JPH05310735A - 置換3−アミノキヌクリジンp物質拮抗剤 - Google Patents

置換3−アミノキヌクリジンp物質拮抗剤

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JPH05310735A
JPH05310735A JP32523791A JP32523791A JPH05310735A JP H05310735 A JPH05310735 A JP H05310735A JP 32523791 A JP32523791 A JP 32523791A JP 32523791 A JP32523791 A JP 32523791A JP H05310735 A JPH05310735 A JP H05310735A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】式(A)または(B)のP物質拮抗剤化合物お
よびその薬剤学的に許容される塩、それらを製造するた
めの中間体化合物ならびに当該P物質拮抗剤化合物また
はその塩の治療有効量を含む治療用薬剤組成物。 [式中Ar〜Arは(置換)アリール;Xは(置
換)C1〜6アルコキシ、(置換)アリール、−CON
,−COOR,−CHROR等;R
はH、(置換)C1〜6アルキル、(置換)アリー
ル、(置換)C1〜5複素環基等;Yは(置換)C
1〜6アルキル等;nは0〜6であり、X(CH
−はキヌクリジン環の4位、5位、6位に、Yはキヌク
リジン環の4位、6位に置換する] 【効果】上記化合物は、P物質の作用が過剰にあること
を特徴とする様々な病状、たとえば胃腸障害、不安症、
精神病等の中枢神経系障害、炎症性疾患、偏頭痛等の治
療に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、医化学および化学療法の
分野の人々に興味を持たれる新規かつ有用なキヌクリジ
ン誘導体に関する。より詳細には、本発明は、P物質に
対する拮抗作用の点で特に有用な置換3−アミノキヌク
リジンおよびその医薬上容認できる塩に関する。そのた
め、これらの化合物は胃腸障害、中枢神経系障害、炎症
性疾患、ぜん息、疼痛または偏頭痛の治療に用いられ
る。また、本発明は、新しい治療方法もその範囲に包含
するものである。
【0002】
【従来の技術】E.J.Warawaは、米国特許第
3,560,510号において、ある種の3−アミノ−
2−ベンズヒドリルキヌクリジンは、中間体にあたる対
応する非置換3−ベンジルアミノ体と共に利尿剤として
有効であることを開示している。また、E.J.War
awaらは、Journal of Medicina
lChemistry,Vol.18,p.587(1
975)において、この研究を同系列の他のもの、すな
わち、3−アミノ部分がエチルアミノ、β−フェニルエ
チルアミノ、β−イソプロピルアミノ、2−フルフリル
アミノの何れかであって、いかなる場合にもフェニル基
自体は置換されてなく、2−ベンズヒドリル基は必ず対
称的に置換されている(あるいは置換されていない)も
の、にも拡大している。
【0003】しかし上記文献ではこれらの化合物の何れ
かでもP物質拮抗体として有効であることを教示または
示唆しているものはない。
【0004】P物質は、タキキニンに属するペプチドで
あって、天然に存在するウンデカペプチドである。タキ
キニンの名称がついたのは、平滑筋組織に対する刺激作
用が速効性であるためである。より具体的に述べると、
P物質は哺乳動物において生成される薬理学的に活性な
ニューロペプチドであり(消化管から最初に単離され
た)、D.F.Veberらの米国特許第4,680,
283号に示されているように、特徴的なアミノ酸配列
を有する。多くの疾病に関する病理において、P物質そ
の他のタキキニンが広範囲に関わっていることは、十分
判明している。例えば、最近になってP物質が疼痛また
は偏頭痛の伝達に関係する(B.E.B.Sandbe
rgら,Journal of Medicinal
Chemistry,Vol.25,p.1009(1
982)参照)他、不安症や精神分裂症のような中枢神
経系障害、ぜん息等の呼吸器疾患およびリウマチ性関節
炎等の炎症性疾患、潰瘍性大腸炎およびクローン病のよ
うな胃腸障害および胃腸管の疾病などにも関係すること
が報告された(D.Regoli“Trends in
Cluster Headache”,F.Sicu
teriら編,Elsevier Scientefi
c Publishers,Amsterdam,19
87,pp.85〜95参照)。
【0005】ここ数年来、上に挙げたような障害や疾病
をより有効に治療することを目的に、P物質を初めとす
るタキキニンペプチドに対する拮抗体となるペプチド様
物質を開発する努力がなされてきた。このような物質は
ペプチド様の性質があるために代謝されやすく、実際的
な治療薬として疾病の治療に用いるには安定性を欠くと
いう問題がある。これに対して本発明の非ペプチド拮抗
体にはこのような問題がなく、上で述べた従来のものに
比べて代謝的にはるかに安定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、P物質
の拮抗剤として有用な化合物を提供しようとするもので
あり、さらに、以下に記載する一連の化合物を合成しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の式で表
わされる新規な3−アミノキヌクリジン誘導体を提供す
るものである。
【0008】
【化4】 (式中Ar1 ,Ar2 およびAr3 はそれぞれ独立に置
換されていてもよいアリールであり;Xは置換されてい
てもよい炭素数が1〜6のアルコキシ、置換されていて
もよいアリール、CONR1 2 ,CO2 1 ,CHR
1 OR2 ,CHR1 NR2 3 ,COR1 またはCON
1 OR2 であり;R1 ,R2 およびR3はそれぞれ独
立に水素、置換されていてもよい炭素数が1〜6のアル
キル、置換されていてもよい炭素数が1〜6のアルコキ
シ、置換されていてもよい炭素数が3〜8のシクロアル
キル、置換されていてもよい炭素数が1〜5の複素環基
または置換されていてもよいアリールであり;Yは置換
されていてもよい炭素数が1〜6のアルキル、置換され
ていてもよい炭素数が2〜6のアルケニルまたは置換さ
れていてもよい炭素数が3〜8のシクロアルキルであ
り;nは0〜6であり;X(CH2 n はキヌクリジン
環の4,5または6位に置換され;Yはキヌクリジン環
の4または6位に置換される。) 上記式中において、「ハロゲン」はフッ素、塩素、臭素
およびヨウ素由来の基を意味するものである。
【0009】「アルキル」は一価の直鎖状炭化水素およ
び分枝鎖状炭化水素の基を表す用語として用いられてお
り、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、t−ブチル等を包含するが、こ
れらに限定されるものではない。
【0010】「アルケニル」は二重結合を持つ一価の直
鎖状炭化水素および分枝鎖状炭化水素の基を表す用語と
して用いられており、エテニル、1−および2−プロペ
ニル、2−メチル−1−プロペニル、1−および2−ブ
テニル等を包含するが、これらに限定されるものではな
い。
【0011】「アルコキシ」は−OR(Rはアルキル
基)を表す用語として用いられており、メトキシ、エト
キシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イ
ソブトキシ、t−ブトキシ等を包含するが、これらに限
定されるものではない。
【0012】「アルキルチオ」は−SR(Rはアルキル
基)を表す用語として用いられており、メチルチオ、エ
チルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−
ブチルチオ、イソブチルチオ、t−ブチルチオ等を包含
するが、これらに限定されるものではない。
【0013】「シクロアルキル」は環状炭化水素基を表
す用語として用いられており、シクロプロピル、シクロ
ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等を包含する
が、これらに限定されるものではない。
【0014】上記アルキル、アルコキシ、アルケニル、
アルキルチオおよびシクロアルキル上の置換基としては
ハロゲン、ニトロ、シアノ等が挙げられ、それらの置換
体としてトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ等
を包含するが、これらに限定されるものではない。
【0015】「アリール」は芳香族基を表す用語として
用いられており、フェニル、ナフチル、ピリジル、キノ
リル、チエニル、フリル、フェノキシフェニル、オキサ
ゾール、テトラゾール、チアゾール、イミダゾール、ピ
ラゾール等を包含するが、これらに限定されるものでは
ない。
【0016】Ar1 ,Ar2 およびAr3 で表されるア
リール基上の置換基の中には、ハロゲン、炭素数が1〜
4のアルキル、炭素数が1〜4のアルコキシ、炭素数が
1〜4のアルキルチオ、炭素数が1〜4のアルキルスル
フィニル、炭素数が1〜4のジアルキルアミノ、トリフ
ルオロメチル、トリフルオロメトキシ等を包含するが、
これらに限定されるものではない。
【0017】「複素環基」はピロリジノ、ピペリジノ、
モルホリノ、ピペラジニル、チアモルホリノ等を包含す
るが、これらに限定されるものではない。
【0018】上記複素環基上の窒素原子および硫黄原子
における置換基としては酸素および炭素数が1〜4のア
ルキル等を包含するが、これらに限定されるものではな
い。前記式の化合物のあるものは、酸塩の形であっても
よい。医薬的に容認できる酸塩は、非毒性の塩を形成す
ることのできる酸の塩である。
【0019】本発明は、哺乳動物の胃腸障害、中枢神経
系障害、炎症性疾患、ぜん息、疼痛および偏頭痛の治療
に用いられる医薬組成物を包含するものであって、前記
式の化合物またはその医薬的に容認できる塩と、医薬的
に容認できる担体または希釈剤とからなるものである。
【0020】本発明はまた、哺乳動物のP物質拮抗剤と
して用いられる医薬組成物を包含するものであって、前
記式の化合物またはその医薬的に容認できる塩と、医薬
的に容認できる担体とからなるものである。
【0021】本発明の新規な化合物は、下記の方法によ
って製造することができる。
【0022】一般的合成図
【0023】
【化5】 合成に関する一般的説明 特許請求の範囲の請求項1の化合物は、種々の方法で合
成される。前記合成図においてAr1 ,Ar2 およびA
3 は前に定義したとおりであり、WおよびW′は、そ
れぞれ前記式(A)および(B)における−(CH2
n XまたはY、もしくはそれらの合成等価体であり、P
およびQはそれぞれ保護基である。
【0024】置換キヌクリジン−3−オン(i)は、置
換イソニコチン酸塩から、Org.Synth.Col
l.Vol.V,989(1973)に記載されている
非置換キヌクリジン−3−オンの製造方法と同様にして
製造することができる。たとえば、5−メチル−、5−
メトキシカルボニル−および5−ジエチルアミノカルボ
ニル−キヌクリジン−3−オンはこの方法ですでに合成
されている(J.Chem.Soc.Perkin T
rans.,1,409(1991))。
【0025】
【化6】 キヌクリジン−3−オン(i)の2位に、J.Med.
Chem.18,587(1975)に記載の方法によ
って、ベンズヒドリルまたはこれと同等の基が導入され
る。化合物(i)は、水酸化ナトリウムのような塩基性
触媒の存在下にプロトン系溶媒(たとえばエタノール)
中で芳香族アルデヒド(Ar2 CHO)と加熱還流する
ことによって、アルドール縮合させて2−ベンジリデン
化合物(ii)に変換する。
【0026】もう1つのアリール基(Ar3 )は、テト
ラヒドロフラン、エーテルまたはトルエンのような非プ
ロトン系溶媒中のグリニヤール反応によって導入され
る。1,4−付加生成物の収率を改善するために、臭化
第1銅またはヨウ化第1銅のようなハロゲン化第1銅を
触媒量添加するとよい結果が得られる。反応は、通常−
78〜0℃のような低温で行なう。また、トリメチルシ
リルクロリド、HMPAおよびCuBr−DMSを使用
すると、選択性が改善される場合もあることがクワジマ
等によって報告されている(Tetrahedron,
45,349(1989))。また、得られた化合物(i
ii)を酸による加水分解により相当するカルボン酸に変
換することができ、さらにそれを通常用いられる方法で
アルキル化することによって別のアミドに変換すること
ができる。
【0027】
【化7】 化合物(iii)は、別々の2つの経路によって特許請求の
範囲に記載された化合物(vi)に変換される。第1の経
路は、キヌクリジンの3位にアリールメチルアミノ基
(Ar1 CH2 NH−)を直接導入するものである。こ
の変換は、まず、(iii)と対応するベンジルアミンから
イミンを形成する。この反応は、多くの場合、酸(たと
えばCSA)触媒の存在下に、熱トルエン中で脱水条件
下に行なわれる。次いで、イミンを還元して化合物(v
i)を得る。この還元は、接触還元により、または、ア
ルミニウム系試薬、ホウ素類、水素化ホウ素類またはト
リアルキルシランのような水素化試薬を用いて行なわれ
る。多くの場合、トリアルキルボラン(たとえば9−B
BN)またはトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム
(NaBH(OAc)3 )をテトラヒドロフラン中室温
で30分ないし数日間反応させることによってよい結果
が得られる。
【0028】第2の経路は、段階的に、まず3−アミノ
化合物(v)に変換し、次いでこれをアルキル化して
(vi)を得る方法である。化合物(iv)は、オキシム、
ヒドラゾンまたはイミンのようなイミノ型化合物であ
り、これは、(iii)に対応するQ−NH2 (たとえば、
ヒドロキシルアミン、N,N−ジメチルヒドラジン、ア
ンモニアまたはベンジルアミン)を反応させることによ
って得られる。得られた化合物(iv)は、LAH、ホウ
素系試薬、接触還元またはこれらの組合せのような種々
な還元剤によって還元される。アンモニアから誘導され
たイミンの場合には、ギ酸が還元剤として使用される。
次いで、形成された3−アミノ化合物(v)は、適当な
ベンズアルデヒド(Ar1 CHO)を用いて、通常の還
元的アミノ化条件(たとえば、メタノール中水素化シア
ノホウ素ナトリウムの存在下:J.Am.Chem.S
oc.,93,2897(1971))でアリールメチ
ル化される。他の還元剤、たとえば、NaBH4 ,Na
BH(OAc)3 またはトリアルキルシランもこの反応
に使用できる。
【0029】
【化8】 化合物(vi)のW中に存在する官能基を他の官能基に変
換することができる(W′)。特許請求の範囲に記載さ
れた化合物(ix)のいくつかは以下のようにして得られ
る。たとえば、アミド基を含有する基Wを持つ化合物
(vi)は、LAHのような還元剤で処理して対応するア
ミンに変換することができ、また、加水分解によって対
応するカルボン酸に変換することができる。得られたカ
ルボン酸は、通常の方法によって対応するエステルに変
換することができる。また、エステルまたはカルボン酸
を含有する基Wを持つ化合物(vi)は適当な還元剤(た
とえば、LAH)を用いることにより、対応するヒドロ
キシメチルに変換することができる。もしもベンジルア
ミン部分がこのような変換の障害になる場合には、ベン
ジルアミン化合物(vi)のNHを適当な保護基で保護す
ることが必要である。このような保護基としては、Cb
zまたはBocが適当である(T.W.Greene,
Protective Groups in Orga
nic Synthesis,J.WileyおよびS
ons(1981)参照)。官能基の変換が終った後、
保護基を通常の方法で脱離させて特許請求の範囲に記載
された化合物(ix)を得る。
【0030】本発明のキヌクリジン化合物は、すべて少
なくとも1個の不斉中心を持っているため、種々の立体
異性体の型または配位のものが得られ得る。したがっ
て、本発明の化合物は、(+)−および(−)−の別々
の光学活性型として、およびラセミまたは(±)−混合
物として存在し得る。また、不斉中心を2個持つ化合物
の場合には、さらにそれぞれの光学異性によるジアステ
レオマーも存在し得る。本発明は、これらすべての型を
その範囲に包含するものである。たとえば、ジアステレ
オマーは、当業者によく知られた方法、たとえば分別結
晶法等によって分離することができ、また、光学活性体
は、ラセミ体を単に分割するのみの、この目的のために
よく知られた有機化学的手法によって得ることができ
る。
【0031】本発明の3−アリールメチルアミノ−2−
ベンズヒドリルキヌクリジン化合物の大部分は塩基性の
化合物であるから、有機または無機の種々の酸と種々の
塩を形成することができる。
【0032】このような塩は、動物に投与するためには
医薬的に容認できるものでなければならないが、実際に
は、医薬的に容認できない塩であっても、キヌクリジン
塩基化合物を反応混合物からそのような塩として単離し
た後にアルカリ性試薬による処理で遊離塩基に戻し、こ
の遊離塩基を医薬的に容認される酸付加塩に転換するこ
ともあり得る。本発明のキヌクリジン塩基化合物の酸付
加塩は、該塩基化合物を実質的に当量の所定鉱酸または
有機酸を用いて水性溶媒中またはメタノール、エタノー
ル等の適当な有機溶媒中で処理することによって容易に
製造することができる。溶媒を注意深く蒸発させると所
望の固体塩が容易に得られる。
【0033】上記のような本発明のキヌクリジン塩基化
合物の医薬的に容認される酸付加塩の製造に使用する酸
としては、非毒性の酸付加塩、すなわち塩酸塩、臭化水
素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩もしくは重硫
酸塩、燐酸塩もしくは酸性燐酸塩、酢酸塩、乳酸塩、ク
エン酸塩もしくは酸性クエン酸塩、酒石酸塩もしくは重
酒石酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、グ
ルコン酸塩、サッカラート、安息香酸塩、メタンスルホ
ン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、
p−トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩(すなわち1,
1′−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフト
エ酸塩))等のような医薬的に容認される陰イオンを含
む塩を形成する酸が挙げられる。
【0034】酸性の性質も有する本発明のキヌクリジン
化合物にあっては、種々の医薬的に容認される陽イオン
と塩基塩を形成することもできる。このような塩の中に
は、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩が含まれる
が、特にナトリウム塩およびカリウム塩を挙げることが
できる。これらの塩は、何れも従来技術で製造できるも
のである。本発明の医薬的に容認される塩基塩の製造に
使用する化学塩基は、上述の酸性キヌクリジン誘導体と
共に非毒性の塩基塩を形成するものとする。このような
非毒性塩基塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウムのような医薬的に容認される陽イオン
から誘導されるものが包含される。これらの塩は、上記
酸性キヌクリジン化合物を所望の医薬的に容認される陽
イオンを含む水溶液で処理した後、得られた溶液を好適
には減圧下で乾固するまで蒸発させて容易に製造でき
る。また、別の方法として、酸性化合物の低級アルカノ
ール溶液と所望のアルカリ金属アルコキシドを混合し、
得られた溶液を上の場合と同じように蒸発乾固させる方
法で製造しても良い。何れの場合でも、化学量論的量の
試薬を用いて反応を完全に行なわせると共に、最終製品
の収率を最大にできるようにするのが望ましい。
【0035】
【発明の効果】本発明の活性キヌクリジン化合物は、優
れたP物質受容体結合作用を示すため、前記P物質の作
用が過剰にあることを特徴とする様々な病状の治療に有
効である。このような病状の中には潰瘍および大腸炎の
ような胃腸障害およびその他の胃腸病、不安症、精神病
等の中枢神経系障害、リュウマチ性関節炎、炎症性腸炎
のような炎症性疾患、ぜん息等の呼吸器疾患の他、偏頭
痛も含めて上記のような病状に伴う疼痛が含まれる。し
たがって、本発明化合物はヒトを含めた哺乳動物の上記
のような病状の抑制および/または治療を行う目的で、
P物質拮抗剤として使用できるものである。本発明の化
合物を抗炎症剤として試験すると、標準的なネズミの足
におけるカラゲニン誘導浮腫試験(C.A.Winte
r等,Proceedings of the Soc
iety of Experimental Biol
ogy and Medicine,Vol.111,
p.544(1962)参照)において優れた作用を示
す。
【0036】放射性に標識した式(A)および(B)の
化合物は、薬物代謝速度の研究において、また、人およ
び動物の体内における薬物の結合分析において、研究用
および診断用の手段として有用である。研究の分野で
は、特に放射性リガンド結合分析、自動放射線写真の研
究、および体内における結合の研究に用いられ、また、
診断の分野では、特に人間の脳の中でのP物質受容体の
研究、たとえば病気の状態での上昇/下降調整、および
体内で炎症に関与する組織、たとえば免疫タイプの細胞
または炎症性腸障害等に直接関連する細胞における結合
の研究に用いられる。特に、本発明のキヌクリジン化合
物の放射性標識形としては、置換3−アミノキヌクリジ
ンのトリチウムおよびC14−異性体が用いられる。
【0037】以上に述べた活性キヌクリジン化合物は、
経口、非経口、局所の何れの径路で投与してもよい。一
般にこれらの化合物の最も望ましい投与量は、1日あた
り約2.8mgから約1500mgの間であるが、患者の体
重および症状や個々の投与径路によって当然変動する。
しかし、体重1kgにつき1日に約0.07mgから約21
mgの投与量が最も望ましいと言える。しかしながら治療
する動物の種類およびその動物の前記薬物に対する感受
性の差異、さらに薬剤の処方のタイプ、投与を行なう期
間および間隔によっても投与量に変動が生じてくる。場
合によっては前記範囲の下限より低い投与量が適当なこ
ともあるし、前記範囲より投与量を大きくしてもそれを
1日に何回にも分けて少量ずつ投与すれば有害な副作用
を生じない場合もある。
【0038】本発明の化合物は、前記3つの投与径路の
何れをとっても単独または医薬的に容認できる担体また
は希釈剤と共に投与することができ、またその投与は1
回または何回かに分けて行なうことができる。より具体
的に述べると、本発明の新規治療剤は、様々な種類の投
与形態で投与することができ、例えば各種の医薬的に容
認できる不活性担体と併用して錠剤、カプセル、薬用ド
ロップ、トローチ、硬質キャンディ、粉剤、噴霧剤、ク
リーム、膏薬、坐薬、ゼリー、ジェル、ペースト、ロー
ション、軟膏、水性懸濁液、注射液、エリキシル、シロ
ップ等の形態とすることができる。これらの担体には、
固体希釈剤または賦形剤、無菌水性媒体、各種の非毒性
有機溶媒等が含まれる。また経口投与用の薬剤の場合適
宜に甘味付けおよび/または香味付けを行なっても良
い。一般に本発明の治療上有効な化合物は、約5.0重
量%から70重量%の範囲の濃度の剤型とする。
【0039】経口投与の場合、微晶質セルロース、クエ
ン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、燐酸ジカルシウム、
グリシンのような種々の賦形剤を、澱粉、好適にはとう
もろこし、じゃが芋またはタピオカ芋の澱粉、アルギン
酸およびある種のケイ酸複塩のような種々の崩壊剤、お
よびポリビニルピロリドン、蔗糖、ゼラチン、アラビア
ゴムのような顆粒形成結合剤とともに使用することがで
きる。また、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸
ナトリウム、タルク等の潤滑剤も錠剤形成に非常に有効
であることが多い。同種の固体組成物をゼラチンカプセ
ルに充填して使用することもできる。これに関連して好
適な物質としてラクトースまたは乳糖の他、高分子量の
ポリエチレングリコールを挙げることができる。経口投
与用として水性懸濁液および/またはエリキシルにした
い場合、活性成分を各種の甘味料または香味料、着色料
または染料と併用する他、必要であれば乳化剤および/
または懸濁化剤も併用し、水、エタノール、プロピレン
グリコール、グリセリン等、およびそれらを組み合わせ
た希釈剤と共に使用することができる。
【0040】非経口投与の場合、本発明化合物をゴマ油
または落花生油の何れかに溶解するか、あるいは水性プ
ロピレングリコールに溶解した溶液を使用することがで
きる。水溶液は必要に応じて適宜に緩衝し(好適にはp
H>8)、液体希釈剤をまず等張性にする必要がある。
このような水溶液は静脈内注射に適し、油性溶液は関節
内注射、筋肉注射および皮下注射に適する。これらすべ
ての溶液を無菌状態で製造するには、当業者に周知の標
準的な製薬技術で容易に達成することができる。さら
に、本発明の化合物を皮膚の炎症の治療に使用する場合
局所的に投与することも可能である。この場合は標準的
な医薬慣行によりクリーム、ゼリー、ジェル、ペース
ト、軟膏等の形で局所投与するのが望ましい。
【0041】P物質拮抗体としての本発明化合物の作用
を測定するためには、牛尾組織またはIM−9細胞のP
物質受容部位においてP物質の結合を阻止する能力を、
放射性リガンドを用いて測定する。上述のキヌクリジン
化合物のP物質拮抗作用は、Journal of B
iological Chemistry,Vol.2
58,p.5158(1983)に掲載のM.A.Ca
scieriらの論文に記載されている標準検定法を用
いて評価する。この方法は本質的に、前記単離ウシ組織
またはIM−9細胞のP物質受容部位における放射性に
標識したP物質リガンドの量を50%低減するのに必要
な個々の化合物の濃度を測定することによって、被験化
合物毎に特徴的なIC50値を求めることからなる。
【0042】この試験で、いくつかの好ましい化合物
は、P物質の受容部位結合阻害に関して0.1〜60nM
(ナノモル)の範囲のIC50値を示した。
【0043】本発明化合物の抗炎症作用については上述
の標準的なラットの脚におけるカラゲニン誘導浮腫試験
で証明されている。この試験では、カラゲニンの足底下
注射に応答して雄の白ラット(体重150〜190g)
の後足に生じる浮腫を抑制する割合として抗炎症作用を
測定する。カラゲニンの注射は1%の水溶液として行な
う。次にカラゲニン注射前の足の体積と注射後3時間経
過後の足の体積を測定することにより浮腫の形成を評価
する。カラゲニン注射後3時間の体積増加が個々の反応
となる。薬剤で治療したネズミ(1群あたり6匹)と賦
形剤のみを注射した対照群との間の応答の相違が、フェ
ニルブタゾン等の標準化合物を経口投与で33mg/kg投
与した時に得られる結果と比較して有意のものであれ
ば、活性化合物と判断される。
【0044】各種精神障害の治療に用いる神経弛緩剤と
しての本発明化合物の抗精神病作用の測定は、主として
それらの化合物がラットのP物質誘導運動亢進症を抑制
する能力を調べる方法で行なう。この調査は、まずラッ
トに対照化合物または適当な本発明被験化合物を投与し
た後、P物質をカニューレにより脳内注射し、個々のラ
ットの前記刺激に対する運動応答を測定する方法で行な
う。
【0045】
【実施例】本発明の実施例を以下に例示する。しかしな
がら、本発明は、これらの実施例の記載に限定されるも
のではない。核磁気共鳴スペクトル(NMR)は、特に
記載がない場合には270MHz で測定したものであり、
ピークの位置は、テトラメチルシランからのダウンフィ
ールド寄りを百万分の1mの単位(ppm)で示した。ピー
クの形は次の記号で示す。
【0046】s:一重、d:二重、t:三重、g:四
重、m:多重、br:広い。
【0047】実施例1、2および3の合成図
【0048】
【化9】 2−クロロイソニコチン酸メチル, イソニコチン酸N−オキシド(50.0g,0.359
mol),5塩化リン(120g,0.576mol)および
オキシ塩化リン(160ml,1.72mol)を室温で撹拌
しながら混合した。混合物を2時間加熱還流し、1トル
の圧力で蒸留して過剰のキオシ塩化リンを除き、次いで
真空で蒸発させた。残留物を注意深く冷却しながら乾燥
メタノールを加え、発熱反応させた。混合物をNaHC
3 の水溶液を用いて塩基性にし、酢酸エチルで抽出し
た。抽出物をMgSO4 で乾燥し、蒸発により濃縮し
た。粗生成物を減圧蒸留し、2−クロロイソニコチン酸
メチル(136〜144℃/36mmHg,41.6g)を
得た。これは、まだ不純物を含有しているが( 1H N
MRによれば18%mol)、次工程に影響はない。
【0049】1H NMR(270MHz ,CDC
3 ):8.54(br d,J=5Hz,1H),7.
89(br s,1H),7.77(dd,J=5,1
Hz,1H),3.97(s,3H)。
【0050】2−(2−フェニルエチニル)イソニコチ
ン酸メチル, 2−クロロイソニコチン酸メチル(純度100%とし
て19.08g,0.111mol),フェニルアセチレン
(13.6g,0.133mol),ヨウ化第1銅(1.0
0g,5.25mmol)およびトリエチルアミン(30m
l)を室温で撹拌しながら混合し、この混合物にビス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド
(2.0g,2.85mmol)を加えた。反応混合物を7
時間加熱還流した。溶媒を蒸発除去し、残留物をクロマ
トグラフィー(シリカゲル,10〜30%酢酸エチル−
ヘキサン)にかけ、エーテル−ヘキサンから晶出させる
と2−(2−フェニルエチニル)イソニコチン酸メチル
(11.25g,43%)が得られた。
【0051】1H NMR(270MHz ,CDC
3 ):8.77(br d,J=5Hz,1H),8.
08(m,1H),7.78(dd,J=5,2Hz,1
H),7.62(m,2H),7.38(m,3H),
3.98(s,3H)。
【0052】(N−エトキシカルボニルメチル−2−フ
ェネチルピペリジン)−4−カルボン酸メチル, のイソニコチネート(12.75g,53.8mmol)
を酢酸(18ml)に溶かし、オートクレーブ中で、Pt
2 (459mg)を用いて50kg/cm2 で15時間接触
還元した。セライト(Celite)に通して触媒を除
き、トルエンで洗浄した。濾液を濃縮して、ピペリジン
異性体のシス/トランス混合物を得た(16.36g,
5:1)。
【0053】この粗生成物とブロム酢酸エチル(10.
8g,64.7mmol)とをトルエン(150ml)に溶か
し、得られた溶液中にK2 CO3 (15g,109mmo
l)を懸濁した。混合物を5時間加熱還流し、NH4
l水溶液を加えて反応を停止させた。得られた混合物を
酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、Na2 SO4
で乾燥した。溶媒を蒸発させるとのシス/トランス異
性体の混合物が得られた(18.91g)。
【0054】1H NMR(270MHz ,CDC
3 ),−シス(低極性,メジャー)異性体:7.3
1−7.16(m,5H),4.14(quart,J
=7Hz,2H),3.69(s,3H),3.47
(d,J=17Hz,1H),3.39(d,J=17H
z,1H),3.00(m,1H),2.77−2.5
3(m,4H),2.38(tt,J=12,4Hz,1
H),2.03(m,1H),1.96−1.64
(m,3H),1.52(quart,J=12Hz,2
H),1.25(t,J=7Hz,3H):−トランス
(高極性,マイナー)異性体:3.36(d,J=17
Hz,1H),3.29(d,J=17Hz,1H)。
【0055】6−フェネチルキヌクリジン−3−オン,
カリウムt−ブトキシドとトルエン(50ml)の混合物
を加熱還流させた中に、トルエン(100ml)に溶かし
の粗混合物を少しずつ加えた。添加に3時間かか
り、ついで、得られた混合物をさらに1時間加熱した。
6N HClで反応を停止させ、溶媒を蒸発除去した。
残留物に12N HCl(40ml)を加え、混合物を1
20℃に一夜加熱した。反応混合物を濃縮すると望まし
くない成分が固体となるのでこれを濾過して除いた。濾
液をNaOHとNaHCO3 によりpH8.5になるま
で塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。抽出液をブライ
ンで洗浄し、Na2 SO4 で乾燥した。溶媒を蒸発させ
て、のジアステレオマー混合物を得た(8.36
g)。この試料の 1H NMR解析によって、(α−
フェネチル;高極性)と(β−異性体;低極性)の
2:1混合物の存在が確認された。の混合物をク
ロマトグラフィー(シリカゲル,50〜70%酢酸エチ
ル−ヘキサン)にかけて、に富んだ部分(0.68
g,8:1)、に富んだ部分(0.58g,1:1
0)および分離できない部分(5.24g)を得た。
【0056】1H NMR(270MHz ,CDC
3 ),:7.32−7.17(m,5H),3.4
7(d,J=19Hz,1H),3.11(d,J=19
Hz,1H),3.05−2.80(m,3H),2.6
9(m,2H),2.42(m,1H),2.18
(m,1H),1.96(m,2H),1.89−1.
49(m,3H)。
【0057】13C NMR(CDCl3 ),:21
9.0,141.4,127.86,127.93,1
25.3,56.1,53.7,48.6,40.2,
36.2,32.0,31.9,24.6。
【0058】1H NMR(270MHz ,CDC
3 ),:7.32−7.14(m,5H),3.3
8(d,J=18Hz,1H),3.23(d,J=18
Hz,1H),2.86−2.65(m,4H),2.4
0(m,1H),2.17(m,1H),2.05−
1.76(m,4H),1.54(m,1H)。
【0059】13C NMR(CDCl3 ),:21
9.1,141.4,127.8,125.3,63.
8,54.8,40.1,39.4,36.2,32.
5,32.4,25.1。
【0060】(2R* ,4R* ,6R* )−2−ジフェ
ニルメチル−6−フェネチルキヌクリジン−3−オン,
化合物(577mg,2.52mmol)、ベンズアルデヒ
ド(328mg,3.09mmol)およびNaOH(7.6
mg,0.19mmol)をエタノール(8ml)に溶かし、得
られた溶液を1日加熱還流した。溶媒を蒸発除去した
後、残留物をエーテル−NH4 Cl水溶液で希釈した。
有機層をブラインで洗浄し、Na2 SO4で乾燥した。
溶媒を蒸発させた後残留油をクロマトグラフィー(シリ
カゲル,5〜20%酢酸エチル/ヘキサン)により精製
しての2−ベンジリデン化合物を得た(738mg,9
2%)。
【0061】CuBr・ジメチルサルファイド(27m
g,0.13mmol)のトルエン(6ml)冷懸濁液(−6
0℃)にフェニルマグネシウムブロミド(エーテル中
3.0M,1.25ml)を加えた。この試薬に、上記の
2−ベンジリデン化合物(738mg,2.33mmol)、
クロロトリメチルシラン(0.71ml,5.6mmol)、
HMPA(0.98ml,5.6mmol)およびトルエン
(6ml)の混合物を、内部の温度を−60℃以下に保ち
ながら加えた。1時間後、反応混合物を徐々に0℃まで
加温した。酢酸(0.43ml)により−60℃で反応を
停止させ、これにエーテルと水を加えた。溶液のpHを
4に調整し、有機層をブラインで洗浄し、Na2 SO4
で乾燥した。溶媒を蒸発除去し、粗生成物をクロマトグ
ラフィー(シリカゲル,13〜50%、酢酸エチル−ヘ
キサン)で精製して(357mg,39%)を得た。
【0062】1H NMR(270MHz ,CDC
3 ):7.42−7.10(m,15H),4.44
(d,J=9.2Hz,1H),4.18(d,J=9.
2Hz,1H),2.95−2.78(m,2H),2.
69−2.47(m,3H),2.39(m,1H),
2.15−0.52(m,6H)。
【0063】13C NMR(CDCl3 ):220.
1,143.1,142.6,141.7,128.
3,128.2,128.14,128.07,12
6.1,125.6,65.2,56.1,50.0,
44.0,41.9,35.6,32.3,31.6,
27.1。
【0064】(2R* ,3R* ,4R* ,6R* )−2
−ジフェニルメチル−3−(2−メトキシベンジル)ア
ミノ−6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン, 化合物(357mg,0.904mmol)、2−メトキシ
ベンジルアミン(189mg,1.38mmol)およびカン
ファースルホン酸(2.0mg)をトルエン(30ml)に
溶解し、得られた混合物を、MS 4Aを用いる脱水条
件下に3時間加熱還流した。
【0065】溶媒をテトラヒドロフランに置き換えた
後、9−BBN(テトラヒドロフラン中0.5M,5.
4ml)を加え、得られた混合物を4日間室温で撹拌し
た。溶媒を蒸発除去した後、残留物を塩基でpH13に
し、CH2 Cl2 で抽出し、Na2 SO4 で乾燥し、次
いで濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル,メタノール−CH2 Cl2 )、分取用T
LC(シリカゲル,10%メタノール−CH2 Cl2
およびメタノールからの晶出の組合せにより精製して純
粋な化合物を得た(109mg,23%)。
【0066】(2R* ,3R* ,4R* ,6S* )−お
よび(2R* ,3R* ,4S* ,6R* )−2−ジフェ
ニルメチル−3−(2−メトキシベンジル)アミノ−6
−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタ
ン,10および11 からを製造する方法と同様にして、の化合物を
を経て10および11の混合物に変換した。
【0067】1H NMR(270MHz ,CDC
3 ),−exo(低極性)異性体:4.44(d,
J=9.2Hz,1H),3.83(d,J=9.2Hz,
1H);−endo(高極性)異性体:4.52
(d,J=7.5Hz,1H),4.04(d,J=7.
5Hz,1H)。
【0068】13C NMR(CDCl3 ),−ex
o:219.9,74.2,57.3,50.8,4
1.8,35.7,34.3,33.4,32.7,2
6.0;−endo:220.6,72.6,50.
3,49.2,41.6,41.4,35.5,32.
3,24.8。
【0069】実施例1の化合物 名称:(2R* ,3R* ,4R* ,6R* )−2−ジフ
ェニルメチル−3−(2−メトキシベンジル)アミノ−
6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン 構造式:
【0070】
【化10】 mp:107.1〜107.9℃ IR(nujol)cm-1:1493,1243。
【0071】1H NMR(270MHz ,CDCl3
δ:7.35−6.95(m,16H),6.78−
6.67(m,2H),6.58(dd,J=7.3,
1.5Hz,1H),4.52(d,J=12Hz,1
H),3.63(dd,J=12,8Hz,1H),3.
58(d,J=13Hz,1H),3.53(s,3
H),3.38(m,1H),3.27(d,J=13
Hz,1H),2.81(dd,J=8,4.4Hz,1
H),2.59−2.47(m,2H),2.06
(m,1H),1.96(m,2H),1.85(m,
1H),1.74(m,1H),1.62−1.37
(m,2H),1.21(m,1H),0.99(m,
1H)。
【0072】実施例2の化合物 名称:(2R* ,3R* ,4R* ,6S* )−2−ジフ
ェニルメチル−3−(2−メトキシベンジル)アミノ−
6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン 構造式:
【0073】
【化11】 mp:110.0〜114.7℃ IR(nujol,cm-1):1599,1587,12
32。
【0074】1H NMR(270MHz ,CDC
3 ):7.35−7.06(m,14H),6.77
−6.67(m,4H),6.59(dd,J=7.
4,1.6Hz,1H),4.61(d,J=12Hz,1
H),3.59(d,J=13Hz,1H),3.53
(s,3H),3.42(m,1H),3.27(d,
J=13Hz,1H),3.14(m,1H),2.86
(dd,J=8.4Hz,1H),2.68(m,1
H),2.50(m,1H),2.42−2.20
(m,2H),2.04(m,1H),1.88(m,
2H),1.63−1.42(m,2H),1.25−
1.09(m,2H)。
【0075】実施例3の化合物 名称:(2R* ,3R* ,4S* ,6R* )−3−(2
−メトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−
6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン 構造式:
【0076】
【化12】 mp:122.4〜125.3℃ IR(nujol)cm-1:1494,1243,105
2。
【0077】NMR(270MHz ,CDCl3 )δ:
7.37−7.00(m,16H),6.77(t,J
=7.4Hz,1H),6.71(d,J=7.9Hz,1
H),6.63(dd,J=7.4,1.5Hz,1
H),4.49(d,J=12Hz,1H),3.69
(dd,J=12,7.6Hz,1H),3.59(d,
J=14Hz,1H),3.55(s,3H),3.32
(d,J=14Hz,1H),3.32−3.26(m,
1H),2.91−2.80(m,2H),2.48
(m,1H),2.33(t,J=8.4Hz,2H),
2.07(m,2H),1.60−1.41(m,4
H),0.82(m,1H)。
【0078】実施例4の合成図
【0079】
【化13】 実施例4の化合物は、(2R* ,4R* ,6R* )−2
−ジフェニルメチル−6−フェネチルキヌクリジン−3
−オンと2,5−ジメトキシベンジルアミンを、実施例
1と同様に反応させることによって得られた。
【0080】実施例4の化合物 名称:(2R* ,3R* ,4R* ,6R* )−3−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニ
ルメチル−6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン 構造式:
【0081】
【化14】 mp:123.5〜124.8℃ IR(nujol)cm-1:1499,1492,122
6。
【0082】1H NMR(270MHz ,CDCl3
δ:7.35−6.95(m,15H),6.67(d
d,J=9,3Hz,1H),6.60(d,J=9Hz,
1H)6.37(d,J=3Hz,1H),4.52
(d,J=13Hz,1H),3.73(s,3H),
3.63(m,1H),3.53(d,J=13Hz,1
H),3.49(s,3H),3.37(m,1H),
3.18(d,J=13Hz,1H),2.84(dd,
J=7.5,4.3Hz,1H),2.60−2.44
(m,2H),2.10−1.68(m,5H),1.
50(m,2H),1.20(m,1H),1.01
(m,1H)。
【0083】実施例5,6,7および8の合成図
【0084】
【化15】 シス−3−(ジエチルカルバモイル)−1−(メトキシ
カルボニルメチル)ピペリジン−4−カルボン酸メチ
ル,12 シス−3−(ジエチルカルバモイル)−1−(メトキシ
カルボニルメチル)ピペリジン−4−カルボン酸メチ
ル,12を、Tetrahedron Lett.19
89,30,5795〜5798 及び J.Che
m.Soc.,PERKIN TRANS.1.,19
91,409〜420に報告されている方法によって製
造した。
【0085】(3R* ,4R* )−N,N−ジエチル−
5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
−3−カルボキサミド,13 12 (159g,0.503mol)のトルエン(700m
l)溶液を、カリウムt−ブトキシド(169g,1.
51mol)のトルエン(1.9l)溶液に、窒素条件下1
10℃で2.5時間かけて滴下した。混合物を1時間加
熱還流し、室温まで冷却した。水を加え、両層を2時間
加熱還流した。有機層を分離し、水層は中和した後連続
抽出装置を用いて酢酸エチルで15時間抽出した。合わ
せた抽出物をMgSO4 で乾燥し、濃縮した。エタノー
ルから再結晶して13を無色の結晶として得た(34.
6g,31%)。X−線、13CおよびDEPT NMR
により立体構造を決定した。
【0086】IR(KBr)cm-1:2975,291
5,2875,1726,1629,1483,146
2,1454,1434,1410,1382,136
8,1296,1253,1141,1081,105
2。
【0087】1H NMR(CDCl3 )δ:3.6
(d,J=8Hz,1H),3.5−3.1(m,8
H),3.0−2.9(m,2H),2.5(dd,J
=6,3Hz,1H),2.2(dd,J=8,3Hz,2
H),1.2(t,J=7Hz,3H),1.1(t,J
=8Hz,3H)。
【0088】13C NMR(CDCl3 )δ:215.
4,173.2,62.5,51.5,45.9,4
2.3,42.0,41.3,40.5,25.9,1
5.0,12.9。
【0089】(3R* ,4R* )−N,N−ジエチル−
5−オキソ−6−ベンジリデン−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド,14 13 (34.6g,154mmol)、ベンズアルデヒド
(17.4g,164mmol)およびNaOH(6.5
g,164mmol)のエタノール(400ml)溶液を3時
間還流した。反応混合物を室温に冷却した後、生成した
黄色結晶を濾過して集め、冷エタノールで洗浄し、真空
中で乾燥して、14(38.4g,128mmol)を得
た。濾液を減圧濃縮して2番晶(3.3g,11mmol)
を得た。(合計41.7g,139mmol,90%)。
【0090】IR(KBr)cm-1:2960,293
0,2875,1706,1640,1453,144
5,1427,1315,1260,1136,109
4,694。
【0091】1H NMR(CDCl3 )δ:8.0
(dd,J=8,6Hz,2H),7.3(m,3H),
7.1(s,1H),3.4−3.0(m,6H),
2.7(dd,J=5.0,3.0Hz,2H),1.2
(t,J=7Hz,3H),1.1(t,J=8Hz,3
H)。
【0092】13C NMR(CDCl3 )δ:202.
5,172.9,143.8,134.1,132.
0,129.3,128.2,125.2,52.3,
47.7,46.4,43.5,42.0,41.9,
40.5,25.9,15.1,13.1。
【0093】(3R* ,4R* ,6R* )−N,N−ジ
エチル−5−オキソ−6−ジフェニルメチル−1−アザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミ
ド,15および(3R* ,4R* ,6S* )−N,N−
ジエチル−5−オキソ−6−ジフェニルメチル−1−ア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミ
ド,16 機械式撹拌器と温度計を取り付けた1リットル容の4頚
フラスコを炎であぶって乾かし、窒素気流を通す。Cu
Br・CH3 SCH3 (3.1g,15mmol)をこのフ
ラスコ中に入れ、乾燥テトラヒドロフラン(400ml)
を加え、−50℃に冷却する。この懸濁液に3M(エー
テル溶液として)のフェニルマグネシウムブロミド(5
0ml,150mmol)を20分かけて滴下し、−60℃で
30分撹拌した。この反応懸濁液に14(45g,15
0mmol)の乾燥テトラヒドロフラン400ml溶液(溶か
すために少し加熱した)を窒素雰囲気下に1時間かけて
滴下した。添加後反応混合物を0℃で1.5時間撹拌し
た。この反応混合物にNH4 Clの飽和水溶液(100
ml)を加え、有機層をNH4 Clの飽和水溶液で青色が
消えるまで洗浄した。青色の水層は酢酸エチル(100
ml×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄
し、MgSO4 で乾燥し、濃縮した。粗生成固体をシリ
カゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=
1:1〜1:2で溶離)で精製して1,2付加物(1.
2g,3.1mmol,2%)および1,4付加物15
(54g,138mmol,92%)を得た。生成物中の
1516の比率は反応停止温度によって変化した。
【0094】1H NMR(CDCl3 )δ;15
7.43(d,J=7Hz,2H),7.3−7.1
(m,8H),4.7(d,J=7Hz,1H),4.4
(d,J=7Hz,1H),3.4−3.1(m,7
H),2.5−2.4(m,3H),1.9−1.8
(m,2H),1.2(t,J=3Hz,3H),1.1
(t,J=7.3Hz,3H)。;16:7.4−7.2
(m,10H),4.8(d,J=11Hz,1H),
3.96(d,J=11Hz,1H),3.6−3.5
(m,1H),3.4−2.8(m,8H),2.5−
2.4(m,1H),1.9−1.8(m,2H),
1.2−1.1(m,6H)。
【0095】(3R* ,4R* ,5S* ,6S* )−
N,N−ジエチル−5−(2,5−ジメトキシベンジ
ル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド,17 4塩化チタン(1MのCH2 Cl2 溶液3.99ml,
3.99mmol)を、2,5−ジメトキシベンジルアミン
(1.31g,7.84mmol)、トリエチルアミン
(2.14ml,15.4mmol)および1516の混合
物を乾燥CH2 Cl2(20ml)に溶かした溶液に、0
℃、窒素雰囲気下に加え、室温で4日間撹拌した。反応
混合物を1NのNaOH水溶液(10ml)に5℃で注い
だ後、CH2 Cl2 で抽出した。有機層を分離した後、
水層をCH2 Cl2 で抽出した。合わせた有機層をMg
SO4 で乾燥し濃縮して粗イミン4.54gを得た。粗
イミンはさらに精製することなく次工程に使用した。粗
イミンのテトラヒドロフラン(15ml)溶液を、酢酸
(13ml)とテトラヒドロフラン(10ml)の混合溶液
中にNaBH(OAc)3 (4.9g,23ml)を懸濁
させた懸濁液に10℃で加えた。室温で1時間撹拌した
後、反応混合物を1NのNaOH水溶液(30ml)に5
℃で注ぎ、CH2 Cl2 (10ml×3)で抽出した。合
わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4 で乾
燥し、濃縮した。粗油状物をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(CH2 Cl2 :酢酸エチル=2:1,CH2 Cl
2 :メタノール=100:0.5〜100:3)で精製
して17を得た(1.44g,27mmol,35%)。
【0096】mp:143.7〜145.6℃ (3R* ,4R* ,5S* ,6S* )−N,N−ジエチ
ル−5−(2−メトキシベンジル)アミノ−6−ジフェ
ニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
−3−カルボキサミド,18 化合物18を、化合物17の製法にしたがって製造し
た。化合物18の立体配位は、 1H NMRおよびH−
H COSY NMRによって決定した。
【0097】mp:121.2〜122.6℃ (3R* ,4S* ,5R* ,6R* )−N,N−ジエチ
ル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド,19 17 (506mg,0.93mmol)および20%ナトリウ
ムメトキシド/メタノール(140ml)の混合物を窒素
雰囲気下に3時間加熱還流した。反応混合物を冷却した
後、得られる白色懸濁液を氷片上に注ぎ、CH2 Cl2
(80ml×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン
で洗浄し、MgSO4 で乾燥し、濃縮した。得られる粗
固形物をシリカゲルクロマトグラフィー(CH2
2 :メタノール=10:1)で精製して19を得た
(0.46g,0.8mmol,92%)。 mp:167.8〜168.2℃ (2R* ,3R* ,4S* ,5S* )−5−(N,N−
ジエチルアミノメチル)−3−(2,5−ジメトキシベ
ンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン,20 19 (300mg,0.55mmol)の乾燥テトラヒドロフ
ラン(2ml)溶液を、LiAlH4 (105mg,2.7
5mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(5ml)懸濁液に5
℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物にNa2
SO4 ・10H2 O(2g)を加え、室温で15時間撹
拌した。懸濁液を濾過し、固体を乾燥テトラヒドロフラ
ンで洗浄した。濾液を減圧下に濃縮した。得られる油状
物をアセトン2mlに溶かし、CH3 SO3 H(159m
g,1.65mmol)を前記粗油状物のアセトン(2ml)
溶液に加えた。生成する沈殿を濾過して集め、真空乾燥
して20を得た(254mg,0.31mmol,57%)。
【0098】mp:239.7〜242.2℃分解実施例5の化合物 名称:(3R* ,4R* ,5S* ,6S* )−N,N−
ジエチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0099】
【化16】 mp:143.7〜145.6℃ IR:ν(KBr):2965,2935,2885,
1621,1494,1483,1475,1465,
1453,1431,1214cm-1 1 H NMR:δ(CDCl3 ):7.3−6.9
(m,10H),6.6(s,2H),6.4(s,1
H),4.65(d,J=11Hz,1H),3.9−
3.05(m,8H),3.7(s,3H),3.6
(s,3H),2.9−2.6(m,4H),2.5−
2.35(m,2H),1.75−1.45(m,2
H),1.2(t,J=7Hz,3H),1.1(t,J
=7Hz,3H)。
【0100】実施例6の化合物 名称:(3R* ,4R* ,5S* ,6S* )−N,N−
ジエチル−5−(2−メトキシベンジル)アミノ−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0101】
【化17】 mp:121.2〜122.6℃ IR:ν(KBr):3325,2980,2940,
2890,1616,1491,1460,1452,
1440,1431,1269,1244,1103,
1046,1032cm-1 1 H NMR:δ(CDCl3 ):7.3−7.0
(m,10H),6.7−6.6(m,2H),6.3
(d,J=7Hz,1H),4.6(d,J=12Hz,1
H),3.9−3.1(m,6H),3.6(s,3
H),2.8−2.65(m,4H),2.5−2.3
(m,2H),1.8−1.4(m,2H),1.2
(t,J=7Hz,3H),1.1(t,J=7Hz,3
H)。
【0102】実施例7の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5R* ,6R* )−N,N−
ジエチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0103】
【化18】 mp:167.8〜168.2℃ IR:ν(KBr):2980,2940,2800,
1632,1503,1463,1451,1431,
1268,1048cm-1 1 H NMR:δ(CDCl3 ):δ7.33−7.0
5(m,10H),6.67−6.24(m,2H),
6.26(d,J=3Hz,1H),4.38(d,J=
12Hz,1H),3.80−3.01(m,11H),
3.03(dd,J=8,4Hz,1H),3.73
(s,3H),3.55(s,3H),2.69−2.
60(m,1H),2.23(br s,1H),1.
90−1.80(m,1H),1.40−1.28
(m,1H),1.28−1.08(m,6H)。
【0104】実施例8の化合物 名称:(2R* ,3R* ,4S* ,5S* )−5−
(N,N−ジエチルアミノエチル)−3−(2,5−ジ
メトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1
−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン 構造式:
【0105】
【化19】 mp:239.7〜242.2℃分解 IR:ν(KBr):3455,2980,2950,
1504,1466,1227,1203,1196,
1059,1051,1044cm-1 1 H NMR:δ(CDCl3 )(遊離型):δ7.3
3−7.04(m,11H),6.68(dd,J=
9,3Hz,1H),6.61(d,J=9Hz,1H),
4.45(br,d,J=12Hz,1H),3.80−
3.68(m,11H),3.74(s,3H),3.
64(br d,J=13Hz,1H),3.47−3.4
3(m,1H),3.47(s,3H),3.27(b
r d,J=13Hz,1H),3.80(dd,J=8,
4Hz,1H),2.86−2.53(m,6H),2.
39(br s,1H),2.23(br d,J=1
4Hz,1H),1.92−1.81(m,1H),1.
51−1.34(m,1H),1.26−1.10
(m,6H)。
【0106】実施例9及び実施例10の合成図
【0107】
【化20】 (3R* ,4R* )−N,N−ジエチル−6−ジフェニ
ルメチル−5,5−エチレンジオキシ−1−アザビシク
ロ[2.2.2]オクタンホアホカルボキサミド,21 (3R* ,4R* )−N,N−ジエチル−6−ジフエニ
ルメチル−5−オキソ−1−アザビシクロ[2.2.
2]オクタン−3−カルボキサミド(10g,26mmo
l),1,2−ビス(トリメチルシロキ)エタン(6
g,29mmol),トリメチルシリルクロリド(20ML)
およびエチレングリコール(50ml)の混合物を100
℃に20時間加熱し、ついで3時間還流した。副生成物
を蒸留除去(93℃/大気圧)した後、この混合物をN
aHCO3 の冷水溶液(250ml)中に注ぎ、CH2
2 (100ml)で3回抽出した。合わせた抽出液をN
2 SO 4 で乾燥し、濃縮した。粗生成物を酢酸エチル
−ヘキサンからの再結晶により精製して21を得た(6
位に関する1:2混合物;10g,23mmol,88
%)。
【0108】1H NMR(CDCl3 )δ4.64
(d,J=12.1Hz;一方の異性体のPh2
H),4.33および4.28(一対のd,J=12H
z;他方の異性体のPh2 CHおよびPh2 CHC
)MS(DI−EI);M/z=434(M+ ) (3R* ,4S* )−N,N−ジエチル−6−ジフェニ
ルメチル−5,5−エチレンジオキシ−1−アザビシク
ロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド,22 21 (9.8g,22mmol)をナトリウムメトキシド
(メタノール中に28%;400g)に懸濁させた懸濁
液を9時間加熱還流した。得られる溶液を氷(300m
l)上に注ぎ、CH2 Cl2 (150ml)で3回抽出し
た。合わせた抽出液をNa2 SO4 で乾燥し、濃縮し
た。粗生成物をエタノールから再結晶して精製し、22
を得た(6位に関する1:4の混合物;8.4g,19
mmol,87%)。
【0109】1H NMR(CDCl3 )δ4.40
(d,J=12.1Hz;一方の異性体のPh2
H),4.34および3.93(一対のd,J=12.
5Hz;他方の異性体のPh2 CHおよびPh2 CH
)MS(DI−EI);M/z=434(M+ ) (3R* ,4S* )−N,N−ジエチル−6−ジフェニ
ルメチル−5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド,23 22 (6.5g,15mmol)を6N HCl水溶液(1
00ml)に溶かした溶液を10時間加熱還流した。得ら
れる溶液を、NaOH(24g)を水(100ml)に溶
かした溶液で中和し、CH2 Cl2 (100ml)で4回
抽出した。合わせた抽出液をNa2 SO4 で乾燥し濃縮
した。粗生成物をエタノールから再結晶して精製し、
を得た(6位に関する1:1の混合物;4.0g,1
0mmol,68%)。
【0110】1H NMR(CDCl3 )δ4.71お
よび3.95(一対のd,J=5.7Hz;一方の異性体
のPh2 CHおよびPh2 CHC),4.47お
よび4.03(一対のd,J=8.4Hz;他方の異性体
のPh2 CHおよびPh2 CHC) (3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N,N−ジエチ
ル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド,24 23 (3.9g,10mmol)、2,5−ジメトキシベン
ジルアミン1)(1.9g,11mmol)、およびカンファ
ースルホン酸(120mg)をトルエン(40ml)に加え
た混合物を、水を除去しながら8時間加熱還流し、次い
で溶媒を除去した。残留物を少量のテトラヒドロフラン
(約5ml)に溶解し、この溶液を、ナトリウムトリアセ
トキシボロヒドリド(5.3g,25mmol)の酢酸(1
00ml)溶液に室温で加えた。混合物を室温で4時間撹
拌し、溶媒を除去した。水(25ml)を加え、混合物を
NaHCO3 で中和し、酢酸エチルで3回抽出した。合
わせた抽出物をNa2 SO4 で乾燥し、濃縮した。粗生
成物を酢酸エチルからの再結晶により精製し、24を得
た(2.4g,4.4mmol,44%)。
【0111】注1)Acta.Chem.Scan
d.,25.2629(1971) (2R* ,3R* ,4R* ,5R* )−5−(N,N−
ジエチルアミノメチル)−3−(2,5−ジメトキシベ
ンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン,25 リチウムアルミニウムヒドリド(80mg,2.1mmol)
をテトラヒドロフラン(10ml)に懸濁させた懸濁液に
24(220mg,0.41mmol)を室温で加えた。混合
物を室温で2時間撹拌し、Na2 SO4 ・10H2
(320mg,1mmol)を加え、次いで10分間撹拌し
た。沈殿を除いた後、溶液を濃縮した。残留物をヘキサ
ン(20ml)に溶かし、濾過し、濃縮して25を無色の
油状物として得た(210mg,0.39mmol,95
%)。
【0112】実施例9の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N,N−
ジエチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0113】
【化21】 mp:153.1〜154.1℃ IR:ν(KBr):1634,1501,1466,
1447,1432,1266,1227cm-1 NMR:δ(CDCl3 ):7.03−7.37(m,
10H),6.68(dd,J=8.8,2.5Hz,1
H),6.62(d,J=8.8Hz,1H),6.38
(d,J=2.5Hz,1H),4.51(d,J=1
2.1Hz,1H),3.73(s,3H),3.49
(s,3H),3.05−3.77(m,9H),2.
92(dd,J=8.1,4.4Hz,1H),2.54
−2.89(m,3H),2.11(br,1H),
1.70−1.79(m,2H),1.15(t,J=
7.3Hz,3H),1.11(t,J=7.0Hz,3
H)。
【0114】実施例10の化合物 名称:(2R* ,3R* ,4R* ,5R* )−5−
(N,N−ジエチルアミノメチル)−3−(2,5−ジ
メトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1
−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン 構造式:
【0115】
【化22】 mp:− IR:ν(KBr):3430,2935,1499,
1467,1459,1450,1226,1050,
702cm-1 NMR:δ(CDCl3 ):7.03−7.41(m,
10H),6.68(dd,J=8.8,3.0Hz,1
H),6.62(d,J=8.8Hz,1H),6.43
(d,J=2.8Hz,1H),4.47(d,J=1
2.1Hz,1H),3.74(s,3H),3.68
(dd,J=12.7,7.9Hz,1H),3.58
(d,J=12.2Hz,1H),3.51(s,3
H),3.23(d,J=13.2Hz,1H),3.1
0−3.25(m,1H),2.85−2.95(m,
2H),2.35−2.60(m,7H),2.29
(dd,J=13.2,2.5Hz,1H),2.12
(br,1H),1.70−1.90(m,2H),
1.26−1.43(m,1H),1.01(t,J=
7.1Hz,6H)。
【0116】実施例11および12の合成図
【0117】
【化23】 実施例11および12の化合物は、実施例1と同様の方
法で得られた。
【0118】実施例11の化合物 名称:(2R* ,3R* ,4S* ,6R* )−3−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニ
ルメチル−6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン ジメシラート 構造式:
【0119】
【化24】 mp:228.4〜232.3℃ IR(nujol)cm-1:1154,1039。
【0120】NMR(270MHz ,CDCl3 )δ(遊
離アミン):7.37−7.01(m,15H),6.
69(dd,J=8.9,2.5Hz,1H),6.63
(d,J=8.9Hz,1H),6.42(d,J=2.
5Hz,1H),4.50(d,J=12.4Hz,1
H),3.74(s,3H),3.70(dd,J=1
2.4,7.9Hz,1H),3.57−3.52(m,
1H),3.52(s,3H),3.33−3.21
(m,1H),3.23(d,J=13Hz,1H),
2.91−2.80(m,2H),2.48(m,1
H),2.32(m,2H),2.12−1.97
(m,2H),1.59−1.30(m,4H),0.
81(m,1H)。
【0121】実施例12の化合物 名称:(2R* ,3R* ,4R* ,6S* )−3−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニ
ルメチル−6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン ジメシラート 構造式:
【0122】
【化25】 mp:207.5〜212.0℃ IR(nujol)cm-1:1502,1163,103
9。
【0123】1H NMR(270MHz ,CDCl3
δ(遊離型):7.34−7.06(m,13H),
6.72−6.53(m,4H),6.37(d,J=
2.8Hz,1H),4.61(d,J=11.8Hz,1
H),3.73(s,3H),3.53(dd,J=1
3.2Hz,1H),3.49(s,3H),3.43
(m,1H),3.20(d,J=13.2Hz,1
H),3.13(m,1H),2.89(m,1H),
2.67(m,1H),2.50−2.26(m,3
H),2.03(br s,1H),1.88(m,2
H),1.65−1.43(m,2H),1.20−
1.05(m,2H)。
【0124】実施例13および実施例14の合成図
【0125】
【化26】 4−メトキシカルボニルピリジン−2−カルボン酸26 化合物26は、J.DE PHARMACIE DE
BELGIQUE,24,3〜21(1969)に記載
の方法に基づいて合成された。
【0126】2−ジメチルカルバモイルピリジン−4−
カルボン酸メチル28 化合物26(73g,0.4mol)と塩化チオニル(88
ml,1.2mol)のトルエン(200ml)溶液を3時間加
熱還流した。過剰の塩化チオニルを常圧中で除去した
後、トルエンを減圧除去した。得られた明緑色の酸塩化
27はさらに精製されることなく次工程に用いられ
た。ジメチルアミン塩酸塩(98.6g,1.2mol)お
よびトリエチルアミン(1.3mol)の塩化メチレン(2
00ml)懸濁液に、27の塩化メチレン(100ml)溶
液を0℃にて10分間かけて滴下した。その混合物を室
温で1時間撹拌した。その反応液に水(200ml)を添
加した後、水層を塩化メチレンで抽出した。合わせた有
機層を1N−NaOHで洗浄し、さらにブラインで洗浄
した後、MgSO4 で乾燥し、濃縮した。得られた粗固
体をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液は酢酸エチ
ル)で精製して化合物28(47g,226mmol,56
%)を得た。
【0127】1H NMR(CDCl3 )δ:8.74
(dd,J=5,1Hz,1H),8.19(m,1
H),7.90(dd,J=5,2Hz,1H),3.9
7(s,3H),3.16(s,3H),3.08
(s,3H)。
【0128】2−ジメチルカルバモイル−1−(メトキ
シカルボニルメチル)ピペリジン−4−カルボン酸メチ
29 化合物28(55.4g,0.27mol)、濃塩酸(16
ml)およびメタノール(62ml)の混合物を二酸化白金
(1g)を用いて8kg/cm2 で24時間かけて水素化し
た。触媒を濾過して除去した。濾液を減圧濃縮して、得
られた油状物をさらに精製することなく次工程に用い
た。粗中間体化合物の塩酸塩とブロモ酢酸メチル(61
g,0.4mol)と炭酸カリウム(73.5g,0.53
mol)のトルエン(200ml)溶液を70℃で3時間加熱
した。冷却後、反応混合物に水(200ml)を添加し、
さらに酢酸エチル(200ml×2)で抽出した。合わせ
た有機層をMgSO4 で乾燥した後に、濃縮した。得ら
れた粗油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液
は酢酸エチル)で精製して、化合物29(69.8g,
0.26mol ,97%)を得た。
【0129】IR(ニート)cm-1:3455,295
5,1735,1726,1648,1636,149
8,1435,1249,1205,1198,116
9,1138,1094。
【0130】(2R* ,4S* )−2−ベンジリデン−
6−ジメチルカルバモイル−3−オキソ−1−アザビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン32および(2R* ,4R
* )−2−ベンジリデン−6−ジメチルカルバモイル−
3−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
33 化合物29(30g,111mmol)のトルエン(150
ml)溶液をカリウムt−ブトキシド(37.4g,33
3mmol)のトルエン(400ml)溶液に窒素条件下11
0℃で30分間かけて滴下した。その混合物を30分間
加熱還流した後、室温まで冷却した。溶媒を除去した
後、残渣に水(200ml)を添加した。得られた混合物
のpHを濃塩酸でpH=7に調整した。濃縮して得られ
た茶褐色の残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離
液として酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製
し、茶褐色油状物(11.9g)を得た。得られた粗油
状物とブライン(1ml)のDMSO(10ml)溶液を1
00℃で1.5時間加熱した。濃縮して得られた残渣、
ベンズアルデヒド(11.8g,111mmol)およびN
aOH(4.44g,111mmol)のエタノール(30
ml)溶液を1.5時間加熱還流した。濃縮して得られた
混合物に水を添加した後、塩化メチレン(50ml×3)
で抽出した。合わせた有機層をMgSO4 で乾燥した。
濃縮して得られた粗油状物をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(溶離液として酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で
精製して、化合物32(7.56g,26.9mmol,2
4.2%)と化合物33(200mg,0.7mmol,0.
6%)を得た。
【0131】化合物32の物性データ1 H NMR(CDCl3 )δ:7.82−7.79
(m,2H),7.37−7.29(m,3H),7.
11(s,1H),3.91(dd,J=10,6Hz,
1H),3.33−3.07(m,2H),3.03
(s,3H),2.96−2.81(m,1H),2.
72−2.68(m,1H),2.45(s,3H),
2.11−2.04(m,2H),1.93−1.84
(m,1H)。
【0132】13C NMR(CDCl3 )δ:204.
2,169.1,141.1,133.5,131.
4,129.2,127.8,56.8,47.8,3
9.6,36.8,35.3,25.8,25.4。
【0133】化合物33の物性データ1 H NMR(CDCl3 )δ:7.97−7.93
(m,2H),7.42−7.34(m,3H),7.
08(s,1H),3.83−3.76(m,1H),
3.31−3.20(m,1H),3.02−2.90
(m,2H),3.02(s,3H),2.97(s,
3H),2.73−2.69(m,1H),2.21−
2.11(m,1H),1.98−1.88(m,2
H)。
【0134】13C NMR(CDCl3 )δ:205.
3,168.9,143.7,132.9,131.
6,129.4,128.0,124.6,56.4,
42.4,40.1,37.3,35.8,25.8,
25.0。
【0135】(2R* ,4S* ,6S* )−N,N−ジ
メチル−5−オキソ−6−ジフェニルメチル−1−アザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミド
34 化合物34は化合物15((3R* ,4R* ,6R*
−N,N−ジエチル−5−オキソ−6−ジフェニルメチ
ル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カ
ルボキサミド)と同じ製法で合成した。
【0136】IR(KBr):1723,1644cm-1 1 H NMR(CDCl3 )δ:7.29−7.07
(m,10H),4.29(d,J=10Hz,1H),
4.18(d,J=10Hz,1H),3.59(m,1
H),3.01−2.81(m,2H),2.97
(s,3H),2.66−2.46(m,2H),2.
62(s,3H),2.05−1.75(m,3H)。
【0137】13C NMR(CDCl3 )δ:218.
5,169.9,143.6,142.8,128.
2,128.0,127.8,127.7,126.
1,125.9,66.8,56.6,49.8,4
2.9,41.1,36.4,36.1,28.9,2
4.2。
【0138】(2R* ,4S* ,5S* ,6S* )−
N,N−ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジ
ル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミド35およ
び(2R* ,4S* ,5R* ,6R* )−N,N−ジメ
チル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6
−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕
オクタン−2−カルボキサミド36 化合物34(2.22g,6.13mmol)、2,5−ジ
メトキシベンジルアミン(1.23g,7.36mmol)
およびCSA(樟悩スルホン酸)(20mg)のトルエン
(50ml)溶液をディーン スターク(Dean St
ark)水分離装置を用いて24時間加熱還流した。溶
媒を減圧下で除去した。得られた粗イミンは、さらに精
製することなく次工程に用いられた。粗イミンの乾燥T
HF(20ml)溶液を、NaBH(OAc)3 (3.9
g,18.4mmol)および酢酸(3ml)のTHF(20
ml)溶液に5℃にて添加し、室温で15時間撹拌した。
1N−NaOHでpH=10に調整した後、酢酸エチル
(20ml×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン
で洗浄した後、MgSO4 で乾燥した。濃縮して得られ
た粗油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:1)で精製して無色油状物を得た。
その油状物をメタノールから再結晶させて化合物35
(無色結晶,2.21g,4.3mmol,70%)を得
た。また、化合物36(無色結晶,224mg,0.5mm
ol,8%)は無色油状物の他の画分から得られ、再結晶
によって精製された。化合物35および化合物36の立
体配位は、H−H COSY,C−H COSY,DE
PTおよび13C NMRによって決定した。
【0139】実施例13の化合物 名称:(2R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−2−カルボキサミド 構造式:
【0140】
【化27】 mp:171.3〜174.5℃ IR(KBr)cm-1:2490,2875,2835,
2800,1644,1504,1463,1450,
1307,1225,1049,825,705。
【0141】NMR(270MHz ,CDCl3 )δ:
7.29−7.00(m,10H),6.67(dd,
J=9,3Hz,1H),6.60(d,J=9Hz,1
H),6.37(d,J=3Hz,1H),4.38
(d,J=12Hz,1H),3.73(s,3H),
3.55−3.43(m,2H),3.47(s,3
H),3.36−3.20(m,3H),2.96(d
d,J=8,4Hz,1H),2.72(s,3H),
2.59−2.51(m,1H),2.43−2.35
(m,1H),2.22(br s,1H),2.15
(s,3H),1.97−1.89(m,1H),1.
59−1.49(m,1H),1.29−1.81
(m,1H)。
【0142】実施例14の化合物 名称:(2R* ,4S* ,5R* ,6R* )−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−2−カルボキサミド 構造式:
【0143】
【化28】 mp:176.2〜178.9℃ IR(KBr)cm-1:2945,2860,2835,
1635,1597,1493,1459,1281,
1220,1053,1027,704。
【0144】NMR(270MHz ,CDCl3 )δ(遊
離型):7.35−6.97(m,10H),6.70
−6.61(m,3H),4.30(d,J=13Hz,
1H),3.86−3.67(m,1H),3.76
(s,3H),3.71(s,3H),3.52(d,
J=14Hz,1H),3.32(dd,J=11,5H
z,1H),3.25(d,J=14Hz,1H),3.
05−2.98(m,1H),2.79−2.61
(m,3H),2.75(s,3H),2.15(s,
3H),2.14(br s,1H),1.66−1.
50(m,2H),1.25−1.11(m,3H)。
【0145】実施例15,16および17の合成図
【0146】
【化29】 (2R* ,4R* ,6S* )−N,N−ジメチル−5−
オキソ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミド37およ
び(2R* ,4R* ,6R* )−N,N−ジメチル−5
−オキソ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミド38の混
合物 化合物37と化合物38の混合物は、化合物15((3
* ,4R* ,6R*)−N,N−ジエチル−5−オキ
ソ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン−3−カルボキサミド)と同じ製法で
合成した。
【0147】IR(KBr):2935,1733,1
726,1634,1493,1452cm-1 (2R* ,4R* ,5R* ,6R* )−N,N−ジメチ
ル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−2−カルボキサミド39および(2R* ,4R
* ,5S* ,6S* )−N,N−ジメチル−5−(2,
5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェニルメチ
ル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2−カ
ルボキサミド40 化合物39および化合物40は、化合物35および化合
36と同じ製法によって合成された。化合物39の収
率は22%、化合物40は7%であった。化合物39
二塩酸塩として単離された。
【0148】化合物39および化合物40の立体配位
は、H−H COSY,C−H COSY,DEPTお
よび13C NMRによって決定した。
【0149】実施例15の化合物 名称:(2R* ,4R* ,5R* ,6R* )−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−2−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0150】
【化30】 mp:224.6〜228.0℃ IR(KBr)cm-1:3435,3175,2960,
2925,1663,1575,1510,1235,
1040,715。
【0151】NMR(270MHz ,CDCl3 )δ(遊
離型):7.35−6.97(m,10H),6.67
(dd,J=9,3Hz,1H),6.60(d,J=9
Hz,1H),6.39(d,J=3Hz,1H),4.5
2(d,J=12Hz,1H),3.72(s,3H),
3.57−3.50(m,2H),3.46(s,3
H),3.35(br d,J=9Hz,1H),3.2
4(d,J=13Hz,1H),3.19−3.03
(m,1H),2.96(dd,J=8,4Hz,1
H),2.78(s,3H),2.67−2.59
(m,1H),2.30−2.21(m,1H),2.
17(s,3H),1.81−1.72(m,1H),
1.45−1.36(m,2H)。
【0152】実施例16の化合物 名称:(2R* ,4R* ,5S* ,6S* )−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−2−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0153】
【化31】 mp: IR(KBr)cm-1:2940,1634,1495,
1226。
【0154】NMR(270MHz ,CDCl3 )δ(遊
離型):7.37−7.01(m,10H),6.72
−6.64(m,2H),6.39(d,J=2Hz,1
H),4.52(d,J=12Hz,1H),4.03
(br t,J=8Hz,1H),3.99(dd,J=
12,7Hz,1H),3.74(s,3H),2.77
(s,3H),2.39(s,3H),2.29−2.
12(m,2H),1.79−1.71(m,2H),
1.55−1.43(m,1H)。
【0155】(2R* ,3R* ,4R* ,6S* )−3
−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェ
ニルメチル−6−ヒドロキシメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン41 LiAlH4 (92mg,2.4mmol)の乾燥THF(1
0ml)懸濁液に0℃にて化合物35(417mg,0.8
mmol)の乾燥THF(10ml)溶液を添加した後、1時
間加熱還流した。その反応混合物に硫酸ナトリウム10
水和物を添加し、30分間撹拌した。冷却後、固体を濾
過して除去し、THFで洗浄した。得られた濾液を濃縮
した後、過剰量の10%塩酸−メタノールを添加して、
再び濃縮した。得られた油状物をメタノール−エーテル
から再結晶させて精製した。濾過により白色結晶を集め
て、真空乾燥することによって化合物41の二塩酸塩
(240mg,0.44mmol,55%)を得た。
【0156】化合物41の立体配位は、H−H COS
Y,C−H COSY,DEPTおよび13C NMRに
よって決定した。
【0157】実施例17の化合物 名称:(2R* ,3R* ,4R* ,6S* )−6−ヒド
ロキシメチル−3−(2,5−ジメトキシベンジル)ア
ミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン・二塩酸塩 構造式:
【0158】
【化32】 mp:206.2〜207.9℃ IR(KBr)cm-1:3490,3430,3210,
3130,1595,1587,1505,1450,
1229,1047,1040。
【0159】NMR(270MHz ,CDCl3 )δ(遊
離型):7.33−7.05(m,10H),6.67
(dd,J=9,3Hz,1H),6.60(d,J=9
Hz,1H),6.37(d,J=3Hz,1H),4.5
1(d,J=12Hz,1H),3.72(s,3H),
3.56−3.40(m,3H),3.46(s,3
H),3.27−3.18(m,3H),2.89−
2.75(m,2H),2.60−2.51(m,1
H),2.19−2.13(m,1H),1.96−
1.88(m,1H),1.72−1.62(m,1
H),1.37−1.25(m,1H),0.94−
0.86(m,1H)。
【0160】実施例18の合成図
【0161】
【化33】 5−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミン44 化合物42は日本特許出願(公表)昭58−50112
7に記載された方法に従って合成された。上記方法で得
られた化合物42(80g,0.37mol)およびNaN
3 (28.6g,0.44mol)のDMF(200ml)溶
液を室温で15時間撹拌した。その反応混合物を水中に
注いだ後、ジエチルエーテルで抽出した。合わせた抽出
液を水、ブラインで洗浄した後、MgSO4 で乾燥し
た。溶媒を留去した後、得られたアジ化物43は、さら
に精製することなく次工程に用いられた。粗アジ化物
をメタノール中で酸化白金(1g)存在下で3日間水
素化した(2kg/cm2 2 )。触媒をセライトで濾過し
て除去した。得られた粗アミンを蒸留(0.2mmHg,9
3〜98℃)により精製することによって無色油状物
(21.6g,0.12mol ,33%)を得た。
【0162】化合物43の物性データ IR(ニート):2105cm-1 1 H NMR(270MHz ,CDCl3 )δ:7.18
(dd,J=8,2Hz,1H),7.15(d,J=2
Hz,1H),7.10(d,J=8Hz,1H),4.3
4(s,2H),3.84(s,3H),2.87(h
ep,J=7Hz,1H),1.22(d,J=7Hz,6
H)。
【0163】化合物44の物性データ IR(ニート):2960,1498,1458,12
94,1250,1032cm-1 1 H NMR(270MHz ,CDCl3 )δ:7.10
−7.07(m,2H),6.82−6.78(m,1
H),3.83(s,3H),3.80(s,2H),
2.86(hep,J=7Hz,1H),1.22(d,
J=7Hz,6H)。
【0164】(2R* ,4S* ,5S* ,6S* )−
N,N−ジメチル−5−(5−イソプロピル−2−メト
キシベンジル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−ア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミ
45 化合物45は、化合物35と同じ製法によって合成され
た。化合物45は、二塩酸塩・5水和物として単離され
た。
【0165】実施例18の化合物 名称:(2R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N,N−
ジメチル−5−(5−イソプロピル−2−メトキシベン
ジル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシク
ロ〔2.2.2〕オクタン・二塩酸塩 構造式:
【0166】
【化34】 mp:168.9〜174.6℃ IR(KBr)cm-1:3410,3190,2965,
1656,1505,1454,1257,1029,
710。
【0167】NMR(270MHz ,CDCl3 )δ(遊
離型):7.31−6.98(m,11H),6.64
−6.59(m,2H),4.41(br d,J=1
2Hz,1H),3.63−3.18(m,5H),3.
49(s,3H),3.00−2.95(m,1H),
2.80−2.69(m,1H),2.73(s,3
H),2.60−2.51(m,1H),2.40−
2.35(m,1H),2.22(br s,1H),
2.15(s,3H),2.00−1.89(m,1
H),1.60−1.50(m,1H),1.30−
1.18(m,7H)。 実施例19および実施例20の合成図
【0168】
【化35】 (3R* ,4S* )−6−ジフェニルメチル−5−オキ
ソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カ
ルボン酸・塩酸塩46 化合物22(5.2g,12mmol)の6N−塩酸溶液を
18時間加熱還流した。得られた沈殿を集めて、乾燥す
ることによって化合物46(1.7g,4.6mmol,3
8%,46:(3R* ,4R* )異性体=4:1)を得
た。この化合物はさらに精製されることなく次工程に用
いられた。
【0169】1H NMR(DMSO−d6 )δ:5.
70および4.81(一対のd,J=11Hz;Ph2
CHおよびPh2 CHC) (3R* ,4S* )−N,N−ジメチル−6−ジフェニ
ルメチル−5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド47 化合物46(2.1g,6.6mmol)およびジメチルア
ミン塩酸塩(0.65g,8.0mmol)のDMF(30
ml)懸濁液を室温でトリエチルアミン(1.3g,13
mmol)と反応させた。この懸濁液にジエチルシアノホス
ホン酸(1.2g,7.3mmol)を、続いてトリエチル
アミン(0.67g,6.7mmol)を室温で添加した。
得られた混合物を室温で5時間撹拌した後、重曹水(5
0ml)中に注いだ。その溶液を酢酸エチルで3回抽出し
た。合わせた抽出液をNa2 SO4 で乾燥させた後、濃
縮した。この混合物をシリカゲルクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=1:4)で精製して、化合物
27を3位に関する単独の異性体(1.4g,3.9mm
ol,60%)として得た。
【0170】1H NMR(CDCl3 )δ:4.49
および4.02(一対のd,J=8Hz;一方の異性体の
Ph2 CHおよびPh2 CHC),4.66およ
び3.96(一対のd,J=8Hz;他方の異性体のPh
2 CHCHおよびPh2 CHCH)。
【0171】(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−
N,N−ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジ
ル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド49 化合物47(3.9g,10mmol)、2,5−ジメトキ
シベンジルアミン(1.9g,11mmol)およびCSA
(樟脳スルホン酸)(120mg)のトルエン(40ml)
溶液を、脱水条件下8時間加熱還流した。溶媒を除去し
て得られた残渣を少量のTHF(5ml)に溶解し、その
溶液をNaBH(OAc)3 (5.3g,25mmol)の
酢酸(100ml)溶液に室温にて添加した。その混合物
を室温で4時間撹拌した後、溶媒を除去した。得られた
残渣に水(25ml)を添加し、重曹で中和した後、酢酸
エチルで3回抽出した。合わせた抽出物をNa2 SO4
で乾燥した。濃縮して得られた粗生成物を酢酸エチルか
ら再結晶することによって化合物49(2.4g,4.
4mmol,44%)を得た。
【0172】実施例19の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド構造式:
【0173】
【化36】 mp:142.0〜142.9℃ IR(KBr)cm-1:1637,1499。
【0174】NMR(270MHz ,CDCl3 )δ:
7.03−7.37(m,10H),6.68(dd,
1H,J=2.5,8.8Hz),6.64(d,1H,
J=8.8Hz),6.39(d,1H,J=2.5H
z),4.51(d,1H,J=12.1Hz),3.7
3(s,3H),3.49(s,3H),3.05−
3.82(m,5H),2.96(s,6H),2.6
2−2.95(m,4H),2.17(br,1H),
1.62−1.77(m,2H)。
【0175】(3R* ,4S* )−6−ジフェニルメチ
ル−5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボキサミド48 化合物46(1.1g,3.3mmol)のTHF(10m
l)懸濁液を室温でトリエチルアミン(0.66g,
6.6mmol)と反応させた。この懸濁液にクロロギ酸エ
チル(0.36g,3.3mmol)を0℃にて添加した。
その混合物を1時間室温で撹拌した後、アンモニア水中
に注ぎ、さらに酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽
出液をNa2 SO4 で乾燥させた。濃縮して化合物48
(1.2g,3.0mmol,90%,48:3位に関する
異性体=4:1)を得た。この化合物はさらに精製され
ることなく次工程に用いられた。
【0176】1H NMR(CDCl3 )δ:4.43
および3.98(一対のd,J=9Hz;一方の異性体の
Ph2 CHおよびPh2 CHC),4.51およ
び4.28(一対のd,J=8Hz;他方の異性体のPh
2 CHCHおよびPh2 CHCH)。
【0177】(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−5
−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェ
ニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
−3−カルボキサミド50 化合物48(1.2g,3mmol)、2,5−ジメトキシ
ベンジルアミン(0.6g,3.3mmol)およびCSA
(樟脳スルホン酸)(45mg)のトルエン(15ml)溶
液を脱水条件下3時間加熱還流した。溶媒を除去して得
られた残渣を少量のTHF(3ml)に溶解し、その溶液
をNaBH(OAc)3 (1.7g,8mmol)の酢酸
(40ml)溶液に室温にて添加した。その混合物を室温
で3時間撹拌した後、溶媒を除去した。得られた残渣に
水を添加し、重曹で中和した後、酢酸エチルで3回抽出
した。合わせた抽出物をNa2 SO4 で乾燥した。濃縮
して得られた残渣をメタノール−アセトンから再結晶さ
せることによって副産物を得た。母液を濃縮して得られ
た残渣をメタノール−酢酸エチルから再結晶させて化合
50(0.27g,0.56mmol,19%)を得た。
【0178】実施例20の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−5−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェニ
ルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−
3−カルボキサミド 構造式:
【0179】
【化37】 mp:127.0〜129.0℃ IR(KBr)cm-1:3350,1686,1493。
【0180】NMR(270MHz ,CDCl3 )δ:
7.05−7.32(m,10H),6.69(dd,
1H,J=2.5,8.8Hz),6.64(d,1H,
J=8.8Hz),6.36(d,1H,J=2.5H
z),5.36(br,2H),4.47(d,1H,
J=12.1Hz),3.74(s,3H),3.53
(s,3H),3.48−3.75(m,2H),2.
95−3.26(m,6H),2.11(br,1
H),2.59−2.62(m,1H),2.37−
2.50(m,2H),1.76−1.89(m,1
H)。
【0181】実施例21の合成図
【0182】
【化38】 (3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−5−(2,5−
ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェニルメチル−
1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボ
ン酸・塩酸塩51 化合物50(100mg,0.2mmol)の濃塩酸(2ml)
溶液を15時間加熱還流した。室温まで冷却後、その混
合物をアンモニア水溶液で塩基性にして、さらに塩化メ
チレンで2回抽出した。合わせた抽出液を乾燥させた。
濃縮して得られた残渣に10%塩酸−メタノールを添加
して、再び濃縮した。得られた沈殿をメタノール−エー
テルから再結晶させて化合物51(30mg,0.054
mmol,27%)を得た。
【0183】実施例21の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−5−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェニ
ルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−
3−カルボン酸・二塩酸塩 構造式:
【0184】
【化39】 mp:230.0℃(分解) IR(KBr)cm-1:2945,1726,1502,
1451。
【0185】NMR(270MHz ,CDCl3 )δ(遊
離塩基):6.95−7.32(m,10H),6.6
5(dd,1H,J=2.5,8.8Hz),6.61
(d,1H,J=8.8Hz),6.49(d,1H,J
=2.5Hz),4.41(d,1H,J=12.1H
z),3.68(s,3H),3.53(s,3H),
2.70−3.70(m,7H),2.31−2.60
(m,3H),1.67−1.85(m,1H),1.
33−1.49(m,1H)。
【0186】実施例22の合成図
【0187】
【化40】 化合物52は、化合物23から実施例9と同様の方法で
合成され、二塩酸塩として単離された。
【0188】実施例22の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )N,N−ジ
エチル−5−(5−イソプロピル−2−メトキシベンジ
ル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0189】
【化41】 mp:155〜158℃ IR(KBr)cm-1:3450,1633,1499,
1443,1248,700。
【0190】1H NMR(270MHz ,CDCl3
δ(遊離型):7.37−7.04(m,10H),
7.01(dd,J=2.8,6.7Hz,1H),6.
65(d,J=6.7Hz,1H),6.60(d,J=
2.8Hz,1H),4.52(d,J=12.1Hz,1
H),3.70−3.50(m,4H),3.53
(s,3H),3.38−3.07(m,5H),2.
96(dd,J=4.2,7.9Hz,1H),2.90
−2.56(m,4H),2.17(br s,1
H),1.84−1.73(m,2H),1.20
(d,J=7.3Hz,6H),1.17(t,J=7.
0Hz,3H),1.11(t,J=7.0Hz,3H)。 実施例23および実施例24の合成図
【0191】
【化42】 N−Boc−イソニペコチン酸エチル54 化合物53(25.83g,164mmol)のTHF(2
0ml)溶液を炭酸ジ−t−ブチル(37.2g,170
mmol)のTHF(30ml)溶液に室温で徐々に添加し
た。溶媒を除去し、残渣を真空条件下で蒸留した。80
〜100℃の画分を除去した後、120℃,1.5mmHg
の画分を集めることによって化合物54(38.3g,
151mmol,92%)を得た。
【0192】1H NMR(270MHz ,CDCl3
δ:4.14(quart,J=7Hz,2H),4.0
2(br d,2H),2.83(br t,2H),
2.43(tt,J=10.9,3.9Hz,1H),
1.87(m,2H),1.64(m,2H),1.4
6(s,9H),1.26(t,J=7Hz,3H)。
【0193】4−アリル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−オン57 ジイソプロピルアミン(25.2ml,179mmol)およ
びn−ブチルリチウム(ヘキサン中で1.59M,96
ml,153mmol)から調整されたLDAのTHF(30
0ml)溶液に、化合物54(33.56g,131mmo
l)のTHF(15ml)溶液を−60℃にて徐々に添加
した。添加完了後、−25℃まで温度を上げて、再び−
60℃まで冷却する。−60℃以下に保ったそのエノラ
ート溶液に、アリルブロマイド(12.4ml,143mm
ol)を添加し、その混合物の温度を−5℃まで上昇させ
た。−60℃にて酢酸(17.6ml)で反応を停止させ
た後、溶媒を除去した。残渣をpH=6.0にて酢酸エ
チルで抽出し、その抽出液をブラインで洗浄後、Na2
SO4 で乾燥させた。濃縮することによって得られた化
合物55の粗生成物(40.13g)を得た。
【0194】1H NMR(270MHz ,CDCl3
δ:5.68(m,1H),5.08−5.00(m,
2H),4.17(quart,J=7.1Hz,2
H),3.86(br d,J=13Hz,2H),2.
90(m,2H),2.27(d,J=7.3Hz,2
H),2.07(m,2H),1.45(s,9H),
1.38(m,2H),1.26(t,J=7.1Hz,
3H)。
【0195】得られた粗生成物を酢酸エチル(20ml)
に溶解し、さらにトリフルオロ酢酸(60ml)と混合し
た。室温で4時間放置後、その混合物を濃縮し、さらに
続いてトルエンを用いて共沸脱水した。その結果4−ア
リルイソニペコチン酸エチルのTFA塩を得た。
【0196】1H NMR(270MHz ,CDCl3
δ:8.60(br s,1H),8.30(br
s,1H),5.68−5.56(m,1H),5.1
5−5.06(m,2H),4.22(quart,J
=7.1Hz,2H),3.39(br d,J=12H
z,2H),2.99(m,2H),2.36−2.3
1(m,4H),1.73(m,2H),1.29
(t,J=7.1Hz,3H)。4−アリルイソニペコチ
ン酸エチルの粗TFA塩およびブロモ酢酸エチル(2
3.5g,141mmol)のトルエン溶液に無水炭酸カリ
ウム(70.7g,512mmol)を添加し、得られた懸
濁液を80℃で15分間加温した。その反応混合物を冷
却した後、希塩酸でpH=8.0に調整した。得られた
溶液を酢酸エチルで抽出し、その抽出液をブラインで洗
浄後、Na2 SO4 で乾燥し、濃縮することによって化
合物56の粗生成物(37.4g)を得た。
【0197】1H NMR(270MHz ,CDCl3
δ:5.68(m,1H),5.06−4.99(m,
2H),4.22−4.12(m,4H),3.19
(s,2H),2.83(m,2H),2.35−2.
21(m,4H),2.15(d,J=13Hz,2
H),1.61(m,2H),1.264(t,J=7
Hz,3H),1.256(t,J=7Hz,3H)。
【0198】カリウムt−ブトキシド(35.84g,
320mmol)のトルエン(100ml)懸濁液を加熱還流
した。この懸濁液に徐々に粗化合物56を添加した。水
(120ml)で反応を停止させた後、80℃で一晩加熱
した。6N−塩酸(54ml)を添加して、15分間撹拌
した。その反応混合物を室温まで冷却し、続いてNaO
HおよびNa2 CO3 の水溶液でpH=13.5に調整
した。得られた溶液を塩化メチレンで抽出し、その抽出
液をブラインで洗浄後、Na2 SO4 で乾燥した。濃縮
することによって粗キヌクリジン化合物を得た。この粗
生成物を真空条件下で蒸留して、122℃,15mmHgの
画分を集めて化合物57(15.35g,化合物54
らの収率72%)を得た。
【0199】1H NMR(270MHz ,CDCl3
δ:5.78(m,1H),5.08−4.98(m,
2H),3.26(s,2H),3.01(m,4
H),2.20(d,J=7.4Hz,2H),1.95
−1.65(m,4H)。
【0200】13C NMR(CDCl3 )δ:218.
4,133.6,117.1,62.0,47.0,4
2.3,37.2,29.4。
【0201】4−アリル−2−ジフェニルメチル−1−
アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−オン58 化合物57(17.66g,107mmol)、ベンズアル
デヒド(12.49g,117mmol)およびNaOH
(0.46g,11.5mmol)のエタノール(80ml)
溶液を1時間加熱還流した。この反応混合物を冷却後、
黄色固体を集めて4−アリル−2−ベンジリデン−1−
アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−オン(2
6.66g,98%)を得た。
【0202】1H NMR(270MHz ,CDCl3
δ:8.04−8.01(m,2H),7.40−7.
32(m,3H),7.03(s,1H),5.87
(m,1H),5.09−5.02(m,2H),3.
24−2.96(m,4H),2.32(d,J=7.
4Hz,2H),1.97−1.74(m,4H)。
【0203】CuBr−DMS錯体(1.06g,5.
16mmol)のトルエン(100ml)溶液をドライアイス
−アセトン浴槽中に浸して−60℃に保ったまま、臭化
フェニルマグネシウム(エーテル中で3.0M,42m
l,126mmol)を徐々に添加した。この黄白色の懸濁
液に4−アリル−2−ベンジリデン−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−オン(25.9g,10
3mmol)、塩化トリメチルシリル(31.4ml,247
mmol)およびHMPA(43ml,247mmol)のトルエ
ン(120ml)溶液を−60℃以下に保ちながら添加し
た。添加終了後、0℃まで温度を上昇させた。酢酸(1
4.5ml)で反応を停止させた。その混合物に水を添加
した後、Na2 CO3 で中和した。得られた混合物をp
H=6.5およびpH=8.0にてエーテルで抽出した
後、ブラインで洗浄した。Na2 SO4 で乾燥後、濃縮
して化合物58の粗生成物を得た。その粗生成物をエー
テルを用いて磨砕することによって化合物58(23.
04g,68%)を得た。
【0204】1H NMR(270MHz ,CDCl3
δ:7.39−7.15(m,10H),5.72
(m,1H),5.04−4.95(m,2H),4.
47(d,J=8.4Hz,1H),3.96(d,J=
8.4Hz,1H),3.11(m,2H),2.65
(m,2H),2.16(m,2H),1.94−1.
6(m,4H)。
【0205】13C NMR(CDCl3 )δ:219.
3,143.1,142.2,134.3,128.
3,126.5,126.4,117.5,72.3,
50.6,50.0,44.0,42.4,37.9,
31.1,29.9。
【0206】4−アリル−3N−(2,5−ジメトキシ
ベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザビ
シクロ〔2.2.2〕オクタン61および62 化合物58(4.00g,12.1mmol)とギ酸アンモ
ニウム(8.00g,127mmol)のホルムアミド(2
4ml)溶液を浴槽温度170℃で5時間加熱した。溶媒
を除去して、残渣に水を添加した。得られた固体をメタ
ノールから再結晶により精製して、化合物59(2.0
3g,70%,シス:トランス=1:1)を得た。
【0207】1H NMR(270MHz ,CDCl3
δ:6.69(d,J=11.4Hz),6.52(d,
J=11.7Hz)。
【0208】MS:360(M+ ),319。
【0209】化合物59の4N−塩酸(20ml)溶液を
80℃で一晩加熱した。Na2 CO3 水溶液で反応を停
止させた。得られた混合物を塩化メチレンで抽出し、そ
の抽出液をNa2 SO4 で乾燥した。減圧濃縮すること
によって化合物60(1.95g,シス・トランス混合
物)を得た。
【0210】MS:332(M+ ),291,166。
【0211】粗化合物60と2,5−ジメトキシベンズ
アルデヒド(1.19g,6.99mmol)のメタノール
溶液に、ブロモクレゾールグリーンとNaBH3 CN
(380mg,6.05mmol)を添加した後、酢酸でpH
を調整して酸性にした。一晩放置後、Na2 CO3 水溶
液で塩基性にした。得られた混合物を塩化メチレンで抽
出し、その抽出液をブラインで洗浄後、Na2 SO4
乾燥した。減圧濃縮することによって化合物61(シス
異性体)および化合物62(トランス異性体)の粗混合
物を得た。その粗混合物をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(0〜10%メタノール−塩化メチレン)で部分的に
分離した。極性の高いほうの異性体に富む画分をメタノ
ールから再結晶させて、純粋な化合物61(280ml,
シス異性体)を得た。極性の低いほうの画分は、ジメシ
ラート塩に変換した後に、更にアセトンからの再結晶で
精製することによって化合物62(395mg,トランス
異性体)を得た。
【0212】実施例23の化合物 名称:シス−4−アリル−3−(2,5−ジメトキシベ
ンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン 構造式:
【0213】
【化43】 mp:163.7〜164.8℃ IR(nujol)cm-1:1594,1498,102
9。
【0214】NMR(270MHz ,CDCl3 )δ:
7.40−7.02(m,10H),6.70(m,2
H),6.40(br s,1H),5.77(m,1
H),5.04−4.97(m,2H),4.59
(d,J=11.9Hz,1H),3.77−3.68
(m,7H,3.77(s,3H)および3.72
(s,3H)を含む),3.34(d,J=11.4H
z,1H),2.98(m,1H),2.88−2.5
6(m,4H),2.25−2.04(m,3H),
1.57−1.40(m,3H),1.25(m,1
H)。
【0215】実施例24の化合物 名称:トランス−4−アリル−3−(2,5−ジメトキ
シベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン・ジメシラート 構造式:
【0216】
【化44】 mp:245.0〜246.1℃ IR(nujol)cm-1:1609,1502,104
4。
【0217】1H NMR(270MHz ,CDCl3
δ(遊離型):7.44−7.09(m,10H),
6.71−6.63(m,2H),6.52(d,J=
1.5Hz,1H),5.76(m,1H),5.05−
4.94(m,2H),3.90(d,J=11.9H
z,1H),3.75(s,3H),3.71(s,3
H),3.31(dd,J=11.9,3.5Hz,1
H),3.00(d,J=12.4Hz,1H),2.9
6−2.83(m,3H),2.52−2.40(m,
1H),2.40(d,J=12.4Hz,1H),2.
24(br s,1H),2.18−2.02(m,2
H),1.66−1.13(m,4H)。
【0218】実施例25,26,27,28,29,3
0,31,32,33および34の化合物は実施例9と
同じ製法によって合成された。
【0219】実施例25の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N,N−
ジエチル−5−(5−エチル−2−メトキシベンジルア
ミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0220】
【化45】mp:190.0〜193.0℃ IR(KBr)cm-1(遊離型):3450,1635,
1499,1443,1249,1030,822,7
49,698。
【0221】NMR(270MHz ,CDCl3 ,遊離
型):δ7.39−7.04(m,11H),6.98
(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),6.63
(d,J=8.4Hz,1H),6.50(d,J=2.
0Hz,1H),3.83−3.46(m,3H),3.
51(s,3H),3.35−3.08(m,6H),
2.96(q,J=4.0Hz,1H),2.92−2.
83(m,1H),2.78−2.62(m,2H),
2.50(q,J=7.4Hz,2H),2.15(b
r.s,1H),1.85−1.73(m,2H),
1.20−1.08(m,3×3H)。
【0222】実施例26の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N,N−
ジエチル−5−(2−メトキシ−5−メチルチオベンジ
ルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0223】
【化46】mp:158.0〜163.0℃ IR(KBr)cm-1(遊離型):3450,1630,
1597,1487,1443,1244,1029,
813,750,701,696。
【0224】NMR(270MHz ,CDCl3 (遊離
型)):δ7.35−7.04(m,11H),6.7
6(d,J=2.2Hz,1H),6.65(d,J=
8.8Hz,1H),4.50(d,J=12.1Hz,1
H),3.68−3.52(m,4H),3.50
(s,3H),3.33−3.06(m,5H),2.
90(q,1H),2.82−2.56(m,3H),
2.42(s,3H),2.11(br.s,1H),
1.80−1.65(m,2H)1.17(t,J=
7.0Hz,3H),1.11(t,J=7.0Hz,3
H)。
【0225】実施例27の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N,N−
ジエチル−5−(2−メトキシ−5−トリフルオロメト
キシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−ア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミ
ド 構造式:
【0226】
【化47】mp:122.0〜125.0℃ IR(KBr)cm-1:3450,1634,1499,
1465,1454,1252,1153,1031,
752,704,604。
【0227】NMR(270MHz ,CDCl3 ):δ
7.36−6.99(m,10H),6.66(d,J
=9.2Hz,1H),6.55(d,J=2.6Hz,1
H),4.48(d,J=12.1Hz,1H),3.7
0−3.47(m,4H),3.56(s,3H),
3.33−3.05(m,5H),2.91(dd,J
=4.0,7.9Hz,1H),2.85−2.58
(m,3H),2.11(br.s,1H),1.90
−1.55(m,2H),1.15(t,J=7.1H
z,3H),1.10(t,J=7.1Hz,3H)。
【0228】実施例28の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N,N−
ジエチル−5−(5−クロロ−2−メトキシベンジルア
ミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0229】
【化48】mp:190.0〜194.0℃ IR(KBr)cm-1(遊離型):3430,1631,
1486,1449,1247,1025,821,7
51,701,693。
【0230】NMR(270MHz ,CDCl3 (遊離
型)):δ7.58(d,J=6.9Hz,2H),7.
40−7.19(m,7H),7.14(dd,J=
2.5,8.9Hz,1H),6.63(d,J=8.9
Hz,2H),5.24(br.s,1H),4.49
(d,J=11.9Hz,1H),3.85−3.06
(m,12H),3.47(s,3H),2.24(b
r.s,1H),2.15−1.90(m,2H),
1.23(t,J=7.2Hz,3H),1.02(t,
J=7.2Hz,3H)。
【0231】実施例29の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N,N−
ジエチル−5−(5−t−ブチル−2−メトキシベンジ
ルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0232】
【化49】mp:180.0〜183.0℃ IR(KBr)cm-1(遊離アミン):3450,163
0,1500,1457,1450,1250,75
1,702。
【0233】NMR(270MHz ,CDCl3 (遊離ア
ミン)):δ7.36−7.03(m,10H),6.
89(d,J=2.6Hz,1H),6.64(d,J=
8.8Hz,1H),4.52(d,J=12.1Hz,1
H),3.71−3.48(m,4H),3.52
(s,3H),3.35−3.03(m,5H),2.
98(dd,J=4.0,7.7Hz,1H),2.91
−2.60(m,3H),2.19(br.s,1
H),1.87−1.75(m,2H),1.27
(s,9H),1.16(t,J=7.3Hz,3H),
1.11(t,J=7.3Hz,3H)。
【0234】実施例30の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボン酸・二塩酸塩 構造式:
【0235】
【化50】mp:170.0〜175.0℃ IR(KBr)cm-1(塩酸塩):3420,1725,
1490。
【0236】NMR(270MHz ,CDCl3 (遊離ア
ミン)):δ7.40−7.10(m,11H),6.
75(br s,1H),6.41(d,J=8.4H
z,1H),4.40(d,J=11.7Hz,1H),
4.05(br s,1H),3.48(s,3H),
3.60−3.40(m,2H)、3.34−2.50
(m,8H),2.38(s,3H),1.95−1.
56(m,2H)。
【0237】実施例31の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−5−(5
−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0238】
【化51】mp:247℃ IR(KBr)cm-1(塩酸塩):3310,1685,
1505。
【0239】NMR(270MHz ,CDCl3 (遊離
型)):δ7.35−7.00(m,11H),6.6
6(d,J=8.4Hz,1H),6.57(d,J=
2.2Hz,1,H),5.39(br s,2H),
4.48(d,J=12.1Hz,1H),3.70−
3.64(m,1H),3.63(d,J=12.8H
z,1H),3.55(3H,s),3.20(d,J
=12.8Hz,1H),3.19−2.93(m,4
H),2.83−2.60(m,2H),2.49−
2.42(m,2H),1.95−1.81(m,1
H),1.60−1.50(m,1H),1.20
(d,J=6.6Hz,3H),1.18(d,J=6.
6Hz,3H)。
【0240】実施例32の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−5−(5
−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボン酸・二塩酸塩 構造式:
【0241】
【化52】mp:150.0〜155.0℃ IR(KBr)cm-1(塩酸塩):3400,1730,
1510。
【0242】NMR(270MHz ,CDCl3 (遊離ア
ミン型)):δ7.36−7.00(m,11H),
6.63(d,J=8.8Hz,1H),6.57(d,
J=1.8Hz,1H),4.47(d,J=12.4H
z,1H),4.00(br s,1H),3.51
(s,3H),3.70−3.45(m,2H),3.
40−2.40(m,8H),2.00−1.55
(m,2H),1.19(d,J=6.9Hz,3H),
1.18(d,J=6.9Hz,3H)。
【0243】実施例33の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0244】
【化53】mp:220.0〜225.0℃ IR(KBr))cm-1(塩酸塩):3300,320
0,1685,1495。
【0245】NMR(270MHz ,CDCl3 (遊離
型)):δ7.34−7.06(m,11H),6.7
2(d,J=2.6Hz,1H),6.67(d,J=
8.4Hz,1H),5.48(br s,2H),4.
45(d,J=12.1Hz,1H),3.80−3.6
4(m,1H),3.62−3.50(m,4H),
3.28−2.95(m,6H),2.63−2.76
(m,1H),2.57−2.45(m,1H),2.
42(s,3H),1.95−1.50(m,2H)。
【0246】実施例34の合成図
【0247】
【化54】化合物63(0.30g,0.77mmol)、
4−メトキシベンジルアミン(0.12ml,0.89mm
ol)およびCSA(樟脳スルホン酸)(9.2mg,0.
04mmol)の乾燥トルエン溶液(5.0ml)を撹拌しな
がら、脱水条件下で一晩加熱還流した。溶媒を減圧下で
除去した。得られた粗イミン(化合物64)は、さらに
精製することなく次工程に用いられた。粗イミンの乾燥
THF(1.0ml)溶液を、NaBH(OAc)
3 (0.41g,1.93mmol)の酢酸溶液(8.0m
l)に室温で添加し、室温で8時間撹拌した。混合溶液
を減圧濃縮した。残渣をNaOHで塩基性に調整した
後、塩化メチレンで抽出した。合わせた有機層をブライ
ンで洗浄した後、K2 CO3 で乾燥した。濃縮して得ら
れた淡黄色粘質油状物(0.52g)をシリカゲルクロ
マトグラフィー(塩化メチレン:メタノール=100:
1)で精製してendo異性体を微量含む標題化合物
(無色粘質油状物)を得た。その油状物をイソプロパノ
ールから再結晶させて無色結晶の純粋な標題化合物65
(65.5mg,収率17%)を得た。
【0248】実施例34の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N,N−
ジエチル−5−(4−メトキシベンジルアミノ)−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0249】
【化55】mp:131.0〜133.0℃(イソプロ
パノール) IR(nujol)cm-1(遊離型):3380(m),
1645(s),1610(m),1510(s),1
243(s),1030(s),810(m),750
(m),745(m),710(m),690(m)。
【0250】NMR(270MHz ,CDCl3 ):δ
7.43−7.15(m,9H),7.15−7.04
(m,1H),6.68(d,J=8.8Hz,2H),
6.50(d,J=8.8Hz,2H),4.43(d,
J=12.1Hz,1H),3.78(s,3H),3.
77−3.62(m,1H),3.56(d,J=1
3.0Hz,1H),3.56−3.44(m,1H),
3.16(d,J=13.0Hz,1H),3.35−
3.04(m,6H),2.84(dd,J=4.0,
7.7Hz,1H),2.80−2.65(m,1H),
2.59(dd,J=8.6,8.6Hz,1H),2.
08(br.s,1H),1.86−1.68(m,2
H),1.63(br.s,1H),1.15(t,J
=7.1Hz,3H),1.11(t,J=7.1Hz,3
H)。
【0251】実施例35,36および37の合成図
【0252】
【化56】(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−5−
(2−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6
−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕
オクタン−3−カルボン酸(実施例30の化合物,0.
40g,0.65mmol)の10%−塩酸/メタノール
(5ml)溶液を2時間加熱還流した。室温まで冷却後、
溶媒を除去した。残渣に重曹水を添加してpH=8にし
て、有機層を酢酸エチル(2×70ml)で抽出した。合
わせた抽出液をブラインで洗浄した後、MgSO4 で乾
燥し、さらに減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマト
グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製し
て化合物66(0.20g,収率56%)を得た。
【0253】実施例35の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボン酸メチル 構造式:
【0254】
【化57】mp:70〜73℃ IR(KBr)cm-1:3440,2950,1730,
1495。
【0255】NMR(270MHz ,CDCl3 (遊離
型)):δ7.05−7.30(m,11H),6.7
2(d,J=2.2Hz,1H),6.65(d,J=
8.4Hz,1H),4.43(d,J=12.1Hz,1
H),3.71(s,3H),3.55(s,3H),
3.52−3.65(m,3H),3.24(d,J=
13.2Hz,1H),2.92−3.20(m,4
H),2.43−2.66(m,3H),2.42
(s,3H),1.75−1.92(m,1H),1.
32−1.50(m,1H)。
【0256】LiAlH4 (12mg,0.39mmol)の
エーテル(5ml)懸濁液に化合物66(66mg,0.1
3mmol)を0℃で添加して、室温で1時間撹拌した。重
曹水(2滴)および酢酸エチル(20ml)を添加して1
5分間撹拌した。有機層を分離して、MgSO4 で乾燥
した後、減圧濃縮した。得られた粗生成物を10%−塩
酸/メタノールで処理して、化合物67(43mg,収率
55%)を得た。
【0257】実施例36の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−3−ヒド
ロキシメチル−5−(2−メトキシ−5−メチルチオベ
ンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン・二塩酸塩 構造式:
【0258】
【化58】mp:178〜182℃ IR(KBr)cm-1:3400,1575,1495。
【0259】NMR(270MHz ,CDCl3 (遊離
型)):δ7.34−7.07(m,11H),6.7
3(d,J=2.2Hz,1H),6.64(d,J=
8.4Hz,1H),4.45(d,J=12.1Hz,1
H),3.54(s,3H),3.76−3.52
(m,5H),3.20(d,J=12.8Hz,1
H),3.20−3.10(m,1H),2.98−
2.86(m,2H),2.60−2.47(m,1
H),2.42(s,3H),2.30−2.19
(m,2H),2.00−1.72(m,2H),1.
39−1.30(m,1H)。
【0260】化合物66(141mg,0.25mmol)の
乾燥メタノール(3ml)溶液に60%NaH(20mg,
0.50mmol)を室温で加えた。その混合液を50℃で
2時間加熱した。溶媒を除去して酢酸エチル(100m
l)で抽出した。有機層をブラインで洗浄した後、Mg
SO4 で乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精
製して化合物68(28mg,収率20%)を得た。
【0261】実施例37の化合物 名称:(3R* ,4R* ,5R* ,6R* )−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボン酸メチル・二塩酸塩 構造式:
【0262】
【化59】mp:144〜147℃ IR(KBr)cm-1:3420,1730,1495。
【0263】NMR(270MHz ,CDCl3 (遊離
型)):δ7.29−7.05(m,11H),6.7
4(d,J=2.2Hz,1H),6.61(d,J=
8.4Hz,1H),4.41(d,J=12.1Hz,1
H),3.84(dd,J=7.3及び12.1Hz,1
H),3.72−3.62(m,1H),3.68
(s,3H),3.48(s,3H),3.58−3.
49(m,2H),3.31(dt,J=2.7及び1
3.6Hz,1H),3.15(d,J=13.6Hz,1
H),2.87−2.75(m,2H),2.70−
2.62(m,1H),2.60−2.48(m,2
H),2.41(s,3H),2.11−1.97
(m,1H)。
【0264】実施例38の化合物は、実施例15の化合
物と同様の方法で合成された。
【0265】実施例38の化合物 名称:(2R* ,4R* ,5R* ,6R* )−N,N−
ジメチル−5−(2−メトキシ−5−メチルチオベンジ
ルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0266】
【化60】mp:156〜158℃ IR(KBr)cm-1:3450,2920,1645,
1495。
【0267】NMR(270MHz ,CDCl3 (遊離
型)):δ7.36−6.98(m,11H),6.7
4(d,J=2.6Hz,1H),6.63(d,J=
8.4Hz,1H),4.51(d,J=12.1Hz,1
H),3.55(d,J=13.2Hz,1H),3.5
2−3.49(m,1H),3.49(s,3H),
3.35(d,J=8.4Hz,1H),3.21(d,
J=13.2Hz,1H),3.19−3.00(m,1
H),2.97−2.92(m,1H),2.79
(s,3H),2.66−2.59(m,1H),2.
41(s,3H),2.20−2.10(m,1H),
2.17(s,3H),1.82−1.67(m,1
H),1.48−1.30(m,2H)。
【0268】実施例39の化合物は、実施例9の化合物
と同様の方法で合成された。
【0269】実施例39の化合物 名称:(2R* ,4R* ,5R* ,6R* )−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−2−カルボン酸・二塩酸塩 構造式:
【0270】
【化61】mp:162〜167℃ IR(KBr)cm-1:3430,1740,1495。
【0271】NMR(270MHz ,CDCl3 (遊離
型)):δ7.36−7.25(m,10H),7.1
4(dd,J=2.6及び8.4Hz,1H),6.71
(d,J=2.6Hz,1H),6.67(d,J=8.
4Hz,1H),4.65(d,J=12.1Hz,1
H),4.26(dd,J=8.4及び12.1Hz,1
H),3.79−3.67(m,1H),3.53
(s,3H),3.50−3.20(m,3H),3.
10−2.80(m,1H),2.70−2.57
(m,1H),2.42(s,3H),2.33−2.
15(m,1H),1.72−1.60(m,1H)。
【0272】実施例40,41および42の化合物は実
施例19および20と同じ製法によって合成された。
【0273】実施例40の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N−メト
キシ−N−メチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル
アミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0274】
【化62】mp:174〜176℃ IR(KBr)cm-1:3415,2945,1658,
1504,1454,1436,1391,1232,
1041,711。
【0275】NMR(270MHz ,CDCl3 (遊離
型)):δ7.05−7.35(m,10H),6.6
7(dd,J=8.8,2.9Hz,1H),6.60
(d,J=8.8Hz,1H),6.42(d,J=2.
9Hz,1H),4.52(d,J=12.1Hz,1
H),3.73(s,3H),3.67(s,3H),
3.47(s,3H),3.20(s,3H),2.8
0−3.83(m,8H),2.60−2.71(m,
1H),2.36(br,1H),1.25−1.85
(m,2H)。
【0276】実施例41の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5R* ,6R* )−N−エチ
ル−5−(2,5−ジメトキシベンジルアミノ)−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0277】
【化63】mp:248〜249℃ IR(KBr)cm-1:3480,3430,3250,
3195,2975,1675,1594,1506,
1453,1436,1238,712。
【0278】NMR(270MHz ,CDCl3 (遊離
型)):δ7.03−7.39(m,10H),6.6
0−6.75(m,2H),6.41(d,J=2.2
Hz,1H),5.44(br,1H),4.40(d,
J=12.5Hz,1H),3.53−3.81(m,2
H),3.74(s,3H),3.59(s,3H),
2.91−3.33(m,8H),2.62−2.74
(m,1H),2.22(br,1H),1.76−
1.90(m,1H),1.25−1.42(m,1
H),1.12(t,J=7Hz,3H)。
【0279】実施例42の化合物 名称:(3R* ,4S* ,5S* ,6S* )−N,N
(3−オキサ−1,5−ペンチレン)−5−(2,5−
ジメトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−
1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボ
キサミド 構造式:
【0280】
【化64】mp:164〜165℃ IR(KBr)cm-1:2935,1645,1498,
1450,1432,1268,1232,1112,
1048,1023,704。
【0281】NMR(270MHz ,CDCl3 ):δ
7.05−7.36(m,10H),6.68(dd,
J=8.8,2.9Hz,1H),6.62(d,J=
8.8Hz,1H),6.36(d,J=2.9Hz,1
H),4.51(d,J=12.1Hz,1H),3.7
3(s,3H),3.48(s,3H),3.00−
3.80(m,13H),2.89(dd,J=7.
7,4.1Hz,1H),2.57−2.86(m,3
H),2.08(br,1H),134−1.83
(m,2H)。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年1月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 置換3−アミノキヌクリジンP物質拮
抗剤
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中Ar,ArおよびArはそれぞれ独立に置
換されていてもよいアリールであり;Xは置換されてい
てもよい炭素数が1〜6のアルコキシ、置換されていて
もよいアリール、CONR,CO,CHR
OR,CHRNR,CORまたはCON
ORであり;R,RおよびRはそれぞれ独
立に水素、置換されていてもよい炭素数が1〜6のアル
キル、置換されていてもよい炭素数が1〜6のアルコキ
シ、置換されていてもよい炭素数が3〜8のシクロアル
キル、置換されていてもよい炭素数が1〜5の複素環基
または置換されていてもよいアリールであり;Yは置換
されていてもよい炭素数が1〜6のアルキル、置換され
ていてもよい炭素数が2〜6のアルケニルまたは置換さ
れていてもよい炭素数が3〜8のシクロアルキルであ
り;nは0〜6であり;X(CHはキヌクリジン
環の4,5または6位に置換され;Yはキヌクリジン環
の4または6位に置換される。)および、その薬剤学的
に許容される塩。
【化2】 (式中のすべての記号は請求項1で定義したとおりであ
る。)
【化3】 (式中のすべての記号は請求項1で定義したとおりであ
る。)
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、医化学および化学療法の
分野の人々に興味を持たれる新規かつ有用なキヌクリジ
ン誘導体に関する。より詳細には、本発明は、P物質に
対する拮抗作用の点で特に有用な置換3−アミノキヌク
リジンおよびその医薬上容認できる塩に関する。そのた
め、これらの化合物は胃腸障害、中枢神経系障害、炎症
性疾患、ぜん息、疼痛または偏頭痛の治療に用いられ
る。また、本発明は、新しい治療方法もその範囲に包含
するものである。
【0002】
【従来の技術】E.J.Warawaは、米国特許第
3,560,510号において、ある種の3−アミノ−
2−ベンズヒドリルキヌクリジンは、中間体にあたる対
応する非置換3−ベンジルアミノ体と共に利尿剤として
有効であることを開示している。また、E.J.War
awaらは、Journal of Medicina
lChemistry,Vol.18,p.587(1
975)において、この研究を同系列の他のもの、すな
わち、3−アミノ部分がエチルアミノ、β−フェニルエ
チルアミノ、β−イソプロピルアミノ、2−フルフリル
アミノの何れかであって、いかなる場合にもフェニル基
自体は置換されてなく、2−ベンズヒドリル基は必ず対
称的に置換されている(あるいは置換されていない)も
の、にも拡大している。
【0003】しかし上記文献ではこれらの化合物の何れ
かでもP物質拮抗体として有効であることを教示または
示唆しているものはない。
【0004】P物質は、タキキニンに属するペプチドで
あって、天然に存在するウンデカペプチドである。タキ
キニンの名称がついたのは、平滑筋組織に対する刺激作
用が速効性であるためである。より具体的に述べると、
P物質は哺乳動物において生成される薬理学的に活性な
ニューロペプチドであり(消化管から最初に単離され
た)、D.F.Veberらの米国特許第4,680,
283号に示されているように、特徴的なアミノ酸配列
を有する。多くの疾病に関する病理において、P物質そ
の他のタキキニンが広範囲に関わっていることは、十分
判明している。例えば、最近になってP物質が疼痛また
は偏頭痛の伝達に関係する(B.E.B.Sandbe
rgら,Journal of Medicinal
Chemistry,Vol.25,p.1009(1
982)参照)他、不安症や精神分裂症のような中枢神
経系障害、ぜん息等の呼吸器疾患およびリウマチ性関節
炎等の炎症性疾患、潰瘍性大腸炎およびクローン病のよ
うな胃腸障害および胃腸管の疾病などにも関係すること
が報告された(D.Regoli“Trends in
Cluster Headache”,F.Sicu
teriら編,Elsevier Scientefi
c Publishers,Amsterdam,19
87,pp.85〜95参照)。
【0005】ここ数年来、上に挙げたような障害や疾病
をより有効に治療することを目的に、P物質を初めとす
るタキキニンペプチドに対する拮抗体となるペプチド様
物質を開発する努力がなされてきた。このような物質は
ペプチド様の性質があるために代謝されやすく、実際的
な治療薬として疾病の治療に用いるには安定性を欠くと
いう問題がある。これに対して本発明の非ペプチド拮抗
体にはこのような問題がなく、上で述べた従来のものに
比べて代謝的にはるかに安定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、P物質
の拮抗剤として有用な化合物を提供しようとするもので
あり、さらに、以下に記載する一連の化合物を合成しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の式で表
わされる新規な3−アミノキヌクリジン誘導体を提供す
るものである。
【0008】
【化4】 (式中Ar,ArおよびArはそれぞれ独立に置
換されていてもよいアリールであり;Xは置換されてい
てもよい炭素数が1〜6のアルコキシ、置換されていて
もよいアリール、CONR,CO,CHR
OR,CHRNR,CORまたはCON
ORであり;R,RおよびRはそれぞれ独
立に水素、置換されていてもよい炭素数が1〜6のアル
キル、置換されていてもよい炭素数が1〜6のアルコキ
シ、置換されていてもよい炭素数が3〜8のシクロアル
キル、置換されていてもよい炭素数が1〜5の複素環基
または置換されていてもよいアリールであり;Yは置換
されていてもよい炭素数が1〜6のアルキル、置換され
ていてもよい炭素数が2〜6のアルケニルまたは置換さ
れていてもよい炭素数が3〜8のシクロアルキルであ
り;nは0〜6であり;X(CHはキヌクリジン
環の4,5または6位に置換され;Yはキヌクリジン環
の4または6位に置換される。)上記式中において、
「ハロゲン」はフッ素、塩素、臭素およびヨウ素由来の
基を意味するものである。
【0009】「アルキル」は一価の直鎖状炭化水素およ
び分枝鎖状炭化水素の基を表す用語として用いられてお
り、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、t−ブチル等を包含するが、こ
れらに限定されるものではない。
【0010】「アルケニル」は二重結合を持つ一価の直
鎖状炭化水素および分枝鎖状炭化水素の基を表す用語と
して用いられており、エテニル、1−および2−プロペ
ニル、2−メチル−1−プロペニル、1−および2−ブ
テニル等を包含するが、これらに限定されるものではな
い。
【0011】「アルコキシ」は−OR(Rはアルキル
基)を表す用語として用いられており、メトキシ、エト
キシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イ
ソブトキシ、t−ブトキシ等を包含するが、これらに限
定されるものではない。
【0012】「アルキルチオ」は−SR(Rはアルキル
基)を表す用語として用いられており、メチルチオ、エ
チルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−
ブチルチオ、イソブチルチオ、t−ブチルチオ等を包含
するが、これらに限定されるものではない。
【0013】「シクロアルキル」は環状炭化水素基を表
す用語として用いられており、シクロプロピル、シクロ
ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等を包含する
が、これらに限定されるものではない。
【0014】上記アルキル、アルコキシ、アルケニル、
アルキルチオおよびシクロアルキル上の置換基としては
ハロゲン、ニトロ、シアノ等が挙げられ、それらの置換
体としてトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ等
を包含するが、これらに限定されるものではない。
【0015】「アリール」は芳香族基を表す用語として
用いられており、フェニル、ナフチル、ピリジル、キノ
リル、チエニル、フリル、フェノキシフェニル、オキサ
ゾール、テトラゾール、チアゾール、イミダゾール、ピ
ラゾール等を包含するが、これらに限定されるものでは
ない。
【0016】Ar,ArおよびArで表されるア
リール基上の置換基の中には、ハロゲン、炭素数が1〜
4のアルキル、炭素数が1〜4のアルコキシ、炭素数が
1〜4のアルキルチオ、炭素数が1〜4のアルキルスル
フィニル、炭素数が1〜4のジアルキルアミノ、トリフ
ルオロメチル、トリフルオロメトキシ等を包含するが、
これらに限定されるものではない。
【0017】「複素環基」はピロリジノ、ピペリジノ、
モルホリノ、ピペラジニル、チアモルホリノ等を包含す
るが、これらに限定されるものではない。
【0018】上記複素環基上の窒素原子および硫黄原子
における置換基としては酸素および炭素数が1〜4のア
ルキル等を包含するが、これらに限定されるものではな
い。前記式の化合物のあるものは、酸塩の形であっても
よい。医薬的に容認できる酸塩は、非毒性の塩を形成す
ることのできる酸の塩である。
【0019】本発明は、哺乳動物の胃腸障害、中枢神経
系障害、炎症性疾患、ぜん息、疼痛および偏頭痛の治療
に用いられる医薬組成物を包含するものであって、前記
式の化合物またはその医薬的に容認できる塩と、医薬的
に容認できる担体または希釈剤とからなるものである。
【0020】本発明はまた、哺乳動物のP物質拮抗剤と
して用いられる医薬組成物を包含するものであって、前
記式の化合物またはその医薬的に容認できる塩と、医薬
的に容認できる担体とからなるものである。
【0021】本発明の新規な化合物は、下記の方法によ
って製造することができる。
【0022】一般的合成図
【0023】
【化5】 合成に関する一般的説明 特許請求の範囲の請求項1の化合物は、種々の方法で合
成される。前記合成図においてAr,ArおよびA
は前に定義したとおりであり、WおよびW′は、そ
れぞれ前記式(A)および(B)における−(CH
XまたはY、もしくはそれらの合成等価体であり、P
およびQはそれぞれ保護基である。
【0024】置換キヌクリジン−3−オン(i)は、置
換イソニコチン酸塩から、Org.Synth.Col
l.Vol.V,989(1973)に記載されている
非置換キヌクリジン−3−オンの製造方法と同様にして
製造することができる。たとえば、5−メチル−、5−
メトキシカルボニル−および5−ジエチルアミノカルボ
ニル−キヌクリジン−3−オンはこの方法ですでに合成
されている(J.Chem.Soc.Perkin T
rans.,1,409(1991))。
【0025】
【化6】 キヌクリジン−3−オン(i)の2位に、J.Med.
Chem.18,587(1975)に記載の方法によ
って、ベンズヒドリルまたはこれと同等の基が導入され
る。化合物(i)は、水酸化ナトリウムのような塩基性
触媒の存在下にプロトン系溶媒(たとえばエタノール)
中で芳香族アルデヒド(ArCHO)と加熱還流する
ことによって、アルドール縮合させて2−ベンジリデン
化合物(ii)に変換する。
【0026】もう1つのアリール基(Ar)は、テト
ラヒドロフラン、エーテルまたはトルエンのような非プ
ロトン系溶媒中のグリニヤール反応によって導入され
る。1,4−付加生成物の収率を改善するために、臭化
第1銅またはヨウ化第1銅のようなハロゲン化第1銅を
触媒量添加するとよい結果が得られる。反応は、通常−
78〜0℃のような低温で行なう。また、トリメチルシ
リルクロリド、HMPAおよびCuBr−DMSを使用
すると、選択性が改善される場合もあることがクワジマ
等によって報告されている(Tetrahedron,
45,349(1989))。また、得られた化合物
(iii)を酸による加水分解により相当するカルボン
酸に変換することができ、さらにそれを通常用いられる
方法でアルキル化することによって別のアミドに変換す
ることができる。
【0027】
【化7】 化合物(iii)は、別々の2つの経路によって特許請
求の範囲に記載された化合物(vi)に変換される。第
1の経路は、キヌクリジンの3位にアリールメチルアミ
ノ基(ArCHNH−)を直接導入するものであ
る。この変換は、まず、(iii)と対応するベンジル
アミンからイミンを形成する。この反応は、多くの場
合、酸(たとえばCSA)触媒の存在下に、熱トルエン
中で脱水条件下に行なわれる。次いで、イミンを還元し
て化合物(vi)を得る。この還元は、接触還元によ
り、または、アルミニウム系試薬、ホウ素類、水素化ホ
ウ素類またはトリアルキルシランのような水素化試薬を
用いて行なわれる。多くの場合、トリアルキルボラン
(たとえば9−BBN)またはトリアセトキシ水素化ホ
ウ素ナトリウム(NaBH(OAc))をテトラヒド
ロフラン中室温で30分ないし数日間反応させることに
よってよい結果が得られる。
【0028】第2の経路は、段階的に、まず3−アミノ
化合物(v)に変換し、次いでこれをアルキル化して
(vi)を得る方法である。化合物(iv)は、オキシ
ム、ヒドラゾンまたはイミンのようなイミノ型化合物で
あり、これは、(iii)に対応するQ−NH(たと
えば、ヒドロキシルアミン、N,N−ジメチルヒドラジ
ン、アンモニアまたはベンジルアミン)を反応させるこ
とによって得られる。得られた化合物(iv)は、LA
H、ホウ素系試薬、接触還元またはこれらの組合せのよ
うな種々な還元剤によって還元される。アンモニアから
誘導されたイミンの場合には、ギ酸が還元剤として使用
される。次いで、形成された3−アミノ化合物(v)
は、適当なベンズアルデヒド(ArCHO)を用い
て、通常の還元的アミノ化条件(たとえば、メタノール
中水素化シアノホウ素ナトリウムの存在下:J.Am.
Chem.Soc.,93,2897(1971))で
アリールメチル化される。他の還元剤、たとえば、Na
BH,NaBH(OAc)またはトリアルキルシラ
ンもこの反応に使用できる。
【0029】
【化8】 化合物(vi)のW中に存在する官能基を他の官能基に
変換することができる(W′)。特許請求の範囲に記載
された化合物(ix)のいくつかは以下のようにして得
られる。たとえば、アミド基を含有する基Wを持つ化合
物(vi)は、LAHのような還元剤で処理して対応す
るアミンに変換することができ、また、加水分解によっ
て対応するカルボン酸に変換することができる。得られ
たカルボン酸は、通常の方法によって対応するエステル
に変換することができる。また、エステルまたはカルボ
ン酸を含有する基Wを持つ化合物(vi)は適当な還元
剤(たとえば、LAH)を用いることにより、対応する
ヒドロキシメチルに変換することができる。もしもベン
ジルアミン部分がこのような変換の障害になる場合に
は、ベンジルアミン化合物(vi)のNHを適当な保護
基で保護することが必要である。このような保護基とし
ては、CbzまたはBocが適当である(T.W.Gr
eene,Protective Groups in
Organic Synthesis,J.Wile
yおよびSons(1981)参照)。官能基の変換が
終った後、保護基を通常の方法で脱離させて特許請求の
範囲に記載された化合物(ix)を得る。
【0030】本発明のキヌクリジン化合物は、すべて少
なくとも1個の不斉中心を持っているため、種々の立体
異性体の型または配位のものが得られ得る。したがっ
て、本発明の化合物は、(+)−および(−)−の別々
の光学活性型として、およびラセミまたは(±)−混合
物として存在し得る。また、不斉中心を2個持つ化合物
の場合には、さらにそれぞれの光学異性によるジアステ
レオマーも存在し得る。本発明は、これらすべての型を
その範囲に包含するものである。たとえば、ジアステレ
オマーは、当業者によく知られた方法、たとえば分別結
晶法等によって分離することができ、また、光学活性体
は、ラセミ体を単に分割するのみの、この目的のために
よく知られた有機化学的手法によって得ることができ
る。
【0031】本発明の3−アリールメチルアミノ−2−
ベンズヒドリルキヌクリジン化合物の大部分は塩基性の
化合物であるから、有機または無機の種々の酸と種々の
塩を形成することができる。
【0032】このような塩は、動物に投与するためには
医薬的に容認できるものでなければならないが、実際に
は、医薬的に容認できない塩であっても、キヌクリジン
塩基化合物を反応混合物からそのような塩として単離し
た後にアルカリ性試薬による処理で遊離塩基に戻し、こ
の遊離塩基を医薬的に容認される酸付加塩に転換するこ
ともあり得る。本発明のキヌクリジン塩基化合物の酸付
加塩は、該塩基化合物を実質的に当量の所定鉱酸または
有機酸を用いて水性溶媒中またはメタノール、エタノー
ル等の適当な有機溶媒中で処理することによって容易に
製造することができる。溶媒を注意深く蒸発させると所
望の固体塩が容易に得られる。
【0033】上記のような本発明のキヌクリジン塩基化
合物の医薬的に容認される酸付加塩の製造に使用する酸
としては、非毒性の酸付加塩、すなわち塩酸塩、臭化水
素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩もしくは重硫
酸塩、燐酸塩もしくは酸性燐酸塩、酢酸塩、乳酸塩、ク
エン酸塩もしくは酸性クエン酸塩、酒石酸塩もしくは重
酒石酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、グ
ルコン酸塩、サッカラート、安息香酸塩、メタンスルホ
ン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、
p−トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩(すなわち1,
1′−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフト
エ酸塩))等のような医薬的に容認される陰イオンを含
む塩を形成する酸が挙げられる。
【0034】酸性の性質も有する本発明のキヌクリジン
化合物にあっては、種々の医薬的に容認される陽イオン
と塩基塩を形成することもできる。このような塩の中に
は、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩が含まれる
が、特にナトリウム塩およびカリウム塩を挙げることが
できる。これらの塩は、何れも従来技術で製造できるも
のである。本発明の医薬的に容認される塩基塩の製造に
使用する化学塩基は、上述の酸性キヌクリジン誘導体と
共に非毒性の塩基塩を形成するものとする。このような
非毒性塩基塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウムのような医薬的に容認される陽イオン
から誘導されるものが包含される。これらの塩は、上記
酸性キヌクリジン化合物を所望の医薬的に容認される陽
イオンを含む水溶液で処理した後、得られた溶液を好適
には減圧下で乾固するまで蒸発させて容易に製造でき
る。また、別の方法として、酸性化合物の低級アルカノ
ール溶液と所望のアルカリ金属アルコキシドを混合し、
得られた溶液を上の場合と同じように蒸発乾固させる方
法で製造しても良い。何れの場合でも、化学量論的量の
試薬を用いて反応を完全に行なわせると共に、最終製品
の収率を最大にできるようにするのが望ましい。
【0035】
【発明の効果】本発明の活性キヌクリジン化合物は、優
れたP物質受容体結合作用を示すため、前記P物質の作
用が過剰にあることを特徴とする様々な病状の治療に有
効である。このような病状の中には潰瘍および大腸炎の
ような胃腸障害およびその他の胃腸病、不安症、精神病
等の中枢神経系障害、リュウマチ性関節炎、炎症性腸炎
のような炎症性疾患、ぜん息等の呼吸器疾患の他、偏頭
痛も含めて上記のような病状に伴う疼痛が含まれる。し
たがって、本発明化合物はヒトを含めた哺乳動物の上記
のような病状の抑制および/または治療を行う目的で、
P物質拮抗剤として使用できるものである。本発明の化
合物を抗炎症剤として試験すると、標準的なネズミの足
におけるカラゲニン誘導浮腫試験(C.A.Winte
r等,Proceedings of the Soc
iety of Experimental Biol
ogy and Medicine,Vol.111,
p.544(1962)参照)において優れた作用を示
す。
【0036】放射性に標識した式(A)および(B)の
化合物は、薬物代謝速度の研究において、また、人およ
び動物の体内における薬物の結合分析において、研究用
および診断用の手段として有用である。研究の分野で
は、特に放射性リガンド結合分析、自動放射線写真の研
究、および体内における結合の研究に用いられ、また、
診断の分野では、特に人間の脳の中でのP物質受容体の
研究、たとえば病気の状態での上昇/下降調整、および
体内で炎症に関与する組織、たとえば免疫タイプの細胞
または炎症性腸障害等に直接関連する細胞における結合
の研究に用いられる。特に、本発明のキヌクリジン化合
物の放射性標識形としては、置換3−アミノキヌクリジ
ンのトリチウムおよびC14−異性体が用いられる。
【0037】以上に述べた活性キヌクリジン化合物は、
経口、非経口、局所の何れの径路で投与してもよい。一
般にこれらの化合物の最も望ましい投与量は、1日あた
り約2.8mgから約1500mgの間であるが、患者
の体重および症状や個々の投与径路によって当然変動す
る。しかし、体重1kgにつき1日に約0.07mgか
ら約21mgの投与量が最も望ましいと言える。しかし
ながら治療する動物の種類およびその動物の前記薬物に
対する感受性の差異、さらに薬剤の処方のタイプ、投与
を行なう期間および間隔によっても投与量に変動が生じ
てくる。場合によっては前記範囲の下限より低い投与量
が適当なこともあるし、前記範囲より投与量を大きくし
てもそれを1日に何回にも分けて少量ずつ投与すれば有
害な副作用を生じない場合もある。
【0038】本発明の化合物は、前記3つの投与径路の
何れをとっても単独または医薬的に容認できる担体また
は希釈剤と共に投与することができ、またその投与は1
回または何回かに分けて行なうことができる。より具体
的に述べると、本発明の新規治療剤は、様々な種類の投
与形態で投与することができ、例えば各種の医薬的に容
認できる不活性担体と併用して錠剤、カプセル、薬用ド
ロップ、トローチ、硬質キャンディ、粉剤、噴霧剤、ク
リーム、膏薬、坐薬、ゼリー、ジェル、ペースト、ロー
ション、軟膏、水性懸濁液、注射液、エリキシル、シロ
ップ等の形態とすることができる。これらの担体には、
固体希釈剤または賦形剤、無菌水性媒体、各種の非毒性
有機溶媒等が含まれる。また経口投与用の薬剤の場合適
宜に甘味付けおよび/または香味付けを行なっても良
い。一般に本発明の治療上有効な化合物は、約5.0重
量%から70重量%の範囲の濃度の剤型とする。
【0039】経口投与の場合、微晶質セルロース、クエ
ン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、燐酸ジカルシウム、
グリシンのような種々の賦形剤を、澱粉、好適にはとう
もろこし、じゃが芋またはタピオカ芋の澱粉、アルギン
酸およびある種のケイ酸複塩のような種々の崩壊剤、お
よびポリビニルピロリドン、蔗糖、ゼラチン、アラビア
ゴムのような顆粒形成結合剤とともに使用することがで
きる。また、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸
ナトリウム、タルク等の潤滑剤も錠剤形成に非常に有効
であることが多い。同種の固体組成物をゼラチンカプセ
ルに充填して使用することもできる。これに関連して好
適な物質としてラクトースまたは乳糖の他、高分子量の
ポリエチレングリコールを挙げることができる。経口投
与用として水性懸濁液および/またはエリキシルにした
い場合、活性成分を各種の甘味料または香味料、着色料
または染料と併用する他、必要であれば乳化剤および/
または懸濁化剤も併用し、水、エタノール、プロピレン
グリコール、グリセリン等、およびそれらを組み合わせ
た希釈剤と共に使用することができる。
【0040】非経口投与の場合、本発明化合物をゴマ油
または落花生油の何れかに溶解するか、あるいは水性プ
ロピレングリコールに溶解した溶液を使用することがで
きる。水溶液は必要に応じて適宜に緩衝し(好適にはp
H>8)、液体希釈剤をまず等張性にする必要がある。
このような水溶液は静脈内注射に適し、油性溶液は関節
内注射、筋肉注射および皮下注射に適する。これらすべ
ての溶液を無菌状態で製造するには、当業者に周知の標
準的な製薬技術で容易に達成することができる。さら
に、本発明の化合物を皮膚の炎症の治療に使用する場合
局所的に投与することも可能である。この場合は標準的
な医薬慣行によりクリーム、ゼリー、ジェル、ペース
ト、軟膏等の形で局所投与するのが望ましい。
【0041】P物質拮抗体としての本発明化合物の作用
を測定するためには、牛尾組織またはIM−9細胞のP
物質受容部位においてP物質の結合を阻止する能力を、
放射性リガンドを用いて測定する。上述のキヌクリジン
化合物のP物質拮抗作用は、Journal of B
iological Chemistry,Vol.2
58,p.5158(1983)に掲載のM.A.Ca
scieriらの論文に記載されている標準検定法を用
いて評価する。この方法は本質的に、前記単離ウシ組織
またはIM−9細胞のP物質受容部位における放射性に
標識したP物質リガンドの量を50%低減するのに必要
な個々の化合物の濃度を測定することによって、被験化
合物毎に特徴的なIC50値を求めることからなる。
【0042】この試験で、いくつかの好ましい化合物
は、P物質の受容部位結合阻害に関して0.1〜60n
M(ナノモル)の範囲のIC50値を示した。
【0043】本発明化合物の抗炎症作用については上述
の標準的なラットの脚におけるカラゲニン誘導浮腫試験
で証明されている。この試験では、カラゲニンの足底下
注射に応答して雄の白ラット(体重150〜190g)
の後足に生じる浮腫を抑制する割合として抗炎症作用を
測定する。カラゲニンの注射は1%の水溶液として行な
う。次にカラゲニン注射前の足の体積と注射後3時間経
過後の足の体積を測定することにより浮腫の形成を評価
する。カラゲニン注射後3時間の体積増加が個々の反応
となる。薬剤で治療したネズミ(1群あたり6匹)と賦
形剤のみを注射した対照群との間の応答の相違が、フェ
ニルブタゾン等の標準化合物を経口投与で33mg/k
g投与した時に得られる結果と比較して有意のものであ
れば、活性化合物と判断される。
【0044】各種精神障害の治療に用いる神経弛緩剤と
しての本発明化合物の抗精神病作用の測定は、主として
それらの化合物がラットのP物質誘導運動亢進症を抑制
する能力を調べる方法で行なう。この調査は、まずラッ
トに対照化合物または適当な本発明被験化合物を投与し
た後、P物質をカニューレにより脳内注射し、個々のラ
ットの前記刺激に対する運動応答を測定する方法で行な
う。
【0045】
【実施例】本発明の実施例を以下に例示する。しかしな
がら、本発明は、これらの実施例の記載に限定されるも
のではない。核磁気共鳴スペクトル(NMR)は、特に
記載がない場合には270MHzで測定したものであ
り、ピークの位置は、テトラメチルシランからのダウン
フィールド寄りを百万分の1mの単位(ppm)で示し
た。ピークの形は次の記号で示す。
【0046】s:一重、d:二重、t:三重、g:四
重、m:多重、br:広い。
【0047】実施例1、2および3の合成図
【0048】
【化9】 2−クロロイソニコチン酸メチル, イソニコチン酸N−オキシド(50.0g,0.359
mol),5塩化リン(120g,0.576mo
l)およびオキシ塩化リン(160ml,1.72mo
l)を室温で撹拌しながら混合した。混合物を2時間加
熱還流し、1トルの圧力で蒸留して過剰のキオシ塩化リ
ンを除き、次いで真空で蒸発させた。残留物を注意深く
冷却しながら乾燥メタノールを加え、発熱反応させた。
混合物をNaHCOの水溶液を用いて塩基性にし、酢
酸エチルで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、蒸
発により濃縮した。粗生成物を減圧蒸留し、2−クロロ
イソニコチン酸メチル(136〜144℃/36mmH
g,41.6g)を得た。これは、まだ不純物を含有し
ているが(H NMRによれば18%mol)、次工
程に影響はない。
【0049】H NMR(270MHz,CDC
):8.54(br d,J=5Hz,1H),
7.89(br s,1H),7.77(dd,J=
5,1Hz,1H),3.97(s,3H)。
【0050】2−(2−フェニルエチニル)イソニコチ
ン酸メチル, 2−クロロイソニコチン酸メチル(純度100%とし
て19.08g,0.111mol),フェニルアセチ
レン(13.6g,0.133mol),ヨウ化第1銅
(1.00g,5.25mmol)およびトリエチルア
ミン(30ml)を室温で撹拌しながら混合し、この混
合物にビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(I
I)クロリド(2.0g,2.85mmol)を加え
た。反応混合物を7時間加熱還流した。溶媒を蒸発除去
し、残留物をクロマトグラフィー(シリカゲル,10〜
30%酢酸エチル−ヘキサン)にかけ、エーテル−ヘキ
サンから晶出させると2−(2−フェニルエチニル)イ
ソニコチン酸メチル(11.25g,43%)が得ら
れた。
【0051】H NMR(270MHz,CDC
):8.77(br d,J=5Hz,1H),
8.08(m,1H),7.78(dd,J=5,2H
z,1H),7.62(m,2H),7.38(m,3
H),3.98(s,3H)。
【0052】(N−エトキシカルボニルメチル−2−フ
ェネチルピペリジン)−4−カルボン酸メチル, のイソニコチネート(12.75g,53.8mmo
l)を酢酸(18ml)に溶かし、オートクレーブ中
で、PtO(459mg)を用いて50kg/cm
で15時間接触還元した。セライト(Celite)に
通して触媒を除き、トルエンで洗浄した。濾液を濃縮し
て、ピペリジン異性体のシス/トランス混合物を得た
(16.36g,5:1)。
【0053】この粗生成物とブロム酢酸エチル(10.
8g,64.7mmol)とをトルエン(150ml)
に溶かし、得られた溶液中にKCO(15g,10
9mmol)を懸濁した。混合物を5時間加熱還流し、
NHCl水溶液を加えて反応を停止させた。得られた
混合物を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、Na
SOで乾燥した。溶媒を蒸発させるとのシス/ト
ランス異性体の混合物が得られた(18.91g)。
【0054】H NMR(270MHz,CDC
),−シス(低極性,メジャー)異性体:7.3
1−7.16(m,5H),4.14(quart,J
=7Hz,2H),3.69(s,3H),3.47
(d,J=17Hz,1H),3.39(d,J=17
Hz,1H),3.00(m,1H),2.77−2.
53(m,4H),2.38(tt,J=12,4H
z,1H),2.03(m,1H),1.96−1.6
4(m,3H),1.52(quart,J=12H
z,2H),1.25(t,J=7Hz,3H):
トランス(高極性,マイナー)異性体:3.36(d,
J=17Hz,1H),3.29(d,J=17Hz,
1H)。
【0055】6−フェネチルキヌクリジン−3−オン,
カリウムt−ブトキシドとトルエン(50ml)の混合
物を加熱還流させた中に、トルエン(100ml)に溶
かしたの粗混合物を少しずつ加えた。添加に3時間か
かり、ついで、得られた混合物をさらに1時間加熱し
た。6N HClで反応を停止させ、溶媒を蒸発除去し
た。残留物に12N HCl(40ml)を加え、混合
物を120℃に一夜加熱した。反応混合物を濃縮すると
望ましくない成分が固体となるのでこれを濾過して除い
た。濾液をNaOHとNaHCOによりpH8.5に
なるまで塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を
ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を蒸
発させて、のジアステレオマー混合物を得た
(8.36g)。この試料のH NMR解析によっ
て、(α−フェネチル;高極性)と(β−異性体;
低極性)の2:1混合物の存在が確認された。
混合物をクロマトグラフィー(シリカゲル,50〜70
%酢酸エチル−ヘキサン)にかけて、に富んだ部分
(0.68g,8:1)、に富んだ部分(0.58
g,1:10)および分離できない部分(5.24g)
を得た。
【0056】H NMR(270MHz,CDC
),:7.32−7.17(m,5H),3.4
7(d,J=19Hz,1H),3.11(d,J=1
9Hz,1H),3.05−2.80(m,3H),
2.69(m,2H),2.42(m,1H),2.1
8(m,1H),1.96(m,2H),1.89−
1.49(m,3H)。
【0057】13C NMR(CDCl),:21
9.0,141.4,127.86,127.93,1
25.3,56.1,53.7,48.6,40.2,
36.2,32.0,31.9,24.6。
【0058】H NMR(270MHz,CDC
),:7.32−7.14(m,5H),3.3
8(d,J=18Hz,1H),3.23(d,J=1
8Hz,1H),2.86−2.65(m,4H),
2.40(m,1H),2.17(m,1H),2.0
5−1.76(m,4H),1.54(m,1H)。
【0059】13C NMR(CDCl),:21
9.1,141.4,127.8,125.3,63.
8,54.8,40.1,39.4,36.2,32.
5,32.4,25.1。
【0060】(2R,4R,6R)−2−ジフェ
ニルメチル−6−フェネチルキヌクリジン−3−オン,
化合物(577mg,2.52mmol)、ベンズア
ルデヒド(328mg,3.09mmol)およびNa
OH(7.6mg,0.19mmol)をエタノール
(8ml)に溶かし、得られた溶液を1日加熱還流し
た。溶媒を蒸発除去した後、残留物をエーテル−NH
Cl水溶液で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、N
SOで乾燥した。溶媒を蒸発させた後残留油をク
ロマトグラフィー(シリカゲル,5〜20%酢酸エチル
/ヘキサン)により精製しての2−ベンジリデン化合
物を得た(738mg,92%)。
【0061】CuBr・ジメチルサルファイド(27m
g,0.13mmol)のトルエン(6ml)冷懸濁液
(−60℃)にフェニルマグネシウムブロミド(エーテ
ル中3.0M,1.25ml)を加えた。この試薬に、
上記の2−ベンジリデン化合物(738mg,2.33
mmol)、クロロトリメチルシラン(0.71ml,
5.6mmol)、HMPA(0.98ml,5.6m
mol)およびトルエン(6ml)の混合物を、内部の
温度を−60℃以下に保ちながら加えた。1時間後、反
応混合物を徐々に0℃まで加温した。酢酸(0.43m
l)により−60℃で反応を停止させ、これにエーテル
と水を加えた。溶液のpHを4に調整し、有機層をブラ
インで洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を蒸発除
去し、粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル,1
3〜50%、酢酸エチル−ヘキサン)で精製して(3
57mg,39%)を得た。
【0062】H NMR(270MHz,CDC
):7.42−7.10(m,15H),4.44
(d,J=9.2Hz,1H),4.18(d,J=
9.2Hz,1H),2.95−2.78(m,2
H),2.69−2.47(m,3H),2.39
(m,1H),2.15−0.52(m,6H)。
【0063】13C NMR(CDCl):220.
1,143.1,142.6,141.7,128.
3,128.2,128.14,128.07,12
6.1,125.6,65.2,56.1,50.0,
44.0,41.9,35.6,32.3,31.6,
27.1。
【0064】(2R,3R,4R,6R)−2
−ジフェニルメチル−3−(2−メトキシベンジル)ア
ミノ−6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン, 化合物(357mg,0.904mmol)、2−メ
トキシベンジルアミン(189mg,1.38mmo
l)およびカンファースルホン酸(2.0mg)をトル
エン(30ml)に溶解し、得られた混合物を、MS
4Aを用いる脱水条件下に3時間加熱還流した。
【0065】溶媒をテトラヒドロフランに置き換えた
後、9−BBN(テトラヒドロフラン中0.5M,5.
4ml)を加え、得られた混合物を4日間室温で撹拌し
た。溶媒を蒸発除去した後、残留物を塩基でpH13に
し、CHClで抽出し、NaSOで乾燥し、次
いで濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル,メタノール−CHCl)、分取用T
LC(シリカゲル,10%メタノール−CHCl
およびメタノールからの晶出の組合せにより精製して純
粋な化合物を得た(109mg,23%)。
【0066】(2R,3R,4R,6S)−お
よび(2R,3R,4S,6R)−2−ジフェ
ニルメチル−3−(2−メトキシベンジル)アミノ−6
−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタ
ン,10および115からを製造する方法と同様にし
て、の化合物をを経て10および11の混合物に変
換した。
【0067】H NMR(270MHz,CDC
),−exo(低極性)異性体:4.44(d,
J=9.2Hz,1H),3.83(d,J=9.2H
z,1H);−endo(高極性)異性体:4.52
(d,J=7.5Hz,1H),4.04(d,J=
7.5Hz,1H)。
【0068】13C NMR(CDCl),−ex
o:219.9,74.2,57.3,50.8 4
1.8,35.7,34.3,33.4,32.7,2
6.0;−endo:220.6,72.6,50.
3,49.2,41.6,41.4,35.5,32.
3,24.8。
【0069】実施例1の化合物 名称:(2R,3R,4R,6R)−2−ジフ
ェニルメチル−3−(2−メトキシベンジル)アミノ−
6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン 構造式:
【0070】
【化10】 mp:107.1〜107.9℃ IR(nujol)cm−1:1493,1243。
【0071】H NMR(270MHz,CDC
)δ:7.35−6.95(m,16H),6.7
8−6.67(m,2H),6.58(dd,J=7.
3,1.5Hz,1H),4.52(d,J=12H
z,1H),3.63(dd,J=12,8Hz,1
H),3.58(d,J=13Hz,1H),3.53
(s,3H),3.38(m,1H),3.27(d,
J=13Hz,1H),2.81(dd,J=8,4.
4Hz,1H),2.59−2.47(m,2H),
2.06(m,1H),1.96(m,2H),1.8
5(m,1H),1.74(m,1H),1.62−
1.37(m,2H),1.21(m,1H),0.9
9(m,1H)。
【0072】実施例2の化合物 名称:(2R,3R,4R,6S)−2−ジフ
ェニルメチル−3−(2−メトキシベンジル)アミノ−
6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン 構造式:
【0073】
【化11】 mp:110.0〜114.7℃ IR(nujol,cm−1):1599,1587,
1232。
【0074】H NMR(270MHz,CDC
):7.35−7.06(m,14H ),6.7
7−6.67(m,4H),6.59(dd,J=7.
4,1.6Hz,1H),4.61(d,J=12H
z,1H),3.59(d,J=13Hz,1H),
3.53(s,3H),3.42(m,1H),3.2
7(d,J=13Hz,1H),3.14(m,1
H),2.86(dd,J=8.4Hz,1H),2.
68(m,1H),2.50(m,1H),2.42−
2.20(m,2H),2.04(m,1H),1.8
8(m,2H),1.63−1.42(m,2H),
1.25−1.09(m,2H)。
【0075】実施例3の化合物 名称:(2R,3R,4S,6R)−3−(2
−メトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−
6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン 構造式:
【0076】
【化12】 mp:122.4〜125.3℃ IR(nujol)cm−1:1494,1243,1
052。
【0077】NMR(270MHz,CDCl)δ:
7.37−7.00(m,16H),6.77(t,J
=7.4Hz,1H),6.71(d,J=7.9H
z,1H),6.63(dd,J=7.4,1.5H
z,1H),4.49(d,J=12Hz,1H),
3.69(dd,J=12,7.6Hz,1H),3.
59(d,J=14Hz,1H),3.55(s,3
H),3.32(d,J=14Hz,1H),3.32
−3.26(m,1H),2.91−2.80(m,2
H),2.48(m,1H),2.33(t,J=8.
4Hz,2H),2.07(m,2H),1.60−
1.41(m,4H),0.82(m,1H)。
【0078】実施例4の合成図
【0079】
【化13】 実施例4の化合物は、(2R,4R,6R)−2
−ジフェニルメチル−6−フェネチルキヌクリジン−3
−オンと2,5−ジメトキシベンジルアミンを、実施例
1と同様に反応させることによって得られた。
【0080】実施例4の化合物 名称:(2R,3R,4R,6R)−3−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニ
ルメチル−6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン 構造式:
【0081】
【化14】 mp:123.5〜124.8℃ IR(nujol)cm−1:1499,1492,1
226。
【0082】H NMR(270MHz,CDC
)δ:7.35−6.95(m,15H),6.6
7(dd,J=9,3Hz,1H),6.60(d,J
=9Hz,1H)6.37(d,J=3Hz,1H),
4.52(d,J=13Hz,1H),3.73(s,
3H),3.63(m,1H),3.53(d,J=1
3Hz,1H),3.49(s,3H),3.37
(m,1H),3.18(d,J=13Hz,1H),
2.84(dd,J=7.5,4.3Hz,1H),
2.60−2.44(m,2H),2.10−1.68
(m,5H),1.50(m,2H),1.20(m,
1H),1.01(m,1H)。
【0083】実施例5,6,7および8の合成図
【0084】
【化15】 シス−3−(ジエチルカルバモイル)−1−(メトキシ
カルボニルメチル)ピペリジン−4−カルボン酸メチ
ル,12 シス−3−(ジエチルカルバモイル)−1−(メトキシ
カルボニルメチル)ピペリジン−4−カルボン酸メチ
ル,12を、Tetrahedron Lett.19
89,30,5795〜5798 及び J.Che
m.Soc.,PERKIN TRANS.1.,19
91,409〜420に報告されている方法によって製
造した。
【0085】(3R,4R)−N,N−ジエチル−
5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
−3−カルボキサミド,13 12 (159g,0.503mol)のトルエン(70
0ml)溶液を、カリウムt−ブトキシド(169g,
1.51mol)のトルエン(1.91)溶液に、窒素
条件下110℃で2.5時間かけて滴下した。混合物を
1時間加熱還流し、室温まで冷却した。水を加え、両層
を2時間加熱還流した。有機層を分離し、水層は中和し
た後連続抽出装置を用いて酢酸エチルで15時間抽出し
た。合わせた抽出物をMgSOで乾燥し、濃縮した。
エタノールから再結晶し13を無色の結晶として得た
(34.6g,31%)。X−線、13CおよびDEP
TNMRにより立体構造を決定した。
【0086】IR(KBr)cm−1:2975,29
15,2875,1726,1629,1483,14
62,1454,1434,1410,1382,13
68,1296,1253,1141,1081,10
52。
【0087】H NMR(CDCl)δ:3.6
(d,J=8Hz,1H),3.5−3.1(m,8
H),3.0−2.9(m,2H),2.5(dd,J
=6,3Hz,1H),2.2(dd,J=8,3H
z,2H),1.2(t,J=7Hz,3H),1.1
(t,J=8Hz,3H)。
【0088】13C NMR(CDCl)δ:21
5.4,173.2,62.5,51.5,45.9,
42.3,42.0,41.3,40.5,25.9,
15.0,12.9。
【0089】(3R,4R)−N,N−ジエチル−
5−オキソ−6,ベンジリデン−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド,14 13 (34.6g,154mmol)、ベンズアルデヒ
ド(17.4g,164mmol)およびNaOH
(6.5g,164mmol)のエタノール(400m
l)溶液を3時間還流した。反応混合物を室温に冷却し
た後、生成した黄色結晶を濾過して集め、冷エタノール
で洗浄し、真空中で乾燥して、14(38.4g,12
8mmol)を得た。濾液を減圧濃縮して2番晶(3.
3g,11mmol)を得た。(合計41.7g,13
9mmol,90%)。
【0090】IR(KBr)cm−1:2960,29
30,2875,1706,1640,1453,14
45,1427,1315,1260,1136,10
94,694。
【0091】H NMR(CDCl)δ:8.0
(dd,J=8,6Hz,2H),7.3(m,3
H),7.1(s,1H),3.4−3.0(m,6
H),2.7(dd,J=5.0,3.OHz,2
H),1.2(t,J=7Hz,3H),1.1(t,
J=8Hz,3H)。
【0092】13C NMR(CDCl)δ:20
2.5,172.9,143.8,134.1,13
2.0,129.3,128.2,125.2,52.
3,47.7,46.4,43.5,42.0,41.
9,40.5,25.9,15.1,13.1。
【0093】(3R,4R,6R)−N,N−ジ
エチル−5−オキソ−6−ジフェニルメチル−1−アザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミ
ド,15および(3R,4R,6S)−N,N−
ジエチル−5−オキソ−6−ジフェニルメチル−1−ア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミ
ド,16 機械式撹拌器と温度計を取り付けた1リットル容の4頚
フラスコを炎であぶって乾かし、窒素気流を通す。Cu
Br・CHSCH(3.1g,15mmol)をこ
のフラスコ中に入れ、乾燥テトラヒドロフラン(400
ml)を加え、−50℃に冷却する。この懸濁液に3M
(エーテル溶液として)のフェニルマグネシウムブロミ
ド(50ml,150mmol)を20分かけて滴下
し、−60℃で30分撹拌した。この反応懸濁液に14
(45g,150mmol)の乾燥テトラヒドロフラン
400ml溶液(溶かすために少し加熱した)を窒素雰
囲気下に1時間かけて滴下した。添加後反応混合物を0
℃で1.5時間撹拌した。この反応混合物にNHCl
の飽和水溶液(100ml)を加え、有機層をNH
lの飽和水溶液で青色が消えるまで洗浄した。青色の水
層は酢酸エチル(100ml×2)で抽出した。合わせ
た有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃
縮した。粗生成固体をシリカゲルクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=1:1〜1:2で溶離)で精
製して1,2付加物(1.2g,3.1mmol,2
%)および1,4付加物1516(54g,138m
mol,92%)を得た。生成物中の1516の比率
は反応停止温度によって変化した。
【0094】H NMR(CDCl)δ;15
7.43(d,J=7Hz,2H),7.3−7.1
(m,8H),4.7(d,J=7Hz,1H),4.
4(d,J=7Hz,1H),3.4−3.1(m,7
H),2.5−2.4(m,3H),1.9−1.8
(m,2H),1.2(t,J=3Hz,3H),1.
1(t,J=7.3Hz,3H)。;16:7.4−
7.2(m,10H),4.8(d,J=11Hz,1
H),3.96(d,J=11Hz,1H),3.6−
3.5(m,1H),3.4−2.8(m,8H),
2.5−2.4(m,1H),1.9−1.8(m,2
H),1.2−1.1(m,6H)。
【0095】(3R,4R,5S,6S)−
N,N−ジエチル−5−(2,5−ジメトキシベンジ
ル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド,17 4塩化チタン(1MのCHCl溶液3.99ml,
3.99mmol)を、2,5−ジメトキシベンジルア
ミン(1.31g,7.84mmol)、トリエチルア
ミン(2.14ml,15.4mmol)および15
16の混合物を乾燥CHCl(20ml)に溶かし
た溶液に、0℃、窒素雰囲気下に加え、室温で4日間撹
拌した。反応混合物を1NのNaOH水溶液(10m
l)に5℃で注いだ後、CHClで抽出した。有機
層を分離した後、水層をCHClで抽出した。合わ
せた有機層をMgSOで乾燥し濃縮して粗イミン4.
54gを得た。粗イミンはさらに精製することなく次工
程に使用した。粗イミンのテトラヒドロフラン(15m
l)溶液を、酢酸(13ml)とテトラヒドロフラン
(10ml)の混合溶液中にNaBH(OAc)
(4.9g,23ml)を懸濁させた懸濁液に10℃
で加えた。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を1N
のNaOH水溶液(30ml)に5℃で注ぎ、CH
(10ml×3)で抽出した。合わせた有機抽出物
をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮した。
粗油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl
:酢酸エチル=2:1,CHCl:メタノール=
100:0.5〜100:3)で精製して17を得た
(1.44g,27mmol,35%)。
【0096】mp:143.7〜145.6℃ (3R,4R,5S,6S)−N,N−ジエチ
ル−5−(2−メトキシベンジル)アミノ−6−ジフェ
ニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
−3−カルボキサミド,18 化合物18を、化合物17の製法にしたがって製造し
た。化合物18の立体配位は、H NMRおよびH−
H COSY NMRによって決定した。
【0097】mp:121.2〜122.6℃ (3R,4S,5R,6R)−N,N−ジエチ
ル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド,19 17 (506mg,0.93mmol)および20%ナ
トリウムメトキシド/メタノール(140ml)の混合
物を窒素雰囲気下に3時間加熱還流した。反応混合物を
冷却した後、得られる白色懸濁液を氷片上に注ぎ、CH
Cl(80ml×3)で抽出した。合わせた有機層
をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮した。
得られる粗固形物をシリカゲルクロマトグラフィー(C
Cl:メタノール=10:1)で精製して19
得た(0.46g,0.8mmol,92%)。 mp:167.8〜168.2℃ (2R,3R,4S,5S)−5−(N,N−
ジエチルアミノメチル)−3−(2,5−ジメトキシベ
ンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン,20 19 (300mg,0.55mmol)の乾燥テトラヒ
ドロフラン(2ml)溶液を、LiAlH(105m
g,2.75mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(5
ml)懸濁液に5℃で加え、室温で1時間撹拌した。反
応混合物にNaSO・10HO(2g)を加え、
室温で15時間撹拌した。懸濁液を濾過し、固体を乾燥
テトラヒドロフランで洗浄した。濾液を減圧下に濃縮し
た。得られる油状物をアセトン2mlに溶かし、CH
SOH(159mg,1.65mmol)を前記粗油
状物のアセトン(2ml)溶液に加えた。生成する沈殿
を濾過して集め、真空乾燥して20を得た(254m
g,0.31mmol,57%)。
【0098】mp:239.7〜242.2℃分解実施例5の化合物 名称:(3R,4R,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0099】
【化16】 mp:143.7〜145.6℃ IR:ν(KBr):2965,2935,2885,
1621,1494,1483,1475,1465,
1453,1431,1214cm−1 H NMR:δ(CDCl):7.3−6.9
(m,10H),6.6(s,2H),6.4(s,1
H),4.65(d,J=11Hz,1H),3.9−
3.05(m,8H),3.7(s,3H),3.6
(s,3H),2.9−2.6(m,4H),2.5−
2.35(m,2H),1.75−1.45(m,2
H),1.2(t,J=7Hz,3H),1.1(t,
J=7Hz,3H)。
【0100】実施例6の化合物 名称:(3R,4R,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(2−メトキシベンジル)アミノ−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0101】
【化17】 mp:121.2〜122.6℃ IR:ν(KBr):3325,2980,2940,
2890,1616,1491,1460,1452,
1440,1431,1269,1244,1103,
1046,1032cm−1 H NMR:δ(CDCl):7.3−7.0
(m,10H),6.7−6.6(m,2H),6.3
(d,J=7Hz,1H),4.6(d,J=12H
z,1H),3.9−3.1(m,6H),3.6
(s,3H),2.8−2.65(m,4H),2.5
−2.3(m,2H),1.8−1.4(m,2H),
1.2(t,J=7Hz,3H),1.1(t,J=7
Hz,3H)。
【0102】実施例7の化合物 名称:(3R,4S,5R,6R)−N,N−
ジエチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0103】
【化18】 mp:167.8〜168.2℃ IR:ν(KBr):2980,2940,2800,
1632,1503,1463,1451,1431,
1268,1048cm−1 H NMR:δ(CDCl):δ7.33−7.0
5(m,10H),6.67−6.24(m,2H),
6.26(d,J=3Hz,1H),4.38(d,J
=12Hz,1H),3.80−3.01(m,11
H),3.03(dd,J=8,4Hz,1H),3.
73(s,3H),3.55(s,3H),2.69−
2.60(m,1H),2.23(br s,1H),
1.90−1.80(m,1H),1.40−1.28
(m,1H),1.28−1.08(m,6H)。
【0104】実施例8の化合物 名称:(2R,3R,4S,5S)−5−
(N,N−ジエチルアミノエチル)−3−(2,5−ジ
メトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1
−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン 構造式:
【0105】
【化19】 mp:239.7〜242.2℃分解 IR:ν(KBr):3455,2980,2950,
1504,1466,1227,1203,1196,
1059,1051,1044cm−1 H NMR:δ(CDCl)(遊離型):δ7.3
3−7.04(m,11H),6.68(dd,J=
9,3Hz,1H),6.61(d,J=9Hz,1
H),4.45(br,d,J=12Hz,1H),
3.80−3.68(m,11H),3.74(s,3
H),3.64(br d,J=13Hz,1H),
3.47−3.43(m,1H),3.47(s,3
H),3.27(br d,J=13Hz,1H),
3.80(dd,J=8,4Hz,1H),2.86−
2.53(m,6H),2.39(br s,1H),
2.23(brd,J=14Hz,1H),1.92−
1.81(m,1H),1.51−1.34(m,1
H),1.26−1.10(m,6H)。
【0106】実施例9及び実施例10の合成図
【0107】
【化20】 (3R,4R)−N,N−ジエチル−6−ジフェニ
ルメチル−5,5−エチレンジオキシ−1−アザビシク
ロ[2.2.2]オクタンホアホカルボキサミド,21 (3R,4R)−N,N−ジエチル−6−ジフェニ
ルメチル−5−オキソ−1−アザビシクロ[2.2.
2]オクタン−3−カルボキサミド(10g,26mm
ol),1,2−ビス(トリメチルシロキシ)エタン
(6g,29mmol),トリメチルシリルクロリド
(20ML)およびエチレングリコール(50ml)の
混合物を100℃に20時間加熱し、ついで3時間還流
した。副生成物を蒸留除去(93℃/大気圧)した後、
この混合物をNaHCOの冷水溶液(250ml)中
に注ぎ、CHCl(100ml)で3回抽出した。
合わせた抽出液をNaSOで乾燥し、濃縮した。粗
生成物を酢酸エチル−ヘキサンからの再結晶により精製
して21を得た(6位に関する1:2混合物;10g,
23mmol,88%)。
【0108】H NMR(CDCl)δ4.64
(d,J=12.1Hz;一方の異性体のPh
H),4.33および4.28(一対のd,J=12H
z;他方の異性体のPhCHおよびPhCHC
)MS(DI−EI);M/z=434(M) (3R,4S)−N,N−ジエチル−6−ジフェニ
ルメチル−5,5−エチレンジオキシ−1−アザビシク
ロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド,22 21 (9.8g,22mmol)をナトリウムメトキシ
ド(メタノール中に28%;400g)に懸濁させた懸
濁液を9時間加熱還流した。得られる溶液を氷(300
ml)上に注ぎ、CHCl(150ml)で3回抽
出した。合わせた抽出液をNaSOで乾燥し、濃縮
した。粗生成物をエタノールから再結晶して精製し、
を得た(6位に関する1:4の混合物;8.4g,1
9mmol,87%)。
【0109】H NMR(CDCl)δ4.40
(d,J=12.1Hz;一方の異性体のPh
H),4.34および3.93(一対のd,J=12.
5Hz;他方の異性体のPhCHおよびPh
HC)MS(DI−EI);M/z=434(M) (3R,4S)−N,N−ジエチル−6−ジフェニ
ルメチル−5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド,23 22 (6.5g,15ml)を6N HCl水溶液(1
00ml)に溶かした溶液を10時間加熱還流した。得
られる溶液を、NaOH(24g)を水(100ml)
に溶かした溶液で中和し、CHCl(100ml)
で4回抽出した。合わせた抽出液をNaSOで乾燥
し濃縮した。粗生成物をエタノールから再結晶して精製
し、23を得た(6位に関する1:1の混合物;4.0
g,10mmol,68%)。
【0110】H NMR(CDCl)δ4.71お
よび3.95(一対のd,J=5.7Hz;一方の異性
体のPhCHおよびPhCHC),4.47
および4.03(一対のd,J=8.4Hz;他方の異
性体のPhCHおよびPhCHC) (3R,4S,5S,6S)−N,N−ジエル
−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボキサミド,24 23 (3.9g,10mmol)、2,5−ジメトキシ
ベンジルアミン)(1.9g,11mmol)、およ
びカンファースルホン酸(120mg)をトルエン(4
0ml)に加えた混合物を、水を除去しながら8時間加
熱還流し、次いで溶媒を除去した。残留物を少量のテト
ラヒドロフラン(約5ml)に溶解し、この溶液を、ナ
トリウムトリアセトキシボロヒドリド(5.3g,25
mmol)の酢酸(100ml)溶液に室温で加えた。
混合物を室温で4時間撹拌し、溶媒を除去した。水(2
5ml)を加え、混合物をNaHCOで中和し、酢酸
エチルで3回抽出した。合わせた抽出物をNaSO
で乾燥し、濃縮した。粗生成物を酢酸エチルからの再結
晶により精製し、24を得た(2.4g,4.4mmo
l,44%)。
【0111】注1)Acta.Chem.Scan
d.,25.2629(1971) (2R,3R,4R,5R)−5−(N,N−
ジエチルアミノメチル)−3−(2,5−ジメトキシベ
ンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン,25 リチウムアルミニウムヒドリド(80mg,2.1mm
ol)をテトラヒドロフラン(10ml)に懸濁させた
懸濁液に24(220mg,0.41mmol)を室温
で加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、NaSO
・10HO(320mg,1mmol)を加え、次い
で10分間撹拌した。沈殿を除いた後、溶液を濃縮し
た。残留物をヘキサン(20ml)に溶かし、濾過し、
濃縮して25を無色の油状物として得た(210mg,
0.39mmol,95%)。
【0112】実施例9の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0113】
【化21】 mp:153.1〜154.1℃ IR:ν(KBr):1634,1501,1466,
1447,1432,1266,1227cm−1 NMR:δ(CDCl):7.03−7.37(m,
10H),6.68(dd,J=8.8,2.5Hz,
1H),6.62(d,J=8.8Hz,1H),6.
38(d,J=2.5Hz,1H),4.51(d,J
=12.1Hz,1H),3.73(s,3H),3.
49(s,3H),3.05−3.77(m,9H),
2.92(dd,J=8.1,4.4Hz,1H),
2.54−2.89(m,3H),2.11(br,1
H),1.70−1.79(m,2H),1.15
(t,J=7.3Hz,3H),1.11(t,J=
7.0Hz,3H)。
【0114】実施例10の化合物 名称:(2R,3R,4R,5R)−5−
(N,N−ジエチルアミノメチル)−3−(2,5−ジ
メトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1
−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン 構造式:
【0115】
【化22】 mp:− IR:ν(KBr):3430,2935,1499,
1467,1459,1450,1226,1050,
702cm−1 NMR:δ(CDCl):7.03−7.41(m,
10H),6.68(dd,J=8.8,3.0Hz,
1H),6.62(d,J=8.8Hz,1H),6.
43(d,J=2.8Hz,1H),4.47(d,J
=12.1Hz,1H),3.74(s,3H),3.
68(dd,J=12.7,7.9Hz,1H),3.
58(d,J=12.2Hz,1H),3.51(s,
3H),3.23(d,J=13.2Hz,1H),
3.10−3.25(m,1H),2.85−2.95
(m,2H),2.35−2.60(m,7H),2.
29(dd,J=13.2,2.5Hz,1H),2.
12(br,1H),1.70−1.90(m,2
H),1.26−1.43(m,1H),1.01
(t,J=7.1Hz,6H)。
【0116】実施例11および12の合成図
【0117】
【化23】 実施例11および12の化合物は、実施例1と同様の方
法で得られた。
【0118】実施例11の化合物 名称:(2R,3R,4S,6R)−3−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニ
ルメチル−6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン ジメシラート 構造式:
【0119】
【化24】 mp:228.4〜232.3℃ IR(nujol)cm−1:1154,1039。
【0120】NMR(270MHz,CDCl)δ
(遊離アミン):7.37−7.01(m,15H),
6.69(dd,J=8.9,2.5Hz,1H),
6.63(d,J=8.9Hz,1H),6.42
(d,J=2.5Hz,1H),4.50(d,J=1
2.4Hz,1H),3.74(s,3H),3.70
(dd,J=12.4,7.9Hz,1H),3.57
−3.52(m,1H),3.52(s,3H),3.
33−3.21(m,1H),3.23(d,J=13
Hz,1H),2.91−2.80(m,2H),2.
48(m,1H),2.32(m,2H),2.12−
1.97(m,2H),1.59−1.30(m,4
H),0.81(m,1H)。
【0121】実施例12の化合物 名称:(2R,3R,4R,6S)−3−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニ
ルメチル−6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン ジメシラート 構造式:
【0122】
【化25】 mp:207.5〜212.0℃ IR(nujol)cm−1:1502,1163,1
039。
【0123】H NMR(270MHz,CDC
)δ(遊離型):7.34−7.06(m,13
H),6.72−6.53(m,4H),6.37
(d,J=2.8Hz,1H),4.61(d,J=1
1.8Hz,1H),3.73(s,3H),3.53
(dd,J=13.2Hz,1H),3.49(s,3
H),3.43(m,1H),3.20(d,J=1
3.2Hz,1H),3.13(m,1H),2.89
(m,1H),2.67(m,1H),2.50−2.
26(m,3H),2.03(br s,1H),1.
88(m,2H),1.65−1.43(m,2H),
1.20−1.05(m,2H)。
【0124】実施例13および実施例14の合成図
【0125】
【化26】 4−メトキシカルボニルピリジン−2−カルボン酸26 化合物26は、J.DE PHARMACIE DE
BELGIQUE,24,3〜21(1969)に記載
の方法に基づいて合成された。
【0126】2−ジメチルカルバモイルピリジン−4−
カルボン酸メチル28 化合物26(73g,0.4mol)と塩化チオニル
(88ml,1.2mol)のトルエン(200ml)
溶液を3時間加熱還流した。過剰の塩化チオニルを常圧
中で除去した後、トルエンを減圧除去した。得られた明
緑色の酸塩化物27はさらに精製されることなく次工程
に用いられた。ジメチルアミン塩酸塩(98.6g,
1.2mol)およびトリエチルアミン(1.3mo
l)の塩化メチレン(200ml)懸濁液に、27の塩
化メチレン(100ml)溶液を0℃にて10分間かけ
て滴下した。その混合物を室温で1時間撹拌した。その
反応液に水(200ml)を添加した後、水層を塩化メ
チレンで抽出した。合わせた有機層を1N−NaOHで
洗浄し、さらにブラインで洗浄した後、MgSOで乾
燥し、濃縮した。得られた粗固体をシリカゲルクロマト
グラフィー(溶離液は酢酸エチル)で精製して化合物
(47g,226mmol,56%)を得た。
【0127】H NMR(CDCl)δ:8.74
(dd,J=5,1Hz,1H),8.19(m,1
H),7.90(dd,J=5,2Hz,1H),3.
97(s,3H),3.16(s,3H),3.08
(s,3H)。
【0128】2−ジメチルカルバモイル−1−(メトキ
シカルボニルメチル)ピペリジン−4−カルボン酸メチ
29 化合物28(55.4g,0.27mol)、濃塩酸
(16ml)およびメタノール(62ml)の混合物を
二酸化白金(1g)を用いて8kg/cmで24時間
かけて水素化した。触媒を濾過して除去した。濾液を減
圧濃縮して、得られた油状物をさらに精製することなく
次工程に用いた。粗中間体化合物の塩酸塩とブロモ酢酸
メチル(61g,0.4mol)と炭酸カリウム(7
3.5g,0.53mol)のトルエン(200ml)
溶液を70℃で3時間加熱した。冷却後、反応混合物に
水(200ml)を添加し、さらに酢酸エチル(200
ml×2)で抽出した。合わせた有機層をMgSO
乾燥した後に、濃縮した。得られた粗油状物をシリカゲ
ルクロマトグラフィー(溶離液は酢酸エチル)で精製し
て、化合物29(69.8g,0.26mol,97
%)を得た。
【0129】IR(ニート)cm−1:3455,29
55,1735,1726,1648,1636,14
98,1435,1249,1205,1198,11
69,1138,1094。
【0130】(2R,4S)−2−ベンジリデン−
6−ジメチルカルバモイル−3−オキソ−1−アザビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン32および(2R,4R
)−2−ベンジリデン−6−ジメチルカルバモイル−
3−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
33 化合物29(30g,111mmol)のトルエン(1
50ml)溶液をカリウムt−ブトキシド(37.4
g,333mmol)のトルエン(400ml)溶液に
窒素条件下110℃で30分間かけて滴下した。その混
合物を30分間加熱還流した後、室温まで冷却した。溶
媒を除去した後、残渣に水(200ml)を添加した。
得られた混合物のpHを濃塩酸でpH=7に調整した。
濃縮して得られた茶褐色の残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフィー(溶離液として酢酸エチル:メタノール=1
0:1)で精製し、茶褐色油状物(11.9g)を得
た。得られた粗油状物とブライン(1ml)のDMSO
(10ml)溶液を100℃で1.5時間加熱した。濃
縮して得られた残渣、ベンズアルデヒド(11.8g,
111mmol)およびNaOH(4.44g,111
mmol)のエタノール(30ml)溶液を1.5時間
加熱還流した。濃縮して得られた混合物に水を添加した
後、塩化メチレン(50ml×3)で抽出した。合わせ
た有機層をMgSOで乾燥した。濃縮して得られた粗
油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として
酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製して、化合物
(7.56g,26.9mmol,24.2%)と化
合物33(200mg,0.7mmol,0.6%)を
得た。
【0131】化合物32の物性データ H NMR(CDCl)δ:7.82−7.79
(m,2H),7.37−7.29(m,3H),7.
11(s,1H),3.91(dd,J=10,6H
z,1H),3.33−3.07(m,2H),3.0
3(s,3H),2.96−2.81(m,1H),
2.72−2.68(m,1H),2.45(s,3
H),2.11−2.04(m,2H),1.93−
1.84(m,1H)。
【0132】13C NMR(CDCl)δ:20
4.2,169.1,141.1,133.5,13
1.4,129.2,127.8,56.8,47.
8,39.6,36.8,35.3,25.8,25.
4。
【0133】化合物33の物性データ H NMR(CDCl)δ:7.97−7.93
(m,2H),7.42−7.34(m,3H),7.
08(s,1H),3.83−3.76(m,1H),
3.31−3.20(m,1H),3.02−2.90
(m,2H),3.02(s,3H),2.97(s,
3H),2.73−2.69(m,1H),2.21−
2.11(m,1H),1.98−1.88(m,2
H)。
【0134】13C NMR(CDCl)δ:20
5.3,168.9,143.7,132.9,13
1.6,129.4,128.0,124.6,56.
4,42.4,40.1,37.3,35.8,25.
8,25.0。
【0135】(2R,4S,6S)−N,N−ジ
メチル−5−オキソ−6−ジフェニルメチル−1−アザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミド
34化合物34は化合物15((3R,4R,6R
)−N,N−ジエチル−5−オキソ−6−ジフェニル
メチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3
−カルボキサミド)と同じ製法で合成した。
【0136】IR(KBr):1723,1644cm
−1 H NMR(CDCl)δ:7.29−7.07
(m,10H),4.29(d,J=10Hz,1
H),4.18(d,J=10Hz,1H),3.59
(m,1H),3.01−2.81(m,2H),2.
97(s,3H),2.66−2.46(m,2H),
2.62(s,3H),2.05−1.75(m,3
H)。
【0137】13C NMR(CDCl)δ:21
8.5,169.9,143.6,142.8,12
8.2,128.0,127.8,127.7,12
6.1,125.9,66.8,56.6,49.8,
42.9,41.1,36.4,36.1,28.9,
24.2。
【0138】(2R,4S,5S,6S)−
N,N−ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジ
ル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミド35およ
び(2R,4S,5R,6R)−N,N−ジメ
チル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6
−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕
オクタン−2−カルボキサミド36 化合物34(2.22g,6.13mmol)、2,5
−ジメトキシベンジルアミン(1.23g,7.36m
mol)およびCSA(樟悩スルホン酸)(20mg)
のトルエン(50ml)溶液をディーン スターク(D
ean Stark)水分離装置を用いて24時間加熱
還流した。溶媒を減圧下で除去した。得られた粗イミン
は、さらに精製することなく次工程に用いられた。粗イ
ミンの乾燥THF(20ml)溶液を、NaBH(OA
c)(3.9g,18.4mmol)および酢酸(3
ml)のTHF(20ml)溶液に5℃にて添加し、室
温で15時間撹拌した。1N−NaOHでpH=10に
調整した後、酢酸エチル(20ml×3)で抽出した。
合わせた有機層をブラインで洗浄した後、MgSO
乾燥した。濃縮して得られた粗油状物をシリカゲルクロ
マトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精
製して無色油状物を得た。その油状物をメタノールから
再結晶させて化合物35(無色結晶,2.21g,4.
3mmol,70%)を得た。また、化合物36(無色
結晶,224mg,0.5mmol,8%)は無色油状
物の他の画分から得られ、再結晶によって精製された。
化合物35および化合物36の立体配位は、H−H C
OSY,C−H COSY,DEPTおよび13C N
MRによって決定した。
【0139】実施例13の化合物 名称:(2R,4S,5S,6S)−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−2−カルボキサミド 構造式:
【0140】
【化27】 mp:171.3〜174.5℃ IR(KBr)cm−1:2490,2875,283
5,2800,1644,1504,1463,145
0,1307,1225,1049,825,705。
【0141】NMR(270MHz,CDCl)δ:
7.29−7.00(m,10H),6.67(dd,
J=9,3Hz,1H),6.60(d,J=9Hz,
1H),6.37(d,J=3Hz,1H),4.38
(d,J=12Hz,1H),3.73(s,3H),
3.55−3.43(m,2H),3.47(s,3
H),3.36−3.20(m,3H),2.96(d
d,J=8,4Hz,1H),2.72(s,3H),
2.59−2.51(m,1H),2.43−2.35
(m,1H),2.22(br s,1H),2.15
(s,3H),1.97−1.89(m,1H),1.
59−1.49(m,1H),1.29−1.81
(m,1H)。
【0142】実施例14の化合物 名称:(2R,4S,5R,6R)−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−2−カルボキサミド 構造式:
【0143】
【化28】 mp:176.2〜178.9℃ IR(KBr)cm−1:2945,2860,283
5,1635,1597,1493,1459,128
1,1220,1053,1027,704。
【0144】NMR(270MHz,CDCl)δ
(遊離型):7.35−6.97(m,10H),6.
70−6.61(m,3H),4.30(d,J=13
Hz,1H),3.86−3.67(m,1H),3.
76(s,3H),3.71(s,3H),3.52
(d,J=14Hz,1H),3.32(dd,J=1
1,5Hz,1H),3.25(d,J=14Hz,1
H),3.05−2.98(m,1H),2.79−
2.61(m,3H),2.75(s,3H),2.1
5(s,3H),2.14(br s,1H),1.6
6−1.50(m,2H),1.25−1.11(m,
3H)。
【0145】実施例15,16および17の合成図
【0146】
【化29】 (2R,4R,6S)−N,N−ジメチル−5−
オキソ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミド37およ
び(2R,4R,6R)−N,N−ジメチル−5
−オキソ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミド38の混
合物 化合物37と化合物38の混合物は、化合物15((3
,4R,6R)−N,N−ジエチル−5−オキ
ソ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン−3−カルボキサミド)と同じ製法で
合成した。
【0147】IR(KBr):2935,1733,1
726,1634,1493,1452cm−1 (2R,4R,5R,6R)−N,N−ジメチ
ル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−2−カルボキサミド39および(2R,4R
,5S,6S)−N,N−ジメチル−5−(2,
5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェニルメチ
ル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2−カ
ルボキサミド40 化合物39および化合物40は、化合物35および化合
36と同じ製法によって合成された。化合物39の収
率は22%、化合物40は7%であった。化合物39
二塩酸塩として単離された。
【0148】化合物39および化合物40の立体配位
は、H−H COSY,C−H COSY,DEPTお
よび13C NMRによって決定した。
【0149】実施例15の化合物 名称:(2R,4R,5R,6R)−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−2−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0150】
【化30】 mp:224.6〜228.0℃ IR(KBr)cm−1:3435,3175,296
0,2925,1663,1575,1510,123
5,1040,715。
【0151】NMR(270MHz,CDCl)δ
(遊離型):7.35−6.97(m,10H),6.
67(dd,J=9,3Hz,1H),6.60(d,
J=9Hz,1H),6.39(d,J=3Hz,1
H),4.52(d,J=12Hz,1H),3.72
(s,3H),3.57−3.50(m,2H),3.
46(s,3H),3.35(br d,J=9Hz,
1H),3.24(d,J=13Hz,1H),3.1
9−3.03(m,1H),2.96(dd,J=8,
4Hz,1H),2.78(s,3H),2.67−
2.59(m,1H),2.30−2.21(m,1
H),2.17(s,3H),1.81−1.72
(m,1H),1.45−1.36(m,2H)。
【0152】実施例16の化合物 名称:(2R,4R,5S,6S)−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−2−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0153】
【化31】 mp: IR(KBr)cm−1:2940,1634,149
5,1226。
【0154】NMR(270MHz,CDCl)δ
(遊離型):7.37−7.01(m,10H),6.
72−6.64(m,2H),6.39(d,J=2H
z,1H),4.52(d,J=12Hz,1H),
4.03(br t,J=8Hz,1H),3.99
(dd,J=12,7Hz,1H),3.74(s,3
H),2.77(s,3H),2.39(s,3H),
2.29−2.12(m,2H),1.79−1.71
(m,2H),1.55−1.43(m,1H)。
【0155】(2R,3R,4R,6S)−3
−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェ
ニルメチル−6−ヒドロキシメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン41 LiAlH(92mg,2.4mmol)の乾燥TH
F(10ml)懸濁液に0℃にて化合物35(417m
g,0.8mmol)の乾燥THF(10ml)溶液を
添加した後、1時間加熱還流した。その反応混合物に硫
酸ナトリウム10水和物を添加し、30分間撹拌した。
冷却後、固体を濾過して除去し、THFで洗浄した。得
られた濾液を濃縮した後、過剰量の10%塩酸−メタノ
ールを添加して、再び濃縮した。得られた油状物をメタ
ノール−エーテルから再結晶させて精製した。濾過によ
り白色結晶を集めて、真空乾燥することによって化合物
41の二塩酸塩(240mg,0.44mmol,55
%)を得た。
【0156】化合物41の立体配位は、H−H COS
Y,C−H COSY,DEPTおよび13C NMR
によって決定した。
【0157】実施例17の化合物 名称:(2R,3R,4R,6S)−6−ヒド
ロキシメチル−3−(2,5−ジメトキシベンジル)ア
ミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン・二塩酸塩 構造式:
【0158】
【化32】 mp:206.2〜207.9℃ IR(KBr)cm−1:3490,3430,321
0,3130,1595,1587,1505,145
0,1229,1047,1040。
【0159】NMR(270MHz,CDCl)δ
(遊離型):7.33−7.05(m,10H),6.
67(dd,J=9,3Hz,1H),6.60(d,
J=9Hz,1H),6.37(d,J=3Hz,1
H),4.51(d,J=12Hz,1H),3.72
(s,3H),3.56−3.40(m,3H),3.
46(s,3H),3.27−3.18(m,3H),
2.89−2.75(m,2H),2.60−2.51
(m,1H),2.19−2.13(m,1H),1.
96−1.88(m,1H),1.72−1.62
(m,1H),1.37−1.25(m,1H),0.
94−0.86(m,1H)。
【0160】実施例18の合成図
【0161】
【化33】 5−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミン44 化合物42は日本特許出願(公表)昭58−50112
7に記載された方法に従って合成された。上記方法で得
られた化合物42(80g,0.37mol)およびN
aN(28.6g,0.44mol)のDMF(20
0ml)溶液を室温で15時間撹拌した。その反応混合
物を水中に注いだ後、ジエチルエーテルで抽出した。合
わせた抽出液を水、ブラインで洗浄した後、MgSO
で乾燥した。溶媒を留去した後、得られたアジ化物43
は、さらに精製することなく次工程に用いられた。粗ア
ジ化物43をメタノール中で酸化白金(1g)存在下で
3日間水素化した(2kg/cm)。触媒をセラ
イトで濾過して除去した。得られた粗アミンを蒸留
(0.2mmHg,93〜98℃)により精製すること
によって無色油状物44(21.6g,0.12mo
l,33%)を得た。
【0162】化合物43の物性データ IR(ニート):2105cm−1 H NMR(270MHZ,CDCl)δ:7.1
8(dd,J=8,2Hz,1H),7.15(d,J
=2Hz,1H),7.10(d,J=8Hz,1
H),4.34(s,2H),3.84(s,3H),
2.87(hep,J=7Hz,1H),1.22
(d,J=7Hz,6H)。
【0163】化合物44の物性データ IR(ニート):2960,1498,1458,12
94,1250,1032cm−1 H NMR(270MHz,CDCl)δ:7.1
0−7.07(m,2H),6.82−6.78(m,
1H),3.83(s,3H),3.80(s,2
H),2.86(hep,J=7Hz,1H),1.2
2(d,J=7Hz,6H)。
【0164】(2R,4S,5S,6S)−
N,N−ジメチル−5−(5−イソプロピル−2−メト
キシベンジル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−ア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミ
45 化合物45は、化合物35と同じ製法によって合成され
た。化合物45は、二塩酸塩・5水和物として単離され
た。
【0165】実施例18の化合物 名称:(2R,4S,5S,6S)−N,N−
ジメチル−5−(5−イソプロピル−2−メトキシベン
ジル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシク
ロ〔2.2.2〕オクタン・二塩酸塩 構造式:
【0166】
【化34】 mp:168.9〜174.6℃ IR(KBr)cm−1:3410,3190,296
5,1656,1505,1454,1257,102
9,710。
【0167】NMR(270MHz,CDCl)δ
(遊離型):7.31−6.98(m,11H),6.
64−6.59(m,2H),4.41(br d,J
=12Hz,1H),3.63−3.18(m,5
H),3.49(s,3H),3.00−2.95
(m,1H),2.80−2.69(m,1H),2.
73(s,3H),2.60−2.51(m,1H),
2.40−2.35(m,1H),2.22(br
s,1H),2.15(s,3H),2.00−1.8
9(m,1H),1.60−1.50(m,1H),
1.30−1.18(m,7H)。実施例19および実施例20の合成図
【0168】
【化35】 (3R,4S)−6−ジフェニルメチル−5−オキ
ソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カ
ルボン酸・塩酸塩46 化合物22(5.2g,12mmol)の6N−塩酸溶
液を18時間加熱還流した。得られた沈殿を集めて、乾
燥することによって化合物46(1.7g,4.6mm
ol,38%,46:(3R,4R)異性体=4:
1)を得た。この化合物はさらに精製されることなく次
工程に用いられた。
【0169】H NMR(DMSO−d)δ:5.
70および4.81(一対のd,J=11Hz;Ph
CHおよびPhCHC) (3R,4S)−N,N−ジメチル−6−ジフェニ
ルメチル−5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド47 化合物46(2.1g,6.6mmol)およびジメチ
ルアミン塩酸塩(0.65g,8.0mmol)のDM
F(30ml)懸濁液を室温でトリエチルアミン(1.
3g,13mmol)と反応させた。この懸濁液にジエ
チルシアノホスホン酸(1.2g,7.3mmol)
を、続いてトリエチルアミン(0.67g,6.7mm
ol)を室温で添加した。得られた混合物を室温で5時
間撹拌した後、重曹水(50ml)中に注いだ。その溶
液を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出液をNa
SOで乾燥させた後、濃縮した。この混合物をシリ
カゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=
1:4)で精製して、化合物27を3位に関する単独の
異性体(1.4g,3.9mmol,60%)として得
た。
【0170】H NMR(CDCl)δ:4.49
および4.02(一対のd,J=8Hz;一方の異性体
のPhCHおよびPhCHC),4.66お
よび3.96(一対のd,J=8Hz;他方の異性体の
Ph CHCHおよびPhCHCH)。
【0171】(3R,4S,5S,6S)−
N,N−ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジ
ル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド49 化合物47(3.9g,10mmol)、2,5−ジメ
トキシベンジルアミン(1.9g,11mmol)およ
びCSA(樟脳スルホン酸)(120mg)のトルエン
(40ml)溶液を、脱水条件下8時間加熱還流した。
溶媒を除去して得られた残渣を少量のTHF(5ml)
に溶解し、その溶液をNaBH(OAc)(5.3
g,25mmol)の酢酸(100ml)溶液に室温に
て添加した。その混合物を室温で4時間撹拌した後、溶
媒を除去した。得られた残渣に水(25ml)を添加
し、重曹で中和した後、酢酸エチルで3回抽出した。合
わせた抽出物をNaSOで乾燥した。濃縮して得ら
れた粗生成物を酢酸エチルから再結晶することによって
化合物49(2.4g,4.4mmol,44%)を得
た。
【0172】実施例19の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0173】
【化36】 mp:142.0〜142.9℃ IR(KBr)cm−1:1637,1499。
【0174】NMR(270MHz,CDCl)δ:
7.03−7.37(m,10H),6.68(dd,
1H,J=2.5,8.8Hz),6.64(d,1
H,J=8.8Hz),6.39(d,1H,J=2.
5Hz),4.51(d,1H,J=12.1Hz),
3.73(s,3H),3.49(s,3H),3.0
5−3.82(m,5H),2.96(s,6H),
2.62−2.95(m,4H),2.17(br,1
H),1.62−1.77(m,2H)
【0175】(3R,4S)−6−ジフェニルメチ
ル−5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボキサミド48 化合物46(1.1g,3.3mmol)のTHF(1
0ml)懸濁液を室温でトリエチルアミン(0.66
g,6.6mmol)と反応させた。この懸濁液にクロ
ロギ酸エチル(0.36g,3.3mmol)を0℃に
て添加した。その混合物を1時間室温で撹拌した後、ア
ンモニア水中に注ぎ、さらに酢酸エチルで3回抽出し
た。合わせた抽出液をNaSOで乾燥させた。濃縮
して化合物48(1.2g,3.0mmol,90%,
48:3位に関する異性体=4:1)を得た。この化合
物はさらに精製されることなく次工程に用いられた。
【0176】H NMR(CDCl)δ:4.43
および3.98(一対のd,J=9Hz;一方の異性体
のPhCHおよびPhCHC),4.51お
よび4.28(一対のd,J=8Hz;他方の異性体の
Ph CHCHおよびPhCHCH)。
【0177】(3R,4S,5S,6S)−5
−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェ
ニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
−3−カルボキサミド50 化合物48(1.2g,3mmol)、2,5−ジメト
キシベンジルアミン(0.6g,3.3mmol)およ
びCSA(樟脳スルホン酸)(45mg)のトルエン
(15ml)溶液を脱水条件下3時間加熱還流した。溶
媒を除去して得られた残渣を少量のTHF(3ml)に
溶解し、その溶液をNaBH(OAc)(1.7g,
8mmol)の酢酸(40ml)溶液に室温にて添加し
た。その混合物を室温で3時間撹拌した後、溶媒を除去
した。得られた残渣に水を添加し、重曹で中和した後、
酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出物をNa
で乾燥した。濃縮して得られた残渣をメタノール−
アセトンから再結晶させることによって副産物を得た。
母液を濃縮して得られた残渣をメタノール−酢酸エチル
から再結晶させて化合物50(0.27g,0.56m
mol,19%)を得た。
【0178】実施例20の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェニ
ルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−
3−カルボキサミド 構造式:
【0179】
【化37】 mp:127.0〜129.0℃ IR(KBr)cm−1:3350,1686,149
3。
【0180】NMR(270MHz,CDCl)δ:
7.05−7.32(m,10H),6.69(dd,
1H,J=2.5,8.8Hz),6.64(d,1
H,J=8 ,8Hz),6.36(d,1H,J=
2.5Hz),5.36(br,2H),4.47
(d,1H,J=12.1Hz),3.74(s,3
H),3.53(s,3H),3.48−3.75
(m,2H),2.95−3.26(m,6H),2.
11(br,1H),2.59−2.62(m,1
H),2.37−2.50(m,2H),1.76−
1.89(m,1H)。
【0181】実施例21の合成図
【0182】
【化38】 (3R,4S,5S,6S)−5−(2,5−
ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェニルメチル−
1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボ
ン酸・塩酸塩51 化合物50(100mg,0.2mmol)の濃塩酸
(2ml)溶液を15時間加熱還流した。室温まで冷却
後、その混合物をアンモニア水溶液で塩基性にして、さ
らに塩化メチレンで2回抽出した。合わせた抽出液を乾
燥させた。濃縮して得られた残渣に10%塩酸−メタノ
ールを添加して、再び濃縮した。得られた沈殿をメタノ
ール−エーテルから再結晶させて化合物51(30m
g,0.054mmol,27%)を得た。
【0183】実施例21の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェニ
ルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−
3−カルボン酸・二塩酸塩 構造式:
【0184】
【化39】 mp:230.0℃(分解) IR(KBr)cm−1:2945,1726,150
2,1451。
【0185】NMR(270MHz,CDCl)δ
(遊離塩基):6.95−7.32(m,10H),
6.65(dd,1H,J=2.5,8.8Hz),
6.61(d,1H,J=8.8Hz),6.49
(d,1H,J=2.5Hz),4.41(d,1H,
J=12.1Hz),3.68(s,3H),3.53
(s,3H),2.70−3.70(m,7H),2.
31−2.60(m,3H),1.67−1.85
(m,1H),1.33−1.49(m,1H)。
【0186】実施例22の合成図
【0187】
【化40】 化合物52は、化合物23から実施例9と同様の方法で
合成され、二塩酸塩として単離された。
【0188】実施例22の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)N,N−ジ
エチル−5−(5−イソプロピル−2−メトキシベンジ
ル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0189】
【化41】 mp:155〜158℃ IR(KBr)cm−1:3450,1633,149
9,1443,1248,700。
【0190】H NMR(270MHz,CDC
)δ(遊離型):7.37−7.04(m,10
H),7.01(dd,J=2.8,6.7Hz,1
H),6.65(d,J=6.7Hz,1H),6.6
0(d,J=2.8Hz,1H),4.52(d,J=
12.1Hz,1H),3.70−3.50(m,4
H),3.53(s,3H),3.38−3.07
(m,5H),2.96(dd,J=4.2,7.9H
z,1H),2.90−2.56(m,4H),2.1
7(br s,1H ),1.84−1.73(m,2
H),1.20(d,J=7.3Hz,6H),1.1
7(t,J=7.0Hz,3H),1.11(t,J=
7.0Hz,3H)。実施例23および実施例24の合成図
【0191】
【化42】 N−Boc−イソニペコチン酸エチル54 化合物53(25.83g,164mmol)のTHF
(20ml)溶液を炭酸ジ−t−ブチル(37.2g,
170mmol)のTHF(30ml)溶液に室温で徐
々に添加した。溶媒を除去し、残渣を真空条件下で蒸留
した。80〜100℃の画分を除去した後、120℃,
1.5mmHgの画分を集めることによって化合物54
(38.3g,151mmol,92%)を得た。
【0192】−1H NMR(270MHz,CDCl
)δ:4.14(quart,J=7Hz,2H),
4.02(br d,2H),2.83(br t,2
H),2.43(tt,J=10.9,3.9Hz,1
H),1.87(m,2H),1.64(m,2H),
1.46(s,9H),1.26(t,J=7Hz,3
H)。
【0193】4−アリル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−オン57ジイソプロピルアミン(2
5.2ml,179mmol)およびn−ブチルリチウ
ム(ヘキサン中で1.59M,96ml,153mmo
l)から調整されたLDAのTHF(300ml)溶液
に、化合物54(33.56g,131mmol)のT
HF(15ml)溶液を−60℃にて徐々に添加した。
添加完了後、−25℃まで温度を上げて、再び−60℃
まで冷却する。−60℃以下に保ったそのエノラート溶
液に、アリルプロマイド(12.4ml,143mmo
l)を添加し、その混合物の温度を−5℃まで上昇させ
た。ー60℃にて酢酸(17.6ml)で反応を停止さ
せた後、溶媒を除去した。残渣をpH=6.0にて酢酸
エチルで抽出し、その抽出液をブラインで洗浄後、Na
SOで乾燥させた。濃縮することによって得られた
化合物55の粗生成物(40.13g)を得た。
【0194】H NMR(270MHz,CDC
)δ:5.68(m,1H),5.08−5.00
(m,2H),4.17(quart,J=7.1H
z,2H),3.86(br d,J=13Hz,2
H),2.90(m,2H),2.27(d,J=7.
3Hz,2H),2.07(m,2H),1.45
(s,9H),1.38(m,2H),1.26(t,
J=7.1Hz,3H)。
【0195】得られた粗生成物を酢酸エチル(20m
l)に溶解し、さらにトリフルオロ酢酸(60ml)と
混合した。室温で4時間放置後、その混合物を濃縮し、
さらに続いてトルエンを用いて共沸脱水した。その結果
4−アリルイソニペコチン酸エチルのTFA塩を得た。
【0196】H NMR(270MHz,CDC
)δ:8.60(br s,1H),8.30(b
r s,1H),5.68−5.56(m,1H),
5.15−5.06(m,2H),4.22(quar
t,J=7.1Hz,2H),3.39(br d,J
=12Hz,2H),2.99(m,2H),2.36
−2.31(m,4H),1.73(m,2H),1.
29(t,J=7.1Hz,3H)。4−アリルイソニ
ペコチン酸エチルの粗TFA塩およびブロモ酢酸エチル
(23.5g,141mmol)のトルエン溶液に無水
炭酸カリウム(70.7g,512mmol)を添加
し、得られた懸濁液を80℃で15分間加温した。その
反応混合物を冷却した後、希塩酸でpH=8.0に調整
した。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、その抽出液
をブラインで洗浄後、NaSOで乾燥し、濃縮する
ことによって化合物56の粗生成物(37.4g)を得
た。
【0197】H NMR(270MHz,CDC
)d:5.68(m,1H),5.06−4.99
(m,2H),4.22−4.12(m,4H),3.
19(s,2H),2.83(m,2H),2.35−
2.21(m,4H),2.15(d,J=13Hz,
2H),1.61(m,2H),1.264(t,J=
7Hz,3H),1.256(t,J=7Hz,3
H)。
【0198】カリウムt−ブトキシド(35.84g,
320mmol)のトルエン(100ml)懸濁液を加
熱還流した。この懸濁液に徐々に粗化合物56を添加し
た。水(120ml)で反応を停止させた後、80℃で
一晩加熱した。6N−塩酸(54ml)を添加して、1
5分間撹拌した。その反応混合物を室温まで冷却し、続
いてNaOHおよびNaCOの水溶液でpH=1
3.5に調整した。得られた溶液を 塩化メチレンで抽
出し、その抽出液をブラインで洗浄後、NaSO
燥した。濃縮することによって粗キヌクリジン化合物を
得た。この粗生成物を真空条件下で蒸留して、122
℃,15mmHgの画分を集めて化合物57(15.3
5g,化合物54からの収率72%)を得た。
【0199】H NMR(270MHz,CDC
)δ:5.78(m,1H),5.08−4.98
(m,2H),3.26(s,2H),3.01(m,
4H),2.20(d,J=7.4Hz,2H),1.
95−1.65(m,4H)。
【0200】13C NMR(CDCl)δ:21
8.4,133.6,117.1,62.0,47.
0,42.3,37.2,29.4。
【0201】4−アリル−2−ジフェニルメチル−1−
アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−オン58 化合物57(17.66g,107mmol)、ベンズ
アルデヒド(12.49g ,117mmol)および
NaOH(0.46g,11.5mmol)のエタノー
ル(80ml)溶液を1時間加熱還流した。この反応混
合物を冷却後、黄色固体を集めて4−アリル−2−ベン
ジリデン,1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−
3−オン(26.66g,98%)を得た。
【0202】H NMR(270MHz,CDC
)δ:8.04−8.01(m,2H),7.40
−7.32(m,3H),7.03(s,1H),5.
87(m,1H),5.09−5.02(m,2H),
3.24−2.96(m,4H),2.32(d,J=
7.4Hz,2H),1.97−1.74(m,4
H)。
【0203】CuBr−DMS錯体(1.06g,5.
16mmol)のトルエン(100ml)溶液をドライ
アイス−アセトン浴槽中に浸して−60℃に保ったま
ま、臭化フェニルマグネシウム(エーテル中で3.0
M,42ml,126mmol)を徐々に添加した。こ
の黄白色の懸濁液に4−アリル−2−ベンジリデン−1
−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−オン(2
5.9g,103mmol)、塩化トリメチルシリル
(31.4ml,247mmol)およびHMPA(4
3ml,247mmol)のトルエン(120ml)溶
液を−60℃以下に保ちながら添加した。添加終了後、
0℃まで温席を上昇させた。酢酸(14.5ml)で反
応を停止させた。その混合物に水を添加した後、Na
COで中和した。得られた混合物をpH=6.5およ
びpH=8.0にてエーテルで抽出した後、ブラインで
洗浄した。NaSOで乾燥後、濃縮して化合物58
の粗生成物を得た。その粗生成物をエーテルを用いて磨
砕することによって化合物58(23.04g,68
%)を得た。
【0204】H NMR(270MHz,CDC
)δ:7.39−7.15(m,10H),5.7
2(m,1H),5.04−4.95(m,2H),
4.47(d,J=8.4Hz,1H),3.96
(d,J=8.4Hz,1H),3.11(m,2
H),2.65(m,2H),2.16(m,2H),
1.94−1.6(m,4H)。
【0205】13C NMR(CDCl)δ:21
9.3,143.1,142.2,134.3,12
8.3,126.5,126.4,117.5,72.
3,50.6,50.0,44.0,42.4,37.
9,31.1,29.9。
【0206】4−アリル−3N−(2,5−ジメトキシ
ベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザビ
シクロ〔2.2.2〕オクタン61および62 化合物58(4.00g,12.1mmol)とギ酸ア
ンモニウム(8.00g,127mmol)のホルムア
ミド(24ml)溶液を浴槽温度170℃で5時間加熱
した。溶媒を除去して、残渣に水を添加した。得られた
固体をメタノールから再結晶により精製して、化合物
(2.03g,70%,シス:トランス=1:1)を
得た。
【0207】H NMR(270MHz,CDC
)δ:6.69(d,J=11.4Hz),6.5
2(d,J=11.7Hz)。
【0208】MS:360(M),319。
【0209】化合物59の4N−塩酸(20ml)溶液
を80℃で一晩加熱した。NaCO水溶液で反応を
停止させた。得られた混合物を塩化メチレンで抽出し、
その抽出液をNaSOで乾燥した。減圧濃縮するこ
とによって化合物60(1.95g,シス.トランス混
合物)を得た。
【0210】MS:332(M),291,166。
【0211】粗化合物60と2,5−ジメトキシベンズ
アルデヒド(1.19g,6.99mmol)のメタノ
ール溶液に、ブロモクレゾールグリーンとNaBH
N(380mg,6.05mmol)を添加した後、酢
酸でpHを調整して酸性にした。一晩放置後、Na
水溶液で塩基性にした。得られた混合物を塩化メチ
レンで抽出し、その抽出液をブラインで洗浄後、Na
SOで乾燥した。減圧濃縮することによって化合物
(シス異性体)および化合物62(トランス異性体)
の粗混合物を得た。その粗混合物をシリカゲルクロマト
グラフィー(0〜10%メタノール−塩化メチレン)で
部分的に分離した。極性の高いほうの異性体に富む画分
をメタノールから再結晶させて、純粋な化合物61(2
80ml,シス異性体)を得た。極性の低いほうの画分
は、ジメシラート塩に変換した後に、更にアセトンから
の再結晶で精製することによって化合物62(395m
g,トランス異性体)を得た。
【0212】実施例23の化合物 名称:シス−4−アリル−3−(2,5−ジメトキシベ
ンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン 構造式:
【0213】
【化43】 mp:163.7〜164.8℃ IR(nujol)cm−1:1594,1498,1
029。
【0214】NMR(270MHz,CDCl)δ:
7.40−7.02(m,10H)6.70(m,2
H),6.40(br s,1H),5.77(m,1
H),5.04−4.97(m,2H),4.59
(d,J=11.9Hz,1H),3.77−3.68
(m,7H,3.77(s,3H)および3.72
(s,3H)を含む),3.34(d,J=11.4H
z,1H),2.98(m,1H),2.88−2.5
6(m,4H),2.25−2.04(m,3H),
1.57−1.40(m,3H),1.25(m,1
H)。
【0215】実施例24の化合物 名称:トランス−4−アリル−3−(2,5−ジメトキ
シベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン・ジメシラート 構造式:
【0216】
【化44】 mp:245.0〜246.1℃ IR(nujol)cm−1:1609,1502,1
044。
【0217】H NMR(270MHz,CDC
)δ(遊離型):7.44−7.09(m,10
H),6.71−6.63(m,2H),6.52
(d,J=1.5Hz,1H),5.76(m,1
H),5.05−4.94(m,2H),3.90
(d,J=11.9Hz,1H),3.75(s,3
H),3.71(s,3H),3.31(dd,J=1
1.9,3.5Hz,1H),3.00(d,J=1
2.4Hz,1H),2.96−2.83(m,3
H),2.52−2.40(m,1H),2.40
(d,J=12.4Hz,1H),2.24(br
s,1H),2.18−2.02(m,2H),1.6
6−1.13(m,4H)。
【0218】実施例25,26,27,28,29,3
0,31,32,33および34の化合物は実施例9と
同じ製法によって合成された。
【0219】実施例25の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(5−エチル−2−メトキシベンジルア
ミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0220】
【化45】 mp:190.0〜193.0℃ IR(KBr)cm−1(遊離型):3450,163
5,1499,1443,1249,1030,82
2,749,698。
【0221】NMR(270MHz,CDCl,遊離
型):δ7.39−7.04(m,11H),6.98
(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),6.63
(d,J=8.4Hz,1H),6.50(d,J=
2.0Hz,1H),3.83−3.46(m,3
H),3.51(s,3H),3.35−3.08
(m,6H),2.96(q,J=4.0Hz,1
H),2.92−2.83(m,1H),2.78−
2.62(m,2H),2.50(q,J=7.4H
z,2H),2.15(br.s,1H),1.85−
1.73(m,2H),1.20−1.08(m,3×
3H)。
【0222】実施例26の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(2−メトキシ−5−メチルチオベンジ
ルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0223】
【化46】 mp:158.0〜163.0℃ IR(KBr)cm−1(遊離型):3450,163
0,1597,1487,1443,1244,102
9,813,750,701,696。
【0224】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.35−7.04(m,11H),6.7
6(d,J=2.2Hz,1H),6.65(d,J=
8.8Hz,1H),4.50(d,J=12.1H
z,1H),3.68−3.52(m,4H),3.5
0(s,3H),3.33−3.06(m,5H),
2.90(q,1H),2.82−2.56(m,3
H),2.42(s,3H),2.11(br.s,1
H),1.80−1.65(m,2H)1.17(t,
J=7.0Hz,3H),1.11(t,J=7.0H
z,3H)。
【0225】実施例27の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(2−メトキシ−5−トリフルオロメト
キシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−ア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミ
ド 構造式:
【0226】
【化47】 mp:122.0〜125.0℃ IR(KBr)cm−1:3450,1634,149
9,1465,1454,1252,1153,103
1,752,704,604。
【0227】NMR(270MHz,CDCl):δ
7.36−6.99(m,10H),6.66(d,J
=9.2Hz,1H),6.55(d,J=2.6H
z,1H),4.48(d,J=12.Hz,1
H),3.70−3.47(m,4H),3.56
(s,3H),3.33−3.05(m,5H),2.
91(dd,J=4.0,7.9Hz,1H),2.8
5−2.58(m,3H),2.11(br.s,1
H),1.90−1.55(m,2H),1.15
(t,J=7.1Hz,3H),1.10(t,J=
7.1Hz,3H)。
【0228】実施例28の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(5−クロロ−2−メトキシベンジルア
ミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0229】
【化48】 mp:190.0〜194.0℃ IR(KBr)cm−1(遊離型):3430,163
1,1486,1449,1247,1025,82
1,751,701,693。
【0230】NMR(270MHz,CDC(遊離
型)):δ7.58(d,J=6.9Hz,2H),
7.40−7.19(m,7H),7.14(dd,J
=2.5,8.9Hz,1H),6.63(d,J=
8.9Hz,2H),5.24(br.s,1H),
4.49(d,J=11.9Hz,1H),3.85−
3.06(m,12H),3.47(s,3H),2.
24(br.s,1H),2.15−1.90(m,2
H),1.23(t,J=7.2Hz,3H),1.0
2(t,J=7.2Hz,3H)。
【0231】実施例29の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(5−t−ブチル−2−メトキシベンジ
ルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0232】
【化49】 mp:180.0〜183.0℃ IR(KBr)cm−1(遊離アミン):3450,1
630,1500,1457,1450,1250,7
51,702。
【0233】NMR(270MHz,CDCl(遊離
アミン)):δ7.36−7.03(m,10H),
6.89(d,J=2.6Hz,1H),6.64
(d,J=8.8Hz,1H),4.52(d,J=1
2.1Hz,1H),3.71−3.48(m,4
H),3.52(s,3H),3.35−3.03
(m,5H),2.98(dd,J=4.0,7.7H
z,1H),2.91−2.60(m,3H),2.1
9(br.s,1H),1.87−1.75(m,2
H),1.27(s,9H),1.16(t,J=7.
3Hz,3H),1.11(t,J=7.3Hz,3
H)。
【0234】実施例30の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボン酸・二塩酸塩 構造式:
【0235】
【化50】 mp:170.0〜175.0℃ IR(KBr)cm−1(塩酸塩):3420,172
5,1490。
【0236】NMR(270MHz,CDCl(遊離
アミン)):δ7.40−7.10(m,11H),
6.75(br s,1H),6.41(d,J=8.
4Hz,1H),4.40(d,J=11.7Hz,1
H),4.05(br s,1H),3.48(s,3
H),3.60−3.40(m,2H)、3.34−
2.50(m,8H),2.38(s,3H),1.9
5−1.56(m,2H)。
【0237】実施例31の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(5
−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0238】
【化51】 mp:247℃ IR(KBr)cm−1(塩酸塩):3310,168
5,1505。
【0239】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.35−7.00(m,11H),6.6
6(d,J=8.4Hz,1H),6.57(d,J=
2.2Hz,1,H),5.39(br s,2H),
4.48(d,J=12.1Hz,1H),3.70−
3.64(m,1H),3.63(d,J=12.8H
z,1H),3.55(3H,s),3.20(d,J
=12.8Hz,1H),3.19−2.93(m,4
H),2.83−2.60(m,2H),2.49−
2.42(m,2H),1.95−1.81(m,1
H),1.60−1.50(m,1H),1.20
(d,J=6.6Hz,3H),1.18(d,J=
6.6Hz,3H)。
【0240】実施例32の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(5
−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミノ)一6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボン酸・二塩酸塩 構造式:
【0241】
【化52】 mp:150.0〜155.0℃ IR(KBr)cm−1(塩酸塩):3400,173
0,1510。
【0242】NMR(270MHz,CDCl(遊離
アミン型)):δ7.36−7.00(m,11H),
6.63(d,J=8.8Hz,1H),6.57
(d,J=1.8Hz,1H),4.47(d,J=1
2.4Hz,1H),4.00(br s,1H),
3.51(s,3H),3.70−3.45(m,2
H),3.40−2.40(m,8H),2.00−
1.55(m,2H),1.19(d,J=6.9H
z,3H),1.18(d,J=6.9Hz,3H)。
【0243】実施例33の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0244】
【化53】 mp:220.0〜225.0℃ IR(KBr))cm−1(塩酸塩):3300,32
00,1685,1495 。
【0245】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.34−7.06(m,11H),6.7
2(d,J=2.6Hz,1H),6.67(d,J=
8.4Hz,1H),5.48(br s,2H),
4.45(d,J=12.1Hz,1H),3.80−
3.64(m,1H),3.62−3.50(m,4
H),3.28−2.95(m,6H),2.63−
2.76(m,1H),2.57−2.45(m,1
H),2.42(s,3H),1.95−1.50
(m,2H)。
【0246】実施例34の合成図
【0247】
【化54】 化合物63(0.30g,0.77mmol)、4−メ
トキシベンジルアミン(0.12ml,0.89mmo
l)およびCSA(樟脳スルホン酸)(9.2mg,
0.04mmol)の乾燥トルエン溶液(5.0ml)
を撹拌しながら、脱水条件下で一晩加熱還流した。溶媒
を減圧下で除去した。得られた粗イミン(化合物64
は、さらに精製することなく次工程に用いられた。粗イ
ミンの乾燥THF(1.0ml)溶液を、NaBH(O
Ac)(0.41g,1.93mmol)の酢酸溶液
(8.0ml)に室温で添加し、室温で8時間撹拌し
た。混合溶液を減圧濃縮した。残渣をNaOHで塩基性
に調整した後、塩化メチレンで抽出した。合わせた有機
層をブラインで洗浄した後、KCOで乾燥した。濃
縮して得られた淡黄色粘質油状物(0.52g)をシリ
カゲルクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール
=100:1)で精製してendo異性体を微量含む標
題化合物(無色粘質油状物)を得た。その油状物をイソ
プロパノールから再結晶させて無色結晶の純粋な標題化
合物65(65.5mg,収率17%)を得た。
【0248】実施例34の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(4−メトキシベンジルアミノ)−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0249】
【化55】 mp:131.0〜133.0℃(イソプロパノール) IR(nujol)cm−1(遊離型):3380
(m),1645(s),1610(m),1510
(s),1243(s),1030(s),810
(m),750(m),745(m),710(m),
690(m)。
【0250】NMR(270MHz,CDCl):δ
7.43−7.15(m,9H),7.15−7.04
(m,1H),6.68(d,J=8.8Hz,2
H),6.50(d,J=8.8Hz,2H),4.4
3(d,J=12.1Hz,1H),3.78(s,3
H),3.77−3.62(m,1H),3.56
(d,J=13.0Hz,1H),3.56−3.44
(m,1H),3.16(d,J=13.0Hz,1
H),3.35−3.04(m,6H),2.84(d
d,J=4.0,7.7Hz,1H),2.80−2.
65(m,1H),2.59(dd,J=8.6,8.
6Hz,1H),2.08(br.s,1H),1.8
6−1.68(m,2H),1.63(br.s,1
H),1.15(t,J=7.1Hz,3H),1.1
1(t,J=7.1Hz,3H)。
【0251】実施例35,36および37の合成図
【0252】
【化56】 (3R,4S,5S,6S)−5−(2−メト
キシ−5−メチルチオペンジルアミノ)−6−ジフェニ
ルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−
3−カルボン酸(実施例30の化合物,0.40g,
0.65mmol)の10%−塩酸/メタノール(5m
l)溶液を2時間加熱還流した。室温まで冷却後、溶媒
を除去した。残渣に重曹水を添加してpH=8にして、
有機層を酢酸エチル(2×70ml)で抽出した。合わ
せた抽出液をブラインで洗浄した後、MgSOで乾燥
し、さらに減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製して
化合物66(0.20g,収率56%)を得た。
【0253】実施例35の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボン酸メチル 構造式:
【0254】
【化57】 mp:70〜73℃ IR(KBr)cm−1:3440,2950,173
0,1495。
【0255】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.05−7.30(m,11H),6.7
2(d,J=2.2Hz,1H),6.65(d,J=
8.4Hz,1H),4.43(d,J=12.1H
z,1H),3.71(s,3H),3.55(s,3
H),3.52−3.65(m,3H),3.24
(d,J=13.2Hz,1H),2.92−3.20
(m,4H),2.43−2.66(m,3H),2.
42(s,3H),1.75−1.92(m,1H),
1.32−1.50(m,1H)。
【0256】LiAlH(12mg,0.39mmo
l)のエーテル(5ml)懸濁液に化合物66(66m
g,0.13mmol)を0℃で添加して、室温で1時
間撹拌した。重曹水(2滴)および酢酸エチル(20m
l)を添加して15分間撹拌した。有機層を分離して、
MgSOで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた粗生
成物を10%−塩酸/メタノールで処理して、化合物
(43mg,収率55%)を得た。
【0257】実施例36の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−3−ヒド
ロキシメチル−5−(2−メトキシ−5−メチルチオベ
ンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン・二塩酸塩 構造式:
【0258】
【化58】 mp:178〜182℃ IR(KBr)cm−1:3400,1575,149
5。
【0259】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.34−7.07(m,11H),6.7
3(d,J=2.2Hz,1H),6.64(d,J=
8.4Hz,1H),4.45(d,J=12.1H
z,1H),3.54(s,3H),3.76−3.5
2(m,5H),3.20(d,J=12.8Hz,1
H),3.20−3.10(m,1H),2.98−
2.86(m,2H),2.60−2.47(m,1
H),2.42(s,3H),2.30−2.19
(m,2H),2.00−1.72(m,2H),1.
39−1.30(m,1H)。
【0260】化合物66(141mg,0.25mmo
l)の乾燥メタノール(3ml)溶液に60%NaH
(20mg,0.50mol)を室温で加えた。その混
合液を50℃で2時間加熱した。溶媒を除去して酢酸エ
チル(100ml)で抽出した。有機層をブラインで洗
浄した後、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を
シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
=1:1)で精製して化合物68(28mg,収率20
%)を得た。
【0261】実施例37の化合物 名称:(3R,4R,5R,6R)−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボン酸メチル・二酸塩 構造式:
【0262】
【化59】 mp:144〜147℃ IR(KBr)cm−1:3420,1730,149
5。
【0263】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.29−7.05(m,11H),6.7
4(d,J=2.2Hz,1H),6.61(d,J=
8.4Hz,1H),4.41(d,J=12.1H
z,1H),3.84(dd,J=7.3及び12.1
Hz,1H),3.72−3.62(m,1H),3.
68(s,3H),3.48(s,3H),3.58−
3.49(m,2H),3.31(dt,J=2.7及
び13.6Hz,1H),3.15(d,J=13.6
Hz,1H),2.87−2.75(m,2H),2.
70−2.62(m,1H),2.60−2.48
(m,2H),2.41(s,3H),2.11−1.
97(m,1H)。
【0264】実施例38の化合物は、実施例15の化合
物と同様の方法で合成された。
【0265】実施例38の化合物 名称:(2R,4R,5R,6R)−N,N−
ジメチル−5−(2−メトキシ−5−メチルチオベンジ
ルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0266】
【化60】 mp:156〜158℃ IR(KBr)cm−1:3450,2920,164
5,1495。
【0267】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.36−6.98(m,11H),6.7
4(d,J=2.6Hz,1H),6.63(d,J=
8.4Hz,1H),4.51(d,J=12.1H
z,1H),3.55(d,J=13.2Hz,1
H),3.52−3.49(m,1H),3.49
(s,3H),3.35(d,J=8.4Hz,1
H),3.21(d,J=13.2Hz,1H),3.
19−3.00(m,1H),2.97−2.92
(m,1H),2.79(s,3H),2.66−2.
59(m,1H),2.41(s,3H),2.20−
2.10(m,1H),2.17(s,3H),1.8
2−1.67(m,1H),1.48−1.30(m,
2H)。
【0268】実施例39の化合物は、実施例9の化合物
と同様の方法で合成された。
【0269】実施例39の化合物 名称:(2R,4R,5R,6R)−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−2−カルボン酸・二塩酸塩 構造式:
【0270】
【化61】 mp:162〜167℃ IR(KBr)cm−1:3430,1740,149
5。
【0271】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.36−7.25(m,10H),7.1
4(dd,J=2.6及び8.4Hz,1H),6.7
1(d,J=2.6Hz,1H),6.67(d,J=
8.4Hz,1H),4.65(d,J=12.1H
z,1H),4.26(dd,J=8.4及び12.1
Hz,1H),3.79−3.67(m,1H),3.
53(s,3H),3.50−3.20(m,3H),
3.10−2.80(m,1H),2.70−2.57
(m,1H),2.42(s,3H),2.33−2.
15(m,1H),1.72−1.60(m,1H)。
【0272】実施例40,41および42の化合物は実
施例19および20と同じ製法によって合成された。
【0273】実施例40の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N−メト
キシ−N−メチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル
アミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0274】
【化62】 mp:174〜176℃ IR(KBr)cm−1:3415,2945,165
8,1504,1454,1436,1391,123
2,1041,711。
【0275】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.05−7.35(m,10H),6.6
7(dd,J=8.8,2.9Hz,1H),6.60
(d,J=8.8Hz,1H),6.42(d,J=
2.9Hz,1H),4.52(d,J=12.1H
z,1H),3.73(s,3H),3.67(s,3
H),3.47(s,3H),3.20(s,3H),
2.80−3.83(m,8H),2.60−2.71
(m,1H),2.36(br,1H),1.25−
1.85(m,2H)。
【0276】実施例41の化合物 名称:(3R,4S,5R,6R)−N−エチ
ル−5−(2,5一ジメトキシベンジルアミノ)−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0277】
【化63】 mp:248〜249℃ IR(KBr)cm−1:3480,3430,325
0,3195,2975,1675,1594,150
6,1453,1436,1238,712。
【0278】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.03−7.39(m,10H),6.6
0−6.75(m,2H),6.41(d,J=2.2
Hz,1H),5.44(br,1H),4.40
(d,J=12.5Hz,1H),3.53−3.81
(m,2H),3.74(s,3H),3.59(s,
3H),2.91−3.33(m,8H),2.62−
2.74(m,1H),2.22(br,1H),1.
76−1.90(m,1H),1.25−1.42
(m,1H),1.12(t,J=7Hz,3H)。
【0279】実施例42の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N
(3−オキサ−1,5−ペンチレン)−5−(2,5−
ジメトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−
1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボ
キサミド 構造式:
【0280】
【化64】 mp:164〜165℃ IR(KBr)cm−1:2935,1645,149
8,1450,1432,1268,1232,111
2,1048,1023,704。
【0281】NMR(270MHz,CDCl):δ
7.05−7.36(m,10H),6.68(dd,
J=8.8,2.9Hz,1H),6.62(d,J=
8.8Hz,1H),6.36(d,J=2.9Hz,
1H),4.51(d,J=12.1Hz,1H),
3.73(s,3H),3.48(s,3H),3.0
0−3.80(m,13H),2.89(dd,J=
7.7,4.1Hz,1H),2.57−2.86
(m,3H),2.08(br,1H),134−1.
83(m,2H)。
【0282】実施例43の化合物 名称:(2R,4R,5R,6R)−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ[2.2.2]オク
タン−2−カルボン酸メチル 二塩酸塩 実施例43の化合物は実施例35と同じ製法によって合
成された。
【0283】構造式:
【化65】
【0284】mp:132〜136℃ IR(KBr)cm−1:3440,1720,149
5。
【0285】NMR(270MHz,CDCl遊離
型):δ7.34−7.03(m,11H),6.74
(d,J=2.6Hz,1H),6.65(d,J=
8.4Hz,1H),4.54(d,J=11.7H
z,1H),3.69−3.47(m,3H),3.6
0(s,3H),3.54(s,3H),3.20
(d,J=13.2Hz,1H),3.12−2.96
(m,1H),2.90(dd,J=4.0及び8.1
Hz,1H),2.70−2.56(m,1H),2.
42(s,3H),2.23−2.10(m,2H),
1.95−1.80(m,1H),1.73−1.60
(m,1H),1.32−1.20(m,1H)
【0286】実施例44の化合物 名称:(2R,4R,5R,6R)−6−ジフ
ェニルメチル−2−ヒドロキシメチル−5−(2−メト
キシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−1−アザビシ
クロ[2.2.2]オクタン 二塩酸塩 実施例44の化合物は実施例36と同じ製法によって合
成された。
【0287】構造式:
【化66】
【0288】mp:148〜152℃ IR(KBr)cm−1:3420,3200,149
5,1250。
【0289】NMR(270MHz,CDCl遊離
型):δ7.40−6.96(m,11H),6.76
(d,J=2.6Hz,1H),6.65(d,J=
8.4Hz,1H),4.61(d,J=12.1H
z,1H),3.63−3.37(m,4H),3.5
1(s,3H),3.23(d,J=13.2Hz,1
H),3.04−2.90(m,3H),2.60−
2.47(m,1H),2.41(s,3H),2.1
0−1.75(m,3H),2.72−2.58(m,
1H),1.12−0.98(m,2H)。
【0290】実施例45の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N−エチ
ル−5−(2,5−ジメトキシベンジルアミノ)−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ[2.2.2]オ
クタン−3−カルボキサミド 実施例45の化合物は実施例41と同じ製法によって合
成された。
【0291】構造式:
【化67】
【0292】IR(KBr)cm−1:2940,16
45,1498,1463,1451,1228,10
47,703。
【0293】NMR(270MHz,CDCl遊離
型):δ7.39−7.06(m,10H),6.80
−6.65(m,2H),6.38(d,J=2Hz,
1H),5.39(br,1H),4.48(d,J=
12Hz,1H),3.74(s,3H),3.55
(s,3H),3.84−2.50(m,11H),
2.22(br,1H),1.86−1.44(m,2
H)。
【0294】実施例46の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
(3−チア−1,5−ペンチレン)−5−(2,5−ジ
メトキシベンジルアミノ)−6−ジフエニルメチル−1
−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−カルボキ
サミド 実施例46の化合物は実施例19と同じ製法によって合
成された。
【0295】構造式:
【化68】
【0296】mp:185〜188℃ IR(KBr)cm−1:2930,1645,149
7,1450,1429,1285,1264,123
0,1218,1204,1184,1046,102
3,802,754,703。
【0297】NMR(270MHz,CDCl):δ
7.36−7.04(m,10H),6.70−6.5
9(m,2H),6.36(d,J=3Hz,1H),
4.52(d,J=12Hz,1H),4.18(b
r,2H),3.72(s,3H),3.48(s,3
H),3.87−3.43(m,4H),3.35−
2.47(m,11H),2.11(br,1H),
1.84−1.54(m,2H)。
【0298】実施例47の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
(3−チア−1,5−ペンチレン)−5−(2,5−ジ
メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1
−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−カルボキ
サミド−S−オキシド
【0299】(3R,4S,5S,6S)−
N,N一(3−チア−1,5−ペンチレン)−5−
(2,5−ジメトキシペンジルアミノ)−6−ジフェニ
ルメチル−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−
3−カルボキサミド(実施例46の化合物,170m
g,0.3mmol)、過ヨウ素酸ナトリウム(60m
g,0.3mmol)および水(4ml)の混合物を室
温で、2時間撹拌した。その混合物を重曹で塩基性に調
整した後、塩化メチレン(2×20ml)で抽出し、さ
らに乾燥、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルク
ロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール=10:
1)で精製し、エタノール(10ml)から再結晶させ
て標題化合物(70mg,収率40%)を得た。
【0300】構浩式:
【化69】
【0301】mp:235〜239℃ IR(KBr)cm−1:3445,2930,164
2,1500,1468,1450,1428,122
7,1180,1046,1013,748,704。
【0302】NMR(270MHz,CDCl):δ
7.40−7.07(m,10H),6.72−6.6
1(m,2H),6.35(d,J=3Hz,1H),
4.67−4.30(m,3H),3.74(s,3
H),3.51(s,3H),4.14−3.12
(m,4H),3.00−2.54(m,11H),
2.11(br,1H),1.85−1.55(m,2
H)。
【0303】実施例48の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
(3−チア−1,5−ペンチレン)−5−(2,5−ジ
メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1
−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−カルボキ
サミド−S,S−ジオキシド
【0304】(3R,4S,5S,6S)−
N,N−(3−チア−1,5−ペンチレン)−5−
(2,5−ジメトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニ
ルメチル−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−
3−カルボキサミド(実施例46の化合物)の二塩酸塩
(遊離型として200mg,0.35mmol)、ポタ
シウムペルオキシモノサルフェート(2KHSO・K
HSO・KSO,620mg,1mmol)、メ
タノール(3ml)および水(3ml)の混合物を室温
で5時間撹拌した。その混合物を重曹で塩基性にした
後、塩化メチレン(20ml)で抽出し、さらに乾燥、
濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラ
フィー(塩化メチレン;メタノール=10:1)で精製
し、さらにエタノール(50ml)で再結晶させること
により標題化合物(190mg,収率90%)を得た。
【0305】構浩戎:
【化70】
【0306】mp:252〜254℃ IR(KBr)cm−1:3435,1648,150
0,1317,1283,1229,1129。
【0307】NMR(270MHz,CDCl):δ
7.40−7.07(m,10H),6.73−6.6
1(m,2H),6.32(d,J=3Hz,1H),
4.52(d,J=12Hz,1H),4.48−4.
30(m,2H),3.74(s,3H),3.48
(s,3H),3.90−2.55(m,15H),
2.02(br,1H),1.83−1.46(m,2
H)。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 置換3−アミノキヌクリジンP物質拮
抗剤
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中Ar,ArおよびArはそれぞれ独立に置
換されていてもよいアリールであり;Xは置換されてい
てもよい炭素数が1〜6のアルコキシ、置換されていて
もよいアリール、CONR,CO,CHR
OR,CHRNR,CORまたはCON
ORであり;R,RおよびRはそれぞれ独
立に水素、置換されていてもよい炭素数が1〜6のアル
キル、置換されていてもよい炭素数が1〜6のアルコキ
シ、置換されていてもよい炭素数が3〜8のシクロアル
キル、置換されていてもよい炭素数が1〜5の複素環基
または置換されていてもよいアリールであり;Yは置換
されていてもよい炭素数が1〜6のアルキル、置換され
ていてもよい炭素数が2〜6のアルケニルまたは置換さ
れていてもよい炭素数が3〜8のシクロアルキルであ
り;nは0〜6であり;X(CHはキヌクリジン
環の4,5または6位に置換され;Yはキヌクリジン環
の4または6位に置換される。)および、その薬剤学的
に許容される塩。
【化2】 (式中のすべての記号は請求項1で定義したとおりであ
る。)
【化3】 (式中のすべての記号は請求項1で定義したとおりであ
る。)
【化4】 (式中Rは、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル、炭素
数2〜6のアルケニル、炭素数1〜6のアルコキシ、炭
素数1〜6のアルキルチオ、炭素数1〜6のアルキルス
ルフィニル、炭素数1〜6のアルキルスルホニル、炭素
数が1〜6のアルキルスルホニルアミノ、炭素数が各々
1〜6のN−アルキルスルホニルアミノ、炭素数が各々
1〜6のジアルキルアミノ、炭素数1〜6のハロゲン置
換アルキルまたは炭素数1〜6のハロゲン置換アルコキ
シであり;nは0〜6であり;Xは請求項1で定義した
通りである。)
【化5】
【化6】
【化7】 (式中X′はフェネチルまたは−CORであり;R
は、水酸基、−N−モルホリノ、−N−4−チアモルホ
リノ、または−NRであり;R、Rは各々独
立に水素、炭素数1〜4のアルキル、または炭素数1〜
4のアルコキシであり;Zは酸素またはエチレンジオキ
シであり;Qはベンジリデンまたはベンツヒドリルであ
り;X′はキヌクリジン環の4−、5−、6−位に置換
している。)
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、医化学および化学療法の
分野の人々に興味を持たれる新規かつ有用なキヌクリジ
ン誘導体に関する。より詳細には、本発明は、P物質に
対する拮抗作用の点で特に有用な置換3−アミノキヌク
リジンおよびその医薬上容認できる塩に関する。そのた
め、これらの化合物は胃腸障害、中枢神経系障害、炎症
性疾患、ぜん息、疼痛または偏頭痛の治療に用いられ
る。また、本発明は、新しい治療方法もその範囲に包含
するものである。
【0002】
【従来の技術】E.J.Warawaは、米国特許第
3,560,510号において、ある種の3−アミノ−
2−ベンズヒドリルキヌクリジンは、中間体にあたる対
応する非置換3−ベンジルアミノ体と共に利尿剤として
有効であることを開示している。また、E.J.War
awaらは、Journal of Medicina
lChemistry,Vol.18,p.587(1
975)において、この研究を同系列の他のもの、すな
わち、3−アミノ部分がエチルアミノ、β−フェニルエ
チルアミノ、β−イソプロピルアミノ、2−フルフリル
アミノの何れかであって、いかなる場合にもフェニル基
自体は置換されてなく、2−ベンズヒドリル基は必ず対
称的に置換されている(あるいは置換されていない)も
の、にも拡大している。
【0003】しかし上記文献ではこれらの化合物の何れ
かでもP物質拮抗体として有効であることを教示または
示唆しているものはない。
【0004】P物質は、タキキニンに属するペプチドで
あって、天然に存在するウンデカペプチドである。タキ
キニンの名称がついたのは、平滑筋組織に対する刺激作
用が速効性であるためである。より具体的に述べると、
P物質は哺乳動物において生成される薬理学的に活性な
ニューロペプチドであり(消化管から最初に単離され
た)、D.F.Veberらの米国特許第4,680,
283号に示されているように、特徴的なアミノ酸配列
を有する。多くの疾病に関する病理において、P物質そ
の他のタキキニンが広範囲に関わっていることは、十分
判明している。例えば、最近になってP物質が疼痛また
は偏頭痛の伝達に関係する(B.E.B.Sandbe
rgら,Journal of Medicinal
Chemistry,Vol.25,P.1009(1
982)参照)他、不安症や精神分裂症のような中枢神
経系障害、ぜん息等の呼吸器疾患およびリウマチ性関節
炎等の炎症性疾患、潰瘍性大腸炎およびクローン病のよ
うな胃腸障害および胃腸管の疾病などにも関係すること
が報告された(D.Regoli“Trends in
Cluster Headache”,F.Sicu
teriら編,Elsevier Scientefi
c Publishers,Amsterdam,19
87,pp.85〜95参照)。
【0005】ここ数年来、上に挙げたような障害や疾病
をより有効に治療することを目的に、P物質を初めとす
るタキキニンペプチドに対する拮抗体となるペプチド様
物質を開発する努力がなされてきた。このような物質は
ペプチド様の性質があるために代謝されやすく、実際的
な治療薬として疾病の治療に用いるには安定性を欠くと
いう問題がある。これに対して本発明の非ペプチド拮抗
体にはこのような問題がなく、上で述べた従来のものに
比べて代謝的にはるかに安定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、P物質
の拮抗剤として有用な化合物を提供しようとするもので
あり、さらに、以下に記載する一連の化合物を合成しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の式で表
わされる新規な3−アミノキヌクリジン誘導体を提供す
るものである。
【0008】
【化8】 (式中Ar,ArおよびArはそれぞれ独立に置
換されていてもよいアリールであり;Xは置換されてい
てもよい炭素数が1〜6のアルコキシ、置換されていて
もよいアリール、CONR,CO,CHR
OR,CHRNR,CORまたはCON
ORであり;R,RおよびRはそれぞれ独
立に水素、置換されていてもよい炭素数が1〜6のアル
キル、置換されていてもよい炭素数が1〜6のアルコキ
シ、置換されていてもよい炭素数が3〜8のシクロアル
キル、置換されていてもよい炭素数が1〜5の複素環基
または置換されていてもよいアリールであり;Yは置換
されていてもよい炭素数が1〜6のアルキル、置換され
ていてもよい炭素数が2〜6のアルケニルまたは置換さ
れていてもよい炭素数が3〜8のシクロアルキルであ
り;nは0〜6であり;X(CHはキヌクリジン
環の4,5または6位に置換され;Yはキヌクリジン環
の4または6位に置換される。)上記式中において、
「ハロゲン」はフッ素、塩素、臭素およびヨウ素由来の
基を意味するものである。
【0009】「アルキル」は一価の直鎖状炭化水素およ
び分枝鎖状炭化水素の基を表す用語として用いられてお
り、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、t−ブチル等を包含するが、こ
れらに限定されるものではない。
【0010】「アルケニル」は二重結合を持つ一価の直
鎖状炭化水素および分枝鎖状炭化水素の基を表す用語と
して用いられており、エテニル、1−および2−プロペ
ニル、2−メチル−1−プロペニル、1−および2−ブ
テニル等を包含するが、これらに限定されるものではな
い。
【0011】「アルコキシ」は−OR(Rはアルキル
基)を表す用語として用いられており、メトキシ、エト
キシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イ
ソブトキシ、t−ブトキシ等を包含するが、これらに限
定されるものではない。
【0012】「アルキルチオ」は−SR(Rはアルキル
基)を表す用語として用いられており、メチルチオ、エ
チルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−
ブチルチオ、イソブチルチオ、t−ブチルチオ等を包含
するが、これらに限定されるものではない。
【0013】「シクロアルキル」は環状炭化水素基を表
す用語として用いられており、シクロプロピル、シクロ
ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等を包含する
が、これらに限定されるものではない。
【0014】上記アルキル、アルコキシ、アルケニル、
アルキルチオおよびシクロアルキル上の置換基としては
ハロゲン、ニトロ、シアノ等が挙げられ、それらの置換
体としてトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ等
を包含するが、これらに限定されるものではない。
【0015】「アリール」は芳香族基を表す用語として
用いられており、フェニル、ナフチル、ピリジル、キノ
リル、チエニル、フリル、フェノキシフェニル、オキサ
ゾール、テトラゾール、チアゾール、イミダゾール、ピ
ラゾール等を包含するが、これらに限定されるものでは
ない。
【0016】Ar,ArおよびArで表されるア
リール基上の置換基の中には、ハロゲン、炭素数が1〜
4のアルキル、炭素数が1〜4のアルコキシ、炭素数が
1〜4のアルキルチオ、炭素数が1〜4のアルキルスル
フィニル、炭素数が1〜4のジアルキルアミノ、トリフ
ルオロメチル、トリフルオロメトキシ等を包含するが、
これらに限定されるものではない。
【0017】「複素環基」はピロリジノ、ピペリジノ、
モルホリノ、ピペラジニル、チアモルホリノ等を包含す
るが、これらに限定されるものではない。
【0018】上記複素環基上の窒素原子および硫黄原子
における置換基としては酸素および炭素数が1〜4のア
ルキル等を包含するが、これらに限定されるものではな
い。前記式の化合物のあるものは、酸塩の形であっても
よい。医薬的に容認できる酸塩は、非毒性の塩を形成す
ることのできる酸の塩である。
【0019】本発明は、哺乳動物の胃腸障害、中枢神経
系障害、炎症性疾患、ぜん息、疼痛および偏頭痛の治療
に用いられる医薬組成物を包含するものであって、前記
式の化合物またはその医薬的に容認できる塩と、医薬的
に容認できる担体または希釈剤とからなるものである。
【0020】本発明はまた、哺乳動物のP物質拮抗剤と
して用いられる医薬組成物を包含するものであって、前
記式の化合物またはその医薬的に容認できる塩と、医薬
的に容認できる担体とからなるものである。
【0021】本発明の新規な化合物は、下記の方法によ
って製造することができる。
【0022】一般的合成図
【0023】
【化9】 合成に関する一般的説明 特許請求の範囲の請求項1の化合物は、種々の方法で合
成される。前記合成図においてAr,ArおよびA
は前に定義したとおりであり、WおよびW′は、そ
れぞれ前記式(A)および(B)における−(CH
XまたはY、もしくはそれらの合成等価体であり、P
およびQはそれぞれ保護基である。
【0024】置換キヌクリジン−3−オン(i)は、置
換イソニコチン酸塩から、Org.Synth.Col
l.Vol.V,989(1973)に記載されている
非置換キヌクリジン−3−オンの製造方法と同様にして
製造することができる。たとえば、5−メチル−、5−
メトキシカルボニル−および5−ジエチルアミノカルボ
ニル−キヌクリジン−3−オンはこの方法ですでに合成
されている(J.Chem.Soc.Perkin T
rans.,1,409(1991))。
【0025】
【化10】 キヌクリジン−3−オン(i)の2位に、J.Med.
Chem.18,587(1975)に記載の方法によ
って、ベンズヒドリルまたはこれと同等の基が導入され
る。化合物(i)は、水酸化ナトリウムのような塩基性
触媒の存在下にプロトン系溶媒(たとえばエタノール)
中で芳香族アルデヒド(ArCHO)と加熱還流する
ことによって、アルドール縮合させて2−ベンジリデン
化合物(ii)に変換する。
【0026】もう1つのアリール基(Ar)は、テト
ラヒドロフラン、エーテルまたはトルエンのような非プ
ロトン系溶媒中のグリニヤール反応によって導入され
る。1,4−付加生成物の収率を改善するために、臭化
第1銅またはヨウ化第1銅のようなハロゲン化第1銅を
触媒量添加するとよい結果が得られる。反応は、通常−
78〜0℃のような低温で行なう。また、トリメチルシ
リルクロリド、HMPAおよびCuBr−DMSを使用
すると、選択性が改善される場合もあることがクワジマ
等によって報告されている(Tetrahedron,
45,349(1989))。また、得られた化合物
(iii)を酸による加水分解により相当するカルボン
酸に変換することができ、さらにそれを通常用いられる
方法でアルキル化することによって別のアミドに変換す
ることができる。
【0027】
【化11】 化合物(iii)は、別々の2つの経路によって特許請
求の範囲に記載された化合物(vi)に変換される。第
1の経路は、キヌクリジンの3位にアリールメチルアミ
ノ基(ArCHNH−)を直接導入するものであ
る。この変換は、まず、(iii)と対応するベンジル
アミンからイミンを形成する。この反応は、多くの場
合、酸(たとえばCSA)触媒の存在下に、熱トルエン
中で脱水条件下に行なわれる。次いで、イミンを還元し
て化合物(vi)を得る。この還元は、接触還元によ
り、または、アルミニウム系試薬、ホウ素類、水素化ホ
ウ素類またはトリアルキルシランのような水素化試薬を
用いて行なわれる。多くの場合、トリアルキルボラン
(たとえば9−BBN)またはトリアセトキシ水素化ホ
ウ素ナトリウム(NaBH(OAc))をテトラヒド
ロフラン中室温で30分ないし数日間反応させることに
よってよい結果が得られる。
【0028】第2の経路は、段階的に、まず3−アミノ
化合物(v)に変換し、次いでこれをアルキル化して
(vi)を得る方法である。化合物(iv)は、オキシ
ム、ヒドラゾンまたはイミンのようなイミノ型化合物で
あり、これは、(iii)に対応するQ−NH(たと
えば、ヒドロキシルアミン、N,N−ジメチルヒドラジ
ン、アンモニアまたはベンジルアミン)を反応させるこ
とによって得られる。得られた化合物(iv)は、LA
H、ホウ素系試薬、接触還元またはこれらの組合せのよ
うな種々な還元剤によって還元される。アンモニアから
誘導されたイミンの場合には、ギ酸が還元剤として使用
される。次いで、形成された3−アミノ化合物(v)
は、適当なベンズアルデヒド(ArCHO)を用い
て、通常の還元的アミノ化条件(たとえば、メタノール
中水素化シアノホウ素ナトリウムの存在下:J.Am.
Chem.Soc.,93,2897(1971))で
アリールメチル化される。他の還元剤、たとえば、Na
BH,NaBH(OAc)またはトリアルキルシラ
ンもこの反応に使用できる。
【0029】
【化12】 化合物(vi)のW中に存在する官能基を他の官能基に
変換することができる(W′)。特許請求の範囲に記載
された化合物(ix)のいくつかは以下のようにして得
られる。たとえば、アミド基を含有する基Wを持つ化合
物(vi)は、LAHのような還元剤で処理して対応す
るアミンに変換することができ、また、加水分解によっ
て対応するカルボン酸に変換することができる。得られ
たカルボン酸は、通常の方法によって対応するエステル
に変換することができる。また、エステルまたはカルボ
ン酸を含有する基Wを持つ化合物(vi)は適当な還元
剤(たとえば、LAH)を用いることにより、対応する
ヒドロキシメチルに変換することができる。もしもベン
ジルアミン部分がこのような変換の障害になる場合に
は、ベンジルアミン化合物(vi)のNHを適当な保護
基で保護することが必要である。このような保護基とし
ては、CbzまたはBocが適当である(T.W.Gr
eene,Protective Groups in
Organic Synthesis,J.Wile
yおよびSons(1981)参照)。官能基の変換が
終った後、保護基を通常の方法で脱離させて特許請求の
範囲に記載された化合物(ix)を得る。
【0030】本発明のキヌクリジン化合物は、すべて少
なくとも1個の不斉中心を持っているため、種々の立体
異性体の型または配位のものが得られ得る。したがっ
て、本発明の化合物は、(+)−および(−)−の別々
の光学活性型として、およびラセミまたは(±)−混合
物として存在し得る。また、不斉中心を2個持つ化合物
の場合には、さらにそれぞれの光学異性によるジアステ
レオマーも存在し得る。本発明は、これらすべての型を
その範囲に包含するものである。たとえば、ジアステレ
オマーは、当業者によく知られた方法、たとえば分別結
晶法等によって分離することができ、また、光学活性体
は、ラセミ体を単に分割するのみの、この目的のために
よく知られた有機化学的手法によって得ることができ
る。
【0031】本発明の3−アリールメチルアミノ−2−
ベンズヒドリルキヌクリジン化合物の大部分は塩基性の
化合物であるから、有機または無機の種々の酸と種々の
塩を形成することができる。
【0032】このような塩は、動物に投与するためには
医薬的に容認できるものでなければならないが、実際に
は、医薬的に容認できない塩であっても、キヌクリジン
塩基化合物を反応混合物からそのような塩として単離し
た後にアルカリ性試薬による処理で遊離塩基に戻し、こ
の遊離塩基を医薬的に容認される酸付加塩に転換するこ
ともあり得る。本発明のキヌクリジン塩基化合物の酸付
加塩は、該塩基化合物を実質的に当量の所定鉱酸または
有機酸を用いて水性溶媒中またはメタノール、エタノー
ル等の適当な有機溶媒中で処理することによって容易に
製造することができる。溶媒を注意深く蒸発させると所
望の固体塩が容易に得られる。
【0033】上記のような本発明のキヌクリジン塩基化
合物の医薬的に容認される酸付加塩の製造に使用する酸
としては、非毒性の酸付加塩、すなわち塩酸塩、臭化水
素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩もしくは重硫
酸塩、燐酸塩もしくは酸性燐酸塩、酢酸塩、乳酸塩、ク
エン酸塩もしくは酸性クエン酸塩、酒石酸塩もしくは重
酒石酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、グ
ルコン酸塩、サッカラート、安息香酸塩、メタンスルホ
ン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、
p−トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩(すなわち1,
1′−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフト
エ酸塩))等のような医薬的に容認される陰イオンを含
む塩を形成する酸が挙げられる。
【0034】酸性の性質も有する本発明のキヌクリジン
化合物にあっては、種々の医薬的に容認される陽イオン
と塩基塩を形成することもできる。このような塩の中に
は、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩が含まれる
が、特にナトリウム塩およびカリウム塩を挙げることが
できる。これらの塩は、何れも従来技術で製造できるも
のである。本発明の医薬的に容認される塩基塩の製造に
使用する化学塩基は、上述の酸性キヌクリジン誘導体と
共に非毒性の塩基塩を形成するものとする。このような
非毒性塩基塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウムのような医薬的に容認される陽イオン
から誘導されるものが包含される。これらの塩は、上記
酸性キヌクリジン化合物を所望の医薬的に容認される陽
イオンを含む水溶液で処理した後、得られた溶液を好適
には減圧下で乾固するまで蒸発させて容易に製造でき
る。また、別の方法として、酸性化合物の低級アルカノ
ール溶液と所望のアルカリ金属アルコキシドを混合し、
得られた溶液を上の場合と同じように蒸発乾固させる方
法で製造しても良い。何れの場合でも、化学量論的量の
試薬を用いて反応を完全に行なわせると共に、最終製品
の収率を最大にできるようにするのが望ましい。
【0035】
【発明の効果】本発明の活性キヌクリジン化合物は、優
れたP物質受容体結合作用を示すため、前記P物質の作
用が過剰にあることを特徴とする様々な病状の治療に有
効である。このような病状の中には潰瘍および大腸炎の
ような胃腸障害およびその他の胃腸病、不安症、精神病
等の中枢神経系障害、リュウマチ性関節炎、炎症性腸炎
のような炎症性疾患、ぜん息等の呼吸器疾患の他、偏頭
痛も含めて上記のような病状に伴う疼痛が含まれる。し
たがって、本発明化合物はヒトを含めた噛乳動物の上記
のような病状の抑制および/または治療を行う目的で、
P物質拮抗剤として使用できるものである。本発明の化
合物を抗炎症剤として試験すると、標準的なネズミの足
におけるカラゲニン誘導浮腫試験(C.A.Winte
r等,Proceedings of the Soc
iety of Experimental Biol
ogy and Medicine,Vol.111,
p.544(1962)参照)およびマスタードオイル
誘導血漿漏出試験(F.Lembeck等、Brit.
J.Pharmacol.,105,527(199
2))において優れた作用を示す。
【0036】放射性に標識した式(A)および(B)の
化合物は、薬物代謝速度の研究において、また、人およ
び動物の体内における薬物の結合分析において、研究用
および診断用の手段として有用である。研究の分野で
は、特に放射性リガンド結合分析、自動放射線写真の研
究、および体内における結合の研究に用いられ、また、
診断の分野では、特に人間の脳の中でのP物質受容体の
研究、たとえば病気の状態での上昇/下降調整、および
体内で炎症に関与する組織、たとえば免疫タイプの細胞
または炎症性腸障害等に直接関連する細胞における結合
の研究に用いられる。特に、本発明のキヌクリジン化合
物の放射性標識形としては、置換3−アミノキヌクリジ
ンのトリチウムおよびC14−異性体が用いられる。
【0037】以上に述べた活性キヌクリジン化合物は、
経口、非経口、局所の何れの経路で投与してもよい。一
般にこれらの化合物の最も望ましい投与量は、1日あた
り約2.8mgから約1500mgの間であるが、患者
の体重および症状や個々の投与径路によって当然変動す
る。しかし、体重1kgにつき1日に約0.07mgか
ら約21mgの投与量が最も望ましいと言える。しかし
ながら治療する動物の種類およびその動物の前記薬物に
対する感受性の差異、さらに薬剤の処方のタイプ、投与
を行なう期間および間隔によっても投与量に変動が生じ
てくる。場合によっては前記範囲の下限より低い投与量
が適当なこともあるし、前記範囲より投与量を大きくし
てもそれを1日に何回にも分けて少量ずつ投与すれば有
害な副作用を生じない場合もある。
【0038】本発明の化合物は、前記3つの投与径路の
何れをとっても単独または医薬的に容認できる担体また
は希釈剤と共に投与することができ、またその投与は1
回または何回かに分けて行なうことができる。より具体
的に述べると、本発明の新規治療剤は、様々な種類の投
与形態で投与することができ、例えば各種の医薬的に容
認できる不活性担体と併用して錠剤、カプセル、薬用ド
ロップ、トローチ、硬質キャンディ、粉剤、噴霧剤、ク
リーム、膏薬、坐薬、ゼリー、ジェル、ペースト、ロー
ション、軟膏、水性懸濁液、注射液、エリキシル、シロ
ップ等の形態とすることができる。これらの担体には、
固体希釈剤または賦形剤、無菌水性媒体、各種の非毒性
有機溶媒等が含まれる。また経口投与用の薬剤の場合適
宜に甘味付けおよび/または香味付けを行なっても良
い。一般に本発明の治療上有効な化合物は、約5.0重
量%から70重量%の範囲の濃度の剤型とする。
【0039】経口投与の場合、微晶質セルロース、クエ
ン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、燐酸ジカルシウム、
グリシンのような種々の賦形剤を、澱粉、好適にはとう
もろこし、じゃが芋またはタピオカ芋の澱粉、アルギン
酸およびある種のケイ酸複塩のような種々の崩壊剤、お
よびポリビニルピロリドン、蔗糖、ゼラチン、アラビア
ゴムのような顆粒形成結合剤とともに使用することがで
きる。また、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸
ナトリウム、タルク等の潤滑剤も錠剤形成に非常に有効
であることが多い。同種の固体組成物をゼラチンカプセ
ルに充填して使用することもできる。これに関連して好
適な物質としてラクトースまたは乳糖の他、高分子量の
ポリエチレングリコールを挙げることができる。経口投
与用として水性懸濁液および/またはエリキシルにした
い場合、活性成分を各種の甘味料または香味料、着色料
または染料と併用する他、必要であれば乳化剤および/
または懸濁化剤も併用し、水、エタノール、プロピレン
グリコール、グリセリン等、およびそれらを組み合わせ
た希釈剤と共に使用することができる。
【0040】非経口投与の場合、本発明化合物をゴマ油
または落花生油の何れかに溶解するか、あるいは水性プ
ロピレングリコールに溶解した溶液を使用することがで
きる。水溶液は必要に応じて適宜に緩衝し(好適にはp
H>8)、液体希釈剤をまず等張性にする必要がある。
このような水溶液は静脈内注射に適し、油性溶液は関節
内注射、筋肉注射および皮下注射に適する。これらすべ
ての溶液を無菌状態で製造するには、当業者に周知の標
準的な製薬技術で容易に達成することができる。さら
に、本発明の化合物を皮膚の炎症の治療に使用する場合
局所的に投与することも可能である。この場合は標準的
な医薬慣行によりクリーム、ゼリー、ジェル、ペース
ト、軟膏等の形で局所投与するのが望ましい。
【0041】P物質拮抗体としての本発明化合物の作用
を測定するためには、牛尾組織またはIM−9細胞のP
物質受容部位においてP物質の結合を阻止する能力を、
放射性リガンドを用いて測定する.上述のキヌクリジン
化合物のP物質拮抗作用は、Journal of B
iological Chemistry,Vol.2
58,p.5158(1983)に掲載のM.A.Ca
scieriらの論文に記載されている標準検定法を用
いて評価する。この方法は本質的に、前記単離ウシ組織
またはIM−9細胞のP物質受容部位における放射性に
標識したP物質リガンドの量を50%低減するのに必要
な個々の化合物の濃度を測定することによって、被験化
合物毎に特徴的なIC50値を求めることからなる。
【0042】この試験で、いくつかの好ましい化合物
は、P物質の受容部位結合阻害に関して0.1〜60n
M(ナノモル)の範囲のIC50値を示した。
【0043】本発明化合物の抗炎症作用については上述
の標準的なラットの脚におけるカラゲニン誘導浮腫試験
で証明されている。この試験では、カラゲニンの足底下
注射に応答して雄の白ラット(体重150〜190g)
の後足に生じる浮腫を抑制する割合として抗炎症作用を
測定する。カラゲニンの注射は1%の水溶液として行な
う。次にカラゲニン注射前の足の体積と注射後3時間経
過後の足の体積を測定することにより浮腫の形成を評価
する。カラゲニン注射後3時間の体積増加が個々の反応
となる。薬剤で治療したネズミ(1群あたり6匹)と賦
形剤のみを注射した対照群との間の応答の相違が、フェ
ニルブタゾン等の標準化合物を経口投与で33mg/k
g投与した時に得られる結果と比較して有意のものであ
れば、活性化合物と判断される。
【0044】さらに、本発明の抗炎症作用は上述したL
embeck等の標準的なラットの足におけるマスター
ドオイル誘導血漿漏出試験においても証明されている。
この試験は、マスタードオイルの足甲塗布に応答して、
雌のSDラット(体重100から150g)の後足に生
じる血漿の漏出を抑制する割合により抗炎症作用を測定
するものである。本発明の化合物は、0.1%のメチル
セルロースを含む水溶液に溶解し、マスタードオイルを
塗布する1時間前に経口投与する。エバンスブルー注射
液(50mg/kgを0.02%の牛血清アルブミンを
含む生理食塩水に溶解したもの)を静注後、流動パラフ
ィンにより5%濃度に希釈したマスタードオイルをラッ
トの後足に塗布する。20分後、足を切断し凍結する。
該足を粉砕後エバンスブルーを抽出し比色定量する。本
発明の化合物で処置した群と非処置群との応答の相違
が、統計学的に有意のものであれば、活性化合物と判断
される。
【0045】各種精神障害の治療に用いる神経弛緩剤と
しての本発明化合物の抗精神病作用の測定は、主として
それらの化合物がラットのP物質誘導運動亢進症を抑制
する能力を調べる方法で行なう。この調査は、まずラッ
トに対照化合物または適当な本発明被験化合物を投与し
た後、P物質をカニューレにより脳内注射し、個々のラ
ットの前記刺激に対する運動応答を測定する方法で行な
う。
【0046】
【実施例】本発明の実施例を以下に例示する。しかしな
がら、本発明は、これらの実施例の記載に限定されるも
のではない。核磁気共鳴スペクトル(NMR)は、特に
記載がない場合には270MHzで測定したものであ
り、ピークの位置は、テトラメチルシランからのダウン
フィールド寄りを百万分の1mの単位(ppm)で示し
た。ピークの形は次の記号で示す。
【0047】s:一重、d:二重、t:三重、g:四
重、m:多重、br:広い。
【0048】実施例1、2および3の合成図
【0049】
【化13】 2−クロロイソニコチン酸メチル, イソニコチン酸N−オキシド(50.0g,0.359
mol),5塩化リン(120g,0.576mo
l)およびオキシ塩化リン(160ml,1.72mo
l)を室温で撹拌しながら混合した。混合物を2時間加
熱還流し、1トルの圧力で蒸留して過剰のキオシ塩化リ
ンを除き、次いで真空で蒸発させた。残留物を注意深く
冷却しながら乾燥メタノールを加え、発熱反応させた。
混合物をNaHCOの水溶液を用いて塩基性にし、酢
酸エチルで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、蒸
発により濃縮した。粗生成物を減圧蒸留し、2−クロロ
イソニコチン酸メチル(136〜144℃/36mmH
g,41.6g)を得た。これは、まだ不純物を含有し
ているが(H NMRによれば18%mol)、次工
程に影響はない。
【0050】H NMR(270MHz,CDC
):8.54(br d,J=5Hz,1H),
7.89(br s,1H),7.77(dd,J=
5,1Hz,1H),3,97(s,3H)。
【0051】2−(2−フェニルエチニル)イソニコチ
ン酸メチル, 2−クロロイソニコチン酸メチル(純度100%とし
て19.08g,0.111mol),フェニルアセチ
レン(13.6g,0.133mol),ヨウ化第1銅
(1.00g,5.25mmol)およびトリエチルア
ミン(30ml)を室温で撹拌しながら混合し、この混
合物にビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(I
I)クロリド(2.0g,2.85mmol)を加え
た。反応混合物を7時間加熱還流した。溶媒を蒸発除去
し、残留物をクロマトグラフィー(シリカゲル,10〜
30%酢酸エチル−ヘキサン)にかけ、エーテル−ヘキ
サンから晶出させると2−(2−フェニルエチニル)イ
ソニコチン酸メチル(11.25g,43%)が得ら
れた。
【0052】H NMR(270MHz,CDC
):8.77(br d,J=5Hz,1H),
8.08(m,1H),7.78(dd,J=5,2H
z,1H),7.62(m,2H),7.38(m,3
H),3.98(s,3H)。
【0053】(N−エトキシカルボニルメチル−2−フ
ェネチルピペリジン)−4−カルボン酸メチル, のイソニコチネート(12.75g,53.8mmo
l)を酢酸(18ml)に溶かし、オートクレーブ中
で、PtO(459mg)を用いて50kg/cm
で15時間接触還元した。セライト(Celite)に
通して触媒を除き、トルエンで洗浄した。濾液を濃縮し
て、ピペリジン異性体のシス/トランス混合物を得た
(16.36g,5:1)。
【0054】この粗生成物とブロム酢酸エチル(10.
8g,64.7mmol)とをトルエン(150ml)
に溶かし、得られた溶液中にKCO(15g,10
9mmol)を懸濁した。混合物を5時間加熱還流し、
NHCl水溶液を加えて反応を停止させた。得られた
混合物を酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、Na
SOで乾燥した。溶媒を蒸発させるとのシス/ト
ランス異性体の混合物が得られた(18.91g)。
【0055】H NMR(270MHz,CDC
),−シス(低極性,メジャー)異性体:7.3
1−7.16(m,5H),4.14(quart,J
=7Hz,2H),3.69(s,3H),3.47
(d,J=17Hz,1H),3.39(d,J=17
Hz,1H),3.00(m,1H),2.77−2.
53(m,4H),2.38(tt,J=12,4H
z,1H),2.03(m,1H),1.96−1.6
4(m,3H),1.52(quart,J=12H
z,2H),1.25(t,J=7Hz,3H):
トランス(高極性,マイナー)異性体:3.36(d,
J=17Hz,1H),3.29(d,J=17Hz,
1H)。
【0056】6−フェネチルキヌクリジン−3−オン,
カリウムt−ブトキシドとトルエン(50ml)の混合
物を加熱還流させた中に、トルエン(100ml)に溶
かしたの粗混合物を少しずつ加えた。添加に3時間か
かり、ついで、得られた混合物をさらに1時間加熱し
た。6N HClで反応を停止させ、溶媒を蒸発除去し
た。残留物に12N HCl(40ml)を加え、混合
物を120℃に一夜加熱した。反応混合物を濃縮すると
望ましくない成分が固体となるのでこれを濾過して除い
た。濾液をNaOHとNaHCOによりpH8.5に
なるまで塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を
ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を蒸
発させて、のジアステレオマー混合物を得た
(8.36g)。この試料のH NMR解析によっ
て、(α−フェネチル;高極性)と(β−異性体;
低極性)の2:1混合物の存在が確認された。
混合物をクロマトグラフィー(シリカゲル,50〜70
%酢酸エチル−ヘキサン)にかけて、に富んだ部分
(0.68g,8:1)、に富んだ部分(0.58
g,1:10)および分離できない部分(5.24g)
を得た。
【0057】H NMR(270MHz,CDC
),:7.32−7.17(m,5H),3.4
7(d,J=19Hz,1H),3.11(d,J=1
9Hz,1H),3.05−2.80(m,3H),
2.69(m,2H),2.42(m,1H),2.1
8(m,1H),1.96(m,2H),1.89−
1.49(m,3H)。
【0058】13C NMR(CDCl),:21
9.0,141.4,127.86,127.93,1
25.3,56.1,53.7,48.6,40.2,
36.2,32.0,31.9,24.6。
【0059】H NMR(270MHz,CDC
),:7.32−7.14(m,5H),3.3
8(d,J=18Hz,1H),3.23(d,J=1
8Hz,1H),2.86−2.65(m,4H),
2.40(m,1H),2.17(m,1H),2.0
5−1.76(m,4H),1.54(m,1H)。
【0060】13C NMR(CDCl),:21
9.1,141.4,127.8,125.3,63.
8,54.8,40.1,39.4,36.2,32.
5,32.4,25.1。
【0061】(2R,4R,6R)−2−ジフェ
ニルメチル−6−フェネチルキヌクリジン−3−オン,
化合物(577mg,2.52mmol)、ベンズア
ルデヒド(328mg,3.09mmol)およびNa
OH(7.6mg,0.19mmol)をエタノール
(8ml)に溶かし、得られた溶液を1日加熱還流し
た。溶媒を蒸発除去した後、残留物をエーテルーNH
Cl水溶液で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、N
SOで乾燥した。溶媒を蒸発させた後残留油をク
ロマトグラフィー(シリカゲル,5〜20%酢酸エチル
/ヘキサン)により精製しての2−ベンジリデン化合
物を得た(738mg,92%)。
【0062】CuBr・ジメチルサルファイド(27m
g,0.13mmol)のトルエン(6ml)冷懸濁液
(−60℃)にフェニルマグネシウムブロミド(エーテ
ル中3.0M,1.25ml)を加えた。この試薬に、
上記の2−ヘンジリデン化合物(738mg,2.33
mmol)、クロロトリメチルシラン(0.71ml,
5.6mmol)、HMPA(0.98ml,5.6m
mol)およびトルエン(6ml)の混合物を、内部の
温度を−60℃以下に保ちながら加えた。1時間後、反
応混合物を徐々に0℃まで加温した。酢酸(0.43m
l)により−60℃で反応を停止させ、これにエーテル
と水を加えた。溶液のpHを4に調整し、有機層をブラ
インで洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を蒸発除
去し、粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル,1
3〜50%、酢酸エチル−ヘキサン)で精製して(3
57mg,39%)を得た。
【0063】H NMR(270MHz,CDC
):7.42−7.10(m,15H),4.44
(d,J=9.2Hz,1H),4.18(d,J=
9.2Hz,1H),2.95−2.78(m,2
H),2.69−2.47(m,3H),2.39
(m,1H),2.15−0.52(m,6H)。
【0064】13C NMR(CDCl):220.
1,143.1,142.6,141.7,128.
3,128.2,128.14,128.07,12
6.1,125.6,65.2,56.1,50.0,
44.0,41.9,35.6,32.3,31.6,
27.1。
【0065】(2R,3R,4R,6R)−2
−ジフェニルメチル−3−(2−メトキシベンジル)ア
ミノ−6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン, 化合物(357mg,0.904mmol)、2−メ
トキシベンジルアミン(189mg,1.38mmo
l)およびカンファースルホン酸(2.0mg)をトル
エン(30ml)に溶解し、得られた混合物を、MS
4Aを用いる脱水条件下に3時間加熱還流した。
【0066】溶媒をテトラヒドロフランに置き換えた
後、9−BBN(テトラヒドロフラン中0.5M,5.
4ml)を加え、得られた混合物を4日間室温で撹拌し
た。溶媒を蒸発除去した後、残留物を塩基でpH13に
し、CHClで抽出し、NaSOで乾燥し、次
いで濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル,メタノール−CHCl)、分取用T
LC(シリカゲル,10%メタノール−CHCl
およびメタノールからの晶出の組合せにより精製して純
粋な化合物を得た(109mg,23%)。
【0067】(2R,3R,4R,6S)−お
よび(2R,3R,4S,6R)−2−ジフェ
ニルメチル−3−(2−メトキシベンジル)アミノ−6
−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタ
ン,10および11 からを製造する方法と同様にして、の化合物を
を経て10および11の混合物に変換した。
【0068】H NMR(270MHz,CDC
),−exo(低極性)異性体:4.44(d,
J=9.2Hz,1H),3.83(d,J=9.2H
z,1H);−endo(高極性)異性体:4.52
(d,J=7.5Hz,1H),4.04(d,J=
7.5Hz,1H)。
【0069】13C NMR(CDCl),−ex
o:219.9,74.2,57.3,50.8,4
1.8,35.7,34.3,33.4,32.7,2
6.0;−endo:220.6,72.6,50.
3,49.2,41.6,41.4,35.5,32.
3,24.8。
【0070】実施例1の化合物 名称:(2R,3R,4R,6R)−2−ジフ
ェニルメチル−3−(2−メトキシベンジル)アミノ−
6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン 構造式:
【0071】
【化14】 mp:107.1〜107.9℃ IR(nujol)cm−1:1493,1243。
【0072】H NMR(270MHz,CDC
)δ:7.35−6.95(m,16H),6.7
8−6.67(m,2H),6.58(dd,J=7.
3,1.5Hz,1H),4.52(d,J=12H
z,1H),3.63(dd,J=12,8Hz,1
H),3.58(d,J=13Hz,1H),3.53
(s,3H),3.38(m,1H),3.27(d,
J=13Hz,1H),2.81(dd,J=8,4.
4Hz,1H),2.59−2.47(m,2H),
2.06(m,1H),1.96(m,2H),1.8
5(m,1H),1.74(m,1H),1.62−
1.37(m,2H),1.21(m,1H),0.9
9(m,1H)。
【0073】実施例2の化合物 名称:(2R,3R,4R,6S)−2−ジフ
ェニルメチル−3−(2−メトキシベンジル)アミノ−
6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン 構造式:
【0074】
【化15】 mp:110.0〜114.7℃ IR(nujol,cm−1):1599,1587,
1232。
【0075】H NMR(270MHz,CDC
):7.35−7.06(m,14H),6.77
−6.67(m,4H),6.59(dd,J=7.
4,1.6Hz,1H),4.61(d,J=12H
z,1H),3.59(d,J=13Hz,1H),
3.53(s,3H),3.42(m,1H),3.2
7(d,J=13Hz,1H),3.14(m,1
H),2.86(dd,J=8.4Hz,1H),2.
68(m,1H),2.50(m,1H),2.42−
2.20(m,2H),2.04(m,1H),1.8
8(m,2H),1.63−1.42(m,2H),
1.25−1.09(m,2H)。
【0076】実施例3の化合物 名称:(2R,3R,4S,6R)−3−(2
−メトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−
6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン 構造式:
【0077】
【化16】 mp:122.4〜125.3℃ IR(nujol)cm−1:1494,1243,1
052。
【0078】NMR(270MHz,CDCl)δ:
7.37−7.00(m,16H),6.77(t,J
=7.4Hz,1H),6.71(d,J=7.9H
z,1H),6.63(dd,J=7.4,1.5H
z,1H),4.49(d,J=12Hz,1H),
3.69(dd,J=12,7.6Hz,1H),3.
59(d,J=14Hz,1H),3.55(s,3
H),3.32(d,J=14Hz,1H),3.32
−3.26(m,1H),2.91−2.80(m,2
H),2.48(m,1H),2.33(t,J=8.
4Hz,2H),2.07(m,2H),1.60−
1.41(m,4H),0.82(m,1H)。
【0079】実施例4の合成図
【0080】
【化17】 実施例4の化合物は、(2R,4R,6R)−2
−ジフェニルメチル−6−フェネチルキヌクリジン−3
−オンと2,5−ジメトキシベンジルアミンを、実施例
1と同様に反応させることによって得られた。
【0081】実施例4の化合物 名称:(2R,3R,4R,6R)−3−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニ
ルメチル−6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン 構造式:
【0082】
【化18】 mp:123.5〜124.8℃ IR(nujol)cm−1:1499,1492,1
226。
【0083】H NMR(270MHz,CDC
)δ:7.35−6.95(m,15H),6.6
7(dd,J=9,3Hz,1H),6.60(d,J
=9Hz,1H)6.37(d,J=3Hz,1H),
4.52(d,J=13Hz,1H),3.73(s,
3H),3.63(m,1H),3.53(d,J=1
3Hz,1H),3.49(s,3H),3.37
(m,1H),3.18(d,J=13Hz,1H),
2.84(dd,J=7.5,4.3Hz,1H),
2.60−2.44(m,2H),2.10−1.68
(m,5H),1.50(m,2H),1.20(m,
1H),1.01(m,1H)。
【0084】実施例5,6,7および8の合成図
【0085】
【化19】 シス−3−(ジエチルカルバモイル)−1−(メトキシ
カルボニルメチル)ピペリジン−4−カルボン酸メチ
ル,12 シス−3−(ジエチルカルバモイル)−1−(メトキシ
カルボニルメチル)ピペリジン−4−カルボン酸メチ
ル,12を、Tetrahedron Lett.19
89,30,5795〜5798 及び J.Che
m.Soc.,PERKIN TRANS.1.,19
91,409〜420に報告されている方法によって製
造した。
【0086】(3R,4R)−N,N−ジエチル−
5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
−3−カルボキサミド,13 12 (159g,0.503mol)のトルエン(70
0ml)溶液を、カリウムt−ブトキシド(169g,
1.51mol)のトルエン(1.91)溶液に、窒素
条件下110℃で2.5時間かけて滴下した。混合物を
1時間加熱還流し、室温まで冷却した。水を加え、両層
を2時間加熱還流した。有機層を分離し、水層は中和し
た後連続抽出装置を用いて酢酸エチルで15時間抽出し
た。合わせた抽出物をMgSOで乾燥し、濃縮した。
エタノールから再結晶して13を無色の結晶として得た
(34.6g,31%)。X−線、13CおよびDEP
TNMRにより立体構造を決定した。
【0087】IR(KBr)cm−1:2975,29
15,2875,1726,1629,1483,14
62,1454,1434,1410,1382,13
68,1296,1253,1141,1081,10
52。
【0088】H NMR(CDCl)δ:3.6
(d,J=8Hz,1H),3.5−3.1(m,8
H),3.0−2.9(m,2H),2.5(dd,J
=6,3Hz,1H),2.2(dd,J=8,3H
z,2H),1.2(t,J=7Hz,3H),1.1
(t,J=8Hz,3H)。
【0089】13C NMR(CDCl)δ:21
5.4,173.2,62.5,51.5,45.9,
42.3,42.0,41.3,40.5,25.9,
15.0,12.9。
【0090】(3R,4R)−N,N−ジエチル−
5−オキソ−6−ベンジリデン−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド,14 13 (34.6g,154mmol)、ベンズアルデヒ
ド(17.4g,164mmol)およびNaOH
(6.5g,164mmol)のエタノール(400m
l)溶液を3時間還流した。反応混合物を室温に冷却し
た後、生成した黄色結晶を濾過して集め、冷エタノール
で洗浄し、真空中で乾燥して、14(38.4g,12
8mmol)を得た。濾液を減圧濃縮して2番晶(3.
3g,11mmol)を得た。(合計41.7g,13
9mmol,90%)。
【0091】IR(KBr)cm−1:2960,29
30,2875,1706,1640,1453,14
45,1427,1315,1260,1136,10
94,694。
【0092】H NMR(CDCl)δ:8.0
(dd,J=8,6Hz,2H),7.3(m,3
H),7.1(s,1H),3.4−3.0(m,6
H),2.7(dd,J=5.0,3.0Hz,2
H),1.2(t,J=7Hz,3H),1.1(t,
J=8Hz,3H)。
【0093】13C NMR(CDCl)δ:20
2.5,172.9,143.8,134.1,13
2.0,129.3,128.2,125.2,52.
3,47.7,46.4,43.5,42.0,41.
9,40.5,25.9,15.1,13.1。
【0094】(3R,4R,6R)−N,N−ジ
エチル−5−オキソ−6−ジフェニルメチル−1−アザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミ
ド,15および(3R,4R,6S)−N,N−
ジエチル−5−オキソ−6−ジフェニルメチル−1−ア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミ
ド,16 機械式撹拌器と温度計を取り付けた1リットル容の4頚
フラスコを炎であぶって乾かし、窒素気流を通す。Cu
Br・CHSCH(3.1g,15mmol)をこ
のフラスコ中に入れ、乾燥テトラヒドロフラン(400
ml)を加え、−50℃に冷却する。この懸濁液に3M
(エーテル溶液として)のフェニルマグネシウムブロミ
ド(50ml,150mmol)を20分かけて滴下
し、−60℃で30分撹拌した。この反応懸濁液に14
(45g,150mmol)の乾燥テトラヒドロフラン
400ml溶液(溶かすために少し加熱した)を窒素雰
囲気下に1時間かけて滴下した。添加後反応混合物を0
℃で1.5時間撹拌した。この反応混合物にNHCl
の飽和水溶液(100ml)を加え、有機層をNH
lの飽和水溶液で青色が消えるまで洗浄した。青色の水
層は酢酸エチル(100ml×2)で抽出した。合わせ
た有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃
縮した。粗生成固体をシリカゲルクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=1:1〜1:2で溶離)で精
製して1,2付加物(1.2g,3.1mmol,2
%)および1,4付加物1516(54g,138m
mol,92%)を得た。生成物中の1516の比率
は反応停止温度によって変化した。
【0095】H NMR(CDCl)δ;15
7,43(d,J=7Hz,2H),7.3−7.1
(m,8H),4.7(d,J=7Hz,1H),4.
4(d,J=7Hz,1H),3.4−3.1(m,7
H),2.5−2.4(m,3H),1.9−1.8
(m,2H),1.2(t,J=3Hz,3H),1.
1(t,J=7.3Hz,3H)。;16:7.4−
7.2(m,10H),4.8(d,J=11Hz,1
H),3.96(d,J=11Hz,1H),3.6−
3.5(m,1H),3.4−2.8(m,8H),
2.5−2.4(m,1H),1.9−1.8(m,2
H),1.2−1.1(m,6H)。
【0096】(3R,4R,5S,6S)−
N,N−ジエチル−5−(2,5−ジメトキシベンジ
ル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド,17 4塩化チタン(1MのCHCl溶液3.99ml,
3.99mmol)を、2,5−ジメトキシベンジルア
ミン(1.31g,7.84mmol)、トリエチルア
ミン(2.14ml,15.4mmol)および15
16の混合物を乾燥CHCl(20ml)に溶かし
た溶液に、0℃、窒素雰囲気下に加え、室温で4日間撹
拌した。反応混合物を1NのNaOH水溶液(10m
l)に5℃で注いだ後、CHClで抽出した。有機
層を分離した後、水層をCHClで抽出した。合わ
せた有機層をMgSOで乾燥し濃縮して粗イミン4.
54gを得た。粗イミンはさらに精製することなく次工
程に使用した。粗イミンのテトラヒドロフラン(15m
l)溶液を、酢酸(13ml)とテトラヒドロフラン
(10ml)の混合溶液中にNaBH(OAc)
(4.9g,23ml)を懸濁させた懸濁液に10℃
で加えた。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を1N
のNaOH水溶液(30ml)に5℃で注ぎ、CH
(10ml×3)で抽出した。合わせた有機抽出物
をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮した。
粗油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl
:酢酸エチル=2:1,CHCl:メタノール=
100:0.5〜100:3)で精製して17を得た
(1.44g,27mmol,35%)。
【0097】mp:143.7〜145.6℃。
【0098】(3R,4R,5S,6S)−
N,N−ジエチル−5−(2−メトキシベンジル)アミ
ノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン−3−カルボキサミド,18 化合物18を、化合物17の製法にしたがって製造し
た。化合物18の立体配位は、H NMRおよびH−
H COSY NMRによって決定した。
【0099】mp:121.2〜122.6℃。
【0100】(3R,4S,5R,6R)−
N,N−ジエチル−5−(2,5−ジメトキシベンジ
ル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド,19 17 (506mg,0.93mmol)および20%ナ
トリウムメトキシド/メタノール(140ml)の混合
物を窒素雰囲気下に3時間加熱還流した。反応混合物を
冷却した後、得られる白色懸濁液を氷片上に注ぎ、CH
Cl(80ml×3)で抽出した。合わせた有機層
をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮した。
得られる粗固形物をシリカゲルクロマトグラフィー(C
Cl:メタノール=10:1)で精製して19
得た(0.46g,0.8mmol,92%)。 mp:167.8〜168.2℃。
【0101】(2R,3R,4S,5S)−5
−(N,N−ジエチルアミノメチル)−3−(2,5−
ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−
1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン,20 19 (300mg,0.55mmol)の乾燥テトラヒ
ドロフラン(2ml)溶液を、LiAlH(105m
g,2.75mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(5
ml)懸濁液に5℃で加え、室温で1時間撹拌した。反
応混合物にNaSO・10HO(2g)を加え、
室温で15時間撹拌した。懸濁液を濾過し、固体を乾燥
テトラヒドロフランで洗浄した。濾液を減圧下に濃縮し
た。得られる油状物をアセトン2mlに溶かし、CH
SOH(159mg,1.65mmol)を前記粗油
状物のアセトン(2ml)溶液に加えた。生成する沈殿
を濾過して集め、真空乾燥して20を得た(254m
g,0.31mmol,57%)。
【0102】mp:239.7〜242.2℃分解。
【0103】実施例5の化合物 名称:(3R,4R,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0104】
【化20】 mp:143.7〜145.6℃ IR:ν(KBr):2965,2935,2885,
1621,1494,1483,1475,1465,
1453,1431,1214cm−1 H NMR:δ(CDCl):7.3−6.9
(m,10H),6.6(s,2H),6.4(s,1
H),4.65(d,J=11Hz,1H),3.9−
3.05(m,8H),3.7(s,3H),3.6
(s,3H),2.9−2.6(m,4H),2.5−
2.35(m,2H),1.75−1.45(m,2
H),1.2(t,J=7Hz,3H),1.1(t,
J=7Hz,3H)。
【0105】実施例6の化合物 名称:(3R,4R,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(2−メトキシベンジル)アミノ−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0106】
【化21】 mp:121.2〜122.6℃ IR:ν(KBr):3325,2980,2940,
2890,1616,1491,1460,1452,
1440,1431,1269,1244,1103,
1046,1032cm−1 H NMR:δ(CDCl):7.3−7.0
(m,10H),6.7−6.6(m,2H),6.3
(d,J=7Hz,1H),4.6(d,J=12H
z,1H),3.9−3.1(m,6H),3.6
(s,3H),2.8−2.65(m,4H),2.5
−2.3(m,2H),1.8−1.4(m,2H),
1.2(t,J=7Hz,3H),1.1(t,J=7
Hz,3H)。
【0107】実施例7の化合物 名称:(3R,4S,5R,6R)−N,N−
ジエチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0108】
【化22】 mp:167.8〜168.2℃ IR:ν(KBr):2980,2940,2800,
1632,1503,1463,1451,1431,
1268,1048cm−1 H NMR:δ(CDCl):δ7.33−7.0
5(m,10H),6.67−6.24(m,2H),
6.26(d,J=3Hz,1H),4.38(d,J
=12Hz,1H),3.80−3.01(m,11
H),3.03(dd,J=8,4Hz,1H),3.
73(s,3H),3.55(s,3H),2.69−
2.60(m,1H),2.23(br s,1H),
1.90−1.80(m,1H),1.40−1.28
(m,1H),1.28−1.08(m,6H)。
【0109】実施例8の化合物 名称:(2R,3R,4S,5S)−5−
(N,N−ジエチルアミノエチル)−3−(2,5−ジ
メトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1
−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン 構造式:
【0110】
【化23】 mp:239.7〜242.2℃分解 IR:ν(KBr):3455,2980,2950,
1504,1466,1227,1203,1196,
1059,1051,1044cm−1 H NMR:δ(CDCl)(遊離型):δ7.3
3−7.04(m,11H),6.68(dd,J=
9,3Hz,1H),6.61(d,J=9Hz,1
H),4.45(br,d,J=12Hz,1H),
3.80−3.68(m,11H),3.74(s,3
H),3.64(br d,J=13Hz,1H),
3.47−3.43(m,1H),3.47(s,3
H),3.27(br d,J=13Hz,1H),
3.80(dd,J=8,4Hz,1H),2.86−
2.53(m,6H),2.39(br s,1H),
2.23(brd,J=14Hz,1H),1.92−
1.81(m,1H),1.51−1.34(m,1
H),1.26−1.10(m,6H)。
【0111】実施例9及び実施例10の合成図
【0112】
【化24】 (3R,4R)−N,N−ジエチル−6−ジフェニ
ルメチル−5,5−エチレンジオキシ−1−アザビシク
ロ[2.2.2]オクタンホアホカルボキサミド,21 (3R,4R)−N,N−ジエチル−6−ジフェニ
ルメチル−5−オキソ−1−アザビシクロ[2.2.
2]オクタン−3−カルボキサミド(10g,26mm
ol),1,2−ビス(トリメチルシロキシ)エタン
(6g,29mmol),トリメチルシリルクロリド
(20ML)およびエチレングリコール(50ml)の
混合物を100℃に20時間加熱し、ついで3時間還流
した。副生成物を蒸留除去(93℃/大気圧)した後、
この混合物をNaHCOの冷水溶液(250ml)中
に注ぎ、CHCl(100ml)で3回抽出した。
合わせた抽出液をNaSOで乾燥し、濃縮した。粗
生成物を酢酸エチル−ヘキサンからの再結晶により精製
して21を得た(6位に関する1:2混合物;10g,
23mmol,88%)。
【0113】H NMR(CDCl)δ4.64
(d,J=12.1Hz;一方の異性体のPh
H),4.33および4.28(一対のd,J=12H
z;他方の異性体のPhCHおよびPhCHC
)MS(DI−EI);M/z=434(M) (3R,4S)−N,N−ジエチル−6−ジフェニ
ルメチル−5,5−エチレンジオキシ−1−アザビシク
ロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド,22 21 (9.8g,22mmol)をナトリウムメトキシ
ド(メタノール中に28%;400g)に懸濁させた懸
濁液を9時間加熱還流した。得られる溶液を氷(300
ml)上に注ぎ、CHCl(150ml)で3回抽
出した。合わせた抽出液をNaSOで乾燥し、濃縮
した。粗生成物をエタノールから再結晶して精製し、
を得た(6位に関する1:4の混合物;8.4g,1
9mmol,87%)。
【0114】H NMR(CDCl)δ4.40
(d,J=12.1Hz;一方の異性体のPh
H),4.34および3.93(一対のd,J=12.
5Hz;他方の異性体のPhCHおよびPh
HC)MS(DI−EI);M/z=434(M) (3R,4S)−N,N−ジエチル−6−ジフェニ
ルメチル−5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド,23 22 (6.5g,15mmol)を6N HCl水溶液
(100ml)に溶かした溶液を10時間加熱還流し
た。得られる溶液を、NaOH(24g)を水(100
ml)に溶かした溶液で中和し、CHCl(100
ml)で4回抽出した。合わせた抽出液をNaSO
で乾燥し濃縮した。粗生成物をエタノールから再結晶し
て精製し、23を得た(6位に関する1:1の混合物;
4.0g,10mmol,68%)。
【0115】H NMR(CDCl)δ4.71お
よび3.95(一対のd,J=5.7Hz;一方の異性
体のPhCHおよびPhCHC),4.47
および4.03(一対のd,J=8.4Hz;他方の異
性体のPhCHおよびPhCHC) (3R,4S,5S,6S)−N,N−ジエチ
ル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド,24 23 (3.9g,10mmol)、2,5−ジメトキシ
ベンジルアミン1)(1.9g,11mmol)、およ
びカンファースルホン酸(120mg)をトルエン(4
0ml)に加えた混合物を、水を除去しながら8時間加
熱還流し、次いで溶媒を除去した。残留物を少量のテト
ラヒドロフラン(約5ml)に溶解し、この溶液を、ナ
トリウムトリアセトキシボロヒドリド(5.3g,25
mmol)の酢酸(100ml)溶液に室温で加えた。
混合物を室温で4時間撹拌し、溶媒を除去した。水(2
5ml)を加え、混合物をNaHCOで中和し、酢酸
エチルで3回抽出した。合わせた抽出物をNaSO
で乾燥し、濃縮した。粗生成物を酢酸エチルからの再結
晶により精製し、24を得た(2.4g,4.4mmo
l,44%)。
【0116】注1)Acta.Chem.Scan
d.,25.2629(1971)。
【0117】(2R,3R,4R,5R)−5
−(N,N−ジエチルアミノメチル)−3−(2,5−
ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−
1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン,25 リチウムアルミニウムヒドリド(80mg,2.1mm
ol)をテトラヒドロフラン(10ml)に懸濁させた
懸濁液に24(220mg,0.41mmol)を室温
で加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、NaSO
・10HO(320mg,1mmol)を加え、次い
で10分間撹拌した。沈殿を除いた後、溶液を濃縮し
た。残留物をヘキサン(20ml)に溶かし、濾過し、
濃縮して25を無色の油状物として得た(210mg,
0.39mmol,95%)。
【0118】実施例9の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0119】
【化25】 mp:153.1〜154.1℃ IR:ν(KBr):1634,1501,1466,
1447,1432,1266,1227cm−1 NMR:δ(CDCl):7.03−7.37(m,
10H),6.68(dd,J=8.8,2.5Hz,
1H),6.62(d,J=8.8Hz,1H),6.
38(d,J=2.5Hz,1H),4.51(d,J
=12.1Hz,1H),3.73(s,3H),3.
49(s,3H),3.05−3.77(m,9H),
2.92(dd,J=8.1,4.4Hz,1H),
2.54−2.89(m,3H),2.11(br,1
H),1.70−1.79(m,2H),1.15
(t,J=7.3Hz,3H),1.11(t,J=
7.0Hz,3H)。
【0120】実施例10の化合物 名称:(2R,3R,4R,5R)−5−
(N,N−ジエチルアミノメチル)−3−(2,5−ジ
メトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1
−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン 構造式:
【0121】
【化26】 mp:− IR:ν(KBr):3430,2935,1499,
1467,1459,1450,1226,1050,
702cm−1 NMR:δ(CDCl):7.03−7.41(m,
10H),6.68(dd,J=8.8,3.0Hz,
1H),6.62(d,J=8.8Hz,1H),6.
43(d,J=2.8Hz,1H),4.47(d,J
=12.1Hz,1H),3.74(s,3H),3.
68(dd,J=12.7,7.9Hz,1H),3.
58(d,J=12.2Hz,1H),3.51(s,
3H),3.23(d,J=13.2Hz,1H),
3.10−3.25(m,1H),2.85−2.95
(m,2H),2.35−2.60(m,7H),2.
29(dd,J=13.2,2.5Hz,1H),2.
12(br,1H),1.70−1.90(m,2
H),1.26−1.43(m,1H),1.01
(t,J=7.1Hz,6H)。
【0122】実施例11および12の合成図
【0123】
【化27】 実施例11および12の化合物は、実施例1と同様の方
法で得られた。
【0124】実施例11の化合物 名称:(2R,3R,4S,6R)−3−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニ
ルメチル−6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン ジメシラート 構造式:
【0125】
【化28】 mp:228.4〜232.3℃ IR(nujol)cm−1:1154,1039。
【0126】NMR(270MHz,CDCl)δ
(遊離アミン):7.37−7.01(m,15H),
6.69(dd,J=8.9,2.5Hz,1H),
6.63(d,J=8.9Hz,1H),6.42
(d,J=2.5Hz,1H),4.50(d,J=1
2.4Hz,1H),3.74(s,3H),3.70
(dd,J=12.4,7.9Hz,1H),3.57
−3.52(m,1H),3.52(s,3H),3.
33−3.21(m,1H),3.23(d,J=13
Hz,1H),2.91−2.80(m,2H),2.
48(m,1H),2.32(m,2H),2.12−
1.97(m,2H),1.59−1.30(m,4
H),0.81(m,1H)。
【0127】実施例12の化合物 名称:(2R,3R,4R,6S)−3−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニ
ルメチル−6−フェネチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン ジメシラート 構造式:
【0128】
【化29】 mp:207.5〜212.0℃ IR(nujol)cm−1:1502,1163,1
039。
【0129】H NMR(270MHz,CDC
)δ(遊離型):7.34−7.06(m,13
H),6.72−6.53(m,4H),6.37
(d,J=2.8Hz,1H),4.61(d,J=1
1.8Hz,1H),3.73(s,3H),3.53
(dd,J=13.2Hz,1H),3.49(s,3
H),3.43(m,1H),3.20(d,J=1
3.2Hz,1H),3.13(m,1H),2.89
(m,1H),2.67(m,1H),2.50−2.
26(m,3H),2.03(br s,1H),1.
88(m,2H),1.65−1.43(m,2H),
1.20−1.05(m,2H)。
【0130】実施例13および実施例14の合成図
【0131】
【化30】 4−メトキシカルボニルピリジン−2−カルボン酸26 化合物26は、J.DE PHARMACIE DE
BELGIQUE,24,3〜21(1969)に記載
の方法に基づいて合成された。
【0132】2−ジメチルカルバモイルピリジン−4−
カルボン酸メチル28 化合物26(73g,0.4mol)と塩化チオニル
(88ml,1.2mol)のトルエン(200ml)
溶液を3時間加熱還流した。過剰の塩化チオニルを常圧
中で除去した後、トルエンを減圧除去した。得られた明
緑色の酸塩化物27はさらに精製されることなく次工程
に用いられた。ジメチルアミン塩酸塩(98.6g,
1.2mol)およびトリエチルアミン(1.3mo
l)の塩化メチレン(200ml)懸濁液に、27の塩
化メチレン(100ml)溶液を0℃にて10分間かけ
て滴下した。その混合物を室温で1時間撹拌した。その
反応液に水(200ml)を添加した後、水層を塩化メ
チレンで抽出した。合わせた有機層を1N−NaOHで
洗浄し、さらにブラインで洗浄した後、MgSOで乾
燥し、濃縮した。得られた粗固体をシリカゲルクロマト
グラフィー(溶離液は酢酸エチル)で精製して化合物
(47g,226mmol,56%)を得た。
【0133】H NMR(CDCl)δ:8.74
(dd,J=5,1Hz,1H),8.19(m,1
H),7.90(dd,J=5,2Hz,1H),3.
97(s,3H),3.16(s,3H),3.08
(s,3H)。
【0134】2−ジメチルカルバモイル−1−(メトキ
シカルボニルメチル)ピペリジン−4−カルボン酸メチ
29 化合物28(55.4g,0.27mol)、濃塩酸
(16ml)およびメタノール(62ml)の混合物を
二酸化白金(1g)を用いて8kg/cmで24時間
かけて水素化した。触媒を濾過して除去した。濾液を減
圧濃縮して、得られた油状物をさらに精製することなく
次工程に用いた。粗中間体化合物の塩酸塩とブロモ酢酸
メチル(61g,0.4mol)と炭酸カリウム(7
3.5g,0.53mol)のトルエン(200ml)
溶液を70℃で3時間加熱した。冷却後、反応混合物に
水(200ml)を添加し、さらに酢酸エチル(200
ml×2)で抽出した。合わせた有機層をMgSO
乾燥した後に、濃縮した。得られた粗油状物をシリカゲ
ルクロマトグラフィー(溶離液は酢酸エチル)で精製し
て、化合物29(69.8g,0.26mol,97
%)を得た。
【0135】IR(ニート)cm−1:3455,29
55,1735,1726,1648,1636,14
98,1435,1249,1205,1198,11
69,1138,1094。
【0136】(2R,4S)−2−ベンジリデン−
6−ジメチルカルバモイル−3−オキソ−1−アザビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン32および(2R,4R
)−2−ベンジリデン−6−ジメチルカルバモイル−
3−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
33 化合物29(30g,111mmol)のトルエン(1
50ml)溶液をカリウムt−ブトキシド(37.4
g,333mmol)のトルエン(400ml)溶液に
窒素条件下110℃で30分間かけて滴下した。その混
合物を30分間加熱還流した後、室温まで冷却した。溶
媒を除去した後、残渣に水(200ml)を添加した。
得られた混合物のpHを濃塩酸でpH=7に調整した。
濃縮して得られた茶褐色の残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフィー(溶離液として酢酸エチル:メタノール=1
0:1)で精製し、茶褐色油状物(11.9g)を得
た。得られた粗油状物とブライン(1ml)のDMSO
(10ml)溶液を100℃で1.5時間加熱した。濃
縮して得られた残渣、ベンズアルデヒド(11.8g,
111mmol)およびNaOH(4.44g,111
mmol)のエタノール(30ml)溶液を1.5時間
加熱還流した。濃縮して得られた混合物に水を添加した
後、塩化メチレン(50ml×3)で抽出した。合わせ
た有機層をMgSOで乾燥した。濃縮して得られた粗
油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として
酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製して、化合物
(7.56g,26.9mmol,24.2%)と化
合物33(200mg,0.7mmol,0.6%)を
得た。
【0137】化合物32の物性データ H NMR(CDCl)δ:7.82−7.79
(m,2H),7.37−7.29(m,3H),7.
11(s,1H),3.91(dd,J=10,6H
z,1H),3.33−3.07(m,2H),3.0
3(s,3H),2.96−2.81(m,1H),
2.72−2.68(m,1H),2.45(s,3
H),2.11−2.04(m,2H),1.93−
1.84(m,1H)。
【0138】13C NMR(CDCl)δ:20
4.2,169.1,141.1,133.5,13
1.4,129.2,127.8,56.8,47.
8,39.6,36.8,35.3,25.8,25.
4。
【0139】化合物33の物性データ H NMR(CDCl)δ:7.97−7.93
(m,2H),7.42−7.34(m,3H),7.
08(s,1H),3.83−3.76(m,1H),
3.31−3.20(m,1H),3.02−2.90
(m,2H),3.02(s,3H),2.97(s,
3H),2.73−2.69(m,1H),2.21−
2.11(m,1H),1.98−1.88(m,2
H)。
【0140】13C NMR(CDCl)δ:20
5.3,168.9,143.7,132.9,13
1.6,129.4,128.0,124.6,56.
4,42.4,40.1,37.3,35.8,25.
8,25.0。
【0141】(2R,4S,6S)−N,N−ジ
メチル−5−オキソ−6−ジフェニルメチル−1−アザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミド
34 化合物34は化合物15((3R,4R,6R
−N,N−ジエチル−5−オキソ−6−ジフェニルメチ
ル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カ
ルボキサミド)と同じ製法で合成した。
【0142】IR(KBr):1723,1644cm
−1 H NMR(CDCl)δ:7.29−7.07
(m,10H),4.29(d,J=10Hz,1
H),4.18(d,J=10Hz,1H),3.59
(m,1H),3.01−2.81(m,2H),2.
97(s,3H),2.66−2.46(m,2H),
2.62(s,3H),2.05−1.75(m,3
H)。
【0143】13C NMR(CDCl)δ:21
8.5,169.9,143.6,142.8,12
8.2,128.0,127.8,127.7,12
6.1,125.9,66.8,56.6,49.8,
42.9,41.1,36.4,36.1,28.9,
24.2。
【0144】(2R,4S,5S,6S)−
N,N−ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジ
ル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミド35およ
び(2R,4S,5R,6R)−N,N−ジメ
チル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6
−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕
オクタン−2−カルボキサミド36 化合物34(2.22g,6.13mmol)、2,5
−ジメトキシベンジルアミン(1.23g,7.36m
mol)およびCSA(樟悩スルホン酸)(20mg)
のトルエン(50ml)溶液をディーン スターク(D
ean Stark)水分離装置を用いて24時間加熱
還流した。溶媒を減圧下で除去した。得られた粗イミン
は、さらに精製することなく次工程に用いられた。粗イ
ミンの乾燥THF(20ml)溶液を、NaBH(OA
c)(3.9g,18.4mmol)および酢酸(3
ml)のTHF(20ml)溶液に5℃にて添加し、室
温で15時間撹拌した。1N−NaOHでpH=10に
調整した後、酢酸エチル(20ml×3)で抽出した。
合わせた有機層をブラインで洗浄した後、MgSO
乾燥した。濃縮して得られた粗油状物をシリカゲルクロ
マトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精
製して無色油状物を得た。その油状物をメタノールから
再結晶させて化合物35(無色結晶,2.21g,4.
3mmol,70%)を得た。また、化合物36(無色
結晶,224mg,0.5mmol,8%)は無色油状
物の他の画分から得られ、再結晶によって精製された。
化合物35および化合物36の立体配位は、H−H C
OSY,C−H COSY,DEPTおよび13C N
MRによって決定した。
【0145】実施例13の化合物 名称:(2R,4S,5S,6S)−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−2−カルボキサミド 構造式:
【0146】
【化31】 mp:171.3〜174.5℃ IR(KBr)cm−1:2490,2875,283
5,2800,1644,1504,1463,145
0,1307,1225,1049,825,705。
【0147】NMR(270MHz,CDCl)δ:
7.29−7.00(m,10H),6.67(dd,
J=9,3Hz,1H),6.60(d,J=9Hz,
1H),6.37(d,J=3Hz,1H),4.38
(d,J=12Hz,1H),3.73(s,3H),
3.55−3.43(m,2H),3.47(s,3
H),3.36−3.20(m,3H),2.96(d
d,J=8,4Hz,1H),2.72(s,3H),
2.59−2.51(m,1H),2.43−2.35
(m,1H),2.22(br s,1H),2.15
(s,3H),1.97−1.89(m,1H),1.
59−1.49(m,1H),1.29−1.81
(m,1H)。
【0148】実施例14の化合物 名称:(2R,4S,5R,6R)−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−2−カルボキサミド 構造式:
【0149】
【化32】 mp:176.2〜178.9℃ IR(KBr)cm−1:2945,2860,283
5,1635,1597,1493,1459,128
1,1220,1053,1027,704。
【0150】NMR(270MHz,CDCl)δ
(遊離型):7.35−6.97(m,10H),6.
70−6.61(m,3H),4.30(d,J=13
Hz,1H),3.86−3.67(m,1H),3.
76(s,3H),3.71(s,3H),3.52
(d,J=14Hz,1H),3.32(dd,J=1
1,5Hz,1H),3.25(d,J=14Hz,1
H),3.05−2.98(m,1H),2.79−
2.61(m,3H),2.75(s,3H),2.1
5(s,3H),2.14(br s,1H),1.6
6−1.50(m,2H),1.25−1.11(m,
3H)。
【0151】実施例15,16および17の合成図
【0152】
【化33】 (2R,4R,6S)−N,N−ジメチル−5−
オキソ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミド37およ
び(2R,4R,6R)−N,N−ジメチル−5
−オキソ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミド38の混
合物 化合物37と化合物38の混合物は、化合物15((3
,4R,6R)−N,N−ジエチル−5−オキ
ソ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン−3−カルボキサミド)と同じ製法で
合成した。
【0153】IR(KBr):2935,1733,1
726,1634,1493,1452cm−1 (2R ,4R,5R,6R)−N,N−ジメチ
ル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−2−カルボキサミド39および(2R,4R
,5S,6S)−N,N−ジメチル−5−(2,
5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェニルメチ
ル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2−カ
ルボキサミド40 化合物39および化合物40は、化合物35および化合
36と同じ製法によって合成された。化合物39の収
率は22%、化合物40は7%であった。化合物39
二塩酸塩として単離された。
【0154】化合物39および化合物40の立体配位
は、H−H COSY,C−H COSY,DEPTお
よび13C NMRによって決定した。
【0155】実施例15の化合物 名称:(2R,4R,5R,6R)−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−2−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0156】
【化34】 mp:224.6〜228.0℃ IR(KBr)cm−1:3435,3175,296
0,2925,1663,1575,1510,123
5,1040,715。
【0157】NMR(270MHz,CDCl)δ
(遊離型):7.35−6.97(m,10H),6.
67(dd,J=9,3Hz,1H),6.60(d,
J=9Hz,1H),6.39(d,J=3Hz,1
H),4.52(d,J=12Hz,1H),3.72
(s,3H),3.57−3.50(m,2H),3.
46(s,3H),3.35(br d,J=9Hz,
1H),3.24(d,J=13Hz,1H),3.1
9−3.03(m,1H),2.96(dd,J=8,
4Hz,1H),2.78(s,3H),2.67−
2.59(m,1H),2.30−2.21(m,1
H),2.17(s,3H),1.81−1.72
(m,1H),1.45−1.36(m,2H)。
【0158】実施例16の化合物 名称:(2R,4R,5S,6S)−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−2−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0159】
【化35】 mp: IR(KBr)cm−1:2940,1634,149
5,1226。
【0160】NMR(270MHz,CDCl)δ
(遊離型):7.37−7.01(m,10H),6.
72−6.64(m,2H),6.39(d,J=2H
z,1H),4.52(d,J=12Hz,1H),
4.03(br t,J=8Hz,1H),3.99
(dd,J=12,7Hz,1H),3.74(s,3
H),2.77(s,3H),2.39(s,3H),
2.29−2.12(m,2H),1.79−1.71
(m,2H),1.55−1.43(m,1H)。
【0161】(2R,3R,4R,6S)−3
−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェ
ニルメチル−6−ヒドロキシメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン41 LiAlH(92mg,2.4mmol)の乾燥TH
F(10ml)懸濁液に0℃にて化合物35(417m
g,0.8mmol)の乾燥THF(10ml)溶液を
添加した後、1時間加熱還流した。その反応混合物に硫
酸ナトリウム10水和物を添加し、30分間撹拌した。
冷却後、固体を濾過して除去し、THFで洗浄した。得
られた濾液を濃縮した後、過剰量の10%塩酸−メタノ
ールを添加して、再び濃縮した。得られた油状物をメタ
ノール−エーテルから再結晶させて精製した。濾過によ
り白色結晶を集めて、真空乾燥することによって化合物
41の二塩酸塩(240mg,0.44mmol,55
%)を得た。
【0162】化合物41の立体配位は、H−H COS
Y,C−H COSY,DEPTおよび13C NMR
によって決定した。
【0163】実施例17の化合物 名称:(2R,3R,4R,6S)−6−ヒド
ロキシメチル−3−(2,5−ジメトキシベンジル)ア
ミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.
2.2〕オクタン・二塩酸塩 構造式:
【0164】
【化36】 mp:206.2〜207.9℃ IR(KBr)cm−1:3490,3430,321
0,3130,1595,1587,1505,145
0,1229,1047,1040。
【0165】NMR(270MHz,CDCl)δ
(遊離型):7.33−7.05(m,10H),6.
67(dd,J=9,3Hz,1H),6.60(d,
J=9Hz,1H),6.37(d,J=3Hz,1
H),4.51(d,J=12Hz,1H),3.72
(s,3H),3.56−3.40(m,3H),3.
46(s,3H),3.27−3.18(m,3H),
2.89−2.75(m,2H),2.60−2.51
(m,1H),2.19−2.13(m,1H),1.
96−1.88(m,1H),1.72−1.62
(m,1H),1.37−1.25(m,1H),0.
94−0.86(m,1H)。
【0166】実施例18の合成図
【0167】
【化37】 5−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミン44 化合物42は日本特許出願(公表)昭58−50112
7に記載された方法に従って合成された。上記方法で得
られた化合物42(80g,0.37mol)およびN
aN(28.6g,0.44mol)のDMF(20
0ml)溶液を室温で15時間撹拌した。その反応混合
物を水中に注いだ後、ジエチルエーテルで抽出した。合
わせた抽出液を水、ブラインで洗浄した後、MgSO
で乾燥した。溶媒を留去した後、得られたアジ化物43
は、さらに精製することなく次工程に用いられた。粗ア
ジ化物43をメタノール中で酸化白金(1g)存在下で
3日間水素化した(2kg/cm)。触媒をセラ
イトで濾過して除去した。得られた粗アミンを蒸留
(0.2mmHg,93〜98℃)により精製すること
によって無色油状物44(21.6g,0.12mo
l,33%)を得た。
【0168】化合物43の物性データ IR(ニート):2105cm−1 H NMR(270MHz,CDCl)δ:7.1
8(dd,J=8,2Hz,1H),7.15(d,J
=2Hz,1H),7.10(d,J=8Hz,1
H),4.34(s,2H),3.84(s,3H),
2.87(hep,J=7Hz,1H),1.22
(d,J=7Hz,6H)。
【0169】化合物44の物性データ IR(ニート):2960,1498,1458,12
94,1250,1032cm−1 H NMR(270MHz,CDCl)δ:7.1
0−7.07(m,2H),6.82−6.78(m,
1H),3.83(s,3H),3.80(s,2
H),2.86(hep,J=7Hz,1H),1.2
2(d,J=7Hz,6H)。
【0170】(2R,4S,5S,6S)−
N,N−ジメチル−5−(5−イソプロピル−2−メト
キシベンジル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−ア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミ
45 化合物45は、化合物35と同じ製法によって合成され
た。化合物45は、二塩酸塩・5水和物として単離され
た。
【0171】実施例18の化合物 名称:(2R,4S,5S,6S)−N,N−
ジメチル−5−(5−イソプロピル−2−メトキシベン
ジル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシク
ロ〔2.2.2〕オクタン・二塩酸塩 構造式:
【0172】
【化38】 mp:168.9〜174.6℃ IR(KBr)cm−1:3410,3190,296
5,1656,1505,1454,1257,102
9,710。
【0173】NMR(270MHz,CDCl)δ
(遊離型):7.31−6.98(m,11H),6.
64−6.59(m,2H),4.41(br d,J
=12Hz,1H),3.63−3.18(m,5
H),3.49(s,3H),3.00−2.95
(m,1H),2.80−2.69(m,1H),2.
73(s,3H),2.60−2.51(m,1H),
2.40−2.35(m,1H),2.22(br
s,1H),2.15(s,3H),2.00−1.8
9(m,1H),1.60−1.50(m,1H),
1.30−1.18(m,7H)。
【0174】実施例19および実施例20の合成図
【0175】
【化39】 (3R,4S)−6−ジフェニルメチル−5−オキ
ソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カ
ルボン酸・塩酸塩46 化合物22(5.2g,12mmol)の6N−塩酸溶
液を18時間加熱還流した。得られた沈殿を集めて、乾
燥することによって化合物46(1.7g,4.6mm
ol,38%,46:(3R,4R)異性体=4:
1)を得た。この化合物はさらに精製されることなく次
工程に用いられた。
【0176】H NMR(DMSO−d)δ:5.
70および4.81(一対のd,J=11Hz;Ph
CHおよびPhCHC) (3R,4S)−N,N−ジメチル−6−ジフェニ
ルメチル−5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド47 化合物46(2.1g,6.6mmol)およびジメチ
ルアミン塩酸塩(0.65g,8.0mmol)のDM
F(30ml)懸濁液を室温でトリエチルアミン(1.
3g,13mmol)と反応させた。この懸濁液にジエ
チルシアノホスホン酸(1.2g,7.3mmol)
を、続いてトリエチルアミン(0.67g,6.7mm
ol)を室温で添加した。得られた混合物を室温で5時
間撹拌した後、重曹水(50ml)中に注いだ。その溶
液を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出液をNa
SOで乾燥させた後、濃縮した。この混合物をシリ
カゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=
1:4)で精製して、化合物27を3位に関する単独の
異性体(1.4g,3.9mmol,60%)として得
た。
【0177】H NMR(CDCl)δ:4.49
および4.02(一対のd,J=8Hz;一方の異性体
のPhCHおよびPhCHC),4.66お
よび3.96(一対のd,J=8Hz;他方の異性体の
Ph CHCHおよびPhCHCH)。
【0178】(3R,4S,5S,6S)−
N,N−ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジ
ル)アミノ−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド49 化合物47(3.9g,10mmol)、2,5−ジメ
トキシベンジルアミン(1.9g,11mmol)およ
びCSA(樟脳スルホン酸)(120mg)のトルエン
(40ml)溶液を、脱水条件下8時間加熱還流した。
溶媒を除去して得られた残渣を少量のTHF(5ml)
に溶解し、その溶液をNaBH(OAc)(5.3
g,25mmol)の酢酸(100ml)溶液に室温に
て添加した。その混合物を室温で4時間撹拌した後、溶
媒を除去した。得られた残渣に水(25ml)を添加
し、重曹で中和した後、酢酸エチルで3回抽出した。合
わせた抽出物をNaSOで乾燥した。濃縮して得ら
れた粗生成物を酢酸エチルから再結晶することによって
化合物49(2.4g,4.4mmol,44%)を得
た。
【0179】実施例19の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0180】
【化40】 mp:142.0〜142.9℃ IR(KBr)cm−1:1637,1499。
【0181】NMR(270MHz,CDCl)δ:
7.03−7.37(m,10H),6.68(dd,
1H,J=2.5,8.8Hz),6.64(d,1
H,J=8.8Hz),6.39(d,1H,J=2.
5Hz),4.51(d,1H,J=12.1Hz),
3.73(s,3H),3.49(s,3H),3.0
5−3.82(m,5H),2.96(s,6H),
2.62−2.95(m,4H),2.17(br,1
H),1.62−1.77(m,2H)。
【0182】(3R,4S)−6−ジフェニルメチ
ル−5−オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボキサミド48 化合物46(1.1g,3.3mmol)のTHF(1
0ml)懸濁液を室温でトリエチルアミン(0.66
g,6.6mmol)と反応させた。この懸濁液にクロ
ロギ酸エチル(0.36g,3.3mmol)を0℃に
て添加した。その混合物を1時間室温で撹拌した後、ア
ンモニア水中に注ぎ、さらに酢酸エチルで3回抽出し
た。合わせた抽出液をNaSOで乾燥させた。濃縮
して化合物48(1.2g,3.0mmol,90%,
48:3位に関する異性体=4:1)を得た。この化合
物はさらに精製されることなく次工程に用いられた。
【0183】H NMR(CDCl)δ:4.43
および3.98(一対のd,J=9Hz;一方の異性体
のPhCHおよびPhCHC),4.51お
よび4.28(一対のd,J=8Hz;他方の異性体の
Ph CHCHおよびPhCHCH)。
【0184】(3R,4S,5S,6S)−5
−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェ
ニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
−3−カルボキサミド50 化合物48(1.2g,3mmol)、2,5−ジメト
キシベンジルアミン(0.6g,3.3mmol)およ
びCSA(樟脳スルホン酸)(45mg)のトルエン
(15ml)溶液を脱水条件下3時間加熱還流した。溶
媒を除去して得られた残渣を少量のTHF(3ml)に
溶解し、その溶液をNaBH(OAc)(1.7g,
8mmol)の酢酸(40ml)溶液に室温にて添加し
た。その混合物を室温で3時間撹拌した後、溶媒を除去
した。得られた残渣に水を添加し、重曹で中和した後、
酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出物をNa
で乾燥した。濃縮して得られた残渣をメタノールー
アセトンから再結晶させることによって副産物を得た。
母液を濃縮して得られた残渣をメタノール−酢酸エチル
から再結晶させて化合物50(0.27g,0.56m
mol,19%)を得た。
【0185】実施例20の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェニ
ルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−
3−カルボキサミド 構造式:
【0186】
【化41】 mp:127.0〜129.0℃ IR(KBr)cm−1:3350,1686,149
3。
【0187】NMR(270MHz,CDCl)δ:
7.05−7.32(m,10H),6.69(dd,
1H,J=2.5,8.8Hz),6.64(d,1
H,J=8.8Hz),6.36(d,1H,J=2.
5Hz),5.36(br,2H),4.47(d,1
H,J=12.1Hz),3.74(s,3H),3.
53(s,3H),3.48−3.75(m,2H),
2.95−3.26(m,6H),2.11(br,1
H),2.59−2.62(m,1H),2.37−
2.50(m,2H),1.76−1.89(m,1
H)。
【0189】実施例21の合成図
【0190】
【化42】 (3R,4S,5S,6S)−5−(2,5−
ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェニルメチル−
1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボ
ン酸・塩酸塩51 化合物50(100mg,0.2mmol)の濃塩酸
(2ml)溶液を15時間加熱還流した。室温まで冷却
後、その混合物をアンモニア水溶液で塩基性にして、さ
らに塩化メチレンで2回抽出した。合わせた抽出液を乾
燥させた。濃縮して得られた残渣に10%塩酸−メタノ
ールを添加して、再び濃縮した。得られた沈殿をメタノ
ールーエーテルから再結晶させて化合物51(30m
g,0.054mmol,27%)を得た。
【0191】実施例21の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−
(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ−6−ジフェニ
ルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−
3−カルボン酸・二塩酸塩 構造式:
【0192】
【化43】 mp:230.0℃(分解) IR(KBr)cm−1:2945,1726,150
2,1451。
【0193】NMR(270MHz,CDCl)δ
(遊離塩基):6.95−7.32(m,10H),
6.65(dd,1H,J=2.5,8.8Hz),
6.61(d,1H,J=8.8Hz),6.49
(d,1H,J=2.5Hz),4.41(d,1H,
J=12.1Hz),3.68(s,3H),3.53
(s,3H),2.70−3.70(m,7H),2.
31−2.60(m,3H),1.67−1.85
(m,1H),1.33−1.49(m,1H)。
【0194】実施例22の合成図
【0195】
【化44】 化合物52は、化合物23から実施例9と同様の方法で
合成され、二塩酸塩として単離された。
【0196】実施例22の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)N,N−ジ
エチル−5−(5−イソプロピル−2−メトキシベンジ
ルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0197】
【化45】 mp:155〜158℃ IR(KBr)cm−1:3450,1633,149
9,1443,1248,700。
【0198】H NMR(270MHz,CDC
)δ(遊離型):7.37−7.04(m,10
H),7.01(dd,J=2.8,6.7Hz,1
H),6.65(d,J=6.7Hz,1H),6.6
0(d,J=2.8Hz,1H),4.52(d,J=
12.1Hz,1H),3.70−3.50(m,4
H),3.53(s,3H),3.38−3.07
(m,5H),2.96(dd,J=4.2,7.9H
z,1H),2.90−2.56(m,4H),2.1
7(br s,1H),1.84−1.73(m,2
H),1.20(d,J=7.3Hz,6H),1.1
7(t,J=7.0Hz,3H),1.11(t,J=
7.0Hz,3H)。
【0199】実施例23および実施例24の合成図
【0200】
【化46】 N−Boc−イソニペコチン酸エチル54 化合物53(25.83g,164mmol)のTHF
(20ml)溶液を炭酸ジ−t−ブチル(37.2g,
170mmol)のTHF(30ml)溶液に室温で徐
々に添加した。溶媒を除去し、残渣を真空条件下で蒸留
した。80〜100℃の画分を除去した後、120℃,
1.5mmHgの画分を集めることによって化合物54
(38.3g,151mmol,92%)を得た。
【0201】H NMR(270MHz,CDC
)δ:4.14(quart,J=7Hz,2
H),4.02(br d,2H),2.83(br
t,2H),2.43(tt,J=10.9,3.9H
z,1H),1.87(m,2H),1.64(m,2
H),1.46(s,9H),1.26(t,J=7H
z,3H)。
【0203】4−アリル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−3−オン57 ジイソプロピルアミン(25.2ml,179mmo
l)およびn−ブチルリチウム(ヘキサン中で1.59
M,96ml,153mmol)から調整されたLDA
のTHF(300ml)溶液に、化合物54(33.5
6g,131mmol)のTHF(15ml)溶液を−
60℃にて徐々に添加した。添加完了後、−25℃まで
温度を上げて、再び−60℃まで冷却する。−60℃以
下に保ったそのエノラート溶液に、アリルプロマイド
(12.4ml,143mmol)を添加し、その混合
物の温度を−5℃まで上昇させた。−60℃にて酢酸
(17.6ml)で反応を停止させた後、溶媒を除去し
た。残渣をpH=6.0にて酢酸エチルで抽出し、その
抽出液をブラインで洗浄後、NaSOで乾燥させ
た。濃縮することによって得られた化合物55の粗生成
物(40.13g)を得た。
【0204】H NMR(270MHz,CDC
)δ:5.68(m,1H),5.08−5.00
(m,2H),4.17(quart,J=7.1H
z,2H),3.86(br d,J=13Hz,2
H),2.90(m,2H),2.27(d,J=7.
3Hz,2H),2.07(m,2H),1.45
(s,9H),1.38(m,2H),1.26(t,
J=7.1Hz,3H)。
【0205】得られた粗生成物を酢酸エチル(20m
l)に溶解し、さらにトリフルオロ酢酸(60ml)と
混合した。室温で4時間放置後、その混合物を濃縮し、
さらに続いてトルエンを用いて共沸脱水した。その結果
4−アリルイソニペコチン酸エチルのTFA塩を得た。
【0206】H NMR(270MHz,CDC
)δ:8.60(br s,1H),8.30(b
r s,1H),5.68−5.56(m,1H),
5.15−5.06(m,2H),4.22(quar
t,J=7.1Hz,2H),3.39(br d,J
=12Hz,2H),2.99(m,2H),2.36
−2.31(m,4H),1.73(m,2H),1.
29(t,J=7.1Hz,3H)。4−アリルイソニ
ペコチン酸エチルの粗TFA塩およびブロモ酢酸エチル
(23.5g,141mmol)のトルエン溶液に無水
炭酸カリウム(70.7g,512mmol)を添加
し、得られた懸濁液を80℃で15分間加温した。その
反応混合物を冷却した後、希塩酸でpH=8.0に調整
した。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、その抽出液
をブラインで洗浄後、NaSOで乾燥し、濃縮する
ことによって化合物56の粗生成物(37.4g)を得
た。
【0207】H NMR(270MHz,CDC
)δ:5.68(m,1H),5.06−4.99
(m,2H),4.22−4.12(m,4H),3.
19(s,2H),2.83(m,2H),2.35−
2.21(m,4H),2.15(d,J=13Hz,
2H),1.61(m,2H),1.264(t,J=
7Hz,3H),1.256(t,J=7Hz,3
H)。
【0208】カリウムt−ブトキシド(35.84g,
320mmol)のトルエン(100ml)懸濁液を加
熱還流した。この懸濁液に徐々に粗化合物56を添加し
た。水(120ml)で反応を停止させた後、80℃で
一晩加熱した。6N−塩酸(54ml)を添加して、1
5分間撹拌した。その反応混合物を室温まで冷却し、続
いてNaOHおよびNaCOの水溶液でpH=1
3.5に調整した。得られた溶液を塩化メチレンで抽出
し、その抽出液をブラインで洗浄後、NaSOで乾
燥した。濃縮することによって粗キヌクリジン化合物を
得た。この粗生成物を真空条件下で蒸留して、122
℃,15mmHgの画分を集めて化合物57(15.3
5g,化合物54からの収率72%)を得た。
【0209】H NMR(270MHz,CDC
)δ:5.78(m,1H),5.08−4.98
(m,2H),3.26(s,2H),3.01(m,
4H),2.20(d,J=7.4Hz,2H),1.
95−1.65(m,4H)。
【0210】13C NMR(CDCl)δ:21
8.4,133.6,117.1,62.0,47.
0,42.3,37.2,29.4。
【0211】4−アリル−2−ジフェニルメチル−1−
アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−オン58 化合物57(17.66g,107mmol)、ベンズ
アルデヒド(12.49g,117mmol)およびN
aOH(0.46g,11.5mmol)のエタノール
(80ml)溶液を1時間加熱還流した。この反応混合
物を冷却後、黄色固体を集めて4−アリル−2−ベンジ
リデン−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3
−オン(26.66g,98%)を得た。
【0212】H NMR(270MHz,CDC
)δ:8.04−8.01(m,2H),7.40
−7.32(m,3H),7.03(s,1H),5.
87(m,1H),5.09−5.02(m,2H),
3.24−2.96(m,4H),2.32(d,J=
7.4Hz,2H),1.97−1.74(m,4
H)。
【0213】CuBr−DMS錯体(1.06g,5.
16mmol)のトルエン(100ml)溶液をドライ
アイス−アセトン浴槽中に浸して−60℃に保ったま
ま、臭化フェニルマグネシウム(エーテル中で3.0
M,42ml,126mmol)を徐々に添加した。こ
の黄白色の懸濁液に4−アリル−2−ベンジリデン−1
−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−オン(2
5.9g,103mmol)、塩化トリメチルシリル
(31.4ml,247mmol)およびHMPA(4
3ml,247mmol)のトルエン(120ml)溶
液を−60℃以下に保ちながら添加した。添加終了後、
0℃まで温度を上昇させた。酢酸(14.5ml)で反
応を停止させた。その混合物に水を添加した後、Na
COで中和した。得られた混合物をpH=6.5およ
びpH=8.0にてエーテルで抽出した後、ブラインで
洗浄した。NaSOで乾燥後、濃縮して化合物58
の粗生成物を得た。その粗生成物をエーテルを用いて磨
砕することによって化合物58(23,04g,68
%)を得た。
【0214】H NMR(270MHz,CDC
)δ:7.39−7.15(m,10H),5.7
2(m,1H),5.04−4.95(m,2H),
4.47(d,J=8.4Hz,1H),3.96
(d,J=8.4Hz,1H),3.11(m,2
H),2.65(m,2H),2.16(m,2H),
1.94−1.6(m,4H)。
【0215】13C NMR(CDCl)δ:21
9.3,143.1,142.2,134.3,12
8.3,126.5,126.4,117.5,72.
3,50.6,50.0,44.0,42.4,37.
9,31.1,29.9。
【0216】4−アリル−3N−(2,5−ジメトキシ
ベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザビ
シクロ〔2.2.2〕オクタン61および62 化合物58(4.00g,12.1mmol)とギ酸ア
ンモニウム(8.00g,127mmol)のホルムア
ミド(24ml)溶液を浴槽温度170℃で5時間加熱
した。溶媒を除去して、残渣に水を添加した。得られた
固体をメタノールから再結晶により精製して、化合物
(2.03g,70%,シス:トランス=1:1)を
得た。
【0217】H NMR(270MHz,CDC
)δ:6.69(d,J=11.4Hz),6.5
2(d,J=11.7Hz)。
【0218】MS:360(M),319。
【0219】化合物59の4N−塩酸(20ml)溶液
を80℃で一晩加熱した。NaCO水溶液で反応を
停止させた。得られた混合物を塩化メチレンで抽出し、
その抽出液をNaSOで乾燥した。減圧濃縮するこ
とによって化合物60(1.95g,シス・トランス混
合物)を得た。
【0220】MS:332(M),291,166。
【0221】粗化合物60と2,5−ジメトキシベンズ
アルデヒド(1.19g,6.99mmol)のメタノ
ール溶液に、ブロモクレゾールグリーンとNaBH
N(380mg,6.05mmol)を添加した後、酢
酸でpHを調整して酸性にした。一晩放置後、Na
水溶液で塩基性にした。得られた混合物を塩化メチ
レンで抽出し、その抽出液をブラインで洗浄後、Na
SOで乾燥した。減圧濃縮することによって化合物
(シス異性体)および化合物62(トランス異性体)
の粗混合物を得た。その粗混合物をシリカゲルクロマト
グラフィー(0〜10%メタノール−塩化メチレン)で
部分的に分離した。極性の高いほうの異性体に富む画分
をメタノールから再結晶させて、純粋な化合物61(2
80ml,シス異性体)を得た。極性の低いほうの画分
は、ジメシラート塩に変換した後に、更にアセトンから
の再結晶で精製することによって化合物62(395m
g,トランス異性体)を得た。
【0222】実施例23の化合物 名称:シス−4−アリル−3−(2,5−ジメトキシベ
ンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン 構造式:
【0223】
【化47】 mp:163.7〜164.8℃ IR(nujol)cm−1:1594,1498,1
029。
【0224】NMR(270MHz,CDCl)δ:
7.40−7.02(m,10H),6.70(m,2
H),6.40(br s,1H),5.77(m,1
H),5.04−4.97(m,2H),4.59
(d,J=11.9Hz,1H),3.77−3.68
(m,7H,3.77(s,3H)および3.72
(s,3H)を含む),3.34(d,J=11.4H
z,1H),2.98(m,1H),2.88−2.5
6(m,4H),2.25−2.04(m,3H),
1.57−1.40(m,3H),1.25(m,1
H)。
【0225】実施例24の化合物 名称:トランス−4−アリル−3−(2,5−ジメトキ
シベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1−アザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン.ジメシラート 構造式:
【0226】
【化48】 mp:245.0〜246.1℃ IR(nujol)cm−1:1609,1502,1
044。
【0227】H NMR(270MHz,CDC
)δ(遊離型):7.44−7.09(m,10
H),6.71−6.63(m,2H),6.52
(d,J=1.5Hz,1H),5.76(m,1
H),5.05−4.94(m,2H),3.90
(d,J=11.9Hz,1H),3.75(s,3
H),3.71(s,3H),3.31(dd,J=1
1.9,3.5Hz,1H),3.00(d,J=1
2.4Hz,1H),2.96−2.83(m,3
H),2.52−2.40(m,1H),2.40
(d,J=12.4Hz,1H),2.24(br
s,1H),2.18−2.02(m,2H),1.6
6−1.13(m,4H)。
【0228】実施例25,26,27,28,29,3
0,31,32,33および34の化合物は実施例9と
同じ製法によって合成された。
【0229】実施例25の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(5−エチル−2−メトキシベンジルア
ミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0230】
【化49】 mp:190.0〜193.0℃ IR(KBr)cm−1(遊離型):3450,163
5,1499,1443,1249,1030,82
2,749,698。
【0231】NMR(270MHz,CDCl,遊離
型):δ7.39−7.04(m,10H),6.98
(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),6.63
(d,J=8.4Hz,1H),6.50(d,J=
2.0Hz,1H),4.54(d,J=11.9H
z,1H),3.83−3.46(m,3H),3.5
1(s,3H),3.35−3.08(m,6H),
2.96(q,J=4.0Hz,1H),2.92−
2.83(m,1H),2.78−2.62(m,2
H),2.50(q,J=7.4Hz,2H),2.1
5(br.s,1H),1.85−1.73(m,2
H),1.20−1.08(m,3×3H)。
【0232】実施例26の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(2−メトキシ−5−メチルチオベンジ
ルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0233】
【化50】 mp:158.0〜163.0℃ IR(KBr)cm−1(遊離型):3450,163
0,1597,1487,1443,1244,102
9,813,750,701,696。
【0234】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.35−7.04(m,11H),6.7
6(d,J=2.2Hz,1H),6.65(d,J=
8.8Hz,1H),4.50(d,J=12.1H
z,1H),3.68−3.52(m,4H),3.5
0(s,3H),3.33−3.06(m,5H),
2.90(q,J=4.0Hz,1H),2.87−
2.56(m,3H),2.42(s,3H),2.1
1(br.s,1H),1.80−1.65(m,2
H)1.17(t,J=7.0Hz,3H),1.11
(t,J=7.0Hz,3H)。
【0235】実施例27の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(2−メトキシ−5−トリフルオロメト
キシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−ア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミ
ド 構造式:
【0236】
【化51】 mp:122.0〜125.0℃ IR(KBr)cm−1:3450,1634,149
9,1465,1454,1252,1153,103
1,752,704,604。
【0237】NMR(270MHz,CDCl):δ
7.36−6.99(m,11H),6.66(d,J
=9.2Hz,1H),6.55(d,J=2.6H
z,1H),4.48(d,J=12.1Hz,1
H),3.70−3.47(m,4H),3.56
(s,3H),3.33−3.05(m,5H),2.
91(dd,J=4.0,7.9Hz,1H),2.8
5−2.58(m,3H),2.11(br.s,1
H),1.90−1.55(m,2H),1.15
(t,J=7.1Hz,3H),1.10(t,J=
7.1Hz,3H)。
【0238】実施例28の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(5−クロロ−2−メトキシベンジルア
ミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0239】
【化52】 mp:190.0〜194.0℃ IR(KBr)cm−1(遊離型):3430,163
1,1486,1449,1247,1025,82
1,751,701,693。
【0240】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.58(d,J=6.9Hz,2H),
7.40−7.19(m,8H),7.14(dd,J
=2.5,8.9Hz,1H),6.63(d,J=
8.9Hz,2H),5.24(br.s,1H),
4.49(d,J=11.9Hz,1H),3.85−
3.06(m,12H),3.47(s,3H),2.
24(br.s,1H),2.15−1.90(m,2
H),1.23(t,J=7.2Hz,3H),1.0
2(t,J=7.2Hz,3H)。
【0241】実施例29の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(5−t−ブチル−2−メトキシベンジ
ルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0242】
【化53】 mp:180.0〜183.0℃ IR(KBr)cm−1(遊離アミン):3450,1
630,1500,1457,1450,1250,7
51,702。
【0243】NMR(270MHz,CDCl(遊離
アミン)):δ7.36−7.03(m,11H),
6.89(d,J=2.6Hz,1H),6.64
(d,J=8.8Hz,1H),4.52(d,J=1
2.1Hz,1H),3.71−3.48(m,4
H),3.52(s,3H),3.35−3.03
(m,5H),2.98(dd,J=4.0,7.7H
z,1H),2.91−2.60(m,3H),2.1
9(br.s,1H),1.87−1.75(m,2
H),1.27(s,9H),1.16(t,J=7.
3Hz,3H),1.11(t,J=7.3Hz,3
H)。
【0244】実施例30の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボン酸・二塩酸塩 構造式:
【0245】
【化54】 mp:170.0〜175.0℃ IR(KBr)cm−1(塩酸塩):3420,172
5,1490。
【0246】NMR(270MHz,CDCl(遊離
アミン)):δ7.40−7.10(m,11H),
6.75(br s,1H),6.41(d,J=8.
4Hz,1H),4.40(d,J=11.7Hz,1
H),4.05(br s,1H),3.48(s,3
H),3.60−3.40(m,2H)、3.34−
2.50(m,8H),2.38(s,3H),1.9
5−1.56(m,2H)。
【0247】実施例31の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(5
−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0248】
【化55】 mp:247℃ IR(KBr)cm−1(塩酸塩):3310,168
5,1505。
【0249】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.35−7.00(m,11H),6.6
6(d,J=8.4Hz,1H),6.57(d,J=
2.2Hz,1,H),5.39(br s,2H),
4.48(d,J=12.1Hz,1 H),3.70
−3.64(m,1H),3.63(d,J=12.8
Hz,1H),3.55(3H,s),3.20(d,
J=12.8Hz,1H),3.19−2.93(m,
4H),2.83−2.60(m,2H),2.49−
2.42(m,2H),1.95−1.81(m,1
H),1.60−1.50(m,1H),1.20
(d,J=6.6Hz,3H),1.18(d,J=
6.6Hz,3H)。
【0250】実施例32の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(5
−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボン酸・二塩酸塩 構造式:
【0251】
【化56】 mp:150.0〜155.0℃ IR(KBr)cm−1(塩酸塩):3400,173
0,1510。
【0252】NMR(270MHz,CDCl(遊離
アミン型)):δ7.36−7.00(m,11H),
6.63(d,J=8.8Hz,1H),6.57
(d,J=1.8Hz,1H),4.47(d,J=1
2.4Hz,1H),4.00(br s,1H),
3.51(s,3H),3.70−3.45(m,2
H),3.40−2.40(m,8H),2.00−
1.55(m,2H),1.19(d,J=6.9H
z,3H),1.18(d,J=6.9Hz,3H)。
【0253】実施例33の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0254】
【化57】 mp:220.0〜225.0℃ IR(KBr))cm−1(塩酸塩):3300,32
00,1685,1495。
【0255】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.34−7.06(m,11H),6.7
2(d,J=2.6Hz,1H),6.67(d,J=
8.4Hz,1H),5.48(br s,2H),
4.45(d,J=12.1Hz,1H),3.80−
3.64(m,1H),3.62−3.50(m,4
H),3.28−2.95(m,6H),2,63−
2.76(m,1H),2.57−2.45(m,1
H),2.42(s,3H),1.95−1.50
(m,2H)。
【0256】実施例34の合成図
【0257】
【化58】 化合物63(0.30g,0.77mmol)、4−メ
トキシベンジルアミン(0.12ml,0.89mmo
l)およびCSA(樟脳スルホン酸)(9.2mg,
0.04mmol)の乾燥トルエン溶液(5.0ml)
を撹拌しながら、脱水条件下で一晩加熱還流した。溶媒
を減圧下で除去した。得られた粗イミン(化合物64
は、さらに精製することなく次工程に用いられた。粗イ
ミンの乾燥THF(1.0ml)溶液を、NaBH(O
Ac)(0.41g,1.93mmol)の酢酸溶液
(8.0ml)に室温で添加し、室温で8時間撹拌し
た。混合溶液を減圧濃縮した。残渣をNaOHで塩基性
に調整した後、塩化メチレンで抽出した。合わせた有機
層をブラインで洗浄した後、KCOで乾燥した。濃
縮して得られた淡黄色粘質油状物(0.52g)をシリ
カゲルクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール
=100:1)で精製してendo異性体を徴量含む標
題化合物(無色粘質油状物)を得た。その油状物をイソ
プロパノールから再結晶させて無色結晶の純粋な標題化
合物65(65.5mg,収率17%)を得た。
【0258】実施例34の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(4−メトキシベンジルアミノ)−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド 構造式:
【0259】
【化59】 mp:131.0〜133.0℃(イソプロパノール) IR(nujol)cm−1(遊離型):3380
(m),1645(s),1610(m),1510
(s),1243(s),1030(s),810
(m),750(m),745(m),710(m),
690(m)。
【0260】NMR(270MHz,CDCl):δ
7.43−7.15(m,9H),7.15−7.04
(m,1H),6.68(d,J=8.8Hz,2
H),6.50(d,J=8.8Hz,2H),4.4
3(d,J=12.1Hz,1H),3.78(s,3
H),3.77−3.62(m,1H),3.56
(d,J=13.0Hz,1H),3.56−3.44
(m,1H),3.16(d,J=13.0Hz,1
H),3.35−3.04(m,6H),2.84(d
d,J=4.0,7.7Hz,1H),2.80−2.
65(m,1H),2.59(dd,J=8.6,8.
6Hz,1H),2.08(br.s,1H),1.8
6−1.68(m,2H),1.63(br.s,1
H),1.15(t,J=7.1Hz,3H),1.1
1(t,J=7.1Hz,3H)。
【0261】実施例35,36および37の合成図
【0262】
【化60】 (3R,4S,5S,6S)−5−(2−メト
キシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジフェニ
ルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−
3−カルボン酸(実施例30の化合物,0.40g,
0.65mmol)の10%−塩酸/メタノール(5m
l)溶液を2時間加熱還流した。室温まで冷却後、溶媒
を除去した。残渣に重曹水を添加してpH=8にして、
有機層を酢酸エチル(2×70ml)で抽出した。合わ
せた抽出液をブラインで洗浄した後、MgSOで乾燥
し、さらに減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製して
化合物66(0.20g,収率56%)を得た。
【0263】実施例35の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボン酸メチル 構造式:
【0264】
【化61】 mp:70〜73℃ IR(KBr)cm−1:3440,2950,173
0,1495。
【0265】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.05−7.30(m,11H),6.7
2(d,J=2.2Hz,1H),6.65(d,J=
8.4Hz,1H),4.43(d,J=12.1H
z,1H),3.71(s,3H),3.55(s,3
H),3.52−3.65(m,3H),3.24
(d,J=13.2Hz,1H),2.92−3.20
(m,4H),2.43−2.66(m,3H),2.
42(s,3H),1.75−1.92(m,1H),
1.32−1.50(m,1H)。
【0266】LiAlH(12mg,0.39mmo
l)のエーテル(5ml)懸濁液に化合物66(66m
g,0.13mmol)を0℃で添加して、室温で1時
間撹拌した。重曹水(2滴)および酢酸エチル(20m
l)を添加して15分間撹拌した。有機層を分離して、
MgSOで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた粗生
成物を10%−塩酸/メタノールで処理して、化合物
(43mg,収率55%)を得た。
【0267】実施例36の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−3−ヒド
ロキシメチル−5−(2−メトキシ−5−メチルチオベ
ンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシ
クロ〔2.2,2〕オクタン・二塩酸塩 構造式:
【0268】
【化62】 mp:178〜182℃ IR(KBr)cm−1:3400,1575,149
5。
【0269】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.34−7.07(m,11H),6.7
3(d,J=2.2Hz,1H),6.64(d,J=
8.4Hz,1H),4.45(d,J=12.1H
z,1H),3.54(s,3H),3.76−3.5
2(m,5H),3.20(d,J=12.8Hz,1
H),3.20−3.10(m,1H),2.98−
2.86(m,2H),2.60−2.47(m,1
H),2.42(s,3H),2.30−2.19
(m,2H),2.00−1.72(m,2H),1.
39−1.30(m,1H)。
【0270】化合物66(141mg,0.25mmo
l)の乾燥メタノール(3ml)溶液に60%NaH
(20mg,0.50mmolを室温で加えた。その混
合液を50℃で2時間加熱した。溶媒を除去して酢酸エ
チル(100ml)で抽出した。有機層をブラインで洗
浄した後、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を
シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
=1:1)で精製して化合物68(28mg,収率20
%)を得た。
【0271】実施例37の化合物 名称:(3R,4R,5R,6R)−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボン酸メチル・二塩酸塩 構造式:
【0272】
【化63】 mp:144〜147℃ IR(KBr)cm−1:3420,1730,149
5。
【0273】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.29−7.05(m,11H),6.7
4(d,J=2.2Hz,1H),6.61(d,J=
8.4Hz,1H),4.41(d,J=12.1H
z,1H),3.84(dd,J=7.3及び12.1
Hz,1H),3.72−3.62(m,1H),3.
68(s,3H),3.48(s,3H),3.58−
3.49(m,2H),3.31(dt,J=2.7及
び13.6Hz,1H),3.15(d,J=13.6
Hz,1H),2.87−2.75(m,2H),2.
70−2.62(m,1H),2.60−2.48
(m,2H),2.41(s,3H),2.11−1.
97(m,1H)。
【0274】実施例38の化合物は、実施例18の化合
物と同様の方法で合成された。
【0275】実施例38の化合物 名称:(2R,4R,5R,6R)−N,N−
ジメチル−5−(2−メトキシ−5−メチルチオベンジ
ルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−2−カルボキサミド 構造式:
【0276】
【化64】 mp:156〜158℃ IR(KBr)cm−1:3450,2920,164
5,1495。
【0277】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.36−6.98(m,11H),6.7
4(d,J=2.6Hz,1H),6.63(d,J=
8.4Hz,1H),4.51(d,J=12.1H
z,1H),3.55(d,J=13.2Hz,1
H),3.52−3.49(m,1H),3.49
(s,3H),3.35(d,J=8.4Hz,1
H),3.21(d,J=13.2Hz,1H),3.
19−3.00(m,1H),2.97−2.92
(m,1H),2.79(s,3H),2.66−2.
59(m,1H),2.41(s,3H),2.20−
2.10(m,1H),2.17(s,3H),1.8
2−1.67(m,1H),1.48−1.30(m,
2H)。
【0278】実施例39の化合物は、実施例21の合成
法により、実施例38の化合物から合成された。
【0279】実施例39の化合物 名称:(2R,4R,5R,6R)−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−2−カルボン酸・二塩酸塩 構造式:
【0280】
【化65】 mp:162〜167℃ IR(KBr)cm−1:3430,1740,149
5。
【0281】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.36−7.25(m,10H),7.1
4(dd,J=2.6及び8.4Hz,1H),6.7
1(d,J=2.6Hz,1H),6.67(d,J=
8.4Hz,1H),4.65(d,J=12.1H
z,1H),4.26(dd,J=8.4及び12.1
Hz,1H),3.79−3.67(m,1H),3.
53(s,3H),3.50−3.20(m,3H),
3.10,2.80(m,1H),2.70−2.57
(m,1H),2.42(s,3H),2.33−2.
15(m,1H),1.72−1.60(m,1H)。
【0282】実施例40,41および42の化合物は実
施例19および20と同じ製法によって合成された。
【0283】実施例40の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N−メト
キシ−N−メチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル
アミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド・二塩酸
塩 構造式:
【0284】
【化66】 mp:174〜176℃ IR(KBr)cm−1:3415,2945,165
8,1504,1454,1436,1391,123
2,1041,711。
【0285】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.05−7.35(m,10H),6.6
7(dd,J=8.8,2.9Hz,1H),6.60
(d,J=8.8Hz,1H),6.42(d,J=
2.9Hz,1H),4.52(d,J=12.1H
z,1H),3.73(s,3H),3.67(s,3
H),3.47(s,3H),3.20(s,3H),
2.80−3.83(m,8H),2.60−2.71
(m,1H),2.36(br,1H),1.25−
1.85(m,2H)。
【0286】実施例41の化合物 名称:(3R,4S,5R,6R)−N−エチ
ル−5−(2,5−ジメトキシベンジルアミノ)−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン−3−カルボキサミド・二塩酸塩 構造式:
【0287】
【化67】 mp:248〜249℃ IR(KBr)cm−1:3480,3430,325
0,3195,2975,1675,1594,150
6,1453,1436,1238,712。
【0288】NMR(270MHz,CDCl(遊離
型)):δ7.03−7.39(m,10H),6.6
0−6.75(m,2H),6.41(d,J=2.2
Hz,1H),5.44(br,1H),4.40
(d,J=12.5Hz,1H),3.53−3.81
(m,2H),3.74(s,3H),3.59(s,
3H)2.91−3.33(m,8H),2.62−
2.74(m,1H),2.22(br,1H),1.
76−1.90(m,1H),1.25−1.42
(m,1H),1.12(t,J=7Hz,3H)。
【0289】実施例42の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N
(3−オキサ−1,5−ペンチレン)−5−(2,5−
ジメトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−
1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボ
キサミド 構造式:
【0290】
【化68】 mp:164〜165℃ IR(KBr)cm−1:2935,1645,149
8,1450,1432,1268,1232,111
2,1048,1023,704。
【0291】NMR(270MHz,CDCl):δ
7.05−7.36(m,10H),6.68(dd,
J=8.8,2.9Hz,1H),6.62(d,J=
8.8Hz,1H),6.36(d,J=2.9Hz,
1H),4.51(d,J=12.1Hz,1H),
3.73(s,3H),3.48(s,3H),3.0
0−3.80(m,13H),2.89(dd,J=
7.7,4.1Hz,1H),2.57−2.86
(m,3H),2.08(br,1H),134−1.
83(m,2H)。
【0292】実施例43の化合物 名称:(2R,4R,5R,6R)−5−(2
−メトキシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ[2.2.2]オク
タン−2−カルボン酸メチル 二塩酸塩 実施例43の化合物は実施例35と同じ製法によって合
成された。
【0293】構造式:
【0294】
【化69】 mp:132〜136℃ IR(KBr)cm−1:3440,1720,149
5。
【0295】NMR(270MHz,CDCl遊離
型):δ7.34−7.03(m,11H),6.74
(d,J=2.6Hz,1H),6.65(d,J=
8.4Hz,1H),4.54(d,J=11.7H
z,1H),3.69−3.47(m,3H),3.6
0(s,3H),3.54(s,3H),3.20
(d,J=13.2Hz,1H),3.12−2.96
(m,1H),2.90(dd,J=4.0及び8.1
Hz,1H),2.70−2.56(m,1H),2.
42(s,3H),2.23−2.10(m,2H),
1.95−1.80(m,1H),1.73−1.60
(m,1H),1.32−1.20(m,1H)。
【0296】実施例44の化合物 名称:(2R,4R,5R,6R)−6−ジフ
ェニルメチル−2−ヒドロキシメチル−5−(2−メト
キシ−5−メチルチオベンジルアミノ)−1−アザビシ
クロ[2.2.2]オクタン 二塩酸塩 実施例44の化合物は実施例36と同じ製法によって合
成された。
【0297】構造式:
【0298】
【化70】 mp:148〜152℃ IR(KBr)cm−1:3420,3200,149
5,1250。
【0299】NMR(270MHz,CDCl遊離
型):δ7.40−6.96(m,11H),6.76
(d,J=2.6Hz,1H),6.65(d,J=
8.4Hz,1H),4.61(d,J=12.1H
z,1H),3.63−3.37(m,4H),3.5
1(s,3H),3.23(d,J=13.2Hz,1
H),3.04−2.90(m,3H),2.60−
2.47(m,1H),2.41(s,3H),2.1
0−1.75(m,3H),2.72−2.58(m,
1H),1.12−0.98(m,2H)。
【0300】実施例45の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N−エチ
ル−5−(2,5−ジメトキシベンジルアミノ)−6−
ジフェニルメチル−1−アザビシクロ[2.2.2]オ
クタン−3−カルボキサミド 実施例45の化合物は実施例41と同じ製法によって合
成された。
【0301】構造式:
【0302】
【化71】 IR(KBr)cm−1:2940,1645,149
8,1463,1451,1228,1047,70
3。
【0303】NMR(270MHz,CDCl遊離
型):δ7.39−7.06(m,10H),6.80
−6.65(m,2H),6.38(d,J=2Hz,
1H),5.39(br,1H),4.48(d,J=
12Hz,1H),3.74(s,3H),3.55
(s,3H),3.84−2.50(m,11H),
2.22(br,1H),1.86−1.44(m,2
H)。
【0304】実施例46の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
(3−チア−1,5−ペンチレン)−5−(2,5−ジ
メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1
−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−カルボキ
サミド 実施例46の化合物は実施例19と同じ製法によって合
成された。
【0305】構造式:
【0306】
【化72】 mp:185〜188℃ IR(KBr)cm−1:2930,1645,149
7,1450,1429,1285,1264,123
0,1218,1204,1184,1046,102
3,802,754,703。
【0307】NMR(270MHz,CDCl):δ
7.36−7.04(m,10H),6.70−6.5
9(m,2H),6.36(d,J=3Hz,1H),
4.52(d,J=12Hz,1H),4.18(b
r,2H),3.72(s,3H),3.48(s,3
H),3.87−3.43(m,4H),3.35−
2.47(m,11H),2.11(br,1H),
1.84−1.54(m,2H)。
【0308】実施例47の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
(3−チア−1,5−ペンチレン)−5−(2,5−ジ
メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1
−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−カルボキ
サミド−S−オキシド (3R,4S,5S,6S)−N,N−(3−
チア−1,5−ペンチレン)−5−(2,5−ジメトキ
シベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザ
ビシクロ[2.2.2]オクタン−3−カルボキサミド
(実施例46の化合物,170mg,0.3mmo
l)、過ヨウ素酸ナトリウム(60mg,0.3mmo
l)および水(4ml)の混合物を室温で、2時間撹拌
した。その混合物を重曹で塩基性に調整した後、塩化メ
チレン(2×20ml)で抽出し、さらに乾燥、濃縮し
た。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー
(塩化メチレン:メタノール=10:1)で精製し、エ
タノール(10ml)から再結晶させて標題化合物(7
0mg,収率40%)を得た。
【0309】構造式:
【0310】
【化73】 mp:235〜239℃ IR(KBr)cm−1:3445,2930,164
2,1500,1468,1450,1428,122
7,1180,1046,1013,748,704。
【0311】NMR(270MHz,CDCl):δ
7.40−7.07(m,10H),6.72−6.6
1(m,2H),6.35(d,J=3Hz,1H),
4.67−4.30(m,3H),3.74(s,3
H),3.51(s,3H),4.14−3.12
(m,4H),3.00−2.54(m,11H),
2.11(br,1H),1.85−1.55(m,2
H)。
【0312】実施例48の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
(3−チア−1,5−ペンチレン)−5−(2,5−ジ
メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1
−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3−カルボキ
サミド−S,S−ジオキシド (3R,4S,5S,6S)−N,N−(3−
チア−1,5−ペンチレン)−5−(2,5−ジメトキ
シベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザ
ビシクロ[2.2.2]オクタン−3−カルボキサミド
(実施例46の化合物)の二塩酸塩(遊離型として20
0mg,0.35mmol)、ポタシウムペルオキシモ
ノサルフェート(2KHSO・KHSO・KSO
,620mg,1mmol)、メタノール(3ml)
および水(3ml)の混合物を室温で5時間撹拌した。
その混合物を重曹で塩基性にした後、塩化メチレン(2
0ml)で抽出し、さらに乾燥、濃縮した。得られた粗
生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(塩化メチレ
ン;メタノール=10:1)で精製し、さらにエタノー
ル(50ml)で再結晶させることにより標題化合物
(190mg,収率90%)を得た。
【0313】構造式:
【0314】
【化74】 mp:252〜254℃ IR(KBr)cm−1:3435,1648,150
0,1317,1283,1229,1129。
【0315】NMR(270MHz,CDCl):
δ7.40−7.07(m,10H),6.73−6.
61(m,2H),6.32(d,J=3Hz,1
H),4.52(d,J=12Hz,1H),4.48
−4.30(m,2H),3.74(s,3H),3.
48(s,3H),3.90−2.55(m,15
H),2.02(br,1H),1.83−1.46
(m,2H)。
【0316】実施例49の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(5−イソプ
ロピル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニ
ルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−
3−カルボキサミド二塩酸塩 (3R,4R)−N,N−ジエチル−5−オキソ−
1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボ
キサミド13の光学分割 化合物13(180g,0.84mol)と(−)−ジ
ベンゾイル−L−酒石酸−水和物(211g,0.56
1mol)をエタノール(3.65L)に加え、得られ
た混合物を還流加熱して溶解した。その溶液を40°C
まで急冷し、終夜室温で放置すると(3R,4R)−
N,N−ジエチル−5−オキソ−1−アザビシクロ〔2
・2・2〕オクタン−3−カルボキサミド69の(−)
−ジベンゾイル−L−酒石酸塩が結晶として得られた。
(100.5g,21.5%,97%ee)。母液に
(−)−ジベンゾイル−L−酒石酸−水和物(90.6
g,0.241mol)を加え約3.5Lに濃縮した。
得られた混合物を加熱還流して溶解し、2日間室温で放
置すると(3S,4S)−N,N−ジエチル−5−オキ
ソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カ
ルボキサミド70の(−)−ジベンゾイル−L−酒石酸
塩が結晶として得られた。(117g,25%,92%
ee)。220gの13を用いて同様の操作を繰り返
し、69の(−)−ジベンゾイル−L−酒石酸塩(18
0g,31%,95%ee)と70の(−)−ジベンゾ
イル−L−酒石酸塩(91g,16%,97%ee)が
得られた。上記二回の操作で得られた70の(−)−ジ
ベンゾイル−L−酒石酸塩を合わせ1.5Lのエタノー
ルに懸濁し、3時間加熱還流して溶解した。一夜室温で
放置し、析出した結晶を濾取。重曹水で塩を外し、次い
で塩化メチレンで抽出、乾燥後溶媒を濃縮して70を得
た。(73g,18%,>99%ee)。同様の操作で
塩を外して69(83g,21%,>99%ee)を得
た。ここで光学純度(%ee)は光学活性カラムを用い
HPLC法で、また絶対配置は、70の(−)−ジベン
ゾイル−L−酒石酸塩のX線結晶解析でそれぞれ決定し
た。
【0317】(3R,4R)−N,N−ジエチル−5−
オキソ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3
−カルボキサミド69の(−)−ジベンゾイル−L−酒
石酸塩 mp:120−135℃(分解、明瞭な融点をもた
ず。) 元素分析値:(1エタノール・0.5HO)理論値
C,60.27%;H,6.48%;N,4.39%、
実測値C,60.10%;H,6.43%;N,4.4
5%。
【0318】(3S,4S)−N,N−ジエチル−5−
オキソ−1−アザビシクロ〔2・2・2〕オクタン−3
−カルボキサミド70の(−)−ジベンゾイル−L−酒
石酸塩 mp:158.7−159.3℃(分解) 元素分析値:理論値C,61.85%;H,5.88
%;N,4.81%実測値C,61.54%;H,5.
91%;N,4.81% (+)−(3R,4R)−N,N−ジエチル−5−オキ
ソ−1−アザビシクロ〔2・2・2〕オクタン−3−カ
ルボキサミド69
【0319】
【化75】 mp:108.6−112.1℃(酢酸エチルエステル
より再結晶。) 元素分析値:理論値C,64.26%;H,8.99
%;N,12.49%実測値C,63.96%;H,
9.24%;N,12.38% 〔α〕D=+59.0°(c=1.00,エタノール) (−)−(3S,4S)−N,N−ジエチル−5−オキ
ソ−1−アザビシクロ〔2・2・2〕オクタン−3−カ
ルボキサミド70
【0320】
【化76】 mp:108.6−111.5℃(酢酸エチルエステル
より再結晶。) 元素分析値:理論値C,64.26%;H,8.99
%;N,12.49%実測値C,63.90%;H,
9.24%;N,12.33% 〔α〕D=−58.8°(c=1.00,エタノー
ル)。
【0321】(3R,4S,5S,6S)−5−(5−
イソプロピル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボキサミド二塩酸塩
【0322】
【化77】 本化合物は実施例31の光学活性体の片方および実施例
55の化合物の対掌体であり、化合物70を出発原料に
して実施例5、9、19および20と同様の方法により
合成できた。
【0323】mp:215−219℃ IR(KBr):3320,3200,1685,15
05 cm−1 HNMR(270MHz,CDCl)δ:7.35
−7.00(m,11H),6.67(d,J=2.8
Hz,1H),6.57(d,J=2.2Hz,1
H),5.57−5.36(m,2H),4.48
(d,J=11.7Hz,1H),3.70−3.62
(m,2H),3.55(s,3H),3.26−2.
90(m,5H),2.80−2.26(m,2H),
2.51−2.40(m,2H),1.92−1.80
(m,1H),1.70−1.66(m,1H),1.
21(d,J=7.0Hz,3H)1.18(d,J=
7.0Hz,3H)。
【0324】〔α〕D=+15.5°(c=1.00,
DMSO)
【0325】実施例50の化合物 (3R,4S,5S,6S)−5−(5−イソプロピル
−2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチ
ル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カ
ルボン酸二塩酸塩
【0326】
【化78】 本化合物は実施例32の化合物の光学活性体の片方であ
り、実施例49の化合物から実施例21と同様の方法に
より合成できた。
【0327】mp:>230℃ IR(KBr):3400,3200,1735,15
00 cm−1 1HNMR(270MHz,CDCl)δ(遊離
型):7.40−6.98(m,11H),6.63
(d,J=8.8Hz,1H),6.57(s,1
H),4.45(d,J=12.4Hz,1H),3.
50(s,3H),3.97−3.80(m,1H),
3.64(d,J=12.4Hz,1H),3.50−
3.00(m,6H),2.90−2.50(m,4
H),1.97−1.82(m,1H),1.70−
1.52(m,1H),1.19(d,J=7.0H
z,3H)1.17(d,J=7.0Hz,3H)。
【0328】〔α〕D=+9.90°(c=1.00,
エタノール)。
【0329】実施例51の化合物 (3R,4S,5S,6S)−5−(2−メトキシ−5
−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル
−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カル
ボキサミド二塩酸塩
【0330】
【化79】 本化合物は実施例33の化合物の光学異性体であり、化
合物70を出発原料にして実施例5、9、19および2
0と同様の方法により合成できた。
【0331】mp:218−225℃ IR(KBr):3300,3200,1690,14
95 cm−1 HNMR(270MHz,CDCl)δ(遊離
型):7.33−7.10(m,11H),6.72
(d,J=2.6Hz,1H),6.67(d,J=
8.4Hz,1H),5.76(1H,s),5.42
(br s,1H),4.46(d,J=12.1H
z,1H),3.85−3.74(m,1H),3.6
1−3.56(m,1H),3.55(s,3H),
3.28−2.98(m,5H),2.80−2.43
(m,3H),2.42(s,3H),1.92−1.
65(m,2H 〔α〕D=+20.8°(c=0.5,DMSO)。
【0332】実施例52の化合物 (3R,4S,5S,6S)−5−(2−メトキシ−5
−メチルチオベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル
−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カル
ボン酸二塩酸塩
【0333】
【化80】 本化合物は実施例30の化合物の光学活性体の片方であ
り、実施例51の化合物から実施例21と同様の方法に
より合成できた。
【0334】mp:212−215℃ IR(KBr):3400,3200,1720,14
95 cm−1 HNMR(270MHz,CDCl)δ(遊離
型):7.45−7.10(m,11H),6.72
(s,1H),6.65(d,J=8.8Hz,1
H),4.47(d,J=11.0Hz,1H),3.
53(s,3H),3.62−2.62(m,11
H),2.41(s,3H),2.04−1.90
(m,1H),1.82−1.62(m,1H) 〔α〕D=+12.0°(c=1.00,DMSO)
【0335】実施例53の化合物 (3R,4S,5S,6S)−5−(2,5−ジメトキ
シベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド
二塩酸塩
【0336】
【化81】 本化合物は実施例20の化合物の光学活性体の片方であ
り、化合物70を出発原料にして実施例5、9、19お
よび20と同様の方法により合成できた。
【0337】mp:191−196℃ IR(KBr):3300,3200,1685,15
05 cm−1 HNMR(270MHz,CDCl)δ(遊離
型):7.33−7.08(m,10H),6,71−
6.62(m,2H),6.35(d,J=2.9H
z,1H),5.44(br s,2H),4.46
(d,J=12.1Hz,1H),3.73(s,3
H),3.53(s,3H),3.70−3.45
(m,2H),3.30−2.93(m,5H),2.
75−2.60(m,1H),2.54−2.38
(m,2H),1.93−1.77(m,1H) 〔α〕D=+18.6°(c=0.5,DMSO)。
【0338】実施例54の化合物 (3R,4S,5S,6S)−5−(2,5−ジメトキ
シベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボン酸二塩
酸塩
【0339】
【化82】 本化合物は実施例21の化合物の光学異性体であり、実
施例53の化合物から実施例21と同様の方法により合
成できた。
【0340】mp:238−245℃ IR(KBr):3500,1720,1505,14
40cm−1 HNMR(270MHz,CDCl)δ(遊離
型):7.32−7.02(m,10H),6.71−
6.56(m,2H),6.41(br s,1H),
4.38(d,J=11.0Hz,1H),3.68
(s,3H),3.90−3.45(m,2H),3.
44(s,3H),3.25−2.95(m,3H),
2.74−2.20(m,5H),1.90−1.55
(m,2H) 〔α〕D=+12.7°(c=1.00,DMSO)。
【0341】実施例55の化合物 (3S,4R,5R,6R)−5−(5−イソプロピル
−2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチ
ル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カ
ルボキサミド二塩酸塩
【0342】
【化83】 本化合物は実施例31の光学活性体の片方、および実施
例49の化合物の対掌体であり、化合物69を出発原料
にして実施例5、9、19および20と同様の方法によ
り合成できた。
【0343】mp:246−249℃ IR、1HNMRは実施例49に同じであった。
【0345】元素分析値:(2水和物)理論値C,6
3.35%;H,7.48%;N,6.93%、実測値
C,63.16%;H,7.54%;N,6.93% 〔α〕D=−15.0°(c=1.00,DMSO)。
【0346】実施例56の化合物 (3S,4R,5R,6R)−5−(5−イソプロピル
−2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチ
ル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カ
ルボン酸二塩酸塩
【0347】
【化84】 本化合物は実施例32の光学活性体の片方、および実施
例50の化合物の対掌体であり、実施例55の化合物か
ら実施例21と同様の方法により合成できた。
【0348】mp:>210−213℃ H NMRは実施例50に同じであった。
【0349】元素分析値:(1.5水和物)理論値C,
64.21%;H,7.24%;N,4.68%、実測
値C,64.32%;H,7.33%;N,4.89% 〔α〕D=−9.80°(c=1.00,エタノー
ル)。
【0350】実施例57の化合物 (2R,4R,5R,6R)−6−ジフェニル
メチル−5−(5−イソプロピル−2−メトキシベンジ
ルアミノ)−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
−2−カルボン酸二塩酸塩
【0351】
【化85】 本化合物は実施例15および39と同様の方法により合
成できた。
【0352】mp:138−141℃ IR(KBr):3420,2970,1740,15
10cm−1 H NMR(270MHz,CDCl)δ(遊離
型):7.41−7.14(m,10H),7.08
(dd,J=2.6Hz,8.4Hz,1H),6.6
6(d,J=8.4Hz,1H),6.60(d,J=
2.6Hz,1H),4.68(d,J=12.1H
z,1H),4.32(dd,J=8.8Hz,12.
1Hz,1H),3.90−3.78(m,1H),
3.50(s,3H),3.42−3.33(m,2
H),3.30−3.22(m,2H),2.90−
2.72(m,1H),2.65−2.55(m,1
H),2.46−2.35(m,1H),2.23−
2.14(m,1H)2.09−1.92(m,1
H),1,73−1.56(m,1H),1.21
(d,J=7.0Hz,3H),1.20(d,J=
7.0Hz,3H)。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【化4】 (式中Rは、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル、炭素
数2〜6のアルケニル、炭素数1〜6のアルコキシ、炭
素数1〜6のアルキルチオ、炭素数1〜6のアルキルス
ルフィニル、炭素数1〜6のアルキルスルホニル、炭素
数が1〜6のアルキルスルホニルアミノ、炭素数が各々
1〜6のN−アルキルアルキルスルホニルアミノ、炭素
数が各々1〜6のジアルキルアミノ、炭素数1〜6のハ
ロゲン置換アルキルまたは炭素数1〜6のハロゲン置換
アルコキシであり;nは0〜6であり;Xは請求項1で
定義した通りである。)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項19
【補正方法】変更
【補正内容】
【化7】 (式中X′はフェネチルまたは−CORであり;R
は、水酸基、−N−モルホリノ、−N−4−チアモルホ
リノ、または−NRであり;R、Rは各々独
立に水素、炭素数1〜4のアルキル、または炭素数1〜
4のアルコキシであり;Zは酸素エチレンジオキシ
たは−Hと−NH であり;Qはベンジリデンベンツ
ヒドリルまたはハロゲン置換ベンツヒドリルであり:
X′はキヌクリジン環の4−、5−、6−位に置換して
いる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項20
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項21
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項22
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項23
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】置換キヌクリジン−3−オン(i)は、置
換イソニコチン酸塩から、Org.Synth.Col
l.Vol.V,989(1973)に記載されている
非置換キヌクリジン−3−オンの製造方法と同様にして
製造することができる。たとえば、5−メチル−および
5−メトキシカルボニル−キヌクリジン−3−オンはこ
の方法ですでに合成されている(J.Chem.So
c.Perkin Trans.,1,409(199
1))。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】本発明のキヌクリジン化合物は、すべて少
なくとも個の不斉中心を持っているため、種々の立体
異性体の型または配位のものが得られ得る。したがっ
て、本発明の化合物は、(+)−および(−)−の別々
の光学活性型として、およびラセミまたは(±)−混合
物として存在し得る。また、各種のジアステレオマーも
存在する。本発明は、これらすべての型をその範囲に包
含するものである。たとえば、ジアステレオマーは、当
業者によく知られた方法、たとえば分別結晶法等によっ
て分離することができ、また、光学活性体は、ラセミ体
を単に分割するのみの、この目的のためによく知られた
有機化学的手法によって得ることができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】
【発明の効果】本発明の活性キヌクリジン化合物は、優
れたP物質受容体結合作用を示すため、前記P物質の作
用が過剰にあることを特徴とする様々な病状の治療に有
効である。このような病状の中には潰瘍および大腸炎の
ような胃腸障害およびその他の胃腸病、不安症、精神病
等の中枢神経系障害、リュウマチ性関節炎、炎症性腸炎
のような炎症性疾患、ぜん息等の呼吸器疾患の他、偏頭
痛も含めて上記のような病状に伴う疼痛が含まれる。し
たがって、本発明化合物はヒトを含めた哺乳動物の上記
のような病状の抑制および/または治療を行う目的で、
P物質拮抗剤として使用できるものである。本発明の化
合物を抗炎症剤として試験すると、標準的なラットの足
におけるカラゲニン誘導浮腫試験(C.A.Winte
r等,Proceedings of the Soc
iety of Experimental Biol
ogy and Medicine,Vol.111,
p.544(1962)参照)およびマスタードオイル
誘導血漿漏出試験(F.Lembeck等、Brit.
J.Pharmacol.,105,527(199
2))において優れた作用を示す。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】以上に述べた活性キヌクリジン化合物は、
経口、非経口、局所の何れの経路で投与してもよい。一
般にこれらの化合物の最も望ましい投与量は、1日あた
り約2.8mgから約1500mgの間であるが、患者
の体重および症状や個々の投与径路によって当然変動す
る。しかし、体重1kgにつき1日に約0.01mgか
ら約21mgの投与量が最も望ましいと言える。しかし
ながら治療する動物の種類およびその動物の前記薬物に
対する感受性の差異、さらに薬剤の処方のタイプ、投与
を行なう期間および間隔によっても投与量に変動が生じ
てくる。場合によっては前記範囲の下限より低い投与量
が適当なこともあるし、前記範囲より投与量を大きくし
てもそれを1日に何回にも分けて少量ずつ投与すれば有
害な副作用を生じない場合もある。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0101
【補正方法】変更
【補正内容】
【0101】(2R,3R,4S,5S)−5
−(N,N−ジエチルアミノメチル)−3−(2,5−
ジメトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−
1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン・モノメタン
スルホン酸塩20 19 (300mg,0.55mmol)の乾燥テトラヒ
ドロフラン(2ml)溶液を、LiAlH(105m
g,2.75mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(5
ml)懸濁液に5℃で加え、室温で1時間撹拌した。反
応混合物にNaSO・10HO(2g)を加え、
室温で15時間撹拌した。懸濁液を濾過し、固体を乾燥
テトラヒドロフランで洗浄した。濾液を減圧下に濃縮し
た。得られる油状物をアセトン2mlに溶かし、CH
SOH(159mg,1.65mmol)を前記粗油
状物のアセトン(2ml)溶液に加えた。生成する沈殿
を濾過して集め、真空乾燥して20を得た(254m
g,0.31mmol,57%)。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0109
【補正方法】変更
【補正内容】
【0109】実施例8の化合物 名称:(2R,3R,4S,5S)−5−
(N,N−ジエチルアミノエチル)−3−(2,5−ジ
メトキシベンジル)アミノ−2−ジフェニルメチル−1
−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン・モノメタンス
ルホン酸塩 構造式:
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0110
【補正方法】変更
【補正内容】
【0110】
【化23】 mp:239.7〜242.2℃分解 IR:ν(KBr):3455,2980,2950,
1504,1466,1227,1203,1196,
1059,1051,1044cm−1 H NMR:δ(CDCl)(遊離型):δ7.3
3−7.04(m,11H),6.68(dd,J=
9,3Hz,1H),6.61(d,J=9Hz,1
H),4.45(br,d,J=12Hz,1H),
3.80−3.68(m,11H),3.74(s,3
H),3.64(br d,J=13Hz,1H),
3.47−3.43(m,1H),3.47(s,3
H),3.27(br d,J=13Hz,1H),
3.80(dd,J=8,4Hz,1H),2.86−
2.53(m,6H),2.39(br s,1H),
2.23(brd,J=14Hz,1H),1.92−
1.81(m,1H),1.51−1.34(m,1
H),1.26−1.10(m,6H)。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0123
【補正方法】変更
【補正内容】
【0123】
【化27】 実施例11および12の化合物は、実施例1と同様の方
法で得られた。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0131
【補正方法】変更
【補正内容】
【0131】
【化30】 4−メトキシカルボニルピリジン−2−カルボン酸26 化合物26は、J.DE PHARMACIE DE
BELGIQUE,24,3〜21(1969)に記載
の方法に基づいて合成された。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0158
【補正方法】変更
【補正内容】
【0158】実施例16の化合物 名称:(2R,4R,5S,6S)−N,N−
ジメチル−5−(2,5−ジメトキシベンジル)アミノ
−6−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.
2〕オクタン−2−カルボキサミド 構造式:
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0172
【補正方法】変更
【補正内容】
【0172】
【化38】 mp:168.9〜174.6℃ IR(KBr)cm−1:3410,3190,296
5,1656,1505,1454,1257,102
9,710。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0352
【補正方法】変更
【補正内容】
【0352】mp:138−141℃ IR(KBr):3420,2970,1740,15
10cm−1 H NMR(270MHz,CDCl)δ(遊離
型):7.41−7.14(m,10H),7.08
(dd,J=2.6Hz,8.4Hz,1H),6.6
6(d,J=8.4Hz,1H),6.60(d,J=
2.6Hz,1H),4.68(d,J=12.1H
z,1H),4.32(dd,J=8.8Hz,12.
1Hz,1H),3.90−3.78(m,1H),
3.50(s,3H),3.42−3.33(m,2
H),3.30−3.22(m,2H),2.90−
2.72(m,1H),2.65−2.55(m,1
H),2.46−2.35(m,1H),2.23−
2.14(m,1H)2.09−1.92(m,1
H),1,73−1.56(m,1H),1.21
(d,J=7.0Hz,3H),1.20(d,J=
7.0Hz,3H)。 実施例58および実施例59の合成図
【化86】 実施例58の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(2−メトキ
シベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミド 本化合物は(3R,4S)−6−ジフェニルメチル−5
−オキソ−1−アザビ 実施例5、9、19および20と同様の方法により合成
できた。 構造式:
【化87】 IR(ニート):3470,3400,3350,32
00,1670cm−1 HNMR(270 MHz,CDCl)δ:7.3
4−7.05(m,11H),6.79−6.70
(m,2H),6.58(dd,J=7.3Hz,1.
5Hz,1H),5.62(br.s,1H),5.3
8(br.s,1H),4.46(d,J=12.1H
z,1H),3.66−3.57(m,1H),3.3
1(d,J=13.2Hz,1H),3.25−2.9
0(m,4H),2.70−2.60(m,1H),
2.50−2.35(m,2H),1.90−1.80
(m,1H),1.69(br.s,1H),1.69
−1.55(m,1H). 実施例59の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(2−イソプ
ロポキシ−5−イソプロピルベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボキサミド・二塩酸塩 実施例58の化合物(10.61g,20mmol)を
メタノール(200ml)中でパールマン(Pearl
man)触媒(1g)を使用して、室温で、17時間、
水素雰囲気下で水素化した。触媒を除去後、濾液を濃縮
して淡黄色の非晶質固体(10.02g)を得た。得ら
れた生成物を水(30ml)に溶解した後、酢酸エチル
(50ml)で洗浄した。さらに、飽和重曹水で塩基性
化した後、メタノール/塩化メチレン(5:1)(3×
100ml)で抽出した。合わせた抽出液をNaSO
で乾燥し、濃縮することによって淡黄色の非晶質固体
(6.10g)を得た。これを塩化メチレン/エーテル
で再結晶することによって、中間体である(3R,4
S,5S,6S)−5−アミノ−6−ジフェニルメチ mp:229−230℃ IR(ヌジョール):3440,3300,3250,
3150,0670cm−1 HNMR(270 MHz,CDCl)δ:7.4
2−7.08(m,10H),5.45(br.s,2
H),4.51(d,J=12.1Hz,1H),3.
62(dd,J=12.1Hz,8.1Hz,1H),
3.34(dd,J=7.7Hz,4.4Hz,1
H),3.25−3.10(m,2H),3.10−
2.95(m,1H),2.75−2.63(m,1
H),2.60−2.50(m,1H),2.15−
2.10(m,1H),1.90−1.73(m,1
H),1.70−1.55(m,1H),1.45(b
r.s,1H). 化合物72(503mg,1.5mmol)、2−イソ
プロポキシ−5−イソロピルベンズアルデヒド(330
mg,1.6mmol)、NaBH(OAc)(63
6mg,3mmol)および酢酸(1滴)の塩化メチレ
ン(15ml)溶液を3時間室温で攪拌した。この反応
混合物を飽和重曹水で冷却した後、塩化メチレンで抽出
した。合わせた抽出液をNaSOで乾燥し、減圧濃
縮することによって紫色の非晶質固体を得た。この固体
(0.84g)の酢酸エチル(10ml)溶液に、攪拌
しながら0℃で飽和塩酸・メタノール(5ml)を加え
た。0℃で1時間攪拌後、濾過して沈殿を集めると、淡
桃色粉体(229mg)が得られた。濾液を減圧濃縮
し、得られた淡灰色固体をエーテルで洗浄すると淡灰色
粉体(591mg)が得られた。標題化合物の粗生成物
である淡桃色粉体および淡灰色粉体を合わせると収量は
(820mg)、収率は91.3%であった。淡桃色粉
体(51mg)を飽和重曹水で塩基性化した後、酢酸エ
チルで抽出し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮すると
標題化合物のフリーアミン体(47mg)が無色粘性油
状物として得られた。 構造式:
【化88】 mp(2塩酸塩)173−174℃ IR(ニート、遊離型):3470,3350,320
0,3150,1670cm−1 HNMR(270 MHz,CDCl)(遊離
型):7.37−7.04(m,10H),6.98
(dd,J=2.2Hz,8.4Hz,1H),6.7
2(d,J=8.4Hz,1H),6.41(d,J=
1.8Hz,1H),5.44(br.s,2H),
4.47(d,J=12.1Hz,1H),4.39
(hep.,J=6.2Hz,1H),3.67(d
d,J=12.0Hz,8.1Hz,1H),3.57
(d,J=12.8Hz,1H),3.21−3.02
(m,1H),3.09(d,J=12.5Hz,1
H),3.01−2.94(m,1H),2.74(h
ep.,J=7.0Hz,1H),2.70−2.60
(m,1H),2.48(br.t,J=9.2Hz,
1H),2.41−2.35(m,1H),1.95−
1.80(m,1H),1.80−1.50(m,2
H),1.24(d,J=5.9Hz,3H),1.2
3(d,J=5.9Hz,3H),1.20(d,J=
7.0Hz,3H),1.19(d,J=7.0Hz,
3H). 実施例60の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(2−イソプ
ロポキシ−5−イソプロピルベンジルアミノ)−6−ジ
フェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボン酸・二塩酸塩 本化合物は実施例59の化合物から実施例21と同様の
方法により合成できた。 構造式:
【化89】 mp(遊離型)225−230℃(分解) IR(ヌジョール、遊離型):3350,3100,2
580,2350,1710cm−1 HNMR(270 MHz,CDCl)(遊離
型):7.62(br.d,J=7.3Hz,2H),
7.51(br.d,J=7.0Hz,2H),7.4
0−7.12(m,6H),7.02(dd,J=1.
8Hz,8.4Hz,1H),6.73(d,J=8.
4Hz,1H),6.44(br.s,1H),5.1
8(br.s,1H),4.60−4.40(m,2
H),3.95−3.30(m,9H),3.12(b
r.s,1H),2.83(br.s,1H),2.7
4(hep.,J=7.0Hz,1H),2.30−
2.15(m,1H),1.90−1.70(m,1
H),1.27(d,J=6.2Hz,3H),1.2
4(d,J=6.2Hz,3H),1.18(d,J=
7.0Hz,3H),1.18(d,J=7.0Hz,
3H). 実施例61の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−6−ジフェニルメ
チル−5−(2−メトキシ−5−メチルスルフィニル)
ベンジルアミノ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボキサミド・二塩酸塩 発原料にして実施例59と同様の方法により合成でき
た。 構造式:
【化90】 mp:211−214℃(分解) IR(KBr):3040,1690,1495,12
60,1095,980,820,760,720cm
−1 HNMR(270 MHz,CDCl)(遊離
型):7.50−7.06(m,12H),6.84,
6.77〔(d,J=8.4Hz)および(d,J=
8.8Hz),合わせて1H〕,6.37(br.s,
1H),6.04(br.s,1H),5.52,5.
47〔2つの(br.s),合わせて1H〕,4.4
7,4.45〔2つの(d,J=12.1Hz),合わ
せて1H〕,4.45(d,J=12.1Hz,1
H),3.86−3.64(m,2H),3.61,
3.50(2つのs,合わせて3H),3.38−2.
72(m,3H),2.70,2.68(2つのs,合
わせて3H),2.57,2.32(m,3H),2.
30−1.40(m,3H). 実施例62の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−6−ジフェニルメ
チル−5−(2−メトキシ−5−メチルスルフィニル)
ベンジルアミノ−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オク
タン−3−カルボン酸・二塩酸塩 本化合物は実施例61の化合物から実施例21と同様の
方法により合成できた。構造式:
【化91】 mp:208−213℃(分解) IR(KBr):3045,3015,1720,16
05,1495,1405,1255,1200,10
85,1020,820,755,715cm−1 HNMR(270 MHz,CDCl)δ(遊離
型):7.52(dd,J=2.9,8.4Hz,1
H),7.41−7.09(m,10H),6.82
(d,J=8.4Hz,1H),4.49(d,J=1
2.1Hz,1H),3.57(s,3H),2.67
(s,3H),1.92(br.s,2H),1.62
(br.s,2H). 実施例63の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−5−(5−N,N
−ジメチルアミノ−2−メトキシベンジルアミノ)−6
−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕
オクタン−3−カルボキサミド・三塩酸塩 料にして実施例59と同様の方法により合成できた。 構造式:
【化92】 mp:172−174℃(分解) IR(KBr):3430,3180,1678,16
19,1508,1458,1272,1020,76
0,715cm−1 HNMR(270 MHz,CDCl)(遊離
型):7.35−7.05(m,10H),6.65
(d,J=8.8Hz,1H),6.59(dd,J=
2.9Hz,8.8Hz,1H),6.35(d,J=
2.9Hz,1H),5.81(br.s,1H),
5.41(br.s,1H),4.48(d,J=1
2.1Hz,1H),3.65−3.55(m,2
H),3.48(s,3H),3.19(d,J=1
2.8Hz,1H),3.15−2.90(m,4
H),2.82(s,6H),2.63(m,1H),
2.42(m,2H),1.84(m,1H),1.6
0(m,1H). 実施例64の化合物 名称:(3S,4R,5R,6R)−5−(5−N,N
−ジメチルアミノ−2−メトキシベンジルアミノ)−6
−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕
オクタン−3−カルボン酸 本化合物は実施例63の化合物から実施例21と同様の
方法により合成できた。 構造式:
【化93】 mp:127.1−128.1℃(分解) IR(KBr):3430,1586,1509,14
01,1247,750,710cm−1 HNMR(270 MHz,CDCl)(遊離
型):7.35−7.05(m,10H)6.63
(d,J=8.8Hz,1H),6.59(dd,J=
2.6Hz,8.8Hz,1H),6.36(d,J=
2.6Hz,1H),4.53(d,J=11.7H
z,1H),3.95(m,1H),3.63(d,J
=12.5Hz,1H),3.45(s,3H),3.
42−2.91(m,5H),2.80(s,6H),
2.75−2.43(m,3H),1.94(m,1
H),1.62(m,1H). 実施例65の化合物 名称:(3R,4S,5S,6S)−N,N−
ジエチル−5−(5−イソプロピル−2−メトキシベン
ジルアミノ)−6−〔ビス(4−フルオロフェニル)メ
チル〕−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3
−カルボキサミド 本化合物は実施例5、9、19および20と同様の方法
で(3R,4S)−N,N−ジエチル−6−〔ビス
(4−フルオロフェニル)メチル〕−5−オキソ−1−
アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサ
ミドと5−イソプロピル−2−メトキシベンジルアミン
から合成された。 構造式:
【化94】 IR(ニート):3345,2965,1633,15
02,1458,1251,1223,824cm−1 HNMR(270 MHz,CDCl)δ:7.3
0−7.24(m,2H),7.09−6.84(m,
7H),6.68−6.65(m,2H),4.49
(d,J=12.1Hz,1H),3.53(s,3
H),3.61−3.49(m,4H),3.49−
3.05(m,5H),2.91(dd,J=7.9H
z,4.2Hz,1H),2.87−2.57(m,4
H),2.17(br.m,1H),1.79−1.6
4(m,2H),1.21(d,J=7.0Hz,6
H),1.25−1.10(m,6H). 実施例66の化合物 名称:(3S,4R,5R,6R)−5−(5−イソプ
ロピル−2−メトキシベンジルアミノ)−6−ジフェニ
ルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−
3−カルボン酸メチル・二塩酸塩 本化合物は実施例50の化合物から実施例35と同様の
方法により合成できた。 構造式:
【化95】 mp:190−191℃ IR(KBr):2960,1736,1507,14
55,1254,1228,1185,1020,70
9cm−1 HNMR(270 MHz,CDCl):7.40
−7.02(m,11H),6.70−6.60(m,
2H),4.48(d,J=12Hz,1H),3.7
1(s,3H),3.54(s,3H),3.75−
3.55(m,5H),3.28−2.51(m,4
H),1.95−1.35(m,2H),1.25−
1.19(m,6H).
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/435 ABE ABG ACD ACJ ACL AED 7252−4C

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式(A)または(B)で表される
    化合物 【化1】 (式中Ar1 ,Ar2 およびAr3 はそれぞれ独立に置
    換されていてもよいアリールであり;Xは置換されてい
    てもよい炭素数が1〜6のアルコキシ、置換されていて
    もよいアリール、CONR1 2 ,CO2 1 ,CHR
    1 OR2 ,CHR1 NR2 3 ,COR1 またはCON
    1 OR2 であり;R1 ,R2 およびR3はそれぞれ独
    立に水素、置換されていてもよい炭素数が1〜6のアル
    キル、置換されていてもよい炭素数が1〜6のアルコキ
    シ、置換されていてもよい炭素数が3〜8のシクロアル
    キル、置換されていてもよい炭素数が1〜5の複素環基
    または置換されていてもよいアリールであり;Yは置換
    されていてもよい炭素数が1〜6のアルキル、置換され
    ていてもよい炭素数が2〜6のアルケニルまたは置換さ
    れていてもよい炭素数が3〜8のシクロアルキルであ
    り;nは0〜6であり;X(CH2 n はキヌクリジン
    環の4,5または6位に置換され;Yはキヌクリジン環
    の4または6位に置換される。)および、その薬剤学的
    に許容される塩。
  2. 【請求項2】 下記の式(A)で表される化合物。 【化2】 (式中のすべての記号は請求項1で定義したとおりであ
    る。)
  3. 【請求項3】 下記の式(B)で表される化合物。 【化3】 (式中のすべての記号は請求項1で定義したとおりであ
    る。)
  4. 【請求項4】 Ar1 が置換アリールである請求項2に
    記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Ar1 がモノ−、ジ−またはトリ置換フ
    ェニルである請求項4に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Ar1 が2,5−ジ置換フェニルである
    請求項5に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 Ar1 が置換メトキシフェニルであり、
    その置換基がメトキシ基に対してパラ位に結合してい
    て、さらにAr2 およびAr3 が共にフェニルである請
    求項5に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 Xがフェニルである請求項7に記載の化
    合物。
  9. 【請求項9】 Xがジアルキルアミノカルボニルである
    請求項7に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 Xがアミノカルボニルである請求項7
    に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 Xがジアルキルアミノメチルである請
    求項7に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 Xがカルボン酸である請求項7に記載
    の化合物。
  13. 【請求項13】 Xがカルボン酸アルキルエステルであ
    る請求項7に記載の化合物。
  14. 【請求項14】 Xがヒドロキシメチルである請求項7
    に記載の化合物。
  15. 【請求項15】 Yが置換されていてもよい炭素数が2
    〜6のアルケニルである請求項7に記載の化合物。
  16. 【請求項16】 (3R* ,4S* ,5S* ,6S*
    −N,N−ジエチル−5−(5−イソプロピル−2−メ
    トキシベンジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−
    アザビシクロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサ
    ミドである請求項1に記載の化合物。
  17. 【請求項17】 (3R* ,4S* ,5S* ,6S*
    −N,N−ジエチル−5−(−2,5−ジメトキシベン
    ジルアミノ)−6−ジフェニルメチル−1−アザビシク
    ロ〔2.2.2〕オクタン−3−カルボキサミドである
    請求項1に記載の化合物。
  18. 【請求項18】 (3R* ,4S* ,5S* ,6S*
    −5−(−2,5−ジメトキシベンジルアミノ)−6−
    ジフェニルメチル−1−アザビシクロ〔2.2.2〕オ
    クタン−3−カルボン酸である請求項1に記載の化合
    物。
  19. 【請求項19】 請求項1に記載の化合物の治療有効
    量、または該化合物の薬剤学的に許容される塩の治療有
    効量と、薬剤学的に許容される担体とからなる胃腸障
    害、中枢神経系障害、炎症性疾患、ぜん息、疼痛および
    偏頭痛の治療用薬剤組成物。
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