JPH05312310A - 都市ゴミ焼却装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 廃熱ボイラから発電機への蒸気を過熱する燃
焼式過熱機を備え、その燃焼式過熱機への高圧給気を、
小型装置で作り導くことにより、発電効率の向上した都
市ゴミ焼却装置を提供する。 【構成】 焼却炉１で発生した排ガスから廃熱回収する
廃熱ボイラ６と、その廃熱ボイラ６の蒸気により発電す
る発電装置３とを備え、廃熱ボイラ６から発電装置３へ
の蒸気供給路１９に路内蒸気を過熱する燃焼式過熱器２
０を設け、その過熱器からの燃焼排ガスを酸素濃度を高
くした状態で燃焼用空気として焼却炉１に供給する。燃
焼式過熱器２０からの燃焼排ガスをその断熱膨張により
駆動するタービンＴに導き、そのタービンＴと同軸のコ
ンプレッサＣにより吸引圧縮された高圧空気を燃焼用空
気として燃焼式過熱器２０に供給するように構成し、タ
ービンＴを通過した燃焼排ガスを燃焼用空気として焼却
炉１に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】近年、都市ゴミ焼却炉での発生熱
エネルギーを有効利用するために、焼却炉で発生した排
ガスに含まれる熱を廃熱ボイラを用いて熱交換し蒸気発
電する発電装置を備えた都市ゴミ焼却装置が注目されて
いる。本発明は、焼却炉で発生した排ガスから熱交換し
て廃熱回収する廃熱ボイラと、その廃熱ボイラで発生す
る蒸気により発電する発電装置とを備え、前記廃熱ボイ
ラから前記発電装置への蒸気供給路に路内蒸気を過熱す
る燃焼式過熱器を設けて、その燃焼式過熱器からの燃焼
排ガスを酸素濃度を高くした状態で燃焼用空気として前
記焼却炉に供給する都市ゴミ焼却装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、前記燃焼式過熱器へ給気するため
にコンプレッサを設ける一方、二次燃焼用空気として前
記焼却炉に供給される前記燃焼式過熱器からの燃焼排ガ
スをブロワーファンを設けて引き込み供給していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前記燃焼式過
熱器の燃焼排ガスを酸素濃度を高くした状態で燃焼用空
気として前記焼却炉に供給するために、供給燃料に比べ
て過剰の酸素を供給すべく大型のコンプレッサが必要と
なり、又、前記焼却炉に供給される上記燃焼排ガスを焼
却炉内部の排ガス等と攪拌混合を図るために、ブロワー
ファンも大型のものが必要となる。即ち、設備の大型化
を招くことになるという欠点とともに、多量の発電エネ
ルギーをそれら大型のコンプレッサや大型のブロワーフ
ァンに消費しなければならないのは経済上好ましくない
という欠点があった。本発明の目的は、上述した従来欠
点を解消する点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明による都市ゴミ焼却装置の特徴構成は、前記燃焼
式過熱器からの燃焼排ガスをその断熱膨張により駆動す
るタービンに導き、そのタービンと同軸のコンプレッサ
により吸引圧縮された高圧空気を燃焼用空気として前記
燃焼式過熱器に導くように構成し、前記タービンを通過
した燃焼排ガスを燃焼用空気として前記焼却炉に供給す
る点にある。

【０００５】

【作用】前記燃焼式過熱器への高圧給気を行うコンプレ
ッサの動力を、その燃焼式過熱器からの燃焼排ガスによ
り駆動されるタービンから取り出して高負荷燃焼、高性
能伝熱を達成でき、且つ、前記焼却炉に供給される排ガ
スが前記タービンからの高圧の乱流状態での排気により
焼却炉内部の未燃焼排ガス等との間で十分な攪拌混合を
図り、完全燃焼が促進できるのである。

【０００６】

【発明の効果】本発明によれば、消費電力の多い大型の
コンプレッサや大型のブロワーファンを用いる必要がな
く、しかも、上述のタービンと同軸のコンプレッサによ
り吸引圧縮された高圧空気を用いることで、高負荷燃
焼、高性能伝熱が可能となり、燃焼式過熱器としてより
小型のものを用いることができることとなり、より一層
のエネルギー利用効率を高めた都市ゴミ焼却装置を提供
できるようになった。

【０００７】

【実施例】以下に実施例を説明する。都市ゴミ焼却装置
は、図１に示すように、４５０ｔ／ｄの都市ゴミを焼却
処理するストーカ式の焼却炉１と、焼却炉１から発生す
る１１．４×１０⁴Ｎｍ³／ｈの排ガスを浄化処理する排
ガス処理装置２と、排ガスの熱を利用して発電する発電
装置３等で構成してある。

【０００８】前記焼却炉１は、被焼却物を受け入れるホ
ッパ４と、ホッパ４内の被焼却物を下端部から炉内に投
入するプッシャＰｕと、プッシャＰｕにより投入された
被焼却物を攪拌搬送しながら、その底部から供給される
高温の一次燃焼空気により順次乾燥、燃焼、灰化処理す
るストーカＳとを設けるとともに、未燃焼ガスの燃焼を
完結させるために、ストーカＳの上部空間に二次燃焼空
間７を形成して、該空間７に４００℃の二次燃焼用空気
を供給する二次燃焼空気供給部９を該空間７に臨ませて
設けるとともに、該空間７の下流側の空間８に、燃焼排
ガスの熱エネルギーを回収する廃熱回収ボイラ６を設け
て構成してある。

【０００９】前記排ガス処理装置２は、前記空間８の下
流に設けた排ガス路１０から煙突１１に至る流路途中に
設けたバグフィルタ１２、洗煙装置１３、白煙防止装置
１４等で構成してある。

【００１０】前記発電装置３は、高圧側タービン１５と
低圧側タービン１６からなる発電用蒸気タービン１７
と、これにより駆動される発電機１８と、前記廃熱回収
ボイラ６から発生する蒸気を前記高圧側タービン１５に
供給する蒸気供給路１９とで構成してあり、蒸気供給路
１９には、前記廃熱回収ボイラ６から発生する３１０℃
の蒸気をさらに６００℃にまで昇温するための過熱用バ
ーナー３０を備えた第一の燃焼式過熱器２０を、又、前
記高圧側タービン１５からの蒸気を再過熱して低圧側タ
ービン１６に供給するための第二の燃焼式再過熱器２１
を再過熱用配管２７を介して設けてあり、その燃焼排ガ
スを排ガス管路３１を介して前記白煙防止装置１４に供
給して煙突１１から排出される排ガスが結露して白くな
るのを防止すべく加熱する。

【００１１】前記第一の燃焼式過熱器２０は、自らの燃
焼排ガスをその断熱膨張により駆動するタービンＴに導
き、そのタービンＴと同軸のコンプレッサＣにより吸引
圧縮された高圧空気を燃焼用空気として前記過熱用バー
ナー３０の給気部に供給するように構成してあり、空気
比を２に保つことで酸素濃度を高くした４００℃の燃焼
排ガスは、前記タービンＴを通過した後燃焼用空気供給
管路３５を介してダンパＤ１，Ｄ２により流量調節さ
れ、二次燃焼空気、或いは、一次燃焼空気として前記焼
却路１に供給するように構成してある。

【００１２】以下に別実施例を説明する。先の実施例で
示した焼却装置に関する各種の数値は、これに限定する
ものではなく、炉の規模や発電容量に基づき適宜設定す
ればよい。

【００１３】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定するものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】要部の概略構成図

【符号の説明】

１ 焼却炉 ６ 排熱ボイラ １８ 発電機 １９ 蒸気供給路 ２０ 燃焼式過熱器 Ｔ タービン Ｃ コンプレッサ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一色 尚次 東京都世田谷区経堂２丁目29番６号

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 焼却炉（１）で発生した排ガスから廃熱
   回収する廃熱ボイラ（６）と、その廃熱ボイラ（６）で
   発生する蒸気により発電する発電装置（３）とを備え、
   前記廃熱ボイラ（６）から前記発電装置（３）への蒸気
   供給路（１９）に路内蒸気を過熱する燃焼式過熱器（２
   ０）を設けて、その燃焼式過熱器（２０）からの燃焼排
   ガスを酸素濃度を高くした状態で燃焼用空気として前記
   焼却炉（１）に供給する都市ゴミ焼却装置であって、 前記燃焼式過熱器（２０）からの燃焼排ガスをその断熱
   膨張により駆動するタービン（Ｔ）に導き、そのタービ
   ン（Ｔ）と同軸のコンプレッサ（Ｃ）により吸引圧縮さ
   れた高圧空気を燃焼用空気として前記燃焼式過熱器（２
   ０）に供給するように構成し、前記タービン（Ｔ）を通
   過した燃焼排ガスを燃焼用空気として前記焼却炉（１）
   に供給する都市ゴミ焼却装置。