JPH05337940A - 塗装プラスチック成形体の処理方法及びその再生方法 - Google Patents

塗装プラスチック成形体の処理方法及びその再生方法

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JPH05337940A
JPH05337940A JP13529092A JP13529092A JPH05337940A JP H05337940 A JPH05337940 A JP H05337940A JP 13529092 A JP13529092 A JP 13529092A JP 13529092 A JP13529092 A JP 13529092A JP H05337940 A JPH05337940 A JP H05337940A
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hot water
treatment
plastic
product
coated
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Application number
JP13529092A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Koyama
山 敏 之 小
Takao Tayano
孝 夫 田谷野
Yukitaka Goto
藤 幸 孝 後
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理排水液中に塗料成分が溶出するのを最小
限にとどめて、排水処理を簡略化させて、安価で、低公
害の、かつ再度溶融成形しても良好な物性を保持したま
まのプラスチック再生品を得る。 【構成】 表面の一部又は全部が塗装されているプラス
チック成形体を、小片化又は小片化せずに、100〜2
50℃の熱水と接触させる塗装プラスチック成形体の処
理方法、及び、その接触生成物を再度溶融成形する塗装
プラスチック成形体の再生方法において、前記熱水のp
Hを4〜11に保ちながら接触させることを特徴とす
る、塗装プラスチック成形体の処理方法及びその再生方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗装されたプラスチッ
ク成形体を再生するための塗装プラスチック成形体の処
理方法及びその再生方法に関するものであり、特に、処
理液中に塗料成分が溶出するのを最小限にとどめて、処
理液のその後の排水処理を簡略化させて、安価で、かつ
低公害で、プラスチック再生品を得るための、塗装プラ
スチック成形体の処理方法及びその再生方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチックは使用後に焼却炉に
て燃焼させたり、他のごみと一緒に土の中に埋めてい
た。しかし、土の中に埋めても微生物によって分解され
ず、そのまま残存し、その量も増える一方であった。近
年、資源の再利用や、炭酸ガス濃度上昇による地球の温
暖化などの地球環境の保全のために、プラスチックのリ
サイクル化が叫ばれるようになって、益々この問題が重
要になってきた。しかし、使用済みのプラスチックをリ
サイクルして再利用するためには、困難な種々の問題を
解決しなければならない。その問題点の一つとして、最
終製品として使用されるプラスチックは、その素材に単
一成分を使用することもあるが、異種材料を複合化する
ことによって最終製品が得られることが多く、このよう
な複合化された最終製品を、使用後、そのまま異種材料
を分離せずに使用すると、それぞれのプラスチックの素
材自体が有している本来の優れた物性が著しく損なわれ
てしまって、そのような素材より再生された製品は必要
とする強度などの物性が得られなかったり、外観などの
意匠性も著しく損なわれたものとなってしまう。例え
ば、プラスチックに塗装を施した最終製品を、使用後に
そのまま粉砕して、押出機にて再度ペレット化し、成形
機にて再度成形すると、得られた再生品は上記プラスチ
ックの表面に形成されていた塗膜が微分散されず、再生
品中にそのまま残存し、この塗膜が再生樹脂中の混練一
体化を阻止して、再生品の物性を著しく低下させたり、
表面外観も著しく低下させてしまって、実用品となるよ
うな製品を得ることができなかった。
【0003】従って、プラスチックに塗装を施した最終
製品より塗膜を剥離除去する技術については、以下に示
す〜の種々の技術を考えることもできるが、実用性
に問題がある。 塗装されたプラスチック製品から塗膜を除去する方
法としては、押出機内でプラスチックを溶融し、溶融し
ない塗膜を金網などのスクリーンにより濾別分離する方
法も考えられるが、このような方法はスクリーンの目詰
まりが起こり、押出圧力が著しく増加して押出量が減少
し生産量が著しく低下すると共に、塗膜の除去効果が悪
く良好な再生品を得ることができない。また、スクリー
ンでの閉塞による生産効率の低下をカバーするために自
動化されたフィルター交換器を装備したり、濾過面積を
大きく取ることも考えられるが、いずれの方法も満足す
ることができる技術ではない。 塗装されたプラスチック製品から塗膜を除去するた
めに、強アルカリを大量に用いて塗膜を加水分解して、
製品中に塗膜を混入させない方法も考えられるが、別途
廃水処理などの設備が必要になることから、かえって処
理コストが高くなり、現実的な技術ではない。 塗装されたプラスチック製品から塗膜を除去するた
めに、有機溶媒を用いて塗膜を膨潤剥離して除去する方
法も有効な方法であると考えられるが、コストが高くな
ると共に、溶媒の使用による二次公害なども懸念され
る。 また、特開平2−273207号公報には、プラスチッ
ク表面の塗膜を軟質の研磨材を用いてブラスト加工し
て、剥離し、再生する方法が提案されている。しかし、
該方法は塗装表面が複雑な形状をしている場合には処理
効率が低下するばかりでなく、完全に塗膜を除去するこ
とは困難である。また、形状の異なる製品を連続的に処
理するには不向きな技術である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、本発明者らは、
先に特願平3−343538号明細書にて、塗装された
プラスチック製品を再生する方法として、プラスチック
成形体を100℃以上の熱水及び/又は水蒸気と接触さ
せ、良好な物性を保持したままの再生成形品を得ること
を可能にした発明を提案した。しかし、塗装されたポリ
オレフィン系製品を処理する場合は、処理液中に塗料成
分が溶出してきて、処理液のその後の排水処理工程を複
雑化させるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
[発明の概要]本発明者らは、上記問題点に鑑みて鋭意
研究を重ねた結果、処理液中に塗料成分が溶出してくる
のは処理液のpHに関係し、かつ、その処理液のpHが
変化する要因は、塗装ポリオレフィン成形体の製造過程
で、塗料の樹脂に対する密着性を向上させるために、塩
素系溶剤により洗浄したり、塩素により変性した樹脂を
接着補助剤(プライマー)として用いることが多く、樹
脂に含浸した洗浄剤やプライマーが熱水処理中に分解し
てpHを低下させること、特に製造工程内で発生した不
良品には残存洗浄剤の量が多く、処理液のpHを顕著に
低下させることなどの知見を得て、該100〜250℃
の熱水のpHを4〜11に保ちながら接触させることに
より、処理液中へ塗料成分が溶出するのを最小限にとど
め、処理液のその後の排水処理を簡略化させて、安価
で、かつ低公害で、再度溶融成形しても良好な物性を保
持したままのプラスチック再生品を得ようとして、本発
明を完成するに至ったものである。すなわち、本発明の
塗装プラスチック成形体の処理方法は、表面の一部又は
全部が塗装されているプラスチック成形体を、小片化又
は小片化せずに、100〜250℃の熱水と接触させる
塗装プラスチック成形体の処理方法において、前記熱水
のpHを4〜11に保ちながら接触させることを特徴と
するものである。また、本発明のもう一つの発明である
塗装プラスチック成形体の再生方法は、表面の一部又は
全部が塗装されているプラスチック成形体を、小片化又
は小片化せずに、100〜250℃の熱水と接触させた
後、これを他の任意成分と混合し又は混合せずに、再度
溶融成形して塗装プラスチック成形体を再生させる方法
において、前記熱水のpHを4〜11に保ちながら接触
させることを特徴とするものである。
【0006】[発明の具体的説明] [I] 塗装プラスチック成形体の処理方法 (1) 原 料 (a) 塗装プラスチック成形体 本発明の塗装プラスチック成形体の処理方法において用
いられる、表面の一部又は全部が塗装されているプラス
チック成形体とは、成形体基材の外表面、内表面を問わ
ずその一部に塗装が施されたプラスチック製品であり、
これらはその本来の用途にて使用された製品、或いは、
使用することを目的に製造されたが不良品となってしま
ったものなどを意味するものである。上記プラスチック
製品とは、熱可塑性樹脂を射出成形、押出成形、ブロー
成形、トランスファー成形、プレス成形などの各種成形
方法によって、自動車のバンパー、ホイールキャップ、
サイドモールなどの自動車外装部品、インスツルメント
パネル、レバー、内張りなどの内装部品、掃除機、洗濯
機、冷蔵庫、照明器具、オーディオ機器などの電気製
品、カラーボックス、収納ケースなどの各種日用雑貨品
などの各種形状に成形した成形体基材の外表面、内表面
を問わずその少なくとも一部に塗装が施されたものより
なる製品全般のことである。
【0007】(b) 成形体基材 上記熱可塑性樹脂よりなる成形体基材の具体例として
は、ポリエチレンやポリプロピレンなどに代表されるポ
リオレフィン、ポリエチレンテレフタレートやポリブチ
レンテレフタレートなどの熱可塑性ポリエステル樹脂、
ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテ
ル、ポリオキシメチレンなどのエンジニアリング樹脂、
アクリロニトリル・スチレン共重合体やアクリロニトリ
ル・スチレン・ブタジエン共重合体などのスチレン系樹
脂、又は、これら各樹脂の複合材(含むアロイ)などを
用いて成形したものを挙げることができる。これら熱可
塑性樹脂よりなる成形体基材の中では、ポリエチレン、
ポリプロピレンなどに代表されるポリオレフィン及びそ
の共重合体、環状ポリオレフィン及びその共重合体、又
は、それを用いた複合材及びアロイが好ましく、特に、
そのポリオレフィン成分が30重量%以上、好ましくは
40重量%以上のもので、その他の成分としてポリアミ
ド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリ
オキシメチレンなどのエンジニアリング樹脂、アクリロ
ニトリル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・スチ
レン・ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂などを
70重量%以下、好ましくは60重量%以下含有するも
のが好ましい。これら成形体基材の中には、上記熱可塑
性樹脂以外の成分、例えばタルク、ガラス繊維、酸化チ
タン、カーボンなどの無機フィラー、天然ゴム、エチレ
ン・プロピレン共重合ゴム、スチレン・ブタジエンゴ
ム、アクリルニトリル・ブタジエンゴム、イソプレンゴ
ム、ウレタンゴム、スチレン・ジエンブロック共重合体
の水添物などのゴム成分、キナクリドン、フェロシアン
ブルーなどの有機顔料などの配合材を含んでいるもので
も良い。
【0008】(c) 塗 装 上記成形体基材に塗装を施して塗装プラスチック成形体
を形成するのに用いられる塗料としては、一般に広く用
いられている有機溶剤系塗料、水溶性樹脂塗料、水分散
性樹脂塗料及び水性エマルジョン塗料などを挙げること
ができる。これら塗料の具体例として、塗料の樹脂成分
がアクリル系、エポキシ系、ポリエステル系、アルキッ
ド系などであり、架橋成分がウレタン系、メラミン系か
らなる塗料を挙げることができる。これら塗料の中では
樹脂成分がアクリル系、ポリエステル系であり、架橋成
分がメラミン系の塗料を用いることが好ましい。これら
塗料は一般に成形体基材に対して10重量%以下、好ま
しくは7重量%以下の範囲で用いられたものである。プ
ラスチック成形体基材への塗装に際しての表面改質方法
としては、プライマー塗布、プラズマ処理、或いは、そ
の他の技術であっても良く、これらの表面改質方法の違
いは本発明の再生処理に何等の影響を及ぼすこともな
い。
【0009】(2) 小片化処理小片化処理 上記成形体基材に塗装を施された塗装プラスチック成形
体は、そのままでは大きすぎて取扱い難く、後記熱水処
理を施し難いので、通常は予め小片化処理が施される。
従って、成形体基材として用いられるプラスチックの形
状は特に制限されることはないが、この小片化処理によ
って、一般に20cm〜1mm、好ましくは5cm〜1
mm、特に好ましくは2cm〜1mm程度の大きさにま
で粉砕、或いは切削して使用することが好ましい。この
ように粉砕或いは切削されたプラスチックは1mm以下
の微粒子を含んでいてもその後の処理に特別な支障はな
い。
【0010】(3) 熱水処理 (a) 洗浄処理 熱水処理を行なうに際して、表面に付着した砂、泥、油
などの汚れや、塗膜以外の金属などを予め洗浄処理をす
ることによって、分離してから熱水処理を施すこともあ
るが、該熱水処理工程において熱水処理と同時に洗浄処
理を両者の比重差などを利用して分離することもでき
る。
【0011】(b) 熱水処理 本発明の塗装プラスチック成形体の処理方法において最
も重要な熱水処理は、100〜250℃の熱水の25℃
で測定したpHを4〜11、好ましくは4〜10の範囲
に保ちながら接触させることによって行なわれる。この
ような処理液のpHの変化は、塗装ポリオレフィン成形
体の製造過程で、塗料の樹脂に対する密着性を向上させ
るために、塩素系溶剤により洗浄したり、塩素により変
性した樹脂を接着補助剤(プライマー)として用いるこ
とが多く、樹脂に含浸した洗浄剤やプライマーが熱水処
理中に分解してpHを低下させること、特に製造工程内
で発生した不良品には残存洗浄剤の量が多く、処理液の
pHを顕著に低下させることなどのために生じたものと
推定される。処理中に熱水のpHを制御しない場合、処
理液のpHが変化し、pHが上記範囲未満になると処理
液中に塗膜の分解物が移行して、処理液中に塗膜成分が
懸濁し、この処理液を廃棄する際に浮遊物の除去工程が
必要になるばかりでなく、排水中のBOD(生化学的酸
素要求量),COD(化学的酸素要求量)が増加するこ
とにより活性汚泥処理設備への負荷が増大し、処理コス
トの増加を招くので好ましくない。また、再生品の造
粒、成形工程で塩素系ガスの発生により押出機・金型等
の腐食が発生するばかりでなく、基材樹脂中に配合され
ている光安定剤が変質することがあり、再生品の耐候性
が悪化するので好ましくはない。また、pHが上記範囲
を超える場合には、これも樹脂中に配合されたフェノー
ル系の添加剤と反応して着色の原因となる。更に、再生
材を塗装する場合には、基材樹脂中のアルカリ成分によ
り塗料の硬化速度を遅延させることもあり好ましくな
い。
【0012】<熱 水>上記処理に用いられる熱水は、
水を加圧下に100℃以上の温度に加熱されたものが使
用される。該熱水は、それら単独で用いても良いが、以
下に示す配合剤などの他の添加成分を混合或いは溶解し
て用いることもできる。配合剤 上記接触処理工程中に、少量の熱安定剤、例えば2,6
−ジターシャリーブチル−4−メチルフェノール、3
(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−プロピオン酸の金属塩などのフェノール系又は
燐系、硫黄系などの酸化防止剤、又はステアリン酸カル
シウムなどの金属塩を1重量%以下、特に0.5重量%
以下の濃度で共存させることもできる。また、上記接触
処理工程中に生じる塗膜樹脂成分による粘着防止、例え
ば装置内壁への塗膜樹脂成分の付着防止や、成形体基材
の塗膜樹脂成分による団塊生成防止のための第三添加物
を加えても良い。これら第三添加物の具体例としては、
シリコンオイルを水中油滴型にエマルジョン化したもの
やシランカップリング剤などのシラン化合物、各種グリ
コール類、各種界面活性剤などを挙げることができる。pH調整剤 pHの調整剤として塩酸、硫酸、水酸化ナトリウム、炭
酸ナトリウム等の無機酸・塩基を一般的に用いることが
できるが、特に有機化合物を制限するものではない。た
だし、有機化合物を用いる場合には処理排水のBODを
増加させる要因にもなるので超強塩基等の使用が好まし
い。pH調整液のpH値はプロセスによって適宜選択さ
れ、特に規定されない。
【0013】<処理条件>接触温度 上記接触処理時の温度は成形体基材プラスチックと塗料
用樹脂の熱的性質とも関係するが、100〜250℃、
好ましくは120〜250℃、より好ましくは130〜
200℃、特に好ましくは140〜175℃の温度範囲
で行なわれる。上記範囲未満の接触温度であると処理時
間が長くなったり、処理が不完全となるので避けなけれ
ばならない。また、上記範囲を超える接触温度であると
それ以上の処理効果が期待されなくなるので好ましくな
い。接触圧力 また、接触処理時の圧力は処理に用いる水の沸点に対応
する圧力以上あれば特に限定されないが、一般に1.5
〜100kg/cm2 、好ましくは2〜20kg/cm
2 、特に好ましくは2.5〜10kg/cm2 の圧力範
囲である。接触時間 上記接触処理に要する時間も成形体基材の種類や、塗膜
の厚み及び素材の種類によって異なるが、一般的に0.
5分〜10時間、好ましくは1分〜5時間、特に好まし
くは1分〜3時間が適当である。接触雰囲気 上記接触処理の雰囲気においては特に限定されないが、
基材の劣化を顕著に生じさせない程度に酸素の存在量を
抑制することが好ましい。
【0014】<処理効果>プラスチック成形体の塗膜は
一般に架橋されていて溶融し難いが、上記熱水処理を施
すことによって、塗膜を構成する重合体の分解を促進し
て架橋重合体としての性質を失わせた塗膜成分をプラス
チック成形体中に混入して、再度溶融成形しても、物性
を低下させずに良好な物性を保持した再生成形品を得る
ことができる。本発明において用いられる塗装プラスチ
ック成形体又はその小片化物はその表面に塗料が形成さ
れていて、これが後記熱水と接触させる際に、これら熱
水と接触することができるように、表面に露出した状態
で接触処理することが望ましい。従って、例えば、これ
ら塗装プラスチック成形体又はその小片化物を溶融・混
練して塗膜成分をプラスチック成形体基材の内部に内包
された状態にしてしまうと、その塗膜成分は、後記熱水
と接触させた際に、熱水と十分接触処理されないので、
本発明においてはその効果が著しく減少する。
【0015】<装 置>本発明の塗装プラスチック成形
体の処理方法における熱水処理工程に用いられる処理装
置としては、成形体基材のプラスチックと処理媒体(1
00〜250℃水)と接触させることのできる装置であ
り、両者は静止状態で接触させても良いが、両者を攪拌
などにより相対的に動かすことのできる装置であること
が望ましい。具体的には、下記〜のような装置を単
独或いは二つ以上組み合わせることによって達成される
装置などを挙げることができる。 縦型、横型などの機械的攪拌機を有する装置。撹拌
機付きの槽のみならず、押出機、混練機なども含まれ
る。 処理媒体(熱水)及びその他の第三物質により機械
的攪拌によらずに流動を生じさせることができる装置。
例えば、流動層など。 外部から装置に振動や回転などを与えることにより
基材を動かすことのできる装置。 基材は固定層であるが、処理媒体(熱水)が移動す
る固定層反応装置。 処理媒体(熱水)を直接、成形物や処理用基材に吹
き付ける装置。 処理媒体(熱水)が存在するチャンバー内に基材を
通すような装置。 上記〜のような装置による接触処理は連続式でも回
分式でもいずれでも適用することができる。
【0016】pHの制御装置 本発明の処理方法におけるpHの制御装置は次のように
行なうことができる。 pHの測定 pHの測定は反応の場である処理槽内で直接・連続的に
測定することが望ましいが、本発明の処理条件は高温・
高圧の過酷な条件のため、測定精度の問題があり、その
上塗装プラスチック成形体と水の流動体という系のた
め、直接pHを測定するには相当な機械的強度を持った
電極が要求され、直接測定は困難である。そのため、一
定時間毎に、或いは常に少量のサンプリングを行なう方
法によって、冷却と降圧を行なった後にpHを測定する
方法・装置が選択される。 pHの測定 上記の方法により測定したpHの値より、前記のpH調
節剤を用いてpHの制御を行なう。これは、マニュアル
でも、pH計との連動による自動化・連続化でも制御で
きる。
【0017】(c) 脱水・乾燥 上記熱水処理した後の成形体基材は、その表面に水分が
付着している場合は乾燥工程に付されるが、脱水のみで
良い場合が普通である。該脱水・乾燥の程度は次工程の
内容によっても異なるが、遠心分離機などによる脱水で
も、熱風による乾燥を行なっても良い。また、このよう
な脱水・乾燥は脱水機能を有する押出機によって再ペレ
ット化を行なう際に同時に行なうことも可能である。こ
のような脱水・乾燥は該成形体基材中に一般に水分含量
が1重量%以下になるまで行なわれる。
【0018】[II] プラスチック成形体の再生 (1) 小片化処理 上記熱水処理した成形体基材は、後の成形工程に適する
大きさに小片化されるが、前記「 (2)小片化処理」の工
程において、小片化処理を行なっていなく、目的の大き
さに小片化されている場合はこの工程を省くことができ
る。 (2) 配 合 上記熱水処理した成形体基材は、押出機で再度ペレット
にして再生利用されるが、この際に未使用のプラスチッ
クや他の付加的成分を混ぜて使用することもできる。未
使用のプラスチックは処理品のプラスチックと同種のプ
ラスチックでも異種のプラスチックを使用しても良い。
また、他の付加的成分の例としては以下のものを挙げる
ことができる。すなわち、ヒンダードフェノール系、硫
黄系、燐系等の酸化防止剤、ヒンダードアミン系、トリ
アゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、ニッ
ケル系、サリチル酸系等の光安定剤、帯電防止剤、滑
剤、過酸化物、金属不活性化剤、有機及び無機系の核
剤、中和剤、制酸剤、防菌剤、蛍光増白剤、充填剤、難
燃助剤等が挙げられる。
【0019】ヒンダードフェノール系酸化防止剤として
は、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−トルエ
ン、n−オクタデシル−β−(4´−ヒドロキシ−3
´,5´−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、
テトラキス[メチレン−3−(3´,5´−ジ−t−ブ
チル−4´−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メ
タン、1,3,5−トリメチル−2,4,6´−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、カルシウム(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシ−ベンジル−モノエチル−フォスフェー
ト)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−
ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−
{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)プロピオニルオキシ}エチル]2,4,8,
10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、ビス
[3,3−ビス[4´ヒドロキシ−3´−t−ブチルフ
ェニル)酪酸]グリコールエステル、トコフェロール、
2,2´−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフ
ェノール)、N,N´−ビス[3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒド
ラジン、2,2´−オキサミドビス[エチル−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]、1,1,3−トリス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、
1,3,5−トリス(3´,5´−ジ−t−ブチル−4
´−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,
6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリ
ス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチ
ルベンジル)イソシアヌレート、3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシヒドロシンナミックアシドトリエス
テルウイズ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチ
ル)−S−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5
H)等を挙げることができる。
【0020】硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリル−
3,3´−チオジプロピオン酸エステル、ジミリスチル
−3,3´−チオジプロピオン酸エステル、ジステアリ
ル−3,3´−チオジプロピオン酸エステル、ラウリル
ステアリル−3,3´−チオジプロピオン酸エステル、
ジオクタデシルサルファイド、ペンタエリストリトール
−テトラ(β−ラウリル−チオプロピオネート)エステ
ル等を挙げることができる。
【0021】燐系酸化防止剤としては、トリス(ミック
スド、モノ及びジノニルフェニル)フォスファイト、ト
リス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイ
ト、4,4´−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t
−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)フォスファイト、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−トリデシル
フォスファイト−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビ
ス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリ
トール−ジ−フォスファイト、テトラキス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)−4,4´−ビフェニレンフォ
スフォナイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メ
チルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスファ
イト、2,2´−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−
ブチルフェニル)フルオロフォスファイト、メチレン−
ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)−2−エチル
ヘキシル−フォスファイト、ビス(2,4,6−ジ−t
−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォス
ファイト、トリフェニルホスファイト、ジフェニルデシ
ルホスファイト、ジデシルフェニルホスファイト、トリ
デシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリ
ドデシルホスファイト、トリオクタデシルホスファイ
ト、トリノニルフェニルホスファイト、トリドデシルト
リチオホスファイト等を挙げることができる。
【0022】ヒンダードアミン系光安定剤としては、琥
珀酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒ
ドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンと
の重縮合物、ポリ[[6−(1,1,3,3−テトラブ
チル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイ
ル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ]]、2−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n
−ブチルマロン酸のビス(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)エステル、テトラキス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,
2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケート、N,N´−ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと1,
2−ジブロモエタンとの重縮合物、ポリ[(N,N´−
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)ヘキサメチレンジアミン)−(4−モルホリノ−
1,3,5−トリアジン2,6−ジイル)]、1,1´
−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−
テトラメチルピペラジノン)、トリス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)−ドデシル−1,
2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、トリス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)−ドデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
キシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)セバケート、1,6,11−トリス
[{4,6−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,
6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)アミノ)
−1,3,5−トリアジン−2−イル}アミノ]ウンデ
カン、1−[2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]
−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン、8−ベンジル−7,7,9,
9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリア
ザスピロ[4,5]ウンデカン−2,4−ジオン、4−
ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン、N,N´−ビス(3−アミノプロピル)エチレ
ンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミ
ノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物等を
挙げることができる。
【0023】トリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベン
ゾエート系、ニッケル系、サリチル酸系等の光安定剤と
しては、2,2´−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾ
フェノン、p−t−ブチルフェニルサリシレート、2,
4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンゾエート、2−(2´−ヒドロキ
シ−5´−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジ−t−アミル−フ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ
−3´−t−ブチル−5´−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−3
´,5´−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2,5−ビス−[5´−t−ブチルベ
ンゾキサゾリル−(2)]−チオフェン、[ビス(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル燐酸モノ
エチルエステル]ニッケル塩、2−エトキシ−5−t−
ブチル−2´−エチルオキサリックアシッド−ビス−ア
ニリド85〜90%と2−エトキシ−5−t−ブチル−
2´−エチル−4´−t−ブチルオキサリックアシッド
−ビス−アニリド10〜15%の混合物、2−(3,5
−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ビス
(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベン
ゾトリアゾール、2−エトキシ−2´−エチルオキザリ
ックアシッドビスアニリド、2−[2´ヒドロキシ−5
´−メチル−3´−(3'',4'',5'',6''−テトラ
ヒドロフタルイミド−メチル)フェニル]ベンゾトリア
ゾール、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−
メトキシフェニル)メタン、2−(2´−ヒドロキシ−
5´−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−ヒドロキシ−4−i−オクトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシベンゾフェノン
等を挙げることができる。
【0024】帯電防止剤としては、グリセリン脂肪酸
(C8 〜C22)エステル、ソルビタン脂肪酸(C8 〜C
22)エステル、プロピレングリコール脂肪酸(C8 〜C
22)エステル、ショ糖脂肪酸(C8 〜C22)エステル、
クエン酸モノ(ジ又はトリ)ステアリルエステル、ペン
タエリスリトール脂肪酸(C8 〜C18)エステル、トリ
メチロールプロパン脂肪酸(C8 〜C18)エステル、ポ
リグリセリン脂肪酸(C8 〜C22)エステル、ポリオキ
シエチレン(20モル)グリセリン脂肪酸(C12
18)エステル、ポリオキシエチレン(20モル)ソル
ビタン脂肪酸(C12〜C18)エステル、ポリエチレング
リコール脂肪酸(C8 〜C22)エステル、ポリプロピレ
ングリコール脂肪酸(C8 〜C18)エステル、ポリオキ
シエチレン脂肪アルコール(C12〜C20)エーテル、ポ
リオキシエチレン(4〜50モル)アルキル(C4
上)フェニルエーテル、N,N−ビス(2−ヒドロキシ
エチル)脂肪(C8 〜C18)アミン、脂肪酸とジエタノ
ールアミンによる縮合生成物、ポリオキシプロピレンポ
リオキシエチレンブロックポリマー、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等の非イオン性界面
活性剤;アルキル(C10〜C20)スルホン酸塩(Na,
K,NH4 )、アルキル(C9 〜C20)ベンゼンスルホ
ン酸塩(Na,K,NH4 )、アルキルナフタリンスル
ホン酸塩(Na)、ソジウムジアルキル(C4 〜C16
スルホサクシネート、アルキル(C8 〜C20)サルフェ
ート(Na,K,NH4 )、脂肪酸(C8 〜C22)塩
(Na,K,NH4 )等の陰イオン性界面活性剤;N−
アシル(C8 〜C18)ザルコシネート等の両イオン性界
面活性剤;ポリアクリル酸及びそのナトリウム塩等のそ
の他の助剤等を挙げることができる。
【0025】滑剤としては、ヘキシルアミド、オクチル
アミド、ステアリルアミド、オレイルアミド、エルシル
アミド、エチレンビスステアリルアミド、ラウリルアミ
ド、ベヘニルアミド、メチレンビスステアリルアミド、
リシノールアミド等の炭素数3〜30の飽和或いは不飽
和脂肪族アミド及びその誘導体;ブチルステアレート、
イソブチルステアレート等の炭素数3〜30の飽和或い
は不飽和脂肪族エステル及びその誘導体;市販のシリコ
ーン離型剤、シリコーンオイル等のシリコーン化合物等
を挙げることができる。
【0026】金属不活性剤としては、3−N´−サリチ
ロイル−アミノ−1,2,4−トリアゾール、サリチル
アルデヒド、サリチルヒドラジン、N,N´−ビス[3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニル]ヒドラジン、オキサリル−ビス[ベ
ンジリデンヒドラジド]、9,10−ジヒドロ−9−オ
キサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイ
ド、3,4,5,6−ジベンゾ−1,2−オキサフォス
ファン−2−オキサイド、トリス[2−t−ブチル−4
−チオ(2´−メチル−4´−ヒドロキシ−5−t−ブ
チル)フェニル−5−メチル]フェニルフォスファイ
ト、2,2´−オキサミド−ビス−[エチル−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]等を挙げることができる。
【0027】核剤としては、1,3,2,4−ジ−ベン
ジリデン−ソルビトール、1,3,2,4−ジ−(p−
メチル−ベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4
−ジ−(p−エチル−ベンジリデン)ソルビトール、
1,3,2,4−ジ−(2´,4´−ジ−メチル−ベン
ジリデン)ソルビトール、1,3−p−クロロ−ベンジ
リデン−2,4−p−メチル−ベンジリデン−ソルビト
ール、1,3,2,4−ジ−(p−プロピル−ベンジリ
デン)ソルビトール、アルミニウム−モノ−ヒドロキシ
−ジ−p−t−ブチルベンゾエート、ソジウム−ビス
(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ソジウム
−2,2´−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチ
ル−フェニル)フォスフェート、タルク、安息香酸ナト
リウム、リチウム−2,2´−メチレン−ビス−(4,
6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート等を挙げ
ることができる。
【0028】中和剤及び制酸剤としては、リチウムステ
アレート、1,2−ヒドロキシリチウムステアレート、
ステアロイル乳酸ナトリウム、ステアリン酸ソーダ、ス
テアリン酸カリウム、ベヘン酸リチウム、モンタン酸リ
チウム、ベヘン酸ナトリウム、モンタン酸ナトリウム、
ステアリル乳酸カルシウム、ベヘン酸カルシウム、モン
タン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ラウリン
酸カドミウム、リシノール酸カドミウム、ナフテン酸カ
ドミウム、2−エチルヘキソイン酸カドミウム、ステア
リン酸バリウム、ラウリン酸バリウム、リシノール酸バ
リウム、ナフテン酸バリウム、2−エチルヘキソイン酸
バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシ
ウム、リシノール酸カルシウム、ステアリン酸ストロン
チウム、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、リシノー
ル酸亜鉛、2−エチルヘキソイン酸亜鉛、ステアリン酸
鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、ナフテン酸鉛、ステアリ
ン酸錫、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグ
ネシウム等の高級脂肪酸、アルキル乳酸のアルカリ又は
アルカリ土類金属塩;塩基性マグネシウム・アルミニウ
ム・ハイドロオキシ・カーボネート・ハイドレート(ハ
イドロタルサイト)、塩基性ゼオライト、エピクロルヒ
ドリンとビスフェノールA重合物類、エポキシ化大豆油
類、エポキシ化脂肪酸モノエステル類、エポキシ化脂環
式脂肪酸エステル類等を挙げることができる。
【0029】充填剤としては、酸化マグネシウム、酸化
アルミニウム、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化チタ
ン、酸化クロム(III) 、酸化鉄、酸化亜鉛、シリカ、珪
藻土、アルミナ繊維、酸化アンチモン、バリウムフェラ
イト、ストロンチウムフェライト、酸化ベリリウム、軽
石、軽石バルーン等の酸化物、水酸化マグネシウム、水
酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム等の塩基性
物又は水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、
ドロマイト、ドーソナイト等の炭酸塩;硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウム、亜硫酸カルシウ
ム、塩基性硫酸マグネシウム等の(亜)硫酸塩;珪酸ナ
トリウム、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸
カリウム、珪酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、
アスベスト、ガラス繊維、モンモリロナイト、ガラスバ
ルーン、ガラスビーズ、ペントナイト等の珪酸塩;カオ
リン(陶土)、パーライト、鉄粉、銅粉、鉛粉、アルミ
ニウム粉、硫化モリブデン、ボロン繊維、炭化珪素繊
維、黄銅繊維、チタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸
鉛、硼酸亜鉛、硼酸アルミニウム、メタ硼酸バリウム、
硼酸カルシウム、硼酸ナトリウム等を挙げることができ
る。
【0030】処理品と未使用のプラスチックを混ぜて使
用する場合には、最終製品の性能によっても異なるが、
処理プラスチックが一般に1重量%以上、好ましくは3
重量%以上、特に好ましくは5重量%以上混入させる。
なお、塗装されていない使用済みプラスチックを未使用
のプラスチックの代わりにすることができる。
【0031】(3) 成 形 上記熱水処理した成形体基材は、押出機で再度溶融しペ
レット化して再生利用される。該ペレット化するために
用いられる押出機は特別なものでなく、一般に使用され
ている一軸、二軸スクリューの押出機などを用いること
ができる。該押出機には前記熱水処理工程などで取り除
けなかったごみ、金属などを除去するために20〜20
0μmの金網、フィルターなどを用いて除去することも
できる。ただし、押出機による再ペレット化は必須のも
のではなく、最終製品を直接成形することも可能であ
る。成形方法としては、射出成形、押出成形、ブロー成
形、トランスファー成形、プレス成形などの各種成形方
法などを採用することができる。成形条件はプラスチッ
クの性質、成形品の形状などによって適宜設定される。
【0032】(4) 塗 装 成形体基材の再生成形品は、前記有機溶剤系塗料、水溶
性樹脂塗料、水分散性樹脂塗料及び水性エマルジョン塗
料などの塗料を再度塗布することによって、再び塗装プ
ラスチック成形体とすることもできる。
【0033】(5) 製 品 上記再生プラスチック成形体は、各種工業製品として再
度適用することができる。具体的には、自動車のバンパ
ー、ホイールキャップ、サイドモールなどの自動車外装
部品、インスツルメントパネル、レバー、内張りなどの
内装部品、掃除機、洗濯機、冷蔵庫、照明器具、オーデ
ィオ機器などの電気製品、カラーボックス、収納ケース
などの各種日用雑貨品などを挙げることができる。
【0034】[III] 処理液の排水処理 (1) 処理液 上記熱水処理において使用された処理液(熱水)は、で
きるだけ塩素系溶剤などの洗浄剤やプライマーが熱水処
理中に分解してpHが変動するのを防止することによ
り、処理液中へ塗料分解成分が溶出するのを最小限にと
どめて、処理液をできるだけ汚さないようにしている
が、それでも若干量(処理した樹脂に対して0.08〜
0.11重量%程度)の塗膜樹脂の分解成分が含まれて
いる。しかし、その量はpHの調整を行なわない場合に
比較して1/9〜1/6程度に濃度にまで減少してい
る。該処理液中には上記塗膜樹脂の分解成分以外にも接
触処理工程中に添加されたpH調整剤やその他配合剤等
が含まれている。 (2) 排水処理 pHの調整を行なわずに処理した処理液の場合は、上記
塗膜樹脂の分解成分や塗料中に含まれる顔料等を多量に
含有しているため、多量の浮遊物を分離するための沈殿
槽や浮上槽等の設備や有機物質を分解するための活性汚
泥設備等の排水処理工程が必要である。本発明のpHを
調整した処理の排水の場合は、これらの設備の負荷を著
しく軽減することができる。また、処理液の性状が変化
しないことから、処理液を後の熱水処理にリサイクル使
用することが容易であり、水使用・熱利用の観点からも
有利である。
【0035】
【実施例】本発明の塗装プラスチック成形体の処理方法
及びその再生方法について、更に詳細に説明するため、
以下にその実施例及び比較例を挙げて具体的に説明す
る。ただし、本発明はこれらの実施例などに限定される
ものではない。下記の実施例及び比較例中の評価は以下
に示す評価方法により測定したものである。
【0036】[I] 評価方法 (1) 透視度、BOD、COD JIS K0102−9、K0102−21、K010
2−17にて測定を行なった。 (2) 蒸発残渣 蒸発残渣をJIS K0102−14.2の蒸発残留物
の測定方法に準じて測定し、処理した塗装プラスチック
成形体の重量に対する蒸発残渣の重量を百分率で示し
た。 なお、全蒸発残留物とは、処理排水の蒸発残留物から処
理水の蒸発残留物を引いた値である。 (3) 腐食性 腐食性は、サンドペーパーにて表面を磨いた鉄板で再生
品を挟み260℃の温度で圧縮成形機にて20分間加熱
した後、冷却固化して取り出した。そして、この鉄板の
成形品の接触していた部分の腐食の状態を目視にて観察
した。 (4) 曲げ試験 JIS K7203にて行なった。
【0037】(5) 引張試験 JIS K7113にて行なった(引張速度:50mm
/min)。 (6) アイゾット衝撃試験 JIS K7110にて行なった。測定温度23℃と−
30℃で行なった。 (7) 落錘衝撃強度 支持台(穴径40mm)上に設置した試験片(120m
m×80mm、厚み2mm)に荷重センサーであるダー
トを落下(2m×4kgf)させ、試験片の衝撃荷重に
おける変形破壊挙動を測定し、得られた衝撃パターンに
おける亀裂発生点までにおいて吸収された衝撃エネルギ
ーを算出し、材料の衝撃強度とした。測定温度は−30
℃で行なった。 (8) 外 観 射出成形品(120mm×80mm、厚み2mm)の表
面を目視にて観察し、下記の評価基準にて評価を行なっ
た。 ○ :塗膜を含まない基材のみで成形した成形品表面と
同等で表面荒れが観察されないもの、 ○:基材のみで成形した表面とほぼ同等であるが、表
面に小さな凹凸が少し観察されるもの、 × :塗膜の一部が表面に観察され表面荒れが著しいも
の、
【0038】[II] 実験例 実施例1 (1) 成形体基材樹脂(A)の製造 エチレン含有量が4重量%でメルトフローレート(MF
R)が60g/10分のプロピレン・エチレンブロック
共重合体60重量%と、エチレン含有量が80重量%で
100℃で測定したムーニー粘度(ML1+4)が50
のエチレン・プロピレン共重合体ゴム30重量%と、平
均粒径が1.7μmのタルク10重量%とを混合した樹
脂組成物よりなる成形体基材樹脂Aを製造した。 (2) 塗装プラスチック製品(A)の製造 上記成形体基材樹脂Aを日本製鋼社製J−100型射出
成形機を用いて、成形温度210℃、射出圧500kg
/cm2 の条件下にて射出成形品(120mm×120
mm×3mm)を成形した。次いで、該射出成形品を
1,1,1−トリクロロエタンで蒸気洗浄し、その片面
(120mm×120mm)を特開昭59−98140
号公報記載の方法でプラズマ処理(装置:マイクロ波プ
ラズマ処理装置(東芝社製TMZ−9602B)、条
件:酸素ガス流量400cc/min,圧力0.5to
rr,出力400W,処理時間10秒)を行ない、これ
に塗料の樹脂成分がポリエステル系でウレタン結合を含
む日本ビーケミカル社製(架橋成分がメラミン系)1液
型白色塗料を40μmの厚さで塗装した後、オーブン中
にて120℃の温度で30分間焼付けを行なって、塗装
プラスチック製品Aを製造した。 (3) 粉砕処理 この塗装プラスチック製品Aをホーライ社製粉砕機BO
−3084型によって約5mm角程度の大きさにまで粉
砕した。
【0039】(4) 熱水処理 この塗装プラスチック製品Aの粉砕物25kgを攪拌機
付き内容積100リットルの耐圧オートクレーブ内に入
れ、更に水50リットルを加えて、攪拌下に145℃の
温度にまで昇温させ、4.2kg/cm2 の加圧下で2
時間熱水処理を行なった。熱水処理中のpHの制御は、
オートクレーブ内の処理水を10分間隔で採取し6.3
±0.4に調節した。pH調整には塩酸0.01規定、
水酸化ナトリウム0.01規定の水溶液を用いた。該熱
水処理後、遠心分離機で脱水を行ない、排水は前記の測
定方法により測定した。その結果を表1に示す。 (5) ペレットの製造 上記熱水処理後に脱水した塗装プラスチック製品Aの粉
砕・熱水処理物を、東芝機械社製TEM35二軸押出機
を用いて、シリンダー設定温度200℃、スクリュー回
転数250rpmの条件下で溶融・混練してペレットを
製造した。また、この時の押出量はフィーダーを用いて
30kg/hrに設定した。 (6) 成 形 上記ペレットを日本製鋼社製J−100型射出成形機に
て、成形温度210℃、射出圧500kg/cm2 の条
件下で成形して、物性測定用の試験片を得た。 (7) 物性測定 上記成形機により成形された試験片を用いて、前記物性
の測定方法により物性の測定を行なった。その結果を表
2に示す。
【0040】比較例1 実施例1の「 (3) 粉砕処理」において製造した塗装プ
ラスチック製品Aの粉砕物25kgを、実施例1の「
(4) 熱水処理」にて用いた耐圧オートクレーブ内に入
れ、4.2kg/cm2 の加圧下でpHを制御せずに2
時間熱処理を行なったところ、最終的にpHは2.5で
あった。該熱水処理後、遠心分離器で脱水を行ない、排
水は前記の測定方法により測定した。表1に示すよう
に、排水は塗膜分解成分の移行により透視度が低下し、
BOD、CODが極端に増大した。また、再生樹脂の金
型腐食性も悪化した。上記熱水処理した塗装プラスチッ
ク製品を実施例1の「 (5) ペレットの製造」にて用い
た押出機を用いてペレットとした後、更に「 (6) 成
形」にて用いた成形機にて物性測定用の試験片を成形
し、物性の測定を行なった。その結果を表2に示す。物
性値に関しては良好なものであった。
【0041】実施例2 実施例1の「 (3) 粉砕処理」において製造した塗装プ
ラスチック製品Aの粉砕物25kgを、実施例1の「
(4) 熱水処理」にて用いた耐圧オートクレーブ内に入
れ、4.2kg/cm2 の加圧下で2時間熱水処理を行
なった。熱水処理中のpHの制御は、オートクレーブ内
の処理水を10分間隔で採取し4.4±0.3に調節し
た。該熱水処理後、遠心分離機で脱水を行ない、排水は
前記の測定方法により測定した。その結果を表1に示
す。
【0042】実施例3 実施例1の「 (3) 粉砕処理」において製造した塗装プ
ラスチック製品Aの粉砕物25kgを、実施例1の「
(4) 熱水処理」にて用いた耐圧オートクレーブ内に入
れ、4.2kg/cm2 の加圧下で2時間熱水処理を行
なった。熱水処理中のpHの制御は、オートクレーブ内
の処理水を10分間隔で採取し9.5±0.3に調節し
た。該熱水処理後、遠心分離機で脱水を行ない、排水は
前記の測定方法により測定した。その結果を表1に示
す。
【0043】比較例2 実施例1の「 (3) 粉砕処理」にて製造した塗装プラス
チック製品Aの粉砕物を、実施例1の「 (5) ペレット
の製造」にて用いた押出機を用いてペレットとした後、
更に「 (6) 成 形」にて用いた成形機にて物性測定用
の試験片を成形し、物性の測定を行なった。その結果を
表1に示す。得られた結果は、破断点伸びのバラツキが
大きく、表面凹凸は著しいものであった。
【0044】実施例4 (1) 塗装プラスチック製品(B)の製造 エチレン含有量が4重量%でメルトフローレート(MF
R)が30g/10分のプロピレン・エチレンブロック
共重合体56重量%と、エチレン含有量が72重量%で
100℃で測定したムーニー粘度(ML1+4)が75
のエチレン・プロピレン共重合体ゴム24重量%と、平
均粒径が1.7μmのタルク20重量%とを混合した樹
脂組成物よりなる成形体基材樹脂Bを製造した。 (2) 塗装プラスチック製品(B)の製造 上記成形体基材樹脂Bを日本製鋼社製J−100型射出
成形機を用いて、成形温度210℃、射出圧500kg
/cm2 の条件下にて射出成形して成形体基材樹脂Bの
射出成形品(120mm×120mm×3mm)を得
た。次いで、この射出成形品を1,1,1−トリクロロ
エタンで蒸気洗浄し、その片面(120mm×120m
m)を塩素化ポリプロピレンを成分とするプライマーを
用いて厚さ10μmの下塗りを行なってから、10分間
室温でフラッシングした後、これに塗料の樹脂成分がア
クリル系(架橋成分がメラミン系)である日本ペイント
社製1液型白色塗料を40μmの厚さで塗装した後、オ
ーブン中にて120℃の温度で30分間焼き付けを行な
って塗装プラスチック製品Bを得た。 (2) 粉砕処理 該塗装プラスチック製品Bを上記と同じ装置を用いて約
5mm角程度の大きさにまで粉砕した。
【0045】(3) 熱水処理 この塗装プラスチック製品Bの粉砕物10kgを攪拌機
付き内容積100リットルの耐圧オートクレーブ内に入
れ、これに水50リットルを加えて、攪拌下に145℃
の温度にまで昇温させた後、4.2kg/cm2 の加圧
下で2時間熱水処理を行なった。熱水処理中のpHの制
御は、オートクレーブ内の処理水を10分間隔で採取し
6.3±0.4に調節した。該熱水処理後、遠心分離機
で脱水を行ない、排水は前記の測定方法により測定し
た。その結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】このような本発明の塗装プラスチック成
形体の処理方法は、塗膜をプラスチック成形体より分離
除去せずに、100〜250℃の熱水のpHを4〜11
に保ちながら処理を行なうことにより、処理液中へ塗料
分解成分が溶出するのを最小限の1/9〜1/6程度に
までとどめることができるので、処理液のその後の排水
処理を簡略化させて、安価で、低公害で、かつ再度溶融
成形しても良好な物性を保持したままのプラスチック再
生品を得ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面の一部又は全部が塗装されているプラ
    スチック成形体を、小片化又は小片化せずに、100〜
    250℃の熱水と接触させる塗装プラスチック成形体の
    処理方法において、前記熱水のpHを4〜11に保ちな
    がら接触させることを特徴とする、塗装プラスチック成
    形体の処理方法。
  2. 【請求項2】プラスチック成形体がポリオレフィンを少
    なくとも30重量%以上含む請求項1に記載の塗装プラ
    スチック成形体の処理方法。
  3. 【請求項3】塗料の樹脂成分がアクリル系、ポリエステ
    ル系のいずれかであり、架橋成分がメラミン系である、
    請求項1又は2に記載の塗装プラスチック成形体の処理
    方法。
  4. 【請求項4】表面の一部又は全部が塗装されているプラ
    スチック成形体を、小片化又は小片化せずに、100〜
    250℃の熱水と接触させた後、これを他の任意成分と
    混合し又は混合せずに、再度溶融成形して塗装プラスチ
    ック成形体を再生させる方法において、前記熱水のpH
    を4〜11に保ちながら接触させることを特徴とする、
    塗装プラスチック成形体の再生方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0650813A1 (en) * 1993-10-29 1995-05-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Process for recycling resin scrap and apparatus therefor
US5811036A (en) * 1995-04-28 1998-09-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Process for recycling resin covered with paint film
JP2000001567A (ja) * 1998-06-15 2000-01-07 Nec Corp プラスチック成形品のリサイクル方法
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WO2022265113A1 (ja) * 2021-06-18 2022-12-22 Ube株式会社 水熱処理による熱可塑性樹脂成形体の回収方法

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