JPH0531161A - 器具に殺菌性及び抗かび性を与える方法 - Google Patents
器具に殺菌性及び抗かび性を与える方法Info
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- JPH0531161A JPH0531161A JP20992691A JP20992691A JPH0531161A JP H0531161 A JPH0531161 A JP H0531161A JP 20992691 A JP20992691 A JP 20992691A JP 20992691 A JP20992691 A JP 20992691A JP H0531161 A JPH0531161 A JP H0531161A
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- JP
- Japan
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- appliance
- steel
- antifungal properties
- sterilizing
- electroplating
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- Pending
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- Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Chemically Coating (AREA)
- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 鉄鋼器具に殺菌性及び抗かび性を与える。
【構成】 Co含有鉄鋼材料を殺菌性又は抗かび性が必
要な器具に用いる方法及び鉄鋼器具に電気めっき法又は
化学めっき法によりCoを被覆することによって、器具
に殺菌性及び抗かび性を与える方法に関する。
要な器具に用いる方法及び鉄鋼器具に電気めっき法又は
化学めっき法によりCoを被覆することによって、器具
に殺菌性及び抗かび性を与える方法に関する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺菌性及び抗かび性を
有するCo(コバルト)含有鉄鋼器具に関するものであ
る。
有するCo(コバルト)含有鉄鋼器具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】食品加工機械等において、食品に直接触
れる部分は、衛生上安全であることが望まれ、現場で
は、器具、装置に付着している食品物を湯、蒸気等によ
り除去し、できるだけ自然界に存在する各種の有害な菌
が付着及び繁殖(発育)しないように努力している。特
に水の存在下において器具が用いられる場合は、菌又は
かびの繁殖が激しく、特に衛生上注意が必要となる。そ
こで、器具に用いられる素材そのものが殺菌性及び抗か
び性を有することが、衛生安全上必要となる。
れる部分は、衛生上安全であることが望まれ、現場で
は、器具、装置に付着している食品物を湯、蒸気等によ
り除去し、できるだけ自然界に存在する各種の有害な菌
が付着及び繁殖(発育)しないように努力している。特
に水の存在下において器具が用いられる場合は、菌又は
かびの繁殖が激しく、特に衛生上注意が必要となる。そ
こで、器具に用いられる素材そのものが殺菌性及び抗か
び性を有することが、衛生安全上必要となる。
【0003】また、台所用品としての包丁、流し台等、
医療器具としての手術用のメス、容器等、さらには病院
や半導体製造工場での空気調和設備内でのドレンパン等
についても同様に殺菌性及び抗かび性が必要である。
医療器具としての手術用のメス、容器等、さらには病院
や半導体製造工場での空気調和設備内でのドレンパン等
についても同様に殺菌性及び抗かび性が必要である。
【0004】ここで、殺菌性及び抗かび性の強い金属と
して従来から銀が知られている。しかし、銀は水や大気
に対する耐蝕性が非常に悪く、硬さが低く、対磨耗性も
悪い。また高価であるため、多量に使用する工業材料と
しては用いられない。
して従来から銀が知られている。しかし、銀は水や大気
に対する耐蝕性が非常に悪く、硬さが低く、対磨耗性も
悪い。また高価であるため、多量に使用する工業材料と
しては用いられない。
【0005】また、Co合金は従来から知られている
が、高温での耐蝕性が良いため、耐熱、耐磨耗合金、高
速度綱等それを必要とするところでは使用されるが、本
発明の目的である殺菌性及び抗かび性を目的として、食
品加工機械、台所用品としての包丁、流し台、鍋、釜、
フライパン、スプーン、フォーク等、医療器具としての
手術用のメス、容器等、さらには病院や半導体製造工場
での空気調和設備内でのドレンパン等について、使用さ
れている例はない。
が、高温での耐蝕性が良いため、耐熱、耐磨耗合金、高
速度綱等それを必要とするところでは使用されるが、本
発明の目的である殺菌性及び抗かび性を目的として、食
品加工機械、台所用品としての包丁、流し台、鍋、釜、
フライパン、スプーン、フォーク等、医療器具としての
手術用のメス、容器等、さらには病院や半導体製造工場
での空気調和設備内でのドレンパン等について、使用さ
れている例はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の課題を解決し、低価格で大量生産の可能な殺
菌性及び抗かび性の強いCo含有鉄鋼材料を提供するこ
とにある。
従来技術の課題を解決し、低価格で大量生産の可能な殺
菌性及び抗かび性の強いCo含有鉄鋼材料を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の前記目的は、C
o含有鉄鋼材料を殺菌性又は抗かび性が必要な器具に用
いる方法及び鉄鋼器具に電気めっき法又は化学めっき法
によりCoを被覆しすることによって、器具に殺菌性及
び抗かび性を与える方法により、解決される。
o含有鉄鋼材料を殺菌性又は抗かび性が必要な器具に用
いる方法及び鉄鋼器具に電気めっき法又は化学めっき法
によりCoを被覆しすることによって、器具に殺菌性及
び抗かび性を与える方法により、解決される。
【0008】ここで、殺菌性又は抗かび性が必要な器具
とは、食品加工機械、台所用品としての包丁、流し台
等、医療器具としての手術用のメス、容器等、さらには
病院や半導体製造工場での空気調和設備内でのドレンパ
ン等用途上、衛生的であること、つまり清潔さが要求さ
れる器具や装置をいう。
とは、食品加工機械、台所用品としての包丁、流し台
等、医療器具としての手術用のメス、容器等、さらには
病院や半導体製造工場での空気調和設備内でのドレンパ
ン等用途上、衛生的であること、つまり清潔さが要求さ
れる器具や装置をいう。
【0009】Coを溶解し、鉄鋼材料等と合金化する方
法は周知の方法により行われる。例えば、特殊綱の再溶
解や高合金鋼の溶解には不活性ガス雰囲気中か真空中で
の高周波誘導炉やアーク溶解炉等が一般に使用される。
本発明方法では、アルゴンガス雰囲気中の非消耗電極型
アーク溶解炉を用いたが、この方法に限定されないのは
もちろんである。
法は周知の方法により行われる。例えば、特殊綱の再溶
解や高合金鋼の溶解には不活性ガス雰囲気中か真空中で
の高周波誘導炉やアーク溶解炉等が一般に使用される。
本発明方法では、アルゴンガス雰囲気中の非消耗電極型
アーク溶解炉を用いたが、この方法に限定されないのは
もちろんである。
【0010】鉄鋼器具に電気めっき法又は化学めっき法
によりCoを被覆する方法もまた周知の方法により行わ
れる。電気めっき法は、例えば塩化Coと塩酸溶液等の
強酸性の電解液浴中で、陽極側のコバルト板と、予め脱
脂等を施した陰極側の被めっき材との間に、適当な電流
密度で電圧をかけて、被めっき材の表面にCoを析出さ
せる方法等がある。特に、ステンレス鋼への電気めっき
法は、塩化Coと塩酸溶液等の強酸性の電解液浴中で、
陽極側のコバルト板と、予め脱脂等を施した陰極側の被
めっき材との間に、15A/dm2 以上の電流密度で、
被めっき材の表面にCoを析出させる方法等がある。
によりCoを被覆する方法もまた周知の方法により行わ
れる。電気めっき法は、例えば塩化Coと塩酸溶液等の
強酸性の電解液浴中で、陽極側のコバルト板と、予め脱
脂等を施した陰極側の被めっき材との間に、適当な電流
密度で電圧をかけて、被めっき材の表面にCoを析出さ
せる方法等がある。特に、ステンレス鋼への電気めっき
法は、塩化Coと塩酸溶液等の強酸性の電解液浴中で、
陽極側のコバルト板と、予め脱脂等を施した陰極側の被
めっき材との間に、15A/dm2 以上の電流密度で、
被めっき材の表面にCoを析出させる方法等がある。
【0011】化学めっき法は、例えば外部電流を使用せ
ず溶液中の金属イオンを被めっき材に還元析出する方法
(一般に、無電解めっきという。)等がある。
ず溶液中の金属イオンを被めっき材に還元析出する方法
(一般に、無電解めっきという。)等がある。
【0012】なお、Coを電気めっき法又は化学めっき
法で被覆のみした試料については殺菌性及び抗かび性は
非常に優れているが、耐蝕性及びめっきの硬さが良くな
いため、熱拡散処理を行うのが好ましい。
法で被覆のみした試料については殺菌性及び抗かび性は
非常に優れているが、耐蝕性及びめっきの硬さが良くな
いため、熱拡散処理を行うのが好ましい。
【0013】鉄鋼材料におけるCoの含有量は、20w
t%未満でも殺菌又は抗かび効果はあるが、実用的には
20wt%以上が好ましい。また、Coの含有量の上限
はないが、50wt%を越えると材料の焼入れ硬化性が
低下するので、実用的には50wt%以下が好ましい。
さらに経済的観点からも50wt%程度までが好まし
い。なお、包丁、手術用メス等耐蝕性及び硬さが必要な
場合は、クロムを含むのが好ましい。
t%未満でも殺菌又は抗かび効果はあるが、実用的には
20wt%以上が好ましい。また、Coの含有量の上限
はないが、50wt%を越えると材料の焼入れ硬化性が
低下するので、実用的には50wt%以下が好ましい。
さらに経済的観点からも50wt%程度までが好まし
い。なお、包丁、手術用メス等耐蝕性及び硬さが必要な
場合は、クロムを含むのが好ましい。
【0014】1、殺菌性試験
殺菌性を示す試験として、大腸菌に対する抵抗試験を示
すが、緑膿菌、黄色ブドウ球菌等においても同様な効果
が得られることは推測できる。 試験菌液の調整 大腸菌はエスチェリチャコイル菌(Eschericha coil I
FO3301)を用いた。供試菌を普通ブイヨン培地で
35°Cで18時間、3回継代培養したものを減菌リン
酸緩衝液を用いて適宜希釈し、試験菌液とする。
すが、緑膿菌、黄色ブドウ球菌等においても同様な効果
が得られることは推測できる。 試験菌液の調整 大腸菌はエスチェリチャコイル菌(Eschericha coil I
FO3301)を用いた。供試菌を普通ブイヨン培地で
35°Cで18時間、3回継代培養したものを減菌リン
酸緩衝液を用いて適宜希釈し、試験菌液とする。
【0015】測定培地
標準寒天培地とする。
測定方法
供試菌株の普通ブイヨン培養希釈液を板状の各検体3c
m×3cmの面積に塗抹し、4時間後に拭き取り法で、
常法通り拭き取り、各供試菌株の残菌株を測定する。
m×3cmの面積に塗抹し、4時間後に拭き取り法で、
常法通り拭き取り、各供試菌株の残菌株を測定する。
【0016】試料の調整
菌株を塗抹する前に各試料に次の処置をした。
研磨→アルカリ脱脂→水洗→1%塩酸水溶液に約30秒
間浸漬→水洗→乾燥 大腸菌の菌数 供試菌株の塗抹直後の菌数は6.4×105 であった。
間浸漬→水洗→乾燥 大腸菌の菌数 供試菌株の塗抹直後の菌数は6.4×105 であった。
【0017】Co含有量
Co含有量はエネルギー分散形X線分光器(フィリップ
ス社製EDAX)で定量分析を行った。なお、以下の実
施例における成分分析値はwt%を示す。
ス社製EDAX)で定量分析を行った。なお、以下の実
施例における成分分析値はwt%を示す。
【0018】実施例1
Co、鉄、クロム及びニッケルを混合し、アルゴン雰囲
気中でアーク溶解した後、熱間圧延した試料を用いた。
成分組成はCoが約22%、鉄が約53%、クロムが約
16.6%、ニッケルが約8.2%であった。大腸菌の
菌数は490であった。
気中でアーク溶解した後、熱間圧延した試料を用いた。
成分組成はCoが約22%、鉄が約53%、クロムが約
16.6%、ニッケルが約8.2%であった。大腸菌の
菌数は490であった。
【0019】実施例2
Co、鋳鉄及びクロムを混合し、アルゴン雰囲気中でア
ーク溶解した後、熱間で圧延する。その後、窒素ガス中
で900°Cに加熱し、油浴で焼入れした試料を用い
た。成分組成はCoが約30.1%、鉄が約62.8
%、クロムが約5.3%、マンガンが約0.17%、シ
リコン約0.16%、アルミニウム約1.3%であっ
た。大腸菌の菌数は420であった。
ーク溶解した後、熱間で圧延する。その後、窒素ガス中
で900°Cに加熱し、油浴で焼入れした試料を用い
た。成分組成はCoが約30.1%、鉄が約62.8
%、クロムが約5.3%、マンガンが約0.17%、シ
リコン約0.16%、アルミニウム約1.3%であっ
た。大腸菌の菌数は420であった。
【0020】実施例3
鉄鋼にCoをアルゴンガス雰囲気中で溶解添加した後、
熱間圧延した試料を用いた。成分組成はCoが約31.
5%、鉄が約68%、炭素が約0.5%であった。大腸
菌の菌数は300以下であった。
熱間圧延した試料を用いた。成分組成はCoが約31.
5%、鉄が約68%、炭素が約0.5%であった。大腸
菌の菌数は300以下であった。
【0021】実施例4
ステンレス鋼(SUS304)にCoをアルゴンガス雰
囲気中で溶解添加した後、熱間圧延した試料を用いた。
成分組成はCoが約51%、鉄が約29.2%、クロム
が約12%、ニッケルが約7.5%であった。大腸菌の
菌数は300以下であった。
囲気中で溶解添加した後、熱間圧延した試料を用いた。
成分組成はCoが約51%、鉄が約29.2%、クロム
が約12%、ニッケルが約7.5%であった。大腸菌の
菌数は300以下であった。
【0022】実施例5
鉄鋼(SK5)にCoを電気めっきした後、水洗し乾燥
した後、窒素ガス中で850°C、約15分間加熱処理
し、直ちに油浴で焼入れした試料を用いた。電気めっき
は一般的なめっき浴で、その組成は硫酸Co500g/
l、塩化ナトリウム15g/lであり、条件は浴温18
〜25°C、電流密度5A/dm2、時間10分で行っ
た。表面組成はCoが約54.2%、鉄が約45.8%
であった。大腸菌の菌数は300以下であった。
した後、窒素ガス中で850°C、約15分間加熱処理
し、直ちに油浴で焼入れした試料を用いた。電気めっき
は一般的なめっき浴で、その組成は硫酸Co500g/
l、塩化ナトリウム15g/lであり、条件は浴温18
〜25°C、電流密度5A/dm2、時間10分で行っ
た。表面組成はCoが約54.2%、鉄が約45.8%
であった。大腸菌の菌数は300以下であった。
【0023】実施例6
ステンレス鋼(SUS304)に塩化Coと塩酸からな
るめっき浴で電流密度20A/dm2 で1分間電気めっ
きし、次に通常のCoめっき浴において5A/dm2 で
5分間電気めっきした後、水洗し乾燥後、窒素ガス中に
おいて850°C、約30分間加熱処理し拡散処理した
試料を用いた。表面組成はCoが約71.4%、鉄が約
19.4%、クロムが約7.2%、ニッケルが約2%で
あった。大腸菌の菌数は300以下であった。
るめっき浴で電流密度20A/dm2 で1分間電気めっ
きし、次に通常のCoめっき浴において5A/dm2 で
5分間電気めっきした後、水洗し乾燥後、窒素ガス中に
おいて850°C、約30分間加熱処理し拡散処理した
試料を用いた。表面組成はCoが約71.4%、鉄が約
19.4%、クロムが約7.2%、ニッケルが約2%で
あった。大腸菌の菌数は300以下であった。
【0024】実施例7
鉄鋼(SK5)にCoを電気めっきした後、水洗し乾燥
した試料を用いた。電気めっきは一般的なめっき浴で、
その組成は硫酸Co500g/l、塩化ナトリウム15
g/lであり、条件は浴温18〜25°C、電流密度5
A/dm2、時間10分で行った。表面組成はCoが約
100%であった。大腸菌の菌数は300以下であっ
た。
した試料を用いた。電気めっきは一般的なめっき浴で、
その組成は硫酸Co500g/l、塩化ナトリウム15
g/lであり、条件は浴温18〜25°C、電流密度5
A/dm2、時間10分で行った。表面組成はCoが約
100%であった。大腸菌の菌数は300以下であっ
た。
【0025】実施例8
鉄鋼(SUP6)に通常のCo化学めっき浴(浴組成
CoSO4 ・7H2 O14.1g/l、Na3 C6 H5
O7 ・2H2 O 59g/l、(NH4 )2 SO4 6
6g/l、NaH2 PO2 ・H2 O 22g/l、浴温
約80°C、PH10.2)で約120分間化学めっき
した後、水洗し乾燥後、窒素ガス中において約300°
C、約3時間、加熱処理し拡散処理した試料を用いた。
表面組成はCoが約98%、鉄が約0.2%であった。
大腸菌の菌数は300以下であった。
CoSO4 ・7H2 O14.1g/l、Na3 C6 H5
O7 ・2H2 O 59g/l、(NH4 )2 SO4 6
6g/l、NaH2 PO2 ・H2 O 22g/l、浴温
約80°C、PH10.2)で約120分間化学めっき
した後、水洗し乾燥後、窒素ガス中において約300°
C、約3時間、加熱処理し拡散処理した試料を用いた。
表面組成はCoが約98%、鉄が約0.2%であった。
大腸菌の菌数は300以下であった。
【0026】実施例9
ステンレス鋼(SUS304)にCoをアルゴンガス雰
囲気中で溶解添加した後、熱間圧延した試料を用いた。
成分組成はCoが約19%、鉄が約55.6%、クロム
が約17.0%、ニッケルが約8.4%であった。大腸
菌の菌数は3000、1800、600であった。Co
が低い場合は、結果は悪くないが、再現性は必ずしも良
くない。
囲気中で溶解添加した後、熱間圧延した試料を用いた。
成分組成はCoが約19%、鉄が約55.6%、クロム
が約17.0%、ニッケルが約8.4%であった。大腸
菌の菌数は3000、1800、600であった。Co
が低い場合は、結果は悪くないが、再現性は必ずしも良
くない。
【0027】比較例1
鉄鋼(SK5)そのものに大腸菌に対する抗菌力試験を
行った。大腸菌の菌数は7×105 であった。
行った。大腸菌の菌数は7×105 であった。
【0028】比較例2
ステンレス綱(SUS304)そのものに大腸菌に対す
る抗菌力試験を行った。大腸菌の菌数は6×105 であ
った。
る抗菌力試験を行った。大腸菌の菌数は6×105 であ
った。
【0029】2、抗かび性試験
抗かび性を示す試験として、以下に示す2種の菌に対す
る抵抗試験を示す。 供試菌株 アスペルジラスニガー菌(Aspergillus niger IFO6
341)とペニシリウムフニクロサム菌(Penicillium
funiculosum IFO6345)を用いた。
る抵抗試験を示す。 供試菌株 アスペルジラスニガー菌(Aspergillus niger IFO6
341)とペニシリウムフニクロサム菌(Penicillium
funiculosum IFO6345)を用いた。
【0030】試験方法
各試料の表面に3cm×3cmで普通ブイヨンを0.1
ml塗布し、乾燥させた後、「かび抵抗性試験方法(J
ISZ2911−1981)」の一般工業製品の試験方
法を準用して試験した。
ml塗布し、乾燥させた後、「かび抵抗性試験方法(J
ISZ2911−1981)」の一般工業製品の試験方
法を準用して試験した。
【0031】試料の調整
菌株を塗抹する前に各試料に次の処置をした。
研磨→アルカリ脱脂→水洗→1%塩酸水溶液に約30秒
間浸漬→水洗→乾燥
間浸漬→水洗→乾燥
【0032】かび発育の条件
28°Cの温度で4週間行った。
判定
肉眼により観測し、発育の有無で判定した。
【0033】実施例10
Co、鉄、クロム及びニッケルを混合し、アルゴン雰囲
気中でアーク溶解した後、熱間圧延した試料を用いた。
成分組成はCoが約22%、鉄が約53%、クロムが約
16.6%、ニッケルが約8.2%であった。かび発育
は無であった。
気中でアーク溶解した後、熱間圧延した試料を用いた。
成分組成はCoが約22%、鉄が約53%、クロムが約
16.6%、ニッケルが約8.2%であった。かび発育
は無であった。
【0034】実施例11
ステンレス綱(SUS304)に塩化Coと塩酸からな
るめっき浴で電流密度20A/dm2 で1分間電気めっ
きし、次に通常のCoめっき浴において5A/dm2 で
1分間電気めっきした後、水洗し乾燥後、窒素ガス中に
おいて850°C、約15分間加熱処理し拡散処理した
試料を用いた。成分組成はCoが約37.33%、鉄が
約45.35%、クロムが約13.7%、ニッケルが約
2.41%であった。かび発育は無であった。
るめっき浴で電流密度20A/dm2 で1分間電気めっ
きし、次に通常のCoめっき浴において5A/dm2 で
1分間電気めっきした後、水洗し乾燥後、窒素ガス中に
おいて850°C、約15分間加熱処理し拡散処理した
試料を用いた。成分組成はCoが約37.33%、鉄が
約45.35%、クロムが約13.7%、ニッケルが約
2.41%であった。かび発育は無であった。
【0035】実施例12
ステンレス綱(SUS304)に塩化Coと塩酸からな
るめっき浴で電流密度20A/dm2 で1分間電気めっ
きし、次に通常のCo化学めっき浴(浴組成CoSO4
・7H2 O14.1g/l、Na3 C6 H5 O7 ・2H
2 O 59g/l、(NH4 )2 SO4 66g/l、
NaH2 PO2 ・H2 O 22g/l、浴温約80°
C、PH10.2)で約80分間化学めっきした後、水
洗し乾燥後、窒素ガス中において約300°C、約2時
間、加熱処理し拡散処理した試料を用いた。表面組成は
Coが約95%、鉄が約0.5%であった。かび発育は
無であった。
るめっき浴で電流密度20A/dm2 で1分間電気めっ
きし、次に通常のCo化学めっき浴(浴組成CoSO4
・7H2 O14.1g/l、Na3 C6 H5 O7 ・2H
2 O 59g/l、(NH4 )2 SO4 66g/l、
NaH2 PO2 ・H2 O 22g/l、浴温約80°
C、PH10.2)で約80分間化学めっきした後、水
洗し乾燥後、窒素ガス中において約300°C、約2時
間、加熱処理し拡散処理した試料を用いた。表面組成は
Coが約95%、鉄が約0.5%であった。かび発育は
無であった。
【0036】実施例13
ステンレス綱(SUS304)に塩化Coと塩酸からな
るめっき浴で電流密度20A/dm2 で10分間電気め
っきし、次に通常のCo化学めっき浴(浴組成CoSO
4 ・7H2 O14.1g/l、Na3 C6 H5 O7 ・2
H2 O59g/l、(NH4 )2 SO4 66g/l、
NaH2 PO2 ・H2 O 22g/l、浴温約80°
C、PH10.2)で約80分間化学めっきした後、水
洗し乾燥後、窒素ガス中において850°C、約15分
間加熱処理し拡散処理した試料を用いた。成分組成はC
oが約89%、鉄が約6.59%、クロムが約3.6
%、ニッケルが約0.81%であった。かび発育は無で
あった。
るめっき浴で電流密度20A/dm2 で10分間電気め
っきし、次に通常のCo化学めっき浴(浴組成CoSO
4 ・7H2 O14.1g/l、Na3 C6 H5 O7 ・2
H2 O59g/l、(NH4 )2 SO4 66g/l、
NaH2 PO2 ・H2 O 22g/l、浴温約80°
C、PH10.2)で約80分間化学めっきした後、水
洗し乾燥後、窒素ガス中において850°C、約15分
間加熱処理し拡散処理した試料を用いた。成分組成はC
oが約89%、鉄が約6.59%、クロムが約3.6
%、ニッケルが約0.81%であった。かび発育は無で
あった。
【0037】比較例3
ステンレス綱(SUS304)そのものにかびに対する
抵抗性試験を行った。かび発育は有であった。
抵抗性試験を行った。かび発育は有であった。
【0038】
【発明の効果】以上の結果から、Coを含有した鉄鋼材
料においては、菌及びかびが発育しにくいことがわか
る。また実際の現場においては、大腸菌又はかびが実施
例のように多量に存在することがほとんどないため、充
分現場の要請を充たす。なお、Coは銀よりも低価格で
あり、合金化も容易であって多量生産が可能であるた
め、工業化も容易である。
料においては、菌及びかびが発育しにくいことがわか
る。また実際の現場においては、大腸菌又はかびが実施
例のように多量に存在することがほとんどないため、充
分現場の要請を充たす。なお、Coは銀よりも低価格で
あり、合金化も容易であって多量生産が可能であるた
め、工業化も容易である。
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(72)発明者 江口 晴一郎
大阪府堺市上野芝町8丁21番3号
Claims (2)
- 【請求項1】 Co含有鉄鋼材料を殺菌性又は抗かび性
が必要な器具に用いる方法。 - 【請求項2】 鉄鋼器具に電気めっき法又は化学めっき
法によりCoを被覆することによって、器具に殺菌性及
び抗かび性を与える方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20992691A JPH0531161A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 器具に殺菌性及び抗かび性を与える方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20992691A JPH0531161A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 器具に殺菌性及び抗かび性を与える方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0531161A true JPH0531161A (ja) | 1993-02-09 |
Family
ID=16580951
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20992691A Pending JPH0531161A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 器具に殺菌性及び抗かび性を与える方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0531161A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8335320B2 (en) | 2006-10-03 | 2012-12-18 | Sony Corporation | Audio apparatus |
-
1991
- 1991-07-26 JP JP20992691A patent/JPH0531161A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8335320B2 (en) | 2006-10-03 | 2012-12-18 | Sony Corporation | Audio apparatus |
US8948413B2 (en) | 2006-10-03 | 2015-02-03 | Sony Corporation | Audio apparatus |
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