JPH05329430A - 塗料循環装置 - Google Patents

塗料循環装置

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JPH05329430A
JPH05329430A JP16416992A JP16416992A JPH05329430A JP H05329430 A JPH05329430 A JP H05329430A JP 16416992 A JP16416992 A JP 16416992A JP 16416992 A JP16416992 A JP 16416992A JP H05329430 A JPH05329430 A JP H05329430A
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tank
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Shigeyoshi Inada
重義 稲田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】主タンク1と、調合タンク2と、塗料がタンク
1より塗装機5・・に給送されそしてタンク1に戻る循環
管路系3と、塗料が塗装機への枝管6よりタンク1に回
収される管路4とを備えた塗料循環装置において、管路
系3の給送管路18と主タンク1を直接または戻り管路
7、回収管路4を経由して連通するバイパス管路20を設
け、切替弁19およびダイヤフラム式液・液ポンプ8の二
つのポンプ外室(内室)をバイパス管路20中に組み入
れ、かつ補給管路10により他方の二つのポンプ室と調合
タンク2・塗料缶9を連通し主タンク1に導入してな
る。 【効果】上記ポンプ8の運転により、調合タンク2内、
塗料缶9内の塗料を給送管路18よりバイパス管路20に吸
い入れて主タンク1ヘ補給することができ、とりわけ特
別の動力を使用せず塗料移送を行ない得、運転エネルギ
ーおよび費用を格段に減少でき、その上移送機構の設置
空間をより小さくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車またはその部品
の塗装工場などに配備され、塗料をタンクより塗装ブー
ス内の各塗装機に給送しそしてその後同タンクに回収す
る塗料循環装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用塗装ブースは、各色の
塗料をブース内の各塗装機に安定供給するべく、ポンプ
作動によって塗料をタンクと各塗装機との間で常時循環
させる塗料循環装置を塗料色の各々ごとに備えている。
【0003】この塗料循環装置は、通常、塗料がタンク
よりブース内の各塗装機に給送されその後同タンクに再
び戻る循環管路系の他に、塗装機への枝管内の塗料沈降
の防止等のため、該枝管より塗料をタンクに回収する別
ルートの回収管路、所謂サードラインを備えている(実
開昭 57-82973 号、実開昭 60-140670号、実開昭 60-14
0671号、特開平 2-149369 号、特開平 2-180667 号参
照)。
【0004】また、上記の装置のタンクは、普通、塗料
循環のための主タンクおよび塗料補給のための調合タン
クの二種類より成る(特開平 3-169369 号参照)。
【0005】図3に示す装置は、この種の従来の塗料循
環装置の汎用的な例であり、並置された主タンク1およ
び調合タンク2と、循環ポンプ13の作動によって塗料
が主タンク1より塗装ブースの各塗装機5・・・に給送
されそして戻り管路7を経て主タンク1に再び戻る循環
管路系3と、循環管路系3より各塗装機5へ分岐した枝
管6・・・と連絡し塗料を集めて主タンク1に回収する
回収管路4(サードライン)と、そして、調合タンク2
の底より出て移送ポンプ40を経て主タンク1内に上方
より導入される補給管路41とを備えてなる。
【0006】主タンク1、調合タンク2はともにプロペ
ラ攪拌型のタンクであり、そして主タンク1は、塗料の
液位の監視のため、液面計12を備えている。
【0007】そして、この装置の運転を続けるうちに、
主タンク1中の塗料が減少し、一定の液位以下の残量と
なったとき、これを液面計12が検知し、そして移送ポ
ンプ40が作動し、これによって、調合タンク2中の予
め調合された塗料を管路41を通じて主タンク1に移し
送ることにより、塗料の補給を行なう構成となってい
る。
【0008】なお、図3中に図示していないが、液面計
12と移送ポンプ40との間の連係動作を自動的に行な
うための制御装置も備えられており(特開平 3-169369
号参照)、上述の塗料補給はその装置の制御に従ってな
される。
【0009】また、バルブ42を切替えて、移送ポンプ
40の作動により塗料を塗料缶9より直接主タンク1に
供給することにより、塗料補給を行なう場合もある。勿
論、移送ポンプ40等は調合タンク2への塗料供給にも
使用される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した塗料
循環装置は、調合タンク2等から主タンク1ヘの塗料移
送のための機構が複雑であるだけでなく、移送ポンプ4
0を調合タンク2とは別の場所に設置する必要があるた
め、その機構の設置のために相当大きい一定の空間が必
要であり、また、循環ポンプ13の作動等に必要な塗料
循環のためのエネルギーとは別に、移送ポンプ40の作
動等のための新たなエネルギーが必要であり、運転費用
がそれだけ嵩むという欠点があった。
【0011】かかる塗料補給の機構は、使用する塗料色
の数だけ各々別々に配置する必要がある。従って、実際
の塗装に使用する塗料の色が単一色または二三の色であ
る場合には上記の欠点はそれ程大きな問題とはならない
が、最近の自動車塗装用ブースのように数十色ないし約
百色の塗料を同時に循環させて使用する塗装ブースにお
いては、塗料補給機構の設置に大変大きい区域または空
間が必要となり、しかも運転費用も塗装原価の節減上容
認できない程に大きいものとなるので、上記の欠点は重
大な問題となっていた。
【0012】本発明は、従来のかかる問題を解消するべ
くなされたもので、その目的とするところは、移送ポン
プを使用しないで、調合タンク等から主タンクヘの塗料
移送を行なうことができ、かつ、塗料移送のための機構
に必要な設置空間をより小さくすることができそしてそ
の運転エネルギーおよび費用をも格段に減少することが
できる塗料循環装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、普通循環ポ
ンプには塗料循環のための所要能力よりも相当に大きい
ポンプ能力を有するポンプが使用されるので、同ポンプ
より塗装ブースに向けて給送される管路を分岐して別の
管路を設けた場合に、その別の管路については運転時に
おいても相当な量でかつ安定した塗料の流れが期待でき
ること、並びにダイヤフラム式液・液ポンプは切替弁の
動作によって一の流体を二つのポンプ外室または二つの
ポンプ内室に交互に流送することにより、同時に他の流
体をもう一方の二つのポンプ室に交互に吸い込み排出す
ることができるという機能を有することに着目し、本発
明を完成した。
【0014】即ち、本発明は、バイパス管路を循環ポン
プより塗装ブースに向かう給送管路と主タンクとの間に
または該給送管路と塗装ブースから主ポンプへの戻りの
管路との間に設け、そしてダイヤフラム式液・液ポンプ
のうちの二つのポンプ外室および二つのポンプ内室をそ
れぞれ、前記バイパス管路および調合タンクから主タン
クへの補給管路の中に組み入れ、かつ、切替弁を該液・
液ポンプの直前の戻りの管路の中に組み入れ、そして切
替弁の作動によるダイヤフラム式液・液ポンプの運転に
より、バイパス管路を通る塗料の流れの助けによって、
調合済み塗料などを調合タンク等からダイヤフラム式液
・液ポンプに吸い入れそして主タンクヘ導入できるよう
にしたものである。
【0015】要するに、本発明による塗料循環装置は、
塗料循環のための主タンクと、塗料補給のための調合タ
ンクと、ポンプ作動により塗料が該主タンクより塗装ブ
ース内の塗装機に給送されそして再び同主タンクに戻る
循環管路系と、そして場合により、塗料が塗装機に接続
する枝管より前記主タンクに回収される回収管路とを備
えてなる塗料循環装置において、バイパス管路を前記循
環管路系のうちの給送管路と前記主タンクとを連通する
ようにまたは該給送管路と前記循環管路系のうちの戻り
管路もしくは前記回収管路とを接続して設け、そして切
替弁および該切替弁と夫々接続するダイヤフラム式液・
液ポンプのうちの二つのポンプ外室または二つのポンプ
内室を前記バイパス管路の中に組み入れるとともに、該
ダイヤフラム式液・液ポンプのうちのもう一方の二つの
ポンプ室と前記調合タンクおよび/または塗料缶とを連
通しそして該二つのポンプ室より前記主タンクに導入す
る補給管路を設けてなることを特徴とするものである。
【0016】主タンク、調合タンク、循環管路系および
回収管路には、従来実際に利用された全てのものが利用
することができる。
【0017】バイパス管路は、循環管路系のうちの給送
管路(主に、循環ポンプから塗装ブース内に入るまでの
管路)と主タンクとを連通し、循環ポンプから給送管路
を流れる塗料のうちの一部が、塗装ブース内の各塗装機
に流送されることなく、直接主タンク内に導入されるよ
うに設けられるか、または該給送管路と循環管路系のう
ちの戻り管路とを接続してもしくは該給送管路と回収管
路とを接続し、給送管路を流れる塗料のうちの一部が戻
り管路もしくは回収管路を経由して、だが塗装ブース内
を循環せずに、主タンク内に導入されるように設けられ
る。
【0018】ダイヤフラム式液・液ポンプは、基本的構
成として、変位可能な隔膜(ダイヤフラム)をその中に
備えた二つのポンプ体よりなる。各ポンプ体は隔膜によ
り隔てられたポンプ内室とポンプ外室とを形成してな
る。これら二つのポンプ体の両隔膜は、適当な部材や要
素によって連結されており、一緒に同じ方向に変位する
ようになっている。ダイヤフラム式液・液ポンプは、一
方のポンプ体のポンプ外室(またはポンプ内室)と他方
のポンプ体のポンプ外室(またはポンプ内室)とをそれ
ぞれ切替弁の各出口と接続して用いられる。
【0019】本発明の塗料循環装置は、切替弁およびこ
れに接続するダイヤフラム式液・液ポンプのうちの二つ
のポンプ外室または二つのポンプ内室を上記バイパス管
路の中に組み入れてなり、循環ポンプからバイパス管路
に流入した塗料が、切替弁の作動によって、ダイヤフラ
ム式液・液ポンプの二つのポンプ体に交互に、切替弁か
ら二つのポンプ外室または二つのポンプ内室を経由して
主タンクに向けて流れるようになっている。
【0020】また、本発明の装置は、補給管路により、
上記調合タンクおよび/または塗料缶とダイヤフラム式
液・液ポンプのうちのもう一方の二つのポンプ室とを連
通しそして主タンクに導入してなり、給送管路からの流
入塗料がダイヤフラム式液・液ポンプの二つのポンプ体
に交互に流送されると、調合タンク内または塗料缶内の
調合済み塗料が、給送管路からの塗料が流送されるポン
プ体とは異なるもう一つのポンプ体に交互に、調合タン
ク等からダイヤフラム式液・液ポンプのもう一方の二つ
のポンプ室に吸い入れられそして主タンクに向けて流れ
るようになっている。
【0021】従って、本発明で使用するダイヤフラム式
液・液ポンプは、切替弁の動作によって、給送管路から
の塗料を二つのポンプ外室(または二つのポンプ内室)
に交互に流送することにより、同時に調合タンク等中の
塗料をもう一方の二つのポンプ室に交互に吸い入れそし
て排出することができるという機能を有するものであれ
ば、いかなる種類のものも利用することができる。
【0022】補給管路は、調合タンクの底もしくは塗料
缶より出て、ダイヤフラム式液・液ポンプのうちの切替
弁と接続されない二つのポンプ内室または二つのポンプ
外室を経由して、主タンク内に上方より導入されるよう
に設けられるか、または、調合タンクの底および塗料缶
より出て、三方コック、三方弁等を介しそしてダイヤフ
ラム式液・液ポンプの前記の二つのポンプ室を経由し
て、主タンク内に上方より導入されるように設けられ
る。即ち、主タンクは、補給管路を通じて、調合タンク
もしくは塗料缶と直接、または三方コック等を介して調
合タンクおよび塗料缶と接続されている。しかし、本発
明の塗料循環装置は、従来とは異なり、調合タンクから
主タンクへの塗料移送のために従来使用された移送ポン
プを備える必要がない。
【0023】
【作用】本発明では、例えば、循環管路系の給送管路か
ら分岐したバイパス管路および調合タンクからの補給管
路をそれぞれ、ダイヤフラム式液・液ポンプに通して主
タンクに導入してなり、該ポンプが以下のように運転す
ることにより、調合タンクから主タンクへの塗料移送を
行なうことができる。
【0024】運転時、まず、循環管路系の給送管路から
バイパス管路に流入しそして主タンクに向かう塗料のバ
イパス流が、切替弁を経て、ダイヤフラム式液・液ポン
プのうちのいずれか一方のポンプ体[説明の便宜上、こ
れをポンプ体Aとする。]のポンプ外室(切替弁と接続
されている。)に流入するとする。すると、そのポンプ
外室にバイパス流の塗料が充満するにつれてポンプ体A
の隔膜が変位し、反対側のポンプ内室が縮小し、同時
に、他方のポンプ体Bについてもその隔膜が変位し、ポ
ンプ外室が縮小する一方、ポンプ内室が拡張し、従って
調合タンク中の調合済み塗料が補給管路を通じて、拡張
されたポンプ内室に吸い入れられる。
【0025】その後、切替弁の作動により該弁の出口が
切り替わり、給送管路からの塗料のバイパス流がポンプ
体Bのポンプ外室に流入する。すると、その流入につれ
て隔膜が変位し、反対側のポンプ内室が縮小し、このた
めその中の調合済み塗料が補給管路を通じて主タンクに
向けて流出する。この場合、ポンプ体Aについても同時
に隔膜が変位し、ポンプ外室が縮小し、このためその中
の給送管路からのバイパス流塗料がバイパス管路を通じ
て主タンクに向けて流出する一方、ポンプ内室が拡張
し、従って調合タンク中の調合済み塗料が補給管路を通
じて、そのポンプ内室に吸い入れられる。
【0026】その後また、切替弁の出口が切り替わり、
給送管路からの塗料のバイパス流がポンプ体Aのポンプ
外室に流入する。すると、その流入につれ隔膜が変位
し、反対側のポンプ内室が縮小し、このためその中の調
合済み塗料が主タンクに向けて流出する。そして同時
に、ポンプ体Bについても隔膜が変位し、ポンプ外室が
縮小し、このためその中の給送管路からのバイパス流塗
料が主タンクに向けて流出する一方、ポンプ内室が拡張
し、従って調合タンク中の調合済み塗料がそのポンプ内
室に吸い入れられる。
【0027】そして、以上の運転は、以後も同様に繰り
返され、給送管路からの塗料のバイパス流がポンプ体A
のポンプ外室とポンプ体Bのポンプ外室とに交互に流送
されると同時に、調合タンク中の塗料がポンプ体Bのポ
ンプ内室とポンプ体Aのポンプ内室とに交互に吸い入れ
られ、その後主タンクへ流出する。
【0028】従って、給送管路からの塗料バイパス流の
助けによって、調合タンク中の塗料をダイヤフラム式液
・液ポンプを経由して主タンクへ移送することができ
る。
【0029】塗料の循環管路系の給送管路と戻り管路と
を接続するバイパス管路、あるいは給送管路と所謂サー
ドラインの回収管路とを接続するバイパス管路を設け、
そしてダイヤフラム式液・液ポンプの二つのポンプ外室
(または二つのポンプ内室)をそのバイパス管路の中に
組み入れた場合は、給送管路からの塗料バイパス流が戻
り管路または回収管路を経由して流れるが、この場合
も、上記と同様の作用によって、調合タンクから主タン
クへの塗料移送を行なうことができる。
【0030】また、切替弁を二つのポンプ外室に代えて
二つのポンプ内室と接続し、切替弁および二つのポンプ
内室をバイパス管路の中に組み入れ、かつ二つのポンプ
外室を補給管路の中に組み入れた場合にも、上記と同様
の作用によって、調合タンクから主タンクへの塗料移送
を行なうことができる。
【0031】また、ダイヤフラム式液・液ポンプを調合
タンクの代わりに塗料缶と連通した場合にも、同様の作
用が営まれ、塗料缶中の塗料をそこから直接主タンクに
補給することができる。
【0032】また、本発明の装置は、通常、運転時にお
いて、循環管路系の給送管路を流れる塗料のうちの一部
が塗装ブース内の各塗装機へ流送されるとともに、その
他の塗料が常に上記のバイパス管路に流入するように構
成される。従って、上述の塗料移送を運転時常に行なう
ことが可能であるが、例えば、適当な切換弁を給送管路
との接続点とダイヤフラム式液・液ポンプより上流側の
切替弁との間のバイパス管路に介装し、かつ余剰の塗料
を該切換弁より直接主タンクに導く第二のバイパス管路
を設けることにより、バイパス管路に流入する余剰の塗
料が、必要なときだけ、ダイヤフラム式液・液ポンプ中
を流通するように構成することも可能である。
【0033】また本発明で使用されるダイヤフラム式液
・液ポンプは大変小型であり、従来の移送ポンプとは異
なり、調合タンクと離れて別の場所に設置する必要がな
く、同タンクの近傍上方等に付設することができる。
【0034】従って、本発明では、塗料移送のための設
備が大変小さい設置空間で足り、たとえ実際の塗装にて
数十色以上の塗料を同時に循環させる必要がある場合で
あっても、移送設備全体に必要な設置空間は比較的小さ
い空間で済み、実用上問題とならない。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0036】図1に示すように、実施例の塗料循環装置
は、自動車の塗装ブースに設備されたもので、ブース周
辺に設置された主タンク1、調合タンク2および循環ポ
ンプ13等と、ブースの壁に沿って配管された循環管路
系3および回収管路(サードライン)4とを備えてな
る。
【0037】並置された主タンク1および調合タンク2
は、ともにプロペラ攪拌機11を備え、そして主タンク
1はさらに液面計12を備えてなる。また、循環ポンプ
13は、塗料循環に必要なポンプ能力よりもかなり大き
いポンプ能力を有するものである。
【0038】循環管路系3は、主タンク1の底より出
て、循環ポンプ13、フィルタ14および背圧バルブ1
5を経て塗装ブース内に入り、そしてブース内の各塗装
現場において塗装機5と接続する枝管6を分岐して設け
るとともに、ブースの側壁を一周してブース外に出、そ
して主タンク1に再び戻る配管となっている。
【0039】従って、循環ポンプ13の作動によって塗
料が、主タンク1より給送管路18を経て塗装ブースの
各塗装機5・・・に給送されそして戻り管路7を経て主
タンク1に再び戻るようになっている。なお、各枝管6
には、塗料吐出量の調節のため、レギュレータ16が介
装されている。
【0040】また、回収管路4は、絞り弁17を介して
各枝管6と連絡し、循環ポンプ13の助けにより、塗料
を各枝管6より主タンク1に回収するようになってい
る。
【0041】本実施例では、循環管路系3のうち、循環
ポンプ13より塗装ブース内に入るまでの間の給送管路
18から分岐し、切替コック38を経て主タンク1内に
上方より導入されるところのバイパス管路20を設け、
そして、ダイヤフラム式液・液ポンプ8を切替弁19と
ともにそのバイパス管路20の中に組み入れるととも
に、補給管路10により、ダイヤフラム式液・液ポンプ
8と調合タンク2の底および塗料缶9とを三方コック3
5を介して連通しかつ主タンク1にも導入してなる。
【0042】さらに、本装置は、切換弁36を切替弁1
9より上流側のバイパス管路20に介装し、かつ該弁3
6より分れて直接主タンク1に導入される第二のバイパ
ス管路37を設けており、給送管路18からの塗料バイ
パス流が必要なときだけダイヤフラム式液・液ポンプ8
中を流通するようにしてなる。
【0043】従って、給送管路18を流れる塗料のうち
の一部は塗装ブース内の各塗装機5に流送されるととも
に、その他の塗料はバイパス管路20に流入し、その
後、切換弁36の切換えによって、ダイヤフラム式液・
液ポンプ8中を流通しまたは第二のバイパス管路37を
通って、主タンク1ヘ戻るように流れるようになってい
る。
【0044】なお、実施例の装置は、循環管路系3内の
塗料の圧力をある一定値以上に維持するために、背圧バ
ルブ39を塗装ブースから出た戻り管路7に介装してな
る。その他必要な要素も、図示しないが、戻り管路7、
回収管路4および補給管路10等に組み入れてなる。
【0045】図2は、ダイヤフラム式液・液ポンプ8の
構成を詳細に示す図である。この図に示すように、ダイ
ヤフラム式液・液ポンプ8は、ポンプ体Aおよびポンプ
体Bよりなり、各ポンプ体A、Bは隔膜21、22をそ
の中に備え、各々それにより隔てられたポンプ外室とポ
ンプ内室とを形成してなる。また、ポンプ体Aの隔膜2
1とポンプ体Bの隔膜22とは連結軸33により連接さ
れており、両隔膜は一緒に変位可能となっている。
【0046】ポンプ体Aのポンプ外室23とポンプ体B
のポンプ外室25はそれぞれ、管路27、28により切
替弁19の異なる出口と接続してなり、また管路29、
30を通じて主タンク1ヘ導入されるようになってい
る。
【0047】また、ポンプ体Aのポンプ内室24とポン
プ体Bのポンプ内室26は二つの管路31、32により
連通してなり、そして管路31は補給管路10を通じて
調合タンク2および塗料缶9と連通してなる一方、管路
32は補給管路10を通じて主タンク1ヘ導入されるよ
うになっている。
【0048】而して、運転時、循環ポンプ13の作動に
よって、塗料が、図1中矢印pで示すように循環管路系
3に従って主タンク1と塗装ブースの塗装機5・・・と
の間で循環し、これとともに、枝管6・・に流れた塗料
が、矢印qで示すように回収管路4を通じて主タンク1
へ回収される。
【0049】この場合、バイパス管路20中の切換弁3
6は第二のバイパス管路37側が開となっており、循環
ポンプ13から給送管路18を流れる塗料のうち、塗装
ブース内の各塗装機5へ流送される分を除くその他の塗
料は、常に、バイパス管路20に流入し、その後切換弁
36を経て、第二のバイパス管路37を通って直接主タ
ンク1に流れ戻っている。なお、切替コック38は運転
前に予め開放されている。
【0050】そして、運転を続けるうちに主タンク1中
の塗料が減少し、一定液位以下の残量となったとき、こ
れを液面計12が検知し、そしてこの検知に基づいて、
切換弁36の出口はダイヤフラム式液・液ポンプ8側に
切換えられる。すると、矢印sで示すように、バイパス
管路20に流入する塗料が、切換弁36より、切替弁1
9、そしてダイヤフラム式液・液ポンプ8内に流送され
る。
【0051】この場合、バイパス管路20を流れる塗料
は、切替弁19を経て、まず、矢印s1 で示すように管
路27を通じて、ダイヤフラム式液・液ポンプ8のポン
プ体Aのポンプ外室23に流入する。
【0052】すると、ポンプ外室23に塗料が充満する
につれて、ポンプ体Aの隔膜21が変位し、反対側のポ
ンプ内室24が縮小し、同時に、他方のポンプ体Bにつ
いても、隔膜22が変位し、ポンプ外室25が縮小する
一方、ポンプ内室26が拡張し、従って、調合タンク2
中および/または塗料缶9中の調合済み塗料が矢印rで
示すように補給管路10そして管路31を通じて、拡張
されたポンプ内室26に吸い入れられる。
【0053】その後、切替弁19の作動によりその出口
が切り替わり、バイパス流の塗料が矢印s2 で示すよう
に管路28を通じて、ポンプ体Bのポンプ外室25に流
入する。すると、その流入につれて隔膜22が上記と逆
向きに変位し、反対側のポンプ内室26が縮小し、この
ためその中の調合済み塗料が矢印rで示すように管路3
2そして補給管路10を通じて主タンク1に向けて流出
する。この場合、ポンプ体Aについても同時に隔膜21
が変位し、ポンプ外室23が縮小し、このためその中の
バイパス流の塗料が矢印s1 で示すように管路29を通
じて主タンク1に向けて流出する一方、ポンプ内室24
が拡張し、従って調合タンク2等の調合済み塗料が矢印
rで示すように補給管路10そして管路31を通じてポ
ンプ内室24に吸い入れられる。
【0054】その後また、切替弁19の出口が切り替わ
り、バイパス流の塗料が矢印s1 で示すように管路27
を経てポンプ体Aのポンプ外室23に流入する。する
と、その流入につれ隔膜21が変位し、反対側のポンプ
内室24が縮小し、このためその中の調合済み塗料が矢
印rで示すように管路32を通じて主タンク1に向けて
流出する。そして同時に、ポンプ体Bについても隔膜2
2が変位し、ポンプ外室25が縮小し、このためその中
のバイパス流の塗料が矢印s2 で示すように管路30を
通じて主タンク1に向けて流出する一方、ポンプ内室2
6が拡張し、従って調合タンク中の調合済み塗料が矢印
rで示すように補給管路10そして管路31を通じてポ
ンプ内室26に吸い入れられる。
【0055】そして、以上の運転は、以後も同様に繰り
返され、バイパス流の塗料が液・液ポンプ8のポンプ体
Aのポンプ外室23とポンプ体Bのポンプ外室25とに
交互に流送されると同時に、調合タンク2等内の調合済
み塗料がポンプ体Bのポンプ内室26とポンプ体Aのポ
ンプ内室24とに交互に吸い入れられ、その後主タンク
1へ流出する。
【0056】その後、給送管路18からの塗料バイパス
流をダイヤフラム式液・液ポンプ8に流送するのを止め
る場合には、切換弁36の出口を切り換え、塗料バイパ
ス流を矢印s3 で示すように、第二のバイパス管路37
に通して直接主タンク1に戻すようにする。
【0057】従って、ダイヤフラム式液・液ポンプ8の
運転により、調合タンク2および/または塗料缶9から
主タンク1への塗料移送を、従来の移送ポンプを用いず
に、即ち特別な電気エネルギー等を要することなく、円
滑に行なうことができた。
【0058】なお、調合タンク2中の塗料を主タンク1
ヘ移送するか、または塗料缶9中の塗料を主タンク1へ
移送するかは、三方コック35の切替によって行なう。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ダイヤフラム式液・液ポンプの運転によって、調合タン
ク中または塗料缶中の塗料を給送管路からのバイパス管
路の中に吸い入れて主タンクヘ導入することができ、従
来使用された移送ポンプ等を用いずに、調合タンクまた
は塗料缶から主タンクへの塗料移送を行なうことができ
る。
【0060】その上、本発明においては、ダイヤフラム
式液・液ポンプの利用により、塗料移送のための設備が
大変小さい設置空間で足り、自動車塗装のように数十色
以上の塗料を同時に循環させる必要がある場合であって
も、移送設備全体の設置空間は比較的小さなもので済
む。
【0061】より有意義なことは、ダイヤフラム式液・
液ポンプの作動には電気エネルギー等がほとんど要らな
いため、本発明によれば、調合タンク等から主タンクヘ
の塗料移送のためのエネルギー、ひいては移送のための
運転費用を従来に比して格段に減少することができるこ
とである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の塗料循環装置の概略構成を示
す図である。
【図2】図1のダイヤフラム式液・液ポンプを拡大して
示す図である。
【図3】従来の塗料循環装置の概略構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 主タンク 2 調合タンク 3 循環管路系 4 回収管路 5 塗装機 6 枝管 7 戻り管路 8 ダイヤフラム式液・液ポンプ 9 塗料缶 10 補給管路 13 循環ポンプ 18 給送管路 19 切替弁 20 バイパス管路 23、25 ポンプ外室 24、26 ポンプ内室 p(p1 、p2 )、q、r、s(s1 、s2 、s3 )
塗料の流れ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料循環のための主タンクと、塗料補給
    のための調合タンクと、ポンプ作動により塗料が該主タ
    ンクより塗装ブース内の塗装機に給送されそして再び同
    主タンクに戻る循環管路系と、そして場合により、塗料
    が塗装機に接続する枝管より前記主タンクに回収される
    回収管路とを備えてなる塗料循環装置において、バイパ
    ス管路を前記循環管路系のうちの給送管路と前記主タン
    クとを連通するようにまたは該給送管路と前記循環管路
    系のうちの戻り管路もしくは前記回収管路とを接続して
    設け、そして切替弁および該切替弁と夫々接続するダイ
    ヤフラム式液・液ポンプのうちの二つのポンプ外室また
    は二つのポンプ内室を前記バイパス管路の中に組み入れ
    るとともに、該ダイヤフラム式液・液ポンプのうちのも
    う一方の二つのポンプ室と前記調合タンクおよび/また
    は塗料缶とを連通しそして該二つのポンプ室より前記主
    タンクに導入する補給管路を設けてなることを特徴とす
    る塗料循環装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009507639A (ja) * 2005-09-13 2009-02-26 イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド 塗料を循環させるシステムおよび方法

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