない比較例1に較べて高く、これらの触媒ペーストは流
動性が良好である。このことから、繊維自体は触媒ペー
ストの流動性を高めるのに有効であり、比較例3や実施
例のように無機酸化物微粒子のみ、あるいはこれに有機
物を含む強化液を繊維状粉末にコーティングしても、触
媒ペーストの流動性に悪影響のないことがわかる。一
方、比較例4はPVAのみを繊維にコーティングしたも
のであるが、針入度は小さい。この触媒ペーストは繊維
を分散するのに他のペーストの倍時間がかかり、しかも
混練後のペーストには1mm前後の径の繊維の塊が部分的
に残っていた。このことより、PVAのような有機物の
みでコーティングした繊維は繊維同士の結合力が強すぎ
て触媒ペースト中では抵抗体となり、ペーストの流動性
を悪くしていることが考えられる。
【0014】乾燥収縮の測定結果については、実施例と
比較例4が小さく、成形方向とそれとは直角の方向で同
程度の収縮率となった。一方、比較例1〜3は測定方向
によらず、ほぼ同じ収縮率である。これらの結果より、
繊維状粉末を単に触媒中に添加するだけでは乾燥収縮を
低減できないことがわかる。さらに、シリカゾルのよう
な結合力の弱い強化剤をコーティングしても、混練時に
結合が壊れてコーティング無処理のものと同様、単繊維
の状態で触媒ペースト中に分散するため、乾燥収縮を低
減する効果が発現しないものと考えられる。有機物を含
む強化液をコーティングした場合、繊維同士が結合し
て、見掛け上多次元構造となるため、成形時に繊維が配
向することなく、したがって成形方向とは無関係に乾燥
収縮は全体的に小さくなったことが推定できる。
【0015】以上、実施例触媒のように、酸化物微粒子
と有機物からなる強化液をコーティングして見掛け上多
次元無機質繊維構造を持った繊維状粉末を触媒原料に添
加することにより、触媒ペーストの流動性を損なわず
に、成形方向とは無関係に乾燥時の収縮率を低減するこ
とができ、ハニカム成形に適した触媒ペーストを調製す
ることが可能になる。この触媒ペーストは格子状の口金
を取付けた押出し成形機で押出して所定形状の成形体と
なし、これを乾燥、焼成して脱硝用ハニカム触媒を得
る。
【0016】なお、本発明は本実施例で示した触媒ペー
ストの組成に限るものではなく、TiO2 を主成分とす
る触媒および担体原料に対して有効である。また、この
触媒ペーストはハニカムのみではなく、金属基板または
セラミックスクリーン(無機繊維織布よりなる板状基
材)を用いた板状触媒にも適用できる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、有機結合剤と無機酸化
物微粒子を含有する強化液でコーティングした無機繊維
状粉末を混合したことにより、いずれの方向にも乾燥収
縮が小さく、高強度の触媒成型体が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化チタンを主成分とする触媒成分から
    なる、ガス流れ方向に多数の貫通孔を有するハニカム構
    造の窒素酸化物除去用触媒において、前記触媒成分に多
    次元構造の無機質繊維状粉末が混合されていることを特
    徴とするハニカム構造の窒素酸化物除去用触媒。
  2. 【請求項2】 脱硝触媒成分を所定形状に成形した窒素
    酸化物除去用触媒の製造方法において、有機結合剤と無
    機酸化物微粒子を含有する強化液と無機繊維状粉末とを
    混合して多次元無機質繊維を調整し、これを脱硝触媒粉
    末と混合して触媒ペーストとし、該触媒ペーストを使っ
    て所定形状の触媒成形体を得ることを特徴とする窒素酸
    化物除去用触媒の製造方法。
JP4152345A 1992-06-11 1992-06-11 窒素酸化物除去用触媒およびその製造方法 Pending JPH05345134A (ja)

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JP (1) JPH05345134A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003010698A (ja) * 2001-07-05 2003-01-14 Nippon Shokubai Co Ltd 排ガス処理触媒およびそれを用いた排ガス浄化方法
JP2020040035A (ja) * 2018-09-12 2020-03-19 イビデン株式会社 ハニカム構造体の製造方法

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