JPH05340351A - 可変容量式斜板型圧縮機 - Google Patents

可変容量式斜板型圧縮機

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JPH05340351A
JPH05340351A JP4150649A JP15064992A JPH05340351A JP H05340351 A JPH05340351 A JP H05340351A JP 4150649 A JP4150649 A JP 4150649A JP 15064992 A JP15064992 A JP 15064992A JP H05340351 A JPH05340351 A JP H05340351A
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JP
Japan
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swash plate
spool
radial bearing
press
bearing
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Application number
JP4150649A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Miura
伸裕 三浦
Masami Sanuki
政美 佐貫
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/10Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis having stationary cylinders
    • F04B27/1036Component parts, details, e.g. sealings, lubrication
    • F04B27/1054Actuating elements
    • F04B27/1063Actuating-element bearing means or driving-axis bearing means

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 可変容量式斜板型圧縮機のスプール内に圧入
されたラジアルベアリングの抜け出しによるトラブルを
防止する。 【構成】 可変容量式斜板型圧縮機100の基本的な構
成及び作動は従来のものと変わらず、斜板58の傾斜角
度を無段階に変更しピストン28のストロークを変化さ
せるために斜板58の中心を支持しているスライダー5
6を、制御流体圧を受けるアルミニウム合金製のスプー
ル68の中心開口68c内に圧入したラジアルベアリン
グ66と、スプール68の端面に設けられたスラストベ
アリング70によって軸承している。摩耗や熱膨張係数
の差等によって圧入代が減少し、振動の影響も加わって
ラジアルベアリング66が軸方向に抜け出し、スラスト
ベアリング70に直接接触して損傷を生じるので、非鉄
系金属又は合成樹脂から製作されたカラーをそれらの間
に介装してそれを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車両空調用の冷
媒圧縮機として使用するのに適した可変容量式の斜板型
圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車の空調装置においては、ク
ールダウン時には最大の冷房能力を発揮して急速に車室
温を低下させると共に、車室温が目的の温度まで降下し
た後は、その温度を一定に維持することができる程度の
大きさまで冷房能力を低下させることが望ましい。ま
た、走行条件に応じて激しく回転数が変化する自動車用
内燃機関によって空調装置を駆動するので、機関回転数
が変化しても、空調装置はその時に必要な冷房能力を安
定してもたらす必要があるので、自動車用空調装置の冷
媒圧縮機として、吐出容量を無段階に変化させることが
できる斜板型圧縮機を使用することが試みられている。
【0003】可変容量式斜板型圧縮機の基本的な構造及
び作動は良く知られているところであって、斜板の傾斜
角度の変化に応じてピストンのストロークが増減し、そ
れによって吐出容量が変化するようになっている。可変
容量式斜板型圧縮機の斜板の傾斜角度を調整するための
制御機構の一つの形式として、流体圧を受けて駆動軸の
軸方向に移動する流体圧ピストン(通常、「スプール」
と呼ばれている)を備えているものがあり、この形式の
斜板型圧縮機においては、駆動軸の延長上にスライダー
と呼ばれる筒軸が軸方向移動可能に嵌挿され、このスラ
イダーによって斜板を傾動可能に支持すると共に、スラ
イダーをラジアルベアリングとスラストベアリングを介
してスプールに取り付けている。
【0004】スプールは通常アルミニウム合金製であ
り、その中心の大きな開口にはラジアルベアリングのア
ウターレースが圧入されていると共に、そのインナーレ
ースにはスライダーの筒軸部分が圧入されて支持されて
いる。また、スライダーにはフランジ(又は段部)が形
成されていて、そのフランジとスプールの端面との間に
はスラストベアリングが介装されており、スライダーが
スプールに対して回転はしても軸方向には共に移動する
ように支持して、スプールの軸方向移動をスライダーに
伝え、それによって斜板の中心の軸方向位置を変化さ
せ、斜板の傾斜角度を調整するのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、この種
の斜板型圧縮機を試作して多数回試験を重ねるうちに、
アルミニウム合金製のスプールの中心開口に圧入されて
いるラジアルベアリングがスプールから抜け出す方向に
ずれるばかりでなく、スプール内で軸方向にずれたラジ
アルベアリングが、スプールの端面とスライダーのフラ
ンジとの間に介装されているスラストベアリングに直接
に接触するようになり、それを放置しておくと、スラス
トベアリングの一方のレースとラジアルベアリングのア
ウターレースとの間の金属接触によって、どちらか一方
又は双方のレースに傷がつき、ベアリングの寿命が短く
なるという問題のあることを見出した。
【0006】この問題を避けるためには、スプールの中
心開口に圧入されているラジアルベアリングの圧入代を
増加し、ラジアルベアリングへの締めつけ力を強めて、
その軸方向移動を確実に拘束することが考えられるが、
スプールは一般にアルミニウム合金製であるから、その
中心開口内にラジアルベアリングを強い力で圧入する
と、その外径が増大するというように外形の変化を起こ
しやすく、ハウジングの開口内を軸方向に摺動して斜板
の傾斜角度を変更するスプールの作動が、それによって
円滑さを欠くようになり、可変容量式斜板型圧縮機とし
ての吐出容量変化に支障を来すことにもなりかねない。
本発明は、従来技術において見出されたこのような問題
点を、可及的に簡単な手段によって解決することを、発
明の解決課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】ベアリングの寿命の低下
は、圧縮機の信頼性の点から言っても好ましくないこと
であるから、このような現象が起こる原因を究明したと
ころ、原因は次のような点にあるとの結論に達した。 (1) 可変容量式斜板型圧縮機においては固定容量式斜板
型圧縮機に比べて駆動軸の軸端の振れ回り質量が大きい
ので、軸端を支持しているラジアルベアリングには大き
な偏荷重が作用する結果、ベアリングを圧入支持してい
る部分に摩耗が生じやすいと考えられる。 (2) 圧縮機は流体を圧縮するので圧縮熱を発生するし、
それ以外にも斜板とピストンのシューとの間の摺動摩擦
熱とか、スライダーやスプールの摺動部分における摩擦
熱も発生するので、運転状態によっては、それらの熱に
よってスプールやベアリングが相当の高温になることが
ある。スプールは普通アルミニウム合金製であって、鋼
製のベアリングに比べると熱膨張係数は2倍程も大き
く、冷間でスプールの中心開口内にラジアルベアリング
を圧入してあっても、高温では圧入代が少なくなって抜
けやすくなる。 (3) スラストベアリングが当接することによってスライ
ダーを軸方向に支持しているスプールの端面は、言わば
スプールの自由端であり、この端面から中心開口内にラ
ジアルベアリングを圧入する必要上、端面側の開口内に
は何ら補強部分のようなものが設けられていないのに対
し、開口の奥にはラジアルベアリングのストッパーとし
ての環状の突条や、更にその先には受圧ディスクが形成
されている等によって、全体に剛性が高くなっているの
で、スプールの中心開口は奥に向かうよりも、開口端に
向かってより大きく開きやすい傾向を持っている。その
結果、ラジアルベアリングは開口端に向かって抜けやす
くなる。 (4) 容積型の圧縮機においては多気筒であっても多少の
振動が発生することは避けられず、それを駆動する内燃
機関も振動を発生するが、その振動にはスプールの中心
開口からラジアルベアリングが抜け出るのを助長する作
用がある。
【0008】そこで本発明は、このような問題点の発見
と原因の究明の上に立ち、前記の課題を解決するための
手段として、傾斜角度を連続的に変更することができる
斜板と、前記斜板の周縁部に係合し吐出容量制御のため
に変化するストロークの範囲内で往復動するピストン
と、ハウジング内に前記ピストンを摺動可能に嵌合させ
て流体を圧縮する作動室を形成するシリンダと、前記斜
板の傾斜角度を変更可能に支持すると共に、軸方向に移
動可能に駆動軸上に緩挿されている筒軸状のスライダー
と、アルミニウム合金から製作され、中心開口内に圧入
されたラジアルベアリングによって半径方向に、また端
面に設けたスラストベアリングによって軸方向に前記ス
ライダーを支持すると共に、制御流体圧によって軸方向
に移動調整されるスプールと、前記スプールを軸方向に
摺動させるために前記ハウジング内に形成された開口
と、非鉄系金属又は合成樹脂から製作され、前記スプー
ルの前記中心開口内に設けられた前記ラジアルベアリン
グの端面と前記スラストベアリングとの間に介装された
カラーとを備えていることを特徴とする可変容量式斜板
型圧縮機を提供する。
【0009】
【作用】本発明の可変容量式斜板型圧縮機の圧縮機とし
ての基本的作動は従来のものと同様であって、制御流体
圧の変化により斜板の傾斜角度が連続的に変更され、シ
リンダに対するピストンの往復動のストロークが連続的
に変化して吐出容量が広い範囲にわたって変化する。制
御流体圧を受けるスプールの中心開口内に圧入されてス
ライダーを半径方向に軸承しているラジアルベアリング
は、熱膨張係数の差や摩耗等によってスプールに対する
圧入代が減少し、振動が加わることによってスプールか
ら抜け出そうとするが、スプールの端面にはスラストベ
アリングが設けられており、しかも、ラジアルベアリン
グの端面とスラストベアリングとの間には、非鉄系金属
又は合成樹脂から製作されたカラーが介装されているの
で、ラジアルベアリングはスプールの中心開口内で軸方
向に抜け出すことを阻止されると共に、そのカラーによ
ってスラストベアリングとの直接接触も回避されるの
で、ベアリング同士の金属接触による損傷や、ラジアル
ベアリングのずれによるトラブルを防止して、圧縮機の
信頼性を高めることができる。
【0010】
【実施例】図1は本発明の実施例としての可変容量式斜
板型圧縮機の全体構成を示したものである。可変容量式
斜板型圧縮機100はアルミニウム合金製のハウジング
10を有するが、このハウジング10は、数本の通しボ
ルト11によって一体的に締結された4つの部分、即
ち、フロントハウジング12、リヤハウジング14、及
びそれらの前後にあるフロントヘッド16、リヤヘッド
18の各部分からなっている。隣接する各部分の突き合
わせ面には、それぞれOリング等が設けられることによ
ってシールが施されている。なお、フロントハウジング
12とフロントヘッド16との間にはフロントサイドプ
レート20が挟着されると共に、リヤハウジング14と
リヤヘッド18との間にもリヤサイドプレート22が挟
着されている。
【0011】フロントハウジング12とリヤハウジング
14の対応位置には、それぞれ数個ずつのシリンダ24
及び26が開口するように設けられており、それらの各
対毎に、それぞれ1個づつ両頭のピストン28が挿入さ
れて、それらが前後に駆動された時に拡縮して容積が変
化する作動室30(図はフロント側だけを示す)を形成
する。フロントヘッド16とリヤヘッド18の中には、
それぞれ吸入室32,34,及び、吐出室36,38が
形成されており、それらはフロントサイドプレート20
及びリヤサイドプレート22の開口に設けられた吸入弁
及び吐出弁を介して、各シリンダ24,26内の作動室
30に通じるようになっている。
【0012】一体化された斜板型圧縮機100のハウジ
ング10の中心を通る駆動軸46がラジアルベアリング
48及びスラストベアリング50を介してフロントハウ
ジング12の中心開口部分に軸承されており、駆動軸4
6がフロントヘッド12を貫通する部分はシール装置5
2によって軸封されている。フロントハウジング12と
リヤハウジング14の中間に斜板室54が形成されてお
り、駆動軸46上には軸方向に摺動可能に筒軸状のスラ
イダー56が緩挿されていて、その頭部56aに半径方
向に植設されたトラニオン軸40には、傾斜角度可変に
斜板58が支持されており、斜板58と一体の腕60に
設けられたピン62は、駆動軸46と一体の膨大部分4
6aに形成された斜めのカム溝46bに係合して案内さ
れるようになっている。膨大部分46aの前部には前述
のスラストベアリング50がフロントハウジング12と
の間に設けられて、駆動軸46を軸方向に支持してい
る。斜板58の周縁部は、全てのピストン28に形成さ
れた溝28aの中に同時に挿入され、各溝28aの両側
面に向き合って設けられた半球形の窪みの中で回動可能
に支持されている半球形のシュー64によって、摺動可
能に挟持されている。従って、スライダー56が軸方向
に移動すると、斜板58の中心が移動することから、腕
60のピン62は斜めのカム溝46b内を移動し、それ
によって斜板58の姿勢(傾斜角度)が変化し、全ての
ピストン28のストロークが同時に変化してて圧縮機1
00の吐出容量が変化することになる。
【0013】スライダー56には頭部56aの他にフラ
ンジ56bとスリーブ56cが形成されており、スリー
ブ56cの内筒面が駆動軸46の端部に緩挿されると共
に、スリーブ56cの外筒面にはラジアルベアリング6
6のインナーレースが圧嵌されている。また、ラジアル
ベアリング66のアウターレースは流体圧ピストンであ
るスプール68の中心開口68c内に圧入されており、
その右端は中心開口68c内に形成された環状の突条6
8aによって軸方向に位置決めされている。スプール6
8の自由端側の端面とスライダー56のフランジ56b
との間にはスラストベアリング70が介装されていて、
斜板58等を介して伝えられるピストン28に作用する
圧縮反力による軸方向の推力を、スラストベアリング5
0と共に支持している。なお、スプール68はアルミニ
ウム合金製である。
【0014】スプール68の筒軸部分はリアハウジング
14に設けられた大径の中心開口14aに軸方向摺動可
能に嵌合しており、またスプール68の右端に形成され
た大径の受圧ディスク68bは、リアヘッド18に設け
られたシリンダ18aに嵌合してシリンダ18a内に制
御圧室72を形成している。従って、制御圧室72内に
供給される制御流体圧と、吸入室34との差圧による軸
方向の力と、スラストベアリング70を介して伝えられ
る軸方向の推力との釣り合う位置までスプール68は軸
方向に移動し、その位置に応じて斜板58の軸方向位置
と傾斜角度が決まる。制御圧室88に作用する制御流体
圧は制御弁74によって調整される。
【0015】可変容量式斜板型圧縮機100の圧縮機と
しての基本的な作動は、従来から知られているものと同
様であって、それが自動車の空調装置における冷媒圧縮
機として使用されている場合には、吸入室32,34は
ハウジング12及び14に形成された吸入側通路12a
及び14bと斜板室54を介して、図示しない空調装置
のエバポレータから低圧、低温の戻り冷媒の供給を受け
る。
【0016】駆動軸46が自動車の走行用内燃機関によ
って回転駆動され、斜板58が回転しながら揺動運動を
すると、各ピストン28はシリンダ24,26の中で往
復運動をするが、作動室30が拡大するときに、吸入弁
が開いて吸入室32,34の冷媒が作動室30内に吸入
され、次いで作動室30が縮小するときに、吸入弁が閉
じると共に吐出弁が開いて、作動室30内で圧縮された
高圧、高温の冷媒を吐出室36、38へ送り出す。吐出
室36,38は図示しない吐出側通路を介して図示しな
い空調装置のコンデンサに接続される。
【0017】可変容量式斜板型圧縮機100による冷媒
の吐出容量は、スプール68の軸方向位置による斜板5
8の傾斜角度により、ピストン28のストロークを無段
階に変化させることによって自由に変化させることがで
きるが、前述のようにスプール68の軸方向位置は制御
圧室72に供給される制御流体圧の大きさによって決ま
る。制御流体圧としては、制御弁74の構造によるが、
吐出室38の冷媒圧力(高圧)と吸入室34の冷媒圧力
(低圧)との間の任意の大きさの制御流体圧、或いは吸
入室34の冷媒圧力に応じた大きさの制御流体圧が制御
弁74によって作り出されて、制御圧室72に供給され
る。
【0018】可変容量式斜板型圧縮機100が駆動され
るとき、従来のものでは、アルミニウム合金製のスプー
ル68の中心開口68cに圧入されているラジアルベア
リング66が、前述のように、スプール68の軸方向左
方へ抜け出すようにずれるばかりでなく、スプール68
内でずれたラジアルベアリング66がスラストベアリン
グ70に直接に接触するようになり、スラストベアリン
グ70の右側のレースと、ラジアルベアリング66のア
ウターレースとの間の金属接触によって、どちらか一方
又は双方のレースに傷がつき、ベアリング66及び70
の寿命が短くなるという問題があった。
【0019】このような問題の発生のメカニズムについ
ては、前述の解決手段の項の冒頭において概略説明した
ところであるが、更に図示実施例のような具体的な構造
について、図3をも参照して詳細に検討することにす
る。図3は、図示実施例の圧縮機100と類似の基本的
構成を有する従来の圧縮機を模式的に描いたもので、対
応する部分には図1及び図2に示した実施例と同じ参照
符号を付して示す。このような形式の可変容量式斜板型
圧縮機においては、駆動軸46の右端部にはスライダー
56やスプール68等が設けられているので、それらを
設けることがない固定容量式の斜板型圧縮機に比べて、
軸端の振れ回り質量が遙かに大きくなっている。そのた
め、図3にMとして示したトラニオン軸40回りのモー
メントにより、駆動軸46には大きな偏荷重Fが作用す
ることになる。この大きな偏荷重Fは一方においてラジ
アルベアリング66によって支持されるため、ラジアル
ベアリング66を更に支持しているアルミニウム合金製
のスプール68の中心開口68cに摩耗を生じることに
なる。それに加えて前述のように、主として鋼材からな
るラジアルベアリング66に比べて、アルミニウム合金
製のスプール68の熱膨張係数は大きく、高温となった
時には熱膨張の差によって圧入代が少なくなるから、こ
れに圧縮機や駆動用の内燃機関が発生する振動が加わる
と、ラジアルベアリング66は軸方向の抜け易い方向に
ずれ、スラストベアリング70に直接に接触するように
なる。
【0020】そこで本実施例では、図2に拡大して示し
たように、ラジアルベアリング66の軸方向端面とスラ
ストベアリング70との間に、リング状のカラー76を
挿入している。カラー76は、例えば銅合金のような非
鉄系金属や合成樹脂のような材料で製作する。面軸受用
のメタルや合成樹脂等であれば、自己潤滑性があり、比
較的強靱でもあるからなお良い。カラー76の直径はラ
ジアルベアリング66のアウターレース径以下とし、軸
方向の厚さは、製造時にラジアルベアリング66をスプ
ール68の中心開口68cの中へ圧入したとき、スラス
トベアリング70との間にできる軸方向の隙間の大きさ
と同程度にする。
【0021】このように、カラー76をラジアルベアリ
ング66とスラストベアリング70との間に挿入してあ
るため、両ベアリングの構成材料である鋼のような鉄系
金属同士が直接に接触することがなくなり、しかも、ラ
ジアルベアリング66の軸方向端面がスラストベアリン
グ70によって支持されるため、熱膨張や圧縮機の振動
によっても、ラジアルベアリング66が軸方向にずれて
抜けるようなこともなくなる。ベアリングのレース同士
の摩擦によって、いずれかのベアリング66,70に傷
が付く恐れもなく、圧縮機の信頼性を高めることにもな
る。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、可変容量式斜板型圧縮
機におけるスプールの中心開口内に圧入されたラジアル
ベアリングが軸方向に抜け出るのを防止すると共に、ス
プールの端面に設けられたスラストベアリングとの直接
接触をも回避することができるので、可変容量式斜板型
圧縮機のトラブルを防止して、信頼性を向上させること
ができる。また、ラジアルベアリングの圧入代を増加さ
せる必要がないので、スプールの外形が歪むようなこと
も避けられ、ハウジング内に形成された開口の中で円滑
に摺動することができ、可変容量式斜板型圧縮機におけ
る吐出容量調整の作動が円滑に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である可変容量式斜板型圧縮機
の全体構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明の実施例の要部を示す部分的拡大断面図
である。
【図3】可変容量式斜板型圧縮機の問題点を解明するた
めの模式図である。
【符号の説明】
10…ハウジング 24、26…シリンダ 28…ピストン 32、34…吸入室 36、38…吐出室 40…トラニオン軸 46…駆動軸 46b…カム溝 54…斜板室 56…スライダー 56a…頭部 56b…フランジ 56c…スリーブ 58…斜板 66…ラジアルベアリング 68…スプール 68b…受圧ディスク 68c…中心開口 106…弁体 70…スラストベアリング 72…制御圧室 74…制御弁 76…カラー 100…可変容量式斜板型圧縮機

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 傾斜角度を連続的に変更することができ
    る斜板と、前記斜板の周縁部に係合し吐出容量制御のた
    めに変化するストロークの範囲内で往復動するピストン
    と、ハウジング内に前記ピストンを摺動可能に嵌合させ
    て流体を圧縮する作動室を形成するシリンダと、前記斜
    板の傾斜角度を変更可能に支持すると共に、軸方向に移
    動可能に駆動軸上に緩挿されている筒軸状のスライダー
    と、アルミニウム合金から製作され、中心開口内に圧入
    されたラジアルベアリングによって半径方向に、また端
    面に設けたスラストベアリングによって軸方向に前記ス
    ライダーを支持すると共に、制御流体圧によって軸方向
    に移動調整されるスプールと、前記スプールを軸方向に
    摺動させるために前記ハウジング内に形成された開口
    と、非鉄系金属又は合成樹脂から製作され、前記スプー
    ルの前記中心開口内に設けられた前記ラジアルベアリン
    グの端面と前記スラストベアリングとの間に介装された
    カラーとを備えていることを特徴とする可変容量式斜板
    型圧縮機。
JP4150649A 1992-06-10 1992-06-10 可変容量式斜板型圧縮機 Pending JPH05340351A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007247551A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Sanden Corp 圧縮機

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007247551A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Sanden Corp 圧縮機

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