JPH05321441A - タイルの張り付け方法 - Google Patents
タイルの張り付け方法Info
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- JPH05321441A JPH05321441A JP12901192A JP12901192A JPH05321441A JP H05321441 A JPH05321441 A JP H05321441A JP 12901192 A JP12901192 A JP 12901192A JP 12901192 A JP12901192 A JP 12901192A JP H05321441 A JPH05321441 A JP H05321441A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating material
- tile
- unsaturated polyester
- silicone rubber
- sio
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Finishing Walls (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ガラス繊維で強化された不飽和ポリエステル樹
脂(以下、FRPと称する)からなる成形体の表面に、
シリコーンゴム系接着剤の接着剤を用いてタイルを耐久
性良く張りつける。 【構成】FRP成形体1の表面11にコーティング材3
を塗布する。このコーティング材3は、液状の不飽和ポ
リエステル樹脂にSiO2 微粒子を添加したものであ
る。コーティング材3を硬化させた後に、その表面を研
磨紙等で擦ることにより研磨し、コーティング材3表面
にSiO2 微粒子を露出させる。この面に対して、シリ
コーンゴム系接着剤4によりタイル2を張りつける。
脂(以下、FRPと称する)からなる成形体の表面に、
シリコーンゴム系接着剤の接着剤を用いてタイルを耐久
性良く張りつける。 【構成】FRP成形体1の表面11にコーティング材3
を塗布する。このコーティング材3は、液状の不飽和ポ
リエステル樹脂にSiO2 微粒子を添加したものであ
る。コーティング材3を硬化させた後に、その表面を研
磨紙等で擦ることにより研磨し、コーティング材3表面
にSiO2 微粒子を露出させる。この面に対して、シリ
コーンゴム系接着剤4によりタイル2を張りつける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス繊維で強化され
た不飽和ポリエステル樹脂で成形されたプール、水槽、
浴槽、防水パン等の表面に、タイルを張り付ける方法に
関する。
た不飽和ポリエステル樹脂で成形されたプール、水槽、
浴槽、防水パン等の表面に、タイルを張り付ける方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートやステンレス鋼からなるプ
ール、水槽、浴槽等の表面に、美観を与えたり、耐久性
を上げるためにタイルを張りつけることは、従来からよ
く行われている。一方、最近のプール、水槽、浴槽の大
部分は、ガラス繊維で強化された不飽和ポリエステル樹
脂で成形されている。このような樹脂からなる槽は安価
で防水性に優れているが、表面が傷つきやすく、プール
等の場合には消毒剤として使用されている塩素による色
落ちや、屋外使用では紫外線による退色劣化が生じると
いう問題もあった。
ール、水槽、浴槽等の表面に、美観を与えたり、耐久性
を上げるためにタイルを張りつけることは、従来からよ
く行われている。一方、最近のプール、水槽、浴槽の大
部分は、ガラス繊維で強化された不飽和ポリエステル樹
脂で成形されている。このような樹脂からなる槽は安価
で防水性に優れているが、表面が傷つきやすく、プール
等の場合には消毒剤として使用されている塩素による色
落ちや、屋外使用では紫外線による退色劣化が生じると
いう問題もあった。
【0003】そのため従来は、劣化した樹脂の表面を塗
装などにより随時補修していたが、美観が損なわれると
ともに、耐久性に乏しく、満足した効果が得られていな
かった。また、このような樹脂からなる成形体の表面に
タイルを張りつけることは、以下の理由からこれまでに
行われていなかった。
装などにより随時補修していたが、美観が損なわれると
ともに、耐久性に乏しく、満足した効果が得られていな
かった。また、このような樹脂からなる成形体の表面に
タイルを張りつけることは、以下の理由からこれまでに
行われていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、タイルの張
付けに通常用いられるようなセメントモルタルやポリマ
ーモルタルでは、不飽和ポリエステル樹脂の耐アルカリ
性があまり高くないこと等から、耐久性のある張付けが
できなかった。また、ガラス繊維で強化された不飽和ポ
リエステル樹脂製の槽は、コンクリートやステンレス鋼
製のものと比べて、剛性が低くて線膨張係数が高く、水
の出し入れや温度の変化でかなり変形する。そのため、
可撓性のあるエポキシ樹脂系やシリコーンゴム系接着剤
等を使用して、このような接着剤に前記変形を吸収させ
ることが好ましいが、このような接着剤によっても十分
な接着性は得られなかった。
付けに通常用いられるようなセメントモルタルやポリマ
ーモルタルでは、不飽和ポリエステル樹脂の耐アルカリ
性があまり高くないこと等から、耐久性のある張付けが
できなかった。また、ガラス繊維で強化された不飽和ポ
リエステル樹脂製の槽は、コンクリートやステンレス鋼
製のものと比べて、剛性が低くて線膨張係数が高く、水
の出し入れや温度の変化でかなり変形する。そのため、
可撓性のあるエポキシ樹脂系やシリコーンゴム系接着剤
等を使用して、このような接着剤に前記変形を吸収させ
ることが好ましいが、このような接着剤によっても十分
な接着性は得られなかった。
【0005】特にシリコーンゴム系接着剤は、シロキサ
ン結合を骨格とするシリコーンを室温で加硫して硬化さ
せるものであり、タイルの主成分がSiO2 であること
からタイルに対する接着性は良いが、有機系の前記樹脂
からなる成形体の表面に対しては、必要な接着性が得ら
れていなかった。本発明は、このような不具合を解決す
るためのものであり、ガラス繊維で強化された不飽和ポ
リエステル樹脂成形体の表面にSiO2 微粒子を分散,
保持させることにより、シリコーンゴム系の接着剤を用
いて、前記樹脂成形体の表面にタイルを耐久性良く張付
けることを目的とする。
ン結合を骨格とするシリコーンを室温で加硫して硬化さ
せるものであり、タイルの主成分がSiO2 であること
からタイルに対する接着性は良いが、有機系の前記樹脂
からなる成形体の表面に対しては、必要な接着性が得ら
れていなかった。本発明は、このような不具合を解決す
るためのものであり、ガラス繊維で強化された不飽和ポ
リエステル樹脂成形体の表面にSiO2 微粒子を分散,
保持させることにより、シリコーンゴム系の接着剤を用
いて、前記樹脂成形体の表面にタイルを耐久性良く張付
けることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、繊維強化された不飽和ポリエステル樹脂
からなる成形体の表面にタイルを張り付ける方法におい
て、前記成形体の表面にSiO2 の微粒子を分散,保持
させて、その上にシリコーンゴム系の接着剤によりタイ
ルを張り付けることを特徴とするタイルの張り付け方法
を提供する。
に、本発明は、繊維強化された不飽和ポリエステル樹脂
からなる成形体の表面にタイルを張り付ける方法におい
て、前記成形体の表面にSiO2 の微粒子を分散,保持
させて、その上にシリコーンゴム系の接着剤によりタイ
ルを張り付けることを特徴とするタイルの張り付け方法
を提供する。
【0007】本発明は、また、繊維強化された不飽和ポ
リエステル樹脂からなる成形体の表面にタイルを張り付
ける方法において、前記成形体の表面に、液状の不飽和
ポリエステルにSiO2 の微粒子が添加されたコーティ
ング材を塗布して、硬化後にこのコーティング材を研磨
し、この研磨された表面に対してシリコーンゴム系の接
着剤によりタイルを張り付けることを特徴とするタイル
の張り付け方法を提供する。
リエステル樹脂からなる成形体の表面にタイルを張り付
ける方法において、前記成形体の表面に、液状の不飽和
ポリエステルにSiO2 の微粒子が添加されたコーティ
ング材を塗布して、硬化後にこのコーティング材を研磨
し、この研磨された表面に対してシリコーンゴム系の接
着剤によりタイルを張り付けることを特徴とするタイル
の張り付け方法を提供する。
【0008】
【作用】本発明の方法では、繊維強化された不飽和ポリ
エステル樹脂からなる成形体の表面に、SiO2 の微粒
子を分散,保持させるが、このSiO2 が、シロキサン
結合を骨格とするシリコーンと親和性があるため、前記
成形体表面に対するシリコーンゴム系接着剤の接着性を
著しく向上させる。これにより、タイルへの接着性が良
いシリコーンゴム系の接着剤を用いて、前記成形体の表
面にタイルを耐久性良く張付けることができる。
エステル樹脂からなる成形体の表面に、SiO2 の微粒
子を分散,保持させるが、このSiO2 が、シロキサン
結合を骨格とするシリコーンと親和性があるため、前記
成形体表面に対するシリコーンゴム系接着剤の接着性を
著しく向上させる。これにより、タイルへの接着性が良
いシリコーンゴム系の接着剤を用いて、前記成形体の表
面にタイルを耐久性良く張付けることができる。
【0009】請求項2では、まず、液状の不飽和ポリエ
ステルにSiO2 の微粒子が添加されたコーティング材
を、前記成形体表面に塗布する。このコーティング材
は、前記成形体の主成分と同じ材質の不飽和ポリエステ
ルを主成分としているため、前記成形体との接着性が良
好である。次に、硬化したコーティング材の表面は不飽
和ポリエステル樹脂の皮膜となっているため、研磨によ
りこの皮膜を除去する。これによりSiO2 の微粒子を
コーティング材の表面に露出させることができる。
ステルにSiO2 の微粒子が添加されたコーティング材
を、前記成形体表面に塗布する。このコーティング材
は、前記成形体の主成分と同じ材質の不飽和ポリエステ
ルを主成分としているため、前記成形体との接着性が良
好である。次に、硬化したコーティング材の表面は不飽
和ポリエステル樹脂の皮膜となっているため、研磨によ
りこの皮膜を除去する。これによりSiO2 の微粒子を
コーティング材の表面に露出させることができる。
【0010】そして、その上にシリコーンゴム系の接着
剤によりタイルを張り付けると、コーティング材の表面
に露出しているSiO2 の微粒子の存在により、前述の
とおり、シリコーンゴム系の接着剤による前記成形体表
面へのタイルの接着性を著しく向上できる。
剤によりタイルを張り付けると、コーティング材の表面
に露出しているSiO2 の微粒子の存在により、前述の
とおり、シリコーンゴム系の接着剤による前記成形体表
面へのタイルの接着性を著しく向上できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、ガラス繊維強化不飽和ポリエステル樹脂
(以下、FRPと称する)からなる成形体1の表面に、
本発明の方法によりタイル2を張りつけた部分の断面図
である。
る。図1は、ガラス繊維強化不飽和ポリエステル樹脂
(以下、FRPと称する)からなる成形体1の表面に、
本発明の方法によりタイル2を張りつけた部分の断面図
である。
【0012】まず、成形体1のタイル2を張付ける面1
1を清浄化する。また、必要に応じてさらに、研磨紙に
より研磨するかサンドブラスト等を行うことにより、こ
の面11に適度のアンカパターンを生じさせる。この面
11に、液状の不飽和ポリエステルにSiO2 の微粒子
が添加されたコーティング材3を塗布する。コーティン
グ材3を構成する不飽和ポリエステル液状体としては、
FRP成形体表面に、表面の保護や美観を出すために通
常使用されるFRP用塗料のビヒクルが使用できる。こ
のビヒクルにはオルソフタル酸系、イソフタル酸系、ビ
スフェノール系等の種類があるが、いずれのものを使用
してもよい。
1を清浄化する。また、必要に応じてさらに、研磨紙に
より研磨するかサンドブラスト等を行うことにより、こ
の面11に適度のアンカパターンを生じさせる。この面
11に、液状の不飽和ポリエステルにSiO2 の微粒子
が添加されたコーティング材3を塗布する。コーティン
グ材3を構成する不飽和ポリエステル液状体としては、
FRP成形体表面に、表面の保護や美観を出すために通
常使用されるFRP用塗料のビヒクルが使用できる。こ
のビヒクルにはオルソフタル酸系、イソフタル酸系、ビ
スフェノール系等の種類があるが、いずれのものを使用
してもよい。
【0013】また、SiO2 微粒子としては、硅砂(S
iO2 を90%以上含有する)や川砂などSiO2 微粒
子を高率で含有するものを使用することが好ましい。こ
のSiO2 微粒子の添加量は、不飽和ポリエステル液状
体100重量部に対して、100〜200重量部が好ま
しい。そして、適当な容器内に不飽和ポリエステル液状
体を入れ、これにSiO2 微粒子を添加して混合すれ
ば、コーティング材の主剤が調合される。なお、SiO
2 微粒子の不飽和ポリエステル液状体への分散性をよく
するためや、コーティング材の成形体への接着性を良好
にするために、コーティング材にシランカップリング剤
を添加してもよい。
iO2 を90%以上含有する)や川砂などSiO2 微粒
子を高率で含有するものを使用することが好ましい。こ
のSiO2 微粒子の添加量は、不飽和ポリエステル液状
体100重量部に対して、100〜200重量部が好ま
しい。そして、適当な容器内に不飽和ポリエステル液状
体を入れ、これにSiO2 微粒子を添加して混合すれ
ば、コーティング材の主剤が調合される。なお、SiO
2 微粒子の不飽和ポリエステル液状体への分散性をよく
するためや、コーティング材の成形体への接着性を良好
にするために、コーティング材にシランカップリング剤
を添加してもよい。
【0014】前記主剤に適宜量の硬化剤を添加して混合
したコーティング材を、公知の手段、例えばウールロー
ラ刷毛等でFRP成形体へ塗布し、室温にて硬化させ
る。このコーティング材3が完全に硬化した後、コーテ
ィング材3の表面を例えば180番の研磨紙で擦ること
により研磨する。これにより、コーティング材3の表面
の皮膜となっている不飽和ポリエステル樹脂が除去さ
れ、SiO2 微粒子が露出する。
したコーティング材を、公知の手段、例えばウールロー
ラ刷毛等でFRP成形体へ塗布し、室温にて硬化させ
る。このコーティング材3が完全に硬化した後、コーテ
ィング材3の表面を例えば180番の研磨紙で擦ること
により研磨する。これにより、コーティング材3の表面
の皮膜となっている不飽和ポリエステル樹脂が除去さ
れ、SiO2 微粒子が露出する。
【0015】そして、タイルの目地割りを行い、伸縮目
地や金物類との取り合いを決めて、目地割りに従ってコ
ーティング材3の表面31に、シリコーンゴム系の接着
剤4を用いてタイル2を張りつける。この時、必要に応
じてコーティング材3の表面31に、シリコーンゴム系
接着剤のプライマーを塗布しても良い。シリコーンゴム
系接着剤4としては、従来からシーリング材として使用
されている室温加硫型(RTV)シリコーンゴムが使用
できる。このRTVシリコーンゴムには、脱アルコール
型(二液混合型)と加水分解型(一液型)とがあり、い
ずれものを用いてもよい。また、接着剤が硬化するま
で、張りつけたタイル2が所定位置から動かないよう
に、必要に応じて粘度を調整するとよい。
地や金物類との取り合いを決めて、目地割りに従ってコ
ーティング材3の表面31に、シリコーンゴム系の接着
剤4を用いてタイル2を張りつける。この時、必要に応
じてコーティング材3の表面31に、シリコーンゴム系
接着剤のプライマーを塗布しても良い。シリコーンゴム
系接着剤4としては、従来からシーリング材として使用
されている室温加硫型(RTV)シリコーンゴムが使用
できる。このRTVシリコーンゴムには、脱アルコール
型(二液混合型)と加水分解型(一液型)とがあり、い
ずれものを用いてもよい。また、接着剤が硬化するま
で、張りつけたタイル2が所定位置から動かないよう
に、必要に応じて粘度を調整するとよい。
【0016】そして、接着剤の硬化後に、従来と同様
に、伸縮目地や金物との取り合いの目地にシーリング材
を充填し、その他のタイル2同士の目地にモルタルを充
填して、タイルの張付け作業を完了する。本発明の方法
によりコーティング材を介在させた場合の、シリコーン
ゴム系接着剤のFRPへの接着性を、JIS A 57
58−1986に準拠して、図2に示すような試験体を
作製して試験した。
に、伸縮目地や金物との取り合いの目地にシーリング材
を充填し、その他のタイル2同士の目地にモルタルを充
填して、タイルの張付け作業を完了する。本発明の方法
によりコーティング材を介在させた場合の、シリコーン
ゴム系接着剤のFRPへの接着性を、JIS A 57
58−1986に準拠して、図2に示すような試験体を
作製して試験した。
【0017】すなわち、試験片として、厚み3mmで5
0mm角のFRP板5(ガラスクロス積層タイプ)と、
厚み5mmで50mm角のガラス板6とを用い、FRP
板5の接着側の面51を120番の研磨紙で研磨した後
に、以下に示す成分のコーティング材3をウールローラ
刷毛で塗布し、室温で硬化させた。コーティング材3の
成分は、不飽和ポリエステル液状体として、東京インキ
(株)製のイソフタル酸系不飽和ポリエステルゲルコー
トPCG6B245(ワックス添加タイプ)、SiO2
微粒子として成田硝子(株)製の硅砂微粉末シルシック
T−3を用いた。また、信越化学工業(株)製のシラン
カップリング剤KBM−503を、コーティング材3に
添加した。各成分の混合比率は以下の通りである。
0mm角のFRP板5(ガラスクロス積層タイプ)と、
厚み5mmで50mm角のガラス板6とを用い、FRP
板5の接着側の面51を120番の研磨紙で研磨した後
に、以下に示す成分のコーティング材3をウールローラ
刷毛で塗布し、室温で硬化させた。コーティング材3の
成分は、不飽和ポリエステル液状体として、東京インキ
(株)製のイソフタル酸系不飽和ポリエステルゲルコー
トPCG6B245(ワックス添加タイプ)、SiO2
微粒子として成田硝子(株)製の硅砂微粉末シルシック
T−3を用いた。また、信越化学工業(株)製のシラン
カップリング剤KBM−503を、コーティング材3に
添加した。各成分の混合比率は以下の通りである。
【0018】 ゲルコートPCG6B245:100重量部 シルシックT−3 :150重量部 KBM−503 : 2重量部 PCG6B245用硬化剤 : 1重量部 そして、このコーティング材3が完全に硬化した後、コ
ーティング材3の表面を180番の研磨紙で数回擦り、
コーティング材3の表面の皮膜となっている不飽和ポリ
エステル樹脂を除去して、SiO2 微粒子を露出させ
た。
ーティング材3の表面を180番の研磨紙で数回擦り、
コーティング材3の表面の皮膜となっている不飽和ポリ
エステル樹脂を除去して、SiO2 微粒子を露出させ
た。
【0019】このような処理を施したFRP板5と、溶
剤により接着側の面を脱脂したガラス板6との各接着側
を対向させて、その間に、両側からスペーサをそれぞれ
挿入して中央部に12×12×50mmの空間を形成
し、そこにシリコーンゴム系接着剤4として脱アルコー
ル型のシリコーンシーリング材(信越化学工業(株)製
シーラント95)を注入して水平の台上に置いた。
剤により接着側の面を脱脂したガラス板6との各接着側
を対向させて、その間に、両側からスペーサをそれぞれ
挿入して中央部に12×12×50mmの空間を形成
し、そこにシリコーンゴム系接着剤4として脱アルコー
ル型のシリコーンシーリング材(信越化学工業(株)製
シーラント95)を注入して水平の台上に置いた。
【0020】この状態で20℃、55%R.Hで7日間
養生させた後にスペーサを外し、二グループに分けた。
そして、一方はさらに7日間同じ環境下で養生させ(A
グループ)、他方は50℃の温水に7日間浸漬して(B
グループ)、それぞれに対して同じ条件(引っ張り速度
50mm/分)で引っ張り試験を行った。その結果を表
1に示す。
養生させた後にスペーサを外し、二グループに分けた。
そして、一方はさらに7日間同じ環境下で養生させ(A
グループ)、他方は50℃の温水に7日間浸漬して(B
グループ)、それぞれに対して同じ条件(引っ張り速度
50mm/分)で引っ張り試験を行った。その結果を表
1に示す。
【0021】なお、この試験体では、試験片としてタイ
ルの代わりにガラス板6を用いている。これは、シリコ
ーンゴム系接着剤がタイルに対する接着性が良いことは
確認されているため、この試験体では、タイル側の接着
性の確認は行わず、シリコーンゴム系接着剤4とガラス
板6との界面において、接着剤の混合不良等に基づく接
着不良が生じているかどうかを確認しているからであ
る。
ルの代わりにガラス板6を用いている。これは、シリコ
ーンゴム系接着剤がタイルに対する接着性が良いことは
確認されているため、この試験体では、タイル側の接着
性の確認は行わず、シリコーンゴム系接着剤4とガラス
板6との界面において、接着剤の混合不良等に基づく接
着不良が生じているかどうかを確認しているからであ
る。
【0022】
【表1】
【0023】表1の結果より、A,B各グループの最大
引張応力(接着強度に相当)は平均で各々14.6kgf/
cm2 ,12.5kgf/cm2 となり、実用的な接着性を有し
ていると判断できる。また、すべてシーリング材(シリ
コーンゴム系接着剤)4の内部で破断しており、コーテ
ィング材3での破断やコーティング材3とシーリング材
4との界面での剥離は生じなかった。したがって、本発
明の方法により、シリコーンゴム系接着剤を用いて、F
RPからなる成形体表面にタイルを耐久性良く接着でき
ると判断できる。
引張応力(接着強度に相当)は平均で各々14.6kgf/
cm2 ,12.5kgf/cm2 となり、実用的な接着性を有し
ていると判断できる。また、すべてシーリング材(シリ
コーンゴム系接着剤)4の内部で破断しており、コーテ
ィング材3での破断やコーティング材3とシーリング材
4との界面での剥離は生じなかった。したがって、本発
明の方法により、シリコーンゴム系接着剤を用いて、F
RPからなる成形体表面にタイルを耐久性良く接着でき
ると判断できる。
【0024】なお、前記実施例では、所定形状に成形さ
れたFRP成形体の表面にコーティング材を塗布して、
硬化後にこのコーティング材を研磨することにより、前
記成形体の表面にSiO2 微粒子を分散,保持させてい
るが、SiO2 微粒子の分散,保持方法はこれに限らな
い。すなわち、FRPの成形時に前記コーティング材を
型の内側に塗布して、成形体と一体にこのコーティング
材を表面に成層し、型から外した後に成形体の表面を研
磨してSiO2 微粒子を露出させてもよい。
れたFRP成形体の表面にコーティング材を塗布して、
硬化後にこのコーティング材を研磨することにより、前
記成形体の表面にSiO2 微粒子を分散,保持させてい
るが、SiO2 微粒子の分散,保持方法はこれに限らな
い。すなわち、FRPの成形時に前記コーティング材を
型の内側に塗布して、成形体と一体にこのコーティング
材を表面に成層し、型から外した後に成形体の表面を研
磨してSiO2 微粒子を露出させてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、繊維強化された不飽和ポリエステル樹脂成形体の表
面に、SiO2 微粒子を分散,保持させることにより、
シリコーンゴム系の接着剤を用いて、飽和ポリエステル
樹脂成形体の表面にタイルを耐久性良く張付けることが
できる。
ば、繊維強化された不飽和ポリエステル樹脂成形体の表
面に、SiO2 微粒子を分散,保持させることにより、
シリコーンゴム系の接着剤を用いて、飽和ポリエステル
樹脂成形体の表面にタイルを耐久性良く張付けることが
できる。
【0026】特に、請求項2の方法によれば、前記成形
体の表面に、SiO2 微粒子を含む不飽和ポリエステル
のコーティング材を塗布して、硬化後にこのコーティン
グ材を研磨することにより、SiO2 微粒子を前記成形
体の表面に分散,保持させることが容易にできる。した
がって、水の出し入れや温度の変化によりFRP成形体
が変形しても、弾性体であるシリコーンゴムがその変形
を吸収して、タイルの剥離を防ぐことができ、FRP成
形体の美観が良くなるとともに耐久性も向上できる。
体の表面に、SiO2 微粒子を含む不飽和ポリエステル
のコーティング材を塗布して、硬化後にこのコーティン
グ材を研磨することにより、SiO2 微粒子を前記成形
体の表面に分散,保持させることが容易にできる。した
がって、水の出し入れや温度の変化によりFRP成形体
が変形しても、弾性体であるシリコーンゴムがその変形
を吸収して、タイルの剥離を防ぐことができ、FRP成
形体の美観が良くなるとともに耐久性も向上できる。
【図1】本発明の方法が適用されたタイルの張付け構造
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図2】実施例において使用した試験体を示す斜視図で
ある。
ある。
1 成形体 2 タイル 3 コーティング材 4 接着剤
Claims (2)
- 【請求項1】 繊維強化された不飽和ポリエステル樹脂
からなる成形体の表面にタイルを張り付ける方法におい
て、前記成形体の表面にSiO2 の微粒子を分散,保持
させ、その上にシリコーンゴム系の接着剤によりタイル
を張り付けることを特徴とするタイルの張り付け方法。 - 【請求項2】 繊維強化された不飽和ポリエステル樹脂
からなる成形体の表面にタイルを張り付ける方法におい
て、前記成形体の表面に、液状の不飽和ポリエステルに
SiO2 の微粒子が添加されたコーティング材を塗布し
て、硬化後にこのコーティング材を研磨し、この研磨さ
れた表面に対してシリコーンゴム系の接着剤によりタイ
ルを張り付けることを特徴とするタイルの張り付け方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12901192A JPH05321441A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | タイルの張り付け方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12901192A JPH05321441A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | タイルの張り付け方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05321441A true JPH05321441A (ja) | 1993-12-07 |
Family
ID=14998961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12901192A Pending JPH05321441A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | タイルの張り付け方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05321441A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0753401A1 (de) * | 1995-06-29 | 1997-01-15 | Louise Dr. Schlaaff | Schichtkörper und Verfahren zu seiner Herstellung |
ES2223230A1 (es) * | 2002-07-04 | 2005-02-16 | Juan M. Jimenez Alvarez | Metodo para la aplicacion de un acabado superficial en piscinas. |
ES2299379A1 (es) * | 2006-11-06 | 2008-05-16 | Jesus Lopez Martin | Metodo de revestimiento ceramico de piscinas prefabricadas a base de polimeros sinteticos y piscinas producidas por el mismo. |
US7527703B2 (en) * | 2004-09-09 | 2009-05-05 | Jeffrey Swain | Submerged masonry surface treating method |
-
1992
- 1992-05-21 JP JP12901192A patent/JPH05321441A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
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