JPH05336420A - 撮影装置 - Google Patents

撮影装置

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JPH05336420A
JPH05336420A JP4144138A JP14413892A JPH05336420A JP H05336420 A JPH05336420 A JP H05336420A JP 4144138 A JP4144138 A JP 4144138A JP 14413892 A JP14413892 A JP 14413892A JP H05336420 A JPH05336420 A JP H05336420A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速撮影しての撮影速度を維持しつつ、所望
の枚数の連続画像を得ること。 【構成】 入社光を分割する光分割手段を備える。撮像
手段は、光分割手段が分割した光線を電子流に変換する
と共に該電子流を増強する光増強手段と、撮像素子を備
える。撮像素子は、光増強手段から入射する電子流の強
度に応じて電気信号を発生するセンサ部を設けた複数の
画素と、画素内又は画素近傍に設けた複数の電気信号蓄
積部を備える。信号処理手段は、各画素から読出した信
号に急激な変化が生じたことを検出した場合に検出信号
を出力する。トリガー信号発生手段は、検出信号が入力
されると、各撮像手段の作動を停止させるトリガー信号
を発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮影装置に関し、詳し
くは、光分割手段によりそれぞれ光線が入射される複数
の撮像手段を備えた撮影装置であって、高速撮影として
の撮影速度及び解像度を維持しつつ、動画を構成可能な
所望の枚数の連続画像を得ることができる撮影装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より提供されている高速撮影用の撮
影装置としては、例えば、いわゆるドラムカメラとミラ
ーの回転を組み合わせた撮影装置や、イメージコンバー
タ型マルチフレーミングカメラ(以下、イメージコンバ
ータ型カメラと称する。)がある。上記ドラムカメラと
ミラーの回転を組合わせた撮影装置は、現在最も高速の
撮影が可能なフィルム式カメラであって、その撮影速度
は、107枚/秒(pictureper second、以下ppsと略
称する。)程度である。また、この撮影装置で連続して
撮影することができる枚数(連続画像枚数)は、100
枚程度である。
【0003】一方、上記したイメージコンバータ型カメ
ラは、マイクロチャンネルプレート型イメージインテン
シファイヤ(以下、MCP型IIと称する。)を備え、
このMCP型IIの光電面で電子に変換された光画像を
蛍光面に当てて画像としてみせる際に、蛍光面を複数の
画像に分割しておき、電圧を急変させて電子流を曲げ、
画面上に連続画像を写し出す方式を採用している。この
イメージコンバータ型カメラでは、撮影速度は3×10
7pps程度であり、連続画像枚数は10枚程度であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような撮影装置
において、ビデオカメラとして使用することができる程
度の動画像を得るためには、ある程度の連続画像枚数が
必要である。即ち、人間が連続運動と認識し得る最低速
度は、5pps程度であるが、撮影速度が5ppsであ
って、連続画像枚数が100枚程度であれば、多少画像
がぎこちないとはいえ約20秒間の動画像を得ることが
でき、一応ビデオカメラとして使用することができる。
従って、連続画像枚数が100枚程度あることが、高速
撮影装置をビデオカメラとして使用するための条件とな
る。
【0005】しかしながら、上記ドラムカメラとミラー
の回転を組合わせた装置では、連続枚数は100枚程度
あるものの、光量が著しく不足してしまい、強い照明を
照射することができない現象の撮影が困難である等の不
都合がある。
【0006】また、上記イメージコンバータ型カメラ
は、上記したようにMCP型IIを備えるため光量の点
では問題がなく、また、撮影速度についても十分な値を
得ることができるが、連続画像枚数が10枚程度であり
動画像を構成するために必要な枚数を得ることができ
ず、ビデオカメラとして使用することはできない。ま
た、このイメージコンバータ型カメラは、大型であると
共に、各連続画像間の相対的なひずみが生じるという問
題もある。
【0007】一方、上記のような撮影装置では、十分な
解像度、光量が得られ、かつ、動画像を構成し得るよう
な連続画像枚数が得られても、所望の瞬間の画像を得る
ことができなければ、実用上問題がある。例えば、爆発
現象や破壊現象を撮影する場合に、この爆発や破壊の瞬
間を確実に撮影できる必要がある。
【0008】また、上記のような撮影装置で科学計測を
目的とする撮影を行う場合、撮影対象に応じて、種々の
撮影条件を設定できることが好ましい。例えば、撮影対
象に応じて、カラー撮影とモノクローム撮影を使い分け
たり、一つの被写体を異なる波長で同時に撮影したり、
ある程度撮影速度が低くなっても高い解像力を得られる
ことが好ましい場合等がある。しかしながら、上記した
ドラムカメラ、イメージコンバータ等の従来の撮影装置
は、このような要求に応えることができなかった。
【0009】本発明は、上記のような従来の高速撮影装
置における問題を解決するためになされたものであっ
て、高い撮影速度を維持しつつ、動画像を構成し得る連
続画像枚数を有し、かつ、所望の瞬間の画像を確実に得
ることができる撮影装置を提供することを目的としてな
されたものである。また、本発明は、被写体に応じて、
撮影する周波数等の撮影条件を種々に設定できるように
することを目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、入射
光を複数に分割する光分割手段と、該光分割手段が分割
した光線を電子流に変換すると共に該電子流を増強する
光増強手段と、該光増強手段から入射する電子流の強度
に応じて電気信号を発生するセンサ部を設けた複数の画
素を備えると共に該画素内又は画素近傍に複数の電気信
号蓄積部を設けた撮像素子とを備え、上記センサ部に発
生した電気信号を電気信号蓄積部に上書きして蓄積する
複数の撮像手段と、上記撮像素子の画面の輝度に急激な
変化が生じたか否かを監視して、急激な変化が生じたこ
とを検出した場合に検出信号を出力する信号処理手段
と、上記信号処理手段から検出信号が入力されると、上
記撮像手段に対して電気信号の上書き停止を命令するト
リガー信号を発生するトリガー信号発生手段と、を備え
ることを特徴とする撮影装置を提供するものである。
【0011】具体的には、各撮像手段は、それぞれ電気
信号蓄積部からの電気信号の排出、該電気信号を排出し
た電気信号蓄積部へのセンサ部に発生した電気信号の蓄
積、及び、全画素のセンサ部から電気信号を上記信号処
理手段にいっせい排出して画面の輝度の監視を行うモニ
タリングとを繰り返し、各撮像手段を所定の時間遅れを
持たせて同期させている。
【0012】あるいは、各撮像手段は、電気信号蓄積部
の電気信号を保持する一方、各画素のセンサ部から電気
信号を上記信号処理手段にいっせい排出し、画面の輝度
の急激な変化の監視を行うモニタリングモードと、セン
サ部に発生した電気信号の電気信号蓄積部への蓄積を行
う書き込みモードと、電気信号蓄積部の電気信号を保持
する保持モードとを順次繰り返し、画面の輝度の急激な
変化が検出されてトリガー信号が入力されると、上記保
持モードの撮像手段は電気信号蓄積部の電気信号をその
まま保持し、上記モニタリングモードにある撮像手段は
モニタリングを停止すると共に、電気信号蓄積部から電
気信号を排出し、上記書き込みモードにある撮像手段は
信号の蓄積を継続し、書き込みモードにある撮像手段の
全電気信号蓄積部に電気信号を蓄積した後に上記モニタ
リングモードであった撮像手段を書き込みモードとする
構成としてもよい。
【0013】また、本発明では、上記複数の撮像手段を
完全同期させると共に、撮像手段の全部又は一部にフィ
ルタ手段を装着してもよい。
【0014】
【作用】本発明に係る撮影装置では、上記のような構成
としているため、撮影時には、撮像素子のセンサ部から
出力された信号を電気信号蓄積手段に順次上書きして蓄
積する一方、上記信号処理手段が急激な変化を検出して
トリガー信号発生手段がトリガー信号を発生すると、こ
の電気信号蓄積手段への上書きを停止する。そして、撮
影終了後に電気信号蓄積手段に蓄積した信号を読出し、
画像を構成する。
【0015】また、本発明の撮影装置において、各撮像
手段が電気信号蓄積部からの電気信号の排出、該電気信
号を排出した電気信号蓄積部へのセンサ部に発生した電
気信号の蓄積、及び、全画素のセンサ部から電気信号を
上記信号処理手段にいっせい排出して画面の輝度の監視
を行うモニタリングとを繰り返し、かつ、各撮像手段を
所定の時間遅れを持たせて同期させた場合には、高速撮
影としての撮影速度を維持しつつ、所望の枚数の連続画
像を撮影することができる。即ち、A個の撮像手段を備
え、各撮像素子の画素がそれぞれB個の電気信号蓄積部
を備える場合、A×B枚の連続画像を得ることができ、
上記撮像素子の全部の画素をC個一組の画素の組に区分
とした場合には、A×B×C枚数の連続画像を得ること
ができるため、撮像手段、電気信号蓄積部の数や一組の
画素の数を適宜設定することにより、ビデオ装置として
使用することができる約100枚程度の連続画像枚数を
得ることができると共に、各撮像手段を時間遅れを持た
せて同期しているため、所望の撮影速度を達成すること
ができる。
【0016】また、上記のように各撮像手段が、モニタ
リングモード、書き込みモード、保持モードを順次繰り
返す構成とした場合にも、上記の場合と同様に、A個の
撮像手段の画素がそれぞれB個の電気信号蓄積部を備え
る場合、A×B枚の連続画像を得ることができ、更に、
全画素をC個一組の画素の組に区分とした場合には、A
×B×C枚数の連続画像を得る。また、この場合、書き
込みモードにある撮像手段はセンサ部から電気信号蓄積
部への電気信号の蓄積のみを行うため、撮像素子のシャ
ッタリングと同じ時間間隔で電気信号の蓄積を行うこと
が可能であり、所望の撮影速度を得ることができる。
【0017】また、本発明の撮影装置では、上記複数の
撮像手段にフィルタ手段を装着すると共に、上記複数の
撮像手段を完全同期させた場合には、被写体の温度変化
の監視や流体の計測を行うことができる。
【0018】例えば、一つの撮像手段に特定の長波長の
みを透過するフィルタ手段を装着し、他の撮像手段に、
特定の短波長の光線のみを透過するフィルタ手段を装着
した場合には、各画像毎にこれらの撮像手段により得ら
れた長波長と短波長の比率を求めることにより、被写体
の温度変化を監視することができる。
【0019】一方、流体の計測を行う場合について説明
する。一つの撮像手段に波長が500nm程度以下の光の
みを透過する特殊なフィルターを装着すると共に、他の
撮像手段に波長が520nm程度以上の光のみを透過する
特殊なフィルター9Cを装着する一方、計測を行う流体
には、微小な粒子を多数投入すると共に、蛍光染料を混
入し、Arイオンレーザーを照射する。このArイオン
レーザーを照射すると、粒子による散乱光が476nm
〜514nm程度でピークを有する一方、上記蛍光染料
による蛍光光線は、600nm程度がピークとなる。一
つの撮像手段には、粒子によるArレーザーの散乱光の
みを撮影することができるので、粒子の運動のみを確認
することができ、同時に他方の撮像手段は蛍光染料で色
付けされた流体の運動のみを撮影することができる。
【0020】
【実施例】次に、図面に示す実施例に基づき本発明につ
いて詳細に説明する。図1から図6に示す本発明の第1
実施例に係る撮影装置は、カメラ部1、本体部2及びモ
ニタ手段3を備えている。
【0021】上記カメラ部1では、撮像レンズ系4の後
方にビームスプリットプリズムからなる光分割手段5を
配置し、この光分割手段5内に設けた1/3反射膜6と
1/2反射膜7とによって、被写体から上記撮像レンズ
系4を介して入射した入射光を三等分する構成としてい
る。
【0022】また、光分割手段5の出射面にはそれぞれ
第1、第2及び第3撮像手段8A、8B、8Cを配置し
ており、光分割手段5により分割された入射光をそれぞ
れ第1、第2及び第3撮像手段8A、8B、8Cに入射
させる構成としている。上記出射面には、所望のフィル
タ手段9A、9B、9Cを着脱自在に取付けることがで
きる構成としており、第1、第2及び第3撮像手段8
A、8B、8Cに、それぞれフィルタ手段9A、9B、
9Cを透過した光線を入射させることができるようにし
ている。
【0023】上記第1、第2及び第3撮像手段8A、8
B、8Cはフレーミングカメラからなり、光分割手段5
から入射する光線を電子流に変換する撮像ユニット11
と、この撮像ユニット11を制御する制御ユニット12
を備えている。
【0024】上記撮像ユニット11は、図2に詳細に詳
細に示すように、通常のMCP型イメージインテンシフ
ァイヤ(以下、「MCP型II」と略称する。)から蛍
光面を取り除いてなる光増強手段13に撮像素子14を
直接取付けた構成としている。
【0025】上記光増強手段13は、真空管15の前部
に取付けた入射ファイバーガラス16の後面に光電面1
7を設け、この光電面17の後方に所要間隔を空けて、
マイクロチャンネルプレート18(以下、「MCP」と
略称する。)を配置し、このMCP18に撮像素子13
を直接取付けている。上記光電面17及びMCP18に
は制御ユニット12を接続しており、この制御ユニット
12からの信号によりゲーティングを行う構成としてい
る。
【0026】図2中矢印で示す光増強手段13に入射す
る光線は、入射ファイバーガラス16を介して光電面1
7に達する。光電面17に達した光線はその光量に応じ
て電子に変換され、この電子がMCP18の多数の小孔
に入射する。MCP18の小孔内では、1個の光電子が
壁面と衝突して多数の二次電子を発生するアバランシュ
現象を生じ、この現象を繰り返して電子数が増加する。
MCP18から射出された光電子は、電界により加速さ
れた状態で撮像素子14に入射する。
【0027】図3から図6に示す第1実施例の撮像素子
14は、256(行)×256(列)=65,636個
の画素20からなる受光面21を備えたMOS型の撮像
素子である。また、第1実施例では、図4及び図5に示
すように、これらの画素20を回路上、図中上下左右4
個の画素を一組とする、128×128=16,384
組の画素の組に区分けしている。また、撮像素子14の
受光面21は、図中上半分の(128×64)組×4=
32,768個の画素からなる第1区画l1と、図中下
半分の同数の画素からなる第2区画l2に区分してい
る。
【0028】以下の説明のために、上記画素20に対し
て、図4に示すように、図中左上から右にi=1,2,
3,・・・,256、改行して、i=257,258,
・・・,512というように、i=1からi=65,5
36までの番号を付す。また、上記した各画素の組につ
いては、図5に示すように、各画素の組内で、図中左上
の画素20にm=1、右上の画素20にm=2、左下の
画素20にm=3、右下の画素20にm=4という番号
を付す。従って、受光面21上には、m=1,2,3,
4の画素がそれぞれ、65,536÷4=16,384
個存在する。
【0029】図6に示すように、各画素20は、それぞ
れ光増強手段13からの電子流を感知して電気信号を発
生する電極からなるセンサ部23と、このセンサ部23
の電気信号を蓄積するための電気信号蓄積部24を備え
ている。第1実施例では、一つの画素20はそれぞれ8
個の電気信号蓄積部24を備えている。説明のため、各
電気信号蓄積部24には、k=1,2,3,4,5,
6,7,8の番号を付すが、図6中には、k=1、k=
2及びk=8の電気信号蓄積部24のみを図示し、k=
3,4,5,6,7に対応する電気信号蓄積部について
は省略している。尚、第1実施例では、上記のように電
気信号蓄積部24を画素20の内部に設けているが、電
気信号蓄積部24は画素20の近傍に設けてもよい。
【0030】上記k=1からk=8の電気信号蓄積部2
4と上記センサ部23との間には、それぞれ水平MOS
トランジスタ26と垂直MOSトランジスタ27を介在
させている。また、上記垂直MOSトランジスタ27と
センサ部23との間から信号排出線28を分岐させてお
り、この信号排出線28に排出用水平MOSトランジス
タ29を介在させている。
【0031】各水平MOSトランジスタ26は、図3に
のみ示す水平ゲート線35を介して、信号蓄積用水平レ
ジスタ36と接続している。また、上記水平ゲート線3
5には、分岐線37を設けており、各水平MOSトラン
ジスタ26を、この分岐線37を介して信号読出用水平
レジスタ38と接続している。以下、説明のために水平
ゲート線35に対して図3中左側から順にa=1,2,
・・・,255,256と番号を付す。
【0032】上記垂直MOSトランジスタ27は、図3
にのみ示す垂直ゲート線40を介して信号蓄積用垂直レ
ジスタ41と接続している。また、上記垂直ゲート線4
0には分岐線42を設けており、この分岐線42を介し
て垂直用MOSトランジスタ27を信号読出用垂直レジ
スタ43と接続している。上記したように、各画素20
はそれぞれ8個の電気信号蓄積部24を備えているた
め、受光面21全体では、8×256=2048本の垂
直ゲート線40を備えている。以下、説明のため、垂直
ゲート線40に対して図中上方から順にb=1,2,・
・・,2047,2048と番号を付す。
【0033】また、上記第1区画l1の画素20、即
ち、i=1からi=32,768の画素20は、その信
号排出線28を第1信号読出線45に接続する一方、第
2区画l2の画素20、即ち、i=32,769からi
=65,536の画素20は、その信号排出線28を第
2信号読出線46と接続している。
【0034】更に、上記排出用水平MOSトランジスタ
29は、図3にのみ示す排出用水平ゲート線48を介し
て排出用水平レジスタ49に接続している。以下、説明
のため、排出用水平ゲート線48に対してc=1,2,
3,・・・,254,255,256と番号を付す。
【0035】第1実施例では、上記レジスタ36、3
8、41、43、49により、MOSトランジスタ2
6、27、29を下記のように制御する構成としてい
る。即ち、撮影及びモニタリング時には、まず、信号蓄
積用水平レジスタ36から奇数の水平ゲート線35、即
ち、a=1,3,5,・・・251,253,255に
対応する水平ゲート線35に信号を出力して各画素の組
のm=1及びm=3の画素20について水平MOSトラ
ンジスタ26を全部開く。
【0036】この状態で、まず、第1ステップとして、
信号蓄積用垂直レジスタ41からb=1,17,33,
2009,2025,2041の垂直ゲート線40に信
号を出力して、各画素の組のm=1の画素20の、セン
サ部23とk=1の電気信号蓄積部24との間に介在さ
せた垂直M0Sトランジスタ27を開くと共に、信号排
出用水平レジスタ49から奇数の信号排出用水平ゲート
線46、即ち、c=1,3,5,・・・,251,25
3,255に対応する信号排出用水平ゲート線46に信
号を出力し、排出用水平MOSトランジスタ29を開
き、m=1の画素20のk=1の電気信号蓄積部24か
ら信号を排出し、電荷が蓄積されない空の状態とする。
この第1ステップで電気信号蓄積部24から排出された
電気信号は、本体部2側に送られることなくドレンされ
る。
【0037】次に、第2ステップとして信号蓄積用垂直
シフトレジスタ41からb=1,17,33,・・・2
009,2025,2041の垂直ゲート線40に信号
を出力して、各画素の組のm=1の画素20において、
k=1で示す第1の電気信号蓄積部24とセンサ部23
の間に介在させた垂直MOSトランジスタ27を開き、
センサ部23の電荷を上記ステップ1で空にしたk=1
の電気信号蓄積部24に蓄積する。
【0038】次に、第3ステップとして、排出用垂直レ
ジスタ49からc=1,17,33,・・・,200
9,2025,2041の排出用垂直ゲート線48に信
号を出力して、m=1の画素20のセンサ部23から信
号をいっせいに排出する。このとき、上記したように第
1区画l1の画素20から排出された電気信号が第1信
号読出線45から排出される一方、第2区画l2の画素
20から排出された電気信号は第2信号排出線46から
排出される。この第3ステップで排出された信号は、モ
ニタリングを行うために、後述する第1アンプ手段53
及び第1A/D変換手段54を介して信号処理手段56
に送られる。
【0039】次に、第4ステップでは、第1ステップと
同様にして各画素の組のm=1の画素のk=2の第2電
気信号蓄積部24の電荷を排出し、第5ステップでは第
2ステップと同様にして、m=1の画素20において、
センサ部23の電荷をk=2の電気信号蓄積部24に蓄
積する。また、第6ステップでは、第3ステップと同様
にして、モニタリングのためにm=1の画素20のセン
サ部23から信号をいっせいに排出する。
【0040】以下、第7ステップから第24ステップで
は、上記第1ステップから第6ステップと同様にして、
m=1の画素20のk=3の電気信号蓄積部24からk
=8の電気信号蓄積部24に対して、信号の排出、電気
信号の蓄積、及び、センサ部23からの信号のいっせい
排出を順次繰り返す。
【0041】第25ステップから第50ステップでは、
信号蓄積用水平シフトレジスタ36からa=2,4,
6,・・・,252,254,256で表される偶数の
水平ゲート線35に信号を出力して各画素の組のm=2
及びm=4の画素20について水平MOSトランジスタ
26を全部開く。更に、この状態で、上記第1ステップ
から第24ステップと同様にして、m=2の画素20の
第1から第8の電気信号蓄積部24からの信号の排出、
第1から第8の電気信号蓄積部24への信号の蓄積、及
び、m=2の画素のセンサ部23からモニタリングのた
めの信号の排出を順次繰り返す。
【0042】また、以下同様に、m=3の画素20及び
m=4の画素20について、k=1からk=8の電気信
号蓄積部24からの信号の排出、k=1からk=8の電
気信号蓄積部への信号の蓄積、及び、センサ部23から
の信号のいっせい排出を順次に繰り返す。更に、m=4
の画素のk=8電気信号蓄積部24に信号を蓄積した
後、再び上記第1ステップにもどり、m=1の画素20
のk=1からk=8の電気信号蓄積部24への信号の上
書きとセンサ部23からの信号の排出を繰り返す。
【0043】上記のように第1実施例では、各撮像手段
8A、8B、8Cでは、電気信号蓄積手段24から電気
信号を排出するステップ(排出ステップ)、その電気信
号を排出した空の状態の電気信号蓄積部24にセンサ部
23から電気信号を上書き、蓄積するステップ(蓄積ス
テップ)、及び、モニタリングために受光面を構成する
全画素のセンサ部から電気信号をいっせい排出するステ
ップ(モニタリングステップ)を順次繰り返す構成とし
ている。
【0044】一方、信号読出時には、M0Sトランジス
タ26、27、29を以下のように制御する構成として
いる。まず、読出時には、信号排出用水平レジスタ49
から信号を送り、i=1からi=256の全部の画素2
0の排出用水平MOSトランジスタ29を開く。
【0045】この状態で、信号読出用水平及び垂直シフ
トレジスタ38、43より信号を送って、水平及び垂直
MOSトランジスタ29、30を開いて、m=1の画素
20のk=1の電気信号蓄積部24からk=8の電気信
号蓄積部24、m=2の画素20の第2の電気信号蓄積
部24から第8の電気信号蓄積部24、更に、同様にm
=3、m=4の第1から第8電気信号蓄積部24の順で
順次信号を読み出す。
【0046】上記各撮像手段8A、8B、8Cの制御ユ
ニット12は、撮像ユニット11に対して、所定のシャ
ッタリング速度及びシャッタリング間隔となるように、
撮像ユニット11のMCP18及び光電面17に対して
ゲーティング信号を送信すると共に、撮像素子13のレ
ジスタ36、38、41、43、49に信号を出力して
MOSトランジスタの開閉を制御する構成としている。
【0047】また、各制御ユニット12には、同期信号
設定手段52から同期信号を入力し、この同期信号によ
り、各撮像手段8A、8B、8Cの撮像ユニット11が
ゲーティング信号を出力するタイミング及びMOSトラ
ンジスタの開閉のタイミングを調整して、各撮像手段8
A、8B、8Cを完全に同期させるのか、所定の時間遅
れを持たせるのかを設定できる構成としている。
【0048】各撮像手段8A〜8Cは、それぞれ第1ア
ンプ手段53、第1A/D変換手段54を介して信号処
理手段56に接続しており、上記のようにモニタリング
時に、第1区画l1及び第2区画l2から出力された信
号の総和を増幅及びデジタル変換を行った後に、信号処
理手段56に送る構成としている。
【0049】上記信号処理手段56は、上記のように各
撮像手段12の第1及び第2区画l1、l2を構成する
センサ部23が出力する信号の総和を監視し、第1及び
第2区画l1、l2のうちの一方に急激な変化が生じた
場合には、トリガー信号発生手段57にトリガー信号の
出力を命令する信号を出力する。
【0050】上記トリガー信号発生手段57は、信号処
理手段56からの信号を受けて、撮影及びモニタリング
の停止を命令するトリガー信号を上記第1から第3撮像
手段8A、8B、8Cの制御手段12に出力する構成と
している。
【0051】また、第1から第3撮像手段8A、8B、
8Cは、それぞれ第2アンプ手段58を介して、第2A
/D変換手段59に接続しており、信号読出時に、各画
素20の第1から第8の電子信号蓄積部24から読出し
た信号を増幅及びA/D変換して、メインメモリ60に
シリアルに入力する構成としている。
【0052】更に、第1実施例では、上記メインメモリ
60に送られた画像信号をバッファメモリ61を備える
画像処理手段62に送り、この画像処理手段62で画像
信号を画像に形成した後、その内容を再びメインメモリ
60に送り、画像データとして記憶する構成としてい
る。
【0053】次に、上記の構成からなる本実施例の作動
的特徴について説明する。上記したように、第1実施例
では、各撮像手段8A、8B、8Cのシャッタリング時
間、シャッタリング間隔を制御ユニット12により制御
可能であり、各撮像手段8A、8B、8Cの同期のさせ
方については同期信号設定手段52により設定可能であ
る。また、本実施例では、出射面にフィルタ9を着脱す
ることができる構成としている。以下の説明では、これ
らの設定を異ならせた場合毎に分けて説明する。
【0054】まず、上記したように各撮像手段8A、8
B、8Cは上記したように排出ステップ、蓄積ステップ
及びモニタリングステップを繰り返すが、各ステップ間
の時間間隔、即ち、MCP18及び光電面17のゲーテ
ィング間隔及びMOSトランジスタのスイッチング間隔
(以下、ステップ間隔△tと称する。)を1/3×10
-7秒に設定する。また、図7で示すように、第1、第2
及び第3撮像手段8A、8B、8Cを、上記ステップ間
隔△tと等しい時間遅れで、即ち、1/3×10-7秒の
間隔で順に遅延して同期させる。更に、フィルタ9はい
ずれの撮像手段8にも装着しないものとする。
【0055】この場合、撮影及びモニタリング時には、
上記したように各撮像手段8A、8B、8Cの撮像素子
24は、電気信号蓄積部24からの信号の排出、蓄積及
びセンサ部23からのモニタリングのための信号の排出
を順次に行う構成としているため、各撮像手段8につい
て着目すると、図7に示すように、3×△t間隔、即
ち、1×10-7秒間隔で、電気信号蓄積部24への信号
の蓄積と、モニタリングのためのセンサ部23からの信
号の排出が繰返される。
【0056】また、上記のように各撮像手段8のゲーテ
ィング間隔を△tで遅延させているため、1/3×10
-7秒間隔で、第1撮像手段8A、第2撮像手段8B、第
3撮像手段8Cの順で、また、第1から第3撮像手段8
A〜8Cのぞれぞれについては、k=1からk=8の順
で電気信号蓄積部24に1つの画面に対応する電気信号
が蓄積される。また、このように電気信号蓄積部24に
電気信号を蓄積する前のステップでは、その電気信号蓄
積部24から電気信号を排出して電気信号蓄積部24を
空の状態とされる。更に、1/3×10-7間隔で、第1
撮像手段8A、第2撮像手段8B、第3撮像手段8Cの
順に画素20の受光面21の第1区画l1及び第2区画
l2の画素からモニタリングのための電気信号がいっせ
い排出される。
【0057】上記のように撮像手段8A、8B、8Cか
ら排出された信号は、第1アンプ手段53、第1A/D
変換手段54を介して信号処理部56に送られる。モニ
タリング中は上記の作動が繰り返され、各撮像手段8
A、8B、8Cでは、m=1の画素20のk=1の電気
信号蓄積部24からm=4の画素のk=8の電気信号蓄
積部24に順次信号が上書されていく。
【0058】上記信号処理手段56が、第1区画l1又
は第2区画l2から排出される信号の総和に急激な変化
が生じたことを検出すると、トリガー信号発生手段57
に信号が送られ、トリガー信号発生手段57から各撮像
手段8A、8B、8Cの制御手段12に信号が送られ、
ゲーティング及びMOSトランジスタの作動が停止さ
れ、このトリガー信号の入力と同時に、上記電気信号蓄
積部24への信号の上書が停止する。
【0059】この時、上記したように3台の撮像手段8
A、8B、8Cの撮像素子13の画素20をm=1から
m=4の4個の画素の組に分け、かつ、各画素20はk
=1からk=8の8個の電気信号蓄積部24を備えてい
るため、撮影装置全体としては、被写体の急変が生じる
直前の3(台)×4(個)×8(個)=96枚の連続画
像が記憶されていることになる。尚、上記トリガー信号
を各撮像手段8A、8B、8Cの制御ユニット12に入
力してから、電気信号蓄積部24への信号の上書を停止
するまでの間の時間遅れを調整することにより、急変発
生前後又は急変発生後の連続画像を得ることができる。
【0060】上記のように撮影が終了した後には、各撮
像手段13の各画素20の第1から第8の電気信号蓄積
部24に蓄積された電気信号を第2アンプ手段58、第
2A/D変換手段59を介してメインメモリ60にシリ
アルに送る。メインメモリ60に送られた信号は、画像
処理手段62に送られ、第1から第3撮像手段8A〜8
Cのm=1の画素20のk=1の電気信号蓄積部24か
らの信号、第1から第3撮像手段8A〜8Cのm=2の
画素20のk=1からk=8の電気信号蓄積部24から
読み出した信号、第1から第3撮像手段のm=3の画素
20のk=1からk=8の電気信号蓄積部24から読出
した信号、第1から第3撮像手段8A〜8Cのm=4の
画素20の電気信号蓄積部24に蓄積された信号の順、
即ち、撮影された画像順に並べられ、この画像データは
再びメインメモリ60に送られる。
【0061】上記のように、第1実施例の撮像装置で
は、上記複数の撮像手段を所定の時間遅れを持たせて同
期させることにより、1台の撮像手段で撮影を行った場
合には、連続画像間の時間間隔が3×△t=1×10-7
秒、即ち、撮影速度が1×107pps、連続画像枚数
が32枚であるのに対して、撮影速度が3倍の3×10
7pps、連続画像枚数も3倍の96枚となり、高速撮
影速度を維持しつつビデオ装置として使用することがで
きる。
【0062】次に、上記第1から第3撮像手段8A、8
B、8Cに特種なフィルタ手段を装着する場合について
説明する。第1撮像手段8Aにはフィルタ手段を装着せ
ず、第2撮像手段8Bに装着するフィルタ手段9Bを、
特定波長のみを透過するフィルタ、第3撮像手段9Cに
装着するフィルタ手段9Cを、上記第2撮像手段に装着
したフィルタよりも短い波長の特定光線のみを透過する
フィルタとし、第1から第3撮像手段8A〜8Cを図8
に示すように完全同期する。
【0063】このような設定下において、例えば、炎を
撮影すると、第1撮影手段8Aでは、通常の高速撮影に
よる撮影を行うことができる一方、第2撮像手段8Bで
撮影した画像と第3撮像手段8Cで撮影した画像の信号
の強度を比較して2つの波長での信号の強度の比を求め
ることにより炎の温度を求めることができる。
【0064】次に、この第1実施例の撮影装置により、
特殊なフィルターを使用して流体の計測を行う場合につ
いて説明する。まず、第1撮像手段8Aにはフィルター
を装着せず、第2撮像手段8Bには、波長が520nm程
度以下の光のみを透過する特殊なフィルター9Bを装着
すると共に、第3撮像手段8Cには、波長が520nm程
度以上の光のみを透過する特殊なフィルター9Cを装着
する。また、第1から第3撮像手段8A〜8Cは完全同
期させる。
【0065】一方、計測を行う流体には、微小な粒子を
多数投入すると共に、蛍光染料を混入する。また、これ
ら粒子及び蛍光染料を投入した流体に、Arイオンレー
ザーを照射する。このArイオンレーザーを照射する
と、粒子による散乱光が476nm〜514nm程度で
ピースを有する一方、上記蛍光染料による蛍光光線は、
588nm程度がピークとなる。
【0066】上記のような粒子及び蛍光染料を投入した
流体を第1実施例の撮影装置で撮影すると、第2撮像手
段8Bは、粒子によるArレーザーの散乱光のみ撮影す
ることができるため、粒子の運動のみ確認することがで
き、同時に第3撮像手段8Cは蛍光染料で色付けされた
流体の運動のみを撮影することができる。更に、第1撮
像手段8Aでは通常の画像を得ることができる。従っ
て、液・液二相流の場合、蛍光染料で全体の流れパター
ン、粒子追跡により正確な流速場が得られる。また、固
体粒子の場合、流体運動と固体粒子の運動の相互干渉を
知ることができる。
【0067】また、第1実施例において第1から第3撮
像手段8A〜8Cのいずれにも、フィルタ手段を装着せ
ず、かつ、第1から第3撮像手段8A〜8Cを完全同期
する設定した場合には、1台の撮像手段により撮影した
場合の3倍の解像度を得ることができる。即ち、本実施
例では、各撮像手段8の撮像素子13は、4個一組の画
素の組を16,384組備えているが、上記のような設
定とすると、16,384×3=49,152個の画素
により撮影することになる。
【0068】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。第2実施例の撮影装置は、光分割手段5、撮像手段
8A〜8C等のカメラ部2、信号処理手段56等の本体
部2及びモニタ手段3の構成は、上記第1実施例と同一
であって、各撮像手段8A〜8Cの制御のみを異ならせ
ている。
【0069】即ち、第2実施例では、モニタリング時に
は、3つの撮像手段8A、8B、8Cのうち、1台を電
気信号の保持及びモニタリングのみを行う状態(以下、
「モニタリングモード」と称する。)、他の1台を電気
信号の電気信号蓄積部24への上書き、蓄積のみを行う
状態(以下、「書き込みモード」と称する。)、残りの
1台を電気蓄積部24に信号を保持した状態(以下、
「保持モード」と称する。)とし、図9に示すように、
これを3台の撮像手段8A、8B、8Cで順次交代して
行う構成としている。即ち、1台の撮像手段8に着目す
ると、モニタリングモード、書き込みモード、保持モー
ドの順で各モードを繰り返すようにしている。また、上
記したように各撮像素子13は画素20をm=1からm
=4の4個一組としており、かつ、各画素20はk=1
からk=8の8個の電気信号蓄積部24を備えているた
め、各モードはMOSトランジスタのスイッチング及び
MCP18のゲーティングを行う32のステップからな
る。
【0070】まず、“モニタリングモード”の撮像手段
8におけるMOSトランジスタ26、27、29の制御
について説明する。まず、このモードでは、水平及び垂
直MOSトランジスタ26、27は常時閉じた状態とす
る。そして、各ステップ毎に排出用水平レジスタ49か
ら信号を送り、排出用水平MOSトランジスタ29を開
いてセンサ部23に蓄積された電気信号を排出線28か
ら排出する。この排出線28から排出される電気信号
は、上記第1実施例と同様に、受光面21の第1区画l
1にある画素20から排出された電気信号の総和が第1
読出し線45から信号処理部56側に読み出される一
方、第2区画l2にある画素20から排出された電気信
号の総和が第2読出し線46から信号処理部56側に読
み出される。
【0071】また、このモニタリングモードでは、撮影
開始直後の初回のモニタリングモードである場合を除
き、各画素20のk=1からk=8までの電気信号蓄積
部24には電荷が蓄積された状態であるが、上記したよ
うに水平及び垂直MOSトランジスタ26、27を閉鎖
して、第1番目のステップから第31番目のステップま
では(書き込みモードにある第2撮像手段8Bのm=4
の画素20のk=7の電気信号蓄積部24に電気信号が
蓄積されるまで)、各電気信号蓄積部24に蓄積された
電荷はそのまま保持される。
【0072】そして、第32番目のステップ、即ち、書
き込みモードにある第2撮像手段8Bのm=4の画素2
0のk=8の電気信号蓄積部24に電気信号が蓄積され
るステップにおいて、第1撮像手段8Aの各画素の信号
排出用水平MOSトランジスタ29及び各水平及び垂直
MOSトランジスタ26、27をいっせいに開いて全画
素20のk=1からk=8の電気信号蓄積部24からの
電気信号を排出する。即ち、書き込みモードに入る直前
にその撮像手段8の各画素20の各電気信号蓄積部24
は空の状態となる。
【0073】書き込みモードでは、各画素20の信号排
出用水平MOSトランジスタ29は常時閉じた状態であ
る。また、書き込みモードでは、まず、信号蓄積用水平
シフトレジスタ36から奇数の水平ゲート線35、即
ち、a=1,3,5,・・・251,253,255に
対応する水平ゲート線35に信号を出力して各画素の組
のm=1及びm=3の画素20について水平MOSトラ
ンジスタ26を全部開く。
【0074】この状態で、第1のステップとして信号蓄
積用垂直シフトレジスタ41からb=1,17,33,
・・・,2009,2025,2041の垂直ゲート線
40に信号を出力して、各画素の組のm=1の画素20
において、k=1の電気信号蓄積部24とセンサ部23
の間に介在させた垂直MOSトランジスタ27を開き、
センサ部23の電荷をk=1の電気信号蓄積部24に蓄
積する。同様にして各ステップ毎にm=1の画素20の
k=2からk=8の電気信号蓄積部24に信号を蓄積す
る。
【0075】次に、信号蓄積用水平シフトレジスタ36
から偶数の水平ゲート線35、即ち、a=2,4,6,
・・・,252,254,256に対応する水平ゲート
線35に信号を出力して各画素の組のm=2及びm=4
の画素20について水平MOSトランジスタ26を全部
開く。この状態で、信号蓄積用垂直シフトレジスタ41
からb=1,17,33,・・・,2009,202
5,2041の垂直ゲート線40に信号を出力して、各
画素の組のm=2の画素20において、k=1の電気信
号蓄積部24とセンサ部23の間に介在させた垂直MO
Sトランジスタ27を開き、センサ部23の電荷をk=
1の電気信号蓄積部24に蓄積する。更に、同様にして
各ステップ毎にm=2の画素20のk=2からk=8の
電気信号蓄積部24に信号を蓄積する。
【0076】以降は、同様にして各ステップ毎にm=3
の画素のk=1からk=8の電気信号蓄積部24、m=
4の画素のk=1からk=8の電気信号蓄積部24の順
で順次信号を蓄積していく。
【0077】即ち、“書き込みモード”では、各ステッ
プ毎にm=1からm=4の画素20の順でk=1からk
=8の電気信号蓄積部24に順次信号を蓄積していく。
書き込みモードにある撮像手段8のm=4の画素のk=
8の電気信号蓄積部24に電荷が蓄積されると、その撮
像手段8は、“保持モード”となる。
【0078】“保持モード”の撮像手段8では、光電面
17及びMCP18のゲーティングを行わず、かつ、各
画素20のMOSトランジスタ26、27、29は全て
閉じた状態のみままであり、一つ前のモードである書き
込みモードで各電気信号蓄積部24に蓄積された電気信
号は保持される。
【0079】保持モードが終了すると、再び上記した
“モニタリングモード”となる。
【0080】次に、第2実施例の作動を図10に基づい
て説明する。尚、第2実施例においても上記した第1実
施例と同様に、第1、第2及び第3撮像手段8A、8
B、8Cのシャッタリング時間及びシャッタリング間隔
を撮影速度が3×107pps、即ち、MCP18、光
電面17のゲーティング間隔並びにMOSトランジスタ
26、27、29のスイッチング間隔であるステップ間
隔△tを1/3×10-7秒に設定する。また、各撮像手
段8A、8B、8Cを完全同期させる。
【0081】尚、以下の説明では、上記図10に示すよ
うに、第1撮像手段8Aを“モニタリングモード”、第
2撮像手段8Bを“書き込みモード”とし、更に、第3
撮像手段8Cを“保持モード”(以下、この状態を「第
1状態」と称する。)として、作動を開始する。
【0082】第1状態では、第2撮像手段8Bのm=1
からm=4の画素20のk=1からk=8の電気信号蓄
積部24にステップ間隔△tと等しい時間間隔で、画像
に対応する電気信号が蓄積される。また、この間、第1
撮像手段8Cからステップ△t間隔と等しい時間間隔で
受光面21の第1区間l1、第2区間l2から電気信号
がモニタリング用に排出される。
【0083】上記第2撮像手段8Bのm=4の画素20
のk=8の電気信号蓄積部24に電荷が蓄積されると、
第1状態が終了する。ここで撮像手段8は、m=1から
m=4の画素20がそれぞれk=1からk=8の電気信
号蓄積部24からなるため、32ステップを費やすこと
になる。第1状態が終了するステップでは、モニタリン
グモードにあった第1撮像手段8Aの電気信号蓄積部2
4から電気信号が一斉に排出、ドレンされる。
【0084】次に、第1撮像手段8Aが書き込みモー
ド、第2撮像手段8Bが保持モード、第3撮像手段8C
をモニタリングモードとなる(第2状態)。
【0085】上記第2状態では、第1撮像手段8Aのm
=1からm=4の画素20のk=1からk=8の電気信
号蓄積部24に電荷が蓄積されると、この時点でモニタ
リングモードにあった第3撮像手段8Cの電気信号蓄積
部24から一斉に電荷が排出、ドレンされる。
【0086】次に、第1撮像手段8Aが保持モード、第
2撮像手段8Bがモニタリングモード、第3撮像手段8
Cが書き込みモードとなる(第3状態)。この状態で第
3撮像手段8Cのm=1からm=4の画素20のk=1
からk=8の電気信号蓄積部24に電荷が蓄積される
と、この時点でモニタリングモードにあった第3撮像手
段8Cの電気信号蓄積部24から電荷が一斉に排出、ド
レンされる。以下、上記した第1状態に復帰し、第1、
第2及び第3状態を繰り返す。
【0087】一方、各状態でモニタリングモードにある
撮像手段8から信号処理部56に送られた電気信号の総
和により、上記した第1区画l1又は第2区画l2に急
激な輝度の変化が検出されると、各撮像手段8A、8
B、8Cにトリガー信号が出力される。例えば、撮影開
始後2回目の第1状態の途中で、第1撮像手段8Aのセ
ンサ部23からいっせい排出された電気信号により信号
制御部56が輝度に急激な変化が発生したことを検出
し、図中Xで示すようにトリガー信号出力された場合に
は、各撮像手段8A、8B、8Cは下記のように作動す
る。
【0088】まず、モニタリングモードにある第1撮像
手段8Aでは、上記トリガー信号が入力された制御シス
テム12から停止信号が送られ、MOSトランジスタ2
6、27の作動、光電面17及びMCP18のシャッタ
リングが停止される。また、第1撮像手段8Aでは、ゲ
ーティング及びシャッタリングの停止に続いて、図中X
2で示すように、全画素20のMOSトランジスタ2
6、27、29を開き、全画素20のk=1からk=8
の電信号蓄積部24から電気信号を排出し、作動を停止
する。
【0089】次に、書き込みモードにある撮像手段8で
は、トリガー信号が入力されても信号の上書き、蓄積を
続行する。また、保持モードにある撮像手段8も、トリ
ガー信号が入力されても各画素20の電気信号蓄積手段
24に蓄積した電気信号をそのまま保持する。
【0090】上記のように、書き込みモードにある撮像
手段において、m=1からm=4の画素の第1から第8
の電気信号蓄積部24、即ち、全電気信号蓄積部24に
電気信号の蓄積が終了すると、図10に示すように、こ
の撮像手段は保持モードとなる一方、上記モニタリング
モードにあった撮像手段が書き込みモードとなって書き
込みを継続する。そして、この撮像手段の全画素20の
全電気信号蓄積部24に電気信号が書き込まれた時点で
撮影が終了する。
【0091】上記のように第2実施例では、トリガー信
号発生時に保持モードであった撮像手段(上記の例では
第3撮像手段8C)、トリガー信号発生時に書き込みモ
ードであった撮像手段(上記の例では第2撮像手段8
B)、トリガー信号発生時にモニタリングモードであっ
た撮像手段(上記の例では第3撮像手段8C)の順で電
気信号が蓄積される。
【0092】第2実施例では、上記第1、第2及び第3
状態において、3台の撮像手段8A、8B、8Cのうち
の1台が“書き込みモード”にあるため、ステップ間隔
△tと等しい間隔、即ち、1/3×10-7秒間隔で96
枚の連続画像を電気信号蓄積手段24に蓄積することが
できる。上記したように、1台の撮像手段で撮影を行っ
た場合には、連続画像間の時間間隔が3×△t=1×1
-7秒、即ち、撮影速度が1×107pps、連続画像
枚数が32枚であるのに対して、第2実施例の撮影装置
では、撮影速度及び連続画像枚数を共に3倍とすること
ができる。
【0093】本発明は、上記の実施例に限定されるもの
ではなく種々の変形が可能である。まず、上記した実施
例では、シャッタリング速度、シャッタリング間隔、同
期状態及びフィルタの有無を自由に設定することができ
る構成としているが、これらは、一つの設定の固定する
構成としてもよい。また、上記の実施例では、3台の撮
像手段を備えているが、撮像手段の数はこれに限定され
るものではなく、2個以上、即ち複数個であればよい。
また、上記の実施例では、3つの撮像手段のいずれで
も、信号の蓄積及びモニタリングのための排出を行って
いるが、複数の撮像手段のうちの1つをモニタリング専
用としてもよい。
【0094】例えば、図11に示すように、光分割手段
5として入射光を二分割するハーフミラーを採用すると
共に、2つの撮像手段8D、8Eを備え、一方の撮像手
段8Dをモニタリング専用として、画像信号を電気信号
蓄積部に蓄積することなく、処理手段56に排出し、他
方の撮像手段8Eを撮影専用として信号を排出すること
なく、毎回のゲーティングにより得られた画像信号を全
て電気信号蓄積手段に、上書きしていく構成としてもよ
い。尚、図11のその他の構成は、上記した実施例と同
様であるので、同一の部材には、同一の符号を付して説
明を省略する。
【0095】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る撮影装置では、上記光分割手段が分割した光線
を、撮像手段に入射させ、光増強手段で電子流に変化、
増強した後に、撮像手段の画素のセンサ部に入射させる
構成としているため、これら複数の撮像手段を遅延同期
して撮影することにより、高速度の撮影を達成すること
ができる。
【0096】また、本発明では、上記撮像手段の撮像素
子は画素の内部又は近傍に複数の電気信号蓄積部を設け
ているため、センサ部に発生した信号を一旦この電気信
号蓄積部に蓄積し、撮影終了後に順次読み出すことによ
り、撮影の高速化を図ることができると共に、この電気
信号蓄積部の数を増やすことにより、上記のような高速
画像を連続して記憶することができる。即ち、本発明の
撮影装置は、複数の撮影手段を備えること及び画素が複
数の電気信号蓄積部を備えることにより、高速撮影とし
ての撮影速度を維持しつつ、所望の枚数の連続画像を得
ることができ、この連続画像枚数が100枚程度となる
ように設定することによりビデオカメラとして使用する
ことができる。
【0097】また、本発明では、信号処理手段が、各画
素から読出した電気信号に急激な変化が生じたか否かを
監視して急激な変化が生じたことを検出した場合に検出
信号を出力し、この検出信号を入力されたトリガー信号
発生手段がトリガー信号を発生する構成としているた
め、被写体に生じた変化を逃すことなく、上記高速かつ
所定枚数の連続画像を撮影することができる。
【0098】また、本発明の撮影装置では、複数の撮像
手段の全部又は一部にフィルタ手段を装着することによ
り、カラー撮影等を行うことができる等の種々の利点を
有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す概略図である。
【図2】 撮像ユニットを示す概略図である。
【図3】 撮像素子を示す概略図である。
【図4】 撮像素子の受光面を示す概略図である。
【図5】 画素の組を示す概略図である。
【図6】 画素の構造を示す概略図である。
【図7】 時間を遅れを持たせて同期した場合の実施例
の作動を示す概略図である。
【図8】 完全同期した場合の実施例の作動を示す概略
図である。
【図9】 本発明の第2実施例における撮像手段の“モ
ード”のサイクルを示す概略図である。
【図10】 第2実施例の作動の一例を示す概略図であ
る。
【図11】 本発明の変形例を示す概略図である。
【符号の説明】
3 モニタ手段 5 光分割手段 8 撮像手段 9 フィルタ手段 13 光増強手段 20 画素 21 受光面 26,27,29,30 MOSトランジスタ 56 信号処理手段 57 トリガー信号発生手段 60 メインメモリ 61 バッファメモリ 62 画像処理手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光を複数に分割する光分割手段と、 該光分割手段が分割した光線を電子流に変換すると共に
    該電子流を増強する光増強手段と、該光増強手段から入
    射する電子流の強度に応じて電気信号を発生するセンサ
    部を設けた複数の画素を備えると共に該画素内又は画素
    近傍に複数の電気信号蓄積部を設けた撮像素子とを備
    え、上記センサ部に発生した電気信号を電気信号蓄積部
    に上書きして蓄積する複数の撮像手段と、 上記撮像素子の画面の輝度に急激な変化が生じたか否か
    を監視して、急激な変化が生じたことを検出した場合に
    検出信号を出力する信号処理手段と、 上記信号処理手段から検出信号が入力されると、上記撮
    像手段に対して電気信号の上書き停止を命令するトリガ
    ー信号を発生するトリガー信号発生手段と、 を備えることを特徴とする撮影装置を提供するものであ
    る。
  2. 【請求項2】 各撮像手段は、それぞれ電気信号蓄積部
    からの電気信号の排出、該電気信号を排出した電気信号
    蓄積部へのセンサ部に発生した電気信号の蓄積、及び、
    全画素のセンサ部から電気信号を上記信号処理手段にい
    っせい排出して画面の輝度の監視を行うモニタリングと
    を繰り返し、各撮像手段を所定の時間遅れを持たせて同
    期させていることを特徴とする請求項1記載の撮影装
    置。
  3. 【請求項3】 各撮像手段は、 電気信号蓄積部の電気信号を保持する一方、各画素のセ
    ンサ部から電気信号を上記信号処理手段にいっせい排出
    し、画面の輝度の急激な変化の監視を行うモニタリング
    モードと、 センサ部に発生した電気信号の電気信号蓄積部への蓄積
    を行う書き込みモードと、 電気信号蓄積部の電気信号を保持する保持モードとを順
    次繰り返し、 画面の輝度の急激な変化が検出されてトリガー信号が入
    力されると、上記保持モードの撮像手段は電気信号蓄積
    部の電気信号をそのまま保持し、上記モニタリングモー
    ドにある撮像手段はモニタリングを停止すると共に、電
    気信号蓄積部から電気信号を排出し、上記書き込みモー
    ドにある撮像手段は信号の蓄積を継続し、書き込みモー
    ドにある撮像手段の全電気信号蓄積部に電気信号を蓄積
    した後に上記モニタリングモードであった撮像手段を書
    き込みモードとすることを特徴とする請求項1記載の撮
    影装置。
  4. 【請求項4】 上記複数の撮像手段を完全同期させると
    共に、撮像手段の全部又は一部にフィルタ手段を装着し
    ていることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
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