JPH05345047A - 消火設備用スプリンクラーヘッド - Google Patents

消火設備用スプリンクラーヘッド

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JPH05345047A
JPH05345047A JP15648092A JP15648092A JPH05345047A JP H05345047 A JPH05345047 A JP H05345047A JP 15648092 A JP15648092 A JP 15648092A JP 15648092 A JP15648092 A JP 15648092A JP H05345047 A JPH05345047 A JP H05345047A
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JP
Japan
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water
passage
water discharge
pressure difference
sprinkler head
Prior art date
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Application number
JP15648092A
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English (en)
Inventor
Hirotoshi Megumi
宏敏 恵
Shin Yoneda
伸 米田
Toshio Tanizawa
寿男 谷澤
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Yamato Protec Corp
Original Assignee
Yamato Protec Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 消火設備用スプリンクラーヘッドに、放水時
の一次側圧力が異なっても実際の放水量が略一定になる
という定量放水機能を具備させる。 【構成】 ヘッド本体1の放水路(内部空間通路)12
に、通水孔71を有する弾性部材7を設ける。一次側と
二次側の圧力差により通水孔71の口径D2が変動す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は消火設備用スプリンクラ
ーヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】火災発生時に自動的にスプリンクラーヘ
ッドから水を放射して消火を行うような消火設備におい
て、多数のスプリンクラーヘッドが巻出し管を介して天
井配管に接続されているような消火システムは知られて
いる。
【0003】このような消火システムに用いられている
従来のスプリンクラーヘッドは、略筒状のヘッド本体の
内部空間が放水路となされ、その放水路の始部から流入
した水が終部から放水されるように構成されていた。他
方、個々のスプリンクラーヘッドには消火に最も有効な
特有の適正放水量が存在している。しかるに、上述した
ような多数のスプリンクラーヘッドを備えた消火システ
ムにあっては、送水源から個々のスプリンクラーヘッド
までの配管長さが異なるので、個々のスプリンクラーヘ
ッドについては放水時の一次側水圧に差異が存在する。
このため、消火の有効性を確保するために、放水時の一
次側水圧が最も低いスプリンクラーヘッドにおいても上
記適正放水量が確保されるようにシステムが組まれてい
る。たとえば、適正放水量が一次側水圧1kgf/cm
2 で80l/minに設定されているスプリンクラーヘ
ッドを用いた消火システムでは、多数のスプリンクラー
ヘッドからの放水が併行した場合、どのスプリンクラー
ヘッドの一次側水圧も1kgf/cm2 以上となり、し
かも実際の放水量が80l/min以上になるようにシ
ステムが組まれる。
【0004】ところが、上記のように構成された従来の
スプリンクラーヘッドによると、一次側水圧が異なると
それに応じて実際の放水量も異なる上、上述のような消
火システムでは個々のスプリンクラーヘッドについて放
水時の一次側水圧に差異が存在するので、多数のスプリ
ンクラーヘッドからの放水が併行した場合には、必要量
以上の放水を行うスプリンクラーヘッドが出現すること
になる。そして、スプリンクラーヘッドからの放水量が
余りに多くなると、放出された水の霧化による消火性能
の低下を招いたり、消火が必要な区画以外の場所を水浸
しにするという水損を招いたりする。そこで、上記消火
システムにおいては、放水時の一次側水圧が最も高いス
プリンクラーヘッドからの最大放水量が規制されるよう
になっている。たとえば、多数のスプリンクラーヘッド
からの放水が併行した場合、どのスプリンクラーヘッド
の一次側水圧も10kgf/cm2 以下となり、しかも
実際の放水量が253l/min以下になるようにシス
テムが組まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようにスプリンクラーヘッドの放水時の一次側水圧や
放水量の下限や上限を規制したとしても、それらの下限
値と上限値との間には大きな差異が存在する。すなわ
ち、上記消火システムにおいては、最少水量を放水する
スプリンクラーヘッドと最大水量を放水するスプリンク
ラーヘッドとでは、その放水量に3倍を越える開きがあ
る。そのため、従来では、スプリンクラーヘッドからの
放水量は80l/minで十分な消火性能を確保するこ
とができるにもかかわらず、多くのスプリンクラーヘッ
ドにおいては一次側水圧が過剰になって不必要に大量の
水が放出されてしまうという事態が生じていた。そし
て、このような事態が発生すると、適正放水量を越える
水を放出しているスプリンクラーヘッドについては、放
出された水の拡散状態が悪化したり水の霧化を生じたり
して消火性能が低下しやすいという状況になり、また、
上述したような水損が発生しやすい状況になる。
【0006】さらに、上述のように一次側水圧や放水量
の下限値と上限値との間に大きな差異が存在すると、そ
れらの上限値に配管などの消火設備用資材の性能を合わ
せておく必要があるので、消火設備が大幅なコスト高に
なるという問題があった。
【0007】本発明は以上の状況や問題に鑑みてなされ
たものであり、放水時の一次側圧力が異なっても実際の
放水量が略一定になるという定量放水機能を具備する消
火設備用スプリンクラーヘッドを提供することを目的と
する。
【0008】また、本発明は、組立てが簡単でありなが
ら、上述の定量放水機能を確実に発揮させることのでき
る消火設備用スプリンクラーヘッドを提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明による消
火設備用スプリンクラーヘッドは、放水路を形成する円
筒状のヘッド本体における上記放水路の路壁面に環状の
環状段付部が内方に向けて突出され、上記環状段付部と
の対抗箇所において上記路壁面に欠円部を具備する環状
の止め輪が取り付けられ、上記環状段付部と上記止め輪
とによって、通水孔を有しかつ一次側と二次側の圧力差
により上記通水孔の口径が変動する弾性部材が挾まれて
位置規制されているものである。
【0010】請求項2の発明による消火設備用スプリン
クラーヘッドは、請求項1の発明の構成に加え、弾性部
材の外周面とヘッド本体における放水路の路壁面との間
に断熱層が介在されているものである。
【0011】請求項3の発明による消火設備用スプリン
クラーヘッドは、放水路を形成するヘッド本体の上記放
水路に、絞り通路を有する通路形成部材と、一次側と二
次側の圧力差により軸方向に変位されかつ上記圧力差の
増大により絞り通路の開口面積を減少させ上記圧力差の
減少により絞り通路の開口面積を増加させる可動部と、
が設けられているものである。
【0012】請求項4の発明による消火設備用スプリン
クラーヘッドは、放水路を形成するヘッド本体における
放水路終部にその路壁面で囲まれた絞り通路が形成され
ていると共に、上記放水路に、一次側と二次側の圧力差
により軸方向に変位されかつ上記圧力差の増大により上
記絞り通路の開口面積を減少させ上記圧力差の減少によ
り上記絞り通路の開口面積を増加させる可動部が設けら
れているものである。
【0013】
【作用】請求項1の発明において、一次側水圧が高くな
ると一次側と二次側の圧力差が増大し、一次側水圧が低
くなると上記圧力差が減少する。そして、通水孔を有す
る弾性部材は、その弾力性により、上記圧力差が増大す
ると軸方向に圧縮されると同時に径方向内方へ張り出
す。したがって、通水孔が縮径されて放水量が減少す
る。これに対し、上記弾性部材は、その弾力性により、
上記圧力差が減少すると軸方向に膨張すると同時に径方
向外方に後退する。したがって、通水孔が拡径されて放
水量が増加する。
【0014】そして、上記弾性部材はヘッド本体側の環
状段付部とヘッド本体における放水路の路壁面に取り付
けられた環状の止め輪とにより挾まれて位置規制されて
いるので、ヘッド本体を流れる水流により環状部材が動
いて上述の定量放水機能が損なわれるという事態を生じ
ない。
【0015】請求項2の発明において、断熱層はヘッド
本体から弾性部材に熱を伝わりにくくすることに役立
つ。
【0016】請求項3の発明において、一次側水圧が高
くなると一次側と二次側の圧力差が増大し、一次側水圧
が低くなると上記圧力差が減少する。そして、一次側と
二次側の圧力差により軸方向に変位される可動部は、上
記圧力差が増大したときの変位により通路形成部材の絞
り通路の開口面積を減少させる。したがって、放水量が
減少する。これに対し、上記可動部は、上記圧力差が減
少したときの変位により上記絞り通路の開口面積を増加
させる。したがって、放水量が減少する。
【0017】請求項4の発明において、一次側水圧が高
くなると一次側と二次側の圧力差が増大し、一次側水圧
が低くなると上記圧力差が減少する。そして、一次側と
二次側の圧力差により軸方向に変位される可動部は、上
記圧力差が増大したときの変位により放水路終部の路壁
面で囲まれた絞り通路の開口面積を減少させる。したが
って、放水量が減少する。これに対し、上記可動部は、
上記圧力差が減少したときの変位により上記絞り通路の
開口面積を増加させる。したがって、放水量が減少す
る。
【0018】
【実施例】図1と図2は請求項1および請求項2の発明
の実施例を一部破断して示した説明図である。この実施
例によるスプリンクラーヘッドAは、図示していない巻
出し管の終端部に接続されるヘッド本体1と、フレーム
2によりヘッド本体1の下方部に保持されたデフレクタ
ー3と、ヘッド本体1の放水口11を塞ぐためのメタル
ガスケット4と、メタルガスケット4を上記放水口11
を塞ぐ位置に保持するためのレバー5と、レバー5によ
るメタルガスケット保持作用を維持しておくためのヒュ
ージプルリンク6などの基本的な構成部材を有してい
る。そして、ヘッド本体1が円筒状に形成され、ヘッド
本体1によって形成される放水路(ヘッド本体1の内部
空間通路)12に、中心に通水孔71を有するリング状
ないし背低円筒状の弾性部材7が軸方向で位置規制され
た状態で設けられている。具体的には、この弾性部材7
は、ヘッド本体1における放水路12の路壁面13に内
方に向けて突出された環状段付部14と、この環状段付
部14との対抗箇所において上記路壁面13ににそれ自
身の弾性復元力により弾着された欠円部を具備する環状
の止め輪15とにより挾まれて軸方向で位置規制されて
いる。
【0019】弾性部材7の外周面72と上記路壁面13
との間に断熱層75が介在されている。この断熱層75
はヘッド本体1から弾性部材7に火災時の熱を伝わりに
くくする役目を担う。したがって、断熱層75には熱伝
導率が小さく耐熱性に優れたもの、たとえばある種の合
成樹脂を用いることができる。この断熱層75は弾性部
材7に外嵌して一体化した形態で用いても、あるいて弾
性部材7とは別体の形態で用いてもよい。弾性部材7に
は合成ゴムや天然ゴムなどを好適に用いることができ
る。そして、弾性部材7はその外周面72が上記断熱層
75を介してヘッド本体1の内面すなわち上記放水路1
2の路壁面13によりバックアップされ、また、その下
端面73の外周縁部73aがヘッド本体1に具備された
環状段付部14で支持されている。
【0020】図1に拡大して示したように、止め輪15
は、欠円部15aを具備し弾性を備えた環状体でなり、
その欠円部15a側の2つの端部15b,15bに工具
に具備された係合ピンの挿入孔15c,15cが形成さ
れている。
【0021】ヘッド本体1に弾性部材7や止め輪15を
組み付けるときは、ヘッド本体1の上端開口部から先ず
弾性部材7を挿入して環状段付部14に支持させ、次に
止め輪15を縮径させた状態でヘッド本体1に挿入し、
挿入後に縮径にために加えている力を解除して止め輪1
5を拡径させることによりその止め輪15をそれ自身の
弾性復元力によって上記路壁面13に弾着すればよい。
この場合、断熱層75が弾性部材7と一体化されている
ものについては弾性部材7と共に断熱層75をヘッド本
体1に挿入する。また、断熱層75が弾性部材7と別体
になっているものについては、円筒状の断熱層75に弾
性部材7を嵌めた後、それら両者をヘッド本体1に挿入
するか、あるいは断熱層75と弾性部材7とを順にヘッ
ド本体1に挿入するとよい。弾性部差異7や止め輪15
をヘッド本体1に挿入する作業は、ヘッド本体1が円筒
状であることにより容易に行うことができる。
【0022】図1に示す通常時(非火災時)の状態を維
持しているスプリンクラーヘッドAにおいて、火災時の
熱でヒュージプルリンク6が溶けてレバー5が外れ、メ
タルガスケット4が水圧ではじき飛ばされると、図2に
矢符Yで説明的に示したようにヘッド本体1の放水口1
1からの放水が始まり、放出された水がデフレクター3
の作用で周囲に拡散され、消火が行われる。そして、図
2に示した放水時には、通水孔71の一次側(上流側)
と二次側(下流側)とに圧力差が発生する。この圧力差
は、一次側水圧が高くなると増大し、一次側水圧が低く
なると減少する。なお、図2の矢符Xは巻出し管からヘ
ッド本体1の放水路12に流入する水の流れを示してい
る。
【0023】ここで、図1に示した通常時における弾性
部材7の厚さをT1、通水孔71の口径をD1とする
と、放水時には上述の圧力差に応じて弾性部材7がその
弾力性により図2のように軸方向に圧縮されると同時に
径方向内方へ張り出す。そして、放水時の弾性部材7の
厚さをT2、通水孔71の口径をD2とすると、T2<
T1,D2<D1の関係が成立する。また、通常時にお
ける通水孔71の口径D1と放水時における通水孔71
の口径D2との差は、一次側水圧と二次側水圧との差異
が大きくなるほど大きくなる。言い換えると、一次側水
圧が高くなるにつれて通水孔71が次第に縮径してい
き、一次側水圧が低くなるにつれて通水孔71が次第に
拡径していく。したがって、二次側においては、一次側
水圧の高低にかかわらず略定量の水が流れ、そのことに
より定量放水機能が発揮される。
【0024】また、ヘッド本体1の放水路12に生じる
水流によって弾性部材7が躍動(水流の影響で弾性部材
7が躍ること)することが懸念されるけれども、上述の
ように弾性部材7は段付部14と止め輪15とにより挾
まれて位置規制されているので、水流によって弾性部材
7が躍動することがなく、上述の定量放水機能が良好に
発揮される。
【0025】この実施例においては止め輪15を放水路
12の円筒状の路壁面13に弾着させることによって取
り付けてあるけれども、上記路壁面13の所定箇所に環
状溝を形成しておき、その環状溝に上記止め輪15を嵌
め込んで取り付けてもよい。
【0026】また、上記断熱層75は、少なくとも弾性
部材7の外周面72と上記路壁面13との間に介在され
ていればよいのであるが、図例のように断熱層75の軸
方向の両端部に内向きの環状鍔部76,77を一体に具
備させ、それらの環状鍔部76,77を弾性部材7と止
め輪15との間や弾性部材7と段付部14との間に挾み
込んでもおいてもよく、そのようにしておくと、弾性部
材7の加熱がいっそう抑制される。
【0027】図3と図5は請求項3の発明の実施例を一
部破断して示した説明図である。この実施例において
は、ヘッド本体1の放水路12に、絞り通路82を有す
る通路形成部材81と、一次側と二次側の圧力差により
軸方向(上下方向)に変位されかつ上記圧力差の増大に
より絞り通路の開口面積を減少させ上記圧力差の減少に
より絞り通路の開口面積を増加させる可動部(後述する
ニードル88)と、が設けられている。図4を参照して
さらに具体的に説明すると、通路形成部材81は円筒部
84と円筒部84に設けられた内向きの鍔部85とを備
え、鍔部85で囲まれた箇所に下拡がり状の絞り通路8
2が形成されている。また、上記円筒部84に有孔支持
プレート86が固定され、有孔支持プレート86の中心
部にガイド軸87が垂設され、ガイド軸87に上下摺動
可能に円錐状の先端を持つニードル88が嵌合され、ニ
ードル88の上端部に有孔可動プレート89が設けられ
ている。そして、有孔可動プレート89と上記鍔部85
との間にばね80が介在されており、このばね80の力
でニードル88が常時一次側に弾発付勢されている。
【0028】図3に示す通常時(非火災時)の状態を維
持しているスプリンクラーヘッドAにおいて、火災時の
熱でヒュージプルリンク6が溶けてレバー5が外れ、メ
タルガスケット4が水圧ではじき飛ばされると、図5に
矢符Yで説明的に示したようにヘッド本体1の放水口1
1からの放水が始まり、放出された水がデフレクター3
の作用で周囲に拡散され、消火が行われる。図5に示し
た放水時には、絞り通路82の一次側(上流側)と二次
側(下流側)とに圧力差が発生し、この圧力差は、一次
側水圧が高くなると増大し、一次側水圧が低くなると減
少する。そして、放水時には上述の圧力差に応じてニー
ドル88がばね80による弾発力との平衡を保つ位置に
移動する。したがって、一次側水圧と二次側水圧との差
異が大きくなるほどニードル88の下方への移動幅が大
きくなり、ニードル88の円錐状の先端が絞り通路82
に突入して絞り通路82の開口面積を減少させる。言い
換えると、一次側水圧が高くなるにつれて絞り通路82
の開口面積が次第に減少していき、一次側水圧が低くな
るにつれて絞り通路82の開口面積が次第に増加してい
く。したがって、二次側においては、一次側水圧の高低
にかかわらず略定量の水が流れ、そのことにより定量放
水機能が発揮される。
【0029】図3〜図5においては、下拡がり状の絞り
通路82に可動部としてのニードル88を組み合わせて
定量放水機能を発揮させる構成を示してあるけれども、
たとえば下窄まり状の絞り通路に可動部を組み合わせる
ことによっても定量放水機能を発揮させることが可能で
あり、後者の組合せの場合には可動部として円錐状の先
端を持つニードル88を用いる必要性は必ずしもなく、
可動部として軸体や弁体を用いてもよい。
【0030】図6と図7は請求項4の発明の実施例を一
部破断して示した説明図である。この実施例において
は、ヘッド本体1における放水路12の終部(放出口1
1の近傍箇所)の路壁面13aが下窄まり形状に形成さ
れていると共に、上記放水路12に、一次側と二次側の
圧力差により軸方向に変位されかつ上記圧力差の増大に
より放水路終部の路壁面13aで囲まれた絞り通路(放
水路12に含まれる)12aの開口面積を減少させ上記
圧力差の減少により上記絞り通路の開口面積を増加させ
る可動部(後述する弁体98)が設けられている。この
ことをさらに具体的に説明すると、ヘッド本体1に有孔
プレート91を介してケース92が設けられ、ケース9
2の下板92aを上下摺動可能に貫挿された弁棒93の
下端に上記可動部98を形成する弁体が固着され、弁棒
93の上端に鍔体94が設けられ、この鍔体94とケー
ス92の下板92aとの間に介在されたばね95により
弁体98が常時一次側に弾発付勢されている。
【0031】図6に示す通常時(非火災時)の状態を維
持しているスプリンクラーヘッドAにおいて、火災時の
熱でヒュージプルリンク6が溶けてレバー5が外れ、メ
タルガスケット4が水圧ではじき飛ばされると、図7に
矢符Yで説明的に示したようにヘッド本体1の放水口1
1からの放水が始まり、放出された水がデフレクター3
の作用で周囲に拡散され、消火が行われる。図7に示し
た放水時には、絞り通路12aの一次側(上流側)と二
次側(下流側)とに圧力差が発生し、この圧力差は、一
次側水圧が高くなると増大し、一次側水圧が低くなると
減少する。そして、放水時には上述の圧力差に応じて弁
体98がばね95による弾発力との平衡を保つ位置に移
動する。したがって、一次側水圧と二次側水圧との差異
が大きくなるほど弁体98の下方への移動幅が大きくな
り、その弁体98が絞り通路12aに突入して絞り通路
12aの開口面積を減少させる。言い換えると、一次側
水圧が高くなるにつれて絞り通路12aの開口面積が次
第に減少していき、一次側水圧が低くなるにつれて絞り
通路12aの開口面積が次第に増加していく。したがっ
て、二次側においては、一次側水圧の高低にかかわらず
略定量の水が流れ、そのことにより定量放水機能が発揮
される。
【0032】図6〜図7においては、下窄まり状の絞り
通路12aに可動部としての弁体98を組み合わせて定
量放水機能を発揮させる構成を示してあるけれども、た
とえば下拡がり状の絞り通路に可動部を組み合わせるこ
とによっても定量放水機能を発揮させることが可能であ
り、後者の組合せの場合には可動部として円錐状の先端
を持つニードルを用いることが望ましい。
【0033】
【発明の効果】請求項1、請求項2、請求項3および請
求項4の各発明による消火設備用スプリンクラーヘッド
によれば、放水時の一次側圧力が異なっても実際の放水
量が略一定になるという定量放水機能が発揮される。そ
のため、多数のスプリンクラーヘッドを備えた消火シス
テムにおいて、放水時の各スプリンクラーヘッドからの
放水量を適正放水量に容易に設定することができ、そう
することによって十分な消火性能の確保と水損の防止を
図りやすくなる。また、一次側圧力の変動を考慮する必
要がないので消火設備の設計が容易になり、さらに各ヘ
ッドの放水量が略一定になるため必要水量の算出が容易
になり、水源量の削減が可能になる。
【0034】また、請求項1と請求項2の各発明による
消火設備用スプリンクラーヘッドによれば、ヘッド本体
が円筒状に形成されておりしかも止め輪はそれ自身の弾
性復元力によってヘッド本体の内周面に弾着される構成
であるので、弾性部材や止め輪をヘッド本体に組み付け
ることが容易であり、しかもそれらを組み付けた後にお
いては、止め輪とヘッド本体側の段付部とによる弾性部
材の位置規制作用により、水流によって弾性部材が動く
(あるいは躍る)ということが防止され、そのことが定
量放水機能を常時良好に発揮させることに役立つ。
【0035】さらに請求項2の発明による消火設備用ス
プリンクラーヘッドによれば、火災現場においてヘッド
本体が高温に加熱されても、断熱層の作用により弾性部
材の温度はそれほど高くならない。そのため、弾性部材
の弾力性が損なわれにくくなり、そのことが定量放水機
能を常時良好に発揮させることに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】通常時における請求項1と請求項2の発明の実
施例を一部破断して示した説明図である。
【図2】放水時における請求項1と請求項2の発明の実
施例を一部破断して示した説明図である。
【図3】通常時における請求項3の発明の実施例を一部
破断して示した説明図である。
【図4】通路形成部材と可動部との組合せ構成を断面で
示した説明図である。
【図5】放水時における請求項3の発明の実施例を一部
破断して示した説明図である。
【図6】通常時における請求項4の発明の実施例を一部
破断して示した説明図である。
【図7】放水時における請求項4の発明の実施例を一部
破断して示した説明図である。
【符号の説明】
A スプリンクラーヘッド 1 ヘッド本体 7 弾性部材 12 放水路 12a 路壁面で囲まれた絞り通路 13a 放水路終部の路壁面 15 止め輪 71 通水孔 75 断熱層 81 通路形成部材 82 絞り通路 88 ニードル(可動部) 98 弁体(可動部) D1,D2 通水孔の口径

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放水路を形成する円筒状のヘッド本体に
    おける上記放水路の路壁面に環状段付部が内方に向けて
    突出され、上記環状段付部との対抗箇所において上記路
    壁面に欠円部を具備する環状の止め輪が取り付けられ、
    上記環状段付部と上記止め輪とによって、通水孔を有し
    かつ一次側と二次側の圧力差により上記通水孔の口径が
    変動する弾性部材が挾まれて位置規制されていることを
    特徴とする消火設備用スプリンクラーヘッド。
  2. 【請求項2】 弾性部材の外周面とヘッド本体における
    放水路の路壁面との間に断熱層が介在されている請求項
    1の消火設備用スプリンクラーヘッド。
  3. 【請求項3】 放水路を形成するヘッド本体の上記放水
    路に、絞り通路を有する通路形成部材と、一次側と二次
    側の圧力差により軸方向に変位されかつ上記圧力差の増
    大により絞り通路の開口面積を減少させ上記圧力差の減
    少により絞り通路の開口面積を増加させる可動部と、が
    設けられていることを特徴とする消火設備用スプリンク
    ラーヘッド。
  4. 【請求項4】 放水路を形成するヘッド本体における放
    水路終部にその路壁面で囲まれた絞り通路が形成されて
    いると共に、上記放水路に、一次側と二次側の圧力差に
    より軸方向に変位されかつ上記圧力差の増大により上記
    絞り通路の開口面積を減少させ上記圧力差の減少により
    上記絞り通路の開口面積を増加させる可動部が設けられ
    ていることを特徴とする消火設備用スプリンクラーヘッ
    ド。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016022055A (ja) * 2014-07-17 2016-02-08 能美防災株式会社 消火用の噴霧ヘッド
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