JPH05345102A - 油の分離方法および分離装置 - Google Patents

油の分離方法および分離装置

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JPH05345102A
JPH05345102A JP4175934A JP17593492A JPH05345102A JP H05345102 A JPH05345102 A JP H05345102A JP 4175934 A JP4175934 A JP 4175934A JP 17593492 A JP17593492 A JP 17593492A JP H05345102 A JPH05345102 A JP H05345102A
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oil
storage tank
aqueous liquid
separating
inner diameter
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JP4175934A
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Hitoshi Hatano
倫 波多野
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Nihon Solid Co Ltd
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Nihon Solid Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 油含有水性液体を、上部内径が下部内径より
も小さい貯溜槽に導入して水性液体中の油を貯溜槽の上
部に厚い油層として水層から層分離させ、該上部の油層
を直接そのまま採取するか、又は貯溜槽上端部から貯溜
槽外に設けた別の貯溜部へと導出させてそこで更に水層
と厚い油層に層分離させてその油層を採取して油を分離
する、水性液体中の油の分離方法及び装置。 【効果】 極めて簡単な装置及び操作で、各種の水性液
体中に含まれる油を効率よく除去又は回収することがで
き、従来法に比べて油凝集剤や油吸着材の使用量を著し
く低減することができる。特に、本発明の油分離装置を
船舶や人工島に設置した場合には油で汚染された水質環
境からの油の除去分離、回収した油の固形化及び清澄化
した水の放出を船舶または人工島で直接行うことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海水、淡水、廃水など
の各種の水性液体中に含まれる油分を、効率よく分離除
去または回収するための処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、海、港湾、河川、沼湖、池、ダム
等の水質環境の汚染や破壊が著しく、それらの水質環境
の浄化や改善が地球規模で強く求められている。特に、
タンカーなどの船舶や油田等から流出した油による海や
河川の汚染、および家庭雑廃水や商工業廃水中に含まれ
る種々の油分による水質環境の汚染が大きな社会問題に
なっているが、未だ充分満足のゆく油の分離除去方法が
なく、その対策に苦慮しているのが現状である。
【0003】例えば、海上等で船舶による油流出事故が
発生した場合には、海上に流出した油をオイルフェンス
で包囲した後、その広い包囲域全体にゲル化剤を散布し
て油をゲル化して回収する方法、または海上に浮遊して
いる油をそのままポンプ等を使用して船に積んだドラム
缶などに汲み上げて、陸上まで搬送する方法が一般に採
用されている。
【0004】しかしながら、海上に流出した油は、通
常、極めて薄い層状になって広い範囲にわたって拡散し
ているので、海上にゲル化剤を直接散布する場合には、
多量のゲル化剤を広範囲に散布する必要があり極めて不
経済であり、しかも広い範囲に亙って凝集した油分を集
めて回収しなければならず繁雑で手間がかかる。また、
海上の油をそのままポンプで汲み上げてドラム缶に入れ
て回収する場合は、油と一緒に大量の海水が汲み上げら
れるために、ドラム缶の中身の大半は海水で占められて
おり、油が効率よく回収されず、やはり極めて効率が悪
い。また、家庭雑廃水や商工業廃水中に含まれる油も微
細な滴状や薄い層状になって排出されるため、廃水から
油分を優先的に選択除去することが困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、各種
の水性液体中に含まれる油を、簡単に且つ効率よく分離
除去または回収できる処理装置および処理方法を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、廃水処理、
種々の水質環境の保全や改善、自然環境の保護や美化な
どについて長年研究を積み重ね、多くの技術をそのため
に実用化してきたという実績を有するが、そのような長
年の研究をベースにして、水性液体からの油の効果的な
分離除去法についても色々検討を重ねてきた。
【0007】その結果、油を含有する水性液体を、上部
内径を下部内径に比べて小さく形成した槽内に一旦導入
すると、水に比べて比重の軽い油が、槽の内径の小さい
上部に当初よりも厚い層状になって下部の水層と層分離
して溜まること、そのためその厚い層状になった槽上部
の油層を槽の上部から簡単に槽外に分離することがで
き、その結果水性液体中の油が極めて簡単に且つ効率よ
く分離除去できることを見いだし、この発見に基づいて
本発明を完成した。
【0008】したがって、本発明は、油を含有する水性
液体を、上部内径を下部内径よりも小さく形成してある
貯溜槽に導入して、水性液体中の油を貯溜槽の上部に当
初よりも厚い層状にして水層から層分離させ、貯溜槽上
部の油層を、直接そのまま採取して分離するか、または
溢流やその他の流出方法により貯溜槽上端部から貯溜槽
外に設けた別の貯溜部へと導出させて該別の貯溜部で更
に水層と厚い油層に層分離させた後にその油層を採取し
て分離する、ことを特徴とする水性液体中の油を分離す
る方法である。また、本発明は、上記の方法によって油
を分離除去した後の水性液体を更に処理して、そこに残
留している油を一層完全に分離除去する第2の油分離処
理工程を有する油含有水性液体の処理方法をも包含す
る。
【0009】更に、本発明は、水性液体中に含まれる油
を分離するための油分離処理装置であって、該処理装置
は油含有水性液体を貯溜するための貯溜槽を備え、該貯
溜槽の上部の内径が下部の内径に比べて小さく形成して
あり、且つ貯溜槽の上端またはその近傍に貯溜槽内で層
状に分離した油または濃厚油含有水性液体を槽外に採取
または流出させるための手段を有していることを特徴と
する水性液体中の油分離処理装置である。また、本発明
は、上記の油分離処理装置と共に、該処理装置よって油
を分離除去された後の水性液体中に残留する油を更に完
全に分離除去するための第2の処理装置を備えている油
含有水性液体からの油分離処理装置をも包含する。
【0010】本発明の処理方法および処理装置では、油
を含有する水性液体であって、且つ該水性液体から油を
分離および/または除去することが必要な液体はすべて
処理の対象となり、特に、本発明は油が薄い層状や膜状
になって水性液体上面に拡散、浮遊または分散している
水性液体に対して特に有効である。そのような水性液体
としては、例えば、流出油などにより汚染された海、河
川、湖沼等の水;油を含む家庭雑廃水;食品工場、化学
工場、機械工場、製油所などの各種の工場から排出され
る油を含む廃水;ガソリンスタンド等における洗車廃
水;レストランなどの飲食店から排出される油含有廃水
などを挙げることができるが、それらに限定されない。
【0011】内容の理解のために、以下に図を参照して
本発明について説明するが、本発明は勿論図のものに限
定されない。従来のドラム缶やその他の貯溜槽では、図
1に示すように、貯溜槽aの内径が下部から上部に亙っ
てほぼ同じになっており、それらの貯溜槽aに油含有水
性液体1を導入した場合には、水層2の上面に水性液体
中の油が薄い膜や層状の油層3を形成し浮遊している。
そのため、貯溜槽aの上部の油層3を採取して分離除去
しようとすると、薄い油層3のみを選択的に採取除去す
るのが困難であり、その下の多量の水分も油と一緒に採
取することになり、油の分離除去を効率よく行うことが
できない。
【0012】それに対して、本発明では、油を含有する
水性液体1を入れる貯溜槽Aを、例えば図2に示すよう
に、上部4の内径が下部5の内径に比べて小さく形成し
てあるので、貯溜槽Aに油含有水性液体1を入れた場合
に、水性液体中に含まれる比重の軽い油が、貯溜槽Aの
径の小さい上部で立ち上がった状態になって、当初より
も厚い油層3を形成してその下の水層2から層分離す
る。そのため、貯溜槽Aの上部に形成された厚い油層3
を、例えばポンプ、手桶、またはその他の適当な汲出し
手段によってその下部の水層から容易に採取し分離する
ことが可能になり、水性液体中に含まれる油を、水分を
含まないかまたは少量の水分しか含まない濃縮状態で分
離除去または回収することができる。
【0013】その場合の貯溜槽Aの構造は、油が位置す
る貯溜槽Aの上部の内径が貯溜槽Aの下部の内径よりも
小さく、貯溜槽Aの上部で水性液体中に含まれる油を当
初よりも厚い油層3の状態にして層分離させることがで
きる構造であればいずれでよく特に限定されない。貯溜
槽Aの例を挙げると、上記した図2に示すように槽の底
部から上部に向けてその内径が徐々に小さくなるように
側壁を傾斜させたもの、図3に示すように底部から所定
の高さまでは内径がほぼ同じでそれよりも上部の内径が
徐々に小さくなるように側壁を傾斜させたもの、図4に
示すように所定の高さ部分で内径が急激に小さくなりそ
れより上部は同じにしたもの等がある。その際の貯溜槽
Aの側壁の傾斜角度は処理される油含有水性液体の種類
やそこに含まれる油の量などの種々の状況に応じて、適
宜調節することができ、傾斜が急であってもまたは緩や
かであってもよい。
【0014】また、貯溜槽Aの形状は、その上部の内径
が下部の内径に比べて小さくしてあり、しかも油が円滑
に層分離する限りは、円錐形、円錐台形、台形、三角錐
形、その他の角錐形、径の異なる筒体を上下に結合した
形状などの任意の形状にすることができる。更に、貯溜
槽Aへの油含有水性液体の導入部6は、貯溜槽Aの上部
に形成された油層3が撹乱されないように、貯溜槽Aの
下部または中間部に設けるのがよい。また、貯溜槽A内
には、例えば図2に示すように、油含有水性液体1中の
油の浮上分離が容易になるように、曝気手段7やその他
の温和な撹拌手段を設けておいてもよい。
【0015】貯溜槽Aの上部に溜まった油層2の分離除
去に当たっては、手桶等の汲出し道具を使用して手動で
貯溜槽Aの上部に溜まった油を直接槽外に汲み出して
も、または例えば図2に示すように貯溜槽Aの上端部に
ポンプ等の汲出し手段と連接した導出管を設けて行って
もよい。
【0016】或いは、貯溜槽Aの上部に溜まった油層2
を、直接そのまま採取分離せずに、例えば図5(縦断面
図)および図6(図5を上部から見た平面図)に示すよ
うに、貯溜槽Aの上端またはその近傍に油または濃厚油
含有水性液体を貯溜槽A外に流出させるための流出部8
を設けると共に、該流出部8を包囲して所定の間隔をあ
けてその下部が開放した堰(9,9')を巡らせた第2の
貯溜槽Bを形成し、該貯溜槽Bの堰(9,9')部分に油
を再度厚い層状に溜め、該溜まった油層を採取管10や
その他の手段によって採取・分離して、適当な油貯溜槽
Cなどに導くようにしてもよい。
【0017】その場合に、貯溜槽Aの上端壁をそのまま
流出部8として、溢流によって貯溜槽A内の油または濃
縮された油を含む水性液体を堰(9,9')部分に溜める
ようにしても、または例えば図6に示すように、貯溜槽
Aの上端部に放射方向、接線方向またはその他の方向に
1つまたは複数の流出用の出口11を設けておいて、堰
(9,9')部分に溜めるようにしてもよい。また、堰は
1重であっても、または図5および図6に示すように2
重以上に設けてもよく、2重以上(通常2〜3重)にし
ておくと油の分離をより完全に行うことができる。
【0018】そして、貯溜槽A上端部および/または貯
溜槽Bの上部からの油の採取・分離は、規則的にまたは
不規則に時間間隔を設けて行っても、或いは連続して行
ってもよい。特に、貯溜槽Aと貯溜槽Bを備えた図5お
よび図6に示すような処理装置を使用した場合には、貯
溜槽Aに油含有水性液体1を連続的に導入し、貯溜槽A
の上端部から厚い層状に層分離した油を連続的に貯溜槽
A外に排出させて貯溜槽Bの堰(9,9')部分に溜め、
堰(9,9')部分に溜まった油層を採取・分離するた
め、油含有水性液体からの油の分離除去を連続して大量
に行うことができ、処理すべき油含有水性液体の量が多
いときに効果的である。
【0019】上記において、貯溜槽Aの上端から直接採
取分離した油分、または貯溜槽Bの堰(9,9')の上端
部から採取分離した油分は、油を極めて濃厚な状態で含
んでいるので、そのまま液状で燃料として再利用するこ
とができる。或いは、採取分離した液状の油分に油凝集
剤、油吸着材またはその両者を加えて固形化して固形燃
料として再利用しても、或いはそのまま焼却処分しても
よい。それ以外にも、回収される油成分の種類などに応
じて、肥料として使用したり、他の物質を製造する際の
原料、またはその他の用途に再利用してもよい。そし
て、上記本発明の方法による場合は、油貯溜槽Cなどに
濃縮状態で分離回収された油分に油凝集剤や油吸着材を
直接添加することができるために、海上などで広範囲に
散らばった油に油凝集剤や油吸着材をそのまま散布する
場合に比べて、極めて少量の使用で油を効率よく凝集お
よび/または吸着固化することができて経済的であり、
その固化操作も簡単である。しかも、凝集剤や油吸着剤
の使用量が少量で済むため、凝集剤や油吸着材による海
洋などの水質環境の二次汚染などの心配がなくなる。
【0020】また、上記した本発明の処理方法および処
理装置による場合は、貯溜槽Aの下部および/または貯
溜槽Bの堰(9,9')の下部には、油分の大半を除去さ
れて浄化された水性液体が溜まるので、それを貯溜槽A
および/または貯溜槽Bの下部に設けた排出部12,1
3などから排出させてそのまま放流することができる。
更に、排出部12,13から排出された水性液体をその
まま放流せずに、第2の油分離装置に導いて、水性液体
中に残留する油を更に完全に分離除去してから、必要に
応じて更に他の浄化処理を施して、放流すると水性液体
の浄化を一層促進することができる。
【0021】第2の油分離装置を設ける場合は、その形
状や構造は特に限定されず、任意のものを使用すること
ができる。しかし、第2の油分離装置として、例えば図
5および図6に符号Dで示すような構造のものを使用
し、貯溜槽Bの下部排出部13から排出された水性液体
を導管14などで輸送し、その途中で凝集剤および/ま
たは油吸着材などの油処理剤15を供給して水性液体中
に残留する油を凝集ゲル化したり油吸着材に吸着させ、
それを曝気手段7を有する油/水分離装置Dに導入し
て、該分離装置Dの槽E内でゲル化したり油吸着材に吸
着されて固形化した油16を水との比重差を利用して槽
Eの上部に浮上させ、その固形化した油16を槽Eの上
端から排出させて回収するようにすると、水性液体から
の油の分離除去をより完全に行うことができる。そして
この場合には、水性液体中に含まれる油の大半が上記し
た第1の油分離装置で分離除去され、この第2の油分離
装置に導入される水性液体中の油は少量であるので、導
管14の途中などで加える油処理剤15の量は極めて少
量でよく、少量の油処理剤15の添加で水性液体中に含
まれる油の固形化を極めて効率よく行うことができる。
【0022】上記の場合に固形化した油16の回収に当
たっては、槽Eの上部に水を排出させ得るが固形物を通
さない透水性の袋17を取り付けておき、その袋17内
に槽Eの上端から排出された固形化した油16が直接導
入するようにしておくと、固形化した油16を脱水しな
がら簡単に回収することができ便利である。そして、袋
に入れた固形化した油16を袋ごと焼却処分したり、燃
料などに使用すると取り扱い性が良好で便利である。し
かし、固形化した油16の回収法は、勿論それに限定さ
れず、水分濾過機能を有するコンベア等で分離装置Dの
外に搬出し、そこで脱水袋に入れてもよく、またはその
他の方法により行ってもよい。また、槽Eの構造を、貯
溜槽Aと同様に、上部の内径を下部の内径よりも小さく
しておくと、固形化した油16の層状分離および回収を
一層円滑に行うことができる。
【0023】この第2の油分離装置で分離回収された固
形化した油16は、そのまま廃棄しても、焼却処分して
も、または燃料として使用しても、或いは油成分の種類
などに応じて、肥料や他の物質を製造する際の原料、ま
たはその他の用途に再利用することができる。そして、
固形化した油を焼却する場合に、焼却装置を本発明の処
理装置に近接して設置しても、または別の箇所に設けて
もよい。そして、第2の油分離装置によって油を完全に
分離除去された後の水性液体は、油の含有量が極めて少
ない清澄な状態となっているので、直接そのまま、また
は必要に応じてその他の浄化処理を施して、放流するこ
とができる。
【0024】また、上記した方法において油凝集剤や油
吸着材を使用する場合は、その種類は特に限定されず、
水性液体中に含まれる油の種類などに応じて適当なもの
を選択して使用するのがよい。
【0025】上記した本発明の油分離装置は、陸上の適
当な場所に配置して使用することができ、例えば、各工
場、商店、学校、家庭、集合住宅、ガソリンスタンドな
どの施設ごとに配置しても、または集中廃水処理施設な
どの集中処理施設に設置してもよい。また、油で汚染さ
れた海、河川、湖沼などの水域から油を除去するのに使
用する場合は、本発明の油分離装置を陸上に設置し、船
舶や導管によって油で汚染された水を陸上の油分離装置
まで運んで油分離処理を行っても、または船舶に直接本
発明の油分離装置を設置して船舶上で海水などからの油
の採取除去や、採取した油の固化処理などを直接行うよ
うにしてもよい。また、油の除去処理が長期に亙る場合
は、油で汚染された水域に浮島や固定した人工島などを
一時的に構築し、そこに本発明の油分離装置を配置して
油分離処理を行ってもよい。或いは、本発明の油分離装
置の全体または一部を、車やその他の陸上移動体に設置
し、該移動体を油分離処理が必要な水域や場所の近くま
で移動させ、その場所で停まって油の分離処理を行って
も、または油を含有する水性液体を移動体に設置した油
分離処理の貯溜槽に入れ、移動しながら処理を行っても
よい。
【0026】特に、船舶や人工島などに本発明の油分離
装置を直接設置して油分離処理を行う場合は、水上で直
接油を分離回収し、場合により回収した油を固化処理し
て取り扱い易い小容積の固形物にし、しかも油を除去し
た後の清澄な水を直接そのまま再度その水域に放出する
ことができるので汚染水域から油の除去操作が促進され
て極めて有効である。したがって、本発明は本発明の油
分離装置を設置した船舶および人工島をその好ましい態
様として包含する。
【0027】
【発明の効果】本発明の油分離処理方法および油分離処
理装置を採用した場合は、極めて簡単な装置および操作
によって、各種の水性液体中に含まれる油を、簡単に且
つ効率よく分離除去または回収することができる。更
に、本発明の方法および装置による場合は、従来法によ
る場合に比べて、極めて少量の凝集剤や油吸着材を使用
するだけで、分離回収した油を固形化して燃料やその他
の用途に有効に使用することができる。特に、本発明の
油分離装置を船舶や人工島に設置した場合には、油で汚
染された水質環境からの油の除去分離、更には回収した
油の固形化および清澄化された水の放出処理を船舶また
は人工島で直接行うことができるので、油分離処理を従
来法に比べて極めて短期間で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の油含有水性液体用の貯溜槽の構造(縦断
面図)の一例を示す図である。
【図2】本発明の油分離装置で使用する油含有水性液体
の貯溜槽の構造(縦断面図)の一例を示すである。
【図3】本発明の油分離装置で使用する油含有水性液体
の貯溜槽の構造(縦断面図)の他の例を示すである。
【図4】本発明の油分離装置で使用する油含有水性液体
の貯溜槽の構造(縦断面図)の更に別の例を示すであ
る。
【図5】本発明の油分離装置の構造(縦断面図)の一例
を示す図である。
【図6】図5の油分離装置を上方から見た平面図を示す
図である。
【符号の説明】
a 油含有水性液体用の貯溜槽 A 油含有水性液体用の貯溜槽 B 第2の貯溜槽 C 油貯溜槽 D 油/水分離装置 E 槽 1 油含有水性液体 2 水層 3 油層 4 貯溜槽Aの上部 5 貯溜槽Aの下部 6 貯溜槽Aへの油含有水性液体の導入部 7 曝気手段 8 流出部 9 堰 9' 堰 10 油層の採取管 11 流出用出口 12 水性液体排出部 13 水性液体排出部 14 導管 15 油処理剤 16 固形化した油 17 透水性の袋

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油を含有する水性液体を、上部内径を下
    部内径よりも小さく形成してある貯溜槽に導入して、水
    性液体中の油を貯溜槽の上部に当初よりも厚い層状にし
    て水層から層分離させ、貯溜槽上部の油層を、直接その
    まま採取して分離するか、または溢流やその他の流出方
    法により貯溜槽上端部から貯溜槽外に設けた別の貯溜部
    へと導出させて該別の貯溜部で更に水層と厚い油層に層
    分離させた後にその油層を採取して分離する、ことを特
    徴とする水性液体中の油を分離する方法。
  2. 【請求項2】 請求項2の方法で油を分離した後の水性
    液体中に残留している油を更に分離することを特徴とす
    る水性液体中の油を分離する方法。
  3. 【請求項3】 水性液体中に含まれる油を分離するため
    の油分離処理装置であって、該処理装置は油含有水性液
    体を貯溜するための貯溜槽を備え、該貯溜槽の上部の内
    径が下部の内径に比べて小さく形成してあり、且つ貯溜
    槽の上端またはその近傍に貯溜槽内で層状に分離した油
    または濃厚油含有水性液体を槽外に採取または流出させ
    るための手段を有していることを特徴とする水性液体中
    の油分離処理装置。
  4. 【請求項4】 貯溜槽の内径を上方にゆくにしたがって
    徐々に小さく形成してある請求項3の処理装置。
  5. 【請求項5】 貯溜槽の内径を槽の所定位置から急激に
    上方部分で小さく形成してある請求項3の処理装置。
  6. 【請求項6】 貯溜槽の上端またはその近傍に油または
    濃厚油含有水性液体を槽外に流出させるための流出部を
    設けると共に、該流出部を包囲して所定の間隔をあけて
    堰を1重または2重以上に巡らせ、その堰部分に溜まっ
    た油を採取し分離する手段を有する請求項3〜5のいず
    れか1項の処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項3〜6のいずれか1項の処理装置
    と共に、該処理装置によって油を分離除去された後の水
    性液体中に残留する油を更に分離除去するための第2の
    処理装置を備えていることを特徴とする油含有水性液体
    からの油分離処理装置。
  8. 【請求項8】 上記第2の処理装置が、油凝集剤および
    油吸着材の少なくとも一方を導入する手段、並びに凝集
    および/または吸着により固化された油を回収するため
    の手段を備えている請求項7の処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項3〜8のいずれか1項の処理装置
    を備えていることを特徴とする船舶または人工島。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021015238A1 (ja) * 2019-07-25 2021-01-28 アリアケジャパン株式会社 排水処理装置

Cited By (1)

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WO2021015238A1 (ja) * 2019-07-25 2021-01-28 アリアケジャパン株式会社 排水処理装置

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