JPH08223588A - 暗視用カラーカメラ装置 - Google Patents

暗視用カラーカメラ装置

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Publication number
JPH08223588A
JPH08223588A JP7028068A JP2806895A JPH08223588A JP H08223588 A JPH08223588 A JP H08223588A JP 7028068 A JP7028068 A JP 7028068A JP 2806895 A JP2806895 A JP 2806895A JP H08223588 A JPH08223588 A JP H08223588A
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JP
Japan
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color
image
spectral
period
color filter
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JP7028068A
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Inventor
Chikayoshi Takeyama
周良 竹山
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Hamamatsu Photonics KK
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Hamamatsu Photonics KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 露光量の極めて少ない撮影環境下で、自動的
に色バランス調整を行うと共に高空間分解能の撮像を行
うことにより、高精細且つ高鮮明なカラー映像を得る暗
視用カラーカメラ装置を提供する。 【構成】 3色の分光用カラーフィルタを有し、夫々の
分光用カラーフィルタの被写体光像の透過期間を個々独
立に設定する分光用カラーフィルタ機構(2)と、夫々
の分光用カラーフィルタを通過した分光光像を受光し、
電子増倍機能により高強度の光像を発生するイメージイ
ンテンシファイア(1)と、イメージインテンシファイ
ア(1)から出力される光像を所定周期で撮像する二次
元撮像デバイス(5)と、各々の分光用カラーフィルタ
の被写体光像の透過期間を白バランス条件に合わせた期
間に設定する露光期間制御手段とを備え、二次元撮像デ
バイスから出力される3色の画素信号に基づいて再生画
像用のカラー映像信号を形成する映像信号形成手段(2
0)とを備える構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、露光量の極めて少ない
撮影環境下でのカラー撮像を行う暗視用カラーカメラ装
置に関し、特に、自動的に色バランス調整を行うと共
に、高空間分解能の撮像を行うことにより、高精細且つ
高鮮明なカラー映像を得る暗視用カラーカメラ装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】暗視用カラーカメラ装置は、顕微鏡下で
の生体反応の変化を観測したり、夜空での星座を観測す
るなど、極めて低照度の対象を低露光量下で撮像するた
めに開発された。近年、微弱光を増幅するマイクロチャ
ンネルプレート型のイメージインテンシファイア(MC
P型IIという)が開発され、このMCP型IIの増幅
出力を固体撮像デバイス等で撮像することによって、高
感度化を図ったものが知られている。
【0003】即ち、MCP型IIは、真空管の光入射窓
の内側に光電面が設けられると共に、その後方に電子レ
ンズを介してマイクロチャンネルプレート(MCP)が
配置され、更に、マイクロチャンネルプレートの後方側
(出力側)に蛍光面が形成されている。更に、光入射窓
の前面には、赤(R),緑(G),青(B)のストライ
プ配列型やモザイク配列型等のカラーフィルタ膜が固着
されている。
【0004】そして、光入射窓へ被写体からの光が入射
すると、カラーフィルタ膜を通過して分光された各色
R,G,Bの光が光電面に入射して、夫々の光強度に応
じた量の光電子が飛び出し、更に、電子レンズでによっ
てマイクロチャンネルプレートの入力面に結像される。
マイクロチャンネルプレートは、十数μmの細い穴(チ
ャネル)が無数に空いており、光電子は、電位勾配に引
かれてこれらのチャネル内を通過する際に内壁に衝突す
ることによって数万倍に電子増倍されて蛍光面へ出力さ
れ、再び光学像に変換される。そして、上記固体撮像デ
バイス等がこの光学像を撮像することによって、赤
(R),緑(G),青(B)の画素信号を発生し、これ
らの画素信号に基づいて例えばNTSC方式に準拠した
カラー映像信号が形成される。
【0005】このように、MCP型IIを適用すること
によって、極めて高感度の暗視用カラーカメラ装置が実
現されるに至った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、かかる従来
の暗視用カラーカメラ装置にあっては、前述したよう
に、MCP型IIの光電面の前方に配置されたストライ
プ配列型やモザイク配列型等のカラーフィルタ膜によっ
て、被写体光像を赤(R),緑(G),青(B)成分に
分光しており、夫々の赤(R),緑(G),青(B)の
フィルタ群は受光面に対して2次元配列されているため
に、空間分解能が低くなり、MCP型II及び固体撮像
デバイスが本来備えている高空間分解能が十分に利用さ
れていない問題があった。
【0007】更に、かかるカラーフィルタ膜を適用した
従来の暗視用カラーカメラ装置における色バランス(ホ
ワイトバランス)調整は、MCP型IIの光電面の前方
に基準となる白色板等を挿入してこれを撮像し、この撮
像により固体撮像デバイスから出力される赤(R),緑
(G),青(B)の各画素信号のレベルER ,EG ,E
B 及び輝度信号YのレベルEY (=0.30ER +0.
59EG +0.11EB )が等しくなるように夫々の増
幅率を調整し、調整された各色の画素信号に基づいて映
像信号を形成するように成っている。しかし、上記の高
空間分解能化を実現するためには、各色信号毎に増幅器
の増幅率を調整させるという構成をそのまま適用するこ
とができないことから、高空間分解能化に適した色バラ
ンス調整手段が必要である。
【0008】本発明は、このような課題に鑑みて成され
たものであり、露光量の極めて少ない撮影環境下でのカ
ラー撮像を行う暗視用カラーカメラ装置であって、自動
的に色バランス調整を行うと共に、高空間分解能の撮像
を行うことにより、高精細且つ高鮮明なカラー映像を得
る暗視用カラーカメラ装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明は、3色の分光用カラーフィルタを有
し、夫々の分光用カラーフィルタの被写体光像の透過期
間を個々独立に設定する分光用カラーフィルタ手段と、
上記夫々の分光用カラーフィルタを通過した分光光像を
受光し、電子増倍機能により高強度の光像を発生するイ
メージインテンシファイアと、上記イメージインテンシ
ファイアから出力される上記光像を所定周期で撮像する
二次元撮像デバイスと、上記分光用カラーフィルタの被
写体光像の透過期間を白バランス条件に合わせた期間に
設定する露光期間制御手段と、上記二次元撮像デバイス
から出力される3色の画素信号に基づいて再生画像用の
カラー映像信号を形成する映像信号形成手段とを備える
構成とした。
【0010】又、3色の分光用カラーフィルタを有し、
夫々の分光用カラーフィルタの被写体光像の透過期間を
等しく設定する分光用カラーフィルタ手段と、上記夫々
の分光用カラーフィルタを通過した分光光像を受光し、
電子増倍機能により高強度の光像を発生するイメージイ
ンテンシファイアと、上記イメージインテンシファイア
から出力される各色についての上記光像を電子シャッタ
ー機能により撮像する二次元撮像デバイスと、上記二次
元撮像デバイスの電子シャッタータイミングを制御する
ことにより、各色についての分光光像の露光期間を白バ
ランス条件に合わせた期間に設定する露光期間制御手段
と、上記二次元撮像デバイスから出力される3色の画素
信号に基づいて再生画像用のカラー映像信号を形成する
映像信号形成手段とを具備する構成とした。
【0011】又、前記分光用カラーフィルタ手段は、前
記3色の分光用カラーフィルタを回転させることによ
り、各分光用カラーフィルタによる前記被写体光像の透
過期間を設定すると共に、各分光用カラーフィルタの境
界部分には光の透過を阻止する非透過領域が設けた構造
にした。
【0012】
【作用】このような構造を有する本発明によれば、分光
用カラーフィルタ手段の各カラーフィルタの介在時間を
個々独立に調整・制御しつつ回転させると共に、二次元
撮像デバイスの撮像周期を一定にし、これらの介在時間
を最適な色バランス条件の得られる期間に設定するよう
にすることで、二次元撮像デバイスからは最適な色バラ
ンス条件を満足する3色の画素信号を得ることができ
る。
【0013】又、分光用カラーフィルタ手段のカラーフ
ィルタの介在時間が共に等しくなるように調整・制御し
つつ回転させると共に、二次元撮像デバイスの3色毎の
撮像期間を電子シャッター機能によって個々独立に調整
・制御し、これらの撮像期間(即ち、露光期間)を最適
な色バランス条件の得られる期間に設定することによっ
て、二次元撮像デバイスからは最適な色バランス条件を
満足する3色の画素信号を得ることができる。
【0014】又、分光用カラーフィルタ手段の3色の分
光用カラーフィルタの境界部分に光の透過を阻止する非
透過領域が設けことにより、不要な光の露光を防止する
ことができるので、再生画像内に色滲みや偽色が発生す
るのを防止することができる。
【0015】この結果、低照度、低露光状態下での撮像
においても最適な色バランス調整を実現し、鮮明な再生
画像を得ることができる暗視用カラーカメラ装置を提供
することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明による暗視用カラーカメラ装置
の一実施例を図面と共に説明する。
【0017】まず、図1に基づいて構成を説明すると、
マイクロチャンネルプレート型のイメージインテンシフ
ァイア(MCP型II)1に設けられている光入射窓1
a の前方に、赤(R),緑(G),青(B)の3色のカ
ラーフィルタ群を備えた分光用カラーフィルタ機構2が
対向配置され、更にその前方には、被写体4の光像を光
入射窓1a に結像させるための撮像レンズ系3が対設さ
れている。
【0018】イメージインテンシファイア1は、真空管
b の上記光入射窓1a の内側面に対設された光電面1
c と、その後方に順次に配置されたマイクロチャンネル
プレート(MCP)1d 及び、多数の極めて細い光ファ
イバ束から成るファイバプレート1f を備え、ファイバ
プレート1f のマイクロチャンネルプレート1d に対向
する面には蛍光面1e が形成されている。更に、ファイ
バプレート1f の出力側端と二次元固体撮像デバイス
(CCD)5の撮像面との間に、多数の極めて細い光フ
ァイバ束から成るテーパーファイバプレート6が介在し
ている。このテーパーファイバプレート6を構成する夫
々の細い光ファイバーは、導波断面の面積がファイバプ
レート1f 側ほど大きく(太く)、二次元固体撮像デバ
イス5側へいくに従って小さく(細く)なる円錘台状の
形状をしており、テーパーファイバプレート6は、これ
らの細い光ファイバーが多数束ねられて、全体的に円錘
台状の形状となっている。このように、テーパーファイ
バプレート6が設けられたことにより、出力端の面積の
大きいファイバプレート1f と撮像面の面積の小さな二
次元固体撮像デバイス5との間を等解像度を保持しつつ
光学的に結合させることができる。
【0019】上記の分光用カラーフィルタ機構2は、図
2に示すように、回転軸2aを中心にして夫々約120
°ずつに区分けられた扇状の赤(R),緑(G),青
(B)のカラーフィルターが備えられると共に、夫々の
カラーフィルターの境界部分には、光の透過を阻止する
ための所定幅のオプティカルブラック領域BK1 ,BK
2 ,BK3 が形成され、駆動モータMの回転力がタイミ
ングベルト2b などの伝達機構を介して回転軸2a に伝
達されることによって、これらのカラーフィルターが所
定方向へ回転される構造となっている。
【0020】駆動モータMは、図1中の駆動回路7とタ
イミング制御回路8及び記憶回路9によって駆動制御さ
れる。即ち、記憶回路9は、撮像レンズ系3とイメージ
インテンシファイア1の光入射窓1aとの間に介在する
赤(R),緑(G),青(B)の各カラーフィルターの
介在時間(以下、WR ,WG ,WB とする)を個々独立
に指定するための複数種類の時間データを予め記憶して
おり、後述するマイクロプロセッサ23からの制御デー
タCD によって指定された所定の時間データDRGB をタ
イミング制御回路8へ供給し、タイミング制御回路8
が、時間データDRGB に基づき、駆動回路7に対して駆
動モータMへの給電タイミングを指示する。したがっ
て、分光用カラーフィルタ機構2は一定速度で回転する
だけでなく、断続的なステップ回転によって、1回転中
の各カラーフィルターの介在時間WR,WG ,WB を個
々独立に設定することができるようになっている。
【0021】但し、分光用カラーフィルタ機構2を同期
動作させるために、1回転の周期を固定のフレーム周期
T、その3分の1フレーム周期(T/3)をフィールド
周期τと決めておき、各介在時間WR ,WG ,WB が必
ず、0<WR ≦τ、0<WG≦τ、0<WB ≦τの条件
を満足するように設定することによって、各カラーフィ
ルターによる夫々の分光処理を1フィールド周期τ内で
完了させ、3色の分光処理を1フレーム周期Tに同期し
て行うようになっている。更に、介在時間WR,WG
B の長短を個々独立に制御する結果、これらの期間の
和(WR +WG+WB )が1フレーム周期Tより短くな
る場合が生じるが、このように、いずれのカラーフィル
ターによっても分光処理を行わない期間には、オプティ
カルブラックBK1 ,BK2 ,BK3 のいずれかを介在
させることによって、被写体光像の透過を禁止させる。
【0022】このように分光された被写体光像(以下、
分光光像という)は、フィールド周期τに同期してイメ
ージインテンシファイア1の光入射窓1a に入射され、
光電面1c からは分光光像の光強度に応じた量の光電子
が飛び出し、光電子はマイクロチャンネルプレート1d
で電子増倍されて蛍光面1e に出射され、再び輝度成分
のみの光学像に変換される。そして、再生された光学像
は、ファイバプレート1f とテーパーファイバプレート
6に伝達されて、二次元固体撮像デバイス5の撮像面に
入射される。
【0023】二次元固体撮像デバイス5は、白黒撮像用
のFTCCD等が適用されており、フィールド周期τに
同期して分光光像に対応する再生光学像を撮像する。即
ち、二次元固体撮像デバイス5は、受光面にマトリック
ス配列された受光ダイオード群(画素群)と、かかる画
素群にトランスファゲートを介して隣接形成された垂直
電荷転送路群と、垂直電荷転送路群の終端部分に形成さ
れた水平電荷転送路とを備えている。そして、フィール
ド周期τより短い露光期間に画素群に蓄積された全ての
画素電荷を、露光期間終了と同時に電荷転送ゲートを介
して垂直電荷転送路群へ電荷転送し、更に、垂直電荷転
送路群に設けられている転送電極群に印加される走査読
出制御信号Sc に同期して一列分ずつ水平電荷転送路へ
転送させつつ点順次で各画素電荷を読み出す構造となっ
ている。
【0024】したがって、1フィールド画相当の各色に
対応する光学像を1フィールド周期τに同期して撮像す
るので、3フィールド周期(即ち、フレーム周期T)で
3色のフィールド画相当分の画素電荷を出力する。
【0025】更に、二次元固体撮像デバイス5は、画素
群に蓄積される不要な電荷を廃棄する構造を備えてお
り、かかる電荷の廃棄と画素電荷の読出しのタイミング
を制御することによって、露光期間を電気的に設定する
ようになっている。即ち、赤(R)のカラーフィルター
により分光処理が行われているフィールド周期τ内にお
いて、そのフィールド周期τの開始時点からある期間Δ
τR までの間は電荷廃棄を行い、ΔτR 直後から所定の
期間までは画素群による撮像を行い、所定期間経過と同
時に画素電荷の読出しを開始すると、画素群による撮像
期間を露光期間とすることができ、所謂電子シャッター
機構を発揮させることができる。そして、かかる露光期
間を、フィールド周期τ内で個々独立に設定することに
より、各分光光像毎の露光期間を設定することができる
ようになっている。つまり、赤(R)の分光光像に対応
する露光期間をEDR 、緑(G)の分光光像に対応する
露光期間をEDG 、青(B)の分光光像に対応する露光
期間をEDB とすれば、0≦EDR ≦τ、0≦EDG
τ、0≦EDB ≦τの条件を満足する範囲内で電子シャ
ッター機構を発揮させる。このシャッタータイミング
は、予め複数種類のシャッタータイミングのデータを記
憶している記憶回路12からシャッター制御回路11が
読出したデータDswに基づいて設定される。
【0026】二次元固体撮像デバイス5から点順次に読
出される画素信号SP は、プリアンプ14で増幅された
後、A/D変換器14によって画素データDP にデジタ
ル変換される。そして、赤(R)のカラーフィルターが
介在する介在期間WR 中に生じる画素データ(以下、D
PRとする)は赤用バッファメモリ15に記憶され、緑
(G)のカラーフィルターが介在する介在期間WG 中に
生じる画素データ(以下、DPGとする)は緑用バッファ
メモリ16に記憶され、青(B)のカラーフィルターが
介在する介在期間WB 中に生じる画素データ(以下、D
PBとする)は青用バッファメモリ17に記憶される。
尚、バッファメモリ15,16,17の夫々は、二次元
固体撮像デバイス5の画素配列に対応した1フィールド
画相当分の記憶容量を備えると共に、ファンクションジ
ェネレータ回路18から供給される書込・読出し制御信
号R/W及びアドレスデータADRに従って各フィール
ド周期τ毎に対応する画素データDPR,DPG,DPBを記
憶する。
【0027】更に、バッファメモリ15,16,17
は、かかるデータ書込み動作と同時に、ファンクション
ジェネレータ回路18から供給される書込・読出し制御
信号R/W及びアドレスデータADRに従って画素デー
タを順次に出力する。但し、データ書込みは、画素デー
タDPR,DPG,DPBが各フィールド周期τに対応させて
バッファメモリ15,16,17に記憶されるのに対
し、かかるデータ読出しは、二次元固体撮像デバイス5
が画素信号SP を出力する際のタイミング(点順次タイ
ミング)に同期して、画素データDPR,DPG,DPBを順
番に出力するようになっている。即ち、二次元固体撮像
デバイス5の画素群をマトリックス配列[amn]、赤バ
ッファメモリ15のメモリアドレスをマトリックス配列
[rmn]、緑バッファメモリ16のメモリアドレスをマ
トリックス配列[gmn]、青バッファメモリ17のメモ
リアドレスをマトリックス配列[bmn]とすると、デー
タ読出しでは、上記点順次タイミングに同期して、
11,g11,b11,a12,g12,b12,a13,g13,b
13〜amn,gmn,bmnのように画素配列に対応付けて読
み出される。
【0028】このように読み出される画素データはD/
A変換器19で順次にアナログの画素信号AP に変換さ
れてカラーエンコーダ20に供給されることにより、色
差信号(R−Y),(B−Y)及び輝度信号Yが形成さ
れ、更に、テレビ信号変換回路21によってNTSC標
準テレビジョン方式に準拠したカラーテレビ信号SV
形成される。又、カラーエンコーダ20で形成される色
差信号(R−Y),(B−Y)をデジタルデータに変換
してマイクロプロセッサ23に転送するA/D変換器2
2と、マイクロプロセッサ23に対してマニュアル操作
でカラーバランス調整を指示するための入力部24が設
けられている。
【0029】更に、撮像レンズ系3の近傍には、被写体
4の色温度を検出する色温度センサ25と、この色温度
センサ25から出力される検出信号に基づいて3色の色
温度情報を発生する色温度検出回路26と、これらの色
温度情報から白バランス補正条件を求めて補正条件デー
タSW をマイクロプロセッサ23へ転送する補正演算回
路27が設けられている。
【0030】尚、ファンクションジェネレータ回路18
は、上記の信号Syn1 とR/W及びアドレスデータAD
Rに加えて、撮像制御回路10とシャッター制御回路1
1、A/D変換器19、カラーエンコーダ20、テレビ
信号変換回路21及びマイクロプロセッサ23の動作タ
イミングを同期させるための同期クロック信号を出力
し、又、マイクロプロセッサ23は、バッファメモリ1
5,16,17との間で画素データの授受を行うことが
できるようになっている。
【0031】次に、かかる構造の暗視用カラーカメラ装
置の動作を図3と図4のタイミングチャートに基づいて
説明する。尚、図1及び図2に示す暗視用カラーカメラ
装置は、図3のタイミングチャートに基づく第1の動作
と、図4のタイミングチャートに基づく第2の動作のい
ずれによっても本発明の目的を達成することができるも
のであるので、夫々を具体的動作例として別個に説明す
る。
【0032】(第1の具体的動作例)図3において、ク
ロック信号Vsyn は、暗視用カラーカメラ装置全体の同
期動作を行うためにファンクションジェネレータ回路1
8内で発生される基準のクロック信号であり、論理
“H”の発生周期がフィールド周期τと等しくなってい
る。更に、フィールド周期τの3倍の周期(即ち、フレ
ーム周期T)をNTSCテレビジョン方式の垂直走査期
間に一致させている。
【0033】更に、同期クロック信号WT が論理“H”
となる期間が、NTSCテレビジョン方式の垂直ブラン
キング期間と一致しており、この期間内に白バランス調
整が繰り返される。更に、信号Tgが論理“H”となる
ときに、二次元固体撮像デバイス5内に形成されている
トランスファゲートがオンとなって、画素群に蓄積され
た画素電荷を垂直電荷転送路群へ転送させる。
【0034】まず、同期クロック信号WT が論理“H”
となる色バランス調整時には、マイクロプロセッサ23
が補正演算回路27から入力した補正条件データSW
基づいて、赤(R),緑(G),青(B)の3色のバラ
ンス条件を指定するための制御データCD を記憶回路9
に転送し、分光用カラーフィルタ機構2の回転速度を設
定するためのデータDRGB をタイミング制御回路8へ出
力させ、タイミング制御回路8は、このデータDRGB
基づいて各カラーフィルターの介在時間WR ,WG ,W
B を設定しつつ分光用カラーフィルタ機構2を回転させ
る。
【0035】一方、二次元固体撮像デバイス5は、全て
のフィールド周期τにおける露光期間が一定となるよう
に、電子シャッター機能が設定されている。
【0036】例えば、最適の色バランス条件を示すデー
タDRGB に対応する介在期間WR ,WG ,WB が、図3
中の論理“H”となる期間であるとすると、これらの期
間WR ,WG ,WB に合わせて各色のカラーフィルタ
R,G,Bがイメージインテンシファイア1の光入射窓
1aの前方に介在するように切替わり、更に、期間W
BK1 ,WBK2 ,WBK3 に合わせて、オプティカルブラッ
ク領域BK1 ,BK2 ,BK3 が光入射窓1aの前方に
介在するように切替わる。したがって、二次元固体撮像
デバイス5は、単にフィールド周期τに同期して画素信
号SP を出力するが、分光用カラーフィルタ機構2の回
転による各色のカラーフィルタの介在期間WR ,WG
B が各フィールド周期τにおける露光期間を設定する
ので、これらの露光期間に撮像される3色の画素信号S
P は最適な色バランス条件を満足することとなる。
【0037】尚、図3中、蛍光面出力光の変化は、各介
在期間WR ,WG ,WB に対応して二次元固体撮像デバ
イス5に入射される光像の輝度を、ある特定の画素
(i,j)について代表して示す。そして、この赤
(R),緑(G),青(B)の画素信号SP は、フィー
ルド周期τが切替わるのに同期して出力されるので、画
素信号SP を出力するフィールド周期は露光時のフィー
ルド周期とりも1フィールド周期τだけ遅れる。
【0038】このように出力される画素信号SP は、A
/D変換器14によって画素データDP に変換され、か
かる画素データDP の内、赤(R)フィルターの分光に
よる画素データDPRは赤バッファメモリ15、緑(G)
フィルターの分光による画素データDPGは緑バッファメ
モリ16、青(B)フィルターの分光による画素データ
PBは青バッファメモリ17に記憶される。そして、こ
れらのバッファメモリ15,16,17は、かかる画素
データ書込み処理と並行して、前述のD/A変換器19
への画素データの読出し処理を行い、カラーエンコーダ
20及びテレビ信号変換回路21においてNTSC標準
テレビジョン方式に準拠したカラーテレビ信号SV が形
成される。
【0039】このように、この第1の具体的動作例によ
れば、分光用カラーフィルタ機構2の回転を制御するこ
とによって、撮像レンズ系3とイメージインテンシファ
イア1の光入射窓1aの間に介在させる3色分光用のカ
ラーフィルターR,G,Bの介在期間WR ,WG ,WB
を設定すると共に、これらの期間WR ,WG ,WB を最
適な色バランス状態が得られる各露光期間に対応させる
ようにしたので、高生彩なカラー映像を得ることができ
る。更に、夫々のカラーフィルターR,G,Bの境界領
域にオプティカルブラックBKを設けて、不要な光の入
射を阻止するようにしたので、色滲みや偽色のないカラ
ー映像を得ることができる。更に、白黒撮像用の二次元
固体撮像デバイス5を適用してもカラー撮像を可能にし
たので、カラー撮像用の二次元固体撮像デバイスを適用
する場合よりも高空間分解能のカラー映像を得ることが
できる。このように、自動的に色バランス調整を行うと
共に、高精細且つ高鮮明なカラー映像を得る暗視用カラ
ーカメラ装置を提供することができる。
【0040】(第2の具体的動作例)この動作例では、
図4のタイミングチャートに示すように、3色のカラー
フィルタの夫々が介在する介在期間WR ,WG ,WB
全てが等しくなるように、分光用カラーフィルタ機構2
が等速回転される。したがって、フィールド周期τの切
替わり時に、オプティカルブラックBK1 ,BK2 ,B
3 によって遮光される期間も一定となる。
【0041】一方、二次元固体撮像デバイス5は、シャ
ッター制御回路10で制御される電子シャッター機能に
より、赤フィルターの介在期間WR における露光期間E
Rと、緑フィルターの介在期間WG における露光期間
EDG と、青フィルターの介在期間WB における露光期
間EDB とを個々独立に設定することにより、実質的に
色バランス調整を実現するようになっている。
【0042】この動作例によれば、図示するように、イ
メージインテンシファイア1の光電面1cへの分光光像
の入射期間は等しくなるが、二次元固体撮像デバイス5
が露光期間EDR ,EDG ,EDB を設定するので、最
適な色バランス条件を満足する画素信号SP が出力され
る。
【0043】そして、このように出力される画素信号S
P は、A/D変換器14によって画素データDP に変換
され、かかる画素データDP の内、赤(R)フィルター
の分光による画素データDPRは赤バッファメモリ15、
緑(G)フィルターの分光による画素データDPGは緑バ
ッファメモリ16、青(B)フィルターの分光による画
素データDPBは青バッファメモリ17に記憶される。そ
して、これらのバッファメモリ15,16,17は、か
かる画素データ書込み処理と並行して、前述のD/A変
換器19への画素データの読出し処理を行い、カラーエ
ンコーダ20及びテレビ信号変換回路21においてNT
SC標準テレビジョン方式に準拠したカラーテレビ信号
V が形成される。
【0044】このように、この第2の具体的動作例によ
っても、最適な色バランス状態が得られる各露光期間を
設定することができるので、高生彩なカラー映像を得る
ことができる。更に、夫々のカラーフィルターR,G,
Bの境界領域にオプティカルブラックBKを設けて、不
要な光の入射を阻止するようにしたので、色滲みや偽色
のないカラー映像を得ることができる。更に、白黒撮像
用の二次元固体撮像デバイス5を適用してカラー撮像を
行うので、カラー撮像用の二次元固体撮像デバイスを適
用する場合よりも高空間分解能のカラー映像を得ること
ができる。このように、自動的に色バランス調整を行う
と共に、高精細且つ高鮮明なカラー映像を得る暗視用カ
ラーカメラ装置を提供することができる。
【0045】次に、第2の実施例を図5乃至図7と共に
説明する。まず、図5と共に構成を説明する。尚、図5
において図1と同一又は相当する部分は同一符号で示
す。図5において、マイクロチャンネルプレート型のイ
メージインテンシファイア(MCP型II)1に設けら
れている光入射窓1a の前方に、赤(R),緑(G),
青(B)の3色のカラーフィルタ群を備えた分光用カラ
ーフィルタ機構2が対向配置され、更にその前方には、
被写体4の光像を光入射窓1a に結像させるための撮像
レンズ系3が対設されている。
【0046】イメージインテンシファイア1は、真空管
b の上記光入射窓1a の内側面に対設された光電面1
c と、その後方に順次に配置されたマイクロチャンネル
プレート(MCP)1d 及び、多数の極めて細い光ファ
イバ束から成るファイバプレート1f を備え、ファイバ
プレート1f のマイクロチャンネルプレート1d に対向
する面には蛍光面1e が形成されている。ファイバプレ
ート1f の出力側には、結合光学系統28を介してプリ
ズム29が配置され、プリズム29の分光出力端には、
赤(R)用二次元固体撮像デバイス30と、緑(G)用
二次元固体撮像デバイス31と、青(B)用二次元固体
撮像デバイス32が配置され、夫々の二次元固体撮像デ
バイス30,31,32から出力される夫々の画素信号
PR,SPG,SPBは、サンプルホールド用のバッファア
ンプ33,34,35を介してカラーエンコーダ20に
供給されるようになっている。尚、これらの二次元固体
撮像デバイス30,31,32は共に等しい画素数の白
黒撮像用FTCCD等が適用され、夫々特定の撮像駆動
回路36,37,38から供給される走査読出制御信号
CR,SCG,SCBの同期制御に従って夫々の画素信号S
PR,SPG,SPBを出力する。
【0047】分光用カラーフィルタ機構2は、図2に示
したように、回転軸2aを中心にして夫々約120°ず
つに区分けられた扇状の赤(R),緑(G),青(B)
のカラーフィルターが備えられると共に、夫々のカラー
フィルターの境界部分には、光の透過を阻止するための
所定幅のオプティカルブラック領域BK1 ,BK2 ,B
3 が形成され、駆動モータMの回転力がタイミングベ
ルト2b などの伝達機構を介して回転軸2a に伝達され
ることによって、これらのカラーフィルターが所定方向
へ回転される構造となっている。尚、駆動モータMは、
駆動回路7とタイミング制御回路8及び記憶回路9によ
って駆動制御される。即ち、記憶回路9は、撮像レンズ
系3とイメージインテンシファイア1の光入射窓1aと
の間に介在する赤(R),緑(G),青(B)の各カラ
ーフィルターの介在時間WR ,WG ,WB を個々独立に
指定するための複数種類の時間データを予め記憶してお
り、マイクロプロセッサ23からの制御データCD によ
って指定された所定の時間データDRGB をタイミング制
御回路8へ供給し、タイミング制御回路8が、時間デー
タDRGB に基づき、駆動回路7に対して駆動モータMへ
の給電タイミングを指示する。したがって、分光用カラ
ーフィルタ機構2は一定速度で回転するだけでなく、断
続的なステップ回転によって、1回転中の各カラーフィ
ルターの介在時間WR ,WG ,WB を個々独立に設定す
ることができる。但し、分光用カラーフィルタ機構2を
同期動作させるために、1回転の周期を固定のフレーム
周期T、その3分の1フレーム周期(T/3)をフィー
ルド周期τと決めておき、各介在時間WR ,WG ,WB
が必ず、0<WR ≦τ、0<WG ≦τ、0<WB ≦τの
条件を満足するように設定することによって、各カラー
フィルターによる夫々の分光処理を1フィールド周期τ
内で完了させ、3色の分光処理を1フレーム周期Tに同
期して行うようになっている。更に、介在時間WR ,W
G ,WB の長短を個々独立に制御する結果、これらの期
間の和(WR +WG +WB )が1フレーム周期Tより短
くなる場合が生じるが、このように、いずれのカラーフ
ィルターによっても分光処理を行わない期間には、オプ
ティカルブラックBK1 ,BK2 ,BK3 のいずれかを
介在させることによって、被写体光像の透過を禁止させ
る。
【0048】このように分光された被写体光像(分光光
像)は、フィールド周期τに同期してイメージインテン
シファイア1の光入射窓1a に入射され、光電面1c
らは分光光像の光強度に応じた量の光電子が飛び出し、
光電子はマイクロチャンネルプレート1d で電子増倍さ
れて蛍光面1e に出射され、再び輝度成分のみの光学像
に変換される。そして、再生された光学像は、ファイバ
プレート1f と結合光学系28を介してプリズム29に
入射される。
【0049】二次元固体撮像デバイス30,31,32
は、いずれも白黒撮像用のFTCCD等が適用されてお
り、フィールド周期τに同期して分光光像に対応する再
生光学像を撮像する。即ち、これらの二次元固体撮像デ
バイス30,31,32は、受光面にマトリックス配列
された受光ダイオード群(画素群)と、かかる画素群に
トランスファゲートを介して隣接形成された垂直電荷転
送路群と、垂直電荷転送路群の終端部分に形成された水
平電荷転送路とを備え、フィールド周期τより短い露光
期間に画素群に蓄積された全ての画素電荷を、露光期間
終了と同時に電荷転送ゲートを介して垂直電荷転送路群
へ電荷転送し、更に、垂直電荷転送路群に設けられてい
る転送電極群に印加される走査読出制御信号SCR
CG,SCBに同期して一列分ずつ水平電荷転送路へ転送
させつつ点順次で各画素電荷を読み出す構造となってい
る。
【0050】したがって、1フィールド画相当の各色に
対応する光学像を1フィールド周期τに同期して撮像す
るので、3フィールド周期(即ち、フレーム周期T)で
3色のフィールド画相当分の画素信号SPR,SPG,SPB
を出力する。
【0051】更に、いずれの二次元固体撮像デバイス3
0,31,32も、画素群に蓄積される不要な電荷を廃
棄する構造を備えており、かかる電荷の廃棄と画素電荷
の読出しのタイミングを制御することによって、露光期
間を電気的に設定するようになっている。即ち、例え
ば、赤(R)のカラーフィルターにより分光処理が行わ
れているフィールド周期τ内において、そのフィールド
周期τの開始時点からある期間ΔτR までの間は電荷廃
棄を行い、ΔτR 直後から所定の期間までは画素群によ
る撮像を行い、所定期間経過と同時に画素電荷の読出し
を開始すると、画素群による撮像期間を露光期間とする
ことができ、所謂電子シャッター機構を発揮させること
ができ、緑(G)のカラーフィルターにより分光処理が
行われているフィールド周期τと、青(B)のカラーフ
ィルターにより分光処理が行われているフィールド周期
τにおいても同様に電子シャッター機構を発揮させるこ
とができる。そして、かかる露光期間を、フィールド周
期τ内で個々独立に設定することにより、各分光光像毎
の露光期間を設定することができるようになっている。
つまり、二次元固体撮像デバイス30に設定される露光
期間をEDR 、二次元固体撮像デバイス31に設定され
る露光期間をEDG 、二次元固体撮像デバイス32に設
定される露光期間をEDB とすれば、0≦EDR ≦τ、
0≦EDG ≦τ、0≦EDB ≦τの条件を満足する範囲
内で電子シャッター機構を発揮させる。このシャッター
タイミングは、予め複数種類のシャッタータイミングの
データを記憶している記憶回路12からシャッター制御
回路11が読出したデータDswに基づいて、撮像駆動回
路36,37,38の走査読出制御信号SCR,SCG,S
CBの同期タイミングを調整することにより実現される。
【0052】次に、かかる構造を有する第2の実施例の
動作を図6と図7のタイミングチャートに基づいて説明
する。尚、図5に示す暗視用カラーカメラ装置は、図6
のタイミングチャートに基づく第1の動作と、図7のタ
イミングチャートに基づく第2の動作のいずれによって
も本発明の目的を達成することができるものであるの
で、夫々を具体的動作例として別個に説明する。
【0053】(第1の具体的動作例)図6において、ク
ロック信号Vsyn は、暗視用カラーカメラ装置全体の同
期動作を行うためにファンクションジェネレータ回路1
8内で発生される基準のクロック信号であり、論理
“H”の発生周期がフィールド周期τと等しくなってい
る。更に、フィールド周期τの3倍の周期(即ち、フレ
ーム周期T)をNTSCテレビジョン方式の垂直走査期
間に一致させている。
【0054】更に、同期クロック信号WT が論理“H”
となる期間が、NTSCテレビジョン方式の垂直ブラン
キング期間と一致しており、この期間内に白バランス調
整が繰り返される。更に、信号Tgが論理“H”となる
ときに、二次元固体撮像デバイス30,31,32内に
形成されているトランスファゲートが同時にオンとなっ
て、画素群に蓄積された画素電荷を垂直電荷転送路群へ
転送させる。
【0055】まず、同期クロック信号WT が論理“H”
となる色バランス調整時には、マイクロプロセッサ23
が補正演算回路27から入力した補正条件データSW
基づいて、赤(R),緑(G),青(B)の3色のバラ
ンス条件を指定するための制御データCD を記憶回路9
に転送し、分光用カラーフィルタ機構2の回転速度を設
定するためのデータDRGB をタイミング制御回路8へ出
力させ、タイミング制御回路8は、このデータDRGB
基づいて各カラーフィルターの介在時間WR ,WG ,W
B を設定しつつ分光用カラーフィルタ機構2を回転させ
る。
【0056】一方、二次元固体撮像デバイス30,3
1,32は、全てのフィールド周期τにおける露光期間
が一定となるように、電子シャッター機能が設定されて
いる。
【0057】例えば、最適の色バランス条件を示すデー
タDRGB に対応する介在期間WR ,WG ,WB が、図6
中の論理“H”となる期間であるとすると、これらの期
間WR ,WG ,WB に合わせて各色のカラーフィルタ
R,G,Bがイメージインテンシファイア1の光入射窓
1aの前方に介在するように切替わり、更に、期間WBK
1 ,WBK2 ,WBK3 に合わせて、オプティカルブラック
領域BK1 ,BK2 ,BK3 が光入射窓1aの前方に介
在するように切替わる。したがって、二次元固体撮像デ
バイス30,31,32は、単に3フィールド周期(3
τ)に同期して夫々の画素信号SPR,SPG,SPBを出力
するが、分光用カラーフィルタ機構2の回転による各色
のカラーフィルタの介在期間WR ,WG ,WB が各フィ
ールド周期τにおける露光期間を設定するので、これら
の露光期間に撮像される3色の画素信号SPR,SPG,S
PBは最適な色バランス条件を満足することとなる。
【0058】尚、図6中、蛍光面出力光の変化は、各介
在期間WR ,WG ,WB に対応して二次元固体撮像デバ
イス5に入射される光像の輝度を、ある特定の画素
(i,j)について代表して示す。そして、この赤
(R),緑(G),青(B)の画素信号SPR,SPG,S
PBは、3フィールド周期(3τ)が切替わるのに同期し
て出力されるので、画素信号SPR,SPG,SPBを出力す
る周期は露光時の周期よりも3フィールド周期(3τ)
だけ遅れる。
【0059】このように出力される画素信号SPR
PG,SPBは、バッファアンプ33,34,35を介し
てカラーエンコーダ20に転送され、NTSC標準テレ
ビジョン方式に準拠したカラーテレビ信号SV が形成さ
れる。
【0060】このように、この第1の具体的動作例によ
れば、分光用カラーフィルタ機構2の回転を制御するこ
とによって、撮像レンズ系3とイメージインテンシファ
イア1の光入射窓1aの間に介在させる3色分光用のカ
ラーフィルターR,G,Bの介在期間WR ,WG ,WB
を設定すると共に、これらの期間WR ,WG ,WB を最
適な色バランス状態が得られる各露光期間に対応させる
ようにしたので、高生彩なカラー映像を得ることができ
る。更に、夫々のカラーフィルターR,G,Bの境界領
域にオプティカルブラックBK1 、BK2 ,BK3 を設
けて、不要な光の入射を阻止するようにしたので、色滲
みや偽色のないカラー映像を得ることができる。更に、
白黒撮像用の二次元固体撮像デバイス30,31,32
を適用してもカラー撮像を可能にしたので、カラー撮像
用の二次元固体撮像デバイスを適用する場合よりも高空
間分解能のカラー映像を得ることができる。このよう
に、自動的に色バランス調整を行うと共に、高精細且つ
高鮮明なカラー映像を得る暗視用カラーカメラ装置を提
供することができる。
【0061】(第2の具体的動作例)この動作例では、
図7のタイミングチャートに示すように、3色のカラー
フィルタの夫々が介在する介在期間WR ,WG ,WB
全てが等しくなるように、分光用カラーフィルタ機構2
が等速回転される。したがって、フィールド周期τの切
替わり時に、オプティカルブラックBK1 ,BK2 ,B
3 によって遮光される期間も一定となる。
【0062】一方、二次元固体撮像デバイス30,3
1,32は、撮像駆動回路36,37,38の走査読出
制御信号SCR,SCG,SCBで制御される電子シャッター
機能により、赤フィルターの介在期間WR における露光
期間EDR と、緑フィルターの介在期間WG における露
光期間EDG と、青フィルターの介在期間WB における
露光期間EDB とを個々独立に設定することにより、実
質的に色バランス調整を実現するようになっている。
【0063】この動作例によれば、図示するように、イ
メージインテンシファイア1の光電面1cへの分光光像
の入射期間は等しくなるが、二次元固体撮像デバイス5
が露光期間EDR ,EDG ,EDB を設定するので、最
適な色バランス条件を満足する画素信号SPR,SPG,S
PBが出力される。
【0064】そして、このように出力される画素信号S
PR,SPG,SPBは、3フィールド周期(3τ)に同期し
てカラーエンコーダ20へ転送されるので、NTSC標
準テレビジョン方式に準拠したカラーテレビ信号SV
形成される。
【0065】このように、この第2の具体的動作例によ
っても、最適な色バランス状態が得られる各露光期間を
設定することができるので、高生彩なカラー映像を得る
ことができる。更に、夫々のカラーフィルターR,G,
Bの境界領域にオプティカルブラックBK1 ,BK2
BK3 を設けて、不要な光の入射を阻止するようにした
ので、色滲みや偽色のないカラー映像を得ることができ
る。更に、白黒撮像用の二次元固体撮像デバイス5を適
用してカラー撮像を行うので、カラー撮像用の二次元固
体撮像デバイスを適用する場合よりも高空間分解能のカ
ラー映像を得ることができる。このように、自動的に色
バランス調整を行うと共に、高精細且つ高鮮明なカラー
映像を得る暗視用カラーカメラ装置を提供することがで
きる。
【0066】次に、第3の実施例を図8乃至図10と共
に説明する。まず、図8と共に構成を説明する。尚、図
8において図1及び5と同一又は相当する部分は同一符
号で示す。図8において、マイクロチャンネルプレート
型のイメージインテンシファイア(MCP型II)1に
設けられている光入射窓1a の前方に、赤(R),緑
(G),青(B)の3色のカラーフィルタ群を備えた分
光用カラーフィルタ機構2が対向配置され、更にその前
方には、被写体4の光像を光入射窓1a に結像させるた
めの撮像レンズ系3が対設されている。
【0067】分光用カラーフィルタ機構2は、図2に示
したように、回転軸2aを中心にして夫々約120°ず
つに区分けられた扇状の赤(R),緑(G),青(B)
のカラーフィルターが備えられると共に、夫々のカラー
フィルターの境界部分には、光の透過を阻止するための
所定幅のオプティカルブラック領域BK1 ,BK2 ,B
3 が形成され、駆動モータMの回転力がタイミングベ
ルト2b などの伝達機構を介して回転軸2a に伝達され
ることによって、これらのカラーフィルターが所定方向
へ回転される構造となっている。尚、駆動モータMは、
駆動回路7とタイミング制御回路8及び記憶回路9によ
って駆動制御される。即ち、記憶回路9は、撮像レンズ
系3とイメージインテンシファイア1の光入射窓1aと
の間に介在する赤(R),緑(G),青(B)の各カラ
ーフィルターの介在時間WR ,WG ,WB を個々独立に
指定するための複数種類の時間データを予め記憶してお
り、マイクロプロセッサ23からの制御データCD によ
って指定された所定の時間データDRGB をタイミング制
御回路8へ供給し、タイミング制御回路8が、時間デー
タDRGB に基づき、駆動回路7に対して駆動モータMへ
の給電タイミングを指示する。したがって、分光用カラ
ーフィルタ機構2は一定速度で回転するだけでなく、断
続的なステップ回転によって、1回転中の各カラーフィ
ルターの介在時間WR ,WG ,WB を個々独立に設定す
ることができる。但し、分光用カラーフィルタ機構2を
同期動作させるために、1回転の周期を固定のフレーム
周期T、その3分の1フレーム周期(T/3)をフィー
ルド周期τと決めておき、各介在時間WR ,WG ,WB
が必ず、0<WR ≦τ、0<WG ≦τ、0<WB ≦τの
条件を満足するように設定することによって、各カラー
フィルターによる夫々の分光処理を1フィールド周期τ
内で完了させ、3色の分光処理を1フレーム周期Tに同
期して行うようになっている。更に、介在時間WR ,W
G ,WB の長短を個々独立に制御する結果、これらの期
間の和(WR +WG +WB )が1フレーム周期Tより短
くなる場合が生じるが、このように、いずれのカラーフ
ィルターによっても分光処理を行わない期間には、オプ
ティカルブラックBK1 ,BK2 ,BK3 のいずれかを
介在させることによって、被写体光像の透過を禁止させ
る。
【0068】このように分光された被写体光像(分光光
像)は、フィールド周期τに同期してイメージインテン
シファイア1の光入射窓1a に入射され、光電面1c
らは分光光像の光強度に応じた量の光電子が飛び出し、
光電子はマイクロチャンネルプレート1d で電子増倍さ
れて蛍光面1e に出射され、再び輝度成分のみの光学像
に変換される。そして、再生された光学像は、ファイバ
プレート1f と結合光学系28を介してプリズム29に
入射される。
【0069】イメージインテンシファイア1は、真空管
b の上記光入射窓1a の内側面に対設された光電面1
c と、その後方に順次に配置されたマイクロチャンネル
プレート(MCP)1d 及び、多数の極めて細い光ファ
イバ束から成るファイバプレート1f を備え、ファイバ
プレート1f のマイクロチャンネルプレート1d に対向
する面には蛍光面1e が形成されている。ファイバプレ
ート1f の出力側には、結合光学系統28を介してプリ
ズム29が配置され、プリズム29の分光出力端には、
赤(R)用二次元固体撮像デバイス30と、緑(G)用
二次元固体撮像デバイス31と、青(B)用二次元固体
撮像デバイス32が配置され、夫々の二次元固体撮像デ
バイス30,31,32から出力される夫々の画素信号
PR,SPG,SPBは、サンプルホールド用のバッファア
ンプ33,34,35を介してA/D変換器14に供給
されて、デジタルの画素データDPR,DPG,DPBに変換
された後、順次に赤用バッファメモリ15と緑用バッフ
ァメモリ16及び青用バッファメモリ17に振り分けら
れて記憶される。尚、バッファメモリ15,16,17
の夫々は、二次元固体撮像デバイス30,31,32の
画素配列に対応した1フィールド画相当分の記憶容量を
備えると共に、ファンクションジェネレータ回路18か
ら供給される書込・読出し制御信号R/W及びアドレス
データADRに従って各フィールド周期τ毎に対応する
画素データDPR,DPG,DPBを記憶する。更に、バッフ
ァメモリ15,16,17は、かかるデータ書込み動作
と同時に、ファンクションジェネレータ回路18から供
給される書込・読出し制御信号R/W及びアドレスデー
タADRに従って画素データを順次に出力する。但し、
データ書込みは、画素データDPR,DPG,DPBが各フィ
ールド周期τに対応させてバッファメモリ15,16,
17に記憶されるのに対し、かかるデータ読出しは、二
次元固体撮像デバイス30,31,32が画素信号
PR,SPG,SPBを出力する際のタイミング(点順次タ
イミング)に同期して、画素データDPR,DPG,DPB
順番に出力するようになっている。即ち、二次元固体撮
像デバイス30,31,32の夫々の画素群をマトリッ
クス配列[amn]、赤バッファメモリ15のメモリアド
レスをマトリックス配列[rmn]、緑バッファメモリ1
6のメモリアドレスをマトリックス配列[gmn]、青バ
ッファメモリ17のメモリアドレスをマトリックス配列
[bmn]とすると、データ読出しでは、上記点順次タイ
ミングに同期して、a11,g11,b11,a12,g12,b
12,a13,g13,b13〜amn,gmn,bmnのように画素
配列に対応付けて読み出される。
【0070】このように読み出される画素データはD/
A変換器19で順次にアナログの画素信号APR,APG
PBに変換されてカラーエンコーダ20に供給されるこ
とにより、色差信号(R−Y),(B−Y)及び輝度信
号Yが形成され、更に、テレビ信号変換回路21によっ
てNTSC標準テレビジョン方式に準拠したカラーテレ
ビ信号SV が形成される。又、カラーエンコーダ20で
形成される色差信号(R−Y),(B−Y)をデジタル
データに変換してマイクロプロセッサ23に転送するA
/D変換器22と、マイクロプロセッサ23に対してマ
ニュアル操作でカラーバランス調整を指示するための入
力部24が設けられている。
【0071】二次元固体撮像デバイス30,31,32
は、いずれも白黒撮像用のFTCCD等が適用されてお
り、フィールド周期τに同期して分光光像に対応する再
生光学像を撮像する。即ち、これらの二次元固体撮像デ
バイス30,31,32は、受光面にマトリックス配列
された受光ダイオード群(画素群)と、かかる画素群に
トランスファゲートを介して隣接形成された垂直電荷転
送路群と、垂直電荷転送路群の終端部分に形成された水
平電荷転送路とを備え、設定された露光期間に画素群に
蓄積された全ての画素電荷を、露光期間終了と同時に電
荷転送ゲートを介して垂直電荷転送路群へ電荷転送し、
更に、垂直電荷転送路群に設けられている転送電極群に
印加される走査読出制御信号SCR,SCG,SCBに同期し
て一列分ずつ水平電荷転送路へ転送させつつ点順次で各
画素信号SPR,SPG,SPBを読み出す構造となってい
る。尚、かかる画素信号SPR,SPG,SPBの出力タイミ
ングの詳細は図9と図10のタイミングチャートに基づ
いて後述するが、6フィールド周期(即ち、2フレーム
周期(2T))で3色のフィールド画相当分の画素信号
PR,SPG,SPBを出力する。
【0072】更に、いずれの二次元固体撮像デバイス3
0,31,32も、第1,第2の実施例において述べた
如く、夫々の露光期間EDR ,EDG ,EDB を個々独
立に設定することができる電子シャッター機構を有して
いる。尚、これらのシャッタータイミングは、予め複数
種類のシャッタータイミングのデータを記憶している記
憶回路12からシャッター制御回路11が読出したデー
タDswに基づいて、撮像駆動回路36,37,38の走
査読出制御信号SCR,SCG,SCBの同期タイミングを調
整することにより実現される。
【0073】次に、かかる構造を有する第3の実施例の
動作を図9と図10のタイミングチャートに基づいて説
明する。尚、図8に示す暗視用カラーカメラ装置は、図
9のタイミングチャートに基づく第1の動作と、図10
のタイミングチャートに基づく第2の動作のいずれによ
っても本発明の目的を達成することができるものである
ので、夫々を具体的動作例として別個に説明する。
【0074】(第1の具体的動作例)図9において、ク
ロック信号Vsyn は、暗視用カラーカメラ装置全体の同
期動作を行うためにファンクションジェネレータ回路1
8内で発生される基準のクロック信号であり、論理
“H”の発生周期がフィールド周期τと等しくなってい
る。更に、フィールド周期τの6倍の周期(即ち、2フ
レーム周期(2T))をNTSCテレビジョン方式の垂
直走査期間に一致させている。
【0075】更に、同期クロック信号WT が論理“H”
となる期間が、NTSCテレビジョン方式の垂直ブラン
キング期間と一致しており、この期間内に白バランス調
整が繰り返される。更に、信号Tgが論理“H”となる
ときに、二次元固体撮像デバイス30,31,32内に
形成されているトランスファゲートが同時にオンとなっ
て、画素群に蓄積された画素電荷を垂直電荷転送路群へ
転送させる。
【0076】まず、同期クロック信号WT が論理“H”
となる色バランス調整時には、マイクロプロセッサ23
が補正演算回路27から入力した補正条件データSW
基づいて、赤(R),緑(G),青(B)の3色のバラ
ンス条件を指定するための制御データCD を記憶回路9
に転送し、分光用カラーフィルタ機構2の回転速度を設
定するためのデータDRGB をタイミング制御回路8へ出
力させ、タイミング制御回路8は、このデータDRGB
基づいて各カラーフィルターの介在時間WR ,WG ,W
B を設定しつつ分光用カラーフィルタ機構2を回転させ
る。
【0077】一方、二次元固体撮像デバイス30,3
1,32は、全てのフィールド周期τにおける露光期間
が一定となるように、電子シャッター機能が設定されて
いる。
【0078】例えば、最適の色バランス条件を示すデー
タDRGB に対応する介在期間WR ,WG ,WB が、図6
中の論理“H”となる期間であるとすると、これらの期
間WR ,WG ,WB に合わせて各色のカラーフィルタ
R,G,Bがイメージインテンシファイア1の光入射窓
1aの前方に介在するように切替わり、更に、期間W
BK1 ,WBK2 ,WBK3 に合わせて、オプティカルブラッ
ク領域BK1 ,BK2 ,BK3 が光入射窓1aの前方に
介在するように切替わる。したがって、二次元固体撮像
デバイス30,31,32は、単に3フィールド周期
(3τ)に同期して夫々の画素信号SPR,SPG,SPB
出力するが、分光用カラーフィルタ機構2の回転による
各色のカラーフィルタの介在期間WR ,WG ,WB が各
フィールド周期τにおける露光期間を設定するので、こ
れらの露光期間に撮像される3色の画素信号SPR
PG,SPBは最適な色バランス条件を満足することとな
る。
【0079】尚、図9中、蛍光面出力光の変化は、各介
在期間WR ,WG ,WB に対応してイメージインテンシ
ファイア1の光入射窓1aに入射される光像の輝度を、
ある特定の画素(i,j)について代表して示す。そし
て、かかる蛍光面出力光の波形から明らかなように、分
光用カラーフィルタ機構2の3色のカラーフィルターが
交互に介在する介在期間WR ,WG ,WB に応じて、3
色の分光光像が入射する。
【0080】一方、二次元固体撮像デバイス30,3
1,32は、図9中の信号Tgにて示すように、6フィ
ールド周期(6τ)の内の最初の3フィールド周期(3
τ)において、フィールド周期τ毎に順番に論理“H”
となり、残りの3フィールド周期(3τ)では論理
“L”のままとなる。この結果、夫々の二次元固体撮像
デバイス30,31,32が電子シャッター機能を発揮
するのは、6フィールド周期(6τ)毎に設定される。
【0081】したがって、6フィールド周期(6τ)毎
に夫々の二次元固体撮像デバイス30,31,32が電
子シャッター機能を発揮する間に、分光用カラーフィル
タ機構2が2回転することとなり、この結果、二次元固
体撮像デバイス30,31,32の夫々の露光期間は、
介在期間WR ,WG ,WB により設定されると共に、2
回ずつの露光が行われる。
【0082】そして、この赤(R),緑(G),青
(B)の画素信号SPR,SPG,SPBは、6フィールド周
期(6τ)が切替わるのに同期して出力されるので、画
素信号SPR,SPG,SPBを出力する周期は露光時の周期
よりも6フィールド周期(6τ)だけ遅れる。但し、2
回ずつ露光されるので、得られる画素信号SPR,SPG
PBは、高S/Nとなる。
【0083】このように出力される画素信号SPR
PG,SPBは、バッファアンプ33,34,35を介し
てA/D変換器14に供給され、更に、バッファメモリ
15,16,17に一端格納された後に、再びD/A変
換器19でアナログの画素信号に変換されてカラーエン
コーダ20に転送され、NTSC標準テレビジョン方式
に準拠したカラーテレビ信号SV が形成される。
【0084】このように、この第1の具体的動作例によ
れば、分光用カラーフィルタ機構2の回転を制御するこ
とによって、撮像レンズ系3とイメージインテンシファ
イア1の光入射窓1aの間に介在させる3色分光用のカ
ラーフィルターR,G,Bの介在期間WR ,WG ,WB
を設定すると共に、これらの期間WR ,WG ,WB を最
適な色バランス状態が得られる各露光期間に対応させる
と共に、2回露光を行うようにしたので、高S/N化及
び高生彩化を実現することができる。更に、夫々のカラ
ーフィルターR,G,Bの境界領域にオプティカルブラ
ックBK1 、BK2 ,BK3 を設けて、不要な光の入射
を阻止するようにしたので、色滲みや偽色のないカラー
映像を得ることができる。更に、白黒撮像用の二次元固
体撮像デバイス30,31,32を適用してもカラー撮
像を可能にしたので、カラー撮像用の二次元固体撮像デ
バイスを適用する場合よりも高空間分解能のカラー映像
を得ることができる。このように、自動的に色バランス
調整を行うと共に、高精細且つ高鮮明なカラー映像を得
る暗視用カラーカメラ装置を提供することができる。
【0085】(第2の具体的動作例)この動作例では、
図10のタイミングチャートに示すように、3色のカラ
ーフィルタの夫々が介在する介在期間WR ,WG ,WB
の全てが等しくなるように、分光用カラーフィルタ機構
2が等速回転される。したがって、フィールド周期τの
切替わり時に、オプティカルブラックBK1 ,BK2
BK3 によって遮光される期間も一定となる。
【0086】一方、二次元固体撮像デバイス30,3
1,32は、撮像駆動回路36,37,38の走査読出
制御信号SCR,SCG,SCBで制御される電子シャッター
機能により、赤フィルターの介在期間WR における露光
期間EDR と、緑フィルターの介在期間WG における露
光期間EDG と、青フィルターの介在期間WB における
露光期間EDB とを個々独立に設定することにより、実
質的に色バランス調整を実現するようになっている。
【0087】この動作例によれば、図示するように、イ
メージインテンシファイア1の光電面1cへの分光光像
の入射期間は等しくなるが、二次元固体撮像デバイス5
が露光期間EDR ,EDG ,EDB を設定するので、最
適な色バランス条件を満足する画素信号SPR,SPG,S
PBが出力される。更に、同図10中の信号Tgに示すよ
うに、6フィールド周期(6τ)の内の最初の3フィー
ルド周期(3τ)において電子シャッター機能が発揮さ
れ、残りの3フィールド周期(3τ)において電子シャ
ッター機能が発揮され内ので、6フィールド周期(6
τ)内で2回の露光が行われ、高S/Nの画素信号
PR,SPG,SPBが得られる。そして、このように出力
される画素信号SPR,SPG,SPBは、バッファアンプ3
3,34,35を介してA/D変換器14に供給され、
更に、バッファメモリ15,16,17に一端格納され
た後に、再びD/A変換器19でアナログの画素信号に
変換されてカラーエンコーダ20に転送され、NTSC
標準テレビジョン方式に準拠したカラーテレビ信号SV
が形成される。
【0088】このように、この第2の具体的動作例によ
っても、最適な色バランス状態が得られる各露光期間を
設定することができると共に、2回露光を行うようにし
たので、高S/N化及び高生彩化を実現することができ
る。更に、夫々のカラーフィルターR,G,Bの境界領
域にオプティカルブラックBK1 ,BK2 ,BK3 を設
けて、不要な光の入射を阻止するようにしたので、色滲
みや偽色のないカラー映像を得ることができる。更に、
白黒撮像用の二次元固体撮像デバイス30,31,32
を適用してカラー撮像を行うので、カラー撮像用の二次
元固体撮像デバイスを適用する場合よりも高空間分解能
のカラー映像を得ることができる。このように、自動的
に色バランス調整を行うと共に、高精細且つ高鮮明なカ
ラー映像を得る暗視用カラーカメラ装置を提供すること
ができる。
【0089】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
イメージインテンシファイアで受光した被写体光学像を
二次元固体撮像デバイスで撮像して再生画像用の映像信
号を形成する暗視用カラーカメラ装置において、イメー
ジインテンシファイアの前方に3色のカラーフィルタを
有する分光用カラーフィルタ機構を配置して、これらの
カラーフィルタの介在時間を個々独立に調整・制御しつ
つ回転させると共に、二次元固体撮像デバイスの撮像周
期を一定にし、これらの介在時間を最適な色バランス条
件の得られる期間に設定するようにしたので、二次元固
体撮像デバイスからは最適な色バランス条件を満足する
3色の画素信号を得ることができる。
【0090】又、イメージインテンシファイアの前方に
3色のカラーフィルタを有する分光用カラーフィルタ機
構を配置して、これらのカラーフィルタの介在時間が共
に等しくなるように調整・制御しつつ回転させると共
に、二次元固体撮像デバイスの3色毎の撮像期間を電子
シャッター機能によって個々独立に調整・制御し、これ
らの撮像期間(即ち、露光期間)を最適な色バランス条
件の得られる期間に設定するようにしたので、二次元固
体撮像デバイスからは最適な色バランス条件を満足する
3色の画素信号を得ることができる。
【0091】このように、本発明によれば、低照度、低
露光状態下での撮像においても最適な色バランス調整を
実現し、鮮明な再生画像を得ることができる暗視用カラ
ーカメラ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による暗視用カラーカメラの第1の実施
例の構成を示すブロック図である。
【図2】分光用カラーフィルタ機構の概略構成を示す要
部斜視図である。
【図3】第1の実施例における第1の具体的動作例を説
明するためのタイミングチャートである。
【図4】第1の実施例における第2の具体的動作例を説
明するためのタイミングチャートである。
【図5】本発明による暗視用カラーカメラの第2の実施
例の構成を示すブロック図である。
【図6】第2の実施例における第1の具体的動作例を説
明するためのタイミングチャートである。
【図7】第2の実施例における第2の具体的動作例を説
明するためのタイミングチャートである。
【図8】本発明による暗視用カラーカメラの第3の実施
例の構成を示すブロック図である。
【図9】第3の実施例における第1の具体的動作例を説
明するためのタイミングチャートである。
【図10】第3の実施例における第2の具体的動作例を
説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…イメージインテンシファイア、1a…光入射窓、1
c…光電面、1d…マイクロチャンネルプレート、1e
…蛍光面、1f…ファイバプレート、2…分光用カラー
フィルタ機構、3…撮像レンズ系、5,30,31,3
2…二次元固体撮像デバイス、6…テーパファイバプレ
ート、7…駆動回路、10…撮像制御回路、11…シャ
ッター制御回路、18…ファンクションジェネレータ回
路、20…カラーエンコーダ、21…テレビ信号変換回
路21、23…マイクロプロセッサ、25…色温度セン
サ、26…色温度検出回路、27…補正演算回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3色の分光用カラーフィルタを有し、夫
    々の分光用カラーフィルタの被写体光像の透過期間を個
    々独立に設定する分光用カラーフィルタ手段と、 上記夫々の分光用カラーフィルタを通過した分光光像を
    受光し、電子増倍機能により高強度の光像を発生するイ
    メージインテンシファイアと、 上記イメージインテンシファイアから出力される上記光
    像を所定周期で撮像する二次元撮像デバイスと、 上記分光用カラーフィルタの被写体光像の透過期間を白
    バランス条件に合わせた期間に設定する露光期間制御手
    段と、 上記二次元撮像デバイスから出力される3色の画素信号
    に基づいて再生画像用のカラー映像信号を形成する映像
    信号形成手段と、を具備する暗視用カラーカメラ装置。
  2. 【請求項2】 3色の分光用カラーフィルタを有し、夫
    々の分光用カラーフィルタの被写体光像の透過期間を等
    しく設定する分光用カラーフィルタ手段と、 上記夫々の分光用カラーフィルタを通過した分光光像を
    受光し、電子増倍機能により高強度の光像を発生するイ
    メージインテンシファイアと、 上記イメージインテンシファイアから出力される各色に
    ついての上記光像を電子シャッター機能により撮像する
    二次元撮像デバイスと、 上記二次元撮像デバイスの電子シャッタータイミングを
    制御することにより、各色についての分光光像の露光期
    間を白バランス条件に合わせた期間に設定する露光期間
    制御手段と、 上記二次元撮像デバイスから出力される3色の画素信号
    に基づいて再生画像用のカラー映像信号を形成する映像
    信号形成手段と、を具備する暗視用カラーカメラ装置。
  3. 【請求項3】 前記分光用カラーフィルタ手段は、前記
    3色の分光用カラーフィルタを回転させることにより、
    各分光用カラーフィルタによる前記被写体光像の透過期
    間を設定すると共に、各分光用カラーフィルタの境界部
    分には光の透過を阻止する非透過領域が設けられている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の暗視用
    カラーカメラ装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2766585A1 (fr) * 1997-07-22 1999-01-29 Thomson Csf Systeme optique d'intensification en couleur
WO2001017272A1 (fr) * 1999-09-01 2001-03-08 Hamamatsu Photonics K.K. Dispositif d'imagerie en couleur a faible lumiere
JP2013529348A (ja) * 2010-06-10 2013-07-18 タタ コンサルタンシー サービシズ リミテッド 種々の交通標識を検出及び認識する照明不変且つロバストな装置及び方法
KR102271555B1 (ko) * 2020-11-12 2021-07-01 미래청암 주식회사 컬러 영상 획득장치

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