JPH05317985A - 繊維強化金属製品の成形方法 - Google Patents

繊維強化金属製品の成形方法

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JPH05317985A
JPH05317985A JP4123712A JP12371292A JPH05317985A JP H05317985 A JPH05317985 A JP H05317985A JP 4123712 A JP4123712 A JP 4123712A JP 12371292 A JP12371292 A JP 12371292A JP H05317985 A JPH05317985 A JP H05317985A
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JP
Japan
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capsule
molding
product
fiber
intermediate member
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Pending
Application number
JP4123712A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Honma
間 康 志 本
Masaru Inomata
股 勝 猪
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械加工の際に発生する製品近傍の層間剥離
を防止でき、また、軽量化としての繊維強化金属の特性
を十分生かした製品を低コストで製造することができ
る。 【構成】 円筒部材を縦に分割した中間部材3を外側カ
プセル2の内側に配置し、この中間部材3の内側に同心
に、薄肉材料で断面形状を星形に成形した筒状内側カプ
セル4を配置して形成される成形用カプセル装置の中間
部材3と筒状内側カプセル4の間に繊維強化金属素材5
を封入し、筒状内側カプセルの内側を静水圧成形手段に
より加熱条件下で加圧成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静水圧成形手段を利用
して、たとえば長繊維強化金属製円筒製品を成形加工す
るための繊維強化金属製品の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】強化金属製円筒製品の成形に、内側カプ
セルと外側カプセルを有するカプセル装置を用いた静水
圧成形手段を利用する成形方法は知られている。この静
水圧成形方法は、カプセル装置の外側カプセルを剛性の
高い材料で形成し、内側カプセルを剛性の低い材料で形
成し、内側カプセルと外側カプセルの間に繊維強化金属
素材を充填した後、内部を真空排気しかつ密封し、カプ
セル装置の外部からの加熱および加圧により成形を行な
うものであり、繊維強化金属素材は、この外部からの加
熱および加圧による内側カプセルの変形により成形圧力
を受けて成形加工され、成形された強化金属製円筒製品
は、カプセルを機械加工により除去することで取り出さ
れる。
【0003】上記静水圧成形手段を利用する成形方法で
は、成形圧力が約1000kg/cm2 と超高圧である
ため、剛性の高い外側カプセル自体も変形し、所定の形
状の製品が成形のみにより得ることができず、成形後に
製品を機械加工手段により仕上げる工程を必要とする。
このため、剛性の低い内側カプセルのみが変形するよう
に、内側カプセルを薄肉にして低圧成形する方法も提案
されているが、円筒状カプセルでは、これ自体を変形さ
せる成形圧力が費やされたり、成形時の体積収縮率が大
きい繊維強化金属素材では、内側カプセルの変形量が不
足し、繊維強化金属素材に十分な成形圧力が与えられな
いことがある。
【0004】また、特開平2−104463号公報に記
載されている繊維強化金属製品の成形方法のように、カ
プセル装置の内側カプセルまたは外側カプセルに隣接し
て変形防止部材を配置し、成形時の体積収縮率が大きい
繊維強化金属素材でも、すぐれた成形品質を得ることが
でき、成形品取出しのための機械加工における層間剥離
を防ぐようにするものは知られているが、この場合で
も、最終的に製品取出しの機械加工の際には、変形防止
部材も同時に切削することで製品の外径寸法を整える必
要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の成形方法では、
繊維強化金属製品を成形するたびに、カプセルが使い捨
てとなり、また、成形品取出しおよび精度確保のための
機械加工が必要となり、コスト高につながっている。
【0006】また、これら機械加工を行う際には、切削
熱による熱応力や切削工具の食い込みにより、繊維強化
金属製品の表面近傍に層間剥離が生じ、繊維強化金属製
品の表面に割れやめくれができてしまうことがある。こ
の繊維強化金属製品の表面の割れやめくれを防止するた
めに、マトリックス金属の多い層を同時に成形したり、
マトリックス金属と同種の材料を用い成形中に製品の一
部となるライナをカプセルに接合して仕上げ加工する方
法もあるが、いずれの方法も、製品を損傷しないよう
に、精度の高い機械加工条件が要求され、かつマトリッ
クス金属の多い層が残留し、製品重量の増加につなが
り、繊維強化金属の特性を十分生かしているものではな
い。
【0007】本発明は上記した点に鑑みてなされたもの
で、成形品を機械加工を必要とすることなく取出すこと
ができ、軽量化としての繊維強化金属の特性を十分生か
すことを可能にする繊維強化金属製品の成形方法を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維強化金属製
品の成形方法は、内側カプセルと外側カプセルで形成さ
れる成形用カプセル装置の内部に繊維強化金属素材を封
入し、加熱条件下で成形用カプセル装置を加圧して成形
を行う静水圧成形による繊維強化金属製品の成形方法に
おいて、円筒部材を縦に分割した中間部材を外側カプセ
ルの内側に配置し、この中間部材の内側に同心に、薄肉
材料で断面形状を星形に成形した筒状内側カプセルを配
置し、中間部材と筒状内側カプセルの間に繊維強化金属
素材を封入し、筒状内側カプセルの内側を静水圧成形手
段により加圧することを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明の繊維強化金属製品の成形方法では、成
形圧力が低いため、円筒部材を縦に分割した中間部材お
よび外側カプセルは変形せず、内側カプセルのみが変形
し、内側カプセルは薄肉材料で断面形状を星形に成形し
た筒状をなしているので、変形に要する圧力はほとんど
零に等しく、低圧成形であっても、圧力を有効に製品成
形に寄与し、成形時の体積収縮率が大きい繊維強化金属
素材であっても、内側カプセルの変形能が不足すること
はなく、製品取出しを外側カプセルから中間部材を抜き
取り、中間部材を分割することで製品を機械加工を必要
とすることなく取出すことができる。
【0010】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面につき説明す
る。図1は本発明の繊維強化金属製品の成形方法に用い
られる成形治具を示し、この成形治具1は、耐熱鋼材料
を素材として円筒形に成形された外側カプセル2と、こ
の外側カプセル2の内側に配置された中間部材3と、こ
の中間部材3の内側に同心に配置された筒状内側カプセ
ル4とから構成されている。上記中間部材3は、耐熱鋼
材料の円筒形体を2つの半体3a,3bに分割して構成
されいる。この中間部材3を構成する分割片の数は、製
品形状に応じて変えられるものである。また、この中間
部材3の長さは、外側カプセル2の長さより短く設定さ
れていて、この中間部材3と外側カプセル2の間に形成
される環状空間に筒状内側カプセル4の急激な変形を防
止するための分割型円筒状スペーサ6が配置されてい
る。また、外側カプセル2の端部にはねじ面が形成され
ていて、このねじ面に排気口7を設けたサイドクロージ
ャー8がガスシール材9を介して螺着される。上記筒状
内側カプセル4は、厚さ0.15ミリの耐熱鋼箔材を断
面形状が星形になるように成形したものであり、全体と
しての外面長さは、最終製品の内径寸法に対応した長さ
に設定されている。すなわち、内側カプセル4の外面全
長を最終製品の内周面長さを見込んだ長さとすること
で、体積収縮率の大きい素材を使用する場合でも、内側
カプセルの変形能が不足することはない。そして、中間
部材3と筒状内側カプセル4との間に繊維強化金属素材
5が充填される。この繊維強化金属素材5は、たとえ
ば、直径140ミクロンの炭化珪素繊維にアルミニウム
またはアルミニウム合金をプラズマスプレーしたシート
状プリフォームである。
【0011】つぎに作用を説明する。まず、成形治具1
を構成する外側カプセル2、中間部材3および内側カプ
セル4の面に、構成部材同士の焼き付け、構成部材と繊
維強化金属素材の接合を防ぐための離型処理を施す。
【0012】つぎに、シート状プリフォームの繊維強化
金属素材5を、内側カプセル4の外面に所定数だけ巻き
付け、この繊維強化金属素材5を巻き付けた筒状内側カ
プセル4の外側に分割型中間部材3を被せる。この分割
型中間部材3の両側に分割型円筒状スペーサ6を配置し
て、内側カプセル4の急激な変形を防止するようにす
る。このようにして形成された組立て体を、外側カプセ
ル2の中に挿入し、外側カプセル2の端部にサイドクロ
ージャー8をガスシール材9を介して螺着し、サイドク
ロージャー8と内側カプセル4を溶接手段により結合す
ることにより成形治具が構成される。
【0013】このように組み立てられた成形治具を、図
示しない成形装置の内部に設置し、サイドクロージャー
8の排気口7から成形治具内部の空気を排出しながら、
内側カプセル4の内部に630℃〜650℃の成形温度
および50kg/cm2 の圧力を負荷する。これによ
り、剛性の低い内側カプセル4は、図2で矢印で示す方
向に押圧変形し、内側カプセル4に巻き付けられた繊維
強化金属素材5は、図3に示すように分割型中間部材3
の内面に押し付けられ、シート状プリフォームの繊維強
化金属素材5の円筒製品が成形される。
【0014】成形された円筒製品の成形治具からの取り
出しは、サイドクロージャー8と内側カプセル4の溶接
結合部を切り離し、サイドクロージャー8を外側カプセ
ル2から外し、分割型円筒状スペーサ6および分割型中
間部材3を外側カプセル2から抜き取り、分割型中間部
材3を分割することで行われる。この成形円筒製品の内
面には内側カプセル4が付着しているが、この内側カプ
セル4は薄肉であるため、成形円筒製品から通常の機械
加工を必要とすることなく容易に切断することができ
る。
【0015】このように、成形円筒製品の成形治具から
の取り出しに、機械加工を必要としないため、成形品の
表面に剥離がなく、マトリックス金属の多い層を同時に
成形する必要がなく軽量化としての繊維強化金属の特性
を十分に生かすことができ、また、内側カプセル以外の
部材は再利用可能であるから、低コストで高品質の長繊
維強化金属製円筒製品を成形することができる。
【0016】なお、中間部材は分割タイプであるが、低
い圧力の静水圧成形手段で行われ、また、中間部材は、
剛性の高い外側カプセルにより拘束されているのて、製
品の寸法精度が低下することはない。
【0017】上記実施例では、マトリックス金属とし
て、アルミニウムまたはアルミニウム合金を使用した
が、マグネシウムやチタン合金等を使用してもよく、ま
た、強化繊維としては、炭化珪素以外の繊維、たとえば
炭素系やボロン系の繊維も使用可能である。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、成形
品を機械加工を必要とすることなく取出すことができる
ため、機械加工の際に発生する製品近傍の層間剥離を防
止でき、また、仕上げ代としてのマトリックス金属多層
部を設ける必要がないため、軽量化としての繊維強化金
属の特性を十分生かした製品を低コストで製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】繊維強化金属素材を配置した成形治具の一部を
破断して示す図
【図2】同成形治具の成形前の状態を示す図
【図3】同成形治具の成形後の状態を示す図
【符号の説明】
1 成形治具 2 外側カプセル 3 中間部材 4 内側カプセル 5 繊維強化金属素材 6 分割型円筒状スペーサ 8 サイドクロージャー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内側カプセルと外側カプセルで形成される
    成形用カプセル装置の内部に繊維強化金属素材を封入
    し、加熱条件下で成形用カプセル装置を加圧して成形を
    行う静水圧成形による繊維強化金属製品の成形方法にお
    いて、円筒部材を縦に分割した中間部材を外側カプセル
    の内側に配置し、この中間部材の内側に同心に、薄肉材
    料で断面形状を星形に成形した筒状内側カプセルを配置
    し、中間部材と筒状内側カプセルの間に繊維強化金属素
    材を封入し、筒状内側カプセルの内側を静水圧成形手段
    により加圧することを特徴とする繊維強化金属製品の成
    形方法。
JP4123712A 1992-05-15 1992-05-15 繊維強化金属製品の成形方法 Pending JPH05317985A (ja)

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