JPH0533615A - 可変バルブタイミング装置 - Google Patents

可変バルブタイミング装置

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Publication number
JPH0533615A
JPH0533615A JP18780591A JP18780591A JPH0533615A JP H0533615 A JPH0533615 A JP H0533615A JP 18780591 A JP18780591 A JP 18780591A JP 18780591 A JP18780591 A JP 18780591A JP H0533615 A JPH0533615 A JP H0533615A
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JP
Japan
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valve timing
timing
camshaft
retard
abnormality
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Application number
JP18780591A
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English (en)
Inventor
Masami Yamazaki
正己 山崎
Atsushi Watanabe
敦 渡辺
Koji Ichinose
幸治 一ノ瀬
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 装置故障時においても通常のバルブタイミン
グ固定エンジンと同等の性能を維持可能な可変バルブタ
イミング装置を提供する。 【構成】 タイミングプーリ1とカムシャフト2との間
に、内外周面に設けたヘリカルスプライン17a,17
b,11a,13bを介してタイミングプーリとカムシ
ャフトとに噛合するリングギヤ17を設ける。リングギ
ヤは外囲ピストン4内で移動可能な内在ピストン5に連
結されている。油圧室23に油圧を供給することにより
内在ピストンとリングギヤは軸方向に移動し、バルブタ
イミングは進角する。又、油圧室20に油圧を供給する
ことにより外囲ピストンを内在ピストン,リングギヤと
共に上記と逆方向へ移動させ、バルブタイミング遅角を
行う。装置故障時には油圧室20,23の油圧を抜くこ
とによりピストン4,5はスプリング4c,5cにより
復帰し、基準タイミングでのエンジン運転が確保され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関のバルブタイミ
ングを運転状況に応じて変更する可変バルブタイミング
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンのカムシャフトとクランクシャ
フトとの回転位相をずらして運転状況に応じて吸排気弁
のバルブタイミングを変更するようにした可変バルブタ
イミング装置が公知である。この種の可変バルブタイミ
ング装置の例としては特開昭59−115413号公報
に記載されたものがある。
【0003】同公報の装置はカムシャフトをヘリカルギ
ヤを介してクランクシャフトから駆動すると共にカムシ
ャフト端に油圧ピストンを設け、該油圧ピストンの両側
の油圧室に選択的に作動油を供給してカムシャフトを軸
線方向に移動させる構成としている。すなわち油圧室に
作動油を供給してピストンを押動することによりカムシ
ャフトを軸線方向に移動させ、カムシャフトを駆動する
ヘリカルギヤの噛合位置を歯筋に沿って移動させてカム
シャフトのクランクシャフトに対する回転位相をずらす
ようにしたものである。
【0004】しかし、同公報の装置では油圧装置の故障
等で油圧が失われた場合には油圧ピストンは作動位置で
停止してしまいバルブタイミングは油圧装置故障時のタ
イミングに固定されてしまう。また、この種の可変バル
ブタイミング装置では上記油圧ピストンに相当する位相
変換部材をスプリングで一方向に付勢しており油圧が失
われた場合位相変換部材を移動区間の一方の終端部に復
帰させるようにしたものもあるが、この場合バルブタイ
ミングは最進角側若しくは最遅角側に固定されることに
なる。
【0005】この種の可変バルブタイミング装置には他
にもタイミングギヤ(若しくはタイミングプーリ)とカ
ムシャフトとをヘリカルスプラインを有する位相変換部
材を介して連結して、位相変換部材を油圧や電動機等を
用いて移動させることによりタイミングギヤとカムシャ
フトとをヘリカルスプラインの歯筋に沿って相対的に回
動させて位相を変更するもの等種々の機構が考案されて
いるが装置故障時にはいずれもバルブタイミングは故障
時に最進角側若しくは最遅角側に固定される構造であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のバルブタイミン
グの可変制御は基準バルブタイミングに対して一方向
(例えば進角側)のみにバルブタイミングを制御する操
作が一般的であった。例えば吸気弁の開閉タイミングは
中低速運転時のバルブタイミングを基準として、高速運
転時にはこの状態からバルブタイミングを進角させてバ
ルブオーバラップの増大により高速性能の向上を図る制
御が行われる。
【0007】しかし、最近の燃費向上の要請から低速運
転時に吸気弁の閉じタイミングを遅らせてポンピングロ
ス低減を行ういわゆる吸気弁の遅閉じを行う場合があ
る。吸気弁の遅閉じはアイドル運転等の低速運転時にス
ロットル弁の開度を比較的大きく保持したまま吸気弁の
閉弁時期を遅らせて気筒の吸込空気量制御を行うもので
あり吸気弁閉弁時期は気筒の圧縮行程半ば付近まで遅延
される。従って吸気弁の遅閉じと高速時のバルブ進角を
行うエンジンではバルブタイミング最遅角時と最進角時
との差が極めて大きくなっている。(例えば高速時のバ
ルブ進角のみを行う場合はバルブタイミングの可変制御
幅はクランク角にして40度程度であったものが吸気弁
の遅閉じを併用する場合80度程度の制御幅が必要とな
る。)このようなエンジンに従来の可変バルブタイミン
グ装置を使用した場合、油圧装置の故障等によりバルブ
タイミングが制御不能になるとエンジン運転上支障を生
じる場合がある。
【0008】例えば故障時に最遅角側にバルブタイミン
グが復帰するように設定されている場合にはエンジンは
軽負荷低速運転しかできなくなり通常の走行は不可能に
なる。また最進角側に復帰する場合にはバルブオーバラ
ップの増大により中低速域では燃焼が不完全となりアイ
ドル運転時にエンジンストールが生じる可能性がある。
また、故障時にバルブタイミングをそのまま保持するよ
うに設定されている場合は故障時の状態によって上記の
いずれかが生じる可能性がある。
【0009】本発明は上記問題に鑑み、吸気弁遅閉じと
高速運転時のバルブ進角とを併用する可変バルブタイミ
ング装置において、装置故障時にも通常の走行を可能と
する可変バルブタイミング装置を提供することを目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、内燃機
関のカムシャフトとタイミングプーリとの間に位相変換
部材を介装し、該位相変換部材を軸線方向に移動させる
ことによりカムシャフトとタイミングプーリとを相対的
に回動させてバルブタイミングの切換えを行う可変バル
ブタイミング装置において、前記位相変換部材をバルブ
タイミング進角側に移動させる進角側駆動手段と、バル
ブタイミング遅角側に移動させる遅角側駆動手段とを備
え、両方の駆動手段が作動していない基準バルブタイミ
ングから前記進角側駆動手段のみを作動させて進角側バ
ルブタイミングを得、前記基準バルブタイミングから前
記遅角側駆動手段のみを作動させて遅角側バルブタイミ
ングを得ることを特徴とする可変バルブタイミング装置
が提供される。
【0011】
【作用】装置故障時に遅角側駆動手段を最進角側に復帰
させ、進角側駆動手段を最遅角側に復帰させることによ
り、故障時のバルブタイミングは最進角タイミングと最
遅角タイミングとの中間の基準タイミングに保持され
る。また、故障が遅角側駆動手段と進角側駆動手段との
うち一方のみの場合は故障した側の駆動手段を停止し、
正常な側の駆動手段のみによる運転を行うようにするこ
とも可能である。
【0012】
【実施例】図1に本発明の一実施例を示す。図において
2はエンジンのカムシャフト、1はカムシャフト駆動用
のタイミングプーリである。タイミングプーリ1は図示
しないエンジンクランクシャフトから歯付ベルト等によ
り駆動されクランクシャフトと同期して回転する。タイ
ミングプーリ1には円筒状のスリーブ11が形成されて
おり、このスリーブ11を介してカムシャフト2に対し
て回動可能に嵌装されている。
【0013】また、カムシャフト2の軸端部には円筒状
のカムシャフトエンド部材13がボルト15により固定
されており、カムシャフトエンド部材13とカムシャフ
ト2とは一体に回転するようになっている。タイミング
プーリ1のスリーブ11とカムシャフトエンド部材13
との間には円筒状の位相変換部材17が介装されてい
る。位相変換部材17の一部には内周面と外周面とにヘ
リカルスプライン17a,17bが形成されており、ヘ
リカルスプライン17a,17bはそれぞれスリーブ1
1外周面とエンド部材13内周面とに設けられたヘリカ
ルスプライン11a,13bと噛合してスリーブ11と
エンド部材13とが一体に回転するようにしている。
【0014】すなわち、エンジンクランクシャフトの回
転はタイミングプーリ1を介してスリーブ11に伝達さ
れ、スリーブ11の外周面のスプライン11aと噛合す
る位相変換部材17のスプライン17a及び位相変換部
材17の外周面のスプライン17bと噛合するスプライ
ン13bを経由してエンド部材13に伝達され、カムシ
ャフト2を回転させる。従ってカムシャフト2はエンジ
ンクランクシャフトに同期して回転する。
【0015】位相変換部材17はヘリカルスプライン1
7a,17bを介してスリーブ11及びエンド部材13
と噛合しているため、位相変換部材17の軸線方向位置
を変えることによりタイミングプーリ1とカムシャフト
2との位相を変化させることができる。すなわち位相変
換部材17(以下「リングギヤ」と呼ぶ)をカムシャフ
ト2の軸線方向に沿って移動させることによりスリーブ
11とエンド部材13とはそれぞれヘリカルスプライン
の歯筋に沿ってリングギヤ17に対して相対的に回動す
る。
【0016】本実施例ではヘリカルスプライン11a,
17aの対と13b,17bの対とはそれぞれ互いに逆
方向のねじれ角を持つスプラインとしており、リングギ
ヤ17の移動に対してそれぞれの回転角が加算されるよ
うにされ、リングギヤ17の移動量に比して大きな回転
角度を得られるようになっている。このように、リング
ギヤ17の軸方向位置を変えることによりタイミングプ
ーリ1とカムシャフト2とを相対的に回動させることが
できるため、エンジンクランクシャフトに対するカムシ
ャフト2の回転位相、すなわちバルブタイミングを変更
することができる。
【0017】本実施例ではリングギヤ17が図1の左方
向(カムシャフト軸端方向)に移動するとバルブタイミ
ングが進角側に変化し、右方向に移動するとバルブタイ
ミングが遅角側に変化するようにヘリカルスプライン1
7a,b等の向きが設定されている。次にリングギヤ1
7を軸線方向に沿って移動させる機構について説明す
る。本実施例ではタイミングプーリ1の内部には油密の
隔壁18が設けられており、プーリ1内面、スリーブ1
1、隔壁18とにより形成される空間内には軸方向に摺
動可能な中空外囲ピストン4が配設されている。外囲ピ
ストン4の左側の空間はカムシャフト2内に延設された
油圧通路21に連通する油圧室20を形成している。ま
た、外囲ピストン4を図の左方向に押圧付勢するリター
ンスプリング4cが設けられている。従って外囲ピスト
ン4は油圧室20に油圧が供給されるとリターンスプリ
ング4cを圧縮しながら右方向に移動し、油圧室20の
油圧が低下するとリターンスプリング4cの復元力によ
り左方向に移動する。
【0018】外囲ピストン4は部材4a,4bから成る
中空構造であり、その内部には内在ピストン5が配置さ
れている。外囲ピストン4内部の空間のうち、内在ピス
トン5の右側の部分はカムシャフト内の油圧通路22に
連通する油圧室23を形成している。また外囲ピストン
4内で内在ピストン5を右側に押動するリターンスプリ
ング5cが設けられている。
【0019】内在ピストン5は外囲ピストン4と隔壁1
8とを貫通して設けられたスリーブ5aを有し、このス
リーブ5a端部はリングギヤ17に一体に連結されてい
る。外囲ピストン4と内在ピストン5とは油圧室20と
23とに供給する油圧を変化させることにより互いに独
立に作動させることができる。外囲ピストン4が移動す
る場合には油圧室23内の油圧を変化させない限り内在
ピストン5は外囲ピストンと共に移動する。また外囲ピ
ストン4が任意位置にあるときに油圧室23内の油圧を
変えることにより内在ピストン5を外囲ピストンに対し
て移動させることができる。
【0020】本実施例では油圧室20及び23の両方に
油圧が存在しないとき、すなわち外囲ピストン4がリタ
ーンスプリング4cに押圧されてプーリ内部の左端部隔
壁に当接し、かつ、内在ピストン5がリターンスプリン
グ5cに押圧されて外囲ピストン4の右端の部材4bに
当接した状態を基準として制御を行なう。また、油圧室
20に連通する油圧通路21と油圧室23に連通する油
圧通路22はそれぞれ独立した電磁弁SOL1とSOL
2を介して油圧源に接続され、油圧室20と油圧室23
の油圧はSOL1,SOL2のON/OFF操作により
互いに独立して調整できる。
【0021】すなわち、SOL1,SOL2ともOFF
にして油圧室20,23内の油圧を抜いた状態(図1の
上半分の状態)を基準位置として制御を行う。基準位置
(SOL1,SOL2ともOFF)からSOL2をOF
FにしたままSOL1をONにして油圧室20に油圧を
供給すると外囲ピストン4と内在ピストン5は一体に図
の右方向に移動し、リングギヤ17も右方向に移動する
(図1、下半分に示す状態)。従ってバルブタイミング
は基準位置に対して遅角される。
【0022】また上記基準位置からSOL1をOFFに
したままSOL2をONにして油圧室23に油圧を供給
することにより、外囲ピストン4内で内在ピストン5の
みを左方向に移動させリングギヤ17を進角方向に移動
させることができる。上述のようにSOL1,SOL2
ともOFFの状態を基準値として基準値より進角側にバ
ルブタイミングを設定する場合にはSOL2のみをO
N、遅角側に設定する場合にはSOL1のみをONとす
るようにする進角側と遅角側の駆動部を別個に設けたた
め、装置の故障時等で正常なバルブタイミング制御がで
きなくなった場合、SOL1,SOL2の両方をOFF
にすることによりバルブタイミングは進角側と遅角側と
の中間の基準値に復帰するため、従来のようにバルブタ
イミングが最進角側又は最遅角側に固定されず故障時に
もエンジンの通常運転性能を確保することができる。
【0023】図2は本発明の可変バルブタイミング装置
の制御系統の構成を示す略示図である。図において31
はカムシャフトの回転位相を検出するカムシャフト位相
検出器、32はクランク軸の回転位相を検出するクラン
ク軸位相検出器である。これらの検出器はそれぞれ公知
の形式の近接センサから成り、それぞれカムシャフト上
とクランクシャフト上の基準回転角度位置を示すマーカ
がセンサ部を横断するとパルスを発するようになってい
る。従ってカムシャフトの基準角度位置のパルスとクラ
ンクシャフトの基準角度位置パルス及びエンジン回転数
とから現在のクランクシャフトとカムシャフトとの回転
位相、すなわちバルブタイミングを演算することができ
る。
【0024】図に33で示すのはこれらの制御、演算を
行う電子制御装置(ECU)である。ECU33はクラ
ンクシャフトとカムシャフトの位相を検出してバルブタ
イミングを演算している他、図示しないセンサからエン
ジン回転数NE、スロットル弁開度θT 、エンジン吸入
空気量Q等のエンジン運転状態パラメータを入力し、バ
ルブタイミングVTを決定するとともに電磁弁SOL
1,SOL2を制御し、油圧源35から油圧室20,2
3に供給する油量を調節してバルブタイミングのフィー
ドバック制御を行っている。
【0025】図3は吸気弁バルブタイミングの設定例を
示す図である。図3(A)はエンジントルクTeと回転
数Neとに応じて3段階に吸気弁のバルブタイミングを
切換える制御を示し、領域IはSOL1をOFF,SO
L2をONとした進角制御、領域IIはSOL1,SOL
2ともOFFの基準タイミング制御を示す。また領域II
I は吸気弁遅閉じによる負荷制御領域を示し、SOL1
はON,SOL2はOFFとされる。
【0026】図3(B)は吸気弁のバルブタイミングを
連続可変制御する場合のバルブタイミングの設定を示
す。基準バルブタイミング(領域IISOL1,SOL2
ともOFF)から進角側ではSOL1をOFFとしたま
ま、SOL2の開度を徐々に増大して最大進角領域(領
域I)までバルブタイミングを連続的に進角すると共
に、基準バルブタイミング(領域II)から遅角側ではS
OL2をOFFとしたままSOL1の開度を増大して吸
気弁の遅閉じの最大遅角領域(領域III )までバルブタ
イミングを連続的に遅角させている。
【0027】図4は図2の制御系統による可変バルブタ
イミング装置の制御動作を示すフローチャートである。
図4でルーチンがスタートするとステップ100でエン
ジン回転数NE、スロットル弁開度θT 、吸入空気量Q
等のエンジン運転条件パラメータの読み込みが行われ
る。ステップ101ではこれらのパラメータからエンジ
ン要求トルクTeの算出が行われ、図3(A)又は
(B)に基づいてバルブタイミング設定値VT O が決定
される。
【0028】次いでステップ102では設定値VTO
応じて電磁弁SOL1,SOL2の開度設定を行う。ス
テップ103では現在のバルブタイミングVT1 がカム
シャフト位相検出器31とクランク軸位相検出器32の
出力から算出される。次いでステップ104ではVT1
とVTO との比較を行い、VT1 =VTO であればその
ままルーチンを終わる。VT1 ≠VTO であった場合に
はステップ105に進み現状のバルブタイミングVT1
と設定値VTO との偏差が許容範囲以内であるか否かが
判定され、許容範囲内の場合にはステップ106で偏差
に応じた補正量eを設定してステップ102に戻って電
磁弁の開度補正を行う。
【0029】ステップ105でVT1 とVTO との偏差
が許容値±αを越える場合には装置に何らかの異常が生
じたと判定し、ステップ107で電磁弁SOL1,SO
L2の両方をOFFにする。これにより図1において外
囲ピストン4と内在ピストン5はリターンスプリング4
c,5cに押動され、基準位置に戻るためバルブタイミ
ングは進角側と遅角側の中間に維持される。
【0030】また、図4の例では装置異常検出時にSO
L1とSOL2を両方とも停止しているが、例えば図
4、ステップ105で異常がタイミングの進角側で生じ
ているか遅角側で生じているかを判定し、異常を生じて
いる側の電磁弁(進角側異常であればSOL2、遅角側
異常であればSOL1)のみを停止させるようにすれば
正常な側でのバルブタイミング制御を維持するとができ
る。
【0031】次に図5、図6に本発明の可変バルブタイ
ミング装置の別の構成例を示す。図5はリング状の2つ
の位相変換部材(リングギヤ)117a,117bを同
軸円筒状に形成した例を示す。本実施例ではリングギヤ
117aは外周及び内周に設けたヘリカルスプラインに
よりタイミングプーリ101内周面に設けたヘリカルス
プライン及び中間部材104の外周面に設けたヘリカル
スプラインにそれぞれ噛合している。また同様にリング
ギヤ117bは中間部材104の内周面及びカムシャフ
ト102外周面に設けたヘリカルスプラインと噛合して
いる。中間部材104はタイミングプーリ101とカム
シャフト102に対して回動可能である。
【0032】タイミングプーリ101の回転トルクはプ
ーリ101からリングギヤ117aを介して中間部材1
04、又、中間部材104からリングギヤ117bを介
してカムシャフト102に伝達され、タイミングプーリ
101とカムシャフト102とは一体に回転する。本実
施例ではリングギヤ117a,117bはそれぞれ油圧
室120,123に油圧を供給することにより右方向に
移動させることができる。またリングギヤ117aと1
17bのスプラインのねじれ角はそれぞれ逆方向に切っ
てあり、リングギヤ117aが右方向に移動するとバル
ブタイミング進角方向にタイミングプーリ101とカム
シャフト102の位相が変化するが、リングギヤ117
bが右方向に移動すると逆に遅角方向にタイミングプー
リ101とカムシャフト102の位相が変化するように
なっている。また、リングギヤ117a,117bはそ
れぞれリターンスプリング118a,118bにより常
に図の左方向に押圧されている。従って油圧室120,
123の両方に油圧がない状態(図示の状態)を基準バ
ルブタイミングとして設定し、バルブタイミング進角制
御時には油圧室120のみに、遅角制御時には油圧室1
23のみに油圧を供給するようにすれば、装置故障時に
リングギヤ117a,117bが基準バルブタイミング
位置に復帰するため、図1の装置と同様な効果を得られ
る。
【0033】図6は2つのリングギヤ217aと217
bを軸方向に配置した例である。この場合、タイミング
プーリ201の回転トルクはリングギヤ217aを介し
て中間部材204に伝達され、中間部材204からリン
グギヤ217bを介してカムシャフト202に固定され
たカムシャフトエンド部材213に伝達されカムシャフ
ト202が駆動される。
【0034】本実施例においてもリングギヤ217aと
217bとには相互に逆向きのねじれ角を有するヘリカ
ルスプラインが設けられており油圧室220に油圧を供
給することによりリングギヤ217aを左方向に移動さ
せてバルブタイミング進角を、又、油圧室223に油圧
を供給することによりリングギヤ217bを右方向に移
動させてバルブタイミング遅角を行う。また本構成にお
いても両方の油圧室に油圧がない場合はリングギヤ21
7a,217bはそれぞれリターンスプリング218
a,218bに押動され、図示した基準位置に復帰す
る。従って図示の基準位置を中心として油圧室220,
223に個別に油圧を供給することにより図1の装置と
同様な効果を得ることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明の可変バルブタイミング装置は、
上述のように相互に独立して作動可能な進角側駆動手段
と遅角側駆動手段を設けたため、装置異常時には両方の
駆動手段の作動を停止することにより基準バルブタイミ
ングに復帰させることができる。従って異常時において
も通常の固定バルブタイミングエンジンと同様の運転を
行うことができる。
【0036】また、進角側と遅角側とのうちどちらかの
機能に異常が生じた場合には、異常を生じた側の駆動手
段の作動のみを停止することにより正常な側の機能は維
持できる。更に進角側、若しくは遅角側の機能のどちら
か一方を運転者の自由意思により選択できるようにする
ことにより運転者が所望のエンジン特性を選択できる利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の可変バルブタイミング装置の制御系構
成を示す略示図である。
【図3】バルブタイミング設定の例を示す図である。
【図4】図2の制御系統による制御動作を示すフローチ
ャートである。
【図5】本発明の第二の実施例を示す断面図である。
【図6】本発明の第三の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…タイミングプーリ 2…カムシャフト 4…外囲ピストン 4c…リタンーンスプリング 5…内在ピストン 5c…リターンスプリング 11…スリーブ 13…エンド部材 17…リングギヤ 18…隔壁 20,23…油圧室 21,22…油圧通路 31…カムシャフト位相検出器 32…クランク軸位相検出器 33…電子制御装置(ECU)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のカムシャフトとタイミングプ
    ーリとの間に位相変換部材を介装し、該位相変換部材を
    軸線方向に移動させることによりカムシャフトとタイミ
    ングプーリとを相対的に回動させてバルブタイミングの
    切換えを行う可変バルブタイミング装置において、前記
    位相変換部材をバルブタイミング進角側に移動させる進
    角側駆動手段と、バルブタイミング遅角側に移動させる
    遅角側駆動手段とを備え、両方の駆動手段が作動してい
    ない基準バルブタイミングから前記進角側駆動手段のみ
    を作動させて進角側バルブタイミングを得、前記基準バ
    ルブタイミングから前記遅角側駆動手段のみを作動させ
    て遅角側バルブタイミングを得ることを特徴とする可変
    バルブタイミング装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関のバルブタイミングを基準バル
    ブタイミングに対して進角側と遅角側の所定範囲内で可
    変制御する可変バルブタイミング装置において、バルブ
    タイミング装置の異常を検出する手段と、異常が検知さ
    れたときにバルブタイミングを前記基準バルブタイミン
    グに強制的に復帰させる手段とを備えたことを特徴とす
    る可変バルブタイミング装置。
  3. 【請求項3】 バルブタイミング装置の異常を検出する
    手段と、その異常が進角タイミング側での設定異常か遅
    角タイミングでの設定異常かを判定する手段と、進角タ
    イミング側での異常の際には前記進角側駆動手段の作動
    を、遅角タイミング側での異常の際には前記遅角側駆動
    手段の作動をそれぞれ停止させる手段を備えたことを特
    徴とする請求項1記載の可変バルブタイミング装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0519505U (ja) * 1991-08-23 1993-03-12 株式会社アツギユニシア 内燃機関のバルブタイミング制御装置
US5520145A (en) * 1994-02-25 1996-05-28 Osaka Fuji Kogyo Kabushiki Kaisha Valve timing controller
US6135077A (en) * 1997-11-07 2000-10-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Valve timing changing apparatus for internal combustion engine
JP2008506070A (ja) * 2004-07-10 2008-02-28 シエツフレル コマンディートゲゼルシャフト 電気的な駆動装置を備えたカムシャフト調節装置

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