JPH0531772A - 射出成形機のリング状逆止弁 - Google Patents

射出成形機のリング状逆止弁

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JPH0531772A
JPH0531772A JP19301491A JP19301491A JPH0531772A JP H0531772 A JPH0531772 A JP H0531772A JP 19301491 A JP19301491 A JP 19301491A JP 19301491 A JP19301491 A JP 19301491A JP H0531772 A JPH0531772 A JP H0531772A
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一也 坂本
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    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
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    • B29C45/47Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using screws
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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】装置の作動性低下や損傷をおこすことなく、低
粘度物質の射出成形時の逆流を防止することができる射
出成形機のリング状逆止弁を提供する。 【構成】リング状逆止弁11は、シリンダ12に挿着さ
れたスクリュー13の先端に取着される。射出方向側端
面11aには断面V字状の環状溝14が設けられてお
り、シリンダ12と対面する側面11bには溝部15が
設けられている。溝部15は、側面11bの全周に亘っ
て、複数条設けられている。リング状逆止弁11によれ
ば、射出圧がかかると側面11bがシリンダ12の内周
壁側に向かって拡大され、シリンダ12の内周壁との間
隙が狭められるので、射出材料の逆流量が低減される。
逆流する射出材料は、側面11bの全周に亘って複数条
設けられている溝部15を横断して流動する際に乱流が
起き、流路抵抗が大きくなるので、射出材料の逆流量が
さらに低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インラインスクリュー
式射出成形機のスクリューの先端部に取着され射出材料
の逆流を防止するリング状逆止弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、溶融した合成樹脂などを金型に射
出して合成樹脂などの成形体を製造するスクリュー式射
出成形機が知られている。
【0003】図4(a)及び図4(b)は、スクリュー
式射出成形機の構成を示す説明的断面図である。図4
(a)に示すようにスクリュー式射出成形機は、シリン
ダ41内で計量された射出材料を、シリンダ41内を回
転しながら往復運動を行うスクリュー42により、加
熱、混練、輸送し、シリンダ41先端に設けられた小孔
43から金型に射出するものである。
【0004】前記スクリュー式射出成形機では、スクリ
ュー42が前進して射出材料を前記小孔43から金型内
に射出する際に、射出圧が所定の時間一定に保たれてい
る。このとき、前記射出圧により射出材料が逆流するこ
とを防止するために、前記スクリュー式射出成形機のス
クリュー42の先端にリング状逆止弁44が取着されて
いる。
【0005】前記リング状逆止弁44は、射出工程では
スクリュー42との間に射出材料が流通自在の間隙45
を有しているが、射出完了時には図4(b)に示すよう
に、射出圧によりリング状逆止弁44が後退してその後
端面44aがスクリュー42の端面42aと接触して前
記間隙45を閉ざして射出材料が流通できなくなるよう
に構成されている。前記リング状逆止弁44の先端面4
4b及び外周側の表面44cは平滑であって、外周側の
表面44cとシリンダ41の内周壁との間隙は数10〜
数100μmに調整されている。前記リング状逆止弁4
4によれば、射出材料が合成樹脂などのように高粘度物
質であるときには十分な効果が得られる。
【0006】ところで、特公平2−15620号公報に
は、スクリュー式射出成形機を用いて金属マグネシウム
またはマグネシウム合金の一部を溶融して半凝固状態の
スラリーを製造する方法が開示されている。前記公報記
載の製造方法によれば、スクリュー式射出成形機の剪断
作用を利用して、金属マグネシウムまたはマグネシウム
合金をその液相線以下の温度で半凝固状態のスラリーと
することができ、同時に金型に射出できるので、金属マ
グネシウムまたはマグネシウム合金の鋳造成形体を有利
に製造することができるとされている。
【0007】しかしながら、金属マグネシウムまたはマ
グネシウム合金の半凝固状態のスラリーは、液相と固体
粒子相とからなりその粘度は樹脂の数百分の一乃至数千
分の一と極めて低いので、前記従来のリング状逆止弁4
4では、射出圧によりリング状逆止弁44とシリンダ4
1の内周壁との間隙から前記半凝固スラリーの主に液相
部分が逆流するとの不都合がある。前記半凝固スラリー
の液相部分が逆流により減少すると、相対的に固体粒子
相が多くなるため、同じ温度では射出できなくなった
り、得られた鋳造成形品に偏析が発生しやすくなる。
【0008】前記不都合を解消するために、リング状逆
止弁44とシリンダ41の内周壁との間隙をさらに小さ
くすることが考えられるが、前記間隙が減少すると、シ
リンダ41に対してリング状逆止弁44を取着したスク
リュー42が組み込み難くなったり、シリンダ41内に
おいてリング状逆止弁42がシリンダ41の内周壁に接
触して作動性が低下したり、シリンダ41が損傷したり
することがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる不都
合を解消して、装置の作動性低下や損傷をおこすことな
く、低粘度物質の射出成形時の逆流を防止することがで
きる射出成形機のリング状逆止弁を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の射出成形機のリング状逆止弁は、スクリ
ュー式射出成形機のシリンダ中に挿着されたスクリュー
の先端部に取着され射出材料の逆流を防止するリング状
逆止弁であって、射出方向側端面に射出時に圧入される
該射出材料により該リング状逆止弁の側面がシリンダ内
面側に向かって拡大される環状溝を設けてなることを特
徴とする。
【0011】また、本発明の射出成形機のリング状逆止
弁は、リング状逆止弁のシリンダと対面する側面に射出
時にシリンダと該側面との間に逆流して侵入する該射出
材料に乱流を起こす溝部を設けてなることを特徴とす
る。
【0012】さらに、本発明の射出成形機のリング状逆
止弁は、リング状逆止弁の射出方向側端面に射出時に圧
入される該射出材料により該リング状逆止弁の側面がシ
リンダ内面側に向かって拡大される環状溝を設け、シリ
ンダと対面する側面に射出時にシリンダと該側面との間
に逆流して侵入する該射出材料に乱流を起こす溝部を設
けてなることを特徴とする。
【0013】前記溝部は、前記リング状逆止弁のシリン
ダと対面する側面の全周に亘って、複数条設けられてい
ることが好ましい。
【0014】
【作用】射出方向側端面に環状溝を設けてなる本発明の
リング状逆止弁によれば、射出時の圧力により射出材料
が前記環状溝に圧入される。すると、前記射出材料の圧
力により、前記リング状逆止弁の側面が全周に亘ってシ
リンダ内面側に向かって拡大され、リング状逆止弁とシ
リンダ壁との間隙が狭められ、前記射出材料の逆流が低
減される。前記リング状逆止弁とシリンダ壁との間隙
は、射出材料がシリンダ先端部で圧縮され圧力が高まっ
たときにだけ狭められ、それ以外のときには適正な間隔
を保っているので、装置の作動性低下や損傷が避けられ
る。
【0015】また、シリンダと対面する側面に溝部を設
けてなる本発明のリング状逆止弁によれば、射出時の圧
力により逆流する射出材料がリング状逆止弁のシリンダ
と対面する側面とシリンダの内周壁との間隙を流動する
際に、前記溝部を横断すると乱流が発生する。乱流が発
生した流体では流路抵抗が大きくなるので、前記射出材
料の逆流が低減される。
【0016】
【実施例】次に、添付の図面を参照しながら本発明の射
出成形機のリング状逆止弁についてさらに詳しく説明す
る。図1は本発明のリング状逆止弁の一実施例を示す説
明的断面図、図2は他の実施例を示す説明的断面図、図
3はさらに他の実施例を示す説明的断面図、図5は図3
のA部の拡大正面図である。
【0017】図1に示すように、本実施例のリング状逆
止弁11は、仮想線で示すシリンダ12に挿着されたス
クリュー13の先端に取着されるものであって、射出方
向側端面11aには断面V字状の環状溝14が設けられ
ており、リング状逆止弁11のシリンダ12と対面する
側面11bには溝部15が設けられている。溝部15
は、側面11bの全周に亘って、複数条設けられてい
る。
【0018】本実施例のリング状逆止弁11によれば、
スクリュー13が前進して射出材料を射出する際に射出
圧がかかると、射出材料が断面V字状の環状溝13に圧
入され、側面11bがシリンダ12の内周壁側に向かっ
て拡大される。この結果、側面11bとシリンダ12の
内周壁との間隙が狭められ、射出材料の逆流する量が低
減される。
【0019】前記環状溝13によって狭められた側面1
1bとシリンダ12の内周壁との間隙を通って逆流する
射出材料は、側面11bの全周に亘って複数条設けられ
ている溝部15を横断して流動する際に前記射出材料の
流れに乱流が起き、流路抵抗が大きくなるので、射出材
料の逆流する量がさらに低減される。
【0020】図2は、本発明のリング状逆止弁の他の実
施例を示す説明的断面図である。図2に示すように、本
実施例のリング状逆止弁21は、仮想線で示すシリンダ
22に挿着されたスクリュー23の先端に取着されるも
のであって、射出方向側端面21aには断面V字状の環
状溝24が設けられている。
【0021】本実施例のリング状逆止弁21によれば、
スクリュー23が前進して射出材料を射出する際に射出
圧がかかると、射出材料が断面V字状の環状溝24に圧
入され、側面21bがシリンダ22の内周壁側に向かっ
て拡大される。この結果、側面21bとシリンダ22の
内周壁との間隙が狭められ、射出材料の逆流する量が低
減される。
【0022】前記いずれかの実施例に記載されたリング
状逆止弁によれば、前記リング状逆止弁11または21
とシリンダ12または22の内周壁との間隙は、射出材
料がシリンダ先端部で圧縮され圧力が高まったときにだ
け狭められ、それ以外のときには適正な間隔を保ってい
るので、リング状逆止弁の側面11bまたは21bがシ
リンダ12または22の内周壁に接触することがない。
従って、射出成形機の作動性が低下することがなく、装
置の損傷も避けることができる。
【0023】図3は、本発明のリング状逆止弁のさらに
他の実施例を示す説明的断面図である。図3に示すよう
に、本実施例のリング状逆止弁31は、仮想線で示すシ
リンダ32に挿着されたスクリュー33の先端に取着さ
れるものであって、リング状逆止弁31のシリンダ32
と対面する側面31aには溝部34が設けられている。
溝部34は、側面31aの前方と後方との2ヵ所に複数
条ずつ設けられている。各溝部34は、側面31aの全
周に亘って設けられている。
【0024】溝部34は、図5に示すように、断面が大
略U字状で幅dは1mmになっている。本実施例のリン
グ状逆止弁31の側面31aの前方には、このような溝
部34が0.2mm間隔で3条設けられている。
【0025】本実施例のリング状逆止弁31によれば、
スクリュー33が前進して射出材料を射出する際に射出
圧がかかり、射出材料が側面31aとシリンダ32の内
周壁との間隙を通って逆流すると、射出材料が側面31
aの全周に亘って複数条設けられている溝部34を横断
して流動する際に前記射出材料の流れに乱流が起き、流
路抵抗が大きくなるので、射出材料の逆流する量が低減
される。
【0026】前記各実施例に記載されたリング状逆止弁
によれば、金属マグネシウムまたはマグネシウム合金の
半凝固状態のスラリーの主に液相部分の逆流する量が低
減されるので、前記半凝固スラリーを一定の粘度で円滑
に射出することができ、偏析のない鋳造成形品を得るこ
とができる。
【0027】前記各実施例に記載されたリング状逆止弁
は、金属マグネシウムまたはマグネシウム合金の半凝固
状態のスラリーのような極めて低粘度の射出材料の場合
に特に有利に使用することができるが、合成樹脂など一
般の射出材料に使用してもよい。
【0028】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、射出方
向側端面に環状溝を設けてなる本発明のリング状逆止弁
によれば、射出時の圧力により射出材料が前記環状溝に
圧入され、前記リング状逆止弁の側面が全周に亘ってシ
リンダ内面側に向かって拡大されるので、リング状逆止
弁とシリンダ内周壁との間隙が狭められ、前記射出材料
の逆流する量を低減することができる。前記リング状逆
止弁とシリンダ内周壁との間隙は、射出材料がシリンダ
先端部で圧縮され圧力が高まったときにだけ狭められ、
それ以外のときには適正な間隔を保っているので、射出
成形機の作動性を低下させることがなく、装置の損傷も
避けることができる。
【0029】また、シリンダと対面する側面に溝部を設
けてなる本発明のリング状逆止弁によれば、射出時の圧
力により逆流する射出材料がリング状逆止弁のシリンダ
と対面する側面とシリンダの内周壁との間隙を流動する
際に、前記溝部を横断すると乱流が発生して漏れにくく
なり、前記射出材料の逆流する量を低減することができ
る。
【0030】さらに、射出方向側端面に環状溝を設け、
シリンダと対面する側面に溝部を設けてなる本発明のリ
ング状逆止弁によれば、前記環状溝及び溝部による効果
がともに得られるので、前記射出材料の逆流する量をさ
らに低減することができる。
【0031】本発明のリング状逆止弁は金属マグネシウ
ムまたはマグネシウム合金の半凝固状態のスラリーのよ
うな極めて低粘度の射出材料の場合に特に有利に使用さ
れ、前記半凝固状態のスラリーの主に液相部分の逆流す
る量が低減されるので、前記半凝固スラリーを一定の粘
度で円滑に射出することができ、前記金属または合金か
ら偏析のない優れた品質の鋳造成形品を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリング状逆止弁の一実施例を示す説明
的断面図。
【図2】本発明のリング状逆止弁の他の実施例を示す説
明的断面図。
【図3】本発明のリング状逆止弁のさらに他の実施例を
示す説明的断面図。
【図4】スクリュー式射出成形機の構成を示す説明的断
面図。
【図5】図3に示すリング状逆止弁のA部の拡大正面
図。
【符号の説明】
11、21、31、44…リング状逆止弁、 12、22、32、41…シリンダ、 13、23、33、42…スクリュー、 14、24…断面V字状の環状溝、 15、34…溝部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スクリュー式射出成形機のシリンダ中に挿
    着されたスクリューの先端部に取着され射出材料の逆流
    を防止するリング状逆止弁であって、射出方向側端面に
    射出時に圧入される該射出材料により該リング状逆止弁
    の側面がシリンダ内面側に向かって拡大される環状溝を
    設けてなることを特徴とするリング状逆止弁。
  2. 【請求項2】スクリュー式射出成形機のシリンダ中に挿
    着されたスクリューの先端部に取着され射出材料の逆流
    を防止するリング状逆止弁であって、シリンダと対面す
    る側面に射出時にシリンダと該側面との間に逆流して侵
    入する該射出材料に乱流を起こす溝部を設けてなること
    を特徴とするリング状逆止弁。
  3. 【請求項3】スクリュー式射出成形機のシリンダ中に挿
    着されたスクリューの先端部に取着され射出材料の逆流
    を防止するリング状逆止弁であって、射出方向側端面に
    射出時に圧入される該射出材料により該リング状逆止弁
    の側面がシリンダ内面側に向かって拡大される環状溝を
    設け、シリンダと対面する側面に射出時にシリンダと該
    側面との間に逆流して侵入する該射出材料に乱流を起こ
    す溝部を設けてなることを特徴とするリング状逆止弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1768800A1 (en) * 2004-06-24 2007-04-04 Husky Injection Molding Systems Ltd. Check valve lip seal for an injection molding machine

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1768800A1 (en) * 2004-06-24 2007-04-04 Husky Injection Molding Systems Ltd. Check valve lip seal for an injection molding machine
EP1768800A4 (en) * 2004-06-24 2007-09-19 Husky Injection Molding NON-RETURN VALVE SEALING WASHER FOR INJECTION MOLDING MACHINE

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