JPH05341346A - 空間光変調装置とそのマスクの作成方法 - Google Patents

空間光変調装置とそのマスクの作成方法

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JPH05341346A
JPH05341346A JP14588692A JP14588692A JPH05341346A JP H05341346 A JPH05341346 A JP H05341346A JP 14588692 A JP14588692 A JP 14588692A JP 14588692 A JP14588692 A JP 14588692A JP H05341346 A JPH05341346 A JP H05341346A
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spatial light
light
mask
light modulator
random
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JP14588692A
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Haruyoshi Toyoda
晴義 豊田
Tsutomu Hara
勉 原
Narihiro Yoshida
成浩 吉田
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 幅広く応用できる空間光変調装置を提供す
る。 【構成】 この空間光変調装置は、入力を光学像とし、
マスクを透過させてこの光学像に所定の強度分布のラン
ダムな成分を持たせたもので、空間光変調器101と、
この空間光変調器101の入力側にマスク201と、空
間光変調器101の出力光学系とで構成される。空間光
変調器101には、FLC−SLMを用い、図1(b)
はその要部を示したものである。マスク201は、ラン
ダムな位置にランダムな透過率をもつもので、空間光変
調器101の入力側に近接配置されている。出力光学系
は、読みだし光PR を出力する図示せぬレーザー光源
と、読みだし光PR の光軸に対して45度傾けたハーフ
ミラー301とを用いて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映像技術及び光情報処
理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】光コンピュータは、その並列処理性及び
光の高速性などを利用できるという利点があり、現在広
く利用されているノイマン型のコンピュータでは実現で
きない処理や性能を持つものとしてその実現が期待され
ている。光コンピュータを実現するためのハードウェア
的な要素技術として2次元光メモリ特性を持った空間光
変調器があり、これの研究開発が進められている。空間
光変調器としては、例えば、FLC−SLM(強誘電性
液晶空間光変調器、NTT,浜松ホトニクス)、SEE
D(NEC)、VSTEP(AT&T)などが開発され
知られている。これらの空間光変調器は、基本動作が双
安定で2値のメモリ特性を示し、かつ、高速動作である
ので、光コンピュータの実現に好適なものとして期待さ
れている。例えば、FLC−SLMは、100lp/mm 以
上という人間の目や他の光学素子に比較して非常に高い
解像度を持ち、10kHzの高速動作が可能である。
【0003】一方、近年、映像分野においては、より高
解像度で高画質が求められ、ハイビジョン用の機器が求
められている。それに対応したディスプレイとして強誘
電性液晶を用いたものが提案されている。これらの例と
して、特開平3−189622,特開平1−30987
4,特開平3−48819,特開平2−184821な
どがある。これらは強誘電性液晶の高速性を利用しつつ
アナログ動作を持たせようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の強誘電性液晶を
用いたディスプレイでは、既存の液晶ディスプレイで表
示を行うため、解像度に応じた画素が必要であり、その
解像度に応じたライン数,カラム数の配線が必要になる
うえ高速動作が要求される。そのため、高解像度で高画
質が求められる用途においては、膨大な画素と配線が必
要であり、既存の技術では対応できるのかという問題が
ある。即ち、現状では、640×400の液晶カラーデ
ィスプレイにおいてさえ歩留まりが悪く、それよりも大
きな画素が必要なハイビジョンでは、歩留まりに加え
て、画面の品質を保てるのかという問題が考えられる。
【0005】このような問題に対し、前述の空間光変調
器のもつ高速性や解像度を利用して、ハイビジョンプロ
ジェクタなどの高解像度ディスプレイに応用することが
考えられている。また、光コンピュータにおいても、ニ
ューロコンピュータに応用する際にはアナログ的な動作
をすることが望ましく、より高度な光コンピュータを実
現する可能性がある。
【0006】しかし、前述したように、空間光変調器は
高速性、解像度を持つのであるが、基本動作が双安定で
2値のメモリ特性を示すため、そのままではアナログ的
な動作をさせることはできない。
【0007】本発明は、上述の問題点に鑑み、空間光変
調器にアナログ的な動作をさせ、幅広く応用できる空間
光変調装置を提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の空間光変調装置は、入力(例えば、光学
像、走査された光ビーム、走査された電子ビーム、電気
信号など)に所定の強度分布のランダムな成分を与えて
入力に対応する像を形成する第1の手段と、像が形成さ
れる第1の面と、光学的性質が2の状態で変化する物質
(例えば、強誘電性液晶、多重量子井戸構造(MQW)
素子など)を含む第2の面とを有し、像に対応して2の
状態のいずれかの状態として保持する第2の手段(例え
ば、FLC−SLM,SEED,VSTEPなどの空間
光変調器を含む双安定型のもの)と、第2の面の物質の
状態から像に対応する出力(例えば、光学像などの光信
号)を取り出す第3の手段とを備える。
【0009】入力が光学像、走査された光ビームなどの
光信号である場合、第1の手段はつぎのような態様を取
り得る。
【0010】第1の手段は、所定の分布のランダムな透
過率を持ちその透過率に応じて光を透過させるマスク
(例えば、コヒーレント光(例えばレーザ光など、以下
同じ)を照射した粗面からの反射光を撮影して得たフィ
ルムなど)を有し、マスクに光信号を透過させてランダ
ムな成分を与えることを特徴としても良い。
【0011】第1の手段は、所定の分布のランダムな強
度を持つ光を生成する第4の手段を有し、所定の分布の
ランダムな強度の光を前記光信号に加算してランダムな
成分を与えることを特徴としても良い。
【0012】ここで、第4の手段は、所定の分布のラン
ダムな光の透過率を持つマスクに光を透過させて前記ラ
ンダムな強度の光を生成することを特徴としても良い。
また、第4の手段は、コヒーレント光を粗面に照射して
ランダムな強度の光を生成することを特徴としても良
い。さらに、第4の手段は、所定の分布が可変の光を生
成することを特徴としても良い。
【0013】第3の手段は、コヒーレント光を第2の面
に照射し、第2の面からの反射光を検光子を通して出力
信号として取り出すことを特徴としてもよい。
【0014】また、本発明のマスクを作成する方法は、
所定の強度分布のランダムな成分を有する像を空間光変
調器の入力側に形成し、空間光変調器の出力側に形成さ
れる像を空間光変調器の閾値及び感光量を変化させてフ
ィルムに撮影して所定の関数分布のランダムな光の透過
率を持つマスクを作成することを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明の空間光変調装置では、第1の手段で入
力に所定の強度分布のランダムな成分が与られて入力に
対応する像が第2の手段の第1の面に形成される。第2
の手段では、第1の面に形成された像に対応して第2の
面の物質は2の状態のいずれかとして保持される。この
とき、入力にランダムな成分が与られているため、この
ランダムな成分によって、第2の面の物質の2の状態の
密度分布が入力に対応する像に応じたものになる。ここ
で、所定の強度分布が均一な分布であると、密度分布は
リニアなものになり、強度分布が所定の関数で示される
分布であると、密度分布はその関数に対応したものにな
る。このような密度分布を持つ第2の面の物質の状態が
第3の手段で出力として取り出される。
【0016】入力が光学像、走査された光ビームなどの
光信号である場合、第1の手段の上記各態様により、光
信号を入力としたものになる。
【0017】第3の手段の上記態様により、光学像、走
査された光ビームなどの光信号を出力としたものにな
る。
【0018】また、入力が光学像、走査された光ビーム
などの光信号である場合、入力に所定の強度分布のラン
ダムな成分を与えるためのマスクは、上記方法で製作さ
れる。
【0019】
【実施例】本発明の第1の実施例を図面を参照して説明
する。図1(a)には、第1の実施例に係る空間光変調
装置が示されている。この空間光変調装置は、入力を光
学像とし、マスクを透過させてこの光学像に所定の強度
分布のランダムな成分を持たせたものである。この装置
は、空間光変調器101と、この空間光変調器101の
入力側にマスク201と、空間光変調器101の出力光
学系とで構成される。
【0020】空間光変調器101には、前述の強誘電性
液晶空間光変調器(FLC−SLM)が用られており、
図1(b)はその要部を示したものである。この空間光
変調器101は、透明電極102a,bと、この電極の
間にアモルファスシリコン103と、ミラー105と、
強誘電性液晶104とを積層したものである。そして、
透明電極102a,bの間には交流のバイアス電圧EB
が与えられている。透明電極102a,bは、透明な電
極材料、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)を用い
て構成される。アモルファスシリコン103及び強誘電
性液晶104は、それぞれ空間光変調器のアドレス材
料、光変調材料として機能するものである。ミラー10
5は、入力側(図の左)、出力側(図の右)においてそ
れぞれ入射した光をしゃ光又は反射するものである。入
力側からの光は、ほとんどa−Siで吸収され、残光が
出力側にもれないようにミラーが働く。
【0021】マスク201は、図2(a)に示すような
ランダムな位置にランダムな透過率をもつもので、空間
光変調器101の入力側に近接配置されている。マスク
201は、光学像の光入力Pinを透過率に応じて透過し
て空間光変調器101に与える。図2(b)は、ある透
過率分布をもつマスク201の作成方法を示したもので
ある。粗面を持つ物体にレーザ光をあてるとランダムな
模様のいわゆるスペックルパターンが生じる。このスペ
ックルパターンをカメラで撮影していわゆるスペックル
写真を作成する。このフィルムをマスク201として用
いる。スペックルパターンは、通常図15のようなex
p(−I)の強度分布を持つため、このマスクの透過率
分布はexp(−I)となる(Iは光強度)。
【0022】出力光学系は、コヒーレントな読みだし光
R を出力する図示せぬレーザー光源と、読みだし光P
R の光軸に対して45度傾けたハーフミラー301と検
光子401を用いて構成される。この出力光学系は、通
常の空間光変調器でなされるものと同等であり、「読み
だし光PR を空間光変調器101の出力側全面にあて、
偏波面の変調された信号から、検光子(401)を通
し、光出力POUT を得る。」という構成になっている。
【0023】このため、空間光変調器が位相型の時は、
読みだし光PR を101の出力側全面にあて、その反射
光と参照平行光との干渉により光出力POUT を得ること
ができる。
【0024】図3は、光入力Pinの光学像の明るさ即ち
空間光変調器101への入射光強度に応じて、光入力P
inの光学像,マスク201のパターン,透明電極102
aの表面上の光学像P1 ,強誘電性液晶104の状態分
布(光出力POUT の像)の関係を示したものである。こ
の図において(a)〜(c)の順に暗くなっている。こ
れを用いてこの装置の動作について説明する。
【0025】光入力Pinはマスク201を透過し、空間
光変調器101の入力側の透明電極102aの表面上に
光学像P1 ができる。光学像P1 は、光入力Pinの光学
像とマスク201の透過率を乗算したものになってい
る。空間光変調器101では、アモルファスシリコン1
03は、各部分への入射光強度に応じてその導電率が変
化し、強誘電性液晶104に与えられる電圧が変化す
る。光学像P1 は透明電極102aの表面上の位置に応
じてその光強度が異なるため、強誘電性液晶104に与
えられる電圧はその位置に応じて異なったものになる。
この電圧が強誘電性液晶104の状態を変化させるレベ
ルより大きいときに、強誘電性液晶104の状態が変化
し、強誘電性液晶104の状態分布は光学像P1 を2値
化したものになる。
【0026】この強誘電性液晶104の状態分布が出力
光学系で読みだされ光出力POUT として出力される。即
ち読みだし光PR を空間光変調器101の入力側に照射
すると、強誘電性液晶104の状態によってその反射光
の偏波面が90°異なる。その反射光を検光子を通過さ
せると、光出力POUT の強弱の差となって出力される。
【0027】ここで、マスク201の透過率分布が図4
(a)に示すような平均的な分布を持っている場合の入
出力特性を与える。マスク201を通過した光入力Pin
の光量はランダムに変調される。強誘電性液晶104の
閾値よりも大きい光量の微小な部分(ドット)の状態だ
けが変化し、強誘電性液晶104の状態分布は、光入力
inの像の光量に応じた分布になる。光出力POUT は、
通常、所定の大きさの領域(画素)で平均化若しくは積
分されるので、光入力Pinと光出力POUT との関係はお
よそ図4(b)のような比例したものになる。このよう
に、入出力光強度の関係はマスク201の透過率分布を
積分したもので表されることになる。
【0028】例えば、マスク201の透過率分布を図5
(a)に示すような比例した分布とした場合、光出力P
OUT が所定の画素で平均化されると、入出力光強度の関
係は図5(b)に示すような2次関数的なものになる。
さらに、図6は、マスク201の透過率分布を分数関数
的な分布(図6(a))とした場合のもので、入出力光
強度の関係は図6(b)に示すような2次関数的なもの
になる。また、マスク201を前述した方法で作成した
場合には、強度分布は図2(c)に示すようにexp
(−I)で表されるため、これを積分した{−exp
(−I)}の関係が入出力関数となる。
【0029】このように、FLC−SLMなどの強誘電
性液晶空間光変調器は画像を2値化して処理することし
かできなかったが、上記実施例ではアナログ的な動作を
可能するうえに、マスク201の透過率分布にて画像処
理をすることを可能にしている。
【0030】図7は、所定の関数の透過率分布をもつマ
スク201の作成方法を示したものである。空間光変調
器101はその駆動電圧EB 及びその駆動波形を可変に
して強誘電性液晶104の状態遷移の閾値光量を可変と
し、空間光変調器101の入力側に所定の分布でランダ
ムな光量を持つ光を発生するパターン発生器750を設
ける。例えば、パターン発生器750は、粗面703に
レーザー光PL をあててスペックルパターンを発生する
ような前述の図2(b)に示したものと同様なものを用
いてる。出力光学系は、前述に装置と同様の構成である
が、光量可変器721を設けて空間光変調器101の読
みだし光量を調節するようにしている。光量可変器72
1にかえてカメラ711の絞りで調節するようにしても
良い。パターン発生器750から光を空間光変調器10
1で2値化してカメラ711で多重に撮影しマスク20
1を作成するものである。
【0031】パターン発生器750からの光即ちスペッ
クルパターン(図12)の光強度は添付図13に示すよ
うな分布を持っている。閾値光量をさげてゆくと、強誘
電性液晶104の状態遷移の頻度は多くなる即ち光強度
の分布が得られることになる。添付図14の下に、しき
い値を変えた3つのランダムパターンを示す。一方、読
みだし光量を小さくしてゆくとフィルムの感光量が減少
して行くことになる。つまり、ある透過率のランダムパ
ターンが任意のON/OFF比で作成でき、これを多重
露光することで、任意の透過率分布のマスクとなる。例
えば、図4に示すようなフラットな透過率分布のマスク
を作成するためには、読みだし光量をゼロから徐々に上
げていき、それと比例して強誘電性液晶のしきい値を下
げていくことにより得ることができる。光量の上げ方及
びしきい値の下げ方は、透過率分布によって決まるが、
フィルムの感度特性やしきい値の制御が線形でない場合
には結果をフィードバックさせることにより、より正確
なマスクの作成が可能となる。このように、強誘電性液
晶104のしきい値及び読みだし光量又はカメラ711
の露光量を適度に変えることで、様々な関数の分布の透
過率を持つマスクが得られる。
【0032】この場合では、パターン発生器750は、
前述の図2(b)と同様なものにしたが、図2(b)で
撮影したようなフィルムによるマスクを用いて構成して
も同等である。
【0033】図8は、第2の実施例に係る空間光変調装
置を示したものである。この空間光変調装置は、所定の
透過率分布を持つマスクを透過した光を入力の光学像に
加算して所定の強度分布の成分を持たせたものである。
この装置は、前述の実施例(図1(a))と比較して、
空間光変調器101の入力側が、ハーフミラー311と
図示せぬ光源からの光を透過するマスク201とによ
り、ランダムな強度分布のバイアスパターンの光PB
光入力Pinに与える構成になっている点に特徴を有す
る。マスク201には上記第1の実施例のものと同等の
ものが用いられる。
【0034】この実施例では、バイアスパターンの光P
B によってランダムな強度分布の成分を与える点が上記
第1の実施例と異なっており、空間光変調器101のし
きい値レベルをそれに応じたものに調節しておく必要が
ある。しかし、そのほかの点については上記第1の実施
例と同等であり、同様の動作になる。
【0035】図9は、第3の実施例に係る空間光変調装
置を示したものである。この空間光変調装置は、第2の
実施例のマスク201に代えて、パターン発生器750
にてバイアスパターンの光PB を与えるようにしたもの
である。パターン発生器750は図7に示したものと同
じもので粗面にレーザー光をあててスペックルパターン
を発生させてバイアスパターンの光PB としている。こ
の空間光変調装置の動作も上記第2の実施例と同等であ
る。
【0036】図10は、第4の実施例に係る空間光変調
装置を示したものである。この空間光変調装置は、第2
の実施例のマスク201に代えて、パターン発生器70
0として図7の装置全体を用いたものである。図7の装
置は様々なマスクを作成するための装置であり、この装
置を用いることで多様なバイアスパターンの光PB を発
生するようにしたものである。また、リアルタイムで入
出力光強度の関係をかえることを可能にしている。
【0037】図11は、空間光変調装置101aの動作
(W:書き込み,R:読み出し),パターン発生器70
0の空間光変調器101bの閾値の変化,レーザー光P
L1の強度の関係を示したものである。
【0038】時刻t0 〜t1 においては、空間光変調器
101bの閾値は時間に比例して大きくし閾値光量をさ
げ、また、レーザー光PL2の強度を上げてゆくと、空間
光変調器101bの強誘電性液晶の状態遷移の頻度は少
なくなる。このように変化する強誘電性液晶の状態が読
み出されてパターン発生器700からバイアスパターン
の光PB として出力される。光入力Pinはパターン発生
器700からの光PBとが加算され、空間光変調装置1
01aの読み出しがされないで、空間光変調装置101
aへの書き込みが行われる。これは、図7の説明におい
て「カメラ711のシャッターを開放状態で撮影する」
に相当し、空間光変調装置101aで等価的に積分され
ることになる。即ちパターン発生器700からの光PB
が等価的に積分され、マスクに光を通過させてバイアス
パターンの光PB を生成するのと等価なものになる。
【0039】時刻t1 〜t2 において空間光変調装置1
01aの強誘電性液晶の状態が読み出されて光出力P
OUT として出力される。時刻t2 〜t3 及びt4 〜t5
では、それぞれ、空間光変調器101bの閾値及びレー
ザー光PL2の強度を時刻t0 〜t1 とは異なった変化に
している。これによって等価的に異なったバイアスパタ
ーンの光PB を発生させ、リアルタイムで入出力光強度
の関係をかえている。
【0040】このように、リアルタイムで入出力光強度
の関係をかえることにより、光入力Pinの状態に応じた
処理が可能になる。
【0041】本発明は前述の実施例に限らず様々な変形
が可能である。
【0042】例えば、空間光変調器にFLC−SLMに
限られず、他のタイプの空間光変調器を用い得る。上記
実施例では、FLC−SLMを用いたので光学像を入力
とした例を示したが、空間光変調器には様々なタイプの
ものがあり、走査された光ビームを入力とすることも可
能である。また、電気信号または電子ビームを入力する
タイプのものも用い得る。この場合において、ランダム
な成分についてはマスクやスペックルパターンに代え
て、例えばホワイトノイズにてランダムな成分を与える
ことで実現する。
【0043】また、光学出力系にレーザーを用い光学像
を出力とした例を示したが、走査されたレーザービーム
を用いることも可能であるし、また、光センサを出力に
設けて電気信号として取り出しても良い。
【0044】このように、入力または出力にビームをも
ちいることで、シリアルイン−パラレルアウト,パラレ
ルイン−シリアルアウトのいずれも構成可能であるし、
また、電気信号とのインターフェイスもとれることか
ら、映像機器,光コンピュータなど幅広い応用が可能に
なる。
【0045】
【発明の効果】以上の通り本発明の空間光変調装置によ
れば、入力に所定の強度分布のランダムな成分を与える
ことで、入力に対応する像を第2の面の物質の2の状態
の密度分布として保持することが可能になり、これによ
って、入力に対応する像を強度分布に応じた出力として
得ることができる。
【0046】また、本発明のマスクの作成方法によれ
ば、光信号に所定の強度分布のランダムな成分を与えう
るマスクを製作し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成図。
【図2】マスク及びその作成方法を示す図。
【図3】光入力Pinの光学像,マスク201のパター
ン,透明電極102aの表面上の光学像P1 ,強誘電性
液晶104の状態分布(光出力POUT の像)の関係図。
【図4】マスクと入出力光強度の関係を示す図。
【図5】マスクと入出力光強度の関係を示す図。
【図6】マスクと入出力光強度の関係を示す図。
【図7】所定の関数の透過率分布をもつマスク201の
作成方法を示した図。
【図8】第2の実施例の構成図。
【図9】第3の実施例の構成図。
【図10】第4の実施例の構成図。
【図11】空間光変調装置101aの動作,パターン発
生器700の空間光変調器101bの閾値の変化,レー
ザー光PL1の強度の関係を示した図。
【図12】スペックルパターンを示す図。
【図13】スペックルパターンの光強度を示す図。
【図14】スペックルパターンの例を示す図。
【図15】スペックルパターンの強度分布を示す図
【符号の説明】
101,101a,101b…空間光変調装置、201
…マスク、301…ハーフミラー、700,750…パ
ターン発生器、Pin…光入力、POUT …光出力。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力に所定の強度分布のランダムな成分
    を与えて前記入力に対応する像を形成する第1の手段
    と、 前記像が形成される第1の面と、光学的性質が2の状態
    で変化する物質を含む第2の面とを有し、前記像に対応
    して前記2の状態のいずれかの状態として保持する第2
    の手段と、 前記第2の面の物質の状態から前記像に対応する出力を
    取り出す第3の手段とを備えた空間光変調装置。
  2. 【請求項2】 前記入力は、光信号であり、前記第1の
    手段は、所定の分布のランダムな透過率を持つマスクを
    有し、前記マスクに前記光信号を透過させて前記ランダ
    ムな成分を与えることを特徴とする請求項1記載の空間
    光変調装置。
  3. 【請求項3】 前記入力は、光信号であり、前記第1の
    手段は、所定の分布のランダムな強度を持つ光を生成す
    る第4の手段を有し、前記所定の分布のランダムな強度
    の光を前記光信号に加算して前記ランダムな成分を与え
    ることを特徴とする請求項2記載の空間光変調装置。
  4. 【請求項4】 前記第4の手段は、所定の分布のランダ
    ムな光の透過率を持つマスクに光を透過させて前記ラン
    ダムな強度の光を生成することを特徴とする請求項3記
    載の空間光変調装置。
  5. 【請求項5】 前記第4の手段は、コヒーレント光を粗
    面に照射して前記ランダムな強度の光を生成することを
    特徴とする請求項3記載の空間光変調装置。
  6. 【請求項6】 前記第4の手段は、前記所定の分布が可
    変の光を生成することを特徴とする請求項3記載の空間
    光変調装置。
  7. 【請求項7】 前記第3の手段は、コヒーレント光を前
    記第2の面に照射し、前記第2の面からの反射光を検光
    子を通して出力信号として取り出すことを特徴とする請
    求項1記載の空間光変調装置。
  8. 【請求項8】 所定の強度分布のランダムな成分を有す
    る像を空間光変調器の入力側に形成し、 前記空間光変調器の出力側に形成される像を前記空間光
    変調器の閾値及び感光量を変化させてフィルムに撮影し
    て所定の関数分布のランダムな光の透過率を持つマスク
    を作成することを特徴とするマスクの作成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002505762A (ja) * 1997-06-25 2002-02-19 リフレキサイト・コーポレーション 梨地加工された再帰反射プリズムの構造およびその成形型

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