JP2535316B2 - 繊維強化金属製中空ストラット部品の製造方法 - Google Patents

繊維強化金属製中空ストラット部品の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、航空機の脚構造材やエ
ンジン支持部材,宇宙機器の構造材,例えば宇宙ステー
ションの構造材,宇宙ロボットのアーム等に用いる為の
繊維強化金属製中空ストラット部品の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の繊維強化金属製中空ストラット部
品の製造方法として、特公平3−13943号公報に記
載の繊維強化金属製品の成形方法がある。この成形方法
は、図6及び図7に示すように内側カプセル2と外側カ
プセル1で形成される成形用カプセル装置6の内部に、
繊維強化金属素材3を封入し、加熱条件下で前記カプセ
ル装置6の外部から加圧して成形を行う静水圧成形(等
方圧成形)による繊維強化金属製品の成形方法におい
て、前記カプセル装置6内で、前記外側カプセル1と前
記内側カプセル2のいずれか一方に隣接して、成形温度
条件で前記カプセルの材料より高い剛性を有する材料の
変形防止部材(中子)4を配置し、前記外側カプセル1
と前記内側カプセル2との間に前記繊維強化金属素材3
を封入して、静水圧成形(等方圧成形)を行うものであ
る。
【0003】ところで、等方圧成形による中空ストラッ
ト部品の製造では、任意の方向に負荷される圧力を繊維
強化金属素材3の複合化に必要な所定の圧力方向に制御
する必要がある。上記従来の成形方法では、圧力媒体と
なる均厚のカプセル装置6の内部に、内外側のカプセル
2,1よりも剛性の大きい変形防止部材(中子)4を挿
入し、外側カプセル1の変形を防止しているが、この成
形方法ではカプセル構成が複雑になると共に、所定の外
形寸法を得ることが困難であった。
【0004】また、従来の繊維強化金属製中空ストラッ
ト部品は、繊維の配向方向がストラットの長手方向と平
行方向のみであったが、中空ストラット部品の使用時の
複雑な応力伝達には不十分であった。通常の繊維の積層
法は、繊維の中間素材と金属箔を所定の大きさに切断し
た後、中空ストラット部品の長手方向と繊維方向が一致
するように内側カプセル2に巻き付けて積層する。この
方向で繊維を中空ストラット部品の長手方向以外の方向
に積層(角度積層)した場合には、繊維の拘束によって
内側カプセル2の拡管方向への変形が妨げられ、カプセ
ル装置6の内部の繊維強化金属素材3に成形圧力が伝達
されず、繊維強化金属素材3の成形不良が起こる。さら
に、従来の成形方法で成形した繊維強化金属製中空スト
ラット部品は、機械加工により外側カプセル1を削り取
って、取り出していたが、中空ストラット部品の内面の
内側カプセル2の除去には高精度の特殊加工が必要であ
り、製造工程の複雑化、高コスト化につながっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、成形
用カプセル装置のカプセル構成の簡素化と共に成形され
る繊維強化金属製中空ストラット部品の品質の向上及び
外形寸法精度の向上を図ることができ、また内側カプセ
ルの拡管方向への変形が妨げられず、成形用カプセル装
置の内部の繊維強化金属素材に成形圧力を伝達できて、
成形不良が生ぜず、さらに成形した繊維強化金属製中空
ストラット部品の取り出し時の内面加工などの機械加工
を大幅に減少し、工程の簡素化,低コスト化を達成でき
る繊維強化金属製中空ストラット部品の製造方法を提供
しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の繊維強化金属製中空ストラット部品の製造方
法は、内側カプセルと外側カプセルで形成される成形用
カプセル装置の内部に、繊維強化金属素材を充填,封塞
し、加熱条件下で前記カプセル装置の外部から加圧して
熱間等方圧成形を行い、然る後カプセルの除去及び中空
ストラットの取り出しを行う繊維強化金属製中空ストラ
ット部品の製造方法に於いて、前記カプセル装置の外側
カプセルを内側カプセルよりも肉厚を厚くすると共に内
外側カプセルの材質を軟鋼となして、熱間等方圧成形を
行うことを特徴とするものである。
【0007】上記本発明の繊維強化金属製中空ストラッ
ト部品の製造方法に於いて、成形用カプセル装置の内部
への繊維強化金属素材の充填の一手段としては、シート
状の繊維強化金属素材中の繊維を隣り合った繊維と夫々
一定間隔ずらして切断の上、内側カプセルに繊維が斜向
するようにシート状の繊維強化金属素材を巻き付けて積
層し、外側カプセルの内部に挿入することであることが
好ましい。
【0008】他の手段としては、シート状の繊維強化金
属素材中の一部の繊維を外側カプセルの内面に接する位
置に斜向して巻くように積層して配し、その内面に残り
のシート状の繊維強化金属素材中の繊維をストラットの
長手方向と繊維方向が一致した方向に巻きつけた内側カ
プセルを嵌合することであることが好ましい。
【0009】以上の本発明の繊維強化金属製中空ストラ
ット部品の製造方法に於いて、熱間等方圧成形は、繊維
強化金属素材の金属マトリックスの拡散接合可能な温度
領域で、100〜200MPaのガス圧を30分〜60
分間負荷する条件で行うことが好ましい。
【0010】さらに、以上の本発明の繊維強化金属製中
空ストラット部品の製造方法に於いて、カプセルの除去
は、内側カプセルと同程度の厚さになるまでの機械加工
による外側カプセルの余肉切除と処理液中への浸漬によ
るカプセルの溶解除去であることが好ましい。さらにま
た、以上の本発明の繊維強化金属製中空ストラット部品
の製造方法に於いては、成形用カプセル装置の内部に繊
維強化金属素材を充填すると共に、その両端に端末金具
を嵌着して封塞し、熱間等方圧成形を行って繊維強化金
属素材の複合化成形と同時に端末金具を拡散接合するこ
とが好ましい。
【0011】
【作用】本発明の繊維強化金属製中空ストラット部品の
製造方法に於いては、前述のようにカプセル装置の外側
カプセルを内側カプセルよりも肉厚を厚くすると共に、
内外側カプセルの材質を軟鋼としたので、カプセル装置
の外部から加圧して熱間等方圧成形を行った際、外側カ
プセルの変形が防止されて、所定の外形寸法の中空スト
ラット部品を得ることができ、寸法精度が向上する。ま
た外側カプセルの肉厚を厚くしたことにより、従来の変
形防止部材(中子)を無くすることができて、カプセル
構成が簡素化する。そしてカプセルの材質を軟鋼とした
ことにより、カプセルと繊維強化金属素材との間の反応
や焼き付きが防止され、品質の良い繊維強化金属製中空
ストラット部品が得られる。
【0012】また、本発明の繊維強化金属製中空ストラ
ット部品の製造方法に於いて、成形用カプセル装置の内
部への繊維強化金属素材の充填の一手段として、シート
状の繊維強化金属素材中の繊維を隣り合った繊維と夫々
一定間隔ずらして切断の上、内側カプセルに繊維が斜向
するようにシート状の繊維強化金属素材を巻き付けて積
層し、外側カプセルの内部へ挿入する方法を採用した場
合は、カプセル装置の外部から加圧して熱間等方圧成形
を行った際、内側カプセルの拡管方向への変形が、巻き
付け積層した繊維強化金属素材により拘束されず、従っ
て、カプセル装置内の繊維強化金属素材に成形圧力が十
分に伝達され、繊維強化金属素材の中空ストラット部品
への成形が良好に行われる。
【0013】また、成形用カプセル装置の内部への繊維
強化金属素材の充填の他の手段として、シート状の繊維
強化金属素材中の一部の繊維を、外側カプセルの内面に
接する位置に斜向して巻くように積層して配し、その内
面に残りのシート状の繊維強化金属素材中の繊維をスト
ラットの長手方向と繊維方向が一致した方向に巻きつけ
た内側カプセルを嵌合する方法を採用した場合は、カプ
セル装置の外部から加圧して熱間等方圧成形を行った
際、内側カプセルの内面近くに斜向して配した繊維が無
いので、内側カプセルの拡管方向への変形が拘束され
ず、従って、カプセル装置内の繊維強化金属素材に成形
圧力が十分に伝達され、繊維強化金属素材の中空ストラ
ット部品への成形が良好に行われる。
【0014】本発明の繊維強化金属製中空ストラット部
品の製造方法に於いて、熱間等方圧成形を、繊維強化金
属素材の金属マトリックスの拡散接合可能な温度領域で
100〜200MPaのガス圧を、30分〜60分間負
荷する条件で行った場合、繊維強化金属素材の複合化に
よる中空ストラット部品の製造が精度良く円滑に行われ
る。
【0015】本発明の繊維強化金属製中空ストラット部
品の製造方法に於いて、カプセルの除去を、内側カプセ
ルと同程度の厚さになるまで機械加工による外側カプセ
ルの余肉切除と、処理液中への浸漬によるカプセルの溶
解除去とした場合、内面加工などの機械加工の比率が大
幅に減少し、工程の簡素化や低コスト化を達成できる。
【0016】このように外側カプセルを全部機械加工し
ないのは、旋盤加工時の偏心や熱歪み等の発生によって
繊維強化金属製中空ストラット部品の一部が加工されて
しまうのを防止するためであり、逆に、繊維強化金属製
中空ストラット部品を傷付けずに機械加工のみで外側カ
プセル全部を除去するには、非常に厳密な加工精度が要
求されるとともに、非常なコストアップとなるためであ
る。また、溶解処理だけでカプセル全体を除去するため
には、外側カプセルが厚いため長時間を要し、溶解液に
より繊維強化金属製中空ストラット部品に悪影響を及ぼ
すことが懸念される。そこで、外側カプセルを内側カプ
セルと同じ程度の厚みまでラフに機械加工した後、溶解
処理をすることによって、機械加工のコストダウン、溶
解処理時間の短縮、及び中空ストラット部品の品質の向
上が達成できるものである。
【0017】本発明の繊維強化金属製中空ストラット部
品の製造方法に於いて、成形用カプセル装置の内部に繊
維強化金属素材を充填すると共に、その両端部に端末金
具を嵌着して封塞し、熱間等方圧成形を行って、繊維強
化金属素材の複合化成形と同時に端末金具を拡散接合し
た場合、端末金具の取付工程が簡略化されると共に、繊
維強化金属素材の特性劣化を抑制できる。即ち、従来法
だと中空ストラット管と端末金具をろう付けを用いて取
り付けていた為、繊維強化金属素材に2回の熱履歴が加
わり、繊維強化金属素材の特性劣化が懸念され、また工
程が2工程となり、コストアップの要因となっていたも
のが解消される。
【0018】
【実施例】本発明の繊維強化金属製中空ストラット部品
の製造方法の実施例を図によって説明する。
【0019】図1及び図2は本発明の第1の実施例を示
すもので、繊維強化金属製中空ストラット部品の製造方
法に使用されるカプセル装置6′は、外側カプセル1′
と内側カプセル2′とから成る。外側カプセル1′と内
側カプセル2′は、共に円筒形で、互いに同軸に配置さ
れている。外側カプセル1′は、内側カプセル2′より
も肉厚を厚く、本例の場合3倍程度に厚くしてあり、両
カプセル1′,2′の材質は軟鋼となしてある。繊維強
化金属素材3′は、図3に示すように直径75〜150
μmのセラミックス製連続繊維,本例の場合140μm
のSiC繊維7と厚さ100μmのTi−15V−3C
r−3Al−3Snよりなる合金箔8を組合せた複合材
料である。この複合材料の詳細について述べると、大型
ドラム上に、一方向にフィラメント・ワイデングして整
列させたSiC繊維を、接着剤などを用いて繊維間を固
定した後、一端を切断して展開し、SiC繊維シートと
する。このSiC繊維シート一層と前記Ti合金箔一枚
を重ね、必要ならば適宜接着剤を用いて固定したもので
ある。このシート状の繊維強化金属素材3′を成形用カ
プセル装置6′の内部に充填するには、図3に示すよう
にSiC繊維7を隣り合ったSiC繊維7と夫々一定間
隔ずらして、本例の場合内側カプセル2′を1周乃至2
周する間に不連続となるように20〜30mmずつずら
して切断の上、内側カプセル2′にSiC繊維7が斜向
するようにカプセルの長手方向に対して30〜60度の
角度を付けてシート状の繊維強化金属素材3′を巻き付
けて積層し、外側カプセル1′の内部に挿入する。前記
シート状の繊維強化金属素材3′を成形用カプセル装置
6′の内部に充填する他の方法としては、シート状の繊
維強化金属素材3′中の一部のSiC繊維7を外側カプ
セル1′の内面に接する位置に斜向するように角度を付
けて巻いて積層して配し、その内面に残りのシート状の
繊維強化金属素材3′中のSiC繊維7をストラットの
長手方向と繊維方向が一致した方向に巻きつけた内側カ
プセル2′を嵌合する。
【0020】このように成形用カプセル装置6′内に繊
維強化金属素材3′を充填した後、成形用カプセル装置
6′の端部に図1に示すように端板9を溶接して成形用
カプセル装置6を封塞する。端板9はカプセル1′,
2′と同一の金属材料により構成されている。この端板
9には排気口10が形成されており、この排気口10か
ら成形用カプセル装置6′の内部の空気を排除して、該
成形用カプセル装置6′内を真空状態にする。次いで、
成形用カプセル6′を加熱しながら該カプセル装置6′
の周囲を高圧状態にする。加熱温度及び圧力は繊維の種
類及びマトリックス金属により異なるが、本実施例の場
合、Ti−15V−3Cr−3Al−3Snマトリック
スの拡散接合可能な温度領域、即ち900℃〜950℃
で、ガス圧100〜200MPaを、30〜60分間負
荷する。加熱により外側カプセル1′及び内側カプセル
2′の剛性が低下し、変形が容易な状態となる。成形用
カプセル6′の周囲に与えられる圧力により、内側カプ
セル2′が半径方向外向きに膨らむように変形し、内部
の繊維強化金属素材3′に成形圧力を与える。外側カプ
セル1′は内側カプセル2′よりも肉厚を3倍程度厚く
してあるので、該外側カプセル2′はほとんど変形せ
ず、変形は主として内側カプセル2′のみに生じること
になる。従って、成形品である繊維強化金属製中空スト
ラット部品の外周面は、外側カプセル1′の内面により
精度良く成形される。
【0021】成形後、繊維強化金属製中空ストラット部
品を取り出す為にカプセル1′,2′の除去が行われる
が、本例の場合は、内側カプセル2′と同程度の厚さに
なるまでの機械加工による外側カプセル1′の余肉切除
と処理液中への浸漬によるカプセル1′,2′の溶解除
去が行われる。処理液の一例を下記の表1に示す。
【0022】
【表1】 *:ミーリング速度調整の為適量添加する
【0023】こうしてカプセル1′,2′を除去して取
り出した繊維強化金属製中空ストラット部品は、カプセ
ル1′,2′と繊維強化金属素材3′との反応や焼き付
きが無いので品質が良く、また外形寸法の精度が高かっ
た。この中空ストラット部品の肉厚方向の断面組織を図
4に示す。
【0024】前記Ti合金マトリックスの繊維強化金属
素材3′に端末金具を取り付けるには、繊維強化金属素
材3′の複合化時の熱間等方圧成形の高温、高圧を利用
して、複合化成形と同時に拡散接合する。複合化でもT
i合金箔同士の拡散接合を利用している為、Ti合金マ
トリックスの繊維強化金属素材3′の複合化条件と端末
金具の接合条件は一致している。この接合では繊維強化
金属素材3′の表面マトリックスと端末金具の接合とな
る為、両者の間の応力伝達はせん断力が支配的になる。
このせん断力を伝達する具体的な接合様式の例を図5の
a,b,cに示す。図中、3′は繊維強化金属素材、1
1は端末金具である。これらの接合様式は、中空ストラ
ットの使用条件によって選択、または組み合わせて用い
ることが可能である。このように繊維強化金属素材3′
の複合化成形と端末金具11の拡散接合をすることによ
り、端末金具11の取付工程が簡略化されると共に、繊
維強化金属素材3′の特性劣化が抑制できた。
【0025】前記実施例は、繊維強化金属素材3′のマ
トリックス金属としてTi合金を使用したが、これに限
るものではなく、Ti−Al系金属間化合物でも良い。
また、上記マトリックス金属は、Ti合金箔8である
が、強化繊維に対するマトリックス金属の溶射や強化繊
維に対するマトリックス金属粉末の充填を行った後シー
ト状に成形したものでも良い。さらに、強化繊維として
SiC繊維7を用いているが、Al203繊維やボロン
系の繊維の他、金属繊維でも良い。また、上記実施例は
円筒形の中空ストラット部品の製造の場合であるが、多
角形の中空ストラット部品の製造にも応用できる。
【0026】
【発明の効果】以上の通り本発明の繊維強化金属製中空
ストラット部品の製造方法によれば、成形用カプセル装
置のカプセル構成の簡素化と共に、品質が良く外形寸法
精度の高い繊維強化金属製中空ストラット部品を得るこ
とができる。また、内側カプセルの拡管方向への変形が
妨げられず、成形用カプセル装置内の繊維強化金属素材
に成形圧力を伝達できて成形不良が生じることがない。
さらに成形した繊維強化金属製中空ストラット部品の取
り出し時の内面加工などの機械加工が大幅に減少し、工
程の簡素化,低コスト化を達成できる。さらにまた繊維
強化金属素材の複合成形化と同時に端末金具の取付けを
行うことができて、端末金具の取付工程が簡略化され、
繊維強化金属素材の特性劣化が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維強化金属製中空ストラット部品の
製造方法を示す図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明の製造方法に於いて使用する繊維強化金
属素材と、これを成形用カプセル装置内に充填する為に
内側カプセルに巻き付けて積層する状態を示す図であ
る。
【図4】本発明の製造方法により製造された繊維強化金
属製中空ストラット部品の肉厚方向の断面組織を示す図
である。
【図5】a,b,c共に繊維強化金属素材と端末金具の
接合様式を示す図である。
【図6】従来の繊維強化金属製中空ストラット部品の製
造方法を示す図である。
【図7】図6のB−B線断面図である。
【符号の説明】
1′ 外側カプセル 2′ 内側カプセル 3′ 繊維強化金属素材 6′ 成形用カプセル装置 7 SiC繊維 8 Ti合金箔 9 端板 10 排気口 11 端末金具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 敏幸 岐阜県各務原市川崎町1番地 川崎重工 業株式会社岐阜工場内

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側カプセルと外側カプセルで形成され
    る成形用カプセル装置の内部に、繊維強化金属素材を充
    填,封塞し、加熱条件下で前記カプセル装置の外部から
    加圧して熱間等方圧成形を行い、然る後カプセルの除去
    及び中空ストラットの取り出しを行う繊維強化金属製中
    空ストラット部品の製造方法に於いて、前記カプセル装
    置の外側カプセルを内側カプセルよりも肉厚を厚くする
    と共に内外側カプセルの材質を軟鋼となして、熱間等方
    圧成形を行うことを特徴とする繊維強化金属製中空スト
    ラット部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の繊維強化金属製中空スト
    ラット部品の製造方法に於いて、成形用カプセル装置の
    内部への繊維強化金属素材の充填が、シート状の繊維強
    化金属素材中の繊維を隣り合った繊維と夫々一定間隔ず
    らして切断の上、内側カプセルに繊維が斜向するように
    シート状の繊維強化金属素材を巻き付けて積層し、外側
    カプセルの内部に挿入することを特徴とする繊維強化金
    属製中空ストラット部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の繊維強化金属製中空スト
    ラット部品の製造方法に於いて、成形用カプセル装置の
    内部への繊維強化金属素材の充填が、シート状の繊維強
    化金属素材中の一部の繊維を外側カプセルの内面に接す
    る位置に斜向して巻くように積層して配し、その内面に
    残りのシート状の繊維強化金属素材中の繊維をストラッ
    トの長手方向と繊維方向が一致した方向に巻きつけた内
    側カプセルを嵌合することを特徴とする繊維強化金属製
    中空ストラット部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強
    化金属製中空ストラット部品の製造方法に於いて、熱間
    等方圧成形が、繊維強化金属素材の金属マトリックスの
    拡散接合可能な温度領域で、100〜200MPaのガ
    ス圧を、30分〜60分間負荷する条件で行われること
    を特徴とする繊維強化金属製中空ストラット部品の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強
    化金属製中空ストラット部品の製造方法に於いて、カプ
    セルの除去が、内側カプセルと同程度の厚さになるまで
    の機械加工による外側カプセルの余肉切除と処理液中へ
    の浸漬によるカプセルの溶解除去であることを特徴とす
    る繊維強化金属製中空ストラット部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の繊維強
    化金属製中空ストラット部品の製造方法に於いて、成形
    用カプセル装置の内部に繊維強化金属素材を充填すると
    共に、その両端部に端末金具を嵌着して封塞し、熱間等
    方圧成形を行って、繊維強化金属素材の複合化成形と同
    時に端末金具を拡散接合することを特徴とする繊維強化
    金属製中空ストラット部品の製造方法。
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