JPH0531006A

JPH0531006A - ブラシの製造方法及びそのブラシ

Info

Publication number: JPH0531006A
Application number: JP21268091A
Authority: JP
Inventors: Kiyo Yamaguchi; キヨ山口
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1991-07-30
Filing date: 1991-07-30
Publication date: 1993-02-09

Abstract

(57)【要約】【目的】多数の毛の先端近傍部分が分散したブラシの
製造方法及びそのブラシを提供する。【構成】可撓性を有する折り曲げた金属線１，１間
に、両側に伸びるようにして多数の毛２・・・を挟む。
次に金属線１，１を捩った後、その捩りを戻しかつ毛２
・・・をしごき、その配列を乱す。続いて再度前記金属
線１，１を捩る。捩りを戻した金属線１，１は波状に変
形するとともに、各毛２・・・も変形する。ここで再度
金属線１，１を捩ると、金属線１，１に固定された毛２
・・・の突出方向が不規則になり、該毛２・・・の先端
近傍部分が分散した状態になる。この製造方法によるマ
スカラブラシにマスカラ液を付け、まつ毛に塗布する
と、毛２・・・の各先端近傍部分に粗密部がないから、
塗布むらがでない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、可撓性を有する捩った
金属線間に多数の毛を固定することによって、該各毛が
外側に向かって放射状に突出したブラシの製造方法及び
該ブラシに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の前記ブラシ、例えば化粧道具のマ
スカラブラシは、図６に示すように、合成樹脂製の多数
の毛１２・・・を折り曲げた金属線１１，１１間に挿し
入れ、前記毛１２・・・の各中央部分が前記金属線１
１，１１間に位置するように、かつ該各毛１２・・・が
両側に伸びるようにして、前記毛１２・・・を前記金属
線１１，１１の長手方向に所定長にわたって並べた後、
該金属線１１，１１を捩ることによって製造していた。
このようにして製造したマスカラブラシにあっては、多
数の毛１２・・・が、スクリュー状に伸びる、前記金属
線１１，１１の接合部１３から外側に向かって直線的に
突出するから、該各毛１２・・・はスクリュー状接合部
１３に沿って整列した状態になる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記従来例は、外側に
向かって放射状に突設された各毛１２・・・の先端近傍
部分がスクリュー状に整列していて毛１２・・・の粗密
部が形成され、使用に際しては、毛１２・・・に付着し
たマスカラ液が、まつ毛に均等に塗布されにくく塗りむ
らができ易いという問題点があった。本発明は、該問題
点を解消することを課題とし、該課題を解決したブラシ
の製造方法及びそのブラシを提供することを目的とす
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、例えば、多数の毛２・・・の各中央部分
を、可撓性を有する折り曲げた金属線１，１間に挟み、
前記金属線１，１の両側に伸びるようにして並べた後、
該金属線１，１を捩り、次に前記金属線１，１の捩りを
戻してから前記毛２・・・の配列を乱し、続いて前記金
属線１，１を再度捩ることによってマスカラブラシを製
造する。そして、このようにして製造したブラシにあっ
ては、可撓性をもつ捩った金属線１，１に固定され、外
側に向かって放射状に突出する毛２・・・は、突出方向
が不規則になり前記各毛２・・・の先端近傍部分が分散
した状態になる。

【０００５】

【作用】各毛２・・・は、捩られた金属線１，１により
それらの中央部分が一旦絞られた後に、該金属線１，１
の捩りをもどすので、該各中央部分がそれぞれ折曲状に
変形するとともに、金属線１，１が波うった形状にな
る。そしてしごかれて配列が乱れた前記毛２・・・は、
それぞれ不規則な方向に向くことになるから、金属線
１，１で再度絞られ固定されると、それらの先端近傍部
分が分散した状態になる。

【０００６】前記のようにして製造したマスカラブラシ
でマスカラ液をまつ毛に塗布すると、分散した各毛２・
・・先端近傍部分によってマスカラ液がむらなくまつ毛
に付着する。

【０００７】

【実施例】以下に、マスカラブラシに応用した本発明の
好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。こ
こで、図１乃至図５は、本実施例の製造工程を順次示す
説明図である。

【０００８】本実施例のマスカラブラシ製造のための加
工工程を説明する。

【０００９】（工程１）図１に示すように、その両端が
揃うように折り曲げた、可撓性を有する金属線１，１を
設ける。

【００１０】（工程２）図２に示すように、前記折り曲
げた金属線１，１間に多数の毛２・・・を挟み、該各毛
２・・・が金属線１，１の両側に向かって伸び、かつ各
毛２・・・の中央部分が該金属線１，１間に位置するよ
うにして、金属線１，１の長手方向に所定長になるよう
に配列する。

【００１１】（工程３）図３に示すように、金属線１，
１を互いに捩り合わせる。

【００１２】このように金属線１，１を捩り合わせる
と、多数の前記毛２・・・は、金属線１，１に固定さ
れ、スクリュー状に伸びる金属線１，１の接合部３から
外側に向かって直線的に突出するので、該接合部３に沿
って整列された状態になる。なお、このように捩じった
金属線１，１は、可撓性をもっているので、各毛２・・
・を定着させ、放置しても元には戻らない。また、各毛
２・・・の先端近傍部分には毛２・・・の粗密部が形成
される。

【００１３】（工程４）図４に示すように、前記金属線
１，１の捩りを戻した後、前記毛２・・・の配列をしご
いて乱す。

【００１４】このように、一旦捩られた金属線１，１の
捩りをもどすので、各毛２・・・の中央部分がそれぞれ
折曲状に変形するとともに、金属線１，１が波うった形
状になる。前記各毛２・・・の変形の程度は一定ではな
いので、これら該各毛２・・・は、しごかれることによ
ってそれぞれ不規則な方向に向くことになる。

【００１５】（工程５）図５に示すように、前記金属線
１，１を再度捩る。

【００１６】このように、各毛２・・・が各方向に向い
た前記工程４終了の状態で、金属線１，１を前記のよう
に再度捩るので、前記金属線１，１に、外側に向かって
放射状に突出するように固定された各毛２・・・は、各
先端近傍部分が分散した状態になる。

【００１７】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、例えば、マスカラブラシではなく、洗瓶ブ
ラシ等の他のブラシに応用してもよい。また、上記実施
例では、一本の金属線を折り曲げて金属線１，１を形成
したが、始めから二本の金属線を使用してもよい。さら
に前記工程４において、捩りを戻す際、完全に戻さなく
とも戻し率は所定値以上であれば、初期の目的を達成す
ることができる。加えて、工程４における、毛２・・・
の配列を乱す手段は、前記実施例のようにしごくのでは
なく、他の方法を用いてもよい。

【００１８】

【発明の効果】以上のように、本発明は、一旦捩った金
属線の捩りを戻し、各毛の配列を乱してから再度該金属
線を捩るという工程によって、きわめて容易かつ安価に
各毛の先端近傍部分が分散したブラシを製造することが
できるという特徴を有する。

【００１９】本発明のブラシは、金属線に固定された毛
の突出方向を不規則にすることによって、前記各毛の先
端近傍部分が分散した状態になるので、各種液体を塗布
するブラシとして使用すると塗布むらがなく、また、各
種洗浄用ブラシとして使用すると被洗浄体をむらなく洗
浄できるという特徴がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の製造工程１を説明するための正面図
である。

【図２】同じく製造工程２を説明するための斜視図であ
る。

【図３】同じく製造工程３を説明するための正面図であ
る。

【図４】同じく製造工程４を説明するための正面図であ
る。

【図５】同じく製造工程５を説明するための正面図であ
る。

【図６】従来例の正面図である。

【符号の説明】

１金属線２毛３接合部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】多数の毛を、可撓性をもつ金属線間に両
側に伸びるように挟んだ状態で該金属線を捩り、次に前
記金属線の捩りを戻してから前記毛の配列を乱し、続い
て前記金属線を再度捩ることを特徴とするブラシの製造
方法。
【請求項２】捩った金属線間に、多数の毛が外側に向
かって放射状に突出するように固定されたブラシにおい
て、前記各毛の少なくとも先端近傍部分が分散している
ことを特徴としたブラシ。