JPH05328328A - 画像伝送システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像伝送システムにおいて受信側モニタ画面
の任意のエリアの解像度をアップする。 【構成】 受信側のエリア指定手段７Ａによってモニタ
６Ａの画面を見乍ら設定したエリア指定情報は、受信側
通信制御手段８Ａと伝送路と送信側通信制御手段８Ｂを
介して圧縮率指定手段３Ｂに供給される。圧縮率指定手
段３Ｂは、エンコーダ２Ｂが指定エリアに対応する映像
情報を圧縮することを制限し、指定エリアに於て圧縮率
の低い圧縮データをエンコーダ２Ｂより導出させる。圧
縮データは、送信側通信制御手段８Ｂと伝送路と受信側
通信制御手段８Ａを介してデコーダに入力されてデータ
伸長され手元の映像情報に戻され、モニタ６Ａに指定エ
リアの解像度の高い画像を映出させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、任意のエリアの解像度
を選択的にアップすることを可能にした画像伝送システ
ムに関する。

【０００２】

【従来の技術】特開平２−１１７２９１号公報には、テ
レビ会議システムに於て受信側のコントローラにより送
信側のカメラの方向や角度やズーム状態を任意に操作し
てモニタ可能とする構成が提案されており、必要とする
被写体を希望する解像度でモニタ出来る様に構成されて
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、テレビ電話や
テレビドアホンの様に画角や撮像方向の固定された簡易
カメラを採用する簡易画像伝送システムの場合には、上
述する複雑で高価な構成を採用することはできない。ま
た、上述する簡易画像伝送システムは、伝送に際して帯
域制限を受ける為に、映像情報をデータ圧縮すると共に
コマ数制限しており、モニタ画面の映像は十分な解像度
が得られていない。

【０００４】そこで、この様な簡易伝送システムでは、
特に部分的でも良いから任意のエリアの解像度をアップ
してモニタしたいと云う要請が生じる。

【０００５】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、画像
伝送システムの受信側に高解像度で表示するエリアを指
定するエリア指定手段を設け、送信側に指定エリアに於
けるデータ圧縮を制限する圧縮率制限手段を設けること
を特徴とする。

【０００６】

【作用】よって、本発明によれば、受信側で指定したエ
リアのデータ圧縮が制限され、指定エリアが高解像度で
モニタに映出される。

【０００７】

【実施例】以下、本発明を図示する１実施例に従い説明
する。まず、本実施例は通常のテレビ電話に本発明を採
用するものであり、図１はその概略機能ブロック図を示
す。図１に示す画像伝送システムは、少なくとも２台の
端末を伝送路を介して接続して成り、説明の便宜上左側
の端末を受信端末Ａとし、右側の端末を送信端末Ｂとす
る。両端末は同一構成であり、図中の各同一構成手段は
符号の番号を共通にしている。

【０００８】そこで、以下に受信端末Ａの構成について
説明する。この受信端末Ａは送信部として、カメラ１Ａ
とエンコーダ２Ａと圧縮率指定手段３Ａとを設けてい
る。前記カメラ１Ａは固定焦点式であり、後述するモニ
タ手段と同方向に向けて端末本体に固定されている。ま
た、エンコーダ２Ａはディジタル化されたカメラ出力
を、周知の規格に従ってデータ圧縮して圧縮データを発
生している。更に、前記圧縮率指定手段３Ａは、後述す
る通信制御手段８Ａ中のバッファメモリに伝送されるこ
となく蓄積されたデータの量に応じてデータ圧縮率やコ
マ落量を制御すると共に、後述するエリア指定情報に従
ってデータ圧縮を制限する為の圧縮率指定信号を前記エ
ンコーダ２Ａに供給している。

【０００９】また、この受信端末Ａは受信部としてデコ
ーダ４Ａと多重手段５Ａとモニタ６Ａとを設けている。
前記デコーダ４Ａは圧縮データを復元して元の映像情報
に変換している。多重手段５Ａは指定したエリアを白枠
の境界線で囲む為のパターン信号をデコードされた映像
情報に多重している。モニタ６Ａは多重情報を画像メモ
リに蓄積記憶して繰り返し読み出すことにより、デコー
ドされた映像を表示すると共に指定エリアを囲む白枠境
界線を重ね合わせ表示している。

【００１０】更に、受信制御手段８Ａは、送信すべき圧
縮データを内蔵するバッファメモリに記憶しつつ送信端
末Ｂの受信制御手段８Ｂとの間で圧縮データとエリア指
定情報を交互に授受している。尚、エリア指定情報は、
圧縮データの授受の空時間に時分割多重されて伝送され
るものとするが、可能であれば周波数多重伝送しても良
く、その伝送方法には特に限定されない。

【００１１】更に、本実施例には、エリア指定手段７Ａ
とパターン発生手段９Ａが設けられている。エリア指定
手段７Ａは使用者が高解像度表示をしたいエリアを指定
できる様に操作手段とエリア情報発生手段を設けてい
る。この操作手段としては、コンピュータ等に賞用され
ているマウスやライトペンや上下左右４個の移動キーな
どが採用できる。エリア指定手段７Ａは、操作手段によ
って指定されるエリアの代表点の位置情報をエリア指定
情報として発生する。尚、本実施例に於て、指定される
エリアのサイズは固定であるが、サイズの切換手段を追
加することも可能である。また、パターン発生手段９Ａ
は、操作手段の操作に連動して位置が変化する固定サイ
ズの指定エリアに対応するパターン信号を発生してい
る。

【００１２】上述する受信側の各構成手段は、送信側の
各構成手段と共通である。以下、本実施例の特徴とな
る、送信側エンコーダ２Ｂと送信側圧縮率指定手段３Ｂ
の具体的動作について図２の詳細な機能ブロック図に従
い説明する。まず、カメラより得られる映像データは第
１メモリ２０に記憶され、圧縮処理動作に合わせて圧縮
処理ブロック単位で読み出される。一方逆変換データも
第２メモリ２６に記憶され、圧縮処理動作に合わせて圧
縮処理ブロック単位で読み出される。前処理手段２１
は、通常読出データを差分処理してブロック単位の差分
データを導出するが、一定周期で第１メモリの読出デー
タを選択導出する。前処理データはＤＣＴ変換手段２２
によってＤＣＴ変換され、量子化手段２３に供給され
る。量子化手段２３は、バッファメモリ８０のデータ量
に応じて量子化ステップ数を変更してデータの圧縮率を
調整しており、バッファ内のデータ量が多い場合はステ
ップ数を粗く設定して大幅なデータ圧縮をすることによ
りバッファ内に蓄積すべき圧縮データ量を減らし、バッ
ファ内のデータ量が少ない場合はステップ数を細かく設
定して小幅なデータ圧縮をすることによりバッファ内に
蓄積すべき圧縮データ量を増やしている。

【００１３】そこで、圧縮率指定手段３Ｂでは、バッフ
ァメモリ８０のデータ量をデータ量検出手段３１にて検
出し、圧縮率演算手段３２にて適当な粗さの量子化レベ
ルの率を演算し圧縮率指定信号を前記量子化手段２３に
供給している。尚、データ量検出手段３１は、データ量
が一定以上に達したときは、コマ数制限信号を発生しエ
ンコーダの圧縮動作自体を中断させてコマ落しを実行す
る。

【００１４】圧縮率指定信号に従って量子化ステップ数
を設定して量子化された量子化データは、可変長符号化
手段２７と逆量子化手段２４に入力される。前記可変長
符号化手段２７は量子化データに圧縮率を示すデータを
付加した圧縮データを、バッファメモリ８０に蓄積記憶
させる。前記逆量子化手段２４は、量子化データを元の
ＤＣＴ変換データに戻して逆ＤＣＴ変換手段２５に供給
する。該逆ＤＣＴ変換手段２５はＤＣＴ変換データを前
処理データに戻し、逆変換映像データ形成手段２８に供
給する。該逆変換映像データ形成手段２６は、対応する
ブロックの第２メモリ２８の読出データと逆変換した前
処理データに基づき逆変換映像データを形成し、第２メ
モリ２６の所定アドレスに記憶させる。

【００１５】上述する動作は、テレビ電話に賞用されて
いる周知の技術であり、本実施例の特徴はエリア指定情
報に従ってバッファメモリのデータ量を考慮して設定さ
れた圧縮率指定信号の量子化手段２３への供給を阻止す
る点にある。即ち、送信側通信制御手段８Ｂにて受信さ
れたエリア指定情報が圧縮率指定手段３Ｂに入力される
と、タイミング信号発生手段３３はエリア指定情報に対
応するエリアのＤＣＴ変換データが量子化手段に入力さ
れるタイミングでタイミング信号を発生する。このタイ
ミング信号は圧縮率指定信号と共に圧縮率制限手段３４
に入力される。該圧縮率制限手段３３はタイミング信号
発生期間中変化する圧縮率指定信号の通過を阻止し、量
子化手段２３の量子化ステップ数を最も細かい値に設定
する特定の圧縮率指定信号発生する。その結果、指定エ
リアのＤＣＴ変換データの量子化ステップ数は細かくな
りデータは圧縮されることなく導出され圧縮データは冗
長となるが、デコードされてモニタされる指定エリアの
解像度はアップする。

【００１６】従って、本実施例では、受信端末Ａ側の使
用者が、モニタ６Ａを見乍らエリア指定手段７Ａの操作
手段を操作してモニタ画面上の白枠境界線を移動させて
指定エリアを特定すると、エリア指定手段よりエリア指
定情報が通信制御手段８Ａに供給される。この受信側通
信制御手段８Ａは、映像情報の授受の空き時間に伝送路
を介してエリア指定情報を送信側通信制御手段８Ｂに供
給する。前記送信側通信制御手段８Ｂは、エリア指定情
報を圧縮率指定手段３のタイミング信号発生手段３３に
供給する。このタイミング信号発生手段３３は、指定エ
リアの映像情報データ圧縮率を指定する圧縮率指定信号
が発生される直前にタイミング信号を発生する。前記圧
縮制限手段３４は、タイミング信号発生に連動して固定
の圧縮率指定信号を量子化手段２３に供給する。その結
果、指定エリアの映像情報のデータ圧縮は阻止される。
従って、指定エリアのデータ圧縮が禁止されたデータ
は、送信側通信制御手段８Ｂに入力され、伝送路を介し
て通信制御手段８Ａに伝送され、デコーダ４Ａにてデコ
ードされモニタ６Ａに指定エリアの解像度がアップした
映像を映出させる。

【００１７】尚、本実施例ではタイミング信号発生時に
データ圧縮を実質的に禁止したが、必要に応じて特定の
低い圧縮率で多少のデータ圧縮をしても良く、また上述
するエリア指定操作は、図示する様に送信側から受信側
に対しても同様に実行できる。更に、本実施例ではバッ
ファ内に蓄積されたデータ量に応じて圧縮率指定信号の
値を変化させたが、圧縮率指定信号の値を固定しタイミ
ング信号発生時に、特定の高い解像度に対応する圧縮率
指定信号に変更してもよい。また更に、上述する実施例
はテレビ電話に本発明を採用するものであるが、送信端
末より受信部分を除き受信端末より送信部分を除いた一
方向性のシステム、例えばテレビドアホンにも、本発明
を適用できることは云うまでもない。

【００１８】

【発明の効果】本発明によれば、受信側で指定したエリ
アの映像データ圧縮率を送信側で制限することにより、
希望する部分の解像度をアップすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例を示す画像伝送システムの概
略機能ブロック図である。

【図２】図１の要部を詳細に示す機能ブロック図であ
る。

【符号の説明】

１Ａ カメラ １Ｂ カメラ ２Ａ エンコーダ ２Ｂ エンコーダ ３Ａ 圧縮率指定手段 ３Ｂ 圧縮率指定手段 ４Ａ デコーダ ４Ｂ デコーダ ６Ａ モニタ ６Ｂ モニタ ７Ａ エリア指定手段 ７Ｂ エリア指定手段 ３４ 圧縮率制限手段

フロントページの続き (72)発明者 草野 寿由 大阪府守口市京阪本通２丁目18番地 三洋 電機株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 送信端末内でカメラの映像情報をエンコ
   ーダにてデータ圧縮し、伝送路を介して受信側に伝送
   し、受信端末内のデコーダにて映像情報を復元してモニ
   タ手段に表示する画像伝送システムに於て、 前記モニタ手段に表示された映像中の任意のエリアを指
   定するエリア指定情報を発生するエリア指定手段と、該
   エリア指定情報を前記伝送路を介して前記送信端末に伝
   送する受信側通信制御手段とを前記受信端末内に設け、 前記伝送路を介して伝送される前記エリア指定情報を受
   信して出力する送信側通信制御手段と、前記エリア指定
   情報を入力して対応する映像情報のデータ圧縮率を制限
   すべく前記エンコーダを制限する圧縮率制限手段とを前
   記送信側端末内に設け、 指定エリアの映像の解像度を高く設定することを特徴と
   する画像伝送システム。
2. 【請求項２】 被写体を撮像して得られる映像情報をエ
   ンコーダにてデータ圧縮する送信部と、受信した圧縮デ
   ータをデコーダに入力して映像情報を復元してモニタ手
   段に表示する受信部とを有する端末装置を伝送路を介し
   て接続する双方向の画像伝送システムに於て、 前記モニタ手段に表示された映像中の任意のエリアを指
   定するエリア指定情報を発生するエリア指定手段を受信
   側端末内に設け、 前記エリア指定情報を入力して対応する映像情報のデー
   タ圧縮を制限すべく前記エンコーダを制御する圧縮率制
   限手段を送信側端末内に設け、 指定エリアの映像の解像度を高く設定することを特徴と
   する画像伝送システム。