JPH05321288A

JPH05321288A - 輸送用固定金具を備えた作業機

Info

Publication number: JPH05321288A
Application number: JP13260292A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Aritake; 猛有竹; Noboru Tatekawa; 登竪川
Original assignee: Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Current assignee: Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date: 1992-05-25
Filing date: 1992-05-25
Publication date: 1993-12-07

Abstract

(57)【要約】【目的】作業機の走行体に泥等が付着しても、衣服を
汚すことなく、輸送車両の荷台に作業機を固定すること
ができる輸送用固定金具を備えた作業機の提供。【構成】油圧ショベル１のクローラ１ａを駆動する駆
動装置が装備されるサイドフレーム１ｂ上の、裏面に補
強部材としての隔壁１ｃが溶接によって固定された箇所
に設けたフック９を備え、このフック９にチェーン４
ａ、４ｂを係止することにより、作業者はクローラ１ａ
に触れることなく油圧ショベル１を荷台２ａに固定する
ことができる。【効果】作業者が、手足や顔面、および、衣服の汚れ
を忌避しようとして、作業機を輸送車両の荷台に固定す
る作業を怠ることを回避でき、輸送時の衝撃等によって
作業機が輸送車両の荷台から逸脱、落下するといった重
大事故を未然に防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、油圧ショベル等の自走
可能な作業機に係り、特に、この作業機を輸送する際、
輸送車両荷台に対し固定するためのチェーン等の緊縛材
を係止するための輸送用固定金具を備えた作業機に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の従来技術を図４によって説明す
る。同図４は、油圧ショベルをトレーラによって輸送す
る際、緊縛材として、例えば、チェ−ンを用い、トレー
ラの荷台に油圧ショベルを固定する要領を示す図であ
る。

【０００３】同図４に示すようにこの従来技術では、ト
レーラ２の荷台２ａの前後・左右に設けられた４個のフ
ック３ａ、３ｂ等と、チェ−ン４ａ、４ｂによって、油
圧ショベル１を固定するようになっていた。

【０００４】すなわち、トレーラ２の荷台２ａの前側に
設けた左右のフック３ａ、後側に設けた左右のフック３
ｂをそれぞれペアとし、油圧ショベル１の無限軌道帯
（以下クローラと記す）１ａを上側から押さえつけるよ
うにチェ−ン５ａ、５ｂを掛け渡し、ペアとなったフッ
ク３ａ、３ｂにチェ−ン４ａ、４ｂを係止し、図示しな
いレバーブロックによりチェ−ン４ａ、４ｂを緊縛して
いた。その際、クローラ１ａに傷がつかないように、チ
ェ−ン４ａ、４ｂとの接触面上に柔５ａ、５ｂを配して
いる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、油圧ショベル
１は、多様な工事現場で用いられ、特に、雨等によって
泥化した現場や湿地帯等で作業を行った場合には、クロ
ーラ１ａに泥が多量に付着する。このため、この状態で
油圧ショベル１を他の場所へ輸送しようとすると、上述
した従来技術では下記する問題点がある。すなわち、（１）．チェ−ン４ａ、４ｂをクローラ１ａに掛け渡す
際、クローラ１ａに付着した泥により作業者の手足や顔
面、および、衣服が汚れる。また、クローラ１ａに当て
た柔５ａ、５ｂやチェ−ン４ａ、４ｂにも泥が付着し、
汚れてしまう。

【０００６】（２）．作業者は、手足や顔面、および、
衣服が汚れるのを忌避しようとして、油圧ショベル１を
トレーラ２の荷台２ａに固定する作業を怠ることがあ
り、このため、輸送時の衝撃等によって油圧ショベル１
の荷台２ａからの逸脱、落下といった重大事故につなが
る恐れがある。

【０００７】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みてなされたもので、その目的は、作業機の走行体に泥
等の異物が付着しても、作業者の手足や顔面、および、
衣服を汚すことなく、輸送用車両の荷台に作業機を固定
することができる輸送用固定金具を備えた作業機を提供
することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】実施例を示す図１、２に
対応づけて本発明を説明すると、本発明は、図１に示す
ように、走行体１ａによって自走可能な作業機１に適用
され、上記目的は、前記作業機１を輸送車両の荷台２ａ
に固定する際用いられる緊縛材４ａ、４ｂを係止するた
めの固定金具９、９’を、前記作業機１の左右両側に設
けることにより達成される。

【０００９】

【作用】本発明は上記のように構成しているので、緊縛
材４ａ、４ｂの一端を作業機１に設けた固定金具９に、
他端を輸送車両の荷台２ａの金具に係止し、この状態で
緊縛材４ａ、４ｂが弛まないように長さを調整する。さ
らに、この作業機１の他方に設けたフック９’を用い同
様の要領によって緊縛材の長さを調整する。これによ
り、作業機１は左右両側から引張力を受け輸送車両の荷
台２ａに固定される。したがって、本発明によれば、
作業機の走行体１ａに泥等の異物が付着しても、作業者
は、手足や顔面、および、衣服を汚すことなく、輸送用
車両の荷台に作業機を固定することができる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１〜図３を用い説
明する。

【００１１】図１はこの実施例により輸送車両の荷台に
作業機を固定した外観図、図２は図１に示す外観図をＩ
Ｉ方向から見た部分断面図、図３はこの実施例に用いた
チェーンの断面図である。また、この実施例は走行体と
して例えばクローラ１ａを備えた油圧ショベルに適用し
たものである。なお、図４に示した従来技術と共通する
部分については同一符号を付している。

【００１２】図１、２に示すようにこの実施例では、油
圧ショベル１のクローラ１ａを駆動する駆動装置が装備
されるサイドフレーム１ｂ、１ｂ’に、輸送用の固定金
具例えばフック９、９’を取り付ける。また、フック
９、９’は、左右両側のサイドフレーム１ｂ、１ｂ’の
垂直壁に取り付けられる。さらに、フック９、９’が取
り付けられる位置は、サイドフレーム１ｂ、１ｂ’の裏
面に補強部材としての隔壁１ｃ、１ｃ’が溶接によって
設けられた箇所としている。

【００１３】また、同図２に示すようにこの作業機１に
は、緊縛材、例えば、チェーン等を必要時以外は収納し
ておくための収納箱１３ａ、１３ｂがそれぞれ備えられ
ている。

【００１４】また、油圧ショベル１のような重量物を運
搬する際には、通常、油圧ショベル１を搭載する荷台２
ａを有するトレーラが用いられ、この荷台２ａには、前
後・左右両側に複数のフック３ａ、３ｂが設けられてい
る。

【００１５】このように構成した実施例では、最初に、
緊縛材として例えば全体の長さ調整を容易に行えるター
ンバックル１０ａ、１０ｂを備えたチェーン４ａ、４ｂ
の一端をフック９に、他端をトレーラの荷台２ａのフッ
ク３ａ、３ｂ等にそれぞれ係止する。この状態で、ター
ンバックル１０ａ、１０ｂを操作し、チェーン４ａ、４
ｂの全体の長さを調整する。また、図２右側に示すフッ
ク９’についても同様の操作を施す。その後、荷台２ａ
に油圧ショベル１を確実に固定するために、各チェーン
に備えられる各ターンバックルをさらに操作し、全ての
チェーンの引張力が均一になるようにする。

【００１６】ところで、ターンバックル１０ａを例にと
ると、その構造は図３に示すように、右ねじを有するロ
ッド１０ｉと、左ねじを有するロッド１０ｊが、それぞ
れめねじブロック１０ｃ、１０ｄにねじこまれ、このめ
ねじブロック１０ｃ、１０ｄに溶接した平板１０ｅによ
って一体化される。また、このターンバックル１０ａの
両側には、ピン１０ｇを介しチェーンがそれぞれ繋がれ
ている。なお、めねじブロック１０ｃ側には、平板１０
ｅの回動を規制するロックナット１０ｈを設けている。
ところで、ターンバックル１０ａの平板１０ｅには穴１
０ｆが設けられており、前述したロックナット１０ｈを
ゆるめた状態で、この穴１０ｆに棒を挿入し、平板１０
ｅを回転させることによりチェーン４ａ全体の長さを調
整するようになっている。すなわち、例えば、チェーン
４ａの両端に備えられるリンク２０ａを図１に示す荷台
２ａのフック３ａに係止し、他のリンク２０ｂを油圧シ
ョベル１のフック９に係止し、ターンバックル１０ａを
右回動すると右ねじを有するロッド１０ｉと左ねじを有
するロッド１０ｊが、それぞれめねじブロック１０ｃ、
１０ｄとの相互作用によって、近づく方向に移動する。
これに伴い、チェーン４ａ全体の長さが短くなり、チェ
ーン４ａによる油圧ショベル１の引張力が増大する。逆
に、ターンバックル１０ａを左回動するとチェーン４ａ
全体の長さが長くなり、引張力が低下、すなわち、緩む
ようになる。

【００１７】上述したように、この実施例では、油圧シ
ョベル１を輸送する際、作業者はチェーン４ａ、４ｂ等
を荷台２ａ側のフック３ａ、３ｂ、および、油圧ショベ
ル１のサイドフレーム１ｂ、１ｂ’に備えたフック９、
９’にそれぞれ係止し、各チェーンに設けられるターン
バックル１０ａ、１０ｂ等を操作するだけで、容易に、
かつ、確実にトレーラの荷台２ａに油圧ショベル１を固
定することができる。さらに、チェーン４ａ、４ｂ等を
油圧ショベル１のクローラ１ａに掛け渡す必要がなく、
クローラ１ａに多量の泥等が付着していたとしても、作
業者は手足や顔面、および、衣服を汚すことなく作業す
ることができる。

【００１８】なお、上記実施例では油圧ショベルに設け
たフック９、９’をサイドフレーム１ｂ、１ｂ’に固定
する構成としたが、サイドフレーム１ｂ、１ｂ’にねじ
穴を設け、ねじ付きのフックを用いることにより、着脱
可能な構成としも良い。

【００１９】

【発明の効果】上述したように本発明によれば、作業者
は走行体に手を触れずに、作業機を輸送車両の荷台に固
定する作業を行うことができるため、走行体に泥等が多
量に付着していても、手足や顔面、および、衣服を汚す
という懸念がない。これにより、作業者が、手足や顔
面、および、衣服の汚れを忌避しようとして、作業機を
輸送車両の荷台に固定する作業を怠る、という事態を回
避することができ、輸送時の衝撃等による作業機の輸送
車両の荷台からの逸脱、落下といった重大事故を未然に
防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例によってトレーラの荷台に作業
機を固定した外観図である。

【図２】図１に示した外観図の部分断面図である。

【図３】本発明の実施例に用いたチェーンの断面図であ
る。

【図４】従来技術によってトレーラの荷台に作業機を固
定した外観図である。

【符号の説明】

１油圧ショベル（作業機）１ａクローラ（走行体）１ｂ、１ｂ’ サイドフレーム１ｃ隔壁２トレーラ（輸送車両）２ａ荷台３ａ、３ｂフック４ａ、４ｂ、４ｂ’ チェーン（緊縛材）９、９’ フック（固定金具）１３収納箱

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】自走可能な作業機において、この作業機を輸送車両の荷台に固定する際用いられる緊
縛材を係止するための固定金具を、前記作業機の左右両
側に設けたことを特徴とする輸送用固定金具を備えた作
業機。
【請求項２】前記固定金具は、前記作業機の走行用の
駆動装置が装備される左右一対のサイドフレームの垂直
壁に設けることを特徴とする請求項１に記載の輸送用固
定金具を備えた作業機。
【請求項３】前記固定金具は、前記サイドフレーム裏
面に隔壁部材が溶接された箇所に設けることを特徴とす
る請求項２に記載の輸送用固定金具を備えた作業機。
【請求項４】前記固定金具は、前記サイドフレームに
対し着脱を特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の
輸送用固定金具を備えた作業機。
【請求項５】前記輸送用の緊縛材を収納する収納箱を
備えたことを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載
の輸送用固定金具を備えた作業機。