JPH05317092A - ぺレニアルライグラスにおけるエンドファイトの検定法、及びエンドファイトの導入法 - Google Patents
ぺレニアルライグラスにおけるエンドファイトの検定法、及びエンドファイトの導入法Info
- Publication number
- JPH05317092A JPH05317092A JP14897892A JP14897892A JPH05317092A JP H05317092 A JPH05317092 A JP H05317092A JP 14897892 A JP14897892 A JP 14897892A JP 14897892 A JP14897892 A JP 14897892A JP H05317092 A JPH05317092 A JP H05317092A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- endophyte
- callus
- perennial ryegrass
- introducing
- pbs
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ぺレニアルライグラスにエンドファイトが共生
しているかを検定し、更に、エンドファイトが共生して
いないぺレニアルライグラスへエンドファイトを人工導
入する方法にある。 【構成】ぺレニアルライグラスから誘導したカルス中に
エンドファイトが共生しているかを検定し、エンドファ
イトが共生していないことを確認したカルスにエンドフ
ァイトを導入した後、植物体を再生させることによるぺ
レニアルライグラスへのエンドファイトの人工導入法に
ある。 【効果】害虫に対する抵抗性、病原菌に対する抵抗性、
生育速度、暑さや乾燥などの環境ストレスに対して強い
ぺレニアルライグラスが得られる。
しているかを検定し、更に、エンドファイトが共生して
いないぺレニアルライグラスへエンドファイトを人工導
入する方法にある。 【構成】ぺレニアルライグラスから誘導したカルス中に
エンドファイトが共生しているかを検定し、エンドファ
イトが共生していないことを確認したカルスにエンドフ
ァイトを導入した後、植物体を再生させることによるぺ
レニアルライグラスへのエンドファイトの人工導入法に
ある。 【効果】害虫に対する抵抗性、病原菌に対する抵抗性、
生育速度、暑さや乾燥などの環境ストレスに対して強い
ぺレニアルライグラスが得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ぺレニアルライグラス
から誘導したカルス中のエンドファイト(アクレモニウ
ム・ロリエ)共生の有無の検定法、およびエンドファイ
トが共生していないカルスへのエンドファイトの人工導
入と植物体への再生によるエンドファイトが共生したペ
レニアルライグラスの作出に関するものである。
から誘導したカルス中のエンドファイト(アクレモニウ
ム・ロリエ)共生の有無の検定法、およびエンドファイ
トが共生していないカルスへのエンドファイトの人工導
入と植物体への再生によるエンドファイトが共生したペ
レニアルライグラスの作出に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ぺレニアルライグラスなどの寒地型芝生
には、エンドファイトと呼ばれる植物組織内に共生する
糸状菌(カビ)が存在する個体がある(ニュージーラン
ド ジャーナル オブ サイエンス アンド テクノロ
ジー、23巻A、185−195、1941年)。ぺレ
ニアルライグラスに共生しているエンドファイトは、ア
クレモニウム・ロリエ(Acremonium loliae)である(ニ
ュージーランド ジャーナル オブ アグリカルチャラ
ル リサーチ、28巻、165−168、1985
年)。エンドファイトが共生しているペレニアルライグ
ラスの個体は、共生していない個体にくらべ、害虫に対
する抵抗性、病原菌に対する抵抗性、生育速度、暑さや
乾燥などの環境ストレスに対する抵抗性が向上すること
が知られている。しかし自然界においては、エンドファ
イトは種子を通じて親から子へ伝染(垂直伝搬)するの
みで、エンドファイトを含む個体とエンドファイトを含
まない個体を混植しても、エンドファイトを含まない個
体にエンドファイトが伝染することはない。したがっ
て、優良な形質を示すがエンドファイトを含まない個体
にエンドファイトを導入するには、この優良な形質の個
体にエンドファイトを含む個体を交配し、次世代の中か
らエンドファイトを含みかつ優良な形質を示す個体を選
抜しなければならなかった。
には、エンドファイトと呼ばれる植物組織内に共生する
糸状菌(カビ)が存在する個体がある(ニュージーラン
ド ジャーナル オブ サイエンス アンド テクノロ
ジー、23巻A、185−195、1941年)。ぺレ
ニアルライグラスに共生しているエンドファイトは、ア
クレモニウム・ロリエ(Acremonium loliae)である(ニ
ュージーランド ジャーナル オブ アグリカルチャラ
ル リサーチ、28巻、165−168、1985
年)。エンドファイトが共生しているペレニアルライグ
ラスの個体は、共生していない個体にくらべ、害虫に対
する抵抗性、病原菌に対する抵抗性、生育速度、暑さや
乾燥などの環境ストレスに対する抵抗性が向上すること
が知られている。しかし自然界においては、エンドファ
イトは種子を通じて親から子へ伝染(垂直伝搬)するの
みで、エンドファイトを含む個体とエンドファイトを含
まない個体を混植しても、エンドファイトを含まない個
体にエンドファイトが伝染することはない。したがっ
て、優良な形質を示すがエンドファイトを含まない個体
にエンドファイトを導入するには、この優良な形質の個
体にエンドファイトを含む個体を交配し、次世代の中か
らエンドファイトを含みかつ優良な形質を示す個体を選
抜しなければならなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】交配とその次世代の選
抜という方法とは異なる方法でエンドファイトをエンド
ファイトを含まない個体に人工的に導入することができ
れば、ぺレニアルライグラスの育種のスピードアップと
労力の削減に繋がると期待される。また、エンドファイ
トの優良な菌株を選抜し、これを人工的にぺレニアルラ
イグラスに導入することにより、優良なぺレニアルライ
グラスの新品種を作成することが可能であると考えられ
る。
抜という方法とは異なる方法でエンドファイトをエンド
ファイトを含まない個体に人工的に導入することができ
れば、ぺレニアルライグラスの育種のスピードアップと
労力の削減に繋がると期待される。また、エンドファイ
トの優良な菌株を選抜し、これを人工的にぺレニアルラ
イグラスに導入することにより、優良なぺレニアルライ
グラスの新品種を作成することが可能であると考えられ
る。
【0004】
【本発明の目的】本発明は、ぺレニアルライグラスカル
スにエンドファイトが共生しているかを検定する方法に
ある。更に、エンドファイトが共生していないぺレニア
ルライグラスへエンドファイトを人工導入する方法にあ
る。
スにエンドファイトが共生しているかを検定する方法に
ある。更に、エンドファイトが共生していないぺレニア
ルライグラスへエンドファイトを人工導入する方法にあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ぺレニアルラ
イグラスから誘導したカルス中にエンドファイトが共生
しているかを検定するエンドファイトの検定法、および
ぺレニアルライグラスから誘導したカルス中にエンドフ
ァイトが共生しているかを検定し、エンドファイトが共
生していないことを確認したカルスにエンドファイトを
導入した後、植物体を再生させる方法によってぺレニア
ルライグラスへエンドファイトを人工的に導入するエン
ドファイトの導入法にある。
イグラスから誘導したカルス中にエンドファイトが共生
しているかを検定するエンドファイトの検定法、および
ぺレニアルライグラスから誘導したカルス中にエンドフ
ァイトが共生しているかを検定し、エンドファイトが共
生していないことを確認したカルスにエンドファイトを
導入した後、植物体を再生させる方法によってぺレニア
ルライグラスへエンドファイトを人工的に導入するエン
ドファイトの導入法にある。
【0006】
【実施例】以下に本発明を詳細に説明する。 <イ>ぺレニアルライグラスからのカルス誘導 ぺレニアルライグラスからカルスを誘導するには、例え
ばぺレニアルライグラス種子を70%エタノールに30
分浸漬し、さらに有効塩素濃度2%の次亜塩素酸ナトリ
ウム水溶液に30分間浸漬して種子表面を滅菌し、滅菌
水でよく洗浄した後、カルス誘導培地、例えば2,4−
D 10ppm添加N6培地(硝酸カリウム2830m
g、リン酸二水素カリウム400mg、ホウ酸1.6m
g、硫酸マンガン4.4mg、硫酸亜鉛1.5mg、ヨ
ウ化カリウム0.8mg、硫酸アンモニウム463m
g、塩化カリウム166mg、硫酸マグネシウム185
mg、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム37.3m
g、硫酸第一鉄27.8mg、ニコチン酸0.5mg、
塩酸ビリドキシン0.5mg、塩酸チアミン1mg、グ
リシン2mg、サッカロース30g、寒天10g/蒸留
水1000ml、PH5.8)上に置床し、例えば25
℃で、1ヶ月以上望むらくは2ヶ月程度培養すればよ
い。上記のようにして、ぺレニアルライグラス種子から
カルスを大量かつ効率的に誘導することができる。
ばぺレニアルライグラス種子を70%エタノールに30
分浸漬し、さらに有効塩素濃度2%の次亜塩素酸ナトリ
ウム水溶液に30分間浸漬して種子表面を滅菌し、滅菌
水でよく洗浄した後、カルス誘導培地、例えば2,4−
D 10ppm添加N6培地(硝酸カリウム2830m
g、リン酸二水素カリウム400mg、ホウ酸1.6m
g、硫酸マンガン4.4mg、硫酸亜鉛1.5mg、ヨ
ウ化カリウム0.8mg、硫酸アンモニウム463m
g、塩化カリウム166mg、硫酸マグネシウム185
mg、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム37.3m
g、硫酸第一鉄27.8mg、ニコチン酸0.5mg、
塩酸ビリドキシン0.5mg、塩酸チアミン1mg、グ
リシン2mg、サッカロース30g、寒天10g/蒸留
水1000ml、PH5.8)上に置床し、例えば25
℃で、1ヶ月以上望むらくは2ヶ月程度培養すればよ
い。上記のようにして、ぺレニアルライグラス種子から
カルスを大量かつ効率的に誘導することができる。
【0007】<ロ>ぺレニアルライグラスから誘導した
カルス中に共生するエンドファイトの存在の有無の検定 上記のようにしてぺレニアルライグラス種子から誘導し
たカルス中には、エンドファイトが共生していることが
ある。カルス中にエンドファイトが共生しているかを検
定するには、培養法またはエライザ法(酵素免疫測定法
とも言う)を利用すればよい。培養法により検定する場
合は、検定したいカルスを例えばポテトサッカロース液
体培地(ジャガイモ煎汁(1000ml)/サッカロー
ス10g、pH6.8)に入れ、例えば25℃で1〜2
ケ月培養し、培地中にエンドファイトの菌糸が繁殖して
くるか否かを見ればよい。
カルス中に共生するエンドファイトの存在の有無の検定 上記のようにしてぺレニアルライグラス種子から誘導し
たカルス中には、エンドファイトが共生していることが
ある。カルス中にエンドファイトが共生しているかを検
定するには、培養法またはエライザ法(酵素免疫測定法
とも言う)を利用すればよい。培養法により検定する場
合は、検定したいカルスを例えばポテトサッカロース液
体培地(ジャガイモ煎汁(1000ml)/サッカロー
ス10g、pH6.8)に入れ、例えば25℃で1〜2
ケ月培養し、培地中にエンドファイトの菌糸が繁殖して
くるか否かを見ればよい。
【0008】エライザ法により検定する場合は、例えば
笠原らの方法(日本芝草学会平成3年度春季大会講演要
旨集、73−74、1991年)によりぺレニアルライ
グラスからエンドファイトを分離し、このエンドファイ
トを例えばポテトサッカロース液体培地で培養し、培養
したエンドファイトを用いて、例えば笠原らの方法(日
本植物病理学会報58、102、1992年)により抗
エンドファイト抗体を作成し、この抗エンドファイト抗
体を用いて以下のようにしてエライザ法を行なえばよ
い。エンドファイトが共生しているかを確認したいカル
スを例えば、0.5gとり、これをPBS(リン酸緩衝
液)等の緩衝液中で磨砕し、ポリスチレン、ポリビニー
ル、ポリカーボネート、ポリプロピレン等の固相に加
え、例えば室温で2時間静置して抗原を吸着させる。次
にカルス磨砕液やカルス片を取り除き、10%FCS
(牛胎児血清)を含むPBSを加えて室温で2時間静置
して抗原の結合していない部分をFCSでブロックす
る。その後に、PBSで洗浄した後、抗体を100μl
加えて例えば室温で1時間静置する。抗体としては、上
記の抗エンドファイトウサギ血清をPBSで例えば50
0倍に希釈したものを用いることができるが、非特異的
反応が生じる場合があるので、抗エンドファイトウサギ
血清をPBSで例えば250倍に希釈したものと、培養
法でエンドファイトが共生していないことを確認したカ
ルスを磨砕しPBSで例えば50倍に希釈したものとを
等量ずつ混合した後、室温で例えば1時間静置した上澄
を用いればよい。次にPBSで3回洗浄した後、酵素結
合ウサギイムノグロブリン抗血清(2次抗体)を加えて
室温で1時間静置する。PBSで3回洗浄した後に酵素
の基質を加えて、発色の有無でエンドファイトの存在の
有無を検定すればよい。エンドファイトが共生していな
いカルスは発色しない。
笠原らの方法(日本芝草学会平成3年度春季大会講演要
旨集、73−74、1991年)によりぺレニアルライ
グラスからエンドファイトを分離し、このエンドファイ
トを例えばポテトサッカロース液体培地で培養し、培養
したエンドファイトを用いて、例えば笠原らの方法(日
本植物病理学会報58、102、1992年)により抗
エンドファイト抗体を作成し、この抗エンドファイト抗
体を用いて以下のようにしてエライザ法を行なえばよ
い。エンドファイトが共生しているかを確認したいカル
スを例えば、0.5gとり、これをPBS(リン酸緩衝
液)等の緩衝液中で磨砕し、ポリスチレン、ポリビニー
ル、ポリカーボネート、ポリプロピレン等の固相に加
え、例えば室温で2時間静置して抗原を吸着させる。次
にカルス磨砕液やカルス片を取り除き、10%FCS
(牛胎児血清)を含むPBSを加えて室温で2時間静置
して抗原の結合していない部分をFCSでブロックす
る。その後に、PBSで洗浄した後、抗体を100μl
加えて例えば室温で1時間静置する。抗体としては、上
記の抗エンドファイトウサギ血清をPBSで例えば50
0倍に希釈したものを用いることができるが、非特異的
反応が生じる場合があるので、抗エンドファイトウサギ
血清をPBSで例えば250倍に希釈したものと、培養
法でエンドファイトが共生していないことを確認したカ
ルスを磨砕しPBSで例えば50倍に希釈したものとを
等量ずつ混合した後、室温で例えば1時間静置した上澄
を用いればよい。次にPBSで3回洗浄した後、酵素結
合ウサギイムノグロブリン抗血清(2次抗体)を加えて
室温で1時間静置する。PBSで3回洗浄した後に酵素
の基質を加えて、発色の有無でエンドファイトの存在の
有無を検定すればよい。エンドファイトが共生していな
いカルスは発色しない。
【0009】<ハ>エンドファイトが共生していない
(エンドファイトフリー)カルスへのエンドファイトの
導入と植物体への再生 上記の方法によりエンドファイトフリーが確認されたカ
ルスにエンドファイトを導入し、さらにこのカルスを植
物体に再生させ、最終的にエンドファイトが共生してい
るぺレニアルライグラスの植物体を得る方法は以下の通
りである。すなわち、エンドファイトフリーのカルスを
再生培地,例えばホルモン無添加N6培地に移植し、2
5℃で培養する。このカルスにエンドファイトを導入す
る。導入方法は、エンドファイトを例えばポテトサッカ
ロース液体培地で25℃で振盪培養し、培地中で生育し
た菌糸を培地と一緒にカルス上に滴下するか,カルス中
に注入すればよい。カルスにエンドファイトの導入を行
なうのは、再生培地に移植直後から植物体が再生するま
でにおこなえばよい。また、カルスを再生培地に移植す
る前にエンドファイトの導入を行なった後、再生培地に
移植して植物体を再生させることも可能である。
(エンドファイトフリー)カルスへのエンドファイトの
導入と植物体への再生 上記の方法によりエンドファイトフリーが確認されたカ
ルスにエンドファイトを導入し、さらにこのカルスを植
物体に再生させ、最終的にエンドファイトが共生してい
るぺレニアルライグラスの植物体を得る方法は以下の通
りである。すなわち、エンドファイトフリーのカルスを
再生培地,例えばホルモン無添加N6培地に移植し、2
5℃で培養する。このカルスにエンドファイトを導入す
る。導入方法は、エンドファイトを例えばポテトサッカ
ロース液体培地で25℃で振盪培養し、培地中で生育し
た菌糸を培地と一緒にカルス上に滴下するか,カルス中
に注入すればよい。カルスにエンドファイトの導入を行
なうのは、再生培地に移植直後から植物体が再生するま
でにおこなえばよい。また、カルスを再生培地に移植す
る前にエンドファイトの導入を行なった後、再生培地に
移植して植物体を再生させることも可能である。
【0010】<ニ>エンドファイトを導入後再生させた
ぺレニアルライグラス植物体中にエンドファイトが定着
したことの確認 上記方法でエンドファイトを導入後再生させた芝草植物
体にエンドファイトが定着したかを確認する方法として
は、例えば蛍光抗体法を用いた笠原らの方法(日本植物
病理学会報58、102、1992年)がある。すなわ
ち、検体の葉鞘部をカミソリで2つに縦断する。次に1
0%FCSを含むPBS中で、例えば室温で1時間静置
して抗原の結合していない部分をFCSでブロックす
る。次にPBSで洗浄した後、例えばPBSで500倍
に希釈した抗エンドファイトウサギ抗体中で、例えば室
温で1時間静置し、その後PBSで3回洗浄する。次に
蛍光色素結合抗ウサギイムノグロブリン血清(2次抗
体)を加えて室温で1時間静置したのち、落射蛍光顕微
鏡で縦断面を観察する。導入したエンドファイトが定着
していれば、植物組織中に蛍光を発するエンドファイト
菌糸が観察される。上記の手法により、エンドファイト
フリーのぺレニアルライグラスにエンドファイトを導入
することができ、また導入されたことを確認することが
できる。
ぺレニアルライグラス植物体中にエンドファイトが定着
したことの確認 上記方法でエンドファイトを導入後再生させた芝草植物
体にエンドファイトが定着したかを確認する方法として
は、例えば蛍光抗体法を用いた笠原らの方法(日本植物
病理学会報58、102、1992年)がある。すなわ
ち、検体の葉鞘部をカミソリで2つに縦断する。次に1
0%FCSを含むPBS中で、例えば室温で1時間静置
して抗原の結合していない部分をFCSでブロックす
る。次にPBSで洗浄した後、例えばPBSで500倍
に希釈した抗エンドファイトウサギ抗体中で、例えば室
温で1時間静置し、その後PBSで3回洗浄する。次に
蛍光色素結合抗ウサギイムノグロブリン血清(2次抗
体)を加えて室温で1時間静置したのち、落射蛍光顕微
鏡で縦断面を観察する。導入したエンドファイトが定着
していれば、植物組織中に蛍光を発するエンドファイト
菌糸が観察される。上記の手法により、エンドファイト
フリーのぺレニアルライグラスにエンドファイトを導入
することができ、また導入されたことを確認することが
できる。
【0011】以下に更に具体的に説明する。 <イ>抗エンドファイトウサギ抗体の製造(工程1) ぺレニアルライグラス(品種ピナクル)種子を70%エ
タノールに30分間浸漬した後、次亜塩素酸ナトリウム
水溶液(有効塩素濃度2%)に30分間浸漬して表面滅
菌した。表面滅菌した種子を滅菌水で3回洗浄した後、
ポテトサッカロース寒天培地上に置床して25℃で2ケ
月間培養し、エンドファイト菌株(以下、PE−001
と略す)を得た。本菌株はアクレモニウム ロリエ(Ac
remoniumloliae )PE−001(微工研菌寄第129
43号(FERM P-12943))として寄託されている。PE−
001をポテトサッカロース液体培地100ml中で2
5℃、2週間振盪培養し、培地中の菌体はガーゼ濾過お
よび遠心分離(12,000×g、10分間)で集め、
液体窒素中でワーニングブレンダーを用い、11,00
0rpm、5分間破砕し、10倍量のPBSに懸濁し
て、抗原懸濁液とした。抗原懸濁液50μlにフロイン
ドコンプリートアジュバンド(和光純薬)50μlを加
えエマルジョンとした。該エマルジョンをウサギ(ジャ
パニーズホワイト、メス、6週令)耳静脈に注射して投
与した(初回免疫)。初回免疫より7および14日後初
回免疫と同じエマルジョンを投与した。さらに、抗原懸
濁液50μlにフロインドインコンプリートアジュバン
ド(和光純薬)50μlを加えたエマルジョンを初回免
疫より14、21、28日後に股部筋肉に注射して投与
した。初回免疫より35日後に頚動脈より全血を採血
し、遠心分離(12,000×g、10分)により血清
を分離し、抗エンドファイトウサギ血清を得た。
タノールに30分間浸漬した後、次亜塩素酸ナトリウム
水溶液(有効塩素濃度2%)に30分間浸漬して表面滅
菌した。表面滅菌した種子を滅菌水で3回洗浄した後、
ポテトサッカロース寒天培地上に置床して25℃で2ケ
月間培養し、エンドファイト菌株(以下、PE−001
と略す)を得た。本菌株はアクレモニウム ロリエ(Ac
remoniumloliae )PE−001(微工研菌寄第129
43号(FERM P-12943))として寄託されている。PE−
001をポテトサッカロース液体培地100ml中で2
5℃、2週間振盪培養し、培地中の菌体はガーゼ濾過お
よび遠心分離(12,000×g、10分間)で集め、
液体窒素中でワーニングブレンダーを用い、11,00
0rpm、5分間破砕し、10倍量のPBSに懸濁し
て、抗原懸濁液とした。抗原懸濁液50μlにフロイン
ドコンプリートアジュバンド(和光純薬)50μlを加
えエマルジョンとした。該エマルジョンをウサギ(ジャ
パニーズホワイト、メス、6週令)耳静脈に注射して投
与した(初回免疫)。初回免疫より7および14日後初
回免疫と同じエマルジョンを投与した。さらに、抗原懸
濁液50μlにフロインドインコンプリートアジュバン
ド(和光純薬)50μlを加えたエマルジョンを初回免
疫より14、21、28日後に股部筋肉に注射して投与
した。初回免疫より35日後に頚動脈より全血を採血
し、遠心分離(12,000×g、10分)により血清
を分離し、抗エンドファイトウサギ血清を得た。
【0012】<ロ>カルスの誘導(工程2) ぺレニアルライグラス(品種ピナクルおよびマンハッタ
ンII)の種子を、70%エタノールに30分間浸漬した
後、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素濃度2%)
に30分間浸漬して表面滅菌した。表面滅菌した種子を
滅菌水で3回洗浄した後、2,4−D 10ppm添加
N6培地上に置床して25℃で2ヶ月間培養し、ぺレニ
アルライグラスのカルスを得た。
ンII)の種子を、70%エタノールに30分間浸漬した
後、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素濃度2%)
に30分間浸漬して表面滅菌した。表面滅菌した種子を
滅菌水で3回洗浄した後、2,4−D 10ppm添加
N6培地上に置床して25℃で2ヶ月間培養し、ぺレニ
アルライグラスのカルスを得た。
【0013】<ハ>カルス中のエンドファイトの存在の
培養法による検定(工程3) 工程2で得たカルスを、ポテトサッカロース液体培地に
入れ、25℃で1ヶ月間培養し、培地中にエンドファイ
ト菌糸塊が生ずるかを調べ、その結果を表1に示す。
培養法による検定(工程3) 工程2で得たカルスを、ポテトサッカロース液体培地に
入れ、25℃で1ヶ月間培養し、培地中にエンドファイ
ト菌糸塊が生ずるかを調べ、その結果を表1に示す。
【表1】
【0014】<ニ>カルス中のエンドファイトの存在の
エライザ法による検定(工程4) 工程3でエンドファイト菌糸塊が生じなかったカルス
0.5gに25mlのPBSを加えて乳鉢で磨砕し、工
程1で得た抗エンドファイトウサギ血清50μlを加え
て1時間静置して、上清を抗体とした。工程2で得たカ
ルス0.5gにPBSを2mlを加え、乳鉢で磨砕し
た。磨砕液100μlをポリスチレンの96ウェルマイ
クロタイタプレートにそれぞれ加え、室温で1時間静置
した。次に磨砕液を取り除き、10%FCSを含むPB
S200μlを加えて1時間静置し、ブロッキングを行
なった。その後、10%FCSを取り除き、PBSで3
回洗浄した。次に上記抗体100μlを加えて室温で1
時間静置し、PBSで3回洗浄後、酵素結合ウサギイム
ノグロブリン抗血清をPBSで200培に希釈した液1
00μlを加えて1時間静置した。次にPBSで3回洗
浄後、酵素の基質(パラニトロフェニルリン酸1mgを
10%ジエタノールアミン(ジエタノールアミン97m
l、塩化マグネシウム六水和物100mg、アジ化ナト
リウム200mg、蒸留水900ml、pH9.8)1
mlに溶解した液)200μlを加えて発色を見た。エ
ンドファイトが共生しているカルスは黄色に発色し、エ
ンドファイトが共生していないカルスは発色しなかっ
た。発色の程度を405nmと600nmにおける吸光
度の比で示したところ、発色したカルスは1以上であっ
たが発色しないカルスでは0.2以下であった(表1参
照)。また、培養法の結果とエライザ法の結果はよく一
致した。
エライザ法による検定(工程4) 工程3でエンドファイト菌糸塊が生じなかったカルス
0.5gに25mlのPBSを加えて乳鉢で磨砕し、工
程1で得た抗エンドファイトウサギ血清50μlを加え
て1時間静置して、上清を抗体とした。工程2で得たカ
ルス0.5gにPBSを2mlを加え、乳鉢で磨砕し
た。磨砕液100μlをポリスチレンの96ウェルマイ
クロタイタプレートにそれぞれ加え、室温で1時間静置
した。次に磨砕液を取り除き、10%FCSを含むPB
S200μlを加えて1時間静置し、ブロッキングを行
なった。その後、10%FCSを取り除き、PBSで3
回洗浄した。次に上記抗体100μlを加えて室温で1
時間静置し、PBSで3回洗浄後、酵素結合ウサギイム
ノグロブリン抗血清をPBSで200培に希釈した液1
00μlを加えて1時間静置した。次にPBSで3回洗
浄後、酵素の基質(パラニトロフェニルリン酸1mgを
10%ジエタノールアミン(ジエタノールアミン97m
l、塩化マグネシウム六水和物100mg、アジ化ナト
リウム200mg、蒸留水900ml、pH9.8)1
mlに溶解した液)200μlを加えて発色を見た。エ
ンドファイトが共生しているカルスは黄色に発色し、エ
ンドファイトが共生していないカルスは発色しなかっ
た。発色の程度を405nmと600nmにおける吸光
度の比で示したところ、発色したカルスは1以上であっ
たが発色しないカルスでは0.2以下であった(表1参
照)。また、培養法の結果とエライザ法の結果はよく一
致した。
【0015】<ホ>エンドファイトが共生していないカ
ルスへのエンドファイト導入と植物体への再生(工程
5) エンドファイト菌株PE−001をポテトサッカロース
液体培地に植菌し、25℃で2週間振盪培養した。工程
3ならびに工程4でエンドファイトが共生していないと
認められたカルスを再生培地(ホルモン無添加N6培
地)に移植し、25℃、明条件で培養した。移植したカ
ルスにグリーンスポットが生じた時点で、上記の振盪培
養したPE−001の菌糸を液体培地ごとグリーンスポ
ットの上に滴下し、25℃、明条件で培養を続けた。滴
下約2ヶ月後に再生した植物体をポットに移植した。
ルスへのエンドファイト導入と植物体への再生(工程
5) エンドファイト菌株PE−001をポテトサッカロース
液体培地に植菌し、25℃で2週間振盪培養した。工程
3ならびに工程4でエンドファイトが共生していないと
認められたカルスを再生培地(ホルモン無添加N6培
地)に移植し、25℃、明条件で培養した。移植したカ
ルスにグリーンスポットが生じた時点で、上記の振盪培
養したPE−001の菌糸を液体培地ごとグリーンスポ
ットの上に滴下し、25℃、明条件で培養を続けた。滴
下約2ヶ月後に再生した植物体をポットに移植した。
【0016】<ヘ>エンドファイトを導入後再生させた
ペレニアルライグラス植物体中にエンドファイトが定着
したことの確認(工程6) 工程5でエンドファイトを導入後再生させたペレニアル
ライグラス植物体の葉鞘部をカミソリの刃で2つに縦断
し、10%FCSを含むPBS中で室温で1時間静置
し、ブロッキングを行った後、PBSで洗浄した。次
に、PBSで500倍に希釈した工程1で得た抗エンド
ファイトウサギ抗体中で室温で1時間静置し、その後P
BSで3回洗浄した。次に蛍光色素結合抗ウサギイムノ
グロブリン血清(2次抗体)を加えて室温で1時間静置
した後、落射蛍光顕微鏡で縦断面を観察したところ、植
物組織中に蛍光を発するエンドファイト菌糸が観察され
た。
ペレニアルライグラス植物体中にエンドファイトが定着
したことの確認(工程6) 工程5でエンドファイトを導入後再生させたペレニアル
ライグラス植物体の葉鞘部をカミソリの刃で2つに縦断
し、10%FCSを含むPBS中で室温で1時間静置
し、ブロッキングを行った後、PBSで洗浄した。次
に、PBSで500倍に希釈した工程1で得た抗エンド
ファイトウサギ抗体中で室温で1時間静置し、その後P
BSで3回洗浄した。次に蛍光色素結合抗ウサギイムノ
グロブリン血清(2次抗体)を加えて室温で1時間静置
した後、落射蛍光顕微鏡で縦断面を観察したところ、植
物組織中に蛍光を発するエンドファイト菌糸が観察され
た。
【0017】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、次のよ
うな格別な効果が得られる。 <イ>ぺレニアルライグラスからのカルス誘導法、、カ
ルス中のエンドファイトの有無の検定法およびエンドフ
ァイトフリーカルスへのエンドファイトの人工導入と植
物体への再生法により、エンドファイトフリーのぺレニ
アルライグラスにエンドファイトを人工的に導入するこ
とが可能となった。 <ロ>同一のエンドファイト菌株が共生しているぺレニ
アルライグラスの個体を多数作成することもできる。
うな格別な効果が得られる。 <イ>ぺレニアルライグラスからのカルス誘導法、、カ
ルス中のエンドファイトの有無の検定法およびエンドフ
ァイトフリーカルスへのエンドファイトの人工導入と植
物体への再生法により、エンドファイトフリーのぺレニ
アルライグラスにエンドファイトを人工的に導入するこ
とが可能となった。 <ロ>同一のエンドファイト菌株が共生しているぺレニ
アルライグラスの個体を多数作成することもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有江力 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内
Claims (2)
- 【請求項1】ぺレニアルライグラスから誘導したカルス
中にエンドファイトが共生しているかを検定するエンド
ファイトの検定法。 - 【請求項2】ぺレニアルライグラスから誘導したカルス
中にエンドファイトが共生しているかを検定し、エンド
ファイトが共生していないことを確認したカルスにエン
ドファイトを導入した後、植物体を再生させる方法によ
ってぺレニアルライグラスへエンドファイトを人工的に
導入するエンドファイトの導入法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14897892A JPH05317092A (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | ぺレニアルライグラスにおけるエンドファイトの検定法、及びエンドファイトの導入法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14897892A JPH05317092A (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | ぺレニアルライグラスにおけるエンドファイトの検定法、及びエンドファイトの導入法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05317092A true JPH05317092A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=15464947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14897892A Pending JPH05317092A (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | ぺレニアルライグラスにおけるエンドファイトの検定法、及びエンドファイトの導入法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05317092A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6815591B1 (en) | 1999-04-16 | 2004-11-09 | Advanta Seeds B.V. | Enhancing endophyte in grass |
WO2007100162A1 (ja) * | 2006-03-03 | 2007-09-07 | Mayekawa Mfg. Co., Ltd. | 新規細菌及びそれを用いた植物病害の防除方法 |
US7892813B2 (en) | 2007-02-12 | 2011-02-22 | The Samuel Roberts Noble Foundation | Fungal endophytes of Elymus canadensis |
-
1992
- 1992-05-18 JP JP14897892A patent/JPH05317092A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6815591B1 (en) | 1999-04-16 | 2004-11-09 | Advanta Seeds B.V. | Enhancing endophyte in grass |
WO2007100162A1 (ja) * | 2006-03-03 | 2007-09-07 | Mayekawa Mfg. Co., Ltd. | 新規細菌及びそれを用いた植物病害の防除方法 |
JP5120849B2 (ja) * | 2006-03-03 | 2013-01-16 | 株式会社前川製作所 | 新規細菌及びそれを用いた植物病害の防除方法 |
US8728459B2 (en) | 2006-03-03 | 2014-05-20 | Mayekawa Mfg. Co., Ltd. | Bacteria and method for controlling plant disease using the same |
US7892813B2 (en) | 2007-02-12 | 2011-02-22 | The Samuel Roberts Noble Foundation | Fungal endophytes of Elymus canadensis |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Stanton et al. | Floral evolution: attractiveness to pollinators increases male fitness | |
CA1339730C (en) | Monoclonal antibiodies and methods for fungal pathogen detection | |
JPH02291298A (ja) | 抗体の生産方法 | |
Pinkerton et al. | Selection of castor for divergent concentrations of ricin and Ricinus communis agglutinin | |
EP0093436B1 (de) | Verfahren zur Herstellung permanenter tierischer und humaner Zellinien und deren Verwendung | |
Lyons et al. | Detection of Pythium violae and Pythium sulcatum in carrots with cavity spot using competition ELISA | |
CN1418225B (zh) | 人低密度脂蛋白受体的单克隆抗体及其制备和用途 | |
JPH05317092A (ja) | ぺレニアルライグラスにおけるエンドファイトの検定法、及びエンドファイトの導入法 | |
Abalde et al. | Identification of Mytilus galloprovincialis larvae from the Galician rıas by mouse monoclonal antibodies | |
CN102106257B (zh) | 一种筛选麦类作物耐赤霉病菌毒素的方法 | |
Carpenter et al. | Aggressiveness and reproduction of four Meloidogyne arenaria populations on soybean | |
US4756908A (en) | Method for the commercial production of helminths antigens | |
Ingram et al. | In vitro selection of mutants | |
DE3786673T2 (de) | Verfahren zur entfernung unerwünschter zellen aus menschlichen lymphozytenpopulationen, anwendung des verfahrens zur herstellung monoklonaler antikörper und dafür geeigneter kit. | |
Machlis | The nutrition of certain species of the green alga Oedogonium | |
Vaulot et al. | Flow Cytometric Analysis of Spermatogenesis in the Diatom Thalassiosira Weissflogii (BACILLARIOPHYCEAE) 1 | |
CN101466828A (zh) | 融合伴侣细胞 | |
EP0234501A2 (en) | Monocional antibodies and methods for fungal pathogen detection | |
US4528773A (en) | Method for producing genes conferring resistance to herbicides, growth regulators or other chemical agents in vascular plants | |
Falugi et al. | Localization of some neurotransmitters during developments hydroidomedusae | |
Walsh et al. | Nitrogen Fixation Capabilities of Plant Introduction Accessions of Pasture and Range Forage Legumes 1 | |
US6444433B1 (en) | Detection of 2-methylisoborneol by monoclonal antibody production | |
EP0302011B1 (de) | Monoklonale Antikörper und Diagnoseverfahren für Phytophthora-Infektionen | |
Swatek et al. | Direct plate isolation method for Cryptococcus neoformans from the soil | |
EP0543976A1 (en) | In vitro leaf petiole multiplication of pelargoniums |