JPH05331827A - 貯水池における堆積土砂の浚渫方法 - Google Patents

貯水池における堆積土砂の浚渫方法

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JPH05331827A
JPH05331827A JP16201592A JP16201592A JPH05331827A JP H05331827 A JPH05331827 A JP H05331827A JP 16201592 A JP16201592 A JP 16201592A JP 16201592 A JP16201592 A JP 16201592A JP H05331827 A JPH05331827 A JP H05331827A
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reservoir
bank
sediment
upstream side
water
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JP16201592A
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Masuo Okabe
益雄 岡部
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Fujita Corp
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Fujita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 貯水池としての機能を一旦休止させることな
く、且つ、特殊な浚渫機械を用いずに浚渫作業を行うこ
とができる貯水池における堆積土砂の浚渫方法を提供す
る。 【構成】 河川10を堤体20で堰き止めて形成した貯
水池30に河川10の上流側から流れ込む土砂100
を、堤体20の上流側に立設した第2堤体40,50,
60の上流側底部41,51,61に堆積させ、浚渫の
際には上流側底部41,51,61に設けた開閉ゲート
42,52,62を開けて、上流側底部41,51,6
1に堆積した土砂100を、第2堤体40,50,60
の上流側から、貯水池30の底部31よりも下方を通っ
て堤体20の下流側に至る排出路70,80,90を介
して、堤体20の下流側端部21に導いて排出するよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダム等の貯水池におけ
る堆砂を浚渫する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば河川の流水量を調節するためや、
生活用水の貯留或は水力発電を行うために、従来より、
河川の上流地点を堤体で堰き止めて貯水池が形成され
る。ところで、一般に貯水池には、上流側からの水流に
混じって土砂等が流れ込んで底部に堆積し、そのまま長
期間放置しておくと貯水池の底が浅くなって貯水池の貯
水能力を低下させ、最後には使用できなくなってしま
う。しかし、特に都市近郊の貯水池では新たに代替貯水
池を建設する用地を確保するのが困難であるため、堆積
した土砂(堆砂)を浚渫して長期に亘って使用できるよ
うにする必要がある。
【0003】そこで従来は、貯留した水を貯水池の下流
に全て放流して堆砂を一括して浚渫したり、或は貯水し
たまま浚渫船を用いて堆砂の浚渫を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、貯留し
た水を貯水池の下流に全て放流して浚渫を行う従来方式
では、貯水池としての機能を一旦休止させて浚渫作業を
行わなければならないという不具合があり、一方、浚渫
船を用いる従来方式では特殊な浚渫機械が必要となる不
具合があった。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、貯水池としての機能を一旦休止させることなく、
且つ、特殊な浚渫機械を用いずに浚渫作業を行うことが
できる貯水池における堆積土砂の浚渫方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、水路を堤体で堰き止めて形成した貯水池に
流れ込む土砂を浚渫する方法であって、前記堤体の上流
側に該堤体とは別の第2堤体を立設し、前記貯水池に流
れ込む土砂を前記第2堤体の上流側に堆積させ、前記第
2堤体の上流側に堆積した土砂を前記貯水池を経由せず
に前記堤体の下流側に導いて排出するようにしたことを
特徴とする。また、本発明は、前記第2堤体を前記堤体
よりも低い高さで形成し、該堤体の第2堤体より高い箇
所に放流ゲートを設け、前記貯水池に貯留された貯留水
を前記放流ゲートから放流するときに、前記第2堤体の
上流側に堆積した土砂を前記堤体の下流側に導いて同時
に排出するようにした。
【0007】
【実施例】以下、本発明の貯水池における堆積土砂の浚
渫方法を図面に基づいて説明する。図1は本発明による
貯水池における堆積土砂の浚渫方法の一実施形態を示す
貯水池の断面図、図2は図1のA−A線断面図である。
【0008】そして、図1において10は水路としての
河川であり、堤体20によって水流を堰き止めて、この
堤体20と河川10の両岸に設けられた側壁11とで画
形される貯水池30を形成している。貯水池30の上流
側には図1に示すように、堤体20よりも低い高さで形
成された3基の第2堤体40,50,60が河川10の
水流方向に沿って並べて立設されている。
【0009】各第2堤体のうち河川10の上流側に立設
された2基の第2堤体50,60は、河川10の比較的
底部を水と共に流れる土砂100の流速を弱める役割を
持っており、堤体20の一番近くに立設された第2堤体
40は、上流側の2基の第2堤体50,60よりも若干
高く形成され、第2堤体50,60により流速を弱めら
れた土砂100を最終的に堰き止める役割を持ってい
る。第2堤体40の上流側底部41は図2に示すよう
に、河川10の水流方向と交差する方向に傾斜してお
り、上流側底部41の最深部には図2に示すように、ハ
ンドル43の回転操作により開閉する開閉ゲート42が
設けられている。そして、第2堤体40部分の側壁11
から開閉ゲート42にかけては、該第2堤体40内に堆
積する土砂100に振動を与えて土砂100を隙間なく
堆積させるための起振装置200が設けられている。
【0010】また、他の第2堤体50,60も第2堤体
40と同様に形成されており、その上流側底部51,6
1の最深部には、開閉ゲート42と同様の開閉ゲート5
2,62が設けられている。そして、他の第2堤体5
0,60部分の側壁11から開閉ゲート52,62にか
けても、第2堤体40と同様に起振装置(図示せず)が
設けられている。尚、各開閉ゲート42,52,62は
常時は閉じられている。さらに、各開閉ゲート42,5
2,62と堤体20の下流側端部21との間には、貯水
池30の底部31よりも下方を通って各第2堤体40,
50,60の上流側と堤体20の下流側とを連通する排
出路70,80,90が設けられている。
【0011】一方、堤体20には、その高さ方向の複数
箇所に、貯水池30に貯留された貯留水を堤体20の下
流側に放流するための放流ゲートが設けられており、図
1に示すようにそのうちの1つの放流ゲート22は第2
堤体40,50,60の上端よりも若干高い箇所に設け
られている。
【0012】このような構成による本実施例の貯水池3
0では、例えば雪解け時期や梅雨時のように水の流入が
多い時期には、第2堤体40,50,60の上端よりも
高い図1中Xで示す高水位まで水が貯留され、渇水期の
ように水の流入が少ない時期には、第2堤体40,5
0,60の上端よりも低い図1中Yで示す低水位程度の
貯水量となる。
【0013】そして、貯水池30の貯留水位が高水位X
である状態では、第2堤体50,60により河川10を
流れる土砂100の流速が弱められ、さらに、第2堤体
40で土砂100が堰き止められるので、第2堤体4
0,50,60の上流側底部41,51,61に土砂1
00が堆積する。一方、貯水池30の貯留水位が低水位
Yである状態では、河川10を流れる土砂100が水と
共に第2堤体40,50,60に堰き止められてその上
流側底部41,51,61に貯留され、よって、第2堤
体40,50,60の上流側底部41,51,61に土
砂100が堆積する。このとき、堆積した土砂100に
は起振装置200からの振動が与えられ、各第2堤体4
0,50,60の上流側底部41,51,61に隙間な
く土砂100が堆積される。これにより、後の浚渫効率
が向上する。
【0014】そして、第2堤体40,50,60の上流
側底部41,51,61に堆積した土砂100を浚渫す
るのに際して、貯水池30の貯留水位が高水位Xである
場合には次のようにして浚渫を行う。まず、貯留水の放
流に支障のない渇水期等に堤体20の放流ゲート22を
開け、貯水池30内の貯留水位が低水位Yに調整される
ように貯留水を堤体20の下流側に放流する。続いて、
この放流と同時に各開閉ゲート42,52,62を開
け、第2堤体40,50,60の上流側底部41,5
1,61に堆積した土砂100を排出路70,80,9
0を介して堤体20の下流側端部21に導いて、貯水池
30からの放流水と共に少量ずつ堆積土砂を堤体20の
下流側に排出する。
【0015】一方、貯水池30の貯留水位が低水位Yで
ある場合には、貯水池30からの放流水量を減らして貯
水量を高水位X程度とし、その後、上述と同様の手順で
貯水池30からの放流水と共に少量ずつ堆積土砂を堤体
20の下流側に排出する。尚、貯水量を一旦上昇させず
に各開閉ゲート42,52,62を開け、河川10の上
流側から第2堤体40,50,60の上流側底部41,
51,61に流入する水の流水圧で、堆積土砂100を
排出路70,80,90を介して堤体20の下流側端部
21に導いて排出してもよい。また、堆積土砂100の
排出を雨による流水の多いときに行えば、排出水による
河川水の濁りも気にならない。
【0016】そして、このような手順で土砂100の浚
渫を行っている間、堤体20と第2堤体40との間には
常時低水位Yの水が貯留されるので、貯水池30全体と
しては通常通りの貯水機能が維持される。
【0017】このように本実施例の浚渫方法によれば、
河川10の上流側から流れ込む土砂100を第2堤体4
0,50,60の上流側底部41,51,61に堆積さ
せ、浚渫の際には上流側底部41,51,61に設けた
開閉ゲート42,52,62を開けて、上流側底部4
1,51,61に堆積した土砂100を排出路70,8
0,90を介して堤体20の下流側端部21に導いて排
出するようにしたので、貯水池30全体としての貯水機
能を維持しつつ堆積土砂の浚渫を行うことができると共
に、特殊な浚渫機械を用いずに浚渫を行うことができ
る。
【0018】尚、本実施例では堤体20の上流側に堤体
20より低い高さの3基の第2堤体40,50,60を
設けるものとしたが、第2堤体の数は任意であり、ま
た、第2堤体の高さを堤体よりも高く形成して、その第
2堤体の上流側に土砂を堆積させると共に第2堤体をオ
ーバーフローした水を第2堤体と堤体20との間に貯留
させるようにしてもよく、本発明方法を実施するための
構成は本実施例に示したものに限定されない。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、貯
水池を形成すべく水路を堰き止める堤体の上流側に該堤
体とは別の第2堤体を立設し、前記貯水池に流れ込む土
砂を前記第2堤体の上流側に堆積させ、前記第2堤体の
上流側に堆積した土砂を前記貯水池を経由せずに前記堤
体の下流側に導いて排出するようにしたので、貯水池と
しての機能を一旦休止させることなく、且つ、特殊な浚
渫機械を用いずに堆積土砂の浚渫作業を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による貯水池における堆積土砂の浚渫方
法の一実施形態を示す貯水池の断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【符号の説明】
10 河川(水路) 20 堤体 22 放流ゲート 30 貯水池 40,50,60 第2堤体 70,80,90 排出路 100 土砂

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水路を堤体で堰き止めて形成した貯水池
    に流れ込む土砂を浚渫する方法であって、 前記堤体の上流側に該堤体とは別の第2堤体を立設し、 前記貯水池に流れ込む土砂を前記第2堤体の上流側に堆
    積させ、 前記第2堤体の上流側に堆積した土砂を前記貯水池を経
    由せずに前記堤体の下流側に導いて排出するようにし
    た、 ことを特徴とする貯水池における堆積土砂の浚渫方法。
  2. 【請求項2】 前記第2堤体を前記堤体よりも低い高さ
    で形成し、該堤体の第2堤体より高い箇所に放流ゲート
    を設け、前記貯水池に貯留された貯留水を前記放流ゲー
    トから放流するときに、前記第2堤体の上流側に堆積し
    た土砂を前記堤体の下流側に導いて同時に排出するよう
    にした請求項1記載の貯水池における堆積土砂の浚渫方
    法。
JP16201592A 1992-05-27 1992-05-27 貯水池における堆積土砂の浚渫方法 Pending JPH05331827A (ja)

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