JPH05318977A - 筆記用ペン先 - Google Patents

筆記用ペン先

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JPH05318977A
JPH05318977A JP4127619A JP12761992A JPH05318977A JP H05318977 A JPH05318977 A JP H05318977A JP 4127619 A JP4127619 A JP 4127619A JP 12761992 A JP12761992 A JP 12761992A JP H05318977 A JPH05318977 A JP H05318977A
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groove end
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 筆記面部におけるインキ溝端部の開口面積の
減少にともなうインキフローの減少を、インキ溝におけ
る筆記面部側の溝端を閉塞させた頂部によって解決し
て、相反するインキフローおよび筆記抵抗ともに優れて
いるものとする。 【構成】 ペン先の先端の大略砲弾形状筆記面部にイン
キ溝端部を同筆記面部における頂部以外の同頂部周りに
位置させてそれぞれ開口形成し、各インキ溝端部を前記
頂部の裏側まで到達したインキ溝によりペン先内部で相
互に連通状に形成した。頂部の厚さは0.02〜0.3mm であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプロッター用、線引き
用、一般筆記用として有益な筆記用ペン先に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維、プラスチックス、金属、セラミッ
クスなどの各種素材からなるペン体があり、特に近年で
は、プロッターなどの高速筆記仕様(インキ引出し性、
耐磨耗性、芯折れ強度、硬度など)のものの開発が急が
れ、硬質プラスチックス製のものや、金属,セラミック
スなどの無機質製のものが注目を集めている。(たとえ
ば、特開平1-146797号公報参照)
【0003】そして、プロッターなどの高速筆記仕様の
ものでは、高い芯折れ強度と頂部強度を求められてお
り、将来的には筆記スピードの高速化がさらに促進する
傾向にある。
【0004】ところが、ペン先の素材硬度が高いものほ
ど、筆記途中に筆線幅が乱れたりカスレたりする事故が
発生し、最悪の場合には書けなくなったりする問題があ
る。この問題は筆記対象物が紙である場合に顕著であ
る。問題発生の原因を調べたところ、紙表面の繊維がペ
ン先の筆記面部におけるインキ溝の開口端すなわちエッ
ジで削り取られて、インキと混じり合ったゲル状のもの
となり、インキ溝の開口部分に入り込んで詰まった状態
になっていることが確認された。また、紙質によっては
紙の巻き込み現象が発生している。
【0005】そこで考えられることは、たとえば特公昭
49-2132 号公報の第6図に例示されているように、複数
のインキ溝が筆記面部における頂部を避けて周りに開口
した態様に押出し成型する。この様な態様のものであれ
ば、ペン先の素材硬度が高いものであっても、頂部には
インキ溝端部が開口していないため、筆記抵抗の軽減と
繊維屑の発生の減少を期待することが出来る。
【0006】しかしながら、インキ溝が複数にブロック
化されて、その供給断面積が絶対的に減少しているため
に、インキフローが低下し、十分なインキ流出量を得ら
れずに筆線がカスレたり線幅が乱れたりする。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】解決しようとする課
題は、筆記抵抗を軽減させようとするとインキフローが
低下してしまうこと、そして、インキフローを高めよう
とすれば紙質やペン先の素材硬度によって避けられない
繊維屑の発生を減少できないことである。
【0008】
【問題点を解決するための手段】前記の課題を解決する
ために、ペン軸線方向のインキ溝における筆記面部側の
溝端を頂部で閉塞し、この筆記面部に同筆記面部の前記
頂部を避けて適宜数のインキ溝端部を前記インキ溝と連
通状に開口形成したものであり、筆記面部におけるイン
キ溝端部の開口面積の減少にともなうインキフローの減
少を、インキ溝における筆記面部側の溝端を閉塞させた
頂部によって解決したものである。
【0009】さらに詳しくは、ペン先の先端の大略砲弾
形状筆記面部にインキ溝端部を同筆記面部における頂部
以外の同頂部周りに位置させてそれぞれ開口形成し、各
インキ溝端部を前記頂部の裏側まで到達したインキ溝に
よりペン先内部で相互に連通状に形成したことを特徴と
する。
【0010】筆記面部における頂部の厚さは0.02〜0.3m
m 、望ましくは0.06mm以内であり、インキフローが低下
しない範囲にしてある。そして、同厚さが下限値を下回
る場合には、頂部強度を維持できなくなり、筆記時にお
ける衝撃圧力に耐えられない。また、同厚さが上限値を
上回る場合には、インキ供給能力が低下するのを避けら
れず、特に高速筆記時における筆跡のカスレが著しく実
用に供し得ない。
【0011】筆記面部におけるインキ溝端部の配列態様
は、放射状あるいは同心円状または両者の組み合わせに
よるもの等が挙げられる。ペン先の横断面輪郭形状は円
形状、四角や三角の角形状など任意であり制限されな
い。材質としては、硬質プラスチックス、金属、セラミ
ックスなどの各種素材が挙げられるが、用途に応じて適
宜選択される。
【0012】
【作用】筆記状態では、大略砲弾形状の筆記面部におけ
る頂部が紙面に接して、同頂部にはインキ溝端部が開口
していないため、筆記抵抗が軽微で筆感が良好である
し、筆記面が紙であっても紙面を傷付ける度合いが少な
く繊維屑の発生は僅かであり、且つ各インキ溝端部は頂
部の裏側まで到達しているインキ溝によって相互に連通
して、各インキ溝端部の深さが実質的に頂部の厚さ相当
になっていることにより、インキフローが低下せず、イ
ンキはインキ引出し空間を経てインキ溝開口縁から毛細
管作用によって良好に引出される。
【0013】さらに、インキ溝端部の溝面積はインキ溝
の溝面積より狭いので、インキドロップを発生しにく
く、初筆からインキが紙面に十分に供給され、インキが
潤滑剤の役目を果たして、紙面を溝内に巻き込むことが
なく、断続的な筆記において特に有効である。また、イ
ンキ溝端部の溝面積は少ないにも拘らず、キャップを外
した状態でも、インキは頂部裏側まで到達しているイン
キ溝により十分供給されるので、インキが乾燥固化する
ことがなく、初筆からインキが紙面に十分に供給され
る。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0015】図1の(A)および(B)に例示した第1
実施例のペン先1は、成型金型により射出成型した金属
微粒子の焼結体製のもので、大略砲弾形状の筆記面部2
における頂部2a周りには各インキ溝端部3aを八方に等角
度状に開口形成してある。
【0016】そして、各インキ溝端部3aは、放射方向に
沿う大略長方形状で、溝巾Lを0.04mmに形成すると共
に、各インキ溝端部3aはペン先1内部の軸線方向に沿う
インキ溝3と軸線方向にそれぞれ連通させて形成してあ
る。
【0017】インキ溝3は頂部2aの裏側まで達してい
て、中心溝部3cから八方に放射状に伸びるスリット状溝
部3dがインキ溝端部3aとそれぞれ軸線方向に連通して、
頂部2aの裏側で各インキ溝端部3aが相互に連通するよう
に形成しており、この頂部2aの厚みは0.05mmにしてあ
る。
【0018】また、インキ溝端部3aは、好ましくは図1
の(C)に例示したように、開口縁3bを曲率半径R0.03
mmに面取りしてゴミ誘導面部4を形成しても良く、この
場合には、開口縁3bによって掻き出されるゴミがインキ
溝端部3aから引き出されるインキに混ざりゴミ誘導面部
4を伝って筆記面部2側に導き出され易くなる。
【0019】この第1実施例のものでは、筆記抵抗が軽
微で筆感が良好であるし、筆記面が紙であっても紙面を
傷付ける度合いが少なく繊維屑の発生は僅かである。し
かも、インキは頂部2a裏側で相互に連通状のインキ溝端
部3aを経て開口縁3bから毛細管作用によって良好に引出
されるので、インキフローが優れていて、ペン先を立て
た鉛直状態から50度ぐらいまでの間の所望の筆記角で自
由に筆記可能であり、且つドレインバックが生じないた
め、筆記開始時に筆跡がカスレる等の不都合がない。
【0020】そして、開口縁3bを滑らかな曲面状に面取
りしたことにより、筆記にともなう繊維屑の発生を抑止
し得るし、筆感も滑らかになる。もし、筆記時に繊維屑
等のゴミが発生しても、そのゴミはゴミ誘導面部4に沿
いインキに混じって筆記方向の反対側に移動して、イン
キ溝端部3aの開口縁3bより引き出されるインキとともに
ゴミ誘導面部4に沿い導き出されて排除されるので、ゴ
ミがインキ溝端部3aに入り込まず、ゴミ詰まりが無い。
【0021】ゴミ詰まりが無くて、筆感が滑らかで、且
つ耐摩耗性に優れていると共にドレインバックがなく、
インキフローが優れているため、柔らかい紙面のものか
ら堅い筆記面のものまで自在に筆記可能であり、一般筆
記用はもとよりプロッター用に好適である。
【0022】特に、ペン先構造が単純化していて、複雑
でないため、高精度の品質を有し、前記の作用・効果を
確実なものとすると共に成型容易で経済的効果の面でも
優れている特徴がある。
【0023】図2の(A)および(B)に例示した第2
実施例のペン先1は、構成が第1実施例のものと基本的
に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相
違する構成について説明する。
【0024】ペン先1の頂部2aはその裏面部分を中心溝
部3c側に突出状に成型しており、この頂部2aの厚さは0.
26mmであり、開口縁3bを曲率半径R0.09mmに面取りして
ある。
【0025】この第2実施例のものも、前記第1実施例
のものと同様の作用・効果を有し、特に、頂部2aが厚い
から、ペンがアップ・ダウンして筆記面に当った際にお
ける衝撃に耐えて、プロッター用に好適である。
【0026】図3の(A)および(B)に例示した第3
実施例のペン先1は、構成が第1実施例のものと基本的
に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相
違する構成について説明する。
【0027】ペン先1の頂部2aは低い丸頭状に成型して
あり、各インキ溝端部3aにおける外側の拡大部3eと、こ
のインキ溝端部3aと軸線方向にそれぞれ連通している各
インキ溝3の外側部分は、それぞれ横断面円形状に成型
して断面積を拡大形成してあり、インキ溝3の外周側に
おけるインキ供給能力を高めている。この頂部2aの厚み
は0.17mmであり、開口縁3bを曲率半径R 0.2mmに面取り
してあり、溝巾Lは0.03mmである。
【0028】この第3実施例のものも、前記第1実施例
のものと同様の作用・効果を有し、特にプロッター用に
好適である。
【0029】図4の(A)および(B)に例示した第4
実施例のペン先1は、構成が第1実施例のものと基本的
に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相
違する構成について説明する。
【0030】インキ溝端部3aは四方に等角度状に開口形
成してあり、この各インキ溝端部3aはそれぞれ放射方向
に蛇行した大略S形状に配設している。インキ溝3にお
けるスリット状溝部分3dは、インキ溝端部3aと軸線方向
に一致している溝部分を、インキ溝端部3aと同形状の横
断面大略S形状に形成してある。頂部2aの厚みは0.08mm
である。
【0031】この第4実施例のものも、前記第1実施例
のものと同様の作用・効果を有しているが、特にS形状
のインキ溝3により、直線状のインキ溝に比べてインキ
溝面積が増すので、インキ流出量が増し、またインキ溝
端部3aに方向性がないので、ゴミも詰まりにくくなって
いる。
【0032】図5の(A)および(B)に例示した第5
実施例のペン先1は、構成が第1実施例のものと基本的
に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相
違する構成について説明する。
【0033】インキ溝端部3aは三方に内外二重状に開口
形成してあり、この内外の各インキ溝端部3aはそれぞれ
大略1/4 円形状で、頂部2aを中心とする同心円状に配設
している。そして、内外に隣り合う三方の各インキ溝端
部3aは頂部2a裏側まで達しているインキ溝3を通じて相
互に連通している。インキ溝3におけるスリット状溝部
分3dは、インキ溝端部3aと軸線方向に一致している溝部
分を、インキ溝端部3aと同形状の横断面大略1/4 円形状
に形成してある。頂部2aの厚みは0.03mmである。
【0034】この第5実施例のものも、前記第1実施例
のものと同様の作用・効果を有するものであり、さら
に、頂部2a回りの筆記方向性が向上している。
【0035】図6の(A)および(B)に例示した第6
実施例のペン先1は、構成が第5実施例のものと基本的
に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相
違する構成について説明する。
【0036】内外のインキ溝端部3aは、内側の各インキ
溝端部3a間の外側に、外側のインキ溝端部3aがそれぞれ
位置して、内側と外側の各インキ溝端部3aの両端部分が
重なり合うように位置する態様に配設してある。開口縁
3bの曲率半径Rを0.1mm に面取りしてあり、溝巾Lは0.
06mmである。
【0037】この第6実施例のものも、前記第5実施例
のものと同様の作用・効果を有するものであり、さら
に、頂部2a回りの筆記方向性が一層向上している。
【0038】図7の(A)および(B)に例示した第7
実施例のペン先1は、構成が第5実施例のものと基本的
に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相
違する構成について説明する。
【0039】インキ溝端部3aは、四方に内外五重状に開
口形成してあり、この内外の各インキ溝端部3aはそれぞ
れ大略1/5 円形状で、頂部2aを中心とする同心円状に配
設している。そして、各インキ溝端部3aは、頂部2a側の
第1略円周状インキ溝端部3aと中側の第3略円周状イン
キ溝端部3aと外側の第5略円周状インキ溝端部3aと、そ
して中側の第2略円周状インキ溝端部3aと第4略円周状
インキ溝端部3aとは、それぞれ内外に隣り合い、且つ第
1,第3,第5インキ溝端部3aの両端部分と第2,第4
インキ溝端部3aの両端部分とは円周方向にはす向いに対
峙している態様に配設してある。頂部2aの厚みは0.06mm
であり、開口縁3bの曲率半径Rを0.08mmに面取りしてあ
り、溝巾Lは0.05mmである。
【0040】この第7実施例のものも、前記第5実施例
のものと同様の作用・効果を有し、さらに第1,第3イ
ンキ溝端部3a間に第2インキ溝端部3aが位置し、第3,
第5インキ溝端部3a間に第4インキ溝端部3aが位置し
て、はす向かいに対峙しているため、筆記時の方向性が
向上している。
【0041】図8の(A)および(B)に例示した第8
実施例のペン先1は、構成が第6実施例のものと基本的
に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相
違する構成について説明する。
【0042】インキ溝端部3aは三方に内外三重状に開口
形成してあり、この内外の各インキ溝端部3aはそれぞれ
大略1/4 円形状で、頂部2aを中心とする同心円状に配設
している。そして、各インキ溝端部3aは、頂部2a側の第
1略円周状インキ溝端部3aの両端部分と外側の第3略円
周状インキ溝端部3aの両端部分との間に、中側の第2略
円周状インキ溝端部3aの両端部分が入り込むように位置
して内外に隣り合う態様に配設してある。開口縁3bを曲
率半径R0.14mmに面取りしてある。
【0043】この第8実施例のものも、前記第6実施例
のものと同様の作用・効果を有し、さらにインキ溝端部
3aが周辺部まで広がっているので、斜め筆記時の安定性
を高めている。
【0044】図9の(A)および(B)に例示した第9
実施例のペン先1は、構成が第5実施例のものと基本的
に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相
違する構成について説明する。
【0045】三方に配設された内外二重状のインキ溝端
部3a間に、放射方向に伸びるインキ溝端部3aをそれぞれ
配設してある。頂部2aの厚みは0.05mmであり、開口縁3b
の曲率半径Rを0.17mmに面取りしてあり、溝巾Lは0.03
mmである。
【0046】この第9実施例のものも、前記第5実施例
のものと同様の作用・効果を有し、さらにインキ溝端部
3aの配列具合により筆記面全体の筆記方向性が向上して
いる。
【0047】図10の(A)および(B)に例示した第10
実施例のペン先1は、構成が第1実施例のものと基本的
に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相
違する構成について説明する。
【0048】インキ溝端部3aが開口している筆記面部2
にはゴミ誘導溝5を、同ゴミ誘導溝5でインキ溝端部3a
の開口縁3bを囲む態様に配設し、このゴミ誘導溝5で囲
まれた開口縁3bと筆記面部2との間にインキ引出し空間
6を形成している。
【0049】ゴミ誘導溝5は筆記面部2とインキ溝端部
3aの開口縁3bとの間に各インキ溝端部3aをそれぞれ取り
囲む態様に凹設して形成しており、このゴミ誘導溝5に
おけるペン先の側方すなわち外周側の溝端面5aはペン先
の側方乃至基端側に向けて傾斜状に形成していて、ゴミ
誘導溝5内のゴミがインキ引出し空間6から引出される
インキに混ざり溝端面5aを伝って溝外に導き出されやす
いようにしている。そして、溝縁は筆記面部2と滑らか
に連なるように丸く面取りしている。このゴミ誘導溝5
の深さは0.04mmである。また、ゴミ誘導溝5はインキ引
出し空間6を兼ねていて、ゴミ誘導溝5を伝ってインキ
が引出されるようにしてある。
【0050】この第10実施例のものも、前記第1実施例
のものと同様の作用・効果を有し、さらに、筆記時に発
生する繊維屑などのゴミは、ゴミ誘導溝5に一時溜めら
れると同時にゴミ誘導溝5に沿いインキに混じって筆記
方向の反対側に移動して、インキ引出し空間6より引出
されるインキとともに導き出されて排除されるので、ゴ
ミがインキ溝開口に入り込まず、ゴミ詰まりが無い。
【0051】ゴミ詰まりが無くて、筆感が滑らかで、且
つ耐摩耗性に優れているため、柔らかい紙面のものから
堅い筆記面のものまで自在に筆記可能であり、一般筆記
用そしてプロッター用に有用である。
【0052】図11の(A)および(B)に例示した第11
実施例のペン先1は、構成が第10実施例のものと基本的
に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相
違する構成について説明する。
【0053】インキ溝端部3aは三方に内外二重状に開口
形成してあり、この内外の各インキ溝端部3aはそれぞれ
大略1/4 円形状で、頂部2aを中心とする同心円状に配設
している。同様に、ゴミ誘導溝5についてもインキ溝端
部3aの開口縁3bを囲む態様の大略1/4 円形状に形成して
ある。そして、内外に隣り合う三方の各インキ溝端部3a
は頂部2a裏側まで達しているインキ溝3を通じて相互に
連通している。インキ溝3におけるスリット状溝部分3d
は、インキ溝端部3aと軸線方向に一致している溝部分
を、インキ溝端部3aと同形状の横断面大略1/4 円形状に
形成してある。開口縁3bを曲率半径R0.03mmに面取りし
てあり、ゴミ誘導溝5は巾Lを0.05mm、深さを0.12mmに
してある。
【0054】この第11実施例のものも、前記第10実施例
のものと同様の作用・効果を有するものであり、さら
に、頂部2a回りの筆記方向性が向上している。
【0055】図12の(A)および(B)に例示した第12
実施例のペン先1は、構成が第10実施例のものと基本的
に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相
違する構成について説明する。
【0056】頂部2aの周りにおける八方のインキ溝端部
3aは、その一部の四方のインキ溝端部3aについて、頂部
2aの裏側で相互に連通させて形成してある。そのため、
この四方のインキ溝端部3aと軸線方向に連通している独
立溝状の各インキ溝3は、求心方向に伸びて交差して且
つ頂部2aの裏側まで達しているスリット状溝部3dを経て
相互に連通形成してある。頂部2aの厚さは0.15mmであ
り、開口縁3bを曲率半径R0.04mmに面取りしてあり、ゴ
ミ誘導溝5の巾は0.08mmである。
【0057】この第12実施例のものも、前記第10実施例
のものと同様の作用・効果を有し、さらに、一部のイン
キ溝端部3aが頂部の裏側で相互に連通していて、スリッ
ト状溝部3dおよびインキ溝3を通じてインキを十分に供
給されるので、インキフローの低下がなく、インキの引
き出し不足による筆線のカスレや線幅が乱れるようなこ
とがない。
【0058】図13の(A)および(B)に例示した第13
実施例のペン先1は、構成が第11実施例のものと基本的
に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相
違する構成について説明する。
【0059】内側の三方のインキ溝端部3aは頂部2aの裏
側で相互に連通させて形成してある。そのため、この三
方のインキ溝端部3aと軸線方向に連通している独立溝状
の各インキ溝3は、求心方向に伸びて交差して且つ頂部
2aの裏側まで達しているスリット状溝部3dで相互に連通
形成してある。頂部2aの厚さは0.04mmにし、開口縁3bを
曲率半径R0.11mmに面取りしてあり、ゴミ誘導溝5は巾
を0.09mmに、深さを0.02mmにしてある。
【0060】この第13実施例のものも、前記第11実施例
のものと同様の作用・効果を有するものであり、インキ
フローについても、一部のインキ溝端部3aが頂部の裏側
で相互に連通していて、スリット状溝部3dおよびインキ
溝3を通じてインキを十分に供給されるので、インキフ
ローの低下がなく、インキの引き出し不足による筆線の
カスレや線幅が乱れるようなことがない。
【0061】図14の(A)および(B)に例示した第14
実施例のペン先1は、構成が第10実施例のものと基本的
に同じであるため、共通する構成の説明を省略して、相
違する構成について説明する。
【0062】三方に配設された内外二重状のインキ溝端
部3a間に、放射方向に伸びるインキ溝端部3aをそれぞれ
配設すると共に、この三方の放射状のインキ溝端部3aは
頂部2aの裏側で相互に連通させて形成してある。そし
て、放射状の各インキ溝端部3aと軸線方向に連通してい
る独立溝状の各インキ溝3は、求心方向に伸びて交差し
て且つ頂部2aの裏側まで達しているスリット状溝部3dで
相互に連通形成してある。頂部2aの厚さは0.04mmにし、
開口縁3bを曲率半径R0.05mmに面取りしてあり、ゴミ誘
導溝5は巾を0.05mmに、深さを0.03mmにしてある。
【0063】この第14実施例のものも、前記第10実施例
のものと同様の作用・効果を有するものであり、インキ
フローについても、一部のインキ溝端部3aが頂部の裏側
で相互に連通していて、スリット状溝部3dおよびインキ
溝3を通じてインキを十分に供給されるので、インキフ
ローの低下がなく、インキの引き出し不足による筆線の
カスレや線幅が乱れるようなことがない。
【0064】図15の(A)および(B)に例示した第15
実施例のペン先1は、構成が前記第1実施例のものと基
本的に同一であるため、共通する構成の説明を省略し、
相違している構成について以下に説明する。
【0065】筆記面部2における頂部2a周りには各イン
キ溝端部3aを、頂部中心Oに近い位置と頂部中心Oから
遠い位置とに交互させて、放射方向に沿い八方に等角度
状に開口形成してある。インキ溝3は頂部2a裏側まで達
しており、この頂部2aにおける裏側で各インキ溝端部3a
がインキ溝3を通じて相互に連通するようにしてある。
頂部2aの厚さは0.04mmにしている。この頂部2aの裏側ま
で到達しているインキ溝3は横断面形状が、軸線箇所の
中心溝部3cと、この中心溝部3cから放射状に八方に伸び
るスリット状溝部分3dとで形成していて、各スリット状
溝部分3dはインキ溝端部3aと軸線方向に一致している。
開口縁3bを曲率半径R0.06mmに面取りしてあり、溝巾L
は0.05mmである。
【0066】この第15実施例のものは、前記第1実施例
のものと同様の作用効果を有し、さらに、各インキ溝端
部3aが頂部中心Oに近い位置と同中心Oから遠い位置と
に交互に位置しているので、頂部中心O側に近い各イン
キ溝端部3aの端部分間、そして隣り合うインキ溝端部3a
間はそれぞれ広がり、しかも頂部中心Oから遠い位置に
あるインキ溝端部3aが近い位置のインキ溝端部3aよりも
頂部中心Oから離れている分について、限られた頂部2a
周りの非開口面域を増加することができるので、筆記面
部2には紙面を削り取る爪がほとんど存在しなくなり、
繊維屑の発生は減少し、紙面の巻き込み現象はなくな
り、このことにより、頂部2aの非開口面域が増加するに
も拘らず筆記抵抗は軽減する。
【0067】図16の(A)および(B)に例示した第16
実施例のペン先1は、構成が前記第15実施例のものと基
本的に同一であるため、共通する構成の説明を省略し、
相違している構成について以下に説明する。
【0068】各インキ溝端部3aにはゴミ誘導溝5を配設
してある。このゴミ誘導溝5はインキ溝端部3aの開口縁
に沿い凹設形成してあり、インキ溝端部3aの開口縁は筆
記面部2と滑らかに連なるように丸く面取りしている。
そして、インキ溝端部3a内のゴミが同端部3aから引出さ
れるインキに混ざりゴミ誘導溝5を伝って同端部3a外に
導き出されやすいようにしている。頂部2aの厚さは0.12
mmであり、ゴミ誘導溝5の巾は0.08mmで、その深さは0.
04mmである。
【0069】この第16実施例のものは、前記第15実施例
のものと同様の作用効果を有し、さらに、たとえ悪条件
が重なって筆記時に発生する繊維屑などのゴミが出て
も、ゴミ誘導溝5に一時溜められると同時にゴミ誘導溝
5に沿いインキに混じって筆記方向の反対側に移動し
て、インキ溝端部3aより引出されるインキとともに導き
出されて排除されるので、ゴミがインキ溝端部3aに入り
込まず、ゴミ詰まりが無い。
【0070】図17に例示した第17実施例のペン先1は、
ペン軸筒に挿着される胴部7先における筆記面部2の元
側の顎部8を多角錐形状に形成した態様を示しており、
適宜の形態に装飾可能である。
【0071】また、図1〜図16に例示した各実施例のも
ので、そのインキ溝端部3aにおける面取りの有無、ゴミ
誘導溝の有無は任意であり、本発明の主旨を変更しない
限り自由である。
【0072】
【発明の効果】
イ.請求項1により、筆記時には、インキ溝端部が開口
していない頂部が筆記面に接するため、筆記抵抗が軽微
で滑らかな筆運びを得ることができ、しかも、この頂部
の裏側では十分なインキ供給能力を有するインキ溝が各
インキ溝端部を相互に連通させていて、各インキ溝端部
に対してインキを十分に供給するようにしているため、
インキフローの低下がなく、インキの引き出し不足によ
る筆線のカスレや線幅が乱れることがない。
【0073】ロ.同項により、筆記抵抗が軽微であるか
ら、繊維屑の発生度合を軽減でき、繊維屑による目詰ま
りがない。そして、インキ溝端部の溝面積はインキ溝の
溝面積より狭いので、インキドロップを発生しにくく、
初筆からインキが紙面に十分に供給され、インキが潤滑
剤の役目を果たして、紙面を溝内に巻き込むことがな
く、断続的な筆記において特に有効である。また、イン
キ溝端部の溝面積は少ないにも拘らず、キャップを外し
た状態でも、インキは頂部裏側まで到達しているインキ
溝により十分供給されるので、インキが乾燥固化するこ
とがなく、初筆からインキが紙面に十分に供給される特
徴がある。
【0074】ハ.同項により、ペン先素材について、硬
質プラスチックス,金属,セラミックスなどの所望の硬
度の各種素材を選択でき、一般筆記用のものから線引き
用さらにプロッターなどの高速筆記用のものまで、各種
の用途に対応することができる。
【0075】ニ.請求項2により、頂部厚みが0.02〜0.
3mm であるから、市販のボールペンに使用される超硬ボ
ール径(最小径0.3mm )以下の頂部厚みを有する硬質筆
記具を得ることができる。しかも前記超硬ボールのもの
に比べて、インキ供給能力が高く優れていると共に、超
硬ボールのものを含めた先行例には求めることができな
い前記作用効果を有するペン先を、公知の製法である射
出成型によって容易に成型できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第1実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。(C)は(A)のc−c線に沿える部分拡
大断面図。
【図2】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第2実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図3】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第3実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図4】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第4実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図5】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第5実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図6】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第6実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図7】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第7実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図8】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第8実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図9】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第9実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図10】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第10実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。(C)は(A)のc−c線に沿える部分拡
大断面図。
【図11】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第11実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図12】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第12実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縮小縦断面図。
【図13】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第13実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図14】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第14実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図15】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第15実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図16】 (A)は本発明の筆記用ペン先の第16実施例
を示す筆先の正面図。(B)は(A)のb−b線に沿え
る縦断面図。
【図17】 本発明の筆記用ペン先の第17実施例を示す斜
視図。
【符号の説明】
1 ペン先 2 筆記面部 2a 筆記面部の頂部 3 インキ溝 3a インキ溝のインキ溝端部 3b インキ溝の
開口縁 3c インキ溝の中心溝部 3d インキ溝の
スリット状溝部分 3e インキ溝端部の拡大部 4 ゴミ誘導面
部 5 ゴミ誘導溝 5a ゴミ誘導溝
の溝端部 6 インキ引出し空間 7 ペン先の胴
部 8 ペン先の顎部 L インキ溝端
部の溝幅 R 開口縁の屈曲半径 O 頂部の中心
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1 ペン先 2 筆記面部 2a 筆記面部の頂部 3 インキ溝 3a インキ溝のインキ溝端部 3b インキ溝の開
口縁 3c インキ溝の中心溝部 3d インキ溝のス
リット状溝部分 3e インキ溝端部の拡大部 4 ゴミ誘導面部 5 ゴミ誘導溝 5a ゴミ誘導溝の
溝端部 6 インキ引出し空間 7 ペン先の胴部 8 ペン先の顎部 L インキ溝端部
の溝幅 R 開口縁の曲率半径 O 頂部の中心

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペン先の先端の大略砲弾形状筆記面部に
    インキ溝端部を同筆記面部における頂部以外の同頂部周
    りに位置させてそれぞれ開口形成し、各インキ溝端部を
    前記頂部の裏側まで到達したインキ溝によりペン先内部
    で相互に連通状に形成したことを特徴とする筆記用ペン
    先。
  2. 【請求項2】 頂部の厚さが0.02〜0.3mm であることを
    特徴とする請求項1記載の筆記用ペン先。
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