JPH0531445Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はケースの上面部に汁受皿を備え、ガス
ボンベをそのケース内に収納した簡易ガスコンロ
の改良に関するものである。

（従来の技術） 従来の簡易ガスコンロは、第８図において、操
作レバーＬの回動操作によつてセツト板Ｐを摺動
させ、図示しないボンベを所定位置にセツトする
ようになつており、汁受皿Ｄが裏返しの状態の場
合、当該汁受皿Ｄに固着された五徳Ｆの先端に操
作レバーＬの突起Ｔが衝突して当該操作レバーＬ
の回動が阻止され、セツト板Ｐが作動しないよう
になつていた。

（考案が解決しようとする問題点） 上記従来の場合、操作レバーＬを回動させよう
とする時に、過度の外力を加えてしまうとことが
多く、突起Ｔを５徳Ｆの先端に衝突させる構造に
なつているために、これらの衝突する部品が破損
し易いという欠点があつた。

本考案は、このような従来の欠点にかんがみ、
汁受皿の異常配置時における操作レバーの操作に
よりその異常を容易に感知し、しかも過度の外力
を加えても操作レバー等の部品の破損を確実に回
避できる簡易ガスコンロを提供することを目的と
する。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するため本考案は、ケースの上
面部に汁受皿を備え、バーナにガバナを介してガ
スを供給するガスボンベと、前記汁受皿の下方に
位置しており前記ガスの供給時には前記ガスボン
ベのノズルを前記ガバナのノズル受口に装着し前
記ガスの供給停止時には前記ノズルを前記ノズル
受口から外す操作をするボンベ着脱操作機構とを
前記ケース内にセツトして成る簡易ガスコンロに
おいて、前記ボンベ着脱操作機構には長手方向に
対して傾斜した向きの傾斜長穴と長手方向に沿つ
たガイドとを有して前記ケースに固定された固定
板と、該固定板の長手方向に対して直交する向き
で前記傾斜長穴に交差する長手方向直交長穴と先
端のボンベ押圧部とを有し前記ガスボンベの長手
方向に摺動自在に前記ガイドを介して前記固定板
に支持され前記ボンベ押圧部が前記ボンベの底部
から離れる方向に付勢された移動板と、前記固定
板に連結軸で回動自在に軸着され且つ前記固定板
の長手方向に平行する向きで前記傾斜長穴と交差
する長手方向平行長穴と該長手方向平行長穴の端
部でこれに交差する向きで連続して形成されたロ
ツク穴とからなる操作穴を有する操作レバーと、
前記傾斜長穴と前記長手方向直交長穴と前記操作
穴とに共通に挿入され前記操作レバーの回動に連
動し前記傾斜長穴の傾斜に沿つて移動して前記ボ
ンベ押圧部が前記ボンベの底部を翁圧する方向へ
前記移動板を摺動させる共通ピンとを備え、前記
汁受皿の下方にあつて前記操作レバーの先端に向
かつて一端が突出する方向に付勢され、該汁受皿
の異常配置時に該操作レバーに該一端が当たつて
操作異常感を伝えると共に、前記操作レバーの先
端を押さえる事により前記共通ピンが前記ロツク
穴へ導入されるのを阻止する異常感知部材を前記
ケースの所定箇所に設けたものである。

（作用） 本考案の簡易ガスコンロは、汁受皿の下方に異
常感知部材を配設したので、汁受皿の異常配置時
には、操作レバーを回動しても操作力の向きを変
換する共通ピンがロツク穴に入るのが妨げられる
ので、異常を容易に感知できる。

（実施例） 以下本考案の実施例を第１図乃至第６図を参照
して詳細に説明する。本実施例の簡易ガスコンロ
は、ケース１の中にバーナ２とガスボンベ３とが
収納されている。ガスボンベ３はそのノズル４を
ガバナ５のノズル受口６に装着することによりガ
スを噴出させ、該ガバナ５で調圧してガス噴出管
７及び空気と混合するガス混合管８を経てバーナ
２に供給するようになつている。

ガスボンベ３はケース１のボンベ出入口９から
ケース１内に挿入され、ケース１の底面に形成さ
れたボンベセツト凹部１０にその長手方向に摺動
自在に設置されるようになつている。

ガスボンベ３はケース１内に該ガスボンベ３に
平行して設置されたボンベ着脱操作機構１１でノ
ズル受口６に対するノズル４の着脱操作が行わ
れ、ガスの供給と停止との制御が行われるように
なつている。ボンベ着脱操作機構１１は、ケース
１内の底面にブラケツト１２Ａをねじ止めするこ
とによりガスボンベ３に平行する向きで固設され
る固定板１２を有する。該固定板１２の一端側に
は、その長手方向に対して上向きに傾斜して傾斜
長穴１３が設けられている。該固定板１１の他端
側には、その長手方向に平行する向きで長穴より
なるガイド１５が設けられている。固定板１２に
は平行して中継板１６とその先端側に連結したボ
ンベ押圧板１９とからなる移動板１４（第３図参
照）が設けられている。該中継板１６の基端側に
は、固定板１２の長手方向に直交する向きで傾斜
長穴１３に交差する長手方向直交長穴１７が設け
られ、先端側にはばね収容長孔１８が設けられて
いる。中継板１６にはその途中に屈曲部１６Ａが
設けられ、また中間部下端には折曲形成された横
向き突片１６Ｂを有し、この突片１６Ｂが固定板
１２のガイド１５の下端面に摺動自在に当接して
案内されるようになつている。ボンベ押圧板１９
は先端にボンベ押圧部２０を有し、基端側にばね
収容長孔２１を有し、且つ基端には狭幅の屈曲部
２２を介して抜け止め部２３を有し、ばね収容長
孔２１とボンベ押圧部２０との間にはばね収容長
孔２１に隣接して狭幅の屈曲部２４を有する。

このボンベ押圧板１９は、図３に示す固定板１
２に平行に立てた状態の中継板１６に対して、寝
かせた状態にしてばね収容長穴１８に抜け止め部
２３を入れ屈曲部２２のところまで挿入してから
立てた状態にし、その後中継板１６に平行にして
基端側を当該中継板１６に重ね合せ、このように
して当該抜け止め部２３を中継板１６の反対側に
導出させて該中継板１６に相対的に摺動自在に連
結し、更に、立てた状態の固定板１９に対し、中
継板１６と共に寝かせた状態にしてガイド１５に
ボンベ押圧部２０を入れ屈曲部２４のところまで
挿入してから中継板１６と共に立てた状態にし、
その後固定板１２に平行にして押圧部２０を固定
板１２の反対側に導出させ、ガイド１５を介して
ボンベ押圧板１９がガスボンベ３の長手方向に摺
動するように組立てられている。中継板１６のば
ね係止部２５と固定板１２のばね係止部２６との
間には第１のばね２７が架設され、ガスの供給停
止時にボンベ押圧部２０をガスボンベ３の底部か
ら離間する方向に移動板１４を付勢するようにな
つている。中継板１６とボンベ押圧板１９の重ね
合せ部分で双方のばね収容長孔１８，２１には第
２のばね２８が収容され、該ばね２８一端は中継
板１６におけるばね収容長孔１８の先端に設けら
れたばね係止部２９で係止され、他端はボンベ押
圧板１９におけるばね収容長孔２１の基端に設け
られたばね係止部３０に係止され、ボンベ押圧板
１９と中継板１６とに互に逆向きの力が作用した
際に該第２のばね２８は蓄勢されるようになつて
いる。ボンベ押圧板１９におけるばね収容長孔２
１の先端側にはストツパー３１が板面に直交する
向きに突設され、該ストツパー３１は中継板１６
の先端に当接され、中継板１６がその先端方向に
摺動する際にボンベ押圧板１９も一緒に同方向に
移動し得るようになつている。

固定板１２の先端側にはこれに平行する向きで
操作レバー３２が設けられている。この操作レバ
ー３２は、固定板１２の穴３３と該操作レバー３
２の穴３４を貫通する連結軸３５で固定板１２に
回動自在に軸着されている。連結軸３５の先端に
はナツト３６が螺着されている。この操作レバー
３２の基部には、固定板１２の長手方向に平行す
る向きで傾斜長穴１３に交差する長手方向平行長
穴３７Ａと、該長手方向平行長穴３７Ａの先端に
これに交差してＬ字状をなす向きで連続するロツ
ク穴３７Ｂとからなる操作穴３７が設けられてい
る。傾斜長穴１３と長手方向直交長穴１７と長手
方向平行長穴３７Ａとには共通ピン３９が摺動自
在に共通に通され操作レバー３２の回動に連動し
て傾斜長穴１３の傾斜に沿つて移動し移動板１４
を構成する中継板１６及びボンベ押圧板１９を摺
動させるようになつている。共通ピン３９の先端
にもナツト４０が螺合されている。

ケース１の上面部の所定位置には、汁受皿３８
が載置されており、前記ボンベ着脱操作機構１１
はこの汁受皿３８の下方に位置している。

汁受皿３８は、皿本体４１と、この皿本体４１
に固定した複数の五徳片４２とを備えている。皿
本体４１は、バーナ２の位置に対応した中央の丸
孔４１Ａと、この丸孔４１Ａの外側に同心的に形
成した環状の汁受溝４１Ｂと、その外側の平坦部
４１Ｃとを有し、汁受溝４１Ｂの底板４１Ｄと平
坦部４１Ｃの上面間に掛け渡した複数の五徳片４
２が放射状に等角度間隔にて配置され上向きに突
出して一体に固着されている。

汁受皿３８の下方にはボンベ着脱操作機構１１
との間に異常感知部材としての感知レバー４３が
設けてある。

感知レバー４３は、ケース１の頂板１Ａ下面か
ら下向きに突設した図示しないブラケツトに取付
けたレバー軸４４をもつて回動自在に支持してあ
り、一端に形成した凸部４３Ａが頂板１Ａから下
向きに設けた圧縮ばね４５の下部に嵌入され当該
圧縮ばね４５によつて操作レバー３２の先端に向
かつて一端が突出する方向に付勢され、他端が汁
受溝４１Ｂの底板４１Ｄに対応する位置にある。
そして感知レバー４３は、汁受皿３８が正常配置
されている時には、汁受溝４１Ｂの下向きに突出
した底板４１Ｄによつて他端が押し下げられてい
るために一端が圧縮ばね４５の付勢力に抗して頂
板１Ａに接近した位置にあつて、操作レバー３２
の回動を阻止することがない。

このように汁受皿３８が正常配置されている
時、ボンベ着脱操作機構１１は、操作レバー３２
を連結軸３５を中心にして第１図で時計方向に回
動させると、長手方向平行長穴３７Ａが連結軸３
５を中心に時計方向に回動される。これにより共
通ピン３９が傾斜長穴１３の傾斜に沿つて上昇し
つつ固定板１２の一端方向へ移動される。この共
通ピン３９の移動につれて中継板１６が固定板１
２の一端側へ移動され、この移動と共にボンベ押
圧板１９も周方向へ移動され、そのボンベ押圧部
２０でガスボンベ３の底部を押圧し、ノズル４を
ノズル受口６に押し込み装着する。これによりノ
ズル４からガバナ５にガスが供給されるようにな
る。ボンベ押圧部２０がガスボンベの底部に当接
されると、移動板１４のボンベ押圧板１９と中継
板１６とに互に逆向きの力が作用し、第２のばね
２８が蓄勢される。共通ピン３９が傾斜長穴１３
内を上昇しきると、該共通ピン３９はロツク穴３
７Ｂに入り込み、第１のばね２７の付勢力でロツ
ク状態が維持される。この状態では、蓄勢された
第２のばね２８の圧力がボンベ押圧部２０を介し
てガスボンベ３の底部に作用して、ノズル４は所
定の圧力でノズル受口６に嵌着されている。ガス
の供給を止めるときには、操作レバー３２を第１
図で反時計方向に回すと、共通ピン３９がロツク
穴３７Ｂから脱出して、第１のばね２７の作用で
傾斜長穴１３内を下降し、移動板１４がこれにつ
れて固定板１２の他端側に移動され、ボンベ押圧
部２０がガスボンベ３の底部を押さなくなり、ノ
ズル４が内蔵する図示しないばねの力でノズル受
口６から外れ、ガスの噴出が止まる。

又、ガスボンベ３が正しい位置にない状態のま
ま操作レバー３２を第１図において時計方向に回
動させると、第２のばね２８が圧縮されるのみで
ガスボンベ３が無理に変位することがない。

汁受皿３８が反転し裏返しになつた異常配置の
状態の時には、第７図に示すように、感知レバー
４３は、圧縮ばね４５の付勢力によつて回動し、
一端が上方から操作レバー３２の先端に向かつて
突出し、他端が汁受溝４１Ｂ内に入り、当該操作
レバー３２に該一端が当たつて操作異常感を伝
え、操作レバー３２は途中まで回動するが、感知
レバー４３の一端で先端を押えられ、共通ピン３
９をロツク穴３７Ｂへ導入してしまうことが避け
られ、したがつてボンベ３を所定位置にセツトす
ることが回避されるので安全であり、操作レバー
３２の先端で感知レバー４３を押上げる力が圧縮
ばね４５によつて緩和されるので、ボンベ着脱操
作機構１１等の破損を確実に防止することができ
る。

（考案の効果） 以上説明したように本考案の簡易ガスコンロ
は、ケースの上面部に汁受皿を備え、バーナにガ
バナを介してガスを供給するガスボンベと、前記
汁受皿の下方に位置しており前記ガスの供給時に
は前記ガスボンベのノズルを前記ガバナのノズル
受口に装着し前記ガスの供給停止時には前記ノズ
ルを前記ノズル受口から外す操作をするボンベ着
脱操作機構とを前記ケース内にセツトして成る簡
易ガスコンロにおいて、前記ボンベ着脱操作機構
には長手方向に対して傾斜した向きの傾斜長穴と
長手方向に沿つたガイドとを有して前記ケースに
固定された固定板と、該固定板の長手方向に対し
て直交する向きで前記傾斜長穴に交差する長手方
向直交長穴と先端のボンベ押圧部とを有し前記ガ
スボンベの長手方向に摺動自在に前記ガイドを介
して前記固定板に支持され前記ボンベ押圧部が前
記ボンベの底部から離れる方向に付勢された移動
板と、前記固定板に連結軸で回動自在に軸着され
且つ前記固定板の長手方向に平行する向きで前記
傾斜長穴と交差する長手方向平行長穴と該長手方
向平行長穴の端部でこれに交差する向きで連続し
て形成されたロツク穴とからなる操作穴を有する
操作レバーと、前記傾斜長穴と前記長手方向直交
長穴と前記操作穴とに共通に挿入され前記操作レ
バーの回動に連動し前記傾斜長穴の傾斜に沿つて
移動して前記ボンベ押圧部が前記ボンベの底部を
指圧する方向へ前記移動板を摺動させる共通ピン
とを備え、前記汁受皿の下方にあつて前記操作レ
バーの先端に向かつて一端が突出する方向に付勢
され、該汁受皿の異常配置時に該操作レバーに該
一端が当たつて操作異常感を伝えると共に、前記
操作レバーの先端を押さえる事により前記共通ピ
ンが前記ロツク穴へ導入されるのを阻止する異常
感知部材を前記ケースの所定箇所に設けたので、
汁受皿が正常な位置に装着されていない場合、操
作レバーを操作しても付勢された異常感知部材の
一端が操作レバーの先端に当接し、ロツク穴に共
通ピンが入るのを阻止するので、異常状態を容易
に感知できると共に、操作レバーを操作する力が
異常感知部材の付勢力で緩和されて、部品が破損
するのを防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の実施例に係る簡易
ガスコンロの要部を示すそれぞれ一部省略側面図
及び平面図、第３図はボンベ着脱操作機構の分解
斜視図、第４図は感知レバーを示す斜視図、第５
図及び第６図は簡易ガスコンロの一例を示すそれ
ぞれ縮小平面図及び内部を開示した一部省略平面
図、第７図は汁受皿の異常配置時における状態を
示す一部省略側面図、第８図は従来の簡易ガスコ
ロを示す側面図である。 １……ケース、２……バーナ、３……ガスボン
ベ、４……ノズル、５……ガバナ、６……ノズル
受口、１１……ボンベ着脱操作機構、１２……固
定板、１３……傾斜長穴、１４……移動板、１５
……ガイド、１６……中継板、１７……長手方向
直交長穴、１９……ボンベ押圧板、２０……ボン
ベ押圧部、２７……第１のばね、２８……第２の
ばね、３２……操作レバー、３５……連結軸、３
７……操作穴、３７Ａ……長手方向平行長穴、３
７Ｂ……ロツク穴、３８……汁受皿、３９……共
通ピン、４３……感知レバー、４５……圧縮ば
ね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケースの上面部に汁受皿を備え、バーナにガバ
   ナを介してガスを供給するガスボンベと、前記汁
   受皿の下方に位置しており前記ガスの供給時には
   前記ガスボンベのノズルを前記ガバナのノズル受
   口に装着し前記ガスの供給停止時には前記ノズル
   を前記ノズル受口から外す操作をするボンベ着脱
   操作機構とを前記ケース内にセツトして成る簡易
   ガスコンロにおいて、前記ボンベ着脱操作機構に
   は長手方向に対して傾斜した向きの傾斜長穴と長
   手方向に沿つたガイドとを有して前記ケースに固
   定された固定板と、該固定板の長手方向に対して
   直交する向きで前記傾斜長穴に交差する長手方向
   直交長穴と先端のボンベ押圧部とを有し前記ガス
   ボンベの長手方向に摺動自在に前記ガイドを介し
   て前記固定板に支持され前記ボンベ押圧部が前記
   ボンベの底部から離れる方向に付勢された移動板
   と、前記固定板に連結軸で回動自在に軸着され且
   つ前記固定板の長手方向に平行する向きで前記傾
   斜長穴と交差する長手方向平行長穴と該長手方向
   平行長穴の端部でこれに交差する向きで連続して
   形成されたロツク穴とからなる操作穴を有する操
   作レバーと、前記傾斜長穴と前記長手方向直交長
   穴と前記操作穴とに共通に挿入され前記操作レバ
   ーの回動に連動し前記傾斜長穴の傾斜に沿つて移
   動して前記ボンベ押圧部が前記ボンベの底部を押
   圧する方向へ前記移動板を摺動させる共通ピンと
   を備え、前記汁受皿の下方にあつて前記操作レバ
   ーの先端に向かつて一端が突出する方向に付勢さ
   れ、該汁受皿の異常配置時に該操作レバーに該一
   端が当たつて操作異常感を伝えると共に、前記操
   作レバーの先端を押さえる事により前記共通ピン
   が前記ロツク穴へ導入されるのを阻止する異常感
   知部材を前記ケースの所定箇所に設けたことを特
   徴とする簡易ガスコンロ。