JP2001153043A - 容量可変型斜板式圧縮機 - Google Patents
容量可変型斜板式圧縮機Info
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- F04B27/1804—Controlled by crankcase pressure
- F04B2027/184—Valve controlling parameter
- F04B2027/1859—Suction pressure
Abstract
(57)【要約】
【課題】 応答性が良い入口制御方式の制御機構をも
ち、構造が簡単で複雑な加工を不要としたコスト低減が
可能な容量可変型斜板式圧縮機を提供すること。 【解決手段】 吐出室９とクランク室７とを連通させた
ガス通路を制御する制御機構２０を主軸１１の略延長線
上に配置する。制御機構の一端は吐出室に突出しここに
吸排装置を弁板５に固定するための雄ねじ４１を備え
る。ガス通路は吐出室から制御機構を介してクランク室
に通じるように形成されている。クランク室には主軸の
回転により回転する斜板１７が配置され、ヒンジ機構１
８により主軸に対して傾斜角可変に支持されている。主
軸の径方向外側に配設された複数のシリンダボア１の各
々に往復動可能に配置されたピストン２１は斜板に連結
されている。
ち、構造が簡単で複雑な加工を不要としたコスト低減が
可能な容量可変型斜板式圧縮機を提供すること。 【解決手段】 吐出室９とクランク室７とを連通させた
ガス通路を制御する制御機構２０を主軸１１の略延長線
上に配置する。制御機構の一端は吐出室に突出しここに
吸排装置を弁板５に固定するための雄ねじ４１を備え
る。ガス通路は吐出室から制御機構を介してクランク室
に通じるように形成されている。クランク室には主軸の
回転により回転する斜板１７が配置され、ヒンジ機構１
８により主軸に対して傾斜角可変に支持されている。主
軸の径方向外側に配設された複数のシリンダボア１の各
々に往復動可能に配置されたピストン２１は斜板に連結
されている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、容量可変型斜板式
圧縮機に関する。
圧縮機に関する。
【０００２】
【従来の技術】容量可変型斜板式圧縮機は例えば特公平
３−１３４３２号公報に開示されている。その容量可変
型斜板式圧縮機は、クランク室が形成されたケーシング
と、このケーシングに回転可能に支持された主軸と、ク
ランク室に配置され主軸の回転により回転する斜板と、
この斜板を主軸に対して傾斜角可変に支持するヒンジ機
構と、主軸の径方向外側でケーシングに配設された複数
のシリンダボアと、これらのシリンダボアの各々に往復
動可能に配置され斜板に連結されたピストンとを含んで
いる。斜板の傾斜角が変わると、ピストンのストローク
も変わり、その結果、圧縮容量が変わる。斜板の傾斜角
はクランク室の圧力に関係して変動する。通常、容量可
変型斜板式圧縮機はクランク室の圧力を制御するために
制御機構を備えている。
３−１３４３２号公報に開示されている。その容量可変
型斜板式圧縮機は、クランク室が形成されたケーシング
と、このケーシングに回転可能に支持された主軸と、ク
ランク室に配置され主軸の回転により回転する斜板と、
この斜板を主軸に対して傾斜角可変に支持するヒンジ機
構と、主軸の径方向外側でケーシングに配設された複数
のシリンダボアと、これらのシリンダボアの各々に往復
動可能に配置され斜板に連結されたピストンとを含んで
いる。斜板の傾斜角が変わると、ピストンのストローク
も変わり、その結果、圧縮容量が変わる。斜板の傾斜角
はクランク室の圧力に関係して変動する。通常、容量可
変型斜板式圧縮機はクランク室の圧力を制御するために
制御機構を備えている。
【０００３】前記公報の制御機構は出口制御方式と呼ば
れるものであり、容量制御弁を備えている。その容量制
御弁は、クランク室と連通孔により連通した連通室にベ
ローズを配設している。クランク室の圧力がシリンダボ
アからのブローバイガスによりベローズの封入圧よりも
高くなるとベローズが縮んで連通孔がニードル弁によっ
て開かれる。この結果、クランク室内のガスは吸入室へ
逃げ、クランク室の圧力は低下する．一方、クランク室
の圧力がベローズの封入圧より低くなると、ベローズが
伸長して連通孔がニードル弁によって閉じられる．この
結果、シリンダボアからのブローバイガスによってクラ
ンク室の圧力は上昇する。
れるものであり、容量制御弁を備えている。その容量制
御弁は、クランク室と連通孔により連通した連通室にベ
ローズを配設している。クランク室の圧力がシリンダボ
アからのブローバイガスによりベローズの封入圧よりも
高くなるとベローズが縮んで連通孔がニードル弁によっ
て開かれる。この結果、クランク室内のガスは吸入室へ
逃げ、クランク室の圧力は低下する．一方、クランク室
の圧力がベローズの封入圧より低くなると、ベローズが
伸長して連通孔がニードル弁によって閉じられる．この
結果、シリンダボアからのブローバイガスによってクラ
ンク室の圧力は上昇する。
【０００４】このようにして、クランク室の圧力を制御
して、斜板をヒンジ機構のまわりに回動させ、斜板の主
軸に対する傾斜角を変化させて、ピストンストロークを
変化させている。即ち圧縮容量を変化させている。
して、斜板をヒンジ機構のまわりに回動させ、斜板の主
軸に対する傾斜角を変化させて、ピストンストロークを
変化させている。即ち圧縮容量を変化させている。
【０００５】また、特開平１０−２２０３４７号公報に
は入口制御方式の制御機構を備えた容量可変型斜板式圧
縮機が開示されている。この容量可変型斜板式圧縮機
は、吐出室とクランク室とを連通させたガス通路を備
え、このガス通路を、シリンダヘッドに組付けた制御機
構により制御するようにしている。
は入口制御方式の制御機構を備えた容量可変型斜板式圧
縮機が開示されている。この容量可変型斜板式圧縮機
は、吐出室とクランク室とを連通させたガス通路を備
え、このガス通路を、シリンダヘッドに組付けた制御機
構により制御するようにしている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特公平３−１
３４３２号公報に示された出口制御方式では、吸入圧力
制御点を低い圧力から高い圧力へ変化させて吐出容量を
減少させる場合はシリンダボアからのブローバイガスだ
けでは圧力が足りないため、吐出室とクランク室を連通
する通路をさらに設けなければならない。しかも、その
通路にはオリフィスを設ける必要がある。したがって構
造が複雑になる。
３４３２号公報に示された出口制御方式では、吸入圧力
制御点を低い圧力から高い圧力へ変化させて吐出容量を
減少させる場合はシリンダボアからのブローバイガスだ
けでは圧力が足りないため、吐出室とクランク室を連通
する通路をさらに設けなければならない。しかも、その
通路にはオリフィスを設ける必要がある。したがって構
造が複雑になる。
【０００７】また、特開平１０−２２０３４７号公報に
おいては、制御機構がシリンダヘッドに組み付けられて
いるため、圧縮機をエンジンなどへ装着する時や空調シ
ステムの配管のときに、それらの取り付けの自由度が制
御機構により狭められてしまう。
おいては、制御機構がシリンダヘッドに組み付けられて
いるため、圧縮機をエンジンなどへ装着する時や空調シ
ステムの配管のときに、それらの取り付けの自由度が制
御機構により狭められてしまう。
【０００８】それ故に本発明の課題は、応答性が良い入
口制御方式の制御機構をもち、構造が簡単で複雑な加工
を不要としたコスト低減が可能な容量可変型斜板式圧縮
機を提供することにある。
口制御方式の制御機構をもち、構造が簡単で複雑な加工
を不要としたコスト低減が可能な容量可変型斜板式圧縮
機を提供することにある。
【０００９】本発明の他の課題は、空調システムの配管
の取り付けの自由度を増した容量可変型斜板式圧縮機を
提供することにある。
の取り付けの自由度を増した容量可変型斜板式圧縮機を
提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、クラン
ク室が形成されたケーシングと、前記ケーシングに回転
可能に支持された主軸と、前記クランク室に配置され前
記主軸の回転により回転する斜板と、前記斜板を前記主
軸に対して傾斜角可変に支持するヒンジ機構と、前記主
軸の径方向外側で前記ケーシングに配設された複数のシ
リンダボアと、前記シリンダボアの各々に往復動可能に
配置され前記斜板に連結されたピストンと、吐出室及び
吸入室が形成されたシリンダヘッドと、前記ケーシング
と前記シリンダヘッドとの間の弁板と、前記弁板に固定
された吸排装置と、前記吐出室と前記クランク室とを連
通させたガス通路と、前記ガス通路を制御する制御機構
とを備える容量可変型斜板式圧縮機において、前記制御
機構は前記主軸の略延長線上に配置されており、前記制
御機構の一端は前記吐出室に突出しここに前記吸排装置
を前記弁板に固定するためのねじ機構を備え、前記ガス
通路は前記吐出室から前記制御機構を介してクランク室
に通じるように形成されていることを特徴とする容量可
変型斜板式圧縮機が得られる。
ク室が形成されたケーシングと、前記ケーシングに回転
可能に支持された主軸と、前記クランク室に配置され前
記主軸の回転により回転する斜板と、前記斜板を前記主
軸に対して傾斜角可変に支持するヒンジ機構と、前記主
軸の径方向外側で前記ケーシングに配設された複数のシ
リンダボアと、前記シリンダボアの各々に往復動可能に
配置され前記斜板に連結されたピストンと、吐出室及び
吸入室が形成されたシリンダヘッドと、前記ケーシング
と前記シリンダヘッドとの間の弁板と、前記弁板に固定
された吸排装置と、前記吐出室と前記クランク室とを連
通させたガス通路と、前記ガス通路を制御する制御機構
とを備える容量可変型斜板式圧縮機において、前記制御
機構は前記主軸の略延長線上に配置されており、前記制
御機構の一端は前記吐出室に突出しここに前記吸排装置
を前記弁板に固定するためのねじ機構を備え、前記ガス
通路は前記吐出室から前記制御機構を介してクランク室
に通じるように形成されていることを特徴とする容量可
変型斜板式圧縮機が得られる。
【００１１】前記制御機構は、前記吐出室に突出した弁
装置と、圧力に応じて前記弁装置を駆動する感圧駆動装
置とを含み、前記弁装置と前記感圧駆動装置とが前記主
軸の略延長線上に配設されていてもよい。
装置と、圧力に応じて前記弁装置を駆動する感圧駆動装
置とを含み、前記弁装置と前記感圧駆動装置とが前記主
軸の略延長線上に配設されていてもよい。
【００１２】前記弁装置は前記ガス通路を開閉する制御
弁を有し、前記ガス通路は前記弁装置の中央に設けた開
口から前記制御弁を通り、さらに前記ケーシングに設け
た通路を通って前記クランク室に通じていてもよい。
弁を有し、前記ガス通路は前記弁装置の中央に設けた開
口から前記制御弁を通り、さらに前記ケーシングに設け
た通路を通って前記クランク室に通じていてもよい。
【００１３】
【発明の実施の形態】図１を参照して、本発明の第１の
実施の形態に係る容量可変型斜板式圧縮機について説明
する。
実施の形態に係る容量可変型斜板式圧縮機について説明
する。
【００１４】図１の圧縮機は、車両用空調装置の冷凍サ
イクルに含まれるのに適した容量可変斜板式圧縮機であ
り、軸心の周りの複数のシリンダボア１と軸心上のセン
ターボア２とを形成された圧縮機ケーシング即ちシリン
ダブロック３と、シリンダブロック３の軸方向一端に対
向したフロントハウジング４と、シリンダブロック３の
軸方向他端に弁板５を介して対向したシリンダヘッド６
とを含んでいる。フロントハウジング４の内側には、シ
リンダブロック３に隣接したクランク室７が形成されて
いる。シリンダヘッド６の内側には、弁板５に隣接して
吸入室８と吐出室９とが形成されている。各シリンダボ
ア１は吸入室８及び吐出室９に吸入弁５ａ及び吐出弁５
ｂを介して連通している。なお、シリンダーブロック
３、フロントハウジング４、弁板５、及びシリンダヘッ
ド６は、ボルト１０ａ，１０ｂなどの締結手段で互いに
結合されている。
イクルに含まれるのに適した容量可変斜板式圧縮機であ
り、軸心の周りの複数のシリンダボア１と軸心上のセン
ターボア２とを形成された圧縮機ケーシング即ちシリン
ダブロック３と、シリンダブロック３の軸方向一端に対
向したフロントハウジング４と、シリンダブロック３の
軸方向他端に弁板５を介して対向したシリンダヘッド６
とを含んでいる。フロントハウジング４の内側には、シ
リンダブロック３に隣接したクランク室７が形成されて
いる。シリンダヘッド６の内側には、弁板５に隣接して
吸入室８と吐出室９とが形成されている。各シリンダボ
ア１は吸入室８及び吐出室９に吸入弁５ａ及び吐出弁５
ｂを介して連通している。なお、シリンダーブロック
３、フロントハウジング４、弁板５、及びシリンダヘッ
ド６は、ボルト１０ａ，１０ｂなどの締結手段で互いに
結合されている。
【００１５】この圧縮機は、さらに、フロントハウジン
グ４を貫通して軸心上に延びた主軸１１を含んでいる。
主軸１１はクランク室７に延在し、一端をセンターボア
２内でラジアル軸受１２にて回転可能に支持されてい
る。主軸１１の途中部分は、ラジアル軸受１４を介して
フロントハウジング４に回転可能に支持されている。主
軸１１の外端には、運転時に回転動力が伝達される。
グ４を貫通して軸心上に延びた主軸１１を含んでいる。
主軸１１はクランク室７に延在し、一端をセンターボア
２内でラジアル軸受１２にて回転可能に支持されてい
る。主軸１１の途中部分は、ラジアル軸受１４を介して
フロントハウジング４に回転可能に支持されている。主
軸１１の外端には、運転時に回転動力が伝達される。
【００１６】クランク室７内において、ロータ１５が主
軸１１に一体的に回転するようにしっかりと固定されて
いる。ロータ１５はスラスト軸受１６を介してフロント
ハウジング４の軸方向内壁に対向している。ロータ１５
には、斜板１７がヒンジ機構１８により連結されてい
る。斜板１７は、ロータ１５と一体的に回転しかつ主軸
１１に対して傾斜角が可変である。なお、斜板１７の傾
斜角は、後述する制御機構２０などにより制御されるク
ランク室７の圧力に依存する。
軸１１に一体的に回転するようにしっかりと固定されて
いる。ロータ１５はスラスト軸受１６を介してフロント
ハウジング４の軸方向内壁に対向している。ロータ１５
には、斜板１７がヒンジ機構１８により連結されてい
る。斜板１７は、ロータ１５と一体的に回転しかつ主軸
１１に対して傾斜角が可変である。なお、斜板１７の傾
斜角は、後述する制御機構２０などにより制御されるク
ランク室７の圧力に依存する。
【００１７】各シリンダボア1にはピストン２１が軸方
向に往復動可能に挿入されている。ピストン２１はその
頸部２２が斜板１７の周辺部に摺動機構としてシュー２
３を介して摺動可能に係合している。即ち、斜板１７の
両面とピストン２１の頸部２２との間にシュー２３が夫
々介在し、斜板１７の回転運動をピストン２１の往復動
に変換するようにしている。なお、斜板１７の傾斜角は
可変である為、ピストン２１のストローク及びそれに連
れて圧縮容量も可変である。
向に往復動可能に挿入されている。ピストン２１はその
頸部２２が斜板１７の周辺部に摺動機構としてシュー２
３を介して摺動可能に係合している。即ち、斜板１７の
両面とピストン２１の頸部２２との間にシュー２３が夫
々介在し、斜板１７の回転運動をピストン２１の往復動
に変換するようにしている。なお、斜板１７の傾斜角は
可変である為、ピストン２１のストローク及びそれに連
れて圧縮容量も可変である。
【００１８】また、シリンダブロック３には、クランク
室７を吸入室８に連通させた抽気通路２４が形成されて
いる。
室７を吸入室８に連通させた抽気通路２４が形成されて
いる。
【００１９】この圧縮機の運転時には、主軸１１が回転
駆動される。主軸１１が回転すると、斜板１７も軸心の
周りで回転する。斜板１７の回転に従い、シュー２３を
介してピストン２１がシリンダボア１内で往復駆動され
る。ピストン２１の往復により、ガス流体を圧縮し吸入
室８からシリンダボア１を通して吐出室９に移送する。
駆動される。主軸１１が回転すると、斜板１７も軸心の
周りで回転する。斜板１７の回転に従い、シュー２３を
介してピストン２１がシリンダボア１内で往復駆動され
る。ピストン２１の往復により、ガス流体を圧縮し吸入
室８からシリンダボア１を通して吐出室９に移送する。
【００２０】次に、制御機構２０及びそれの組付けにつ
いて説明する。
いて説明する。
【００２１】センターボア２のうち主軸１１の右方部分
は比較的大径に作り、ここを弁室３０として使用する。
この弁室３０はシリンダブロック３に形成された連通孔
３１を介してクランク室７へ連通される。弁室３０には
箱体３２が配置され、弁室３０の内壁面との間がシール
されている。箱体３２の中には、所定のばね力を有する
ベローズ３３が配設され、その上部には連動杆３４の一
端が固着されている。連動杆３４の他端には制御弁とし
て働くボール状の弁体３５が接触している。弁体３５
は、ばね３６と箱体３２の右端の中央に形成した開口３
７から流入するガスとにより発生する押し付け力により
弁座３８に着座する。箱体３２は弁板５に当接するフラ
ンジ部３９を形成している。箱体３２の右端にはねじ機
構として雄ねじ４１が形成されている。この雄ねじ４１
は、雌ねじをもつナット４２を螺合することにより、吸
入弁５ａ、吐出弁５ｂ、及びリテーナ４３などを含む吸
排装置を弁板５に固着する構成となっている。
は比較的大径に作り、ここを弁室３０として使用する。
この弁室３０はシリンダブロック３に形成された連通孔
３１を介してクランク室７へ連通される。弁室３０には
箱体３２が配置され、弁室３０の内壁面との間がシール
されている。箱体３２の中には、所定のばね力を有する
ベローズ３３が配設され、その上部には連動杆３４の一
端が固着されている。連動杆３４の他端には制御弁とし
て働くボール状の弁体３５が接触している。弁体３５
は、ばね３６と箱体３２の右端の中央に形成した開口３
７から流入するガスとにより発生する押し付け力により
弁座３８に着座する。箱体３２は弁板５に当接するフラ
ンジ部３９を形成している。箱体３２の右端にはねじ機
構として雄ねじ４１が形成されている。この雄ねじ４１
は、雌ねじをもつナット４２を螺合することにより、吸
入弁５ａ、吐出弁５ｂ、及びリテーナ４３などを含む吸
排装置を弁板５に固着する構成となっている。
【００２２】次に、この圧縮機の容量制御動作について
説明する。冷房負荷が大きい状態では、吸入室８の高い
吸入圧力が吸入圧感知用ガス通路１９を通して容量制御
弁のベローズ３３に作用し、弁体３５は弁座３８に着座
した状態となる。したがって、制御弁孔４４が遮断さ
れ、吐出室９からクランク室７への高圧の圧縮冷媒ガス
の供給は停止される。この状態では、クランク室７内の
冷媒ガスは、専ら抽気通路２４を通して吸入室８に抽出
される。このため、クランク室７の圧力とシリンダボア
１内の圧力とのピストン２１を介した圧力差は小さく、
斜板１７は図１に示された最大傾角状態に配置される。
そして、ピストン２１のストロークが増大され、圧縮機
は最大吐出容量で運転される。
説明する。冷房負荷が大きい状態では、吸入室８の高い
吸入圧力が吸入圧感知用ガス通路１９を通して容量制御
弁のベローズ３３に作用し、弁体３５は弁座３８に着座
した状態となる。したがって、制御弁孔４４が遮断さ
れ、吐出室９からクランク室７への高圧の圧縮冷媒ガス
の供給は停止される。この状態では、クランク室７内の
冷媒ガスは、専ら抽気通路２４を通して吸入室８に抽出
される。このため、クランク室７の圧力とシリンダボア
１内の圧力とのピストン２１を介した圧力差は小さく、
斜板１７は図１に示された最大傾角状態に配置される。
そして、ピストン２１のストロークが増大され、圧縮機
は最大吐出容量で運転される。
【００２３】一方、冷房負荷が低い状態では、吸入室８
の低い吸入圧力が容量制御弁のベローズ３３に作用し、
そのベローズ３３が吸入圧力に応じて変位される。この
ベローズ３３の変位に伴って、弁体３５が弁座３８より
離脱し、制御弁孔４４の開度に応じて吐出室９から高圧
の圧縮冷媒ガスが、開口３７、制御弁孔４４、及び連通
孔３１よりなるガス通路を通してクランク室１５へ供給
される。この結果、クランク室１５の圧力が上昇して、
クランク室１５の圧力とシリンダボア内の圧力とのピス
トン２１を介した差が大きくなる。この差に応じて、斜
板１７が図１の状態から最小傾角側に移動され、ピスト
ンストロークが減少されて、吐出容量が減少される。
の低い吸入圧力が容量制御弁のベローズ３３に作用し、
そのベローズ３３が吸入圧力に応じて変位される。この
ベローズ３３の変位に伴って、弁体３５が弁座３８より
離脱し、制御弁孔４４の開度に応じて吐出室９から高圧
の圧縮冷媒ガスが、開口３７、制御弁孔４４、及び連通
孔３１よりなるガス通路を通してクランク室１５へ供給
される。この結果、クランク室１５の圧力が上昇して、
クランク室１５の圧力とシリンダボア内の圧力とのピス
トン２１を介した差が大きくなる。この差に応じて、斜
板１７が図１の状態から最小傾角側に移動され、ピスト
ンストロークが減少されて、吐出容量が減少される。
【００２４】なお、図１の圧縮機において、制御機構２
０は、吐出室９に突出した弁装置２０ａと、圧力に応じ
て弁装置２０ａを駆動する感圧駆動装置２０ｂとよりな
り、弁装置２０ａと感圧駆動装置２０ｂとが主軸１１の
略延長線上に配設されているとも言える。
０は、吐出室９に突出した弁装置２０ａと、圧力に応じ
て弁装置２０ａを駆動する感圧駆動装置２０ｂとよりな
り、弁装置２０ａと感圧駆動装置２０ｂとが主軸１１の
略延長線上に配設されているとも言える。
【００２５】図２を参照して本発明の第２の実施の形態
に係る容量可変型斜板式圧縮機について説明する。なお
図１と同様な部分には同じ参照符号を付して説明を省略
する。
に係る容量可変型斜板式圧縮機について説明する。なお
図１と同様な部分には同じ参照符号を付して説明を省略
する。
【００２６】図２の圧縮機においては、圧縮機ケーシン
グ即ちシリンダブロック３に形成された連通孔３１の出
口４９を弁室３０へ開口させ、吐出ガスが制御弁孔４
４、連通孔３１、調整スクリュー５１、スクリュープレ
ート５２、及びラジアル軸受１２よりなるガス通路を通
りクランク室７へ導かれる。これにより、ラジアル軸受
１２の袋状態が解消され、ラジアル軸受１２の潤滑が行
われ、耐久性が向上される。
グ即ちシリンダブロック３に形成された連通孔３１の出
口４９を弁室３０へ開口させ、吐出ガスが制御弁孔４
４、連通孔３１、調整スクリュー５１、スクリュープレ
ート５２、及びラジアル軸受１２よりなるガス通路を通
りクランク室７へ導かれる。これにより、ラジアル軸受
１２の袋状態が解消され、ラジアル軸受１２の潤滑が行
われ、耐久性が向上される。
【００２７】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガス通路を制御する制御機構を主軸の略延長上に配置し
かつ吸排装置を固定する手段を一体形成してここの中央
にガス通路を設けたので、シリンダーヘッドに対する機
械加工が不要となりコスト低減が可能となる。また制御
機構が圧縮機中央部に配置されることで、従来必要とさ
れている外部とのシールが不要となり信頼性向上が図れ
る。またシリンダーヘッドに制御機構を設置することは
不要となり、したがって空調システム配管やコンプレッ
サ取り付けの自由度が拡大される。
ガス通路を制御する制御機構を主軸の略延長上に配置し
かつ吸排装置を固定する手段を一体形成してここの中央
にガス通路を設けたので、シリンダーヘッドに対する機
械加工が不要となりコスト低減が可能となる。また制御
機構が圧縮機中央部に配置されることで、従来必要とさ
れている外部とのシールが不要となり信頼性向上が図れ
る。またシリンダーヘッドに制御機構を設置することは
不要となり、したがって空調システム配管やコンプレッ
サ取り付けの自由度が拡大される。
【図１】本発明の第１の実施の形態に係る容量可変型斜
板式圧縮機の縦断面図である。
板式圧縮機の縦断面図である。
【図２】本発明の第２の実施の形態に係る容量可変型斜
板式圧縮機の縦断面図である。
板式圧縮機の縦断面図である。
１ シリンダボア ２ センターボア ３ シリンダブロック ４ フロントハウジング ５ 弁板 ５ａ 吸入弁 ５ｂ 吐出弁 ６ シリンダヘッド ７ クランク室 ８ 吸入室 ９ 吐出室 １０ａ，１０ｂ ボルト １１ 駆動軸 １２ ラジアル軸受 １４ ラジアル軸受 １５ ロータ １６ スラスト軸受 １７ 斜板 １８ ヒンジ機構 １９ 吸入圧感知用ガス通路 ２０ 容量制御弁 ２０ａ 弁装置 ２０ｂ 感圧駆動装置 ２１ ピストン ２２ 頚部 ２３ シュー ２４ 抽気通路 ３０ 弁室 ３１ 連通孔 ３２ 箱体 ３３ ベローズ ３４ 連動杆 ３５ 弁体 ３６ ばね ３７ 開口 ３８ 弁座 ３９ フランジ部 ４１ 雄ねじ ４２ ナット ４３ リテーナ ４４ 制御弁孔 ４９ 連通孔の出口 ５１ 調整スクリュー ５２ スクリュープレート
Claims (3)
- 【請求項１】 クランク室が形成されたケーシングと、
前記ケーシングに回転可能に支持された主軸と、前記ク
ランク室に配置され前記主軸の回転により回転する斜板
と、前記斜板を前記主軸に対して傾斜角可変に支持する
ヒンジ機構と、前記主軸の径方向外側で前記ケーシング
に配設された複数のシリンダボアと、前記シリンダボア
の各々に往復動可能に配置され前記斜板に連結されたピ
ストンと、吐出室及び吸入室が形成されたシリンダヘッ
ドと、前記ケーシングと前記シリンダヘッドとの間の弁
板と、前記弁板に固定された吸排装置と、前記吐出室と
前記クランク室とを連通させたガス通路と、前記ガス通
路を制御する制御機構とを備える容量可変型斜板式圧縮
機において、前記制御機構は前記主軸の略延長線上に配
置されており、前記制御機構の一端は前記吐出室に突出
しここに前記吸排装置を前記弁板に固定するためのねじ
機構を備え、前記ガス通路は前記吐出室から前記制御機
構を介してクランク室に通じるように形成されているこ
とを特徴とする容量可変型斜板式圧縮機。 - 【請求項２】 前記制御機構は、前記吐出室に突出した
弁装置と、圧力に応じて前記弁装置を駆動する感圧駆動
装置とを含み、前記弁装置と前記感圧駆動装置とが前記
主軸の略延長線上に配設されている請求項１に記載の容
量可変型斜板式圧縮機。 - 【請求項３】 前記弁装置は前記ガス通路を開閉する制
御弁を有し、前記ガス通路は前記弁装置の中央に設けた
開口から前記制御弁を通り、さらに前記ケーシングに設
けた通路を通って前記クランク室に通じている請求項２
に記載の容量可変型斜板式圧縮機。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34191399A JP2001153043A (ja) | 1999-12-01 | 1999-12-01 | 容量可変型斜板式圧縮機 |
| US09/722,333 US6350106B1 (en) | 1999-12-01 | 2000-11-28 | Variable displacement compressor with capacity control mechanism |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34191399A JP2001153043A (ja) | 1999-12-01 | 1999-12-01 | 容量可変型斜板式圧縮機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001153043A true JP2001153043A (ja) | 2001-06-05 |
Family
ID=18349728
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34191399A Withdrawn JP2001153043A (ja) | 1999-12-01 | 1999-12-01 | 容量可変型斜板式圧縮機 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6350106B1 (ja) |
| JP (1) | JP2001153043A (ja) |
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| JP4118587B2 (ja) * | 2002-04-09 | 2008-07-16 | サンデン株式会社 | 可変容量圧縮機 |
| JP2004162567A (ja) * | 2002-11-12 | 2004-06-10 | Fuji Koki Corp | 可変容量型圧縮機用の制御弁 |
| JP2009024558A (ja) * | 2007-07-18 | 2009-02-05 | Toyota Industries Corp | 固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造 |
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| WO2020204132A1 (ja) * | 2019-04-03 | 2020-10-08 | イーグル工業株式会社 | 容量制御弁 |
Family Cites Families (14)
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|---|---|---|---|---|
| JPH0313432A (ja) | 1989-06-09 | 1991-01-22 | Nec Eng Ltd | 給紙装置 |
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| JPH04339189A (ja) * | 1991-05-15 | 1992-11-26 | Sanden Corp | スクロール型流体装置 |
| EP0536989B1 (en) * | 1991-10-07 | 1995-05-03 | Sanden Corporation | Slant plate type compressor with variable capacity control mechanism |
| JPH0599136A (ja) * | 1991-10-23 | 1993-04-20 | Sanden Corp | 可変容量型斜板式圧縮機 |
| JPH0550083U (ja) * | 1991-12-05 | 1993-07-02 | サンデン株式会社 | 容量可変型斜板式圧縮機 |
| JP2831193B2 (ja) * | 1992-02-06 | 1998-12-02 | 三菱重工業株式会社 | スクロール型圧縮機の容量制御機構 |
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| JP3550872B2 (ja) * | 1996-05-07 | 2004-08-04 | 松下電器産業株式会社 | 容量制御スクロール圧縮機 |
| JP3723283B2 (ja) * | 1996-06-25 | 2005-12-07 | サンデン株式会社 | スクロール型可変容量圧縮機 |
| JPH10220347A (ja) | 1997-02-10 | 1998-08-18 | Toyota Autom Loom Works Ltd | 可変容量圧縮機 |
| JPH10318414A (ja) * | 1997-05-20 | 1998-12-04 | Toyota Autom Loom Works Ltd | 電磁式制御弁 |
| JPH11148480A (ja) * | 1997-11-14 | 1999-06-02 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 圧縮機 |
| US6089830A (en) * | 1998-02-02 | 2000-07-18 | Ford Global Technologies, Inc. | Multi-stage compressor with continuous capacity control |
-
1999
- 1999-12-01 JP JP34191399A patent/JP2001153043A/ja not_active Withdrawn
-
2000
- 2000-11-28 US US09/722,333 patent/US6350106B1/en not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US6350106B1 (en) | 2002-02-26 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070206 |