JPH05328753A - アクチュエータ - Google Patents

アクチュエータ

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Publication number
JPH05328753A
JPH05328753A JP3019410A JP1941091A JPH05328753A JP H05328753 A JPH05328753 A JP H05328753A JP 3019410 A JP3019410 A JP 3019410A JP 1941091 A JP1941091 A JP 1941091A JP H05328753 A JPH05328753 A JP H05328753A
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JP
Japan
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displacement
main body
piezoelectric element
actuator
plate
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Application number
JP3019410A
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English (en)
Inventor
Shigekazu Nagai
茂和 永井
Tetsuo Kukuminato
哲夫 久々湊
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SMC Corp
Original Assignee
SMC Corp
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Publication date
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】第1と第2の駆動部材を用いて移動体を連続的
に且つ円滑に所定方向へ変位させる。 【構成】第1の駆動部材(圧電素子ユニット)42と第2
の駆動部材(圧電素子ユニット)44とを有し、基板(本
体部)10または12に対して第2駆動部材44の付勢作用下
に第1駆動部材42と移動体(板体)18とを固定位置決め
する。次いで、第1駆動部材42を駆動すると、この第1
駆動部材42が所定方向へと変位する。その後、第2駆動
部材44を滅勢して基板10または12から離脱させ、さらに
第1駆動部材42が滅勢されると、この第1駆動部材42に
より第2駆動部材44が変位する。これを繰り返し行って
移動体(板体)18を所定方向へ連続的に且つ円滑に変位
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアクチュエータに関し、
一層詳細には圧電素子の変位力を効果的に利用して進退
動作を可能としたアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から物体の変位動作を行わせるため
に、油圧、空気圧等の流体圧を利用したアクチュエータ
が広汎に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の変
位動作手段は流体を利用するために精度の高い制御が困
難であるという不都合があり、また、その制御装置自体
も極めて大型とならざるを得ない。従って、近年注目を
集めている工場内の無人生産システムではより迅速且つ
確実な作業をするために高精度の制御を可能とするアク
チュエータの実現が切望されている。
【0004】そこで、最近、圧電素子(ピエゾ)が注目
されるに至っている。すなわち、圧電素子の変位力はあ
る種の結晶体または焼結体に電場をかけた時、歪みが生
じることによって得られ、従って、この変位力を利用し
て進退変位するようにアクチュエータを構成すれば、機
械的制御よりも寧ろ主として電気的制御になるために位
置決め等が確実に精度よく行われることになる。
【0005】そこで、本発明は圧電素子の目覚ましい性
能向上に着目してなされたもので、圧電素子の変位力を
効果的に利用して物体を移動または駆動するようにした
アクチュエータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、所望の方向へ移動体を変位させる複数
の第1の駆動部材と、前記第1駆動部材に係着されて前
記移動体と一体的に該第1駆動部材を基板上で保持する
複数の第2の駆動部材とを有し、少なくとも第1駆動部
材と第2駆動部材と基板が複数組設けられ、夫々の駆動
部材が連続的に付勢されて前記移動体を所望の方向へと
変位させることを特徴とする。
【0007】
【作用】第2の駆動部材を付勢して基板上に第1駆動部
材を保持し、次いで、第1の駆動部材を付勢すると移動
体は所定方向へと変位する。そして、第2駆動部材を滅
勢すれば、この第2駆動部材は基板から離間し、第1駆
動部材の滅勢作用下に移動体と同じ方向へと変位する。
これを複数の駆動部材の連続制御下に繰り返し行い、移
動体を円滑に所定の方向へと変位させる。
【0008】
【実施例】以下、本発明に係るアクチュエータについて
好適な実施例を挙げ、添付の図面を用いながら詳細に説
明する。
【0009】図1に本発明に係るアクチュエータについ
てその原理構成図を示す。図において、参照符号10およ
び12は固定された基板、すなわち本体部を示し、図2に
示すように、本体部10、12は共に同様な略直方体であ
り、これらの本体部10、12はその長手方向に指向して略
直方体状の貫通孔14を有する。また、本体部10の二つの
面の夫々の両端部近傍には、後述する圧電素子ユニット
を介して伸縮動作する屈曲した棒状の変位部材16を複数
個整列して植設しておく。一方、本体部12の一方の面に
前記本体部10と同様に変位部材16を植設する。ここで、
図1に示すように、二つの本体部12は変位部材16が植設
された面を互いに対向させ且つ平行に配置し、しかもそ
の長手方向に沿って所定の数の本体部12を等間隔で連設
しておく。
【0010】ところで、互いに対向する本体部12の間に
は所定の数の本体部10を等間隔で連設するとともに、さ
らに、偏平な略直方体状の移動体、すなわち、板体18を
並列配置されている二つの本体部10の変位部材群の間に
臨入させておく。同様にして、本体部12の変位部材16に
も板体18を臨ませる。従って、板体18は並列する本体部
10、12に対して平行且つ直線上に等間隔で連設され、両
端部に位置する板体18はその一方の端部にボルト20を挿
通して螺着することにより支持部材22に固着される。
【0011】次に、板体18、本体部10、12との相対的変
位を行う保持装置について、図3、図4を参照して詳細
に説明する。
【0012】図に示すように、各本体部10において、板
体18に対向する面の夫々の両端部に回動自在にローラ24
を保持する保持部材26を適宜の手段により固着し、この
保持部材26と本体部10とを一体化する。そして、各板体
18の夫々の面部には直線上に延在する凹部28を刻設し、
この凹部28に前記ローラ24を嵌合させる。この時、変位
部材16の先端部と板体18との間には狭小な間隙が形成さ
れるように保持部材26あるいはローラ24の大きさを選択
しておく。また、本体部10の場合と同様に、本体部12の
二つの面の両端部にもローラ24を装備した保持部材26を
固着する。そして、変位部材16を固着した面のローラ24
を板体18の凹部28に嵌合する。さらに、当該アクチュエ
ータの最外部に板体32を配置し、これをローラ24に当接
させて固定する。このようにして、板体18と本体部10、
12は互いに滑動自在な状態で保持される。
【0013】一方、変位部材16は、図5に示すように、
丸棒状に形成されるとともにその途上において屈曲し、
すなわち、水平部位34を挟んで一対の垂直部位36および
38が形成され、さらに一方の垂直部位36の先端部は本体
部10、12の一面に形成された取付孔40に圧入等により装
着される。また、前記変位部材16の水平部位34と他方の
垂直部位38はその一部に夫々第1および第2の圧電素子
ユニット42および44を含む。前記第1、第2圧電素子ユ
ニット42、44は円盤状の圧電セラミックスを多数積層し
て所定の長さの丸棒状に形成するとともに電源線46およ
び48を夫々接続しておく。本実施例では、この場合、前
記電源線46、48からの配線は貫通孔14を通して制御回路
(図示せず)に接続され、各変位部材16が前記制御回路
からの信号により動作するように構成されている。な
お、前記第1、第2圧電素子ユニット42、44は夫々前記
電源線46、48を介して所定の極性の電圧が印加される
と、変位部材16の軸線方向に伸長変位するものであるこ
とは容易に諒解されよう。
【0014】また、変位部材16の伸長変位力をより効果
的に利用するために、好適には、図6に示すように、垂
直部位38の先端面50にゴムやプラスチック類等からなる
摩擦抵抗の大きいパッド52を固着する。これにより変位
部材16と板体18との圧接時における摩擦抵抗の増大が図
られ、本体部10、12および板体18の移動制御がより確実
に達成される。
【0015】そこで、以上のような構成において、その
作用および効果について説明する。今、本体部10、12に
植設された変位部材16を変位動作させ、板体18の両端部
を本体部10、12の中央部に引き寄せるように作用させ
る。この際、本体部10、12に設けられたローラ24によっ
て互いに滑動自在な板体18および本体部10、12が変位す
る。この結果、当該アクチュエータの両端部の支持部材
22が夫々二つの支持部材22間の距離を縮小する方向に移
動しアクチュエータ全体は収縮する。
【0016】以上の動作を図7乃至図10を用いてさらに
詳しく説明すると、先ず、各変位部材16における垂直部
位38に設けた第2の圧電素子ユニット44に対して電源線
48を介して所定の電圧を印加する。これにより前記垂直
部位38の第2圧電素子ユニット44は伸長変位し、図7の
状態のように前記垂直部位38の先端面50が板体18に当接
しこれに強く圧着する。
【0017】次に、前記の状態のまま、今度は水平部位
34の第1圧電素子ユニット42に電源線46を介して所定の
電圧を印加する。これにより前記水平部位34の第1圧電
素子ユニット42は、図8の状態のように、水平方向に伸
長変位する。この時、前記垂直部位38の先端面50は板体
18に強く圧着して先端面50、板体18間の摩擦抵抗によっ
て固定されたままであるため、前記水平部位34の伸長変
位に伴って板体18は直線状に位置する次の板体18との距
離を縮小する方向に移動する。また、本体部10、12は直
線上に位置する次の本体部10、12との距離を縮小する方
向に移動し、結局、当該アクチュエータ全体は収縮す
る。
【0018】この後、前記垂直部位38の第2圧電素子ユ
ニット44に対する電圧の印加を停止し、図9の状態のよ
うに、当該圧電素子ユニット44を収縮変位させる。さら
に、水平部位34の第1圧電素子ユニット42に対する電圧
の印加も停止し、図10の状態のように、当該圧電素子ユ
ニット42を収縮変位させ、変位部材16を当初の状態に戻
す。
【0019】このようにして、各変位部材16を第2圧電
素子ユニット44における垂直方向変位(伸長変位)→第
1圧電素子ユニット42における水平方向変位(伸長変
位)→第2圧電素子ユニット44における垂直方向変位
(収縮変位)→第1圧電素子ユニット42における水平方
向変位(収縮変位)を1周期としてこれを繰り返して変
位させれば当該アクチュエータは順次収縮動作を行う。
【0020】一方、以上に述べたアクチュエータの収縮
に対し、その逆の変位、すなわち、アクチュエータの伸
長を行わせるには次のように電圧の印加制御を行う。す
なわち、各変位部材16を第1圧電素子ユニット42におけ
る水平方向変位(伸長変位)→第2圧電素子ユニット44
における垂直方向変位(伸長変位)→第1圧電素子ユニ
ット42における水平方向変位(収縮変位)→第2圧電素
子ユニット44における垂直方向変位(収縮変位)。従っ
て、これを1周期として繰り返して変位させればアクチ
ュエータとしての伸長動作が達成されることが容易に諒
解されよう。
【0021】さらに、以上に述べた当該アクチュエータ
の収縮、あるいは、伸長変位をより連続的に行わせる場
合には、前記伸縮変位の周期を時間的にずらせて行えば
よいことは勿論である。
【0022】以上のように、当該アクチュエータは本体
部10、12に植設された変位部材16の変位動作により本体
部10、12および板体18を移動させるものであるために、
例えば、支持部材22に作用を必要とする部材を結合して
おけば、この部材は前記アクチュエータと一体的に進退
動作を行う。
【0023】次に、このような条件を充たす幾つかの実
施例をアクチュエータの伸縮方向からみた一部省略断面
図を用いて説明する。
【0024】図11は直方体状の本体部10と実質的に同一
に形成した本体部54を用いる実施例を示す。この本体部
54には、配線を通す直方体状の貫通孔56が設けられ、本
体部54の四つの側面には第1の実施例と同様に変位部材
16が植設される。
【0025】この実施例では、前記本体部54によって板
体18を挟持するようにして進退動作させることが可能で
ある。
【0026】図12は六角柱状に形成した本体部58を有す
る実施例を示す。前記本体部58には配線を通す六角柱状
の貫通孔60が設けられ、本体部58を構成する同様な六つ
の側面には第1の実施例と同様に変位部材16が植設され
る。
【0027】この実施例によっても、前記本体部58を介
して板体18を変位させることが可能である。
【0028】図13は円柱状に形成した本体部62を用いる
実施例を示す。そこで、前記本体部62には配線を通す円
柱状の貫通孔64を設け、この開口部近傍の側面には第1
の実施例と同様に変位部材16を植設する。
【0029】この実施例の場合、板体18と同様な役目を
果たす部材として円筒部材66を用い、これに本体部62の
端部を挿入しこれらを連設してアクチュエータを構成し
ている。これによって円筒状の本体部62の変位が行われ
る。
【0030】なお、図11において、板体18は夫々1枚の
板でなくてもよく、複数個の板体18を連設してその縦断
面が十文字、若しくは、格子状になるような部材を用い
ることも可能である。
【0031】また、図12においては、同様に、板体18を
連設して構成し、また、Y型、あるいは、所謂、ハニカ
ム状の形状を呈する部材を用いることもできる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ア
クチュエータの構成要素である本体部に複数の駆動部材
を介して移動体を保持させ、該複数の駆動部材を連続的
に付勢・滅勢してその移動体を連動して円滑に変位させ
ることができる。従って、極めて高い精度で種々の部材
の進退動作を行うことができ、この結果、工業用ロボッ
トおよびその他各種機器の駆動源として幅広く用いるこ
とが可能であるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアクチュエータの原理構成を示す
一部省略側面図である。
【図2】図1の装置の一部省略分解斜視図である。
【図3】図1の装置の構成要素を好適に位置決め保持す
る部材の説明に供する一部省略側面図である。
【図4】図1の装置の構成要素を好適に位置決め保持す
る部材の説明に供する一部省略側面図である。
【図5】図1の装置の要部拡大断面図である。
【図6】図5の変位部材にパッドを設けた場合の一部省
略断面図である。
【図7】図1の装置の変位部材の変位順序を示す一部省
略断面図である。
【図8】図1の装置の変位部材の変位順序を示す一部省
略断面図である。
【図9】図1の装置の変位部材の変位順序を示す一部省
略断面図である。
【図10】図1の装置の変位部材の変位順序を示す一部省
略断面図である。
【図11】本発明に係るアクチュエータの実施例を示す一
部省略断面図である。
【図12】本発明に係るアクチュエータの他の実施例を示
す一部省略断面図である。
【図13】本発明に係るアクチュエータのさらに他の実施
例を示す一部省略断面図である。
【符号の説明】
10、12…本体部 14…貫通孔 16…変位部材 18…板体 20…ボルト 22…支持部材 24…ローラ 26…保持部材 28…凹部 32…板体 34…水平部位 36、38…垂直部位 40…取付孔 42、44…圧電素子ユニッ
ト 46、48…電源線 50…先端面 52…パッド 54…本体部 56…貫通孔 58…本体部 60…貫通孔 62…本体部 64…貫通孔 66…円筒部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】アクチュエータ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアクチュエータに関し、
一層詳細には積層された部材の間に多数の相互作用要素
を配設することにより、部材を所定の微小量変位させる
ことを可能としたアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から物体の変位動作を行わせるため
に、油圧、空気圧等の流体圧を利用したアクチュエータ
が広汎に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の変
位動作手段は流体を利用するために精度の高い制御が困
難であるという不都合があり、また、その制御装置自体
も極めて大型とならざるを得ない。従って、近年注目を
集めている工場内の無人生産システムではより迅速且つ
確実な作業をするために高精度の制御を可能とするアク
チュエータの実現が切望されている。
【0004】そこで、最近、例えば、圧電素子(ピエ
ゾ)が注目されるに至っている。すなわち、圧電素子の
変位力はある種の結晶体または焼結体に電場をかけた
時、歪みが生じることによって得られ、従って、この変
位力を利用して進退変位するようにアクチュエータを構
成すれば、機械的制御よりも寧ろ主として電気的制御に
なるために位置決め等が確実に精度よく行われることに
なる。
【0005】そこで、本発明はこのような相互作用要
素、例えば、圧電素子の目覚ましい性能向上に着目して
なされたもので、相互作用要素の相互作用力を効果的に
利用して物体を移動または駆動するようにしたアクチュ
エータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、平行に配設された複数の第1の部材と
第2の部材とを近接してオーバーラップさせて構成して
いるアクチュエータであって、前記第1の部材と第2の
部材の間に複数個配設された相互作用要素を備え、前記
複数個の相互作用要素を均一化して相互作用力を発生さ
せることにより、第1および第2部材を相互に所定量変
位させることを特徴とする。
【0007】
【作用】第1の部材と第2の部材をオーバーラップさせ
てある部分に複数個配設された相互作用要素が、それぞ
れの相互作用力を均一化して発生させるため、第1部材
あるいは第2部材を所望の量に精度良く変位させること
ができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明に係るアクチュエータについて
好適な実施例を挙げ、添付の図面を用いながら詳細に説
明する。
【0009】図1に本発明に係るアクチュエータについ
てその原理構成図を示す。
【0010】図において、参照符号10および12は固定さ
れた基板、すなわち本体部を示し、図2に示すように、
本体部10、12は共に同様な略直方体であり、これらの本
体部10、12はその長手方向に指向して略直方体状の貫通
孔14を有する。また、本体部10の二つの面の夫々の両端
部近傍には、後述する圧電素子ユニットを介して伸縮動
作する屈曲した棒状の変位部材16を複数個整列して植設
しておく。一方、本体部12の一方の面に前記本体部10と
同様に変位部材16を植設する。ここで、図1に示すよう
に、二つの本体部12は変位部材16が植設された面を互い
に対向させ且つ平行に配置し、しかもその長手方向に沿
って所定の数の本体部12を等間隔で連設しておく。
【0011】ところで、互いに対向する本体部12の間に
は所定の数の本体部10を等間隔で連設するとともに、さ
らに、偏平な略直方体状の移動体、すなわち、板体18を
並列配置されている二つの本体部10の変位部材群の間に
臨入させておく。同様にして、本体部12の変位部材16に
も板体18を臨ませる。従って、板体18は並列する本体部
10、12に対して平行且つ直線上に等間隔で連設され、両
端部に位置する板体18はその一方の端部にボルト20を挿
通して螺着することにより支持部材22に固着される。
【0012】次に、板体18、本体部10、12との相対的変
位を行う保持装置について、図3、図4を参照して詳細
に説明する。
【0013】図に示すように、各本体部10において、板
体18に対向する面の夫々の両端部に回動自在にローラ24
を保持する保持部材26を適宜の手段により固着し、この
保持部材26と本体部10とを一体化する。そして、各板体
18の夫々の面部には直線上に延在する凹部28を刻設し、
この凹部28に前記ローラ24を嵌合させる。この時、変位
部材16の先端部と板体18との間には狭小な間隙が形成さ
れるように保持部材26あるいはローラ24の大きさを選択
しておく。また、本体部10の場合と同様に、本体部12の
二つの面の両端部にもローラ24を装備した保持部材26を
固着する。そして、変位部材16を固着した面のローラ24
を板体18の凹部28に嵌合する。さらに、当該アクチュエ
ータの最外部に板体32を配置し、これをローラ24に当接
させて固定する。このようにして、板体18と本体部10、
12は互いに滑動自在な状態で保持される。
【0014】一方、変位部材16は、図5に示すように、
丸棒状に形成されるとともにその途上において屈曲し、
すなわち、水平部位34を挟んで一対の垂直部位36および
38が形成され、さらに一方の垂直部位36の先端部は本体
部10、12の一面に形成された取付孔40に圧入等により装
着される。また、前記変位部材16の水平部位34と他方の
垂直部位38はその一部に夫々第1および第2の圧電素子
ユニット42および44を含む。前記第1、第2圧電素子ユ
ニット42、44は円盤状の圧電セラミックスを多数積層し
て所定の長さの丸棒状に形成するとともに電源線46およ
び48を夫々接続しておく。本実施例では、この場合、前
記電源線46、48からの配線は貫通孔14を通して制御回路
(図示せず)に接続され、各変位部材16が前記制御回路
からの信号により動作するように構成されている。な
お、前記第1、第2圧電素子ユニット42、44は夫々前記
電源線46、48を介して所定の極性の電圧が印加される
と、変位部材16の軸線方向に伸長変位するものであるこ
とは容易に諒解されよう。
【0015】また、変位部材16の伸長変位力をより効果
的に利用するために、好適には、図6に示すように、垂
直部位38の先端面50にゴムやプラスチック類等からなる
摩擦抵抗の大きいパッド52を固着する。これにより変位
部材16と板体18との圧接時における摩擦抵抗の増大が図
られ、本体部10、12および板体18の移動制御がより確実
に達成される。
【0016】そこで、以上のような構成において、その
作用および効果について説明する。
【0017】今、本体部10、12に植設された変位部材16
を変位動作させ、板体18の両端部を本体部10、12の中央
部に引き寄せるように作用させる。この際、本体部10、
12に設けられたローラ24によって互いに滑動自在な板体
18および本体部10、12が変位する。この結果、当該アク
チュエータの両端部の支持部材22が夫々二つの支持部材
22間の距離を縮小する方向に移動しアクチュエータ全体
は収縮する。
【0018】以上の動作を図7乃至図10を用いてさらに
詳しく説明すると、先ず、各変位部材16における垂直部
位38に設けた第2の圧電素子ユニット44に対して電源線
48を介して所定の電圧を印加する。これにより前記垂直
部位38の第2圧電素子ユニット44は伸長変位し、図7の
状態のように前記垂直部位38の先端面50が板体18に当接
しこれに強く圧着する。
【0019】次に、前記の状態のまま、今度は水平部位
34の第1圧電素子ユニット42に電源線46を介して所定の
電圧を印加する。これにより前記水平部位34の第1圧電
素子ユニット42は、図8の状態のように、水平方向に伸
長変位する。この時、前記垂直部位38の先端面50は板体
18に強く圧着して先端面50、板体18間の摩擦抵抗によっ
て固定されたままであるため、前記水平部位34の伸長変
位に伴って板体18は直線状に位置する次の板体18との距
離を縮小する方向に移動する。また、本体部10、12は直
線上に位置する次の本体部10、12との距離を縮小する方
向に移動し、結局、当該アクチュエータ全体は収縮す
る。
【0020】この後、前記垂直部位38の第2圧電素子ユ
ニット44に対する電圧の印加を停止し、図9の状態のよ
うに、当該圧電素子ユニット44を収縮変位させる。さら
に、水平部位34の第1圧電素子ユニット42に対する電圧
の印加も停止し、図10の状態のように、当該圧電素子ユ
ニット42を収縮変位させ、変位部材16を当初の状態に戻
す。
【0021】このようにして、各変位部材16を第2圧電
素子ユニット44における垂直方向変位(伸長変位)→第
1圧電素子ユニット42における水平方向変位(伸長変
位)→第2圧電素子ユニット44における垂直方向変位
(収縮変位)→第1圧電素子ユニット42における水平方
向変位(収縮変位)を1周期としてこれを繰り返して変
位させれば当該アクチュエータは順次収縮動作を行う。
【0022】一方、以上に述べたアクチュエータの収縮
に対し、その逆の変位、すなわち、アクチュエータの伸
長を行わせるには次のように電圧の印加制御を行う。す
なわち、各変位部材16を第1圧電素子ユニット42におけ
る水平方向変位(伸長変位)→第2圧電素子ユニット44
における垂直方向変位(伸長変位)→第1圧電素子ユニ
ット42における水平方向変位(収縮変位)→第2圧電素
子ユニット44における垂直方向変位(収縮変位)。従っ
て、これを1周期として繰り返して変位させればアクチ
ュエータとしての伸長動作が達成されることが容易に諒
解されよう。
【0023】さらに、以上に述べた当該アクチュエータ
の収縮、あるいは、伸長変位をより連続的に行わせる場
合には、前記伸縮変位の周期を時間的にずらせて行えば
よいことは勿論である。
【0024】以上のように、当該アクチュエータは本体
部10、12に植設された変位部材16の変位動作により本体
部10、12および板体18を移動させるものであるために、
例えば、支持部材22に作用を必要とする部材を結合して
おけば、この部材は前記アクチュエータと一体的に進退
動作を行う。
【0025】次に、このような条件を充たす幾つかの実
施例をアクチュエータの伸縮方向からみた一部省略断面
図を用いて説明する。
【0026】図11は直方体状の本体部10と実質的に同一
に形成した本体部54を用いる実施例を示す。この本体部
54には、配線を通す直方体状の貫通孔56が設けられ、本
体部54の四つの側面には第1の実施例と同様に変位部材
16が植設される。
【0027】この実施例では、前記本体部54によって板
体18を挟持するようにして進退動作させることが可能で
ある。
【0028】図12は六角柱状に形成した本体部58を有す
る実施例を示す。前記本体部58には配線を通す六角柱状
の貫通孔60が設けられ、本体部58を構成する同様な六つ
の側面には第1の実施例と同様に変位部材16が植設され
る。
【0029】この実施例によっても、前記本体部58を介
して板体18を変位させることが可能である。
【0030】図13は円柱状に形成した本体部62を用いる
実施例を示す。そこで、前記本体部62には配線を通す円
柱状の貫通孔64を設け、この開口部近傍の側面には第1
の実施例と同様に変位部材16を植設する。
【0031】この実施例の場合、板体18と同様な役目を
果たす部材として円筒部材66を用い、これに本体部62の
端部を挿入しこれらを連設してアクチュエータを構成し
ている。これによって円筒状の本体部62の変位が行われ
る。
【0032】なお、図11において、板体18は夫々1枚の
板でなくてもよく、複数個の板体18を連設してその縦断
面が十文字、若しくは、格子状になるような部材を用い
ることも可能である。
【0033】また、図12においては、同様に、板体18を
連設して構成し、また、Y型、あるいは、所謂、ハニカ
ム状の形状を呈する部材を用いることもできる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ア
クチュエータの構成要素である第1部材と第2部材の間
に配設された複数の相互作用要素を介して変位させるた
め、相互作用要素の相互作用力が均一化して第1部材お
よび第2部材を相互に所定量変位させることができる。
従って、極めて高い精度で種々の部材の進退動作を行う
ことができ、この結果、工業用ロボットおよびその他各
種機器の駆動源として幅広く用いることが可能であると
いう効果が得られる。
【0035】また、相互作用要素として、第1駆動部材
(例えば、圧電素子)と第2駆動部材(例えば、圧電素
子)とを直交させて設け、それぞれを付勢、滅勢を繰り
返すことにより、第1部材、第2部材を精度良く微少量
変位させることができる。
【0036】さらに、第1部材の所望の面に前記第2部
材、および相互作用要素を平行に設けることにより、前
記第1部材を二次元的に変位させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアクチュエータの原理構成を示す
一部省略側面図である。
【図2】図1の装置の一部省略分解斜視図である。
【図3】図1の装置の構成要素を好適に位置決め保持す
る部材の説明に供する一部省略側面図である。
【図4】図1の装置の構成要素を好適に位置決め保持す
る部材の説明に供する一部省略側面図である。
【図5】図1の装置の要部拡大断面図である。
【図6】図5の変位部材にパッドを設けた場合の一部省
略断面図である。
【図7】図1の装置の変位部材の変位順序を示す一部省
略断面図である。
【図8】図1の装置の変位部材の変位順序を示す一部省
略断面図である。
【図9】図1の装置の変位部材の変位順序を示す一部省
略断面図である。
【図10】図1の装置の変位部材の変位順序を示す一部省
略断面図である。
【図11】本発明に係るアクチュエータの実施例を示す一
部省略断面図である。
【図12】本発明に係るアクチュエータの他の実施例を示
す一部省略断面図である。
【図13】本発明に係るアクチュエータのさらに他の実施
例を示す一部省略断面図である。
【符号の説明】 10、12…本体部 14…貫通孔 16…変位部材 18…板体 20…ボルト 22…支持部材 24…ローラ 26…保持部材 28…凹部 32…板体 34…水平部位 36、38…垂直部位 40…取付孔 42、44…圧電素子ユニッ
ト 46、48…電源線 50…先端面 52…パッド 54…本体部 56…貫通孔 58…本体部 60…貫通孔 62…本体部 64…貫通孔 66…円筒部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所望の方向へ移動体を変位させる複数の第
    1の駆動部材と、 前記第1駆動部材に係着されて前記移動体と一体的に該
    第1駆動部材を基板上で保持する複数の第2の駆動部材
    とを有し、 少なくとも第1駆動部材と第2駆動部材と基板が複数組
    設けられ、夫々の駆動部材が連続的に付勢されて前記移
    動体を所望の方向へと変位させることを特徴とするアク
    チュエータ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアクチュエータにおいて、
    基板は中空状であり、この基板の中空部に第1の駆動部
    材と第2の駆動部材の付勢・滅勢を行う制御系を配設す
    ることを特徴とするアクチュエータ。
JP3019410A 1991-01-19 1991-01-19 アクチュエータ Pending JPH05328753A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5686778A (en) * 1994-07-25 1997-11-11 Nikon Corporation Movement device utilizing electromechanical conversion elements and control method therefore

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5999977A (ja) * 1982-11-26 1984-06-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd リニアモ−タ

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