JPH05344885A - 生理活性物質固定化材料 - Google Patents

生理活性物質固定化材料

Info

Publication number
JPH05344885A
JPH05344885A JP4155297A JP15529792A JPH05344885A JP H05344885 A JPH05344885 A JP H05344885A JP 4155297 A JP4155297 A JP 4155297A JP 15529792 A JP15529792 A JP 15529792A JP H05344885 A JPH05344885 A JP H05344885A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
physiologically active
active substance
immobilized
immobilizing
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4155297A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Miyazaki
剛 宮崎
Takeo Matsumoto
竹男 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil and Fats Co Ltd filed Critical Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority to JP4155297A priority Critical patent/JPH05344885A/ja
Publication of JPH05344885A publication Critical patent/JPH05344885A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 任意の基材に任意の生理活性物質を共有結合
により固定でき、しかも活性の高い固定化物を得る。 【構成】 下式で表わされるシラノール誘導体からなる
生理活性物質固定化材料をシランカップリング反応によ
り基材に導入した後、カルボニルジイミダゾールにより
活性化し、次に生理活性物質を接触させて固定化する。 【化1】 (R1はHまたはメチル基、R2はメチル基またはエチル
基、R3はH、メチル基またはエチル基。m>0、n=
0または1、p=0〜2、q=1〜3、ただしp+q=
3。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酵素、抗体、補酵素、レ
クチン等の機能をもつ蛋白質、糖蛋白質、糖類などの生
理活性物質を共有結合により固定化する生理活性物質固
定化材料、ならびに生理活性物質の固定方法および固定
化物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生理活性物質を基材上に共有結合
により固定化する方法として、例えば酵素の固定化を行
う方法として、シッフ塩基法がよく知られている。この
方法には、基材として多孔性アルキルアミン化ガラスビ
ーズを用い、これと酵素蛋白質中のN末端、リシン残
基、ヒスチジン残基とを、固定化試薬としてグルタルア
ルデヒドを使用することでシッフ塩基を形成させて結合
させる方法(J.Endo.Clin.Chim.Ac
ta,95,411(1979))、またはペルオキシ
ダーゼの固定化で見られるように、酵素中の糖残基を過
ヨウ素酸により酸化し、ジアルデヒド基とし、これとガ
ラスビーズ上のアミノ基とでシッフ塩を形成させること
により固定化する方法(P.K.Nakane,J.H
istochem.Cytochem.,22,108
4(1974))などがある。
【0003】また生理活性能を有する糖類を共有結合に
より固定化する方法として、ヘパリンのポリエーテルウ
レタン尿素(PEUU)への固定化の例が知られている
(Y.Ito,J.Biomed.Mater.Re
s.,20,1157(1986))。この方法は、あ
らかじめL−リシンメチルエステルを化学組成中に含む
PEUUを合成し、これを成膜後、表面のエステル基を
加水分解・中和し、カルボキシル基に誘導した後、ヘパ
リン中のアミノ基と縮合させてアミド結合により固定化
する方法である。
【0004】しかし上記従来の技術によれば、それぞれ
の方法によって使用できる基材が限定されてしまい、ま
た非常に煩雑な操作を必要とするという問題点がある。
また基材と生理活性物質をつなぐアーム(スペーサー)
について考察すると、固定化される生理活性物質の特性
を発揮するために最適なアームの長さや親水/疎水のバ
ランスを選択できないという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決するため、任意の生理活性物質を任意の基
材に共有結合により固定化することができ、しかも固定
化する生理活性物質の活性を高い活性で発揮させるため
のアームの長さや親水/疎水のバランスを選択すること
ができる生理活性物質固定化材料を提供することであ
る。本発明の他の目的は、上記生理活性物質固定化材料
を用いて生理活性物質を基材上に簡単に固定することが
できる生理活性物質の固定方法を提案することである。
本発明の別の目的は、上記生理活性物質固定化材料によ
り生理活性物質が基材上に固定された、活性の高い固定
化物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は次の生理活性物
質固定化材料、ならびに生理活性物質の固定方法および
固定化物である。 (1)下記一般式〔1〕で表わされるシラノール誘導体
からなることを特徴とする生理活性物質固定化材料。
【化2】 〔式中、R1は水素原子またはメチル基、R2はメチル基
またはエチル基、R3は水素原子、メチル基またはエチ
ル基を示す。mは正数(ただしmは平均付加モル数)、
nは0または1、pは0〜2の整数、qは1〜3の整数
(ただしp+q=3)である。〕 (2)上記(1)記載の生理活性物質固定化材料を、シ
ランカップリング反応により基材に導入した後、カルボ
ニルジイミダゾールにより活性化し、次に生理活性物質
を接触させることを特徴とする生理活性物質の固定方
法。 (3)上記(1)記載の生理活性物質固定化材料により
生理活性物質が基材上に固定されたことを特徴とする生
理活性物質の固定化物。
【0007】前記一般式〔1〕のmは、固定化する生理
活性物質の活性が最も良く発現できるようなモビリティ
または親水性を付与できる数が好ましく、通常1〜50
0、好ましくは1〜150が望ましい。
【0008】本発明の生理活性物質固定化材料は、前記
一般式〔1〕で表わされるシラノール誘導体からなり、
−OR3で示されているシランカップリング能を有する
官能基と、ヒドロキシル基とを兼備えている。このため
シランカップリング能を有する官能基が担体となる基材
とシランカップリングにより結合し、またヒドロキシル
基が生理活性物質と共有結合することにより、生理活性
物質を基材に固定化することができる。
【0009】前記一般式〔1〕で表わされるシラノール
誘導体は、例えば次のような方法で製造することができ
る。相当するポリアルキレンエーテルを有するアリル化
合物とトリメトキシシランとの付加反応、または市販の
3−メルカプトプロピルトリメトキシシランとポリエチ
レングリコールモノメタクリレートとの付加反応などに
よって容易に行うことができる。これらの反応は、無溶
媒でまたはトルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフ
ラン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、アセ
トン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等
の溶媒中で、白金、ニッケルなどの無機触媒またはトリ
エチルアミン、ピリジンなどの有機塩基性触媒の存在
下、−40〜120℃で30分〜96時間、好ましくは
−20〜80℃で1〜24時間反応させることにより行
うことができる。
【0010】本発明の固定化材料により固定化すること
ができる生理活性物質としては、アミノ基を有している
ものであれば特に制限されず、天然および非天然のいず
れのものでもよく、例えば抗体、酵素、補酵素、レクチ
ン、ヘパリン等の蛋白質、糖類および糖蛋白質などがあ
げられる。
【0011】本発明の生理活性物質の固定方法は、前記
生理活性物質固定化材料を、基材に導入した後活性化
し、これに生理活性物質を固定化する方法である。
【0012】前記固定化材料を導入する基材としては、
シランカップリング剤を化学的にまたは物理的に担持し
うるものであればいかなるものでも使用でき、例えばガ
ラス、シリカゲル、アルミナ、石英、カオリン、マイ
カ、タルク、クレイ、オラストナイト、鉄粉、チタン酸
カリウム、アスベスト、酸化チタン、酸化亜鉛、炭化ケ
イソ、窒化ケイ素、ボロン、各種セラミック等の無機高
分子類;ウレタン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリス
チレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリル樹
脂、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、
ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−エチレンコポリマー等の
合成高分子;再生セルロース、アセチルセルロース等の
セルロース誘導体やキトサン等の天然由来高分子材料な
どがあげられる。またその形状もビーズ状、チューブ
状、シート状、カップ状など、どのような形状およびサ
イズであってもよい。
【0013】本発明の生理活性物質固定化材料により生
理活性物質を基材に固定化するには、 基材に生理活性物質固定化材料をシランカップリング
反応により導入し、 これをカルボニルジイミダゾール(CDI)により活
性化させ、 活性化基材と生理活性物質とを接触させる工程により
行うことができる。
【0014】本発明の生理活性物質の固定方法の反応ス
キームを下記に示す。
【化3】
【0015】前記の工程は、前記任意の基材上に前記
一般式〔1〕で表わされるシラノール誘導体をシランカ
ップリング反応により導入する工程である。ここで使用
される基材は一般的なシランカップリング処理の際に用
いられるのと同様の前処理、例えばNaOH水溶液処
理、プラズマ処理、プレコート処理等を施した後、この
工程に供することができる。
【0016】シラノール誘導体はそのままで使用しても
よいし、水、エタノール、メタノール、メチルエチルケ
トン、トルエン、ベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドおよびこれ
らの混合溶媒などで0.01〜80%に希釈して使用し
てもよいし、またはさらに加水分解によりシラノール基
に変換した後、さらに軽度に重合させてプライマーとし
たものを使用してもよい。
【0017】シラノール誘導体を基材上に塗布する方法
としては、使用する基材の材質、形状により様々であ
り、特定されないが、浸漬法、スプレー法、はけ塗り法
など、一般的な種々の方法を使用することができる。塗
布後のシランカップリング反応は、所定時間の風乾およ
び温度条件下で行われる。この際の反応条件は、0〜2
50℃で30分〜1000時間、好ましくは20〜14
0℃で1〜24時間が望ましい。
【0018】前記の工程は、の工程により基材上に
導入されたシラノール誘導体残基中のヒドロキシル基を
CDIにより活性化させる工程である。CDIは乾燥さ
せたアセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジ
オキサン、メチルエチルケトン、アセトン、トルエン、
ベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシドおよびこれらの混合溶媒など
に溶解させて使用するのが好ましい。この際のCDI濃
度は特に限定されないが、0.01〜20wt%が好ま
しい。
【0019】活性化反応は、先の工程により得られた基
材をCDI溶液中に浸漬またはCDI溶液をその基材上
に塗布し、−20〜120℃で1分〜1000時間、好
ましくは0〜40℃で10分〜24時間行うのが望まし
い。この際、水分によるCDIの加水分解を防ぐため、
乾燥させた空気、二酸化炭素、ヘリウム、窒素、アルゴ
ンガスなどの雰囲気下で行うのが好ましい。反応終了
後、得られた活性化基材は水、エタノール、メタノー
ル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジ
オキサン、メチルエチルケトン、アセトン、トルエン、
ベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシドなどの溶媒により洗浄し、そ
のまま、または乾燥させた後次の工程に供される。
【0020】前記の工程は、の工程で得られた活性
化基材に生理活性物質を接触させて固定化する工程であ
る。活性化基材と前記生理活性物質とを接触させること
により、生理活性物質が共有結合により固定化される。
【0021】固定化反応は、生理活性物質を水または種
々の緩衝水溶液、生理食塩水、エタノール、メタノー
ル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジ
オキサン、メチルエチルケトン、アセトン、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびこれらの混合
溶媒等に溶解させた後、活性化基材をこの溶液中に浸漬
するか、またはこの溶液を塗布し、−20〜120℃で
1分〜1000時間、好ましくは0〜40℃で10分〜
200時間行うのが望ましい。
【0022】反応終了後、水または種々の緩衝水溶液、
生理食塩水、エタノール、メタノール、アセトニトリ
ル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メチル
エチルケトン、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミドおよびこれらの混合溶媒等により洗浄
した後、そのままで、または乾燥させることにより、目
的の生理活性物質が基材に固定された固定化物を得るこ
とができる。
【0023】このようにして得られた固定化物は抗体固
定化システム、固定化酵素、分析・精製用カラム充填
剤、抗血栓性材料、抗菌材料、その他種々のハイブリッ
ド型バイオマテリアルなどとして利用される。
【0024】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、任意の生
理活性物質を任意の基材に、共有結合により固定化する
ことができ、しかも固定化する生理活性物質の活性を高
活性で発揮させるためのアームの長さや親水/疎水のバ
ランスを選択することができる生理活性物質固定化材料
が得られる。
【0025】また本発明によれば、上記生理活性物質固
定化材料を用いて生理活性物質を基材上に簡単に固定す
ることができる。
【0026】さらに本発明によれば、上記生理活性物質
固定化材料により生理活性物質が基材上に固定化され
た、活性の高い固定化物が得られる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明する。各例中、%は重量%である。
【0028】実施例1 ガラスビーズ上への3−ヒドロキシプロピルトリメト
キシシランの導入 300メッシュのガラスビーズ(基材)10.0gを1
0%NaOH水溶液中、60℃で30分間処理した後、
蒸留水でよく洗浄し、乾燥させた。一方、5%の3−ヒ
ドロキシプロピルトリメトキシシラン(生理活性物質固
定化材料)を含むエタノール/水(8/2(v/v))
50mlを1N酢酸でpH=4.5に調整し、室温で3
0分間攪拌したものに、上記ガラスビーズを浸漬し、濾
過により取出した後、10分間室温で風乾させ、さらに
110℃のオーブン中で1時間加熱処理を行い3−ヒド
ロキシプロピル化ビーズを得た。
【0029】3−ヒドロキシプロピル化ビーズのCD
Iによる活性化 よく乾燥させアルゴンガスで満たした3つ口フラスコ中
に、乾燥テトラヒドロフラン50ml、3−ヒドロキシ
プロピル化ビーズ10.0gおよびCDI 100mg
を加え、室温で4時間攪拌した後、蒸留水10mlを加
え、余剰のCDIを加水分解した。さらに蒸留水でデカ
ンテーションを3回繰返し、濾過によりイミダゾール活
性化ビーズを得た。得られた活性化ビーズは、凍結乾燥
し以下の反応に用いた。
【0030】ウシ血清アルブミン(BSA)の固定化 活性化ビーズ500mgを500μg/mlのBSA
(0.1Mリン酸緩衝液pH=7.4)10ml中に浸
漬し、4℃で3日間振盪した。濾過した後、ビーズ上の
未反応の活性化部位を加水分解するためpH=8.5の
0.1Mリン酸緩衝液を加え、さらに室温で12時間振
盪した。反応終了後、ビーズを0.1%のドデシルベン
ゼンスルホン酸水溶液および精製水でよく洗浄した後、
蛋白質の検出法として汎用的なキサントプロテイン反応
により固定化の確認を行った。すなわち、BSA固定化
ビーズ10mgに濃硝酸1mlを加え、10分間煮沸し
た後、室温まで冷やし、0.1%NaOH水溶液を加え
た。この際、ビーズ表面および溶液が橙黄色に着色する
ことから、BSAの固定化が確認できた。
【0031】実施例2 生理活性物質固定化材料として、式〔2〕
【化4】 で表わされるシラノール誘導体を次の方法で製造した。
【0032】すなわち、3−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン19.6g(0.1mol)、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート11.6g(0.1mol)お
よびトリエチルアミン0.05gを混合し、40℃で2
4時間攪拌した。
【0033】このようにして得られたシラノール誘導体
を3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシランの代わり
に用いた以外は実施例1のおよび工程と同様にして
活性化ビーズを得た。得られた活性化ビーズ500mg
を80μg/mlのウシ小腸由来のアルカリフォスファ
ターゼ(ALP)(0.1Mリン酸緩衝液pH=7.
4)5ml中に浸漬し、4℃で3日間振盪した。さらに
未反応の活性化部位をブロッキングするため、150μ
g/mlのBSA(0.1Mリン酸緩衝液pH=7.
4)1mlを加え、さらに室温で1日振盪した。
【0034】反応終了後、ALPの固定化の確認を、4
−ニトロフェニルフォスフェートによるALPの比色検
出法にて行った。すなわち、光路長1cmの石英ガラス
セル中、ALPを固定化したウェットなビーズ約10m
gに、0.1mol/lグリシン−NaOH緩衝液(p
H10.3)0.5mlを加えて37℃で5分間インキ
ュベートし、さらに2g/lの4−ニトロフェニルフォ
スフェート0.5mlを加えて37℃で30分間インキ
ュベートした。2N NaOH水溶液0.1mlを加
え、405nmの吸光度を測定した。この結果、0.8
3の吸光度が得られたことより、ALPがその酵素活性
能を維持したままで、基材上に固定化されたことが確認
できた。
【0035】実施例3 生理活性物質固定化材料として、式〔3〕
【化5】 で表わされるシラノール誘導体を次の方法で製造した。
【0036】すなわち、3−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン19.6g(0.1mol)、ジエチレン
グリコールメタクリレート17.4g(0.1mol)
およびトリエチルアミン0.05gを混合し、40℃で
24時間攪拌した。
【0037】このようにして得られたシラノール誘導体
を3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシランの代わり
に用いた以外は実施例1のおよび工程と同様にして
活性化ビーズを得た。得られた活性化ビーズ500mg
を80μg/mlを抗ヒトHbウサギIgG(0.1M
リン酸緩衝液pH=7.4)5ml中に浸漬し、4℃で
3日間振盪した。さらに未反応の活性化部位をブロッキ
ングするため、150μg/mlのBSA(0.1Mリ
ン酸緩衝液pH=7.4)1mlを加え、さらに室温で
1日振盪した。
【0038】反応終了後、ビーズは固定化を確認するた
め精製水でよく洗浄した後、以下の評価に用いた。抗ヒ
トHb−ウサギIgGの固定化の確認は、ヒトHbとA
LPで標識した抗ヒトHb−ウサギIgGとの3者のサ
ンドイッチコンプレックスの形成を4−ニトロフェニル
フォスフェートによるALPの比色検出法にて行った。
【0039】すなわち、光路長1cmの石英ガラスセル
中、抗ヒトHb−ウサギIgGを固定化したウェットな
ビーズ約10mgを、ヒトHb 4mgとALPで標識
した抗ヒトHb−ウサギIgG 8mgを含む0.1m
ol/lリン酸緩衝液(pH7.2)1ml中に浸漬
し、室温で30分間インキュベートした。精製水でよく
洗浄した後、0.1mol/グリシン−NaOH緩衝液
(pH10.3)0.5mlを加え、37℃で5分間イ
ンキュベートし、さらに2g/lの4−ニトロフェニル
フォスフェート0.5mlを加え、37℃で30分間イ
ンキュベートした。2N NaOH水溶液0.1mlを
加え、405nmの吸光度を測定した。この結果、0.
6の吸光度が得られたことより、抗ヒトHbウサギIg
Gはその抗体活性を維持したままで、固定化されている
ことが確認できた。
【0040】実施例4 生理活性物質固定化材料として、式〔4〕
【化6】 で表わされるシラノール誘導体を次の方法で製造した。
【0041】すなわち、3−メルカプトプロピルトリエ
トキシシラン23.8g(0.1mol)、ポリエチレ
ングリコール(m≒6)メタクリレート35.0g
(0.1mol)およびトリエチルアミン0.05gを
混合し、40℃で24時間攪拌した。
【0042】このようにして得られたシラノール誘導体
を3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシランの代わり
に用いた以外は実施例1と同様にしてBSAの固定化を
行った。反応終了後、ビーズは精製水でよく洗浄した
後、キサントプロティン反応により、ビーズ表面および
溶液が橙黄色に着色することから、BSAの固定化が確
認できた。
【0043】実施例5 生理活性物質固定化材料として、式〔5〕
【化7】 で表わされるシラノール誘導体を次の方法で製造した。
【0044】すなわち、3−メルカプトプロピルメチル
ジメトキシシラン18.0g(0.1mol)、ポリエ
チレングリコール3000アクリレート31.0g
(0.1mol)およびトリエチルアミン0.05gを
混合し、40℃で24時間攪拌した。
【0045】このようにして得られたシラノール誘導体
を3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシランの代わり
に用いた以外は実施例1と同様にしてBSAの固定化を
行った。反応終了後、ビーズは精製水でよく洗浄した
後、キサントプロテイン反応により、ビーズ表面および
溶液が橙黄色に着色することから、BSAの固定化が確
認できた。
【0046】実施例6 生理活性物質固定化材料として、式〔6〕
【化8】 で表わされるシラノール誘導体を次の方法で製造した。
【0047】すなわち、3−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン19.6g(0.1mol)、ポリプロピ
レングリコール600アクリレート67.0g(0.1
mol)、およびトリエチルアミン0.05gを混合
し、40℃で24時間攪拌した。
【0048】このようにして得られたシラノール誘導体
を3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシランの代わり
に用いた以外は実施例1と同様にしてBSAの固定化を
行った。反応終了後、ビーズは精製水でよく洗浄した
後、キサントプロテイン反応により、ビーズ表面および
溶液が橙黄色に着色することから、BSAの固定化が確
認できた。
【0049】実施例7 生理活性物質固定化材料として、式〔7〕
【化9】 で表わされるシラノール誘導体を次の方法で製造した。
【0050】すなわち、3−メルカプトプロピルトリエ
トキシシラン23.8g(0.1mol)、ポリプロピ
レングリコール1200メタクリレート130g(0.
1mol)およびトリエチルアミン0.05gを混合
し、40℃で24時間攪拌した。
【0051】このようにして得られたシラノール誘導体
を3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシランの代わり
に用いた以外は実施例1と同様にしてBSAの固定化を
行った。反応終了後、ビーズは精製水でよく洗浄した
後、キサントプロテイン反応により、ビーズ表面および
溶液が橙黄色に着色することから、BSAの固定化が確
認できた。
【0052】比較例1 実施例1ので得られた3−ヒドロキシプロピル化ビー
ズ500mgを500μg/mlのBSA(0.1Mリ
ン酸緩衝液pH=7.4)10ml中に浸漬し、4℃で
3日間振盪した。精製水でよく洗浄した後、キサントプ
ロテイン反応を行ったが、ビーズ表面および溶液中に全
く着色は見られなかった。すなわちCDI処理を行って
いないビーズ上にはBSAは全く固定化されていなかっ
た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔1〕で表わされるシラノー
    ル誘導体からなることを特徴とする生理活性物質固定化
    材料。 【化1】 〔式中、R1は水素原子またはメチル基、 R2はメチル基またはエチル基、 R3は水素原子、メチル基またはエチル基を示す。mは
    正数(ただしmは平均付加モル数)、 nは0または1、 pは0〜2の整数、qは1〜3の整数(ただしp+q=
    3)である。〕
  2. 【請求項2】 請求項1記載の生理活性物質固定化材料
    を、シランカップリング反応により基材に導入した後、
    カルボニルジイミダゾールにより活性化し、次に生理活
    性物質を接触させることを特徴とする生理活性物質の固
    定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の生理活性物質固定化材料
    により生理活性物質が基材上に固定されたことを特徴と
    する生理活性物質の固定化物。
JP4155297A 1992-06-15 1992-06-15 生理活性物質固定化材料 Pending JPH05344885A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4155297A JPH05344885A (ja) 1992-06-15 1992-06-15 生理活性物質固定化材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4155297A JPH05344885A (ja) 1992-06-15 1992-06-15 生理活性物質固定化材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05344885A true JPH05344885A (ja) 1993-12-27

Family

ID=15602820

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4155297A Pending JPH05344885A (ja) 1992-06-15 1992-06-15 生理活性物質固定化材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05344885A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014156418A (ja) * 2013-02-15 2014-08-28 Shin Etsu Chem Co Ltd 硫黄原子及び親水性基を含有するアルコキシシラン、親水化処理基材、親水化処理粉体及びこれらの製造方法、並びに親水化処理粉体を含有する水系組成物
JP2017179043A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 東洋ゴム工業株式会社 ゴム組成物及び空気入りタイヤ
CN107868647A (zh) * 2017-12-11 2018-04-03 浙江工业大学 一种硅烷改性聚醚基胶及其巯基‑烯加成制备方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014156418A (ja) * 2013-02-15 2014-08-28 Shin Etsu Chem Co Ltd 硫黄原子及び親水性基を含有するアルコキシシラン、親水化処理基材、親水化処理粉体及びこれらの製造方法、並びに親水化処理粉体を含有する水系組成物
JP2017179043A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 東洋ゴム工業株式会社 ゴム組成物及び空気入りタイヤ
CN107868647A (zh) * 2017-12-11 2018-04-03 浙江工业大学 一种硅烷改性聚醚基胶及其巯基‑烯加成制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5405766A (en) Immobilization of biologically active protein on a support with a 7-18 carbon spacer and a bifunctional phospholipid
US4822681A (en) Activated polymer solid bodies and processes for the production thereof
Weetall Preparation of immobilized proteins covalently coupled through silane coupling agents to inorganic supports
JP3226555B2 (ja) ドープ・ゾル−ゲル硝子の使用方法、ドープ・ゾル−ゲル硝子および該硝子の製造方法
US5092992A (en) Polyethyleneimine matrixes for affinity chromatography
JPS60232090A (ja) 固定化酵素、その製造方法およびその使用方法
JPH03505222A (ja) 担体にたん白質、ペプチド、補酵素等々を固定化する方法
US3983000A (en) Bonding proteins to inorganic supports
US4560504A (en) Carboxyl anchored immobilized antibodies
CN101363870A (zh) 生物传感芯片及其制备方法
US5085779A (en) Polyethyleneimine matrixes for affinity chromatography
HU179727B (en) Process for producing water-insoluble enzyme composition
US4268419A (en) Support matrices for immobilized enzymes
Sigrist et al. Light–dependent, covalent immobilization of biomolecules on ‘inert’surfaces
JP2016518481A (ja) 表面の官能化のためのプロセス
JPH0616699A (ja) 生化学物質の固定化方法
JPH06505340A (ja) 分析的な試薬の生産方法
EP1137669A1 (en) Squaric acid activated carrier usable for immobilisation of compounds containing amine groups
JPH05344885A (ja) 生理活性物質固定化材料
US5563215A (en) Method of attaching dialdehyde starch to a surface and products produced by that method
EP0403700B1 (en) Polyethyleneimine matrixes for affinity chromatography
JPH07308575A (ja) 機能性物質固定化剤
US4206286A (en) Immobilization of proteins on inorganic supports
JPH01235593A (ja) 機能性有機薄膜
JPH036794B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040109

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20060606

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060613

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees