JPH05330564A - 液体収納袋および液体充填方法ならびにその装置 - Google Patents

液体収納袋および液体充填方法ならびにその装置

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JPH05330564A
JPH05330564A JP14693292A JP14693292A JPH05330564A JP H05330564 A JPH05330564 A JP H05330564A JP 14693292 A JP14693292 A JP 14693292A JP 14693292 A JP14693292 A JP 14693292A JP H05330564 A JPH05330564 A JP H05330564A
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cap
bag
liquid
filling
welded
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JP14693292A
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Koichiro Omori
弘一郎 大森
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Honshu Paper Co Ltd
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Honshu Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 飲料液体充填用のキャップつき可撓性袋を提
供せんとしたもので、特にキャップを通じて袋の内部に
塵埃が入らないようにし、同時に塵埃の侵入を防ぐため
の隔膜が液体充填に際して切り離されたときにも、その
ものが袋内に混入することのない収納袋を提供するこ
と、ならびに液体を無菌充填するときにも、設備負担を
軽減し得るようにした液体充填法ならびに液体充填装置
を提供することにある。 【構成】 合成樹脂製の可撓性を有する密閉状の袋で、
キャップが溶着され、かつ該キャップには開口部を閉塞
する隔膜が形成されると共に、該隔膜が袋部材のうちの
キャップに対面する側に一部溶着または接着されて成る
液体収納袋でありさらに、この袋に液体を充填するに当
っては、充填前または充填に際して前記隔膜を切り離し
てから液体を注入するようにした方法ならびに装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミルク、ジュ−ス、ア
ルコ−ル飲料等の飲料用液体を収容するための液体収納
袋ならびに前記収納袋に液体を充填する方法および装置
に係る。
【0002】
【従来技術とその問題点】近年、省資源および資源のリ
サイクルという観点から、液体収納容器についても、紙
とプラスチックフィルムもしくはこれらに金属箔をラミ
ネ−トさせてなる複合素材を用いたものは次第に敬遠さ
れ、可撓性のプラスチックフィルムで構成させた液体収
納袋が脚光を浴びて来ている。けだし、比較的資材の消
費量も少なく、扱いも容易で、フレキシブル包装に適し
ているからである。また、袋単体としての用途以外に、
これを剛性を有する紙製の外箱と組み合わせて、いわゆ
るバッグインボックスとしても使用可能なので、比較的
広範に利用されている。
【0003】前記した形態の液体収納用可撓性袋で、従
来から知られているものを例示すると、図9のA,Bに
示すとおりである。このものは、特開昭58-203855 号公
報に開示されており、その袋の概略構成を述べるとバッ
クインボックスの内袋に用いるもので、合成樹脂製のシ
−ト1,2を2枚重ねとしてその周縁部3を無端状にシ
−ルした上で、一方のシ−ト面1に剛性を有するプラス
チック製のキャップ4を溶着せると共に、該キャップに
仮封緘板5を形成させた構造であり、前記公報の記載に
よれば、この袋を無菌の状態で扁平に押し潰してカ−ト
ン内に組み込み、次いで前記内袋に内容物を充填するに
当っては、前記の仮封緘板を吸着などして取り外すと共
に、ノズルを介してキャップから内容液を注入充填する
と説明している。
【0004】前記形態の袋は、キャップに仮封緘板が取
り付けられているので、液体充填前の作業工程での袋の
取扱いに際して、袋内への塵埃その他の異物の侵入を防
ぐことが出来る点で便利である。しかし、液体の充填に
当って、この仮封緘板を取り外す作業ならびに取り外し
た後の仮封緘板の処理手段についての解決が図られてい
ないため、未だ実用に供されていない。
【0005】
【問題点を解決すべき手段】ここにおいて、本発明は、
前記従来型の液体充填袋における前記問題点を解決する
ため、袋本体を可撓性を有する合成樹脂製となし、かつ
袋部材の一部に液体の注入兼注出用のキャップを溶着さ
せ、さらに前記キャップの内側にあらかじめ該キャップ
の開口面を閉塞する隔膜を、該キャップと一体成形また
は一体にシ−ルし、しかも前記隔膜の一部を反対面に位
置する袋部材の内面側に接着させて成る液体収納袋を提
供し、それによって前記隔膜をキャップから切り離した
とき、切り離された隔膜が袋部材の内壁に接着した状態
となるようにして、前記液体収納袋の使い勝手をよくし
たものである。
【0006】なお、本発明において呑み口であるキャッ
プを袋本体に取り付けるに当っては扁平状に折り畳ま
れ、ないしは扁平状に重ねられた袋部材の片面、すなわ
ち2枚重ねとされた袋基材の一方の面にキャップを取付
けるための孔をあけ、その孔部分にキャップの根本を溶
着するという手段によって付設させる。
【0007】ちなみに、袋の作り方は自由であるが、一
例として前記の隔膜つきキャップを袋の一方の面を構成
する袋の基材に溶着させ、この基材を他方の面の袋基材
に対して合掌させた状態で周縁部をシ−ルするようにな
せば、合掌前の各基材は平面状態であるから、その基材
を予め滅菌処理しておく場合にも、その作業は極めて容
易であり、したがって簡単に袋の内面側が無菌状態の密
閉袋を得ることができる。なお、前記キャップを取り付
けた袋そのものを、製袋後に滅菌処理したい場合には、
製袋後の袋に対してガンマ線照射を行って滅菌処理をし
てもよい。
【0008】前記のようにして得た内部無菌の袋に内容
物を充填するに当っては、充填時にキャップの外周部分
のみ、すなわちキャップ内面における隔膜の近傍を局部
的に滅菌しつつ、同時に、または事後に前記隔膜部分を
切り離してから内容物を充填すればよく、この場合にお
ける滅菌設備は従来型に較べ大幅に設備負担を軽減させ
ることができるのである。これを要するに本発明によれ
ば、内部無菌の液体充填袋をも簡単に製造することがで
きるばかりでなく、その袋を使用することにより、飲料
液体を無菌充填する際の設備負担を大幅に節減し得るよ
うにしたことをも目的の一つとしたものである。
【0009】本発明で使用する袋基材の種類に関して
は、特に制限はないが、好ましくは熱可塑性樹脂から成
るプラスチックフィルムを用いるのを可とし、また前記
基材は1枚であってもよく、或いはまた多数枚を積層さ
せたプラスチックフィルムを用いて袋基材を構成させて
もよい。さらにまた、必要に応じ、前記フィルムに対し
てガスバリヤ−性に優れたアルミ箔またはPETフィル
ムを他の樹脂層をラミネ−トさせたものを袋基材に用い
ても差し支えない。基材の一例をあげると、低密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、ナイロン6、ポリエチ
レンテレフタレ−ト、非結晶性ポリエチレンテレフタレ
−ト、ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン等を素材に
用いたプラスチックフィルムであり、これら各樹脂フィ
ルムを単体で、若しくはそれらを組合わせた積層フィル
ムとして袋の基材に用いる。
【0010】本発明における袋は、通常の袋と同様に平
板状態にある袋基材を2枚合掌させた上で、その周縁部
をシ−ルするか、或いは2つ折りにした後、開口してい
る3辺の周縁部のみをシ−ルすることにより構成させる
ものであるが、その際、2枚重ねとなっている一方の基
材の一部に、剛性を有するプラスチック製のキャップを
溶着させて液体充填前の液体収納袋とすることは既に述
べたとおりである。
【0011】ちなみに、本発明における液体充填袋は、
内部滅菌を施すことを不可欠とするものではなく、滅菌
せずに使用する場合をも含み、そのときには後記の液体
充填装置にあっても滅菌処理機構を局部的に取り外す
か、或いは当該機構を不使用状態におけばよい。
【0012】次に、前記の袋に液体を充填する方法およ
び装置について述べる。まず、方法について述べると、
前記構成の液体収納袋に対して液体を充填するに当って
は、液体充填に先だって前記隔膜の全周を袋の下側部材
との溶着部分を含めて切り離した上で、液体を充填した
後、キャップの天面をシ−ルするようにしたことを特徴
とする液体充填方法である。
【0013】液体充填装置としては、前記キャップを気
密状態で咬え込むことのできる台枠を、昇降自在とした
充填装置本体の下面に配置し、さらに前記充填装置の下
面にキャップの天面をシ−ルするための帯状シ−ル材の
引通装置を設けると共に、前記充填装置における液体充
填用ノズル機構と可動溶着治具とを同心的に配置すると
共に、前記溶着治具とノズル機構の各下端部に、シ−ル
材を打抜くカッタ刃と袋の閉塞個所を切り離すためのカ
ッタ刃を取付け、溶着治具内には加熱ヒ−タを内蔵させ
た上で、前記溶着治具と充填ノズルとを充填装置本体内
において相対的に独立して昇降し得るように構成させ、
さらに、前記溶着治具の近傍と台枠の内部とに互いに連
通する滅菌媒体の流通空間を形成させるようにしたこと
を特徴とするもので、かゝる装置に用いれば滅菌状態で
液体を充填させることができる。
【0014】
【実施態様】以下、本発明を図に示す実施例に基づいて
具体的に説明する。まず、袋の形態について説明する
と、一例として図1〜3に示すように、一方の平板状基
材フィルム11に対して、他方の平板状基材フィルム12を
合掌状態に重ね合わせた上で、その周縁部のみ、すなわ
ち図示の例では四周部13をヒ−トシ−ル等の手段で溶着
することにより密閉状の袋20を得る。その際、前記した
一方の基材フィルム11に対して予め前記したキャップ30
を溶着または接着させておく。 次に、前記キャップ30
の構成について述べると、図示の例では円筒状キャップ
の外周面に螺旋ネジ30aを形成させたものが示されてい
るが、このネジは必ずしも必要ではない。また、本発明
においては既に述べたように、キャップ30の内面に隔膜
31を取り付け、かつこの隔膜をキャップの対面方向に位
置する袋の基材に一部接着または溶着させておくことを
要件とするものであるが、以下この点について具体的に
説明する。
【0015】図2の例は、同図において前記隔膜31を袋
の上側に位置する基材11で構成させた事例であり、した
がってこの場合には、前記のようにして密閉状の袋を製
造した後、または製造に際して袋部材の片面に前記隔膜
のないキャップ、すなわち、内部が筒抜けのキャップを
前記袋基材11の表面に溶着させるだけでよい。しかる
後、前記隔膜相当部分31を反対面に位置する袋基材12と
局部的に接着させ(接着部分を符号yで示す)ておく。
【0016】ところで、図3は前記構成の袋20の内部に
内容物を充填する際に、前記した隔膜部分31をその周縁
部において切り離したときの状態を示すもので、切り離
された隔膜は、図示のように袋の内部においてキャップ
の反対側に位置する袋の基材12の内面側に移行し、キャ
ップそのものは上から内容物を注入するのに支障のない
状態となる。
【0017】図4〜5は、前記構成の隔膜つきキャップ
30における他の実施態様を示すもので、樹脂製キャップ
を成形する際に該キャップと一体に隔膜を形成させた場
合の断面を示し、かつ前記隔膜の断面形状には種々の形
態があることを示した。
【0018】図6は、前記図1〜2と同様に袋部材で隔
膜を形成した事例であるが、袋そのものを、例えばブロ
−成形法によって、所謂ガゼット袋14として構成させた
場合である。
【0019】図7は、前記隔膜をキャップ内面に取付け
るに当って、該キャップとの一体成形でなく隔膜をキャ
ップとは別体につくっておき、このものをキャップの底
面側に接着剤を用いて剥がれ易く接着するか、或いはヒ
−トシ−ルした事例を示す。また、図8は、隔膜31をキ
ャップと一体成形する際に、その連設部31aを比較的肉
薄に形成させて、該隔膜を切り離し易くした事例を示
す。
【0020】前記した構成の液体収納袋を得るに当り、
内面が無菌状態の袋を得たい場合には、既に述べたよう
に製袋後に、袋の全体に外側からガンマ線を照射して滅
菌してもよいが、それ以外に次のような手段を講じても
よい。すなわち、隔膜つきのキャップを溶着させた状態
の基材フィルム11とキャップなしの基材フィルム12とを
各々別個にシ−ト状のまま、一例として過酸化水素溶液
に浸した後に熱風乾燥する等の手段により滅菌処理を施
してから、滅菌後の各基材フィルム11および12を合掌状
態に重ね合わせ、次いで各フィルムの周縁部13を図1に
示すように加熱ヘッドを介して互いに溶着させてシ−ル
し、それによって内面が無菌の液体収納袋を得るように
してもよい。なお、本発明においては無菌処理の施され
た基材フィルム11の内面側を、図に符号yで示すように
前記キャップにおける隔膜部分に一部溶着させることは
勿論である。
【0021】次に、前記のようにしてキャップを溶着さ
せてなる液体収納袋20に、内容物たる液体を充填する方
法および装置について説明する。既に述べたように、本
発明においては、密閉状の袋を作成した後に、その袋の
表面に隔膜つきのキャップ30を溶着させるものであるか
ら、そのままではキャップが前記隔膜によって塞がれた
状態となっている。そこで、内容物を充填するに当って
は、前記隔膜31を適宜の手段により開放させる必要があ
る。この点を図10〜12に基づいて、以下具体的に説明す
る。なお、液体を充填するに先だって前記隔膜をキャッ
プ本体との境から全域に亘って切り離すものであるが、
その場合、本発明の液体収納袋によれば切り離された隔
膜が予め袋の基材フィルム12の一部に接着または溶着さ
れているので、切り離された後にもその隔膜が袋の内壁
面に接着された状態となり、そのため隔膜部分が充填後
の液体中にまぎれ込むようなことがない。
【0022】図10は、キャップを溶着した袋の隔膜を開
放させながら、その袋の内部に内容物たる液体を充填
し、さらに充填後においてキャップの上面を密封するた
めの装置を示す。同図に基づいて該装置の構成を具体的
に説明すると、図中、符号40は装置本体にして、該本体
はその上部に配設したシリンダ41aを介して上下方向に
昇降するよう構成される。前記した可動の装置本体40の
下部には、固定の台枠41を配置し、この台枠と前記本体
との間には、両者を密接させた場合に気密または水密が
保持されるようにするためのOリング42を介在させる。
【0023】前記本体40は上下2室に区画され、上区画
を2連シリンダ−機構の作動室43、下区画を可動溶着治
具の収容室44となし、該室内に、次のような構成からな
る充填機つきの可動溶着治具45を取り付ける。すなわ
ち、前記治具45の全体を上区画に収納した2連シリンダ
機構46における下部シリンダ46aにより昇降し得るよう
に取付け、一方、前記治具の内部には、同心円状に環状
のカッタ47a,47bと液体の充填ノズル48とを設ける。
また、前記ノズルの内部には必要時以外にには液体が流
下しないようにするための漏出防止弁49を装着すると共
に、該弁の弁軸には作動スプリング50を装備させる。ち
なみに、符号51は前記治具に埋め込んだ加熱ヒ−タであ
る。
【0024】前述のように、可動溶着治具45の内部には
充填ノズル48が内装されているが、このノズルは前記し
た2連シリンダ機構46における上部シリンダ46bに連結
され該シリンダによって溶着治具45に対して相対的にそ
の上下位置を変更し得るように構成する。
【0025】また、前記した固定の台枠41の下面には昇
降自在の加圧ロッド52を対向させ、さらに該台枠52の下
面それ自体には、前記したキャップつきの袋30をセット
するための咬え込み金具53を設ける。なお、符号54a
は、袋をセットした際に、袋のキャップ30が前記台枠内
において気密状態で保持されるようにするための封止材
であって、前記Oリングと同様にゴム等の弾性を有する
材料で構成させる。同様にして、符号54bは、後記のよ
うなキャップ30の天面シ−ル材を滅菌処理するための処
理室55の開口部に張り巡らした気密保持用の封止材であ
る。
【0026】ところで、前記した固定の台枠41と可動の
装置本体40との間に、袋のキャップを天面シ−ルするた
めの部材、すなわち、図12に示すような熱可塑性プラス
チックフィルムから成る帯状シ−ル材Fを引通するもの
であって、引通に当っては、図に符号56で示す送出ロ−
ラを用い、間欠的にシ−ル材を供給しながら、後記のよ
うに該シ−ル材をキャップの口径に合致するように、丸
く打ち抜いた上で、このものを液体充填後においてキャ
ップ30の上縁部に加熱により溶着させる。丸く打ち抜い
た後のシ−ル材の抜き粕(ウエイスト)は、同図に符号
57で示す引出しロ−ラ57を介してウエイストシ−ル材の
巻取F′として回収される。
【0027】可動溶着治具45についてさらに説明を加え
ると、該治具の最下端外周には、前記したシ−ル材の打
抜刃45aが取り付けられると共に、その内側に加熱シ−
ル時に作用する圧着環45bが形成されている。そして、
前記2連シリンダ機構46における下部シリンダ46aに連
結されたピストンロッド、すなわち、内外2重の套管で
構成されたピストンロッドのうち、外側に配設されたロ
ッド管60に対して前記治具45の全体は連ねられているの
で、該治具は下部シリンダ46aの作用によって内側のロ
ッド管61に対しては独立して昇降する。一方、前記ピス
トンロッドのうちの内側に位置するロッド管61は、図示
のように上部シリンダ46bに連結され、かつロッド管61
の下端には前記した充填ノズル48が形成されると共に、
さらに該ノズルの下端部には同心円状に環状のカッタ47
a,47bが取り付けられている。ちなみに、前記充填ノ
ズル48に連なる内側管61の上方開口端61aから適宜のバ
ルブを介して充填用液体を供給するように構成する。ま
た、後記のように、該ノズルの先端部には、前記した袋
の隔膜20aを切り離すためのカッタ刃47a,47bが形成
されており、このカッタ刃によって隔膜を切断させつ
つ、同時に液体を袋内に流入させるのである。なお、前
記カッタ刃で隔膜20aを切り離す際、該個所を全部切り
離さずに一部をキャップ側に付帯させておけば、切り離
された袋部材が袋の内部に混入することがないので、そ
のようにするのが好ましい。
【0028】ところで、図10に示すように、可動溶着治
具45の収容室44と台枠41内におけるキャップのセット室
62ならびに処理室55のすべては、互いに連通しており、
かつ前記各室は滅菌媒体の流通空間となっている。すな
わち前記した各室には、例えば加熱水蒸気または過酸化
水素溶液等の滅菌媒体の入口63と出口64とが取り付けら
れ、それら入口、出口にはそれぞれ前記媒体の流入弁65
ならびに流出弁66が付設されている。これらの各弁には
一例として電磁開閉弁を用い、適宜のタイミングをおい
て滅菌媒体を前記の各空間に流して、前記シ−ル材なら
びに袋のキャップを滅菌させ、滅菌後において袋の内容
物たる液体を充填させるようになす。
【0029】なお、装置下端に設けた加圧ロッド52の上
面には、図示のように凹所52aが設けられているが、こ
の凹所は既に述べたように袋の隔膜をカッタ刃47で切り
離す際に、重なり合った対面側の袋部材まで切れてしま
わないようにするためのものである。
【0030】ちなみに、図10に示す装置にセットされて
いる液体収納袋は、図2および図6〜図7に示したよう
な形態の袋、すなわちキャップに付設された隔膜31が該
キャップ30の底面に対して一平面を構成するようにした
形式の袋であり、このときには隔膜31を切り離すに当っ
て、キャップの対面側に位置する袋基材12に傷がつかな
いように配慮する必要があり、そのため前記のように下
面側の加圧ロッド52に凹処を形成させておく必要があ
る。
【0031】しかし、液体収納袋における隔膜31の取り
付け位置を図4〜5に示すように、キャップ30の内面側
においてキャップ底面よりも高い位置に設定した場合に
は、この隔膜をキャップから切り離すに当って前記装置
に付帯させたカッタ刃47の下降ストロ−クを短くできる
ので、前記した凹処を形成させる必要がない。
【0032】上記構成の装置を用いて、本発明の袋に液
体を充填する場合について、以下説明する。まず、シ−
ル材Fの供給について述べると、本装置に対して袋のキ
ャップをセットする前の初期操作として、キャップの天
面をシ−ルするためのシ−ル材Fを供給することにな
る。まず、装置本体40を最上部に配設したシリンダ40a
を介して上昇させて、固定の台枠41と装置本体40との間
をあける。このようにしてから、ブランクのシ−ル材を
送出しロ−ラ56,56 を介して装置下面に導入したなら
ば、下部シリンダ46aを作用させて可動溶着治具45を下
降させて該治具の下端周縁部に形成させた打抜刃45aを
使用して該シ−ル材Fを図11に示すように丸く打抜き、
打抜いたものはこれを台枠41の下面から排出させる。
【0033】上記のように操作した上で、上昇させてい
た装置本体40を前記シリンダを介して下降させて台枠41
に密接させる。このようにすると装置本体の下面側に取
り付けられた封止材42および54aが台枠側の密着して、
該台枠と装置本体との間が気密または水密状態に保たれ
る。ついで、前記台枠41の下面に袋に溶着されたキャッ
プ30を該台枠の下面側に付設された咬え込み金具53を介
して前記キャップを固くセットする。かくして、可動治
具の収容室44、キャップのセット室62ならびに処理室55
のすべてが互いに連通状態を保持したまま一つの空間を
形成するので、この空間に前記した滅菌媒体の流通させ
る。その場合には、各室の入口および出口に付設した一
方の弁65を開け、他方の弁66を閉じて前記媒体を空間内
に流入させる。このように操作すると、滅菌媒体によっ
て処理室55内に繰り出されているシ−ル材Fならびに袋
のキャップ30の双方が滅菌処理される。この場合、キャ
ップの開口面に対応する隔膜20aの表面側も滅菌処理さ
れることになる。
【0034】滅菌作業が済んだ時点で滅菌媒体の流入を
停止させ、次いで、可動治具45は、これをそのままに位
置(図10の位置)に保ったまま、その内側に取り付けら
れた充填ノズル48だけを上部シリンダ46bを介して下降
させ、該ノズルの先端に形成されたカッタ刃47a,47b
によって袋の隔膜20aを切り離すのである。その場合、
前記ノズルは初期操作に際して丸く打抜かれ孔部分を通
じて下降し、それによって前記の切り離し作業を遂行す
るようになす。切り離し作業が完了したならば、充填ノ
ズル48を介して所定量の液体を袋20の中に充填した後、
該ノズルを上方に引き上げて図10に示す位置に復帰させ
る。
【0035】上記のように操作した後に、前記シ−ル材
を送出ロ−ラ56,57 を介して図において左方向に引通さ
せ、今度はシ−ル材のうち丸く打抜いていない部分を溶
着治具45の下面に移動させ、同時に袋部材の裏側に配設
された加圧ロッド52を上昇させて袋部材を下側から支持
させる。次に、前記溶着治具45を下部シリンダ46aによ
り下降させて該治具の先端に取り付けたカッタ刃45aを
使用して、前記シ−ル材を丸く打抜き、打抜いたものを
そのまま下降させてキャップ30の天面にあてがい、今度
は同治具のカッタ刃の内側に形成されている環状圧着面
45bを利用して、丸く打抜いたシ−ル材を前記天面にヒ
−トシ−ルする。ヒ−トシ−ルに当っては該治具に内蔵
されたヒ−タ51が利用される。
【0036】上記のようにして所定量の充填が終了した
後に、可動溶着装置45を作動させて帯状シ−ル材Fをキ
ャップの口径に合わせて打ち抜き、同時に打ち抜いたシ
−ル材をキャップ30の上縁にかぶせてからカッタ刃52b
の内側に形成された圧着面により加熱によるシ−トシ−
ル加工を行なって、キャップ30の天面を前記シ−ル材に
より封止する。かくして、袋の中に所定の液体を無菌充
填し、さらに該キャップの天面をシ−ルした後に、咬え
込み金具53を咬え込みを解除して台枠41から袋を取り外
すのである。
【0037】図13は、前記した液体充填装置の他の実施
態様を示すもので、滅菌媒体の流通経路を前記図10のも
のに較べ簡易化したものである。すなわち、前記可動溶
着治具45の全体とキャップの天面シ−ル材Fの送出し並
びに巻取機構の全体を一つの密閉状の部屋44aで囲み、
かつこの部屋に滅菌媒体の入口63と出口64を形成させた
事例である。この場合には、前記シ−ル材のセットに際
して部屋全体を開閉させればよい。
【0038】
【発明の効果】上記のように本発明によれば、液体収納
袋として塵埃が入る虞れのないキャップが溶着され、か
つ該キャップに形成された隔膜は、当該袋部材のうちの
キャップの対面側に予め一部溶着または接着されている
ので、液体の充填に際して該隔膜が切り離された後に
も、その隔膜が内容物たる液体中に紛れ込むことがな
い。
【0039】また、予め内部無菌の袋としたときの液体
充填に際しても、充填に先だって前記したとおり単にキ
ャップ部分の滅菌作業を行なうのみで無菌充填が可能で
あるから、それに要する滅菌処理の負担も軽く済み、同
時に、それに要する装置も簡便な機構で足りるから、従
来装置に比較して設備費ならびに設置スペ−スを大幅に
軽減し得る点で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例たる隔膜つきキャップを取り
付けた袋の斜視図。
【図2】同上II−II線における一部の拡大断面図。
【図3】図2の隔膜がキャップから切り離された状態を
図解した一部の断面図。
【図4】本発明の別の実施例である隔膜つきキャップを
付設した袋の一部の断面図。
【図5】同じく他の実施態様を示す袋の一部の断面図。
【図6】本発明の袋をガゼット折りの袋に応用した場合
を示す断面図。
【図7】前記と同様な他の実施例を示す袋の一部の断面
図。
【図8】前記隔膜をキャップ内面に形成させる場合にそ
の取付部位を肉薄にした場合を示す説明図。
【図9】図9(A)は従来型の液体収納袋を示す平面図
にして、同図(B)はキャップ部分の拡大断面図。
【図10】本発明の袋に液体を充填する場合に使用する装
置の一例を示す縦断側面図。
【図11】同上装置の溶着治具部分を示す一部の拡大断面
図。
【図12】本発明たる液体収納袋のキャップ天面をシ−ル
するためのシ−ル材の一例を示す平面図。
【図13】本発明における液体充填装置の他の実施例を示
す縦断面図。
【符号の説明】
y 隔膜と袋の基材との溶着部 11,12 液体収納袋の基材 13 周縁部 14 ガゼット折りの袋の基材 30 キャップ 31 隔膜 41 台枠 41a シリンダ 42 Oリング 43 作動室 44 収容室 45 治具 45a 打抜刃 45b 環状圧着環(環状圧着面) 46 2連シリンダ機構 46a 下部シリンダ 46b 上部シリンダ 47a、b 環状カッタ 48 充填ノズル 49 漏出防止弁 50 スプリング 51 加熱ヒータ 52 加圧ロッド 53 咬え込み金具 54a 封止材 54b 気密保持用封止材 55 処理室 56 送出しローラ 57 引出しローラ 60 外側ロッド管 61 内側ロッド管 61a 上方開口端 63 滅菌媒体入口 64 滅菌媒体出口 65 流入弁 66 流出弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 袋本体が可撓性を有する合成樹脂製で、
    かつその一部に液体の注入兼注出用のキャップを溶着さ
    せてなる液体収納袋において、前記キャップの内側にあ
    らかじめ隔膜を該キャップと一体成形または一体にシ−
    ルし、さらに前記隔膜の一部をキャップの反対面に位置
    する袋部材の内面側に接着させて成る液体収納袋。
  2. 【請求項2】 袋本体が可撓性を有する合成樹脂製の液
    体収納袋にして、その一部に液体注入兼注出用のキャッ
    プを溶着させ、かつ該キャップの底部にあらかじめ隔膜
    を該キャップと一体成形または一体にシ−ルして成る液
    体収納袋に対して液体を充填するに当り、液体充填に先
    だって前記隔膜の全周を溶着部分を含めて切り離した上
    で液体を充填した後、キャップの天面をシ−ルするよう
    にしたことを特徴とする液体充填方法。
  3. 【請求項3】 主体が合成樹脂製の可撓性を有する袋部
    材から成り、かつその表面にキャップを溶着した密閉状
    態の袋の中に液体を充填する装置にして、前記キャップ
    を気密状態で咬え込むことのできる台枠を、昇降自在と
    した充填装置本体の下面に配置し、さらに前記充填装置
    の下面にキャップの天面をシ−ルするための帯状シ−ル
    材の引通装置を設けると共に、前記充填装置における液
    体充填用ノズル機構と可動溶着治具とを同心的に配置す
    ると共に、前記溶着治具とノズル機構の各下端部に、シ
    −ル材を打抜くカッタ刃と袋の閉塞個所を切り離すため
    のカッタ刃を取付け、溶着治具内には加熱ヒ−タを内蔵
    させた上で、前記溶着治具と充填ノズルとを充填装置本
    体内において相対的に独立して昇降し得るように構成さ
    せ、さらに、前記溶着治具の近傍と台枠の内部とに互い
    に連通する滅菌媒体の流通空間を形成させるようにした
    ことを特徴とするキャップを備えた液体収納袋に滅菌状
    態で液体を充填する装置。
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US11534535B2 (en) 2016-02-10 2022-12-27 Willow Innovations, Inc. Breast pump containers and methods

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