JPH0533784U - 音出し投的用玩具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】比較的に簡単な構成によって、聴覚的な楽しみ
を付加し、玩具の挙動に応じて音声出力を複数に切り換
えることができる音出し投的用玩具を提供することをそ
の目的にする。 【構成】略球形のぬいぐるみ内に、振動を感知して音声
の出力部をオンオフするセンサー部を有し、当該センサ
ー部が前記振動の物理量に応じて少なくとも２段階に切
り換えられる振動子と当該振動子が接触する接触子から
なるように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、音出し投的用玩具に係り、特に球形等の投的用ぬいぐるみを投的し たときに、例えば投球時と補球時とで音声出力の内容が切り替わり、子供から大 人に至るまでぬいぐるみの視覚的な楽しみに聴覚的な楽しみが付加された音出し 投的用玩具に関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

一般に、電池を電源として音声を出力する玩具のスイッチは手動スイッチを手 指でオンさせることによって玩具を作動させるものが多い。ところが、最近セン サーを内蔵し、音、光、熱、振動等を感知すると自動的に音声を出力する玩具が あり、この種の玩具は従来の手動スイッチによる出力に比べて意外性があり、玩 具として楽しみが倍加されるものである。

【０００３】 かかるセンサースイッチで動く音声出力玩具は、手動スイッチをオンすること によって音声出力回路をオンし、この状態で音声出力の待機状態を形成し、次い で当該玩具の挙動に応じた物理量の変化を検知して接点をオンさせ出力回路から 音声を出力するものである。

【０００４】 しかし、かかる音出し玩具は、玩具の挙動に応じた物理量の変化によってスイ ッチをオンするため、所定の物理量に到達した場合にスイッチ機能を発し、玩具 が内包する出力音声の内容を一律に発するのみで、複数の音声を切り換える回路 を有していないのが一般的である。

【０００５】 従って、視覚的に鑑賞できるぬいぐるみにセンサースイッチの感知によって聴 覚的に音声を付加する留まり、さらに拡張的に音声の出力に変化を与えるために は、複雑な構成を採用する必要がある。

【０００６】

【課題を解決するための手段及び作用】

本考案は、上記に鑑みてなされたものであり、比較的に簡単な構成によって、 聴覚的な楽しみを付加し、玩具の挙動に応じて音声出力を複数に切り換えるため に、略球形のぬいぐるみ内に、振動を感知して音声の出力部をオンオフするセン サー部を有し、当該センサー部が前記振動の物理量に応じて少なくとも２段階に 切り換えられる振動子と当該振動子が接触する接触子からなる音出し投的用玩具 を提供するものである。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を詳細に説明する。 図１は、本考案の全体を表示する正面図であり、めいぐるみ本体１を表示する ものである。本体１は、例えばその外形が略球形体に形成され、視覚的にも鑑賞 できる動物等の形態を模したものであり目、口等が球形体の表面に描かれ、さら に子供等が当該ぬいぐるみをボールの代用としても使用されるものである。かか るぬいぐるみ本体１の裏面には後述する音声出力部を包含でき、更に電源等のと りはづしが簡易にできるようにファスナーを有する開閉口２が設けられている。 第２図は、本体１の背面図である。開閉口２は音声出力部の本体３の出し入れ ができる程度の切り口が開口され、ぬいぐるみ本体１の中心内部に位置できるよ うにするために、その回りに充満した充填綿によって音声出力部が包囲されてい る。かかる開閉口２の開口部は音声出力部を挿入したり、あるいは電源の補給に 乾電池等を供給するために簡易な装着を可能とするように、例えばワンタッチフ ァスナー４によって閉塞される。

【０００８】 第３図は、音声出力部本体の回路図を表示するものである。かかる音声出力部 の回路は、予め多段の音声が入力された音声出力ＩＣ３１と、前述したように本 体１の挙動に応じて変化する物理量である、例えば振動の振幅に応じて多段のス イッチ機能を有する多段センサー３２と、音声を出力する電源部３３及びスピー カー３４とよりなる。多段センサは、電源部３３と音声合成ＩＣ３１の間に接続 され、後述するセンサ内部の接触子と当該ＩＣの予め所定の音声が複数入力され た音声チップに接続する各々の端子ＴＧ１，ＴＧ２とが接続し、当該音声を増幅 して外部に出力するスピーカ３４とからなる。

【０００９】 図４は多段センサー３２の構成を具体的に示すものであり、図４（１）は基盤 ４１に蒸着されたプリント配線の接触子４２（図３の音声合成ＩＣのＴＧ１及び ＴＧ２に接続されている）と電源導通部４３と、ぬいぐるみ本体１の振動によっ てその振幅に応じて前記接触子４２に接触する振動子４４とからなる。かかる多 段センサー３２の振動子４４は、その先端に振動に敏感に反応するためにウェイ ト４５が配置され、振動子４４本体は所定のバネ定数を有する螺旋状の導電性バ ネ体からなり、バネ体の他端側は前記基盤表面に固着され、前記電源導通部４３ に接続されている。さらに、接触子４２は前記したように音声合成ＩＣ部３１の 二種類の音声チップ（図示されていない）の端子ＴＧ１，ＴＧ２に接続され、Ｔ Ｇ１側の接触子は振動子の先端のウェイト４５の直下に櫛歯状に添着されている 。一方、ＴＧ２側の接触子は振動子４４のバネ体の中央胴部にアーチ状のワイヤ ４６が張架されている。

【００１０】 図４（２）は多段センサー３２の他の実施例を示すものであり、Ｌ状の板材に 立設された板面の中央部に前記同様の振動子４４の一端がナット４７で固定され 、バネ体の先端部には音声出力部の電源部３３に接続され、当該板材の平面部に は前記立設板面に並行に立設された二枚の接触板４８（ＴＧ１及びＴＧ２に接続 されている）と、当該接触板４８は、一方は振動子４４のウェイト近傍に所定径 の円形穴が刻設さ、他の接触板は振動子４４のバネ体胴部中央に位置し、前記同 様に所定の円形穴を有している。そして、ウェイト近傍の接触板はＴＧ１に接続 され、他方の板はＴＧ２に接続されている。

【００１１】 以上の構成により、その動作を図５によって説明すると、音声出力部をその内 部に装着されたぬいぐるみ本体を子供等が投的すると、電源供給状態に待機され ている音声出力部のセンサ部は接触子４２と振動子４４の接触により電源部３３ から電圧がかかり、予め入力された音声チップの音声をスピーカー３４によって 発せられる。図５（１）は、ぬいぐるみ本体の投的時のセンサの接触状態を説明 する図であり、わずかな振動による振幅によっても音声出力部に電圧を供給する ためのセンサの接触状態を示すものであり、バネ体４４の自由端から固定端に応 じて振幅が減少する。従って、わずかな本体の衝撃によっても、最先端部である ウェイト部４５がもっとも振幅が大きく、よってウェイト４５と接触子４２のみ が接触することとなり、音声出力部のＴＧ１の回路が接続される。

【００１２】 一方、図５（２）は、投的されたぬいぐるみ本体が補球されたときのセンサ部 の状態を説明するものである。前記（１）の音声出力が所定時間出力した後に、 補球の衝撃によるバネの振幅によりバネ体の中央部のアーチ状のワイヤに振動子 が接触し、当該ワイヤに接続された音声出力部のＴＧ２の端子に電圧が出力され る。かかる接触状態は、ウェイト部４５の接続によるＴＧ１の出力もともなうが 、ＴＧ１及びＴＧ２の両方の接続がなされた場合には、ＴＧ２を選択するように 音声出力部は構成されている。

【００１３】 以上の説明は本願構成の一実施例を示すものであり、多段センサの切替え数は 、二種類にかぎるものでなく、バネ定数あるいは接触子の接触位置を調整するこ とによって、さらに数種類のセンサをきりかえることができる。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の音出し投的用玩具によると、略球形のぬいぐる み内に、振動を感知して音声の出力部をオンオフするセンサー部を有し、当該セ ンサー部が前記振動の物理量に応じて少なくとも２段階に切り換えられる振動子 と当該振動子が接触する接触子からなるようにしたために、比較的に簡単な構成 によって、聴覚的な楽しみを付加し、玩具の挙動に応じて音声出力を複数に切り 換えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る音出し投的用玩具全体を表示する
斜視図である。

【図２】本考案に係る音出し投的用玩具の背面図であ
る。

【図３】本考案に係る音声出力部の回路を説明する説明
図である。

【図４】本考案に係るセンサ部のセンサの構成を示す説
明図である。

【図５】本考案に係る音出し投的用玩具の投的時のセン
サの状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 開閉口 ３ 音声出力部 ４ ワンタッチファスナ ３１ 音声合成ＩＣ ３２ 多段センサ ３３ 電源 ３４ スピーカ ４１ 基盤 ４２ 接触子 ４３ 電源導通部 ４４ 振動子 ４５ ウェイト ４６ アーチ ４７ ナット ４８ 接触板

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 略球形のぬいぐるみ内に、振動を感知し
   て音声の出力部をオンオフするセンサー部を有し、当該
   センサー部が前記振動の物理量に応じて少なくとも２段
   階に切り換えられる振動子と当該振動子が接触する接触
   子からなることを特徴とする音出し投的用玩具。
2. 【請求項２】 前記音声出力部は、音声合成回路と音声
   出力回路と電源とからなる請求項１記載の音出し投的用
   玩具。
3. 【請求項３】 前記センサー部は、前記出力回路と前記
   音声合成回路との間に接続され、かつ前記振動に対して
   一端が固着された弾性バネからなる振動子と、当該振動
   子の他端が前記振動の振幅に応じて接触する接触子から
   なる請求項１記載の音出し投的用玩具。