JPH05326234A - フェライト磁性粉及びその製造方法 - Google Patents

フェライト磁性粉及びその製造方法

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JPH05326234A
JPH05326234A JP4154077A JP15407792A JPH05326234A JP H05326234 A JPH05326234 A JP H05326234A JP 4154077 A JP4154077 A JP 4154077A JP 15407792 A JP15407792 A JP 15407792A JP H05326234 A JPH05326234 A JP H05326234A
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JP
Japan
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magnetic powder
ferrite magnetic
precipitate
ferrite
added
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JP4154077A
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English (en)
Inventor
Takayuki Kimura
隆幸 木村
Kazuo Hashimoto
和生 橋本
Hirobumi Kimura
博文 木村
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 飽和磁化が従来のものと比較して飛躍的に向
上しており、かつ粒子径が50nm以下で、板状比が5以
下であるので、高密度記録用の磁気記録材料として好適
に用いられる。 【構成】 一般式 AO・n(Fe12-xx 18-z)・mBi2O3 (ただし、Aは、Ba、Sr、Ca及びPbから選ばれる一種以
上の元素を示し、Mは、Co,Ni,Zn,Cu,Mg,Mn,Fe(II),Si,
Ti,Zr,Sn,Ta,Nb,Mo,V及びWから選ばれる一種以上の元
素を示し、n= 0.8〜1.2 、x= 0.1〜4.0 、0<z<
2、m=0.01〜0.5 の数値である。)で表され、かつ六
角板状を呈する六方晶系フェライト粒子であることを特
徴とするフェライト磁性粉。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なフェライト磁性
粉及びその製造方法に関するものである。さらに詳しく
は、本発明は高密度記録用の磁気記録媒体に用いるのに
適した、保磁力が200〜2000Oeであり、従来のも
のと比較して飽和磁化が向上しており、かつ粒子径が50
nm以下であり、板状比が5以下であるフェライト磁性
粉及びその製造方法に関するものである。
【0002】近年、磁気記録の高密度化の要求に伴い、
マグネトプランバイト型フェライト磁性粉を磁気記録媒
体として用いる垂直磁気記録方式の開発が進められてお
り、DATテープ、8ミリテープ、ハイビジョンテープ
等の用途が考えられている。垂直磁気記録方式に用いら
れるマグネトプランバイト型フェライト磁性粉として
は、微粒子で保磁力が適当な値(200〜2000Oe)
で、飽和磁化ができるだけ高く、配向性の良いものが望
まれている。
【0003】
【従来の技術およびその問題点】従来、マグネトプラン
バイト型フェライト磁性粉の製造方法としては、例えば
共沈法、ガラス結晶化法、水熱合成法等種々の方法が知
られており、ガラス結晶化法については、特公昭60-155
75号公報、水熱合成法については、例えば特開昭59-175
707 号公報、特公昭60-12973号公報、特公昭60-15576号
公報、特開昭60-137002 号公報等で提案されている。
【0004】しかしながら、前記いずれの方法において
も、高密度化に必要な粒子径が50nm以下で均一な粒子
形状を有し、かつ磁気的特性に優れた微粒子を得ること
は困難であった。
【0005】
【発明の目的】本発明の目的は、前記問題点を解決し、
保磁力が200〜2000Oeであり、飽和磁化が高く、
かつ粒子径が50nm以下であり、板状比が5以下である
配向性に優れたフェライト磁性粉及びその製造方法を提
供することにある。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明は、 一般式
AO・n(Fe12-xx 18-z)・mBi2O3 (ただし、Aは、Ba、Sr、Ca及びPbから選ばれる一種以
上の元素を示し、Mは、Co,Ni,Zn,Cu,Mg,Mn,Fe(II),Si,
Ti,Zr,Sn,Ta,Nb,Mo,V及びWから選ばれる一種以上の元
素を示し、n=0.8〜1.2、x=0.1〜4.0、0<z<2、
m=0.01〜0.5 の数値である。)で表され、かつ六角板
状を呈する六方晶系フェライト粒子であることを特徴と
するフェライト磁性粉に関する。
【0007】本発明のフェライト磁性粉は、一般式 A
O・n(Fe12-xx 18-z)・mBi2O3で表される。前記一般
式におけるAは、Ba、Sr、Ca及びPbから選ばれる一種以
上の元素を示し、Mは、Co,Ni,Zn,Cu,Mg,Mn,Fe(II),Si,
Ti,Zr,Sn,Ta,Nb,Mo,V及びWから選ばれる一種以上の元
素を示し、n= 0.8〜1.2 、x= 0.1〜4.0 、m=0.01
〜0.5、好ましくは 0.1〜0.3 の数値である。また、z
はMの平均原子価をmとした場合、z=(3−m)x/
2で表される数値であって、0<z<2、好ましくは0.
2 <z<1.5 である。
【0008】本発明においては、フェライト磁性粉の粒
子表面にBi2O3 を被着することによりフェライト磁性粉
の粒子径を50nm以下、かつ、板状比を5以下とするこ
とができる。
【0009】本発明のフェライト磁性粉は、以下の方法
により製造される。フェライト磁性粉を構成するA、Fe
及びMを含む溶液と水酸化アルカリとを、混合後の溶液
中の水酸化アルカリ濃度が3M以上となるように混合し
て沈澱物を生成させ、熟成した後、Biを含む溶液を添加
し、該沈澱物を含むスラリを120〜300℃で水熱処
理した後、得られた沈澱物を700〜950℃で焼成す
ることにより、前記フェライト磁性粉が得られる。
【0010】Aの化合物としては、硝酸塩、塩化物、水
酸化物等が用いられる。Aの使用量は、Aの濃度が0.03
〜0.50Mの範囲になるようにするのが結晶性のよい粒子
を得るうえで望ましい。Feの化合物としては、硝酸塩、
塩化物等が用いられる。Feの使用量はAが1グラム原子
に対して8〜12グラム原子が好ましい。Feの量が少な
すぎると、フェライト磁性粉の生成量が少なく、結晶性
も悪くなる。またFeの量が多すぎるとヘマタイトが副生
したり、またフェライト磁性粉の粒子が大きくなり、磁
気特性も劣ってくる。
【0011】Mの化合物としては、塩化物、硝酸塩、ア
ンモニウム塩等が用いられる。Biの化合物としては、塩
化物、硝酸塩等が用いられる。水酸化アルカリとして
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が用いられ
る。水酸化アルカリの使用量は水酸化アルカリを混合し
た後の溶液中の水酸化アルカリ濃度が3M以上となる量
が必要であり、4〜8Mの範囲が好ましい。水酸化アル
カリの量が少なすぎると粒子が大きくなったり、粒度分
布が広くなったり、またヘマタイトが生成する。また水
酸化アルカリを過度に多くするのは経済的でない。
【0012】前記A、Fe及びMを含む溶液と水酸化アル
カリとを混合する方法については、特に制限はないが、
例えばA、Fe及びMを含む溶液に、水酸化アルカリの水
溶液を添加する方法がある。次に、生成した沈澱物を含
むスラリを50℃以下の温度で 0.5〜48時間熟成した
後、Biを含む溶液を添加する。
【0013】次いで、沈澱物を含むスラリを水熱処理す
ることにより、微細な結晶が生成、沈澱する。水熱処理
の温度は120〜300℃である。温度が低すぎると結
晶の生成が充分でなく、また温度が高すぎると最終的に
得られるフェライト粉末の粒径が大きくなるので好まし
くない。水熱処理時間は普通、 0.5〜20時間程度であ
り、水熱処理には通常、オートクレーブが採用される。
【0014】次いで、得られた沈澱物を水洗後、焼成す
ることによりフェライト磁性粉が得られる。焼成におい
ては、予め得られた沈澱物に融剤を混合することが好ま
しい。融剤としては、塩化ナトリウム、塩化バリウム、
塩化カリウム、塩化ストロンチウムおよびフッ化ナトリ
ウムのうち少なくとも一種が用いられる。融剤の使用量
は沈澱物(乾燥物基準)に対して、10〜180重量
%、特に30〜120重量%が好ましい。融剤の量が少
なすぎると粒子の焼結が起こり、また多すぎても多くし
たことによる利点はなく、経済的でない。沈澱物と融剤
の混合方法は特に制限はなく、例えば沈澱物のスラリに
融剤を加えて湿式混合した後、スラリを乾燥してもよ
く、あるいは沈澱物を乾燥した後、融剤を加えて乾式混
合してもよい。
【0015】焼成温度は700〜950℃、好ましくは
800〜930℃である。温度が低すぎると結晶化が進
まず、飽和磁化が低くなる。また温度が高すぎると粒子
が大きくなったり、焼結が起こるので好ましくない。焼
成時間は10分〜30時間程度が適当である。
【0016】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し、さらに詳
しく本発明について説明する。 実施例1 硝酸第二鉄3.129mol、硝酸コバルト0.123mol、硝酸ニッ
ケル0.061mol、四塩化チタン0.123mol及び硝酸亜鉛0.24
5molを、脱イオン水1800mlに溶解し、別に、水酸化バリ
ウム0.460mol及びカセイソーダ37mol を脱イオン水2000
mlに溶解し、両溶液を混合して沈澱物を生成させた。
【0017】次に、生成した沈澱物を含むスラリを20
℃で6時間熟成した後、硝酸ビスマス0.092molを2N-HNO
3 溶液50mlに溶解した溶液を添加した。得られた沈澱物
を含むスラリをオートクレーブに入れ、 140℃で6時間
水熱処理を行った。次に、得られた沈澱物を十分に水洗
した後、濾過、乾燥し、これに融剤としてNaClとBaCl2
・2H2Oの重量比が1:1の混合物を沈澱物に対して 100
重量%加えて混合した。この混合物を窒素雰囲気下で 8
60℃で2時間焼成した。得られた焼成物を水で十分洗浄
した後、濾過、乾燥してフェライト磁性粉を得た。
【0018】得られたフェライト磁性粉は組成分析の結
果、 BaO ・0.99(Fe10.2Co0.4Ni0.2Zn0.8Ti0.4O17.5)・0.15Bi2O3 であった。また、このフェライト磁性粉の特性は、 粒子径 0.045 μm 板状比 3.7 保磁力 570 Oe 飽和磁化 60.4 emu/g であった。
【0019】実施例2 硝酸第二鉄3.252mol、硝酸コバルト0.123mol、硝酸ニッ
ケル0.061mol、四塩化チタン0.061mol及び硝酸亜鉛0.18
4molを、脱イオン水1800mlに溶解し、別に、水酸化バリ
ウム0.460mol及びカセイソーダ37mol を、脱イオン水20
00mlに溶解し、両溶液を混合して沈澱物を生成させた。
【0020】次に、生成した沈澱物を含むスラリを20
℃で6時間熟成した後、硝酸ビスマス0.092molを2N-HNO
3 溶液50mlに溶解した溶液を添加した。得られた沈澱物
を含むスラリをオートクレーブに入れ、 140℃で6時間
水熱処理を行った。次に、得られた沈澱物を十分に水洗
した後、濾過、乾燥し、これに融剤としてNaClとBaCl2
・2H2Oの重量比が1:1の混合物を沈澱物に対して 100
重量%加えて混合した。この混合物を窒素雰囲気下で 8
70℃で2時間焼成した。得られた焼成物を水で十分洗浄
した後、濾過、乾燥してフェライト磁性粉を得た。
【0021】得られたフェライト磁性粉は組成分析の結
果、 BaO ・1.0(Fe10.6Co0.4Ni0.2Zn0.6Ti0.2O17.5)・0.15Bi2O3 であった。また、得られたフェライト磁性粉の特性は、 粒子径 0.046 μm 板状比 3.8 保磁力 550 Oe 飽和磁化 60.3 emu/g であった。
【0022】比較例1 実施例1において、硝酸ビスマスを添加しなかったほか
は、実施例1と同様にしてフェライト磁性粉を得た。得
られたフェライト磁性粉は組成分析の結果、 BaO ・0.99(Fe10.2Co0.4Ni0.2Zn0.8Ti0.4O17.5) であった。
【0023】また、このフェライト磁性粉の特性は、 粒子径 0.061 μm 板状比 7.7 保磁力 560 Oe 飽和磁化 60.2 emu/g であった。
【0024】比較例2 実施例2において、硝酸ビスマスを添加しなかったほか
は、実施例2と同様にしてフェライト磁性粉を得た。得
られたフェライト磁性粉は組成分析の結果、 BaO ・1.0(Fe10.6Co0.4Ni0.2Zn0.6Ti0.2O17.5) であった。
【0025】また、得られたフェライト磁性粉の特性
は、 粒子径 0.066 μm 板状比 7.8 保磁力 540 Oe 飽和磁化 60.1 emu/g であった。
【0026】
【発明の効果】本発明により得られるフェライト磁性粉
は、飽和磁化が従来のものと比較して飛躍的に向上して
おり、かつ粒子径が50nm以下で、板状比が5以下であ
るので、高密度記録用の磁気記録材料として好適に用い
られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 AO・n(Fe12-xx 18-z)・mB
    i2O3 (ただし、Aは、Ba、Sr、Ca及びPbから選ばれる一種以
    上の元素を示し、Mは、Co,Ni,Zn,Cu,Mg,Mn,Fe(II),Si,
    Ti,Zr,Sn,Ta,Nb,Mo,V及びWから選ばれる一種以上の元
    素を示し、n= 0.8〜1.2 、x= 0.1〜4.0 、0<z<
    2、m=0.01〜0.5 の数値である。)で表され、かつ六
    角板状を呈する六方晶系フェライト粒子であることを特
    徴とするフェライト磁性粉。
  2. 【請求項2】 フェライト磁性粉の粒子径が50nm以下
    であり、板状比が5以下である請求項1のフェライト磁
    性粉。
  3. 【請求項3】 フェライト磁性粉を構成する各元素を含
    む溶液と水酸化アルカリとを、混合後の溶液中の水酸化
    アルカリ濃度が3M以上となるように混合して沈澱物を
    生成させ、熟成した後、Biを含む溶液を添加し、該沈澱
    物を含むスラリを120〜300℃で水熱処理した後、
    得られた沈澱物を700〜950℃で焼成することを特
    徴とする請求項1のフェライト磁性粉の製造方法。
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