JPH05320430A - ワックス系ゴム老化防止剤 - Google Patents
ワックス系ゴム老化防止剤Info
- Publication number
- JPH05320430A JPH05320430A JP15436392A JP15436392A JPH05320430A JP H05320430 A JPH05320430 A JP H05320430A JP 15436392 A JP15436392 A JP 15436392A JP 15436392 A JP15436392 A JP 15436392A JP H05320430 A JPH05320430 A JP H05320430A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wax
- rubber
- antioxidant
- saturated hydrocarbon
- waxy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 動的条件下での老化防止効果を有するワック
ス系老化防止剤を提供し、品質を低下させることなしに
アミン系老化防止剤の使用量を最少化もしくはゼロに
し、かつゴム製品のコストダウンを図る。 【構成】 炭素数34〜42の非直鎖状飽和炭化水素を
20〜70重量%含有し、かつ直鎖状飽和炭化水素を少
なくとも10重量%含有することを特徴とするワックス
系ゴム老化防止剤。
ス系老化防止剤を提供し、品質を低下させることなしに
アミン系老化防止剤の使用量を最少化もしくはゼロに
し、かつゴム製品のコストダウンを図る。 【構成】 炭素数34〜42の非直鎖状飽和炭化水素を
20〜70重量%含有し、かつ直鎖状飽和炭化水素を少
なくとも10重量%含有することを特徴とするワックス
系ゴム老化防止剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴムの老化防止剤に関
し、特にゴム製品の動的条件下での老化防止に効果のあ
るワックス系ゴム老化防止剤に関する。
し、特にゴム製品の動的条件下での老化防止に効果のあ
るワックス系ゴム老化防止剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にゴムのオゾン劣化を防止するには
アミン系等の老化防止剤、ワックス系老化防止剤を併用
する方法が採用されている。
アミン系等の老化防止剤、ワックス系老化防止剤を併用
する方法が採用されている。
【0003】前者はゴム表層中のオゾンと反応し、その
反応生成物が皮膜を形成することにより静的及び動的条
件下での老化防止に、後者はゴムの表面にオゾンに対し
て不活性の薄い皮膜を形成してゴムとオゾンの接触を妨
げることによって、特に静的条件下での老化防止に効果
があると言われている。
反応生成物が皮膜を形成することにより静的及び動的条
件下での老化防止に、後者はゴムの表面にオゾンに対し
て不活性の薄い皮膜を形成してゴムとオゾンの接触を妨
げることによって、特に静的条件下での老化防止に効果
があると言われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】アミン系の老化防止剤
は効果が大きいが、ゴムを着色したり変色させる欠点が
ある。また、その使用は経済面その他の点で多くの制約
を受ける。
は効果が大きいが、ゴムを着色したり変色させる欠点が
ある。また、その使用は経済面その他の点で多くの制約
を受ける。
【0005】一方ワックス系の老化防止剤では、ワック
スに含まれる炭素数21〜51の直鎖状飽和炭化水素を
増加することにより静的耐オゾン性を向上させることが
できることが、特開平1−230648号、特公昭49
−45289号、特公昭54−25061号公報に開示
されている。しかし、これらの文献は動的耐オゾン性の
向上については言及しておらず、ワックス系老化防止剤
では充分な効果を達成できないのが現状である。
スに含まれる炭素数21〜51の直鎖状飽和炭化水素を
増加することにより静的耐オゾン性を向上させることが
できることが、特開平1−230648号、特公昭49
−45289号、特公昭54−25061号公報に開示
されている。しかし、これらの文献は動的耐オゾン性の
向上については言及しておらず、ワックス系老化防止剤
では充分な効果を達成できないのが現状である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、動的条件下での老
化防止に有効なワックス成分は炭素数34〜42の非直
鎖状飽和炭化水素であるが、直鎖状飽和炭化水素の含有
量が非常に少ない場合には充分な効果が得られないこと
を突き止め、本発明を完成するに至った。
を解決するために鋭意研究した結果、動的条件下での老
化防止に有効なワックス成分は炭素数34〜42の非直
鎖状飽和炭化水素であるが、直鎖状飽和炭化水素の含有
量が非常に少ない場合には充分な効果が得られないこと
を突き止め、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明によるワックス系老化防止剤におい
ては、炭素数34〜42の非直鎖状飽和炭化水素を20
〜70重量%と、直鎖状飽和炭化水素を少なくとも10
重量%含有している。
ては、炭素数34〜42の非直鎖状飽和炭化水素を20
〜70重量%と、直鎖状飽和炭化水素を少なくとも10
重量%含有している。
【0008】従来の静的条件下で効果のあるワックス系
老化防止剤は、直鎖状飽和炭化水素を主成分としたもの
であり、炭素数34〜42の非直鎖状飽和炭化水素の含
有率が少ないために、動的条件下では効果が小さかっ
た。
老化防止剤は、直鎖状飽和炭化水素を主成分としたもの
であり、炭素数34〜42の非直鎖状飽和炭化水素の含
有率が少ないために、動的条件下では効果が小さかっ
た。
【0009】ゴムに対するワックス系老化防止剤の効果
はゴム表面に形成される薄膜によって得られるが、ワッ
クス皮膜の形成はワックスのゴム中への溶解度と浸透性
とによってきまり、ワックスの移行速度は直鎖状飽和炭
化水素が少なくなると減少する。炭素数34〜42の非
直鎖状飽和炭化水素が過剰に存在すると移行速度が遅く
なり、その効果を充分に発揮できない。
はゴム表面に形成される薄膜によって得られるが、ワッ
クス皮膜の形成はワックスのゴム中への溶解度と浸透性
とによってきまり、ワックスの移行速度は直鎖状飽和炭
化水素が少なくなると減少する。炭素数34〜42の非
直鎖状飽和炭化水素が過剰に存在すると移行速度が遅く
なり、その効果を充分に発揮できない。
【0010】本発明による老化防止剤の製造方法には特
徴はなく、従来の石油系ワックス及び合成ワックスを減
圧蒸留,溶剤脱油法,発汗法,プレス脱油法等を組み合
わせて用いることができる。最終製品の組成はキャピラ
リーガスクロマトグラフ法により所望の組成になるよう
調整する。
徴はなく、従来の石油系ワックス及び合成ワックスを減
圧蒸留,溶剤脱油法,発汗法,プレス脱油法等を組み合
わせて用いることができる。最終製品の組成はキャピラ
リーガスクロマトグラフ法により所望の組成になるよう
調整する。
【0011】本発明において、キャピラリーカラムを取
り付けたガスクロマトグラフ装置によるワックス組成物
の定量に際して、非直鎖状飽和炭化水素の炭素数は、得
られたガスクロマトチャートの直鎖状飽和炭化水素の炭
素数(N)と(N−1)の間の全てのピークを炭素数
(N)の非直鎖状飽和炭化水素とした。また、含有率は
直鎖状飽和炭化水素と非直鎖状飽和炭化水素の合計を1
00%としたときの比率で表す。
り付けたガスクロマトグラフ装置によるワックス組成物
の定量に際して、非直鎖状飽和炭化水素の炭素数は、得
られたガスクロマトチャートの直鎖状飽和炭化水素の炭
素数(N)と(N−1)の間の全てのピークを炭素数
(N)の非直鎖状飽和炭化水素とした。また、含有率は
直鎖状飽和炭化水素と非直鎖状飽和炭化水素の合計を1
00%としたときの比率で表す。
【0012】
【実施例】以下に実施例を通じて本発明を更に詳述する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0013】実施例及び比較例で使用したゴムの配合は
表1に示すとおりである。本発明によるワックス系老化
防止剤の実施例1〜4におけるワックスの組成及び、本
発明の範囲から外れた比較例1〜7におけるワックスの
組成は表2に示したとおりであり、表1のゴムに対する
表2の各組成のワックスの添加量は2.0phrであ
る。これらのゴムの老化試験の結果も表2に示されてい
る。
表1に示すとおりである。本発明によるワックス系老化
防止剤の実施例1〜4におけるワックスの組成及び、本
発明の範囲から外れた比較例1〜7におけるワックスの
組成は表2に示したとおりであり、表1のゴムに対する
表2の各組成のワックスの添加量は2.0phrであ
る。これらのゴムの老化試験の結果も表2に示されてい
る。
【表1】
【表2】 評価は、次に述べる動的耐オゾン試験により行った。加
硫後のゴムシートをJIS1号ダンベルにより打ち抜
き、オゾンウェザーメーターにより、オゾン濃度50p
phm、温度40℃、伸長率10〜30%、伸縮サイク
ル0.5Hzの条件で試験し、亀裂の発生時間を観察し
た。観察は2時間毎に24時間まで行った。亀裂の発生
が遅いほど良好である。実施例1〜4のワックスは何れ
も本発明に規定する成分と含有率を満足しており、表2
から本発明によるワックス系老化防止剤の優れた効果が
判る。表3は、表1のゴム配合からアミン系老化防止剤
3Cを表3に示した量に減らし、市販のワックス(日本
精蝋株式会社製OZOACE)を2.0phr配合した
ゴムに、表2に示した実施例及び試験例の各種ワックス
を添加したときの試験結果を示す。尚、比較例8ではO
ZOACEを2.0phrと3Cを1.5phr添加し
た。
硫後のゴムシートをJIS1号ダンベルにより打ち抜
き、オゾンウェザーメーターにより、オゾン濃度50p
phm、温度40℃、伸長率10〜30%、伸縮サイク
ル0.5Hzの条件で試験し、亀裂の発生時間を観察し
た。観察は2時間毎に24時間まで行った。亀裂の発生
が遅いほど良好である。実施例1〜4のワックスは何れ
も本発明に規定する成分と含有率を満足しており、表2
から本発明によるワックス系老化防止剤の優れた効果が
判る。表3は、表1のゴム配合からアミン系老化防止剤
3Cを表3に示した量に減らし、市販のワックス(日本
精蝋株式会社製OZOACE)を2.0phr配合した
ゴムに、表2に示した実施例及び試験例の各種ワックス
を添加したときの試験結果を示す。尚、比較例8ではO
ZOACEを2.0phrと3Cを1.5phr添加し
た。
【表3】 表3の結果から、3Cを減量しても実施例2のワックス
を3Cの減量分と同等量か1.5倍量程度添加すること
により、従来と同等の動的耐オゾン性を維持できること
が判る。また、3Cを全く使用しない場合においても実
施例2のワックスの添加量を増大することにより良好な
動的耐オゾン性が得られたことが判る。実施例1〜3の
ワックスを過剰量添加することによって動的耐オゾン性
は向上している。しかし、比較例2,3,7のワックス
を過剰量添加した場合には3Cの減量による影響を大き
く受けて、耐オゾン性が低下していることが判る。以上
の結果から、本発明によるワックス系老化防止剤が、優
れた動的条件下での老化防止効果を有することが理解さ
れよう。
を3Cの減量分と同等量か1.5倍量程度添加すること
により、従来と同等の動的耐オゾン性を維持できること
が判る。また、3Cを全く使用しない場合においても実
施例2のワックスの添加量を増大することにより良好な
動的耐オゾン性が得られたことが判る。実施例1〜3の
ワックスを過剰量添加することによって動的耐オゾン性
は向上している。しかし、比較例2,3,7のワックス
を過剰量添加した場合には3Cの減量による影響を大き
く受けて、耐オゾン性が低下していることが判る。以上
の結果から、本発明によるワックス系老化防止剤が、優
れた動的条件下での老化防止効果を有することが理解さ
れよう。
【発明の効果】本発明によってそうせられる効果は下記
のとおりである。 (1)動的条件下での老化防止効果を有するワックス系
老化防止剤が提供できる。 (2)これにより、ゴム製品の変色の原因となるアミン
系老化防止剤の使用量を最少化もしくはゼロにすること
ができる。 (3)またアミン系老化防止剤に比して、本発明のワッ
クス系老化防止剤は廉価に製造できるので、経済的にも
有利である。
のとおりである。 (1)動的条件下での老化防止効果を有するワックス系
老化防止剤が提供できる。 (2)これにより、ゴム製品の変色の原因となるアミン
系老化防止剤の使用量を最少化もしくはゼロにすること
ができる。 (3)またアミン系老化防止剤に比して、本発明のワッ
クス系老化防止剤は廉価に製造できるので、経済的にも
有利である。
Claims (1)
- 【請求項1】 炭素数34〜42の非直鎖状飽和炭化
水素を20〜70重量%含有し、かつ直鎖状飽和炭化水
素を少なくとも10重量%含有することを特徴とするワ
ックス系ゴム老化防止剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15436392A JPH05320430A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | ワックス系ゴム老化防止剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15436392A JPH05320430A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | ワックス系ゴム老化防止剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05320430A true JPH05320430A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=15582525
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15436392A Withdrawn JPH05320430A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | ワックス系ゴム老化防止剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05320430A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102015215152A1 (de) * | 2015-08-07 | 2017-02-09 | Continental Reifen Deutschland Gmbh | Kautschukmischung und Fahrzeugreifen |
WO2018074320A1 (ja) * | 2016-10-19 | 2018-04-26 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物およびタイヤ |
-
1992
- 1992-05-21 JP JP15436392A patent/JPH05320430A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102015215152A1 (de) * | 2015-08-07 | 2017-02-09 | Continental Reifen Deutschland Gmbh | Kautschukmischung und Fahrzeugreifen |
WO2018074320A1 (ja) * | 2016-10-19 | 2018-04-26 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物およびタイヤ |
US10662319B2 (en) | 2016-10-19 | 2020-05-26 | Bridgestone Corporation | Rubber composition and tire |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990803 |