JPH05317849A - 浄水器 - Google Patents
浄水器Info
- Publication number
- JPH05317849A JPH05317849A JP15563292A JP15563292A JPH05317849A JP H05317849 A JPH05317849 A JP H05317849A JP 15563292 A JP15563292 A JP 15563292A JP 15563292 A JP15563292 A JP 15563292A JP H05317849 A JPH05317849 A JP H05317849A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chelate resin
- ions
- water purifier
- heavy metallic
- resin
- Prior art date
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- Pending
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- Water Treatment By Sorption (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】吸着剤として粒子径が100 μより小さく、官能
基にカルシウムイオンが結合した組成を有するキレート
樹脂を充填した浄水器である。更にキレート樹脂が、無
水マレイン酸系ポリマーとポリエチレンイミンからなる
ポリイオンコンプレックスである場合がより好ましい。 【効果】飲料水時には水道水中にはしばしば微量の鉛や
銅などの人体に有害な重金属イオンが含まれている場合
がある。浄水剤として本発明のキレート樹脂を充填した
浄水器を使用すれば、極めて容易にこれらの重金属イオ
ンを衛生上全く無害と言える限度迄除去することが出来
る。また、水の味を損なうことがない。
基にカルシウムイオンが結合した組成を有するキレート
樹脂を充填した浄水器である。更にキレート樹脂が、無
水マレイン酸系ポリマーとポリエチレンイミンからなる
ポリイオンコンプレックスである場合がより好ましい。 【効果】飲料水時には水道水中にはしばしば微量の鉛や
銅などの人体に有害な重金属イオンが含まれている場合
がある。浄水剤として本発明のキレート樹脂を充填した
浄水器を使用すれば、極めて容易にこれらの重金属イオ
ンを衛生上全く無害と言える限度迄除去することが出来
る。また、水の味を損なうことがない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浄水器に関するもの
で、更に詳しく述べると、飲料水中の有害な重金属イオ
ンの除去性に優れた浄水器である。
で、更に詳しく述べると、飲料水中の有害な重金属イオ
ンの除去性に優れた浄水器である。
【0002】
【従来の技術】飲料水中にはしばしば微量の鉛や銅など
の人体に有害な重金属イオンが含まれている場合があ
る。しかし、これらの重金属イオンを衛生上全く無害な
限度迄除去出来、簡便に使用出来る浄水器は今まで知ら
れていない。
の人体に有害な重金属イオンが含まれている場合があ
る。しかし、これらの重金属イオンを衛生上全く無害な
限度迄除去出来、簡便に使用出来る浄水器は今まで知ら
れていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は飲料水中にし
ばしば含まれている場合がある、微量の有害な重金属イ
オンを除去するために適した、浄水剤の主成分としてキ
レート樹脂を含む浄水器を提供しようとするものであ
る。
ばしば含まれている場合がある、微量の有害な重金属イ
オンを除去するために適した、浄水剤の主成分としてキ
レート樹脂を含む浄水器を提供しようとするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は飲料水中に含
まれている有害な重金属イオンを、ごく短時間で簡単に
除去出来る浄水剤について種々検討した結果、キレート
樹脂は粒径が一定限度より小さくなると、重金属イオン
の吸着速度が著しく高くなることを見出した。この知見
に基づいて更に、浄水剤に適したキレート樹脂の組成、
粒度と除去速度等について検討した結果本発明に到達し
た。
まれている有害な重金属イオンを、ごく短時間で簡単に
除去出来る浄水剤について種々検討した結果、キレート
樹脂は粒径が一定限度より小さくなると、重金属イオン
の吸着速度が著しく高くなることを見出した。この知見
に基づいて更に、浄水剤に適したキレート樹脂の組成、
粒度と除去速度等について検討した結果本発明に到達し
た。
【0005】すなわち、吸着剤として粒子径が100 μよ
り小さく、官能基にカルシウムイオンが結合した組成を
有するキレート樹脂を充填した浄水器である。更にキレ
ート樹脂が、無水マレイン酸系ポリマーとポリエチレン
イミンからなるポリイオンコンプレックスである場合が
より好ましい。
り小さく、官能基にカルシウムイオンが結合した組成を
有するキレート樹脂を充填した浄水器である。更にキレ
ート樹脂が、無水マレイン酸系ポリマーとポリエチレン
イミンからなるポリイオンコンプレックスである場合が
より好ましい。
【0006】以下本発明について詳しく説明する。
【0007】本発明は浄水器の充填剤としてキレート樹
脂を使用するものである。キレート樹脂は通常のイオン
交換樹脂と異なり、重金属イオンを選択的に吸着する機
能が優れ、且つ人体の栄養素として必要なミネラル分は
吸着しない性質を有するので、重金属イオンを除去する
ための浄水器用充填剤として適している。
脂を使用するものである。キレート樹脂は通常のイオン
交換樹脂と異なり、重金属イオンを選択的に吸着する機
能が優れ、且つ人体の栄養素として必要なミネラル分は
吸着しない性質を有するので、重金属イオンを除去する
ための浄水器用充填剤として適している。
【0008】キレート樹脂は、三次元網目構造を持つ高
分子母体に、重金属イオンとキレート結合する官能基を
導入したもので、高分子母体としては例えば、ポリスチ
レン、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂等が使用可能である。また官能
基としてはアミノカルボン酸或いはカルボン酸等が主と
して使用される。
分子母体に、重金属イオンとキレート結合する官能基を
導入したもので、高分子母体としては例えば、ポリスチ
レン、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂等が使用可能である。また官能
基としてはアミノカルボン酸或いはカルボン酸等が主と
して使用される。
【0009】本発明の充填剤には前記の様に種々なキレ
ート樹脂が使用可能であるが、重金属イオンの吸着速度
の点から無水マレイン酸系ポリマーと、ポリエチレンイ
ミンからなるポリイオンコンプレックスが好ましい。こ
こで、ポリイオンコンプレックスとはポリ酸ポリマーと
ポリ塩基ポリマーをその構成成分とする、溶媒に不溶な
複合体を言う。
ート樹脂が使用可能であるが、重金属イオンの吸着速度
の点から無水マレイン酸系ポリマーと、ポリエチレンイ
ミンからなるポリイオンコンプレックスが好ましい。こ
こで、ポリイオンコンプレックスとはポリ酸ポリマーと
ポリ塩基ポリマーをその構成成分とする、溶媒に不溶な
複合体を言う。
【0010】無水マレイン酸系ポリマーとポリエチレン
イミンからなるポリイオンコンプレックスを調製するに
は、無水マレイン酸系ポリマーを水または塩基性化合物
を含む水に溶解し、この水溶液にポリエチレンイミン水
溶液を加えて攪拌混合したもをシート状に流延し、温度
130 ℃以下で加熱硬化させる。或いは加熱硬化反応を油
性溶媒、例えば流動パラフィン、灯油中で攪拌しながら
行うときは球状ポリマーを得ることが出来、浄水器の充
填剤として好適である。或いは硬化後適宜な粒度に粉砕
して使用することも出来る。
イミンからなるポリイオンコンプレックスを調製するに
は、無水マレイン酸系ポリマーを水または塩基性化合物
を含む水に溶解し、この水溶液にポリエチレンイミン水
溶液を加えて攪拌混合したもをシート状に流延し、温度
130 ℃以下で加熱硬化させる。或いは加熱硬化反応を油
性溶媒、例えば流動パラフィン、灯油中で攪拌しながら
行うときは球状ポリマーを得ることが出来、浄水器の充
填剤として好適である。或いは硬化後適宜な粒度に粉砕
して使用することも出来る。
【0011】キレート樹脂は官能基に結合させる金属イ
オンによってNa型あるいはCa型等に分類されるが、本発
明に使用するキレート樹脂はCa型にする必要がある。Na
型は水と接触すると加水分解反応を起こし、アルカリを
生成するため水の味を著しく損なうため浄水器には使用
出来ない。しかし、Ca型はアルカリを生成することがな
く水の味を害しないから浄水器の充填剤に適している。
オンによってNa型あるいはCa型等に分類されるが、本発
明に使用するキレート樹脂はCa型にする必要がある。Na
型は水と接触すると加水分解反応を起こし、アルカリを
生成するため水の味を著しく損なうため浄水器には使用
出来ない。しかし、Ca型はアルカリを生成することがな
く水の味を害しないから浄水器の充填剤に適している。
【0012】キレート樹脂は一般に粒径150 〜1,000 μ
で使用される場合が多いが、浄水器の充填剤に使用する
場合はキレート樹脂と重金属イオンとの交換反応が拡散
律速となる。このため、流速が大きい浄水器用にはこの
ような大きな粒子径では不適当である。本発明に用いる
キレート樹脂の粒子径は、重金属イオンとの交換反応速
度を速くするため100 μより小さいものである必要であ
る。粒子径が100 μより大きくなると、重金属イオンと
の交換反応の速度が急に低下する傾向を示すためであ
る。
で使用される場合が多いが、浄水器の充填剤に使用する
場合はキレート樹脂と重金属イオンとの交換反応が拡散
律速となる。このため、流速が大きい浄水器用にはこの
ような大きな粒子径では不適当である。本発明に用いる
キレート樹脂の粒子径は、重金属イオンとの交換反応速
度を速くするため100 μより小さいものである必要であ
る。粒子径が100 μより大きくなると、重金属イオンと
の交換反応の速度が急に低下する傾向を示すためであ
る。
【0013】
【実施例】以下実施例をあげて本発明を更に具体的に説
明する。
明する。
【0014】(実施例1及び2)粒子径が350 μのイソ
ブチレン−無水マレイン酸の共重合体のCa形球状キレー
ト樹脂(クラレケミカル(株)製クラキレートGC-15 )
をボールミルで粉砕し粒子径が40μの粉砕品(実施例
1)及び80μの粉砕品(実施例2)を得た。カドミウム
イオンCd2+(CdCl2・2.5H2O) 濃度100ppmの水溶液100ml
に、前記のキレート樹脂をそれぞれ0.1g添加し振とうし
た時の、振とう時間とカドミウムイオンCd2+吸着速度の
関係を図1に示した。
ブチレン−無水マレイン酸の共重合体のCa形球状キレー
ト樹脂(クラレケミカル(株)製クラキレートGC-15 )
をボールミルで粉砕し粒子径が40μの粉砕品(実施例
1)及び80μの粉砕品(実施例2)を得た。カドミウム
イオンCd2+(CdCl2・2.5H2O) 濃度100ppmの水溶液100ml
に、前記のキレート樹脂をそれぞれ0.1g添加し振とうし
た時の、振とう時間とカドミウムイオンCd2+吸着速度の
関係を図1に示した。
【0015】(比較例1及び2)粒子径が120 μ(比較
例1)及び350 μ(比較例2)のクラキレートGC-15 の
粉砕品を用いて、実施例1と同様な試験をした。その結
果を同じく図1に示す。
例1)及び350 μ(比較例2)のクラキレートGC-15 の
粉砕品を用いて、実施例1と同様な試験をした。その結
果を同じく図1に示す。
【0016】粒子径が100 μより大きくなるとキレート
樹脂のカドミウムイオンCd2+吸着速度が急激に低下する
ことが分かる。
樹脂のカドミウムイオンCd2+吸着速度が急激に低下する
ことが分かる。
【0017】(実施例3及び4)内寸法 8cmΦ×16cmH
の円筒状容器に実施例1と同様に調製した球状の粒子径
が40μ (実施例3)及び80μ (実施例4)のキレート樹
脂を400ml 入れ、濃度1ppmの銅イオンCu2+(CuSO4・5H
2O) を含有する水道水を流速4 リットル/ 分 (SV;600Hr
-1) で通液した。
の円筒状容器に実施例1と同様に調製した球状の粒子径
が40μ (実施例3)及び80μ (実施例4)のキレート樹
脂を400ml 入れ、濃度1ppmの銅イオンCu2+(CuSO4・5H
2O) を含有する水道水を流速4 リットル/ 分 (SV;600Hr
-1) で通液した。
【0018】その結果、銅イオンCu2+の除去率が90%
(出口Cu2+濃度0.1ppm) に低下するまでの通液量はそれ
ぞれ4,000 リットル (実施例3)及び3,600 リットル
(実施例4)であった。
(出口Cu2+濃度0.1ppm) に低下するまでの通液量はそれ
ぞれ4,000 リットル (実施例3)及び3,600 リットル
(実施例4)であった。
【0019】(比較例3及び4)粒子径が120 μ(比較
例3)及び350 μ(比較例4)の前記と同様な球状キレ
ート樹脂を使用する外は実施例2と同様な試験を行っ
た。この場合の除去率90%までの通液量は2,200 リット
ル(比較例3)及び750 リットル(比較例4)であっ
た。
例3)及び350 μ(比較例4)の前記と同様な球状キレ
ート樹脂を使用する外は実施例2と同様な試験を行っ
た。この場合の除去率90%までの通液量は2,200 リット
ル(比較例3)及び750 リットル(比較例4)であっ
た。
【0020】
【発明の効果】飲料水時には水道水中にはしばしば微量
の鉛や銅などの人体に有害な重金属イオンが含まれてい
る場合がある。浄水剤として本発明のキレート樹脂を充
填した浄水器を使用すれば、極めて容易にこれらの重金
属イオンを衛生上全く無害と言える限度迄除去すること
が出来る。また、水の味を損なうことがない。
の鉛や銅などの人体に有害な重金属イオンが含まれてい
る場合がある。浄水剤として本発明のキレート樹脂を充
填した浄水器を使用すれば、極めて容易にこれらの重金
属イオンを衛生上全く無害と言える限度迄除去すること
が出来る。また、水の味を損なうことがない。
【図1】微量のカドミウムイオンCd2+を含む水中にキレ
ート樹脂を加えて振とうした場合の、振とう時間とカド
ミウムイオンCd2+吸着量の関係を示したものである。
ート樹脂を加えて振とうした場合の、振とう時間とカド
ミウムイオンCd2+吸着量の関係を示したものである。
1 実施例1 2 実施例2 3 比較例1 4 比較例2
Claims (2)
- 【請求項1】 吸着剤として粒子径が100 μより小さ
く、官能基にカルシウムイオンが結合した組成を有する
キレート樹脂を充填せしめてなる浄水器。 - 【請求項2】 キレート樹脂が無水マレイン酸系ポリマ
ーとポリエチレンイミンからなるポリイオンコンプレッ
クスである、請求項1記載の浄水器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15563292A JPH05317849A (ja) | 1992-05-23 | 1992-05-23 | 浄水器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15563292A JPH05317849A (ja) | 1992-05-23 | 1992-05-23 | 浄水器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05317849A true JPH05317849A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=15610232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15563292A Pending JPH05317849A (ja) | 1992-05-23 | 1992-05-23 | 浄水器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05317849A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014108681A1 (en) * | 2013-01-10 | 2014-07-17 | Surface Innovations Limited | A method of capturing heavy metals by a chemically functionalized surface |
-
1992
- 1992-05-23 JP JP15563292A patent/JPH05317849A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014108681A1 (en) * | 2013-01-10 | 2014-07-17 | Surface Innovations Limited | A method of capturing heavy metals by a chemically functionalized surface |
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