JPH05322692A - 風洞試験装置 - Google Patents
風洞試験装置Info
- Publication number
- JPH05322692A JPH05322692A JP13342892A JP13342892A JPH05322692A JP H05322692 A JPH05322692 A JP H05322692A JP 13342892 A JP13342892 A JP 13342892A JP 13342892 A JP13342892 A JP 13342892A JP H05322692 A JPH05322692 A JP H05322692A
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- Aerodynamic Tests, Hydrodynamic Tests, Wind Tunnels, And Water Tanks (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 航空機機体軸回りの動的安定性能を求める風
洞模型試験を、容易かつ精度よく行なうこと。 【構成】 静的空力特性試験で従来用いられたと同様の
スティング（３ａ），（３ｂ）で模型（１）を支持し、
それら支持スティング（３ａ），（３ｂ）の後方に加振
機構を設けて、スティング軸回りに微少振幅で正弦波加
振する装置。その際、電動モータ（１０）の一方向回転
を、偏芯ロータ（８）によりスライドプレート（７）の
左右直線運動に変換し、この左右移動をスティング軸に
取付けたアーム（６）、突起軸（６ａ）で取り出すこと
により、模型を加振する。
洞模型試験を、容易かつ精度よく行なうこと。 【構成】 静的空力特性試験で従来用いられたと同様の
スティング（３ａ），（３ｂ）で模型（１）を支持し、
それら支持スティング（３ａ），（３ｂ）の後方に加振
機構を設けて、スティング軸回りに微少振幅で正弦波加
振する装置。その際、電動モータ（１０）の一方向回転
を、偏芯ロータ（８）によりスライドプレート（７）の
左右直線運動に変換し、この左右移動をスティング軸に
取付けたアーム（６）、突起軸（６ａ）で取り出すこと
により、模型を加振する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、航空機の機体軸回りの
動的安定性能を求める風洞試験装置に関する。
動的安定性能を求める風洞試験装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】図５は、航空機の機体軸回りの動的安定
性能を試験する従来の風洞試験装置の１例を示す正面図
である。この図において、航空機模型１１は、上下、左
右方向の重心位置に設けられたピボット軸受１２により
ストラット１３で支持されている。このストラット１３
は、胴体の前後２カ所に設けられているので、模型１１
は前後（Ｙ軸回り）、左右（Ｚ軸回り）には回転でき
ず、紙面に垂直な機体軸（Ｘ軸）回りにのみ回転でき
る。一方、模型１１の翼端に取付けられたピアノ線１４
の下端が、引張コイルばね１５ａを介して風洞外に固定
されている。また上記ピアノ線１４の上端は、風洞外に
取付けられた板ばね１６の先端に、引張コイルばね１５
ｂを介して固定されている。
性能を試験する従来の風洞試験装置の１例を示す正面図
である。この図において、航空機模型１１は、上下、左
右方向の重心位置に設けられたピボット軸受１２により
ストラット１３で支持されている。このストラット１３
は、胴体の前後２カ所に設けられているので、模型１１
は前後（Ｙ軸回り）、左右（Ｚ軸回り）には回転でき
ず、紙面に垂直な機体軸（Ｘ軸）回りにのみ回転でき
る。一方、模型１１の翼端に取付けられたピアノ線１４
の下端が、引張コイルばね１５ａを介して風洞外に固定
されている。また上記ピアノ線１４の上端は、風洞外に
取付けられた板ばね１６の先端に、引張コイルばね１５
ｂを介して固定されている。
【０００３】試験に際しては、風洞外からピアノ線１４
に初期変位を与え、模型１１を微少振動（振幅ａ°）さ
せる。模型１１の振動状況を板ばね１６の付根に貼られ
た歪ゲージ１７で検出し、その振動波形を解析すること
により、機体軸回りの動安定性能を把握する。振動数は
引張コイルばね１５ａ，１５ｂのばね定数と模型１１の
慣性モーメントとで決まるので、振動数を変化させるた
めに、ばね１５ａ，１５ｂを各種用意する。
に初期変位を与え、模型１１を微少振動（振幅ａ°）さ
せる。模型１１の振動状況を板ばね１６の付根に貼られ
た歪ゲージ１７で検出し、その振動波形を解析すること
により、機体軸回りの動安定性能を把握する。振動数は
引張コイルばね１５ａ，１５ｂのばね定数と模型１１の
慣性モーメントとで決まるので、振動数を変化させるた
めに、ばね１５ａ，１５ｂを各種用意する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】機体軸回りの動的安定
性能試験を行なう従来の装置には次の欠点があった。 ア） 模型の姿勢角（迎角、横滑り角）を容易に変化さ
せることができない。 イ） 模型を支持しているヒンジ部の摩擦の影響があ
る。特に胴体を前後２箇所でストラット支持しているた
め、減衰が早く計測時間が短くなり、精度が悪い。 ウ） 模型の片側からピアノ線で支持するので、空力的
影響がある。またピアノ線が風の影響を受けて、模型の
特性値を変えてしまう。
性能試験を行なう従来の装置には次の欠点があった。 ア） 模型の姿勢角（迎角、横滑り角）を容易に変化さ
せることができない。 イ） 模型を支持しているヒンジ部の摩擦の影響があ
る。特に胴体を前後２箇所でストラット支持しているた
め、減衰が早く計測時間が短くなり、精度が悪い。 ウ） 模型の片側からピアノ線で支持するので、空力的
影響がある。またピアノ線が風の影響を受けて、模型の
特性値を変えてしまう。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の課
題を解決するために、天秤を介して供試模型を後方から
支持するスティングと、同スティングの後端に固着され
後方に突出する突起軸を有するアームと、減速機を介し
て電動モータに取付けられた偏芯ロータと、上記突起軸
が挿入されて滑動できる溝を有し上記偏芯ロータの回転
により左右に移動するスライドプレートとを具備したこ
とを特徴とする風洞試験装置を提案するものである。
題を解決するために、天秤を介して供試模型を後方から
支持するスティングと、同スティングの後端に固着され
後方に突出する突起軸を有するアームと、減速機を介し
て電動モータに取付けられた偏芯ロータと、上記突起軸
が挿入されて滑動できる溝を有し上記偏芯ロータの回転
により左右に移動するスライドプレートとを具備したこ
とを特徴とする風洞試験装置を提案するものである。
【０００６】
【作用】本発明においては、風洞試験用模型をスティン
グで支持し任意の姿勢角に設定した後、電動モータの回
転数で所定の値に制御された振動数と、偏芯ロータの偏
芯量で設定される振幅とで、強制加振を行なう。これに
より、模型の動的安定特性データの収得が容易となっ
て、風洞試験時間が短縮されるとともに、試験精度が向
上する。また、模型支持方式が従来の静的空力特性試験
と同様なので、模型に対する空力的影響が少なく、デー
タの信頼度が高い。
グで支持し任意の姿勢角に設定した後、電動モータの回
転数で所定の値に制御された振動数と、偏芯ロータの偏
芯量で設定される振幅とで、強制加振を行なう。これに
より、模型の動的安定特性データの収得が容易となっ
て、風洞試験時間が短縮されるとともに、試験精度が向
上する。また、模型支持方式が従来の静的空力特性試験
と同様なので、模型に対する空力的影響が少なく、デー
タの信頼度が高い。
【０００７】
【実施例】図１は本発明の一実施例を示す全体縦断側面
図、図２は上記実施例における供試模型の正面図、図３
は図１の要部詳細図、図４は図３のIV−IV横断面図であ
る。風洞試験用の航空機模型１は５分力天秤２に取付け
られている。その５分力天秤２は前方スティング３ａに
取付けられ、その前方スティング３ａは後方スティング
３ｂに取付けられている。これらは全て同軸上に配さ
れ、この軸回りに加振される。また、図３のケーシング
内（軸受５ｂ）の３か所に固定されたガイド４を介し
て、スライドプレート７が左右方向に移動可能に取付け
られている。
図、図２は上記実施例における供試模型の正面図、図３
は図１の要部詳細図、図４は図３のIV−IV横断面図であ
る。風洞試験用の航空機模型１は５分力天秤２に取付け
られている。その５分力天秤２は前方スティング３ａに
取付けられ、その前方スティング３ａは後方スティング
３ｂに取付けられている。これらは全て同軸上に配さ
れ、この軸回りに加振される。また、図３のケーシング
内（軸受５ｂ）の３か所に固定されたガイド４を介し
て、スライドプレート７が左右方向に移動可能に取付け
られている。
【０００８】加振力は電動モータ１０の一定方向回転力
により与えられる。減速機９の出力軸には所定の振幅に
合わせた偏芯ロータ８が取り付けられており、これが回
転することによりスライドプレート７が左右に移動す
る。この移動量δ（図４（ｂ））を、後方スティング３
ｂの後端に固定されたアーム６から後方に突出した突起
軸６ａに伝達することによって、模型１が微少振幅±ａ
°（図２）だけ加振される。振幅の変更は、偏芯ロータ
８を取替えることにより行なう。また振動数は、電動モ
ータ１０の回転数を制御することによって変更する。
により与えられる。減速機９の出力軸には所定の振幅に
合わせた偏芯ロータ８が取り付けられており、これが回
転することによりスライドプレート７が左右に移動す
る。この移動量δ（図４（ｂ））を、後方スティング３
ｂの後端に固定されたアーム６から後方に突出した突起
軸６ａに伝達することによって、模型１が微少振幅±ａ
°（図２）だけ加振される。振幅の変更は、偏芯ロータ
８を取替えることにより行なう。また振動数は、電動モ
ータ１０の回転数を制御することによって変更する。
【０００９】本実施例においては、従来の静的空力特性
試験と同程度のスティングで模型を支持するので、特に
大きな空力的影響を模型に与えず、また迎角、横滑り角
等、模型の姿勢角の変更が容易となる。そして、強制加
振はモータの一方向回転力で行ない、無風時と通風時と
で加振状況が変化しない機構になっている。
試験と同程度のスティングで模型を支持するので、特に
大きな空力的影響を模型に与えず、また迎角、横滑り角
等、模型の姿勢角の変更が容易となる。そして、強制加
振はモータの一方向回転力で行ない、無風時と通風時と
で加振状況が変化しない機構になっている。
【００１０】
【発明の効果】本発明によれば次に示す効果が得られ
る。 ア） 偏芯ロータを取り替えることによって、任意の振
幅で加振できる。 イ） 電動モータの一方向に回転する力を利用して加振
力としているので、モータパワーが少さくてすみ、した
がって装置全体がコンパクト化され、空気の流れの場を
乱すことなく風洞試験ができる。またコンパクト化され
たことによって、既存の模型支持装置（スティング支持
装置）に簡単に取り付けて試験できる。 ウ） 無風時か通風時かに関係なく、加振状態が一定に
保たれるので、データ収得が容易になり、かつデータの
信頼度が向上する。
る。 ア） 偏芯ロータを取り替えることによって、任意の振
幅で加振できる。 イ） 電動モータの一方向に回転する力を利用して加振
力としているので、モータパワーが少さくてすみ、した
がって装置全体がコンパクト化され、空気の流れの場を
乱すことなく風洞試験ができる。またコンパクト化され
たことによって、既存の模型支持装置（スティング支持
装置）に簡単に取り付けて試験できる。 ウ） 無風時か通風時かに関係なく、加振状態が一定に
保たれるので、データ収得が容易になり、かつデータの
信頼度が向上する。
【図１】図１は本発明の一実施例を示す全体縦断側面図
である。
である。
【図２】図２は上記実施例における供試模型の正面図で
ある。
ある。
【図３】図３は図１の要部詳細図である。
【図４】図４は図３のIV−IV横断面図である。
【図５】図５は航空機の機体軸回りの動的安定性能を試
験する従来の風洞試験装置の一例を示す正面図である。
験する従来の風洞試験装置の一例を示す正面図である。
１ 航空機模型 ２ ５分力天秤 ３ａ 前方スティング ３ｂ 後方スティング ４ ガイド ５ａ，５ｂ 軸受 ６ アーム ６ａ 突起軸 ７ スライドプレート ８ 偏芯ロータ ９ 減速機 １０ 電動モータ １１ 航空機模型 １２ ピボット軸受 １３ ストラット １４ ピアノ線 １５ａ，１５ｂ 引張コイルばね １６ 板ばね １７ 歪ゲージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村松 矩年 名古屋市港区大江町10番地 三菱重工業株 式会社名古屋航空宇宙システム製作所内 (72)発明者 田島 博己 名古屋市港区大江町10番地 中菱エンジニ アリング株式会社大江事業所内
Claims (1)
- 【請求項１】 天秤を介して供試模型を後方から支持す
るスティングと、同スティングの後端に固着され後方に
突出する突起軸を有するアームと、減速機を介して電動
モータに取付けられた偏芯ロータと、上記突起軸が挿入
されて滑動できる溝を有し上記偏芯ロータの回転により
左右に移動するスライドプレートとを具備したことを特
徴とする風洞試験装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13342892A JPH05322692A (ja) | 1992-05-26 | 1992-05-26 | 風洞試験装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13342892A JPH05322692A (ja) | 1992-05-26 | 1992-05-26 | 風洞試験装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05322692A true JPH05322692A (ja) | 1993-12-07 |
Family
ID=15104545
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13342892A Withdrawn JPH05322692A (ja) | 1992-05-26 | 1992-05-26 | 風洞試験装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05322692A (ja) |
Cited By (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ES2272148A1 (es) * | 2004-12-31 | 2007-04-16 | Airbus España, S.L. | Sistema para compensar las mediciones aerodinamicas en un tunel de viento. |
| CN102095567A (zh) * | 2009-12-11 | 2011-06-15 | 中国航空工业空气动力研究院 | 强迫偏航-自由滚转风洞试验装置 |
| CN102095566A (zh) * | 2009-12-11 | 2011-06-15 | 中国航空工业空气动力研究院 | 强迫俯仰-自由偏航风洞试验装置 |
| CN102829946A (zh) * | 2012-08-20 | 2012-12-19 | 中国航空工业集团公司沈阳空气动力研究所 | 一种适用于高速风洞试验的腹支撑机构 |
| CN103033335A (zh) * | 2012-12-12 | 2013-04-10 | 中国航空工业空气动力研究院 | 一种滑轨式飞机模型后体投放风洞试验装置 |
| CN104111157A (zh) * | 2014-07-14 | 2014-10-22 | 中国空气动力研究与发展中心高速空气动力研究所 | 一种检查风洞测量设备初读数的方法 |
| CN106706261A (zh) * | 2016-12-22 | 2017-05-24 | 中国航空工业集团公司沈阳空气动力研究所 | 一种用于滚转动导数实验的天平测量装置 |
| CN106768797A (zh) * | 2016-11-24 | 2017-05-31 | 中国空气动力研究与发展中心高速空气动力研究所 | 一种风洞动态多自由度试验机构的联动频率相位同步控制装置 |
| CN106768816A (zh) * | 2016-12-22 | 2017-05-31 | 中国航空工业集团公司沈阳空气动力研究所 | 一种尾振动的俯仰动导数实验测量装置 |
| CN106840574A (zh) * | 2016-12-21 | 2017-06-13 | 中国航天空气动力技术研究院 | 一种用于风洞动导数强迫振动试验的装置 |
| CN107450601A (zh) * | 2017-08-02 | 2017-12-08 | 中国航空工业集团公司沈阳空气动力研究所 | 一种适用于高速风洞的变侧滑角机构 |
| CN108195545A (zh) * | 2017-12-05 | 2018-06-22 | 中国航天空气动力技术研究院 | 细长体飞行器弹性模型振动试验装置 |
| CN115854799A (zh) * | 2023-02-28 | 2023-03-28 | 中国航空工业集团公司沈阳空气动力研究所 | 一种马格努斯试验装置及方法 |
| CN116952524A (zh) * | 2023-09-18 | 2023-10-27 | 中国航空工业集团公司沈阳空气动力研究所 | 一种高速风洞动导数试验监测方法、电子设备及存储介质 |
-
1992
- 1992-05-26 JP JP13342892A patent/JPH05322692A/ja not_active Withdrawn
Cited By (20)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ES2272148A1 (es) * | 2004-12-31 | 2007-04-16 | Airbus España, S.L. | Sistema para compensar las mediciones aerodinamicas en un tunel de viento. |
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| CN106768797A (zh) * | 2016-11-24 | 2017-05-31 | 中国空气动力研究与发展中心高速空气动力研究所 | 一种风洞动态多自由度试验机构的联动频率相位同步控制装置 |
| CN106840574A (zh) * | 2016-12-21 | 2017-06-13 | 中国航天空气动力技术研究院 | 一种用于风洞动导数强迫振动试验的装置 |
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| CN107450601A (zh) * | 2017-08-02 | 2017-12-08 | 中国航空工业集团公司沈阳空气动力研究所 | 一种适用于高速风洞的变侧滑角机构 |
| CN108195545A (zh) * | 2017-12-05 | 2018-06-22 | 中国航天空气动力技术研究院 | 细长体飞行器弹性模型振动试验装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990803 |