JPH0532632A - キノリン類の精製方法 - Google Patents

キノリン類の精製方法

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JPH0532632A
JPH0532632A JP21291691A JP21291691A JPH0532632A JP H0532632 A JPH0532632 A JP H0532632A JP 21291691 A JP21291691 A JP 21291691A JP 21291691 A JP21291691 A JP 21291691A JP H0532632 A JPH0532632 A JP H0532632A
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quinoline
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quinolines
quinoline compound
fraction
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JP21291691A
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Keiichi Yokota
圭一 横田
Takenori Nakamura
猛紀 中村
Kyoichi Takeda
享一 武田
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Sumikin Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】キノリン類中の経時着色原因物質を除き、長期
保存によっても着色しないキノリン類を得る。 【構成】キノリン類を含む混合物からキノリン類を蒸留
により回収する際、金属、金属水素化物、金属水素錯化
合物、ヒドラジン類による還元および水素添加触媒存在
下での水素化等により還元処理を行った後に蒸留するこ
とを特徴とするキノリン類の精製方法。また、還元処理
の前、後もしくは同時に、アルカリ水酸化物で処理する
こと、および還元処理後蒸留して得られた精製キノリン
類に、還元剤その他の添加剤を添加することにより更に
経時着色防止効果を高めることができる。 【効果】着色および経時着色が著しく抑制されたキノリ
ン類を得ることができ、医薬、農薬、染料、顔料用の高
品質の原料を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬、農薬、染料、顔
料の原料として有用なキノリン類の着色防止および経時
着色防止を目的とした精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にキノリン類は、コールタール中油
留分からタール酸類やナフタリン分を除去した後、硫酸
等の鉱酸で抽出してキノリン塩とした後、苛性アルカリ
やアンモニア等のアルカリで分解して含水粗製キノリン
とし、次いで脱水蒸留と精密蒸留により得られる。しか
し、それらの操作だけで得られるキノリン類は、製造中
および保存中に着色するという欠点がある。この着色を
抑制する方法として、種々の処理法が提案されている。
例えば キノリン類をホルムアルデヒド処理後、アルカリ金属
水酸化物溶液またはアルカリ土類金属水酸化物溶液で洗
浄し、蒸留する方法および、アルカリ金属水酸化物溶液
またはアルカリ土類金属水酸化物溶液存在下に酸化処理
後、蒸留する方法(特開平2−227494号公報)。 、キノリンを蒸留する際CH3 ONaを添加し、その
留分にNaBH4 を添加する方法(特開平2−1855
93号公報)などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法によれ
ば、蒸留直後の着色はかなり減り、遮光下に静置してい
れば経時着色もかなり抑制される。しかし、数か月も経
過すると目視で着色していることが分かる程度まで着色
し、更に自然光下に置いたものは数日で着色する。この
ように着色したキノリン類は、商品価値を著しく損なう
ばかりでなく、キノリン類を原料とする各種2次製品の
品質にも影響する。かかるキノリン類の着色原因物質お
よび着色の機構はまだ充分に解明されておらず、その有
効な対策も見出されていない。本発明は、上記問題点を
解決してキノリン類から、着色原因物質を容易に除去で
きるキノリン類の精製方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意検討を行った結果、還元処理を行っ
た後に蒸留して得られるキノリン類は着色が少ないばか
りでなく、経時着色を著しく抑制し得ることを見い出し
た。さらに驚くべきことに、かくして精製されたキノリ
ン類は自然光のもとに置いてもほとんどが着色が進行し
ないことを見い出し本発明に至った。即ち本発明は、キ
ノリン類を含む混合物からキノリン類を蒸留により回収
する際、還元処理を行った後に蒸留することを特徴とす
るキノリン類の精製方法である。また本発明の実施に当
たっては、還元処理の前、後もしくは同時に、アルカリ
水酸化物で処理することが有効であり、また還元処理後
蒸留して得られた精製キノリン類に、還元剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤等の添加剤を添加する
ことにより更に経時着色防止効果を高めることができ
る。
【0005】以下本発明を詳細に説明する。本発明にお
いてキノリン類とは、キノリン、イソキノリン、および
メチルキノリン等のキノリン同族体を包含する、メチル
キノリンとしては2−メチル体、3−メチル体、4−メ
チル体、6−メチル体、7−メチル体、8−メチル体等
があり、本発明はいずれのキノリン類に対しても適用で
きるが、特に本発明はキノリン、イソキノリン、2−メ
チルキノリンのうち少なくとも1種を含む混合物の精製
方法として好適である。これらキノリン類の由来は特に
限定はしないが、着色が顕著なタール系分留キノリン類
またはタール系分留キノリン類を含む混合物に特に有効
である。タール系分留キノリン類は、通常コールタール
中油留分からタール酸類やナフタリン分を除去した後、
硫酸等の鉱酸で抽出してキノリン塩とした後、苛性アル
カリやアンモニア等のアルカリで分解して含水粗製キノ
リンとし、次いで脱水蒸留と精密蒸留により得られる。
【0006】本発明は、蒸留によって得られる高純度の
キノリン、イソキノリン、2−メチルキノリンに適用で
きることは勿論であるが、低純度のキノリン、イソキノ
リン、2−メチルキノリンの場合にも適用できる。ま
た、還元処理はキノリン類の一部または全部を、鉱酸お
よび/または低級脂肪酸の塩として行なっても良い。例
えば、コールタール中油留分からタール酸類やナフタリ
ン分を除去した留分、キノリン塩、キノリン類とアルカ
リ水の混合液、含アルカリ水粗製キノリン、含水粗製キ
ノリン、脱水粗製キノリン、脱キノリン油、脱イソキノ
リン油、各キノリン、イソキノリン、2−メチルキノリ
ン留分等に適用できる。
【0007】本発明における還元処理とは、通常行われ
る還元であれば特に限定はしないが、金属、金属水素化
物、金属水素錯化合物、ヒドラジン類による還元および
水素添加触媒存在下に分子状水素または分子状水素を含
む混合物による水素化が好ましい。
【0008】本発明で還元処理に使用される金属として
は、Li,Na,K,Mg,Ca等のアルカリ金属およ
びアルカリ土類金属、もしくはZn,Sn,Fe,A
l,Cr,Cu等の金属等を挙げることができる。
【0009】本発明で使用される金属水素化物として
は、ナトリウム、ホウ素、アルミニウム、ケイ素、スズ
の水素化物が好ましい。具体的には、NaH、B2
6 、AlH3 、AlH(i−Bu2 )、Ph3 SnH、
Ph2 SnH2 、n−Bu3 SnH、n−Bu2 SnH
2 、Cl3 SiH、Et3 SiH、Me3 SiH等が挙
げられる。
【0010】本発明で使用される金属水素錯化合物とし
ては、LiAlH4 、NaAlH4、NaAlH(OE
t)、NaBH4 、NaBH3 CN、NaBH(OM
e)3、LiBH4 、LiBH3 CN、LiBHEt
3 、(Mc)2 NHBH3 、(Me)3 NBH3 等を例
示することができる。
【0011】本発明で使用されるヒドラジン類すなわち
ヒドラジンおよびヒドラジン誘導体としては、ヒドラジ
ン、ヒドラジンの水和物、酸付加物、炭化水素置換ヒド
ラジン等であり、具体的にはN24 、N24 ・H2
O、N24 ・H2 SO4 、R−N23 、Ar−N2
3 (ただしR=アルキル基、Ar=芳香族炭化水素基
を表わす。)等を挙げることができる。
【0012】これら還元剤を使用する際、溶媒は用いて
も用いなくても良いが、アルカリ金属およびアルカリ土
類金属を還元剤として用いる場合、アンモニア、低級ア
ルキルアミン、低級アルコールを単独または混合して用
いるのが好ましい。また、Zn,Sn,Fe,Al,C
r,Cu等の金属による還元の場合、酸性水溶液または
アルカリ性水溶液中で行った方が好ましい。金属水素化
物の場合は、エーテル、ベンゼン、ヘキサン類が、また
金属水素錯化合物ではテトラヒドロフラン、エーテル、
アルコール類が、ヒドラジン類ではアルコール類が溶媒
として好適である。
【0013】これら上記の還元剤による還元処理の場
合、圧力は若干の減圧または常圧ないし加圧下で行う。
反応温度は使用する還元剤により異なるが、通常常温〜
沸点までの範囲で行った方が好ましい。還元剤使用量
は、0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重
量%である。反応時間は、10〜120分程度が好まし
い。反応条件が穏やかだと着色防止効果が少なく、厳し
いと核まで水添されてしまう。
【0014】本発明における水素化による還元処理と
は、水素添加触媒を用いた水素添加反応である。触媒と
しては、ラネーNi,Pd/C,Pt/C等、通常使用
される水素添加用固体触媒が使用できる。溶媒は用いて
も用いなくても良い。圧力は水素圧で常圧〜10kg/
cm2 、好ましくは常圧〜5kg/cm2 である。反応
温度は常温〜200℃、好ましくは常温〜150℃であ
る。触媒の使用量は、0.01〜20重量%、好ましく
は0.1〜10重量%である。反応時間は、10〜12
0分程度が好ましい。反応条件が穏やかだと着色防止効
果が少なく、厳しいと核まで水添されてしまう。
【0015】反応方式は、回分でも連続でもどちらでも
よい。水素添加触媒を用いた水素添加反応では、固定床
式で行うこともできる。
【0016】これら還元処理は、重金属の場合、酸また
はアルカリの存在下および/または酸性水溶液またはア
ルカリ性水溶液を含有する状態の所で行った方が好まし
い。例えば、コノリン類がキノリン類塩、キノリン類と
アルカリ水の混合液、含アルカリ水粗製キノリンの状態
にある時点である。しかし、蒸留により各留分に分離す
る前または後でも行うこともできる。この場合、酸また
はアルカリおよび/または酸性水溶液またはアルカリ性
水溶液を加えて行う。例えば、含水粗製キノリン、脱水
粗製キノリン、脱キノリン油、脱イソキノリン油、キノ
リン、イソキノリン、2−メチルキノリン留分の時点で
ある。アルカリ金属およびアルカリ土類金属、金属水素
化物、金属水素錯化合物の場合は、水をなるべく含有し
ないような所で行った方が好ましい。例えば、コールタ
ール中油留分および/またはこの留分からタール酸類や
ナフタリン分を除去した留分、脱水粗製キノリン、脱キ
ノリン油、脱イソキノリン油、キノリン、イソキノリ
ン、2−メチルキノリン留分の時点である。水素添加触
媒を用いた水素化の場合は、触媒毒をなるべく含まない
所で行った方が好ましい。例えば、キノリン、イソキノ
リン、2−メチルキノリン留分もしくは重質分を取り除
いた留分を水素化する。
【0017】蒸留方式は、回分でも連続でもどちらでも
よく、また蒸留順序も問わず、キノリン、イソキノリ
ン、2−メチルキノリンと軽質分から分離していって
も、まず重質分を簡単に除いてからキノリン類を分離し
ていってもよい。ただし、蒸留時間が長すぎたり、温度
が高すぎたりすると着色しやすくなるため、極力時間を
短くし、また温度を低くした方がよい。通常蒸留時間は
100時間以内、好ましくは50時間以内、温度は25
0℃以下、好ましくは200℃以下である。
【0018】本発明は、前記還元処理を行なった後にそ
れを蒸留することのみでも十分に経時着色を抑制するこ
とができる。しかし、さらに効果を高めたい場合には、
還元処理の前、後もしくは同時に、アルカリ水酸化物で
処理するとよい。アルカリ水酸化物での処理とは、例え
ば、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムおよび/ま
たは水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウム水溶液をキ
ノリン類に対して重量で1〜50%程度加えて、室温〜
沸点までの範囲で処理することである。また、アルカリ
水酸化物もしくはアルカリ水酸化物水溶液を加えて蒸留
しても効果がある。
【0019】さらに、前記処理を行って得た精製キノリ
ン類に、還元剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安
定剤等の添加剤10〜200ppm程度を添加するとな
お一層着色防止効果が増す。着色防止のための添加剤と
してはNaBH4 、LiAlH4 などの還元剤、あるい
はフェノール類などの酸化防止剤等を例示することがで
きる。
【0020】キノリン類の着色原因はまだ充分に解明さ
れていないが、着色原因物質の一つは、光、熱等により
簡単に酸化をうけるような酸化中間体が酸化されたもの
であると思われる。酸化中間体のままでは着色しない
が、これが酸化され、例えばカルボン酸等になるともう
一つの着色原因物質と反応して着色すると思われる。本
発明者らは、キノリン類の着色状況とカルボン酸の量に
ついて関係を求めた結果、着色が濃いものほどまた着色
が進むにつれてカルボン酸量が多くなることが判明し
た。したがって、還元処理を行うと酸化中間体が光や熱
等では酸化されないものに変化するため着色が抑制され
ると推定される。
【0021】さらに、アルカリ水酸化物で処理すると効
果が増すが、これは還元処理が不十分で着色原因物質お
よび着色原因物質の前駆体が微量残留した場合に、それ
らを重合させたり、塩を形成させたりして蒸留の際にボ
トムに固定し、製品中の着色原因物質を減少させるのに
寄与しているものと思われる。また、還元剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤の効果は、着色原因物
質の前駆体が微量残留した場合に、光、熱等による酸化
を抑制するためである。
【0022】以下実施例を挙げてさらに詳細に説明す
る。実施例1 コールタールから回収した脱水後の粗製キノリン100
gに、エタノール100gおよび金属ナトリウム1gを
加え、80℃で2時間攪拌した。次に水50gを加え、
エタノールを留去し、静置分離後油層を得た。この油層
を60mmHgで単蒸留し、淡黄色のキノリン類留分を
得た。この留分をガラス容器に採り、密閉して自然光下
と遮光下に静置し、10日毎にガードナーNo.を測定
した。その結果を表1に示す。以下の各実施例、比較例
においても実施例1と同様の方法で精製キノリン類のガ
ードナーNo.を測定し、その結果を表1にあわせて示
した。
【0023】実施例2 コールタールより硫酸で抽出して硫酸キノリンとした
後、アルカリで分解して得たキノリン類とアルカリ水の
混合液200g(キノリン類含量45重量%)に、亜鉛
粉末10gを加え、100℃で2時間攪拌した。次に水
酸化亜鉛を濾別し、静置分離後油層を得た。さらにこの
油層を水100gで水洗後、60mmHgで単蒸留し、
淡黄色のキノリン類留分を得た。
【0024】実施例3 コールタールから回収した脱水後の粗製キノリン100
gに、水素化アルミニウム2.3gを加え、室温で2時
間攪拌した。次に水50gに反応液を入れ、結晶を濾別
し、静置分離後油層を得た。この油層を60mmHgで
単蒸留し、淡黄色のキノリン類留分を得た。
【0025】実施例4 コールタールから回収した脱水後の粗製キノリン100
gに、水素化リチウムアルミニウム2.6gを加え、室
温で2時間攪拌した。次に水50gに反応液を入れ、結
晶を濾別し、静置分離後油層を得た。この油層を60m
mHgで単蒸留し、淡黄色のキノリン類留分を得た。
【0026】実施例5 コールタールから回収した脱水後の粗製キノリン100
gに、フェニルヒドラジン2.0gを加え、40℃で2
時間攪拌した。次に、この反応液を60mmHgで単蒸
留し、淡黄色のキノリン類留分を得た。
【0027】実施例6 0.5LSUS316製オートクレーブにコールタール
から回収した粗製キノリンを単蒸留して得た留分100
gおよび水添触媒として10%Pd/Clgを入れ、水
素圧2kg/cm2 ,反応温度100℃で2時間攪拌し
た。次に反応液から触媒をろ別し、これを蒸留してキノ
リン類を得た。
【0028】実施例7 実施例1と同様に処理して得た油層200gに、10%
NaOH水溶液100gを加え100℃で2時間攪拌し
た。その後、静置分離して油層を得、さらにこの油層を
水100gで水洗後、60mmHgで単蒸留し、ほぼ無
色のキノリン類留分を得た。この留分を二分し、半分は
実施例1と同様にそのまま静置し、残り半分にはNaB
4 100ppmを添加した。
【0029】実施例8 コールタールから回収した純度97.5%のキノリン1
00gに、48%NaOH水を8g加え、次いでAl粉
末1gを加え、40℃で2時間攪拌した。これを静置分
離して油層を得、この油層を水100gで水洗後、60
mmHgで単蒸留して淡黄色のキノリンを得た。
【0030】実施例9 コールタールから回収した純度83.5%の2−メチル
キノリン100gに、48%NaOH水を8g加え、次
いでAl粉末1gを加え、40℃で2時間攪拌した。こ
れを静置分離して油層を得、この油層を水100gで水
洗後、60mmHgで単蒸留して淡黄色の2−メチルキ
ノリンを得た。
【0031】比較例1 コールタールから回収した脱水後の粗製キノリン100
gを、何も処理せず単蒸留のみを行い、淡黄色のキノリ
ン類留分を得た。
【0032】比較例2 コールタールから回収した脱水後の粗製キノリン100
gに、30%苛性ソーダ水20gを添加し、空気を1L
/min吹き込みながら、100℃で2時間攪拌した。
その後静置分離して油層を得た。この油層を60mmH
gで単蒸留し、淡黄色のキノリン類留分を得た。
【0033】比較例3 コールタールから回収した脱水後の粗製キノリン100
gに、ナトリウムメトキシドの27%メタノール溶液5
gを加え、60mmHgで単蒸留を行い、淡黄色のキノ
リン類留分を得た。その留分に、NaBH4 100pp
mを添加した。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、キノリン類を還元処理
を行った後に蒸留することにより、着色が少なく、また
経時着色も著しく抑制されたキノリン類を得ることがで
き、医薬、農薬、染料、顔料用の高品質の原料を提供す
ることができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キノリン類を含む混合物からキノリン類
    を蒸留により回収する際、還元処理を行った後に蒸留す
    ることを特徴とするキノリン類の精製方法。
  2. 【請求項2】 キノリン類がキノリン、イソキノリンお
    よび2−メチルキノリンのうち少なくとも1種のキノリ
    ン類を含むタール系分留キノリン類混合物であることを
    特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 還元処理を、鉱酸および/または低級脂
    肪酸のキノリン類の塩に対して行なうことを特徴とする
    請求項1〜2記載の方法。
  4. 【請求項4】 還元処理を、金属、金属水素化物、金属
    水素錯化合物、ヒドラジンおよび/またはヒドラジン誘
    導体の1種または2種以上で行うことを特徴とする請求
    項1〜3記載の方法。
  5. 【請求項5】 還元処理が、水素添加触媒存在下に分子
    状水素または分子状水素を含む混合物による水素化であ
    ることを特徴とする請求項1〜3記載の方法。
  6. 【請求項6】 還元処理を、コールタール中油留分およ
    び/またはこの留分からタール酸類および/またはナフ
    タリン分を除去した留分、キノリン類塩、キノリン類と
    アルカリ水の混合液、含アルカリ水粗製キノリン、含水
    粗製キノリン、脱水粗製キノリン、脱キノリン油、脱イ
    ソキノリン油、キノリン、イソキノリン、2−メチルキ
    ノリン留分の1種または2種以上の混合物で行うことを
    特徴とする請求項1〜5記載の方法。
  7. 【請求項7】 還元処理の前、後もしくは同時に、アル
    カリ水酸化物で処理することを特徴とする請求項1〜6
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記精製方法により得られた精製キノリ
    ン類に、還元剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、または紫
    外線安定剤から選ばれる添加剤の1種または2種以上を
    混合して添加することを特徴とする請求項1〜7記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 添加剤がヒドラジンまたはヒドラジン誘
    導体であることを特徴とする請求項8記載の方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102746221A (zh) * 2012-07-13 2012-10-24 韩钊武 一种从煤焦油洗油中提取喹啉的方法
CN110283083A (zh) * 2019-07-01 2019-09-27 西北大学 煤焦油中碱氮化合物的富集方法

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