JPH0532860A - ローラ用樹脂組成物 - Google Patents

ローラ用樹脂組成物

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JPH0532860A
JPH0532860A JP20976791A JP20976791A JPH0532860A JP H0532860 A JPH0532860 A JP H0532860A JP 20976791 A JP20976791 A JP 20976791A JP 20976791 A JP20976791 A JP 20976791A JP H0532860 A JPH0532860 A JP H0532860A
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JP
Japan
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roller
resin composition
phenol resin
resin
powder
Prior art date
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Pending
Application number
JP20976791A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukinobu Horio
幸伸 堀尾
Hiroshi Miyake
普 三宅
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【構成】 フエノール樹脂をマトリツクス成分とし、こ
れにシリコーン樹脂粉末が分散含有されている。 【効果】 このローラ用樹脂組成物を、例えば自動現像
機用ローラの形成材料として用いると、機械的強度,耐
薬品性,耐熱性はもちろん、長期間にわたる銀等の異物
の付着防止効果が付与される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、銀塩写真方式におい
て現像部,定着部および水洗部のフイルム搬送の自動現
像機用ローラ基材形成材料等に用いられるローラ用樹脂
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】写真フイルム用自動現像機は、写真フイ
ルムを自動的に現像するもので、現像部,定着部,水洗
部および乾燥部を有し、写真フイルムを、上記各部を通
して現像するようになつている。すなわち、上記各部の
うち、現像部には現像液(アルカリ性)浴タンクが、定
着部には定着液(酸性)浴タンクが設けられ、各液浴タ
ンク内に配設されたロールで写真フイルムを連続的に移
送し、現像,定着を行うようになつている。
【0003】そして、写真フイルムは、上記のように、
まず現像ローラによつて自動的に現像液浴タンク中に搬
送され現像液に浸漬される。このような現像ローラとし
ては、例えば塩化ビニル樹脂(PVC),アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等の
熱可塑性樹脂の長尺の押出成形品、フエノール樹脂を
含浸させた紙を鉄芯に巻き付け硬化させたもの、いわゆ
る「紙巻きベーク」、さらにフエノール系樹脂100
重量部(以下「部」と略す)に対して無機系フイラー,
有機系フイラーを100〜200部の割合で分散含有さ
せた組成物を押出成形したもの等があげられる。そし
て、上記3種類の現像ローラを比較した場合、機械的強
度,耐薬品性,耐熱性および寸法安定性等に優れ、しか
も安価であるという観点から、上記のローラが自動現
像機用搬送ローラとして良好であるといえる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
のローラを現像部にて長期間使用すると、現像液および
フイルムに起因する、銀,カリウム,ゼラチン等がロー
ラ表面に付着し、例えば現像液中の銀がローラ表面に付
着し突起状物が形成され、その結果、実際には存在しな
い像が形成されるという問題が生じる。このため、現在
ではローラ表面に付着したものを作業員が拭き取つてい
るのが実情である。このようなことから、上記物質の付
着を防止するために、フエノール樹脂中にフツ素樹脂粉
末を混合したローラ形成用樹脂組成物が開発されている
(特開平2−147656号公報)。しかし、上記ロー
ラ形成用樹脂組成物を用いて得られるローラでは、フエ
ノール樹脂とフツ素樹脂粉末との密着性が悪いため、使
用中にフツ素樹脂粉末が欠落してしまい、長期間にわた
る付着防止効果が得られないという問題が生じる。
【0005】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、機械的強度,耐薬品性,耐熱性に優れ、しか
も長期にわたる付着防止機能を有した樹脂層を形成しう
るローラ用樹脂組成物の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明のローラ用樹脂組成物は、フエノール樹脂
をマトリツクス成分とするローラ用樹脂組成物であつ
て、シリコーン樹脂粉末が分散含有されているという構
成をとる。
【0007】
【作用】すなわち、本発明者らは、長期間の付着防止効
果を得るために一連の研究を重ねた。その結果、マトリ
ツクス成分であるフエノール樹脂中にシリコーン樹脂粉
末を分散含有させ、これを用いて例えばロールを形成す
ると、フエノール樹脂からなる海成分中に、上記シリコ
ーン樹脂粉末が溶解して島成分として分布し海−島構造
の形態をとることにより、長期にわたり付着防止効果を
発揮することを見出しこの発明に到達した。
【0008】なお、上記海−島構造とは、マトリツクス
成分のフエノール樹脂からなる海部分中にシリコーン樹
脂粉末の溶解物が島状に存在する構造をいう。
【0009】つぎに、この発明を詳しく説明する。
【0010】この発明のローラ用樹脂組成物は、マトリ
ツクス成分となるフエノール樹脂と、シリコーン樹脂粉
末を用いて得られる。
【0011】上記フエノール樹脂としては、特に限定す
るものではなく従来公知のものがあげられるが、なかで
も数平均分子量800〜1200,軟化点80〜100
℃のノボラツク型フエノール樹脂を用いるのが好まし
い。
【0012】上記シリコーン樹脂粉末は、樹脂組成物の
硬化体において海−島構造を形成させるために融点が上
記フエノール樹脂混練時の最高到達温度以下を有するも
のが用いられ、例えば融点が70〜150℃のものが用
いられる。また、平均分子量1000〜2000のもの
を用いるのが好適である。このシリコーン樹脂は、低分
子量で、末端にOH基を有し、フエノール樹脂,エポキ
シ樹脂,ウレタン樹脂等と共有結合する性質を有してい
る。また、上記シリコーン樹脂粉末は、粒径50〜20
0μmのものを用いるのが好適である。
【0013】上記シリコーン樹脂粉末の配合量は、フエ
ノール樹脂100部に対して5〜50部に設定するのが
好ましく、特に好ましくは5〜30部である。すなわ
ち、シリコーン樹脂粉末の配合量が5部未満では充分な
付着防止効果が得られず、50部を超えると機械的強度
(曲げ強さ,曲げ弾性率)が低下する傾向がみられるか
らである。
【0014】なお、上記高分子層形成材料として、上記
フエノール樹脂およびシリコーン樹脂粉末以外に、必要
に応じてガラス繊維等の繊維補強剤、シリカ,カーボン
ブラツク等の充填補強剤、ヘキサメチレンテトラミン等
の硬化剤等他の添加剤を配合することができる。
【0015】この発明のローラ用樹脂組成物は、例えは
つぎのようにして製造される。すなわち、上記フエノー
ル樹脂,シリコーン樹脂粉末および他の添加剤を配合
し、混合撹拌して製造される。
【0016】上記ローラ用樹脂組成物を用いての自動現
像機用ローラは、例えばつぎのようにして作製される。
すなわち、上記ローラ用樹脂組成物を押出成形用に特に
設計された特殊な押出成形機にかけて押出成形する。こ
の押出成形機を図3に示す。図において、1は基台であ
り、基台1にプレス下盤2が取付けられている。3はダ
イスであり、これはダイス台5に、ダイス孔が略垂直に
なるように一体配設されている。このダイス3の上部に
は成形シリンダ6が同心的に配設され、止め具7および
ボルト8によりダイス3に固定されている。この成形シ
リンダ6の内径は、上記ダイス3のダイス孔径よりも大
きく設定されており、かつダイス3との接続部となるダ
イス孔の上部がテーパ面9に形成されていて、成形材料
が成形シリンダ6からダイス3内へ移動するに際して徐
々に圧力を加えるようになつている。10は上記成形シ
リンダ6内に、上下に摺動しうるよう、シリンダ6の上
部側から嵌挿されているプランジヤで、その上端がプラ
ンジヤ取付盤11に取付固定されている。このプランジ
ヤ取付盤11は、左右一対の連結部材12を介してシリ
ンダ取付盤13に連結されており、シリンダ取付盤13
を駆動するピストンロツド14の上下方向の運動によ
り、上下で動くようになつている。15は押出油圧成形
シリンダで、支柱16を介して前記プレス下盤2に対設
されているプレス上盤17の上部に固定され、ピストン
ロッド14を駆動する。18はガイド部材で、一端固定
部18aが連結部材12に固定されているとともに、他
端摺動部18bが上記支柱16に沿つて摺動するように
なつており、それによつて、連結部材12,シリンダ取
付盤13およびプランジヤ取付盤11の上下移動の案内
をするようになつている。19は左右一対のマンドレル
固定盤取付アームで、上端側が上記プレス上盤17に固
定され、他端側がプレス上盤17から垂下されている。
20はこの左右一対のアーム19の間に水平に配設さ
れ、アーム19の下端取付部19aで固定されているマ
ンドレル固定盤で、中央部に、前記成形シリンダ6,ダ
イス3と同心的にマンドレル取付孔が形成されている。
マンドレル21は、上端部がそのマンドレル取付孔内に
位置決めされナツト22で固定され、他端側が上記成形
シリンダ6,ダイス3内に同心的に垂下され、それらを
貫通してさらに下方まで延びている。25は左右一対の
成形材料投入装置で、ホツパ26と、供給筒27と、ピ
ストン28とを有しており、上記ホツパ26から落下、
供給された成形材料29を、上記供給筒27内で往復摺
動するピストン28の押出作用によつて、前記成形シリ
ンダ6の上部の投入口6aから成形シリンダ6内に投入
するようになつている。なお、30は引取ローラであ
り、この引取ローラ30によつて下方に引き出されるフ
エノール樹脂パイプ31はカツター(図示せず)等によ
つて所定の長さに切断され、フエノール樹脂組成物製円
筒体として送出されこれを硬化させる。そして、この円
筒体に軸体(芯金)を貫通させて図1に示すようなロー
ラ32が製造される。図において、33はフエノール樹
脂組成物製円筒体、34は軸体である。
【0017】図2は上記フエノール樹脂組成物製円筒体
33を用いての自動現像機用ローラの他の態様を示して
いる。すなわち、フエノール樹脂組成物製円筒体33の
左右開口部に、回転軸35が一体的に突設されたエンド
キヤツプ36が嵌合され蓋されている。
【0018】このようにして得られるローラは、フエノ
ール樹脂組成物製円筒体33が、フエノール樹脂中にシ
リコーン樹脂粉末が溶融して、フエノール樹脂からなる
海成分中に溶融したシリコーン樹脂粉末からなる島成分
が分布する、いわゆる海−島構造を形成しており、ロー
ラ表面に対する異物の付着防止効果を長期にわたつて維
持することができる。
【0019】この発明のローラ用樹脂組成物は、上記自
動現像機用ローラのみに限定するものではなく、例えば
摺動性ローラ,ベアリング等の形成用材料にも最適であ
る。
【0020】
【発明の効果】以上のように、この発明のローラ用樹脂
組成物は、フエノール樹脂をマトリツクス成分とし、こ
れにシリコーン樹脂粉末が分散含有されている。このた
め、この発明のローラ用樹脂組成物を、例えば自動現像
機用ローラの形成材料として用いると、マトリツクス成
分のフエノール樹脂を海成分とし、この海成分中に溶融
したシリコーン樹脂粉末からなる島成分が分布する海−
島構造が形成され、その結果、機械的強度,耐薬品性,
耐熱性はもちろん、長期間にわたる異物、特に銀等に対
する優れた付着防止効果が付与される。このように、こ
の発明のローラ用樹脂組成物は、自動現像機のフイルム
搬送用ローラ形成材料として最適である。
【0021】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0022】
【実施例1〜4】下記の表1に示す各成分を同表に示す
割合で配合し、混合撹拌してフエノール樹脂組成物を作
製した。ついで、このフエノール樹脂組成物を前記特殊
な押出成形機にかけて押出成形し円筒状スリーブを得
た。そして、この円筒状スリーブに芯金を貫通させて図
1に示すローラを作製した。
【0023】
【表1】
【0024】*1:日本硝子繊維社製,ガラス組成:E
ガラス,形状:直径10μm×長さ3mm,表面処理:ア
ミノシラン。 *2:東レ・ダウコーニングシリコン社製,SH−60
18, 粒径50〜200μmを用いた。
【0025】
【比較例1〜3】下記の表2に示す成分を同表に示す割
合で用いた。それ以外は実施例1と同様にしてローラを
作製した。
【0026】
【表2】
【0027】*1:日本硝子繊維社製,ガラス組成:E
ガラス,形状:直径10μm×長さ3mm,表面処理:ア
ミノシラン。 *2:喜多村社製,KTL−610,粒径3〜20μm
を用いた。
【0028】このようにして得られた実施例品および比
較例品のローラの曲げ強度,曲げ弾性率および銀付着量
を測定し、その結果を下記の表3に示した。なお、ロー
ラの曲げ強度,曲げ弾性率および銀付着量はつぎのよう
にして測定した。
【0029】〔曲げ強度〕JIS K−6911(5.
17)に準じて測定した。
【0030】〔曲げ弾性率〕JIS K−6911
(5.17)に準じて測定した。
【0031】〔銀付着量〕図4に示すような簡易耐久試
験機の各ローラ37として実施例品および比較例品を用
いセツトした。そして、実際に45mのロールフイルム
38(市販のX−Rayフイルム)を約2時間搬送した
後、各ローラ37表面に付着した銀を硝酸を用いて抽出
した。これを原子吸光にて定量し、単位外表面積で除し
た値を示した。図において、39は市販の現像液であ
る。
【0031】
【表3】
【0032】上記表3の結果から、実施例品は比較例品
と比べて強度的には大差はないが、銀付着量が少ない。
このことから、実施例品は銀の付着防止効果に優れてい
ることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のローラ用樹脂組成物を用いて作製さ
れたローラの縦断面図である。
【図2】この発明のローラ用樹脂組成物を用いて作製さ
れたローラの他の実施例を示す縦断面図である。
【図3】この発明のローラ用樹脂組成物を用いてローラ
の製造する際に用いる押出成形機の構成図である。
【図4】簡易耐久試験機の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
32 ローラ 33 フエノール樹脂組成物製円筒体 34 軸体

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 フエノール樹脂をマトリツクス成分とす
    るローラ用樹脂組成物であつて、シリコーン樹脂粉末が
    分散含有されていることを特徴とするローラ用樹脂組成
    物。
JP20976791A 1991-07-26 1991-07-26 ローラ用樹脂組成物 Pending JPH0532860A (ja)

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JPH0532860A true JPH0532860A (ja) 1993-02-09

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0722970A1 (de) * 1995-01-24 1996-07-24 Wacker-Chemie GmbH Organopolysiloxanharzpulver, Verfahren zu deren Herstellung sowie deren Verwendung in Organopolysiloxanmassen

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0722970A1 (de) * 1995-01-24 1996-07-24 Wacker-Chemie GmbH Organopolysiloxanharzpulver, Verfahren zu deren Herstellung sowie deren Verwendung in Organopolysiloxanmassen

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