JPH05310414A - 層間柱形成カンダイト粘土組成物 - Google Patents

層間柱形成カンダイト粘土組成物

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JPH05310414A
JPH05310414A JP3361046A JP36104691A JPH05310414A JP H05310414 A JPH05310414 A JP H05310414A JP 3361046 A JP3361046 A JP 3361046A JP 36104691 A JP36104691 A JP 36104691A JP H05310414 A JPH05310414 A JP H05310414A
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JP
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clay
kandite
pillar
precursor
forming medium
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JP3361046A
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English (en)
Inventor
David E W Vaughan
イーヴァン ウィリアム ヴォーガン ディヴィッド
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ExxonMobil Technology and Engineering Co
Original Assignee
Exxon Research and Engineering Co
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J29/00Catalysts comprising molecular sieves
    • B01J29/04Catalysts comprising molecular sieves having base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites
    • B01J29/049Pillared clays

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  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
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  • Catalysts (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 粘土の層の間に位置する無機酸化物、硫化物
又は金属クラスターの柱を粘土内に生成させたカンダイ
ト粘土を含む組成物、及びその製法。この組成物は微粒
粘土を水溶液中で柱形成媒質と混合し、生じた組成物を
付加化合物を分解するに足る高い温度で加熱することに
より製造される。 【効果】 この組成物は触媒担体、収着剤又はイオン交
換体として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、かさ高い多原子金属又は半金
属種を含む大分子で処理され、加熱されて粘土内に一般
に粘度の層間に位置する柱を生成されたカンダイト(K
andite)粘土で構成された組成物である。柱形成
(pillard)カンダイトは触媒、触媒担体、収着
剤、イオン交換体として、又は高表面積、低コスト、安
定支持物質を必要とする他の使用に有用である。柱形成
カンダイト粘土を製造する方法もまた本発明の一部であ
る。
【0002】
【発明の背景】工学の種々の分野で使用される「粘土」
という語は意味が広範に変化される。しかし、包括的な
定義は通常、一般にアルミニウム、鉄又はマグネシウム
の水和ケイ酸塩からなり、しばしば水和アルミナ及び鉄
不純物を含む天然に存在する沈降物質であろう。粘土の
粒子は、典型的には少くとも1つの次元において少くと
もコロイドに近い大きさであり(小板状が典型的であ
る)、通常十分に粉砕して濡らすとチキソトロピー流れ
特性を生ずる。
【0003】粘土型の機構は、個々の粘土の原子構造の
研究に対する満足なX線技術の進歩まで多少不十分なま
ゝであった。論文、カオリン物質(Kaolin Ma
terials)、U.S.ジェオロジカル・サーベイ
・プロフェッショナル・ペーパー(U.S.Geolo
gical Survey Professional
Paper)、165−E、ロスほか(C.S.Ro
ss and P.F.Kerr)、1930、pp.
151〜176、は粘土鉱物に対する系統的アプローチ
の初めとして広く認められている。鉱物学会のためにブ
リンドレイほか(G.W.Brindley and
G.Brown)により編集されたモノグラフ「粘土鉱
物の結晶構造及びそれらのX線同定(Crystal
Structures of Clay Minera
ls and their x−ray Identi
fication)」は最も便利な標準文献である。よ
り最近の研究はミネラロジカル・ソサィエティー・オブ
・アメリカン・モノグラフ(Mineralogica
l Society of American Mon
ograph)〔レビューズ・イン・ミネラロジー(R
eviews inMineralogy)、Vol.
16、「水和フィロケイ酸塩(Hydrous Phy
llosilicate)」、ベイリー(S.W.Ba
iley)編、(1988)〕中に総説された。
【0004】粘土鉱物の種類にはスメクタイト粘土及び
カンダイト粘土が含まれ、後者は組成及び層配向により
同義的にダイヤゼオライト、蛇絞石、セプトクロライト
及び他の種々の特定名で称された。
【0005】スメクタイト、一般に層状粘土、は一般
式: (Siiv(Alvi020 (OH) (式中、ivの指示は4個の他のイオンに配位したイオ
ンを、viの指示は6個の他のイオンに配位したイオン
を示す)により表わされた。iv配位イオンは通常Si
4+、Al3+又はFe3+であるがしかしまた若干の
他の4配位イオン例えばP5+、B3+、Ge4+、B
2+などを含むことができる。vi配位イオンは典型
的にはAl3+又はMg2+であるがしかしまた多くの
他の可能な六配位イオン例えばFe3+、Fe2+、N
2+、Co2+、Liなどを含むことができる。こ
れらの陽イオン位置中への置換により生じた電荷不足は
構成された小板間に位置する1つ又はそれ以上の陽イオ
ンによりバランスされる。水は層間に吸蔵され、構造自
体に、又は陽イオンに水和シェルとして結合することが
できる。これらの種類の典型的な市販粘土には天然及び
合成種のモンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライ
ト及び種々の雲母又は合成種、バロイド(Baroid
Corp.)により創始されたSMM(合成雲母−モ
ンモリロナイト)のような物質が最も普通である、を含
めて混合雲母−モンモリロナイ混相が含まれる。前記物
質の柱形成はよく確立され、確認され(例えば米国特許
第4,176,090号;第4,248,739号;及
び第4,271,048号)、技術状態は最近ボーン
(Vaughan)(Amer.Chem.Soc.S
ymp.Ser.,#368、p.308〜323(1
988)〕により総説され、殊に基礎概念として粘土以
外の層化合物に適用された。
【0006】しばしば「カオリナイト」鉱物とも称され
るカンダイト粘土は八面体に結合した陽イオンの層に結
合した四面体に酸素配位したケイ素の1:1層で構成さ
れる。カオリナイト、ディッカイト及びナクライト中、
四面体陽イオンはすべてSi4+であり、八面体陽イオ
ンはすべてAl3+である(従って、ジオクタヘドラル
形と称される)。しかし、蛇絞岩種中、Al3+及びF
3+の主置換が四面体層中のSi4+に対して、並び
に八面体層中のAl3+に対する一連の二価及び三価陽
イオン置換が生ずる。イオンMg2+はAl3+に対し
て典型的に置換されるが、しかし第4周期遷移元素例え
ばV、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Znのい
ずれも代用物として作用できる。若干の場所で、それら
はケイニッケル鉱、主要ニッケル鉱、の場合のように主
要鉱床を形成できる。(表1に化学組成の多様性を示す
種々の鉱物カンダイトの例が列挙される。)該種類の主
特徴は各員が一般に1:1中性層をもつことである。ジ
オクタヘドラル(カオリナイト)及びトリオクタヘドラ
ル(クリソタイル)の理想的化学量論はそれぞれ、 AlSi(OH) 及び MgSi(OH) として与えることができる。
【0007】
【0008】それらがすべての粘土鉱物型中にあるので
混合層が普通である。しかし、カオリンは、それが世界
の多くの地方に非常に高純度の鉱床で存在するので、鉱
物として全く特異である。ジョージア並びにノース及び
サウスカロリナ州中の鉱床が殊に有名であり;この反復
シートの単層厚さは約7.2Åである。水の層が1:1
シートを分離すると反復シート次元は、カオリナイトの
ハロイサイト種中にみられるような約10.1Åに膨張
する。比較するとハロイサイトは大鉱床中の比較的まれ
な鉱物であり、空気にさらされると水を速やかに不可逆
的に失なう。
【0009】種々の有機分子例えばグリセリンの吸着が
カオリナイト及び2:1スメクタイト粘土に対して報告
された。有機分子は一般に粘土層間に永久的柱形成を生
じないが、しかしバレル(R.M.Barror)〔C
lays and ClayMinerals,v.3
7、p.385〜95(1989)〕及びゼング(Th
eng)〔「粘土ポリマー複合体の形成及び性質(Fo
rmation and Properties of
Cley Polymer Complexes)、
エルサビー・プレス(Elsevier Pres
s)」(1979)〕により記載されたように、若干の
場合にモレキュラーシーブ性質を示すことができるイン
ターカレートを形成するが、しかし穏やかな温度に加熱
するとそのような性質を速やかに失なう。同様に、有機
塩例えば酢酸カリウムのインターカレーションが報告さ
れ、マクエバンほか(MaeEvan and Wil
son)(同上、p.236)及びバレル(Barre
l)〔「ゼオライト及び粘土鉱物(Zeolites
and Clay Minerals)」p.407、
1978〕により総説されている。永久的柱形成はこれ
まで1:1カンダイト鉱物に報告されず、本発明の主焦
点である。
【0010】種々の非カンダイト粘土が柱形成鉱物の製
造のために膨張された。例えば大陽イオン無機錯体で処
理されたスメクタイト型粘土は収着剤及び触媒として有
用な大細孔物質を生ずる。1979年11月27日に発
行されたボーン(Vaughan)ほかの米国特許第
4,176,090号(以下にボーン’090として示
す);1981年2月3日に発行されたボーン(Vau
ghan)ほかの米国特許第4,248,739号(以
下ボーン’739として示す);及び1981年6月2
日に発行されたボーン(Vaughan)ほかの米国特
許第4,271,043号(以下にボーン’043とし
て示す)参照。
【0011】ボーン’090は、スメクタイト型粘土を
金属例えばアルミニウム、ジルコニウム又はチタン及び
それらの混合物の高分子陽イオン性ヒドロキシ金属錯体
と反応させることにより製造される安定な層間挿入(i
nterlayered)粘土組成物の製造を指向す
る。生じた柱形成スメクタイトは粘土層間に約6〜16
Åの柱をもつ。生じた内部相互連結ミクロ細孔構造(層
内)は大部分直径30Å未満である細孔を有する。ボー
ン’090は出発物質としてのカンダイト型粘土の使用
に言及していない。
【0012】ボーン’739はボーン’090中に開示
された柱形成物質の製法に対する改良である層間柱形成
(pillard interlayered)スメク
タイト粘土の製法を開示している。改良は約2000以
上約20,000までの高い分子量をもつ高分子陽イオ
ン性ヒドロキシ無機金属錯体である層間挿入化合物の使
用にあるといわれる。生ずる粘土製品は約6〜16Åの
層間間隔を有し、その細孔の80%が直径約40Å未満
を有する。最びボーン’734は出発物質としてのカン
ダイト型粘土の使用を示唆していない。
【0012】ボーン’043は、ボーン’090及びボ
ーン’739の方法及び生成物の、それら後者特許中に
開示されたか焼生成物にアンモニアのような化合物の塩
基性溶液による処理を課する変形を教示している。この
方法で処理された生成物は高いイオン交換容量をもつこ
とが開示されている。ボーン’043は出発物質として
のカンダイト型粘土の使用を示唆していない。これらの
特許の完全な総説が他所に発表された〔Catalys
is Today,v.2、p.187〜98(198
8)〕。
【0013】1977年11月29日に発行されたリー
ド(Reed)ほかに対する米国特許第4,060,4
80号中の開示は一般にスメクタイト型物質のアルミニ
ウム化合物による処理、生成物の乾燥及びそのか焼が、
膨張した層間分離をもつ粘土を生ずることを示唆する。
リード(Reed)ほかはジブサイト状層をそのような
処理により形成できることを示唆する。しかしカンダイ
ト物質をそのように処理することに言及していない。
【0014】種々のハイドロタルク石状物質(粘土に関
連するシート構造)もまた種々の方法で「柱形成」され
た(米国特許第4,454,244号)。これらの物質
は正の層電荷をもつ単シート八面体構造であり、従って
陰イオン種による柱形成反応にかけられる(例えば米国
特許第4,454,244号)。
【0015】最近若干の新規層構造が種々の陰イオン、
陽イオン及び中性の無機ポリマー分子で良好に柱形成さ
れた。それらには種々の粘土例えばレクトーライト(欧
州特許出願第197,012号)及びテトラシリシア雲
母(日本国特許56−142982号);物質の非常に
大きい群〔「ケイ酸塩の構造化学(Structura
l Chemistry of Silicate
s)」、スプリンジャー・フェルラーグ(Spring
er−Verlag)(1985)中のそのような物質
の総説に対してリーボー(F.Liebau)参照〕を
含むシートケイ酸〔欧州特許出願第222,597号;
デング(Deng)ほか、Chemistry of
Materials,v.1、p.640〜50(19
89)〕;及びリン酸ジルコニウム(欧州特許出願第1
59,756号)が含まれる。
【0016】粘土中の柱形成及び関連シート構造物の若
干の最近の総説〔ピナビア(Pinnavia)、Sc
ience,220、p.365(1983);ボーン
(Vaughan)、Catalysis Toda
y,vol.2、p.187〜198、1988;ボー
ン(Vaughan)、「モレキュラー・シーブ科学の
展望(Perspection in Molecul
ar Sieve Science)」フランク(W.
H.Frank)ほか編、ACS Symp.Se
r.,368、p.308〜23(1988)中〕はカ
ンダイト柱形成を報告していない。柱形成が層上の電荷
不足を必要とする見地に基づくとカンダイトはそれらが
層電荷をもつと認められず、従ってイオン交換能力をも
たないので、適当な柱形成基質であると期待されない。
これらの物質中の反応性及び交換は一般に結晶の端にお
ける「OH」基に関連する。発明者はこれらが実際に柱
形成して多孔性物質を形成できることを見いだした。提
案構造が図1中に示され、カンダイトが水和カンダイト
及び層間柱形成カンダイト(PILK)と対比される。
【0017】
【発明の概要】本発明は少くとも4種の金属分子を含む
荷電又は中性金属オキソ、ヒドロキシ又は有機金属クラ
スターから誘導された無機金属又は金属酸化物「柱」で
永久的に間隔をあけられたカンダイト層を含む層間柱形
成カンダイト(PILK)を含む。そのようなPILK
は少くとも11Åの基底間隔を有し、少くとも4Åの層
間柱大きさ又は空隙空間を示す。PILKは収着剤、触
媒、触媒担体又はマトリックス、増量剤、充填剤及びセ
ラミック前駆物質として使用できる。本発明はまたこれ
らの組成物を製造する方法を含む。
【0018】
【好ましい態様の説明】上記のように、本発明の方法に
原料として使用される物質はカンダイト型粘土である。
それらの粘土は一般に八面体に結合した陽イオンの層に
結合した四面体酸素配位ケイ素の1:1層で構成され
る。カオリナイト、ディッカイト及びナクライト中、四
面体陽イオンはすべてSi4+であり、八面体陽イオン
はすべてAl3+である。水和カオリナイト〔Al
(OH)〕構造の略図が図1(a)中に示さ
れる。カオリナイト及び類縁カンダイトに対する層間距
離は約7.2Åである。水和ハロイサイトに対する類似
略図が図1(b)中に示される。ハロイサイトに対する
層間距離は約10.1Åであるが、しかしそれは容易に
7.1Å形態に不可逆的に脱水する。10.1Å形態の
保持は高湿度雰囲気中のハロイサイトの貯蔵及び移動を
必要とする。図1(c)は本発明の層間柱形成カンダイ
トを示す。
【0019】粘土は四面体層中にSi4+に対するAl
3+、Fe3+及び他の可能な四面体置換基;並びに八
面体層中にAl3+に対する種々の二価及び三価陽イオ
ンの少ない置換を有する。金属Mg2+はAl3+に対
する普通の置換基であるが、しかし第4周期遷移元素の
多くがMg2+及びLiに加えてその置換基として作
用でき、そのような合成物質及びそれらの触媒としての
使用に対して多数の文献基礎がある(例えば米国特許第
3,875,288号;第3,976,744号及び第
4,033,858号)。カンダイト合成を含めて初期
の合成粘土研究に関する多数の文献がアイテル(Eit
el)〔Silicate Science,vol.
4、「水熱ケイ酸塩系(Hydrothermal S
ilicate Systems」、アカデミック・プ
レス(Academic Press)、(196
6)〕により総説された。カンダイト種の主要特徴は各
員が若干の水和形態において水分子により分離された
1:1中性又は中性に近い層を有することにある。典型
的な市販粘土はカオリナイト、ハロイサイト、並びに種
々の繊維状、板状又は角柱状クリソライト及び蛇絞石を
含み、その例が表1中に挙げられている。しかし、種々
のカンダイトの合成に対して種々の方法が知られ、その
ような合成類似体は、それらが高い化学的純度及びしば
しば非常に小さい結晶大きさを有する点で本発明の目的
に対し殊に有利である。7.2Åカオリナイト状鉱物を
膨張した10Å以上のハロイサイト状種に転化する方法
が開発された、例えばコスタンゾ(Costanzo)
ほか〔Clays and ClayMineral
s,28、p.155(1980);同上32、p.2
9(1984)〕。適当に操作されると、そのような方
法はまた本発明のために、八面体陽イオン(カオリン中
のAl3+)がカンダイト層上に小電荷不足を生じ、イ
ンタカレーション及び柱形成反応を促進することを教示
する制御された低レベルの利点をもつかもしれない。種
々の鉱物及び有機酸による穏やかな酸処理が類似の効果
をもつであろう。
【0020】層上のこの小電荷不足が、先行処理なく若
干のカンダイト中の柱形成の生成を促進すると思われ
る。これは2つの対比できる組成物により示され、その
1つはSi4+に対するAl3+の若干の四面体置換を
示し、他は示さない。図2(a)はピラミッドレーク
(Pyramid Lake,Nevada)近くから
のハロイサイトの試料に対する27Al−MASNMR
スペクトルであり、それは予期された大八面体成分のほ
かに小四面体Al3+成分を示す。この物質は良好に柱
形成された。図2(b)はフリーポート・カオリン(F
reeport Kaolin Co.)から入取され
たカオリン試料〔ヌシーンカオリン(Nusheen
Kaoline)〕に対する類似のスペクトルであり、
それは酸処理後又は酸性ポリマー溶液でのみ良好に柱形
成された。それは予期されたAl3+八面体成分のみを
示す。従って、カンダイト柱形成反応を少くとも2つの
型又は群:初めに中性層を有するもの及び小層電荷を有
するもの、に分けることができる。電荷不足は上記のよ
うに、適当な格子置換又は反応により八面体層又は四面
体層中に生ずることができる。事実最も経済的な処理方
式は最適柱形成を保証するために層の1成分を化学的に
選択的に反応させて電荷不足を与えるものであろう。こ
れは酸溶液中の単インターカレーション処理により最適
に達成できる。
【0021】種々の金属錯体、殊に周期表の第3、第
4、第5及び第6周期の原子(望ましくはIII−B、
IV−B、V−B、VI−B、VII族、並びにMg、
Al、Si、Zn、Ga及びGe)を含むものが無機又
は有機金属クラスターイオン又は分子で使用できる。安
定な柱の形成は、柱形成媒質を注入された粘土を酸化
性、還元性又は中性雰囲気中で、一般に約300℃以下
〜約700℃の温度で加熱することにより生ずる。生ず
る柱は柱形成媒質及び選ばれる加熱条件(温度、圧力及
び存在ガス)により、加熱が酸化性(空気、O)、硫
化性(HS)又は還元性(H、CH)雰囲気中で
行なわれるかにより金属酸化物、金属硫化物又は還元さ
れた金属クラスターの形態であることができる。
【0022】本発明は水層をもつ(ハロイサイト)又は
水層のない(カオリナイト粘土中へ柱形成媒質を注入す
る溶液法の変法を含む。予備的な変化が初めに小さい塩
分子例えば水性酢酸カリウム、NHF−DMSO溶液
など、又は非柱形成のしかし膨張性の溶媒例えばDMS
O、アルコール、グリセリン、ジメチルスルホキシドな
どにより層を開くことによりシートを開き、後に大分子
柱形成媒質を包含させる。予備段階に続いて柱形成媒質
が導入され、次いで真空又は制御雰囲気熱処理され、そ
れは噴霧乾燥を含むことができる。この初期インターカ
レーションは層反応(例えばNHF、EDTAなどに
よるAl3+の浸出)を伴なうことができる。
【0023】カンダイト物質は、それらが天然鉱物であ
っても又は合成物質であっても、脱ヒドロキシルし、約
80〜170℃で間げき及び表面水の大部分を失なわせ
た後400〜600℃でそれらの構造の長範囲結晶オー
ダの若干又はすべてを失なうヒドロキシル化物質である
ことが認められる。しかし、この結晶オーダの喪失は柱
形成物質の場合に、系の高ミクロポロシティーもまた失
なわれることを意味しない。
【0024】微結晶シート粒子及び高分子クラスターの
系において、メロポロシティーはシートとシート及びシ
ートと高分子のランダムフロキュレーションの特徴を生
ずるであろう。これは該部門においてよく知られた系の
保全的かつ本質的性質である。本質的発明はこのメソポ
ロシティー上に重なる規則的かつ整然としたミクロポロ
シティーの必然的生成である。普通の細孔大きさ分布分
析で約30Å未満の細孔として示されるそのようなミク
ロポロシティーは通常柱形成カンダイトすなわちPIL
Kの細孔容積又は相当窒素表面積の少くとも35%を構
成する。メソポロシティーは合成コロイド結晶形態のカ
ンダイトを本発明のための原料として用いることにより
最大にすることができる。
【0025】本発明は組成物、柱形成カンダイト型粘
土、及びそれらの組成物の製法、並びにそのような物質
の加熱及びか焼から生ずることができる耐熱性生成物を
包含する。
【0026】カンダイト粘土に柱形成する方法は、鉱物
の1:1層間の塩対交換分子クラスター又は中性分子で
構成された柱形成媒質の溶液又は気相インターカレーシ
ョンを含む。柱形成媒質の1成分は、粘土内の柱形成媒
質の分解後でも粘土層が5Å又はそれ以上の分離を有す
るように大きい多原子錯体でなければならない。典型的
な一般種には若干が有機配位子を含むことができる多く
のホモポリ又はヘテロポリメタラート錯体の1つ又はそ
れ以上に加えてアルミニウムクロルヒドロールAl13
(OH)24Cl(大陽イオン、小陰イオン)、
ケイタングステン酸HSiW1240(大陰イオ
ン、小陽イオン)ジルコニルオキシクロリド錯体が含ま
れる。
【0027】本発明の実施に使用される柱形成媒質は塩
対交換分子クラスター又は中性分子であることができ、
しかし一般に、後記加熱段階後に若干の安定な柱を粘土
層間に生ずる大きい多原子錯体を含まねばならない。一
般に分解可能な柱形成媒質、殊に周期表の第3、第4、
第5及び第6周期の原子、より望ましくはそれらの周期
中のIB、IIB、IV−B、V−B、VI−B、VI
I−B、VIII族のもの並びにMg、Al及びSiを
含むものが許容される。一般に耐熱性金属として知られ
る金属の群が殊に適する。一般無機種の例にはアルミニ
ウムクロルヒドロール(Al13(OH)24Cl
)及び置換誘導体、前記金属及び半金属の有機誘導体
〔例えばテトラメチルアンモニウム(TMA)シリケー
ト((TMA)Si20)〕、並びに式 A[L]dHO (式中、Aは水素;I−A〜IV−A又はI−B〜VI
B族の1つ又はそれ以上の金属;1つ又はそれ以上の希
土類金属;アンモニウム、アルキルアンモニウム、アル
キルホスホニウム又はアルキルアルソニウム;あるいは
それらの2つ又はそれ以上の混合物から選ばれるイオン
であり;MはZn、Al、Ga、Ge、Ti、Cr、M
n、Fe、Co、B、Ni、Rh、Zr、又はそれらの
2つ又はそれ以上の混合物であり;LはP、As、S
i、Al、Hあるいはそれらの2つ又はそれ以上の混合
物であり;JはMo、W、V、Nbあるいはそれらの2
つ又はそれ以上の混合物であり;aはAの原子価を乗じ
たときに括弧内の錯体上の電荷とのバランスを生ずる数
であり;lは0〜約20、好ましくは0〜約2の数であ
り;mは0〜約20、好ましくは0〜約6の数であり;
rは約1〜約50、好ましくは約6〜約12の数であ
り;yは約7〜約150、好ましくは約24〜約40の
数であり;dは0〜約150、好ましくは約6〜約75
の数である)により示される多くのヘテロポリメタクリ
ラートクラスターが含まれる。Aは好ましくはH、N
a、K、NH、F、Cl、Br、I、CHCO又は
それらの混合物である。Mは好ましくはNi、Mn、z
n、Ti、Co、又はCrである。Lは好ましくはH又
はPである。Jは好ましくはMo又はWである。
【0028】アルキルアンモニウム、アルキルホスホニ
ウム及びアルキルアルソニウムに関するアルキル基はそ
れぞれ約6個までの炭素原子をもつ。アルキルアンモニ
ウム、アルキルホスホニウム及びアルキルアルソニウム
化合物はモノ−、ジ−、トリ−又はテトラ−アルキル化
合物であることができる。1個以上のアルキル基が存在
するとき、それらは同一又は異なることができる。
【0029】種々の態様において、LがHであり;Mが
Al、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Zr、Ga又は
Rhであり;JがMoであり;lが6であり、zが6で
あり、yが24であり、mが1であり;あるいは他の態
様においてLがHであり、lが6であり、JがWであ
り、Zが6であり、yが24であり、MがNiであり、
mが1であり;あるいは他の態様においてlが0であ
り、JはWであり、zが6であり、yが24であり、M
がMn又はNiであり、mが1である。他の態様におい
てlが0であり、JがWであり、zが11であり、yが
39であり、MがB、Ga、Fe、Co又はZnであ
り、mが1であり;lが0であり、JがWであり、zが
12であり、yが40であり、MがB、Ga、Ge、C
r、Mn、Fe、Co又はZnであり、mが1である。
なお他の態様においてlが0であり、JがMoであり、
zが12であり、yが40であり、MがGe、Zr又は
Tiであり、mが1であり;lが0であり、JがMoで
あり、zが9であり、yが32であり、MがMn又はN
iであり、mが1であり;lが0であり;JがMoであ
り、zが10であり、yが36であり、MがCoであ
り、mが2であり;AがClであり、MがZrであり、
mが4の倍数である。
【0030】カンダイト粘土に柱形成する殊に適当な方
法は粘土を初めに水中で微粉砕し、分散して希薄なスラ
リーを生成させる段階を含む。このスラリーを放置して
非分散粘土及び不純成分例えば石英を沈降させることが
できる。次いで分散した粘土を含む上層を分離して小結
晶の粘土前駆物質懸濁液を生成させる。(多くの処理さ
れた高純度カオリンが世界中に市販され、従ってこの精
製段階は通常、普通のPILK合成に必要でない。)次
いで懸濁液を柱形成媒質の水性、好ましくは酸性溶液の
適量と十分に混合する。この混合は任意の反応容器又は
混合装置中で行なうことができる。次いで混合した懸濁
液を、望ましくは加熱して粘土粒子中への柱形成媒質の
反応及び浸透速度を高める。約200℃以下の温度が一
般に許容される。明らかに、反応容器は反応段階から生
ずる自生圧力に耐えることができなければならない。カ
オリン自体の反応において約50℃以上、100℃未満
の温度が殊に有効である。
【0031】粘土が単に穏やかに水和された種類例えば
カオリナイトであれば、追加又は予備段階が望ましいで
あろう。この段階は小さい塩分子例えば水性酢酸カリウ
ム又はNHF−DMSO溶液、あるいは極性の非柱形
成しかし膨張性の有機溶媒例えばC〜Cアルコー
ル、グリセリン、酢酸などの、柱形成媒質の添加前の希
薄粘土懸濁液に対する収着性添加、あるいは初期懸濁媒
質に対する水に代る溶媒としての使用を必要とすること
ができる。小さい塩分子及び溶媒は、好ましくは高温に
おける時間後及び粘土と柱形成媒質との反応段階に使用
されると同様の時間、粘土層を開いて大きい柱形成媒質
の入場を可能にする。次いで柱形成媒質を直接粘土懸濁
液に加えることができる。
【0032】柱形成後、反応生成物は次いで酸化性、還
元性又は不活性雰囲気中でか焼される。層間柱形成(P
ILK)カンダイトが触媒担体として使用されるなら
ば、酸化性雰囲気が、柱形成媒質中の金属又は半金属が
柱中で酸化物例えば酸化タングステン、シリカ、アルミ
ナ、チタニア、ジルコニア、トリアなどになるので、最
も望ましいであろう。一方、金属の触媒性質が柱に期待
されるならば、水素、一酸化炭素又は他の既知還元性ガ
スを含む還元性雰囲気が望ましい。PILK生成物が水
素化処理反応に使用されるならば、硫化性ガス例えば硫
化水素中で前駆物質形態をか焼することが望ましいであ
ろう。
【0033】本発明の層間柱形成カンダイト粘土の触媒
及び吸収剤特性は、アンモニウム及び周期表のI−B〜
VIII族の金属の塩を含む広範な化合物で変性するこ
とができる。これらの塩の含浸は好ましい包含方式であ
る。これらの生成物は500℃〜約600℃以下で生
じ、高い比表面積を要する反応に対し殊に有用である。
そのとき粘土層自体の構造が重要であると思われる。し
かし粘土シートが劣化するときでも、FILKは柱−カ
オリン又は柱ムライト化メタカオリン、準シート構造、
から誘導された高い有用ミクロ細孔容積を有する。カオ
リン自体は典型的には10m/g未満、しばしば5m
/g未満の低い表面積を有する。本発明の方法はしば
しば対象カンダイトの表面積を少くとも5倍、しばしば
10倍に高める。250m/g以上との表面積
(N)が本発明のPILK物質で測定された。
【0034】図3は加熱後及び追加の後交換又は含浸の
前又は後の柱形成粘土の構造を略示する。多くの粘土構
造内で層が均一でないことを理解すべきである。粘土は
ときには1つの層の組成が隣接する層の組成と若干異な
ることができる不均一な化学的混合物であることができ
る。層の間の組織のわずかな変化のために、異なる層の
間にインターカレートした柱形成媒質の量にわずかな変
化が予想され、粘土堆積内の多くの層が全く膨張しない
かもしれない。柱形成媒質中の金属錯体の大きさが層間
距離をセットする制御因子であるので、層に関する不均
一性が単に個々の柱形成媒質から形成される柱の数及び
反応性に影響を及ぼし、しかし柱の高さに影響を及ぼさ
ない。柱形成溶液が1つ以上の分子実体を含むならば、
生成物中の層間隔は1つ以上の値を示すことができる。
【0035】本発明の熱処理した柱形成カンダイトは、
出発物質である粘土より大きい層間間隔をもつ。例えば
カオリナイトの層間間隔が7.2Åより大きいであろ
う。柱形成物質は低分圧において水及びヘキサンに対し
て高い可逆的収着能力を示し、それが物質の比表面積及
び内部細孔容積の指標である。
【0036】これらの柱形成カンダイトは吸着剤及び触
媒担体として有用である。それらは他の触媒成分例えば
シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、天然又は合成ゼ
オライト、種々の酸化物及び他の粘上と組合わせること
ができる。それらはモレキュラーシーブ吸収剤として、
並びに触媒担体及びマトリックスとして、真の触媒とし
て、又は金属クラスター触媒の担体として殊に有用であ
る。
【0037】カオリンはそれ自体種々の用途において低
コストフィルター、増量材及び塗料として広範に使用さ
れる。柱形成物質(P1LK)はそのような適用を著し
く改良し、拡張することができる。
【0038】同様にカオリンはセラミックス及び耐火物
の製造における原料として使用される。本発明の方法は
そのような製品を改良するための種々の組成物を迅速に
制御し、制御する機構、及びこれらの型の新規製品及び
材料を生ずることができるPILKに基づく新規物質の
発明を提供する。
【0039】多くの異なる種類の膨潤性粘土が原油の掘
削の必須成分として使用されるが、しかしカオリンはそ
の普通の使用において非膨潤性であり、従って使用され
るとしてもまれである。本発明の変性PILKは掘削泥
用途において低コストカオリンを利用する手段を提供す
る。
【0040】本発明の基礎及び広い観点を記載したの
で、次の特定実施例が好ましい態様を示すために与えら
れ、やはり本発明の範囲を制限するために提供されるの
ではない。
【0041】実施例1 ピラミッドレーク(Pyramid Lake,Nev
ada)近くの鉱床からの完全水和ハロイサイト〔パプ
ケ(K.G.Papke)、Clays and Cl
ay Materials,19、p.71(197
1)〕の試料44gを細断し、市販ブレンダーを用いて
O 500ml中に30分間分散した。スラリーを
10分間放置して非分散断片を沈降させ、次いで300
mlをデカントし、約5%固体を含む懸濁液を生成させ
た。この懸濁液90mlをポリマー50%を含む市販A
l「クロルヒドロール」溶液〔リーエイズ・ケミカル
(Reheis Chemical(Co.)製〕25
gと混合した。十分均質化した後、試料をテフロン(T
eflon)ジャー中に置き、150℃で64時間加熱
した。反応後生成物は完全にゲル化した。濾過及び凍結
乾燥後、生成物を飽和BaCl溶液上の88%相対湿
度と平衡させた。X線回折分析は約15Å未満まで広が
るプロードピーク上に残留ハロイサイトピークを示し
た。600Åまでの熱重量分析は32重量%の全重量減
を示し、28%は300℃の温度以下で生じた。300
℃以下の水減量の可逆性を調べるため、125℃乾燥器
乾燥物質の試料を370℃で2時間か焼し、88%相対
湿度で一夜再水和し、再び熱重量分析で脱水すると30
0℃までに10重量%減量を生じた。同一か焼試料を重
量収着装置中で20℃でn−ヘキサンと平衡させると、
60トルの圧力で8重量%の収着容量を示した。これら
のデータは表2中に総括され、実施例2及び3と対比さ
れる。
【0042】試料は明らかに典型的な柱形成物質であ
り、もとの粘土とは全く異なる「ゼオライト」収着能力
を有する。
【0043】実施例2 実施例1のハロイサイトデカント液200gをブレンダ
ー中で、270℃で15分間部分脱水したZrOCl
・8HO 12.1gと10分間混合した。この試料
180mlを500mlテフロン(登録商標)ジャー中
で100℃で41時間反応させ、その時間後、試料は膨
張してジャーを満たした。試料を濾過し、凍結乾燥した
(試料a)。このスラリー20mlを25mlテフロン
ジャー中に置き、150℃で64時間熟成した。冷却
し、濾過し、一夜凍結乾燥した後、試料を88%相対湿
度で水と平衡させた(試料b)。600℃まで脱水する
とこの物質は32重量%の重量減を示した(試料c)。
a、b及びcのX線回折図は10.5Åと20Å未満の
間にブロードスペクトル強度を示す。(b)物質を30
0℃で脱水し、次いで88%相対湿度で再水和すると、
7重量%の可逆水収着容量を示し、20℃におけるn−
ヘキサン収着は60トルの圧力で5.5重量%の収着容
量を、真空下350℃でガス抜きした後、P/Po=
0.8及び20℃で8%のオルトキシレン容量を与え
た。化学分析はSi/Zr=2.3を与えた。これらの
データは表2中に総括され、実施例1及び3に対する類
似結果と対比される。
【0044】実施例3 実施例1において作られた水性ハロイサイトスラリー1
00mlに、リンモリブデン酸(HMoD
1240)5.4gを強く攪拌して加えた。スラリー
20gと小テフロンオートクレーブ中に置き、150℃
で64時間反応させ、その時間後生成物を濾過し、洗浄
し、125℃で乾燥した。X線回折は約10Å以上のブ
ロードピークを示した。温度の関数として重量減を分析
すると試料は熱重量分析で300℃までに合計14重量
%を、300〜500℃でさらに8.5重量%減量し
た。88%相対湿度で一夜再平衡後、熱重量分析は、1
2重量%の全重量減を示し、8.2重量%は300℃未
満で生じた。これらのデータが表2中に総括され、実施
例1及び2に対するものと対比される。
【0045】
【0046】実施例4 ヌシーンカオリン〔フリーポート・カオリン(Free
port Kaolin Co.)製〕10gを、脱イ
オン水50gで希釈したZAA溶液〔酢酸中に溶解した
20重量%ジルコニウムオキシクロリド、マグネシウム
・エレクトロン(Magnesium Electro
n Inc.)製〕50gと、125mlテフロンジャ
ー中で室温で53時間反応させた。粘土試料を溶液から
濾過し、洗浄し、次いで空気乾燥器中100℃で乾燥し
た。生成物は出発物質に等しかった(すなわち、柱形成
されなかった)。空気乾燥器中、100℃で行なった同
じ反応は反応容器を満たした生成物を生じ、乾燥すると
単に〜7Åに小カオリンX線回折ピーク及び14.5Å
に中心を置くブロードピークを示した(図3)。この試
料を480℃で4時間か焼し、次いでそれを56%RH
で水和器中で平衡させた後、試料は9.7重量%H
を収着した。同様に700℃でか焼し(すなわち、炭素
をすべて焼去)、再水和すると物質は11%HOを収
着した。対照的に、このように700℃でか焼し、再水
和した不処理カオリンの試料は無視できる重量増を示し
た。
【0047】実施例5 未精製カオリン粘土標準K Ga−2〔ソース・クレー
・ミネラルズ・レポジトリー(Souce Clay
Minerals Repository,Unive
rsity of Missouri);ワーレン・カ
ウンティー(Warren County,Georg
ia)からの試料〕60gをジメチルスルホキシド(D
MSO)360g及び脱イオン水50gでスラリーにな
し、次いで60℃で21時間反応させた。脱イオン水3
0g中に溶解したNHF13gを加え、反応をさらに
18時間進行させた。このときサンプリングし、X線回
折分析すると物質の2/3が10.2℃基底間隔をもつ
「ハロサイト」形態に膨張したことを示した。生成物を
濾過し、次いで洗浄して過剰のDMSOを除いた。次い
でこの濾過ケークを脱イオン水160g中に再びスラリ
ーにした。次いでスラリー50gを、100℃で1日間
前熟成した「クロルヒドロール」〔リーエイズ・ケミシ
ル(Reheis Chemical Co.)製〕2
0gの柱形成溶液と反応させた。室温で17時間反応さ
せた後、試料は完全にゲル化し、高密度物質の底への若
干の漸次移行を示した。試料の上部部分を濾過し、濾過
ケークを凍結乾燥した。X線回折分析は生成物が約35
%の非膨張カオリンを含むこと、及び約10Åに中心を
置くブードピークが膨張部分を表わすことを示した。試
料を速やかに400℃に加熱し、次いで空気乾燥器中で
530℃まで6時間にわたり徐々に加熱した。冷却し、
秤量した後、試料を硝酸マグネシウムの飽和溶液(56
%RH)上で平衡させた。再び秤量した後試料は23.
5重量%HOを収着した。X線分析は単に20〜22
°20の領域(001反射の領域)中にブロード弱ピー
クを示した。その物質は明らかにもとのカオリン又はか
焼カオリンとは全く異なる新規な多孔性構造を有する。
凍結乾燥試料を、400℃で10−4トルの真空中でか
焼し、次いで標準窒素細孔大きさ/表面積分析にかけ
た。試料は83.7m/gの表面積を有し、細孔の大
部分は30Å未満であった。(未精製試料、例えばKG
a−2において、溶液中の偏析が大粒子粘土より良好に
反応する小粒子カオリンを生ずることが予想される。こ
れは粗画分を初めに沈降させることにより高め、粘土研
究における標準操作、溶液中に懸濁して残る部分のみを
反応させることができる。市販試料においてこの操作が
カオリンの初期精製及びリファイニングの部分として行
なわれる。
【0048】実施例6 ヌシーンカオリン〔フリーポート・カオリン(Free
port Kaolin Co.)製〕の試料を実施例
5の一般製法におけるKGa−2の代りに用いた。凍結
乾燥生成物を軽く粉砕し、X線解析すると図4中に示さ
れるような回折図が得られ、一部が膨張し、一部がカオ
リン層間隔を保持することを示した。試料を400℃で
1時間か焼し、次いで水和器中で50%RHで3時間水
と平衡させた。試料は8.2重量%増加した。同じ試料
をさらに水和器中に3日間維持し、そのとき試料は1
0.3重量%HOを収着した。
【0049】実施例7 UFカオリン〔ジョージア・カオリン(Georgia
Kaolin Co.)製〕10gを室温でHO、
50g及びZAAジルコニア溶液50gの溶液中にホッ
トプレート磁気攪拌機で連続攪拌して15時間スラリー
にした。試料の半分を濾過し(試料A)、他の半分をテ
フロンボトル中に密閉し、100℃で5時間加熱した
(試料B)UFカオリンの他の10gを50/50 H
O/ZAA溶液100gと100℃で15時間反応さ
せた(試料C)。試料B及びCを真空濾過器で濾過し、
次いで100℃で乾燥器乾燥した。これらの試料のX線
回折図(図5)は試料Aが未変化カオリンであったこ
と、及び試料B及びCが80〜90%膨張し、約16Å
の領域中にブロードピークを示したことを示す。試料B
及びCを480℃の温度で2時間か焼し、次いで水和器
中56%RHで一夜水と平衡させ、それぞれ7.3重量
%及び9.1重量%HOを収着した。700℃で2時
間か焼し、同様に水和した後それらはそれぞれ10.5
重量%及び4.4重量%HOを収着した。
【0050】実施例8 ケイニッケル鉱、ケイ酸ニッケル鉱(表1)、10gを
水200g中に16時間浸漬し、次いで15分間ブレン
ドして微粒懸濁粘土を生成させた。このスラリーの1/
2を125mlテフロンジャー中に置き、ZAA溶液
(20%ZrOを含む)20gを加え、ジャーを密閉
した。100℃で2時間反応させた後、試料は膨張して
ジャー中の水体積を満たした。この生成物を凍結乾燥し
た。X線回折図(図6)は膨張した粘土並びに若干の非
膨張粘土を示す。この試料1gを450℃で2時間か焼
し、次いで54%相対湿度で水蒸気に2時間さらした。
試料は10.8重量%収着した。この同じ試料を次いで
600℃で1時間か焼し、再び同様に再水和した。試料
は10.8重量%収着した。カオリンの試料を同様に6
00℃で処理し、再び水和すると0.1重量%収着し
た。
【0051】実施例9 蒸留水(DW)250gをZAA溶液〔マグネシウム・
エレクトロン(Magnesium Electron
Inc.)により製造された酢酸中の酢酸ジルコニウ
ム溶液〕58.75gと混合し、それにUFカオリン
〔ジョージア・カオリン(Georgia Kaoli
n Co.)製〕53.4gを加えた。ビーカー及び内
容物を熱板上で還流状態まで加熱した。約90℃でゲル
が形成され、DW100gを加えた。これは数分後にゲ
ル化し、さらにDW100gの添加により破壊させた。
この溶液を2.5時間還流した。この溶液をブレンダー
に加え、DW300gで希釈し、40%コロイドシリカ
溶液〔HS−40、デュポン(DuPont Co.)
製〕57.5g、次いで前か焼(400℃/3時間)L
ZY−82ホージャサイト〔ユニオン・カーバイド(U
nion Carbide Corp.)製〕30gを
加え、全体を高速で30分間ブレンドした。次いでこれ
を実験室ブーチ(Buchi)噴霧乾燥器中で噴霧乾燥
した。生成物をカーバープレス(Carver Pre
ss)中で約4000psiで丸剤になし、丸剤を粉砕
し、ふるいにかけて+38−150ミクロン画分を生成
させた。これを600℃で2時間か焼した。760℃
(1400°F)で5時間スチーミング(1atm水蒸
気)した後、触媒を分解触媒として標準試験法(AST
MD3907)を用い、2.65%硫黄を含む21.4
API比重残油原料を用いて試験した。表3中の重複実
験に対して詳記した触媒活性プロフィルは、これが所望
のライトサイクル油選択性及びヘビーエンドの非常に良
好な転化を有する高活性触媒であることを示す。
【0052】
【0053】実施例10 UFカオリン20g及び蒸留水(DW)300gで希釈
したZAA溶液30gを均質化し、次いで500ml密
閉テフロンジャー中に置き、空気乾燥器中で100℃で
18時間反応させた。反応物の堅いゲルにDW100g
を加え、これを23℃で2日間攪拌した。熟成したPI
LKにDW200g、LZY−82、30g、HS−4
0、57.5g及びUFカオリン27.4gを加え、1
5分間ブレンドした。次いでこのスラリー250gを空
気乾燥器中で乾燥し、硬いケークを粉砕し、実施例9中
のようにふるいにかけた。実施例9と同様に同じ水蒸気
失活操作を用いて得られたミクロ活性データが表4中に
示される。この触媒はすぐれた安定性及び活性を、良好
なコークス、LCO及びHCO選択率で示す
【図面の簡単な説明】
【図1】カンダイト型粘土の構造を示し、(a)はカオ
リナイトの構造の略図、(b)は水和ハロイサイトの構
造の略図、(b)は本発明により作られた柱形成カンダ
イト(PILK)生成物の略図である。
【図2】電荷不足カンダイト及び中性カンダイトの27
Al−MASNMRスペクトルの対比である。
【図3】ジルコニアで柱形成されたカオリンに対するX
線回折図である。
【図4】部分膨張ヌシーン〔フリーポート・カオリン
(Freeport Kaolin Co.)〕カオリ
ンのX線回折図である。
【図5】ZAA〔マグネシウム・エレクトロン(Mag
nesium Electron Co.)〕ジルコニ
ア溶液で膨張させたハイドライト(Hydrite)U
F〔ジョージア・カオリン(Geogia Kaoli
n Co.)のX線回折図である。A:22℃で処理し
た試料;B:22℃、次いで100℃で処理した試料;
C:100℃で処理した試料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 39/14 43/00 A C04B 33/02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般に分離された層をもつ変性カンダイ
    ト組成物であって、層間距離が同一のしかし分離されな
    い粘土の前駆物質より実質的に大きく、組成物が前記層
    を分離する無機酸化物、硫化物又は金属クラスター、あ
    るいはそれらの組合せを含む組成物。
  2. 【請求項2】 無機酸化物が少くとも周期表の第3、第
    4、第5又は第6周期中の元素の酸化物から選ばれるも
    のである、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 直径30Å未満のミクロ細孔をもつ物質
    を与えるためにか焼された、請求項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 無機酸化物が少くとも周期表のIII−
    B、IV−B、VI−B族中の元素の酸化物から選ばれ
    るものである、請求項2に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 層間距離が同一のしかし分離されない粘
    土の前駆物質より実質的に大きく、組成物が前記層を分
    離する無機酸化物、硫化物又は金属を含む一般に分離さ
    れた層をもつカンダイト粘土組成物を製造する方法であ
    って、(1) 微粒カンダイト粘土前駆物質を、水を含
    む溶液と十分混合して前駆物質懸濁液を生成させる段
    階、(2) 前記前駆物質懸濁液に有効量の柱形成媒質
    を加え、前記混合物を、粘土前駆物質中への柱形成媒質
    の注入を可能にするに足る時間維持する段階、(3)
    柱形成媒質を含むカンダイト粘土前駆物質を、前駆物質
    の無機「柱」分離層に分解し、その結果柱形成カンダイ
    ト粘土組成物を生ずるに足る温度で加熱する段階、を含
    む方法。
  6. 【請求項6】 粘土前駆物質懸濁液と柱形成媒質との混
    合物が柱形成媒質の注入の間高温で維持される、請求項
    5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 カンダイトスラリーが柱形成種に接触す
    る前に初めに2〜5のpHに調整される、請求項5に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 さらに、カンダイト粘土生成物を、層か
    ら八面体又は四面体骨格陽イオンを浸出するに足る酸溶
    液で前処理する段階を含む、請求項5に記載の方法。
  9. 【請求項9】 さらに、粘土層間の層間距離を膨張させ
    るために、柱形成懸濁液を加える前に膨張性非柱形成媒
    質有効量を希薄前駆物質懸濁液に加える段階を含む、請
    求項5に記載の方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の組成物を、ゼオライ
    ト、メタロケイ酸塩、リン酸塩又はアルミノケイ酸塩と
    の混合物で、無機酸化物ガイドとともに又はその存在な
    く、炭化水素転化触媒として使用する方法。
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