JPH05336875A - 爆轟圧力による食肉軟化処理方法及び装置 - Google Patents
爆轟圧力による食肉軟化処理方法及び装置Info
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- JPH05336875A JPH05336875A JP16830292A JP16830292A JPH05336875A JP H05336875 A JPH05336875 A JP H05336875A JP 16830292 A JP16830292 A JP 16830292A JP 16830292 A JP16830292 A JP 16830292A JP H05336875 A JPH05336875 A JP H05336875A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 爆轟によるガス圧を液圧又は弾圧に変換し該
圧力により食肉に高圧を印加して軟化処理することを目
的とする。 【構成】 燃焼室1は火炎の進行につれて断面積が一端
部1Aから次第に小さくなるように設定され、他端部1
Bでは最小断面積をもつ収束部が形成され、他端部1B
の開口に、圧力室12の上面が臨んでいる。燃焼室1内
の火炎は進行と共に該燃焼室の断面積が小さくなるので
圧力が上昇し、他端部1Bではきわめて高い圧力とな
る。この高圧は圧力室12内の圧力媒体に伝達され液圧
又は弾圧に変換される。圧力室12には処理室13が連
通して設けられ、該処理室13内に食肉が収容されてい
て上記圧力を受けて軟化処理される。
圧力により食肉に高圧を印加して軟化処理することを目
的とする。 【構成】 燃焼室1は火炎の進行につれて断面積が一端
部1Aから次第に小さくなるように設定され、他端部1
Bでは最小断面積をもつ収束部が形成され、他端部1B
の開口に、圧力室12の上面が臨んでいる。燃焼室1内
の火炎は進行と共に該燃焼室の断面積が小さくなるので
圧力が上昇し、他端部1Bではきわめて高い圧力とな
る。この高圧は圧力室12内の圧力媒体に伝達され液圧
又は弾圧に変換される。圧力室12には処理室13が連
通して設けられ、該処理室13内に食肉が収容されてい
て上記圧力を受けて軟化処理される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は簡便に高圧の衝撃圧力を
得られる爆轟圧力による食肉軟化処理方法及び装置に関
するものである。
得られる爆轟圧力による食肉軟化処理方法及び装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】食肉の軟化処理に際して食肉に高圧を印
加すると有効な場合があることが知られている。
加すると有効な場合があることが知られている。
【0003】食肉においては、屠殺後の食肉は放置して
おくと硬直してしまう。これは、筋原繊維が硬くなるこ
とによるもので食肉として不適である。通常、肉を軟ら
かくするため屠殺後、牛肉の場合は10日〜2週間、低
温(3〜4℃)で保存して熟成させるが、保存設備や熟
成期間の管理等でコストアップの原因の一つとなる。ま
た、蛋白質分解酵素を肉の表面に振りかけて軟化させる
処理もあるが、肉の性状の悪化が伴う等の問題がある。
そこで、上記食肉の冷凍保存に際して、5〜10分の
間、静的な超高圧を印加して上記筋原繊維を破壊し食肉
を軟化する方法がとられ、一部で実用化されている。
おくと硬直してしまう。これは、筋原繊維が硬くなるこ
とによるもので食肉として不適である。通常、肉を軟ら
かくするため屠殺後、牛肉の場合は10日〜2週間、低
温(3〜4℃)で保存して熟成させるが、保存設備や熟
成期間の管理等でコストアップの原因の一つとなる。ま
た、蛋白質分解酵素を肉の表面に振りかけて軟化させる
処理もあるが、肉の性状の悪化が伴う等の問題がある。
そこで、上記食肉の冷凍保存に際して、5〜10分の
間、静的な超高圧を印加して上記筋原繊維を破壊し食肉
を軟化する方法がとられ、一部で実用化されている。
【0004】上記の静的な超高圧を得る方法としては、
冷間等方圧プレス(CIP:Cold Isostat
ic Pressing)による方法が代表的である。
冷間等方圧プレス(CIP:Cold Isostat
ic Pressing)による方法が代表的である。
【0005】しかしながら、静的超高圧を上記のごとく
長時間印加することは、食肉の味に変化をもたらし、好
ましくない。さらに、装置自体としても、設備費が高い
こと、短時間大量処理が難しいこと、そして必要設置床
面積が大きいこと等の問題がある。
長時間印加することは、食肉の味に変化をもたらし、好
ましくない。さらに、装置自体としても、設備費が高い
こと、短時間大量処理が難しいこと、そして必要設置床
面積が大きいこと等の問題がある。
【0006】そこで、これに代えて、瞬間的に超高圧を
印加することが提案されている。かかる瞬間的超高圧を
液圧として得る方法自体としての代表的なものは次の方
法が知られている。 (a) 液体中に弾丸を打ち込む方法 (b) 液体中で爆薬を燃焼させる方法 (c) ガス圧等で加速されたピストンを液面に衝突さ
せる方法
印加することが提案されている。かかる瞬間的超高圧を
液圧として得る方法自体としての代表的なものは次の方
法が知られている。 (a) 液体中に弾丸を打ち込む方法 (b) 液体中で爆薬を燃焼させる方法 (c) ガス圧等で加速されたピストンを液面に衝突さ
せる方法
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(a)〜(c)の方法により、瞬間的に超高圧を印加し
て食肉を軟化処理する場合、次の1.〜12.に挙げる共通
あるいはそれぞれ固有の問題を有している。 1. 容器内壁全面又は一部が高温高圧場に直接さらされ
ること。 2. 危険でかつ高価な爆薬を使用すること。 3. 大きな騒音を発生すること。 4. 危険性を伴うため、設置場所の制約があること。 5. 到達圧力の大幅変更が難しいこと。 6. 短時間での繰返し運転に適さないこと。 7. 大規模な設備が必要であること。 8. ピストンなどの可動部品の交換が必要であること。 9. 圧力の持続時間が長いため、耐圧設計上の配慮が必
要であること。 10. 液圧室内に固形物等が残留すること。 11. 装置の構造が複雑であるため、保守、点検等がや
りにくいこと。 12. 1ショットにて、1回の衝撃水圧しか得られない
こと。
(a)〜(c)の方法により、瞬間的に超高圧を印加し
て食肉を軟化処理する場合、次の1.〜12.に挙げる共通
あるいはそれぞれ固有の問題を有している。 1. 容器内壁全面又は一部が高温高圧場に直接さらされ
ること。 2. 危険でかつ高価な爆薬を使用すること。 3. 大きな騒音を発生すること。 4. 危険性を伴うため、設置場所の制約があること。 5. 到達圧力の大幅変更が難しいこと。 6. 短時間での繰返し運転に適さないこと。 7. 大規模な設備が必要であること。 8. ピストンなどの可動部品の交換が必要であること。 9. 圧力の持続時間が長いため、耐圧設計上の配慮が必
要であること。 10. 液圧室内に固形物等が残留すること。 11. 装置の構造が複雑であるため、保守、点検等がや
りにくいこと。 12. 1ショットにて、1回の衝撃水圧しか得られない
こと。
【0008】すなわち、上述の(a)の手法にあっては
1〜6,10,12、(b)の手法では1〜7,9〜12、そ
して(c)の手法では1,8,9,11,12の欠点を有
している。
1〜6,10,12、(b)の手法では1〜7,9〜12、そ
して(c)の手法では1,8,9,11,12の欠点を有
している。
【0009】本発明は、上述の従来の手法による諸問題
を解決し、安全で、短時間で繰返し運転でき、かつ極め
て短時間の高圧で処理できる爆轟圧力による食肉軟化処
理方法及び装置を提供することを目的とするものであ
る。
を解決し、安全で、短時間で繰返し運転でき、かつ極め
て短時間の高圧で処理できる爆轟圧力による食肉軟化処
理方法及び装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的は、先ず爆轟による食肉軟化処理方法に関しては、可
燃性混合気を着火することにより発生するデトネーショ
ン波をその進行と共に収束し、収束部で得られる高圧を
液体、弾性体、又はこれらの組合わせから成る圧力媒体
に伝達して液圧又は弾圧に変換し、該圧力により膜体を
介しもしくは直接食肉を加圧することにより達成され
る。
的は、先ず爆轟による食肉軟化処理方法に関しては、可
燃性混合気を着火することにより発生するデトネーショ
ン波をその進行と共に収束し、収束部で得られる高圧を
液体、弾性体、又はこれらの組合わせから成る圧力媒体
に伝達して液圧又は弾圧に変換し、該圧力により膜体を
介しもしくは直接食肉を加圧することにより達成され
る。
【0011】また、上記方法を実施するための装置に関
しては、一端部から他端部へ向け断面積が小さくなる燃
焼室と、燃料の供給を受け点火栓が配設された着火室
と、着火室から分岐して延び上記燃焼室の一端部へ連通
する路程の等しい複数の誘導路と、上記燃焼室の最小断
面積部たる他端部の開口に接続される圧力室と、液体、
弾性体又はこれらの組合わせから成る圧力媒体を備え、
該圧力室には膜体を介してもしくは直接圧力を受ける食
肉が収容されている処理室が臨んでいることにより得ら
れる。
しては、一端部から他端部へ向け断面積が小さくなる燃
焼室と、燃料の供給を受け点火栓が配設された着火室
と、着火室から分岐して延び上記燃焼室の一端部へ連通
する路程の等しい複数の誘導路と、上記燃焼室の最小断
面積部たる他端部の開口に接続される圧力室と、液体、
弾性体又はこれらの組合わせから成る圧力媒体を備え、
該圧力室には膜体を介してもしくは直接圧力を受ける食
肉が収容されている処理室が臨んでいることにより得ら
れる。
【0012】
【作用】かかる本発明において、食肉の軟化処理は次の
要領でなされる。
要領でなされる。
【0013】 先ず、互いに連通せる燃焼室、誘導路
そして着火室にほぼ理論混合比の可燃性混合ガスを充填
する。
そして着火室にほぼ理論混合比の可燃性混合ガスを充填
する。
【0014】 次に、着火室にて着火を行う。
【0015】 着火すると火炎は爆轟(デトネーショ
ン)により誘導路を経て燃焼室内を進行する。その際、
各誘導路は等しい路程となっているので、燃焼室の一端
部には各誘導路火炎が同時に到達する。
ン)により誘導路を経て燃焼室内を進行する。その際、
各誘導路は等しい路程となっているので、燃焼室の一端
部には各誘導路火炎が同時に到達する。
【0016】 燃焼室では、上記火炎は他端部に向け
伝播するが、燃焼室はその断面積が他端部に向け減少す
るので、火炎の圧力は上昇し他端部にて最大値になる。
該他端部の開口には圧力室が接続されて上面が該開口に
臨んでいるので、上記圧力は圧力室内の圧力媒体に伝達
される。
伝播するが、燃焼室はその断面積が他端部に向け減少す
るので、火炎の圧力は上昇し他端部にて最大値になる。
該他端部の開口には圧力室が接続されて上面が該開口に
臨んでいるので、上記圧力は圧力室内の圧力媒体に伝達
される。
【0017】 上記圧力室内の圧力媒体の圧力は膜体
を介しあるいは直接処理室内の食肉に加わり、その軟化
処理がなされる。
を介しあるいは直接処理室内の食肉に加わり、その軟化
処理がなされる。
【0018】なお、処理圧力を2000〜10000気
圧の範囲内に限定することにより、効率よく食肉の軟化
処理が可能となる。すなわち、従来の研究によると20
00気圧程度以下では食肉の軟化効果は著しく減少する
といわれ、さらに10000気圧以上では水分が固体
(高圧氷)となることが知られており、これに伴って、
食肉の性状が悪化することが考えられる。
圧の範囲内に限定することにより、効率よく食肉の軟化
処理が可能となる。すなわち、従来の研究によると20
00気圧程度以下では食肉の軟化効果は著しく減少する
といわれ、さらに10000気圧以上では水分が固体
(高圧氷)となることが知られており、これに伴って、
食肉の性状が悪化することが考えられる。
【0019】
【実施例】以下、添付図面にもとづいて本発明の実施例
を説明する。
を説明する。
【0020】図1は本発明の第一実施例装置の縦断面図
である。図において、1は燃焼室で、下方に向け円錐状
をなし横断面における断面積は上端部1Aで最大、下端
部1Bで最小となって収束部を形成するようになってい
る。
である。図において、1は燃焼室で、下方に向け円錐状
をなし横断面における断面積は上端部1Aで最大、下端
部1Bで最小となって収束部を形成するようになってい
る。
【0021】上記燃焼室1の上端部1Aの内壁はやや上
方に弯曲形成せられ、ここに複数の孔状の誘導路2が連
通している。該複数の誘導路2は上方にて、円板空間状
の分散室3に集束せられている。該分散室3には上方に
延びる着火室4が連通接続されている。そして、該着火
室4の上部には、着火装置6により作動する点火栓5が
設けられていると共に、流量計7,8を経て燃料供給源
9、酸化剤供給源10がそれぞれ接続されている。な
お、11は着火室4及び燃焼室1内の圧力を確認するた
めの圧力計である。
方に弯曲形成せられ、ここに複数の孔状の誘導路2が連
通している。該複数の誘導路2は上方にて、円板空間状
の分散室3に集束せられている。該分散室3には上方に
延びる着火室4が連通接続されている。そして、該着火
室4の上部には、着火装置6により作動する点火栓5が
設けられていると共に、流量計7,8を経て燃料供給源
9、酸化剤供給源10がそれぞれ接続されている。な
お、11は着火室4及び燃焼室1内の圧力を確認するた
めの圧力計である。
【0022】上記燃焼室1の下端部1Bは開口されてお
り、ここに圧力室12が接続され、そしてその直下に液
圧を使用し内部に処理室を有する処理装置13が設けら
れている。上記圧力室12には、本実施例の場合、圧力
媒体としての水等の液体が収容されているが、その液面
は図のごとく上記燃焼室1の下端部1Bに直接面してい
ても、強靭かつ変形容易な膜体で介面を形成していても
よい。上記圧力室12には弁を介して空気抜き用の管1
4、そして弁を介して液圧用の水等の液体供給装置15
が接続されている。
り、ここに圧力室12が接続され、そしてその直下に液
圧を使用し内部に処理室を有する処理装置13が設けら
れている。上記圧力室12には、本実施例の場合、圧力
媒体としての水等の液体が収容されているが、その液面
は図のごとく上記燃焼室1の下端部1Bに直接面してい
ても、強靭かつ変形容易な膜体で介面を形成していても
よい。上記圧力室12には弁を介して空気抜き用の管1
4、そして弁を介して液圧用の水等の液体供給装置15
が接続されている。
【0023】上記処理装置13は内部に、膜体を介して
又は直接圧力を受けて処理されるべき食肉を収容してい
る。
又は直接圧力を受けて処理されるべき食肉を収容してい
る。
【0024】また、上記燃焼室1、誘導路2、分散室3
及び着火室4を真空引きするための真空ポンプ17がつ
接続されている。
及び着火室4を真空引きするための真空ポンプ17がつ
接続されている。
【0025】かかる本実施例装置において、衝撃圧力の
発生そしてこれを利用した食肉の軟化処理は次のごとく
になされる。
発生そしてこれを利用した食肉の軟化処理は次のごとく
になされる。
【0026】 先ず、処理すべき食肉16が処理室1
3内にセットされる。
3内にセットされる。
【0027】 次に、真空ポンプ装置17によって着
火室4、分散室3、誘導路2そして燃焼室1内が所定の
真空度とされる。
火室4、分散室3、誘導路2そして燃焼室1内が所定の
真空度とされる。
【0028】 しかる後、圧力室12及び処理室13
内には水等の液体が充填され、着火室4、分散室3、誘
導路2そして燃焼室1内には、ほぼ理論混合比の可燃性
ガスが、燃料供給源9、酸化剤供給源10により充填さ
れる。
内には水等の液体が充填され、着火室4、分散室3、誘
導路2そして燃焼室1内には、ほぼ理論混合比の可燃性
ガスが、燃料供給源9、酸化剤供給源10により充填さ
れる。
【0029】 かかる設定の完了後、着火装置6によ
って点火栓5を作動させる。着火室4内では着火により
爆轟が起こりその火炎が分散室3そして誘導路2を経て
燃焼室1の上端部1Aに伝播される。その際、複数の誘
導路2の路程はそれぞれ等しく設定されているので、複
数の誘導路2の火炎は同時に上記上端部1Aに達する。
って点火栓5を作動させる。着火室4内では着火により
爆轟が起こりその火炎が分散室3そして誘導路2を経て
燃焼室1の上端部1Aに伝播される。その際、複数の誘
導路2の路程はそれぞれ等しく設定されているので、複
数の誘導路2の火炎は同時に上記上端部1Aに達する。
【0030】 燃焼室1内では火炎は上端部1Aから
下端部1Bへと進行するが、燃焼室1の断面積は下方に
向け次第に小さくなっているために、その圧力は上昇し
下端部1Bではきわめて高圧となる。
下端部1Bへと進行するが、燃焼室1の断面積は下方に
向け次第に小さくなっているために、その圧力は上昇し
下端部1Bではきわめて高圧となる。
【0031】 上記燃焼室1の下端部1Bの開口部に
は、圧力室12内の液体の液面が臨んでいるため、上記
高圧は該液面から液体中へと伝播され、処理室13内に
収容された食肉16に衝撃圧力が加わり、軟化処理が行
われる。
は、圧力室12内の液体の液面が臨んでいるため、上記
高圧は該液面から液体中へと伝播され、処理室13内に
収容された食肉16に衝撃圧力が加わり、軟化処理が行
われる。
【0032】 しかる後、食肉をとり出すと共に、上
記〜の工程を繰り返すことによって、次々と軟化処
理を行うことができる。
記〜の工程を繰り返すことによって、次々と軟化処
理を行うことができる。
【0033】ところで、異なる媒体内を衝撃波が通過す
る場合、音響インピーダンスの違いに応じて、境界面で
衝撃波のエネルギーの一部が反射する現象がみられる
が、食肉は多くの場合大量の水分を含んでおり、したが
って、その音響インピーダンスは水やゴムの場合に近い
値を示す。したがって、圧力媒体として水やゴムを用い
れば、圧力媒体と食肉との境界面でのエネルギーロスを
小さく抑えることができる。
る場合、音響インピーダンスの違いに応じて、境界面で
衝撃波のエネルギーの一部が反射する現象がみられる
が、食肉は多くの場合大量の水分を含んでおり、したが
って、その音響インピーダンスは水やゴムの場合に近い
値を示す。したがって、圧力媒体として水やゴムを用い
れば、圧力媒体と食肉との境界面でのエネルギーロスを
小さく抑えることができる。
【0034】図2に本実施例における爆轟圧力について
数値をもって具体的に説明する。図は燃焼室1の他端部
1Bに臨む液面近傍における圧力測定の結果を示すもの
で、燃焼室中心部でのガス圧を37万気圧としたとこ
ろ、圧力は約15μsec の間生じ、その間に一次波と二
次波が得られた。一次波は3200kgf/cm2 、二次波は
3500kgf/cm2 であった。なお、この圧力は、燃焼室
内に充填するガス圧(量)や混合比を加減することによ
り容易に調整することができる。
数値をもって具体的に説明する。図は燃焼室1の他端部
1Bに臨む液面近傍における圧力測定の結果を示すもの
で、燃焼室中心部でのガス圧を37万気圧としたとこ
ろ、圧力は約15μsec の間生じ、その間に一次波と二
次波が得られた。一次波は3200kgf/cm2 、二次波は
3500kgf/cm2 であった。なお、この圧力は、燃焼室
内に充填するガス圧(量)や混合比を加減することによ
り容易に調整することができる。
【0035】次に、図3にもとづき本発明の第二実施例
装置を説明する。なお、図において図1に示した前実施
例装置と共通部分には同一符号を付してその説明は省略
する。
装置を説明する。なお、図において図1に示した前実施
例装置と共通部分には同一符号を付してその説明は省略
する。
【0036】本実施例では燃焼室1’は半径方向に拡が
る横型に形成されている。該燃焼室1’は下方にふくら
む略球面の一部の上壁面によって中心に向かってその断
面積が減ずる形になっており、中心部にて燃焼室1’が
圧力室12に連通している。
る横型に形成されている。該燃焼室1’は下方にふくら
む略球面の一部の上壁面によって中心に向かってその断
面積が減ずる形になっており、中心部にて燃焼室1’が
圧力室12に連通している。
【0037】かかる本実施例装置によれば、装置寸法を
高くできない場合に都合がよい。作用に関しては、前実
施例の場合と同様であり、火炎は誘導路2から燃焼室
1’の一端部たる周囲部1’Aに到達した後、他端部た
る中心部1’Bに向かって進行する。その進行の際、断
面積の減少に伴い圧力はきわめて高くなる。そして、そ
の高圧は圧力室12内の液体に伝播され、処理装置13
にて衝撃圧力を食肉16に加えて軟化処理が行われる。
高くできない場合に都合がよい。作用に関しては、前実
施例の場合と同様であり、火炎は誘導路2から燃焼室
1’の一端部たる周囲部1’Aに到達した後、他端部た
る中心部1’Bに向かって進行する。その進行の際、断
面積の減少に伴い圧力はきわめて高くなる。そして、そ
の高圧は圧力室12内の液体に伝播され、処理装置13
にて衝撃圧力を食肉16に加えて軟化処理が行われる。
【0038】
【発明の効果】本発明は以上のごとく構成されるので、
その方法にあっては、従来の方法に比して、安価、かつ
容易に立上りが急峻で特性の優れた衝撃処理が行えると
共に衝撃圧のレベルは、爆轟装置の初期充填ガス圧に依
存しているので、圧力制御性に優れており、食肉の寸法
に応じた最適条件の設定が容易に行えるという効果を得
る。
その方法にあっては、従来の方法に比して、安価、かつ
容易に立上りが急峻で特性の優れた衝撃処理が行えると
共に衝撃圧のレベルは、爆轟装置の初期充填ガス圧に依
存しているので、圧力制御性に優れており、食肉の寸法
に応じた最適条件の設定が容易に行えるという効果を得
る。
【0039】また、本発明装置によれば、従来技術のよ
うに爆薬を用いないため、設定上の制約を受けない装置
となり、又、連続的に衝撃圧を発生させることができて
量産システムへの転用が図れるという効果を得る。
うに爆薬を用いないため、設定上の制約を受けない装置
となり、又、連続的に衝撃圧を発生させることができて
量産システムへの転用が図れるという効果を得る。
【0040】さらには、食肉の味を変えることなく軟化
処理が行われるという効果をももたらす。
処理が行われるという効果をももたらす。
【図1】本発明の第一実施例装置の縦断面図である。
【図2】図1装置における液圧波形の一例を示す図であ
る。
る。
【図3】第二実施例装置の断面図である。
1 燃焼室 1’ 燃焼室 1A 一端部(上端部) 1’A 一端部(周囲部) 1B 他端部(下端部) 1’B 他端部(中央部) 2 誘導路 4 着火室 5 点火栓 12 圧力室 13 処理室 16 食肉
Claims (3)
- 【請求項1】 可燃性混合気を着火することにより発生
するデトネーション波をその進行と共に収束し、収束部
で得られる高圧を液体、弾性体、又はこれらの組合わせ
から成る圧力媒体に伝達して液圧又は弾圧に変換し、該
圧力により膜体を介しもしくは直接食肉を加圧する爆轟
圧力による食肉軟化処理方法。 - 【請求項2】 一端部から他端部へ向け断面積が小さく
なる燃焼室と、燃料の供給を受け点火栓が配設された着
火室と、着火室から分岐して延び上記燃焼室の一端部へ
連通する路程の等しい複数の誘導路と、上記燃焼室の最
小断面積部たる他端部の開口に接続される圧力室と、液
体、弾性体又はこれらの組合わせから成る圧力媒体を備
え、該圧力室には膜体を介してもしくは直接圧力を受け
る食肉が収容されている処理室が臨んでいることとした
爆轟圧力による食肉軟化処理装置。 - 【請求項3】 食肉に加わる圧力が2000〜1000
0気圧の範囲であることとした請求項2に記載の爆轟圧
力による食肉軟化処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16830292A JPH05336875A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 爆轟圧力による食肉軟化処理方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16830292A JPH05336875A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 爆轟圧力による食肉軟化処理方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05336875A true JPH05336875A (ja) | 1993-12-21 |
Family
ID=15865503
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16830292A Pending JPH05336875A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 爆轟圧力による食肉軟化処理方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05336875A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001000037A1 (en) * | 1999-06-29 | 2001-01-04 | Hydrodyne Incorporated | Improved system for treating meat |
-
1992
- 1992-06-04 JP JP16830292A patent/JPH05336875A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001000037A1 (en) * | 1999-06-29 | 2001-01-04 | Hydrodyne Incorporated | Improved system for treating meat |
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