JPH05309288A - 衝突式気流粉砕機、微粉体製造装置及びトナーの製造方法 - Google Patents

衝突式気流粉砕機、微粉体製造装置及びトナーの製造方法

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JPH05309288A
JPH05309288A JP4116176A JP11617692A JPH05309288A JP H05309288 A JPH05309288 A JP H05309288A JP 4116176 A JP4116176 A JP 4116176A JP 11617692 A JP11617692 A JP 11617692A JP H05309288 A JPH05309288 A JP H05309288A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝突式粉砕を行うにあたり、粉砕物の融着、
凝集、粗粒化等を防止し、より一層効率良く粉砕し得る
粉砕装置、微粉体製造装置及びトナーの製造方法を提供
することにある。 【構成】 加速管の後端部に被粉砕物を加速管内に供給
するための被粉砕物供給口を有し、粉砕室に衝突部材を
有し、粉砕室側壁と衝突部材の縁端部との最近接距離l
1 が粉砕室前壁と衝突部材の縁端部との最近接距離l2
よりも短いことを特徴とする衝突式気流粉砕機である。
さらに、該粉砕機と特定な気流分級機とを組み合わせた
微粉体製造装置及び該装置を使用するトナーの製造方法
に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジェット気流の如き高
圧気体を用いた衝突式気流粉砕機、気流分級手段及び高
圧気体を用いて粉砕を行うための衝突式気流粉砕手段を
具備する微粉体製造装置、及び静電荷像現像用トナーを
製造するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジェット気流の如き高圧気体を用いた衝
突式気流粉砕機は、ジェット気流で粉体原料を搬送し、
加速管の出口より噴射し、粉体原料を加速管の出口の開
口面に対向して設けた衝突部材の衝突面に衝突させて、
その衝撃力により粉体原料を粉砕している。
【0003】例えば、図23に示す衝突式気流粉砕機で
は、高圧気体供給ノズル47を接続した加速管46の出
口45に対向して衝突部材43を設け、前記加速管46
に供給した高圧気体により、加速管46の中途に連通さ
せた粉体原料供給口から加速管46内に粉体原料を吸引
し、粉体原料を高圧気体とともに噴出して衝突部材43
の衝突面に衝突させ、その衝撃によって粉砕している。
【0004】しかしながら、図23の衝突式気流粉砕機
では、被粉砕物の供給口40が加速管46の中途に設け
られているため、加速管46内に吸引導入された被粉砕
物は、被粉砕物供給口40を通過直後に、高圧気体供給
ノズル47より噴出する高圧気流により加速管出口方向
に向かって流路を変更しながら高圧気流中に分散され急
加速される。この状態において被粉砕物の比較的粗粒子
は、慣性力の影響から加速管内の低流部を流れ、また、
比較的微粒子は、加速管内の高流部を流れるので、高圧
気流中に十分に均一に分散されずに、被粉砕物濃度の高
い流れと低い流れに分離したまま、被粉砕物が対向する
衝突部材に部分的に集中して衝突することになり、粉砕
効率が低下しやすく、処理能力の低下を引き起こしやす
い。
【0005】衝突面41は、その近傍において、局部的
に被粉砕物及び粉砕物からなる粉塵濃度の高い部分が発
生しやすいため、被粉砕物が樹脂等の低融点物質を含有
する場合は、被粉砕物の融着、粗粒化、凝集等が発生し
易い。また、被粉砕物に摩耗性がある場合は、衝突部材
の衝突面や、加速管に局部的な粉体摩耗が起こり易く、
衝突部材の交換頻度が多くなり、連続的に安定に生産す
るという面では改良すべき点があった。
【0006】衝突部材の衝突面の先端部分が、頂角11
0〜175°を有する円錐形状のもの(特開平1−25
4266号公報)や、衝突面が衝突部材の中心軸の延長
線と直角に交わる平面上に突起を有した衝突板形状(実
開平1−148740号公報)が提案されている。これ
らの粉砕機では、衝突面近傍での局部的な粉塵濃度の上
昇をおさえることができるために、粉砕物の融着、粗粒
化、凝集等を多少やわらげることができ、粉砕効率的も
若干向上するが、さらなる改良が望まれている。
【0007】従来、微粉体製造装置として、衝突式気流
粉砕機と組合される気流分級機は、種々の分級機が提案
されている。その代表的なものとして、図24に示した
ようなディスパージョンセパレーター(日本ニューマチ
ック工業社製)が一般的に用いられている。
【0008】図24に示したようなこの種の気流分級機
の分級室64への粉体材料供給部は、サイクロン状の形
状をなしており、上部カバー70の上面中央部には案内
管62を起立状に設け、該案内管62の上部外周面に供
給管63が接続されている。供給管63は、供給される
粉体材料が案内管円周接線方向に導入されるように接続
されている。
【0009】図24に示す気流分吸機において、本体ケ
ーシング71の下部には円周方向に配列する分級ルーバ
ー65を設け、外部から分級室64へ旋回流を起こす分
級エアーを分級ルーバー65を介して取り入れている。
【0010】分級室64の底部に、中央部が高くなる円
錐状(傘状)の分級板67を設け、該分級板67の外周
囲に粗粉排出口66を形成する。また、分級板67の中
央部には微粉排出管68を接続し、該微粉排出管68の
下端部をL字形に屈曲し、この屈曲端部を下部ケーシン
グ72の側壁より外部に位置させる。さらに該微粉排出
管68はサイクロンや集塵機のような微粉回収手段を介
して吸引ファンに接続しており、該吸引ファンにより分
級室64に吸引力を作用させ、該ルーバー65間より分
級室64に流入する吸引エアーによって分級に要する旋
回流を起こしている。
【0011】供給管63より案内管62内に粉体材料を
供給すると、該粉体材料は案内管62の内周面に沿って
旋回しながら下降する。この場合粉体材料は、供給管6
3より案内管62内周面に沿って帯状に下降するため、
分級室64に流入する粉体材料の分布及び濃度が不均一
となり(分級室へ案内筒内周面の一部からのみ粉体材料
は流入する)、分散が悪い。
【0012】また、処理量を大きくとると粉体材料の凝
集が一層起こり易く、さらに分散が十分に行われなくな
り、高精度の分級が行えないという問題点がある。ま
た、粉体材料を搬送するエアー量が多い場合、分級室に
流入するエアーの量が多いため分級室において旋回する
粒子の中心向き速度が大きくなり分離粒子径が大きくな
るという問題点がある。
【0013】したがって、通常分離粒子径を小さくする
場合、案内管上部よりエアーをダンパー61によりコン
トロールして抜いているが、抜くエアー量が多いと粉体
材料の一部も排出し、損失するという実用上の問題点が
生じる場合もある。
【0014】近年、複写機やプリンター等の高画質化、
高精細化に伴い現像剤としてのトナーに要求される性能
も一段とシビアになってきており、トナーの粒径は小さ
くなり、トナーの粒度分布としては、粗粒子の無い、微
粉の少ないシャープなものが要求される様になってきて
いる。
【0015】静電荷像現像用トナーの一般的な製造方法
としては、被転写材に定着させるための結着樹脂、トナ
ーとしての色味を出させる各種着色剤、粒子に電荷を付
与させるための荷電制御剤、また特開昭54−4214
1号公報、特開昭55−18656号公報に示されるよ
うないわゆる一成分現像法においては、トナー自身に搬
送性等を付与するための各種磁性材料を用い、他に必要
に応じて離型剤、流動性付与剤を乾式混合し、しかる後
ロールミル、エクストルーダー等の汎用混練装置にて溶
融混練し、冷却固化した後に、ジェット気流式粉砕機、
機械衝撃式粉砕機等の各種粉砕装置により微砕化し、各
種風力分級機により分級を行うことにより、トナーとし
て必要な粒径にそろえる。これに必要に応じて流動化剤
や滑剤等々を乾式混合しトナーとする。また二成分現像
方法に用いる場合は各種磁性キャリアとトナーとを混ぜ
合わせた後、画像形成に供する。
【0016】上述の如く、微細粒子であるトナー粒子を
得るためには、従来、図25のフローチャートに示され
る方法または該方法を一部分として使用する方法が一般
的に採用されている。
【0017】トナー粗砕物は、第1分級手段に連続的ま
たは逐次供給されて分級され、分級された規定粒度以上
の粗粒子群を主成分とする粗粉は粉砕手段に送って粉砕
された後、再度第1分級手段に循環される。
【0018】他の規定粒径範囲内の粒子及び規定粒径以
下の粒子を主成分とするトナー微粉砕品は第2分級手段
に送られ、規定粒度を有する粒子群を主成分とする中粉
体と規定粒度以下の粒子群を主成分とする細粉体とに分
級される。
【0019】粉砕手段としては、各種粉砕装置が用いら
れるが、結着樹脂を主とするトナー粗粉砕物の粉砕に
は、図23に示す如きジェット気流を用いたジェット気
流式粉砕機、特に衝突式気流粉砕機が用いられている。
前述の如く、図23に示す粉砕機は、粉砕効率が低い、
処理能力が少ない、衝突面上での粉砕物の融着物の発
生、及び衝突部材の局部摩耗に依る交換頻度が多い等の
問題点がある。
【0020】また、第1分級手段として用いる分級機と
しては、分級羽根の回転により強制的に旋回気流をつく
り分級を行うロータ型分級機や外部から導入される気流
に依り旋回気流をつくり分級を行うスパイラル気流分級
機があるが、結着樹脂を主とするトナーの分級には、粉
体が接触する部分に可動部分の少ないスパイラル気流分
級機が好ましく用いられる。
【0021】前述の如く、粉体材料(トナー粉体)は、
図24において、供給管63より案内筒62内周面に沿
って帯状に下降するため分級室64に流入する粉体材料
(トナー粉体)の分布及び濃度が不均一となり(分級室
へ案内筒内周面の一部からのみ粉体材料(トナー粉体)
は流入する。)分散が悪く、処理量を大きくとると粉体
材料の凝集がいっそう起こり易く、さらに分散が十分に
行われなくなる為、分級精度が悪化し、トナー微粉砕品
は、粒度分布がシャープなものが得られずブロードなも
のとなり、トナーとしての品質、部どまり等が問題とな
り易い。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き問題点を解決した衝突式気流粉砕機、微粉体製造
装置及び静電荷像現像用トナーの製造方法を提供するこ
とにある。
【0023】本発明の目的は、被粉砕物を効率よく粉砕
できる衝突式気流粉砕機及び微粉体製造装置を提供する
ことにある。
【0024】本発明の目的は、粉砕物の融着及び凝集を
防止し得る衝突式気流粉砕機及び微粉体製造装置を提供
することにある。
【0025】本発明の目的は、粗粒子の生成を防止し得
る衝突式気流粉砕機及び微粉体製造装置を提供すること
にある。
【0026】本発明の目的は、衝突部材の衝突面及び加
速管での局部的摩耗を防止し得る衝突式気流粉砕機及び
微粉体製造装置を提供することにある。
【0027】本発明の目的は、被粉砕物の粉砕効率が高
く、粒度分布のシャープな微粉砕物を生成し得る微粉体
製造装置を提供することにある。
【0028】本発明の目的は、精緻な粒度分布を有する
静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することにあ
る。
【0029】本発明の目的は、効率良く静電荷像現像用
トナーを生成し得る製造方法を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、高圧
気体により被粉砕物を搬送し加速するための加速音と、
被粉砕物を微粉砕するための粉砕室とを有する衝突式気
流粉砕機において、加速管の後端部には被粉砕物を加速
管内に供給するための被粉砕物供給口を有し、粉砕室内
には、加速管の出口の開口面に対向して設けた衝突面を
有する衝突部材が具備されており、粉砕室は、衝突部材
で粉砕された被粉砕物を衝突によりさらに粉砕するため
の側壁を有し、側壁と衝突部材の縁端部との最近接距離
1 は、衝突面に対向する粉砕室前壁と衝突部材の縁端
部との最近接距離l2 よりも短いことを特徴とする衝突
式気流粉砕機に関する。
【0031】さらに、本発明は、気流分級手段と、衝突
式気流粉砕手段とが連通している微粉体製造装置におい
て、気流分級手段は、粉体供給管と分級室を有し;分級
室の上部に粉体供給管と連通する案内室が設けられてお
り;案内室と分級室との間に複数の導入ルーバーが設け
られており、導入ルーバー間の間隙を介して粉体が搬送
エアーとともに案内室から分級室へ導入され;分級室の
底部に、中央部が高くなっている分級板が設けられてお
り;分級室の壁側に分級ルーバーを有し、分級室におい
て搬送エアーとともに供給された粉体は、分級ルーバー
間の間隙を介して流入するエアーによって旋回流動さ
れ、粉体は、遠心分離によって微粉と粗粉に分級され;
分級された微粉を排出するための微粉排出口が分級板の
中央部に設けられ、微粉排出口には微粉排出管が接続さ
れており;分級された粗粉を排出するための粗粉排出口
が分級板の外周部に形成されており;排出された粗粉を
衝突式気流粉砕手段に供給するための連通手段が具備さ
れており;及び衝突式気流粉砕手段は、高圧気体により
供給された粗粉を搬送し加速するための加速管と、粗粉
を微粉砕するための粉砕室とを有し;加速管の後端部に
は粗粉を加速管内に供給するための粗粉供給口を有し;
粉砕室内には、加速管の出口の開口面に対向して設けた
衝突面を有する衝突部材が具備されており;粉砕室は、
衝突部材で粉砕された粗粉の粉砕物を衝突によりさらに
粉砕するための側壁を有し、側壁と衝突部材の縁端部と
の最近接距離l1 は、衝突面に対向する粉砕室前壁と衝
突部材の縁端部との最近接距離l2 よりも短いことを特
徴とする微粉体製造装置に関する。
【0032】さらに、本発明は、結着樹脂及び着色剤を
少なくとも含有する混合物を溶融混練し、混練物を冷却
し、冷却物を粉砕手段によって粉砕して粉砕物を得、得
られた粉砕物を気流分級手段で粗粉と微粉とに分級し、
分級された粗粉を衝突式気流粉砕手段により微粉砕して
微粉体を生成し、生成した微粉体から気流分級手段で微
粉を分級し、分級された微粉から静電荷像現像用トナー
を製造する方法において、前記気流分級手段は、粉体供
給管と分級室を有し;分級室の上部に粉体供給管と連通
する案内室が設けられており;案内室と分級室との間に
複数の導入ルーバーが設けられており、導入ルーバー間
の間隙を介して粉体が搬送エアーとともに案内室から分
級室へ導入され;分級室の底部に、中央部が高くなって
いる分級板が設けられており;分級室の側壁に分級ルー
バーを有し、分級室において搬送エアーとともに供給さ
れた粉体は、分級ルーバー間の間隙を介して流入するエ
アーによって旋回流動され、粉体は、遠心分離によって
微粉と粗粉に分級され;分級された微粉を排出するため
の微粉排出口が分級板の中央部に設けられ、微粉排出口
には微粉排出管が接続されており;分級された粗粉を排
出するための粗粉排出口が分級板の外周部に形成されて
おり;排出された粗粉を前記衝突式気流粉砕手段に供給
し;前記衝突式気流粉砕手段は、高圧気体により供給さ
れた粗粉を搬送し加速するための加速管と、粗粉を微粉
砕するための粉砕室とを有し;加速管の後端部には粗粉
を加速管内に供給するための粗粉供給口を有し;粉砕室
内には、加速管の出口の開口面に対向して設けた衝突面
を有する衝突部材が具備されており;粉砕室は、衝突部
材で粉砕された粗粉の粉砕物を衝突によりさらに粉砕す
るための側壁を有し、側壁と衝突部材の縁端部との最近
接距離l1 は、衝突面に対向する粉砕室前壁と衝突部材
の縁端部との最近接距離l2 よりも短く、粉砕室内にお
いては、衝突部材の衝突面と側壁において粗粉の粉砕及
び粗粉の粉砕物のさらなる粉砕を行うことを特徴とする
静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
【0033】
【実施例】以下、本発明をさらに具体的に説明する。
【0034】実施例1 図1乃至図6は、本発明の衝突式気流粉砕機の一具体例
を説明するための図である。
【0035】図1において、被粉砕物供給管5より供給
された被粉砕物80は、加速管1の加速管スロート部2
の内壁と、高圧気体噴出ノズル3の外壁との間で形成さ
れた被粉砕物供給口4(スロート部分でもある)から加
速管1へ供給される。
【0036】高圧気体噴出ノズル3の中心軸と、加速管
1の中心軸とは実質的に同軸上にあることが好ましい。
【0037】一方、高圧気体は、高圧気体供給口6より
導入され、高圧気体チャンバー7を経由して好ましく
は、複数本の高圧気体導入管8を通り高圧気体噴出ノズ
ル3より加速管出口9方向に向って急激に膨張しながら
噴出する。この時、加速管スロート部2の近傍で発生す
るエゼクター効果により、被粉砕物80は、被粉砕物8
0と共存している気体に同伴されながら、被粉砕物供給
口4より、加速管出口9方向に向って加速管スロート部
2において高圧気体と均一に混合されながら急加速さ
れ、加速管出口9に対向した衝突部材10の衝突面16
に、粉塵濃度の偏りなく均一な固気混合流の状態で衝突
する。衝突時に発生する衝撃力は、十分分散した個々の
粒子(被粉砕物80)に与えられる為、非常に効率の良
い粉砕が実施できる。
【0038】衝突部材10の衝突面16にて粉砕された
粉砕物は、さらに粉砕室12の側壁14と二次衝突(ま
たは、三次衝突)し、衝突部材10の後方に配設された
粉砕物排出口13より排出される。
【0039】また、衝突部材10の衝突面16が図1に
示す如く、錐体形状や、図21及び図22に示す如く、
衝突面16が円錐状の突起を有する衝突面であること
が、粉砕室12内における粉砕物の分散を均一に行い、
側壁14との二次衝突を効率良く行う上で好ましい。さ
らに、粉砕物排出口13が衝突部材10よりも後方にあ
る場合、粉砕物の排出を円滑に行うことができる。
【0040】図2は、粉砕室の拡大図を示す。図2にお
いて、衝突部材10の縁端部15と側壁14との最近接
距離l1 は、前壁17と衝突部材10の縁端部15との
最近接距離l2 よりも短いことが、加速管出口9の近傍
の粉砕室内の粉体濃度を高くしない為に重要である。さ
らに、最近接距離l1 が最近接距離l2 より短いので、
側壁での粉砕物の二次衝突を効率良くおこなうことがで
きる。また、衝突部材10は、加速管の長軸に対して9
0°よりも小さい傾きθ1 (より好ましくは、55°〜
87.5°、さらに好ましくは60°〜85°の傾きθ
1 )を有する斜面を衝突面として有することが、粉砕物
を均一に分散し、側壁14で二次衝突を効率良くおこな
うためには好ましい。
【0041】図23に示す如く、衝突面41が加速管4
6に対して、90度の平面状の衝突部材である粉砕機に
比べ、傾斜した衝突面を有する粉砕機は、樹脂や粘着性
のある物質を粉砕する場合、被粉砕物の融着,凝集,粗
粒化が発生しにくく、高い粉塵濃度での粉砕が可能にな
る。また摩耗性のある被粉砕物においては、加速管内壁
や衝突部材の衝突面に発生する摩耗が局部的に集中する
ことがなく長寿命化が図れ、安定的な運転が可能にな
る。
【0042】また、加速管1の長軸方向の傾きは、好ま
しくは、鉛直方向に対して0〜45°の範囲内であれ
ば、被粉砕物80が被粉砕物供給口4で閉塞することな
く処理可能である。
【0043】被粉砕物の流動性が良好でないものは、被
粉砕物供給管5の下方にコーン状部材を有する場合、小
量ではあるが、コーン状部材の下部に滞留する傾向があ
り、加速管1の傾きとしては、鉛直方向に対して0〜2
0°(より好ましくは0〜5°)範囲内であれば下方コ
ーン状部での被粉砕物の滞留もなく、被粉砕物をスム−
ズに加速管に供給し得る。
【0044】粉砕室の形状は、図5に示す如くC−C′
断面において側壁が実質的に円形または楕円形を有して
いることが粉砕の均一性及び粉砕物を円滑に排出する点
で好ましい。
【0045】図3は、図1におけるA−A′断面図を示
す。図3からは、被粉砕物80が加速管1へ円滑に供給
されることが理解される。
【0046】加速管中心軸の延長と直角に交わる、加速
管出口9の面と対向する衝突部材10の衝突面16の最
外周端部15との距離l2 は、衝突部材10の直径の
0.2倍から2.5倍の範囲が粉砕効率的に好ましく、
0.4倍から1.0倍の範囲内であればより良好であ
る。
【0047】距離l2 が0.2倍未満では、衝突面16
近傍の粉塵濃度が異常に高くなる場合があり、また、
2.5倍を超える場合は、衝撃力が弱まり、その結果、
粉砕物が低下する傾向がある。
【0048】衝突部材10の最外周端部15と側壁14
との最短距離l1 は、衝突部材10の直径の0.1倍か
ら2倍の範囲が好ましい。
【0049】0.1倍未満では、高圧気体の通過時の圧
力損失が大きく、粉砕効率が低下し易く、粉砕物の流動
状態がスムーズにいかない傾向があり、2倍を超える場
合は、粉砕室内壁14での被粉砕物の二次衝突の効果が
減少し、粉砕効率が低下する傾向がみられる。
【0050】より具体的には、加速管の長さは、50〜
500mmが好ましく、衝突部材10の直径は30〜3
00mmを有することが好ましい。
【0051】さらに、衝突部材10の衝突面16及び側
壁14は、セラミックで形成されていることが耐久性の
点では好ましい。
【0052】図4は、図1におけるB−B′断面図を示
す。図4において、被粉砕物供給口4を通過する被粉砕
物供給口4の鉛直方向に対する垂直面内の被粉砕物の分
布状態は、加速管1の鉛直方向に対する傾きが大きい
程、分布上に偏りがある為、傾きが小さい程分布は、よ
り均一化される。加速管1の傾きとしては、0〜5°の
範囲内が最も良好であることが、加速管1を透明なアク
リル樹脂製の内部観察用加速管に変えることにより確認
できた。
【0053】図5は、図1におけるC−C′断面図を示
す。図5において、衝突部材支持体11と側壁14との
間の粉砕室12を通って粉砕物は後方に排出される。
【0054】図6は、図1におけるD−D′断面図を示
す。図6においては、2本の高圧気体導入管8が設置さ
れているが、場合により、高圧気体導入管8は1本であ
っても3本以上であっても良い。
【0055】実施例2 図7及び図8は、加速管出口9と被粉砕物供給口4との
間に二次気体導入口18を有する衝突式気流粉砕機の一
具体例を示す図である。
【0056】該被粉砕物供給口4と該加速管出口9との
間に設けた二次気体導入口18は、該高圧気体噴出口よ
り噴出した高圧気体が、加速管内で急速膨張、急加速す
る際に、加速管内壁近傍に発生する過流による気流の乱
れを防止し、整流させる為の気体の供給口である。
【0057】該加速管内で急速膨張した高圧気体に同伴
された被粉砕物が急加速される際に、該二次気体導入口
より供給された二次気体の整流効果により、さらに加速
性能の向上が図れ、粉砕効率の向上に役立っている。
【0058】該二次気体導入口の形状に関しては、図8
に示す様な、加速管の中心軸と直角に交わる加速管内壁
の同心円上に複数設けられたものが例示されているが、
これらに限定されるものではない。
【0059】また、該二次気体導入口より供給する気体
の圧力は、大気圧または加圧気体が使用可能であり、空
気の如き気体の圧力、流量等は、適宜、状況に合わせて
調整することが可能である。
【0060】実施例3 図9及び図10は、加速管出口9と被粉砕物供給口4と
の間に環状の二次気体導入口19を有する衝突式気流粉
砕機の一具体例を示す図である。二次気体導入口19へ
は、気体導入部材20から常圧の空気または加圧された
空気または気体が供給される。
【0061】図10は、図9におけるF−F′断面図を
示す。
【0062】実施例4 図11乃至図13は、本発明の衝突式気流粉砕機の他の
具体例を示す該略図である。
【0063】図11において、図1と同一の番号は、同
一部材を示す。
【0064】図11に示す衝突式気流粉砕機において、
鉛直線を基準にして、加速管1の長軸方向の傾きが好ま
しくは0〜45°(より好ましくは0〜20°、さらに
好ましくは0〜5°)となる様に設置された被粉砕物供
給口20より加速管スロート部4を通過して被粉砕物8
0は加速管1に供給される。加速管1には圧縮空気の如
き圧縮気体が該スロート部内壁と該被粉砕物供給口外壁
から導入されており、加速管1に供給された被粉砕物8
0は瞬時に加速されて高速度を有するようになる。そし
て、高速度で加速管出口9から粉砕室12に噴出された
被粉砕物80は、衝突部材10の衝突面16に衝突して
粉砕される。
【0065】被粉砕物80を加速管1のスロート4の中
央部から投入し、加速管1内の被粉砕物80を分散し、
加速管出口9から被粉砕物80を均一に噴出させ、対向
する衝突部材10の衝突面16に効率よく衝突させるこ
とで、粉砕効率を従来より向上させることができる。
【0066】また、衝突部材10の衝突面16が、図1
1に示す様な錐体形状や図21及び図22に記す様な、
衝突面上に円錐状の突起を有した形状であると、衝突後
の分散も良好となり被粉砕物の融着、凝集、粗粒化が発
生せず、高粉塵濃度での粉砕が可能であり、また摩耗性
のある被粉砕物においては、加速管内壁や衝突部材の衝
突面に発生する摩耗が局部的に集中することがなく長寿
命化が図れ安定的な運転が可能になる。
【0067】図12は、図11におけるG−G′断面図
を示す。被粉砕物供給ノズル20から被粉砕物80が加
速管1に供給され、スロート部4を通って高圧気体が加
速管1に供給される。
【0068】図13は、図11におけるH−H′断面図
を示す。図1に示す粉砕機と同様に、加速管1の長軸方
向の傾きは0〜45°の範囲内であれば、被粉砕物80
が、被粉砕物供給口20で閉塞することなく処理できる
が、被粉砕物80の流動性が良好でないものは、被粉砕
物供給管5の下部で滞留する傾向があり、加速管1の傾
きとしては、0〜20°(さらに好ましくは、0〜5
°)の範囲であれば、被粉砕物80の滞留もなく、被粉
砕物80がスムーズに加速管1内に供給される。
【0069】図1に示す粉砕機と、図11に示す粉砕機
とを比較した場合、図1に示す粉砕機の方が、被粉砕物
80が加速管内に良好に分散されて供給されるので粉砕
効率が良好であった。
【0070】実施例5 図14及び図15は、加速管出口9とスロート部4との
間に二次気体導入口18を有する衝突式気流粉砕機の一
具体例を示す図である。
【0071】図15は、図14におけるI−I′断面図
を示す。
【0072】実施例6 図16及び図17は、加速管出口9とスロート部4との
間に環状の二次気体導入口19を有する衝突式気流粉砕
機の一具体例を示す図である。二次気体導入口19へ
は、気体導入部材20から常圧の空気または加圧された
空気または気体が供給される。
【0073】図17は、図16におけるJ−J′断面図
を示す。
【0074】実施例7 図18は、本発明の微粉体製造装置の一具体例を示す概
略図である。
【0075】図18において、衝突式気流粉砕機の被粉
砕物供給管と気流分級機の粗粉排出口を有するホッパー
とを連通させ、かつ衝突式気流粉砕機の粉砕物排出口1
3と気流分級機の粉体供給管24とを連通させた装置で
ある。
【0076】本実施例に用いた衝突式気流粉砕機は、図
1に示す衝突式気流粉砕機と同形のものを使用した。
【0077】図18において、36は筒状の本体ケーシ
ングを示し、31は下部ケーシングを示し、その下部に
粗粉排出用のホッパー32が接続されている。本体ケー
シング36の内部は、分級室28が形成されており、こ
の分級室28の上部は本体ケーシング36の上部に取付
けた環状の案内室26と中央部が高くなる円錐状(傘
状)の上部カバー25によって閉鎖されている。
【0078】分級室28と案内室26の間の仕切壁に円
周方向に配列する複数の導入ルーバー27を設け、案内
室26に送り込まれた粉体材料とエアーを各導入ルーバ
ー27の間より分級室28に旋回させて流入させる。な
お、供給筒24を経て案内室45の中を流動するエアー
と粉体材料は、各導入ルーバー27に均一に分配される
ことが精度よく分級する為に好ましい。導入ルーバー2
7へ到達するまでの流路は遠心力による濃縮が起りにく
い形状にする必要があり、本実施例では供給管24を分
級室28の水平面に対して垂直な上方向から接続させて
いるが、これに限定されるものではない。
【0079】このようにして、導入ルーバー27を介し
て、エアーと粉砕材料は分級室28へ供給され、導入ル
ーバー27を介して、分級室28へ供給する際に従来の
方式より著しい分散の向上が得られる。また、導入ルー
バー27は可動であり、導入ルーバー間隔は調整でき
る。
【0080】本体ケーシング36の下部には円周方向に
配列する分級ルーバー37を設け、外部から分級室28
へ旋回流を起す分級エアーを分級ルーバー37を介して
取り入れている。
【0081】分級室28の底部に、中央部が高くなる円
錐状(傘状)の分級板29を設け、該分級板29の外周
囲に粗粉排出口38を形成する。また、分級板29の中
央部には微粉排出口81を有する微粉排出管30を接続
し、該微粉排出管30の下端部をL字形に屈曲し、この
屈曲端部を下部ケーシング31の側壁より外部に位置さ
せる。さらに該微粉排出管30はサイクロンや集塵機の
ような微粉回収手段33を介して吸引ファン34に接続
しており、該吸引ファン34により分級室28に吸引力
を作用させ、該分級ルーバー37間より分級室28に流
入する吸引エアーによって分級に要する旋回流を起して
いる。
【0082】本実施例で示す気流分級機は、上記の構造
から成り、供給管24より案内室26内に粉体材料をエ
アーとともに供給すると、この粉体材料を含むエアー
は、案内室26から各ルーバー27間を通過して分級室
28に旋回しながら均一の濃度で分散されながら流入す
る。
【0083】分級室28内に旋回しながら流入した粉体
材料は、微粉排出管30に接続した吸引ファン34によ
り、分級室下部の分級ルーバー27間より流入する吸引
エアー流にのって旋回を増し、各粒子に作用する遠心力
によって粗粉と微粉とに遠心分離され、分級室28内の
外周を旋回する粗粉は粗粉排出口38より排出され、下
部のホッパー32より排出され、被粉砕物供給管5に供
給される。また、分級板29の上部傾斜面に沿って中央
部へと移行する微粉は微粉排出管30により、微粉回収
手段33へ排出される。
【0084】分級室28に粉体材料とともに流入するエ
アーは、旋回流となって流入するため、分級室28内で
旋回する粒子の中心向きの速度は遠心力に比べ相対的に
小さくなり、分級室28において粒子径の小さな粒子の
分級が良好に行われ、粒子径の非常に小さな微粉を微粉
排出管30に効率良く排出させることができる。しか
も、粉体材料がほぼ均一な濃度で分級室に流入する為精
緻な分布の粉体として得ることができる。
【0085】粉砕用原料は適宜の導入手段35により、
供給管24へ導入され、また最終的に得られた粉砕物は
微粉排出管30よりサイクロンや、バグフィルター等の
微粉補集器を経て系外へに取り出される。
【0086】図19は、図18におけるK−K′断面図
を示す。
【0087】図18に示す気流分級機と衝突式気流粉砕
機とを組み合わせて使用することにより、微粉の粉砕機
への混入が良好に抑制または阻止されて、粉砕物の過粉
砕が防止され、また、分級された粗粉が粉砕機へ円滑に
供給され、さらに加速管へ均一に分散され、粉砕室で良
好に粉砕されるので粉砕物の収率及び単位重量あたりの
エネルギー効率を高めることができる。
【0088】実施例8 図20は、本発明の微粉体製造装置の他の具体例を示す
概略図である。
【0089】衝突式気流粉砕機として、図11に示す粉
砕機を使用している。
【0090】本発明の微粉体製造装置は、静電荷像を現
像する為に使用されるトナー粒子の生成に好ましく使用
することができる。
【0091】静電荷像現像用トナー(例えば、重量平均
分子量3〜20μm)を作製するには着色剤または磁性
粉及びビニル系、非ビニル系の熱可塑性樹脂、必要に応
じて荷電制御剤、その他の添加剤等をヘンシエルミキサ
ーまたはボールミルの如き混合機により充分混合してか
ら加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混
練機を用いて熔融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相
溶せしめた中に顔料または染料を分散または溶解せし
め、冷却固化後粉砕及び分級を行ってトナーを得ること
ができる。
【0092】粉砕工程及び分級工程で、本発明の微粉体
製造装置が使用される。
【0093】次に、トナーの構成材料について説明す
る。
【0094】トナーに使用される結着樹脂としては、オ
イル塗布する装置を有する加熱加圧定着装置または加熱
加圧ローラ定着装置を使用する場合には、下記トナー用
結着樹脂の使用が可能である。
【0095】例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロル
スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置
換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合
体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビ
ニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合
体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イン
デン共重合体等のスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニ
ル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹
脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エ
ポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テ
ルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂等が使
用できる。
【0096】オイルを殆ど塗布しないかまたは全く塗布
しない加熱加圧定着方式または加熱加圧ローラ定着方式
においては、トナー像支持体部材上のトナー像の一部が
ローラに転移するいわゆるオフセット現象、及びトナー
像支持部材に対するトナーの密着性が重要な問題であ
る。より少ない熱エネルギーで定着するトナーは、通常
保存中もしくは現像器中でブロッキングもしくはケーキ
ングし易い性質があるので、同時にこれらの問題も考慮
しなければならない。これらの現象には、トナー中の結
着樹脂の物性が最も大きく関与しているが、本発明者ら
の研究によれば、トナー中の磁性体の含有量を減らす
と、定着時にトナー像支持体に対するトナーの密着性は
良くなるが、オフセットが起こり易くなり、またブロッ
キングもしくはケーキングも生じ易くなる。それゆえ、
本発明においてオイルを殆ど塗布しない加熱加圧ローラ
定着方式を用いる時には、結着樹脂の選択がより重要で
ある。好ましい結着物質としては、架橋されたスチレン
系共重合体もしくは架橋されたポリエステルがある。
【0097】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニト
リル、メタクリニトリル、アクリルアミド等のような二
重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例
えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチ
ル、マレイン酸ジメチル等のような二重結合を有するジ
カルボン酸及びその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸ビ
ニル、安息香酸ビニル等のようなビニルエステル類;例
えばエチレン、プロピレン、ブチレン等のようなエチレ
ン系オレフィン類;例えばビニルメチルケトン、ビニル
ヘキシルケトン等のようなビニルケトン類;例えばビニ
ルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソ
ブチルエーテル等のようなビニルエーテル類;等のビニ
ル単量体が単独もしくは2つ以上用いられる。
【0098】ここで架橋剤としては主として2個以上の
重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような
芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のような二
重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニ
リン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニ
ルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以上のビニル
基を有する化合物;が単独もしくは混合物として用いら
れる。
【0099】また、加圧定着方式または軽加熱加圧定着
方式を用いる場合には、亜知力定着トナー用結着樹脂の
使用が可能であり、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリメチレン、ポリウレタンエラストマー、エチレ
ン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、アイオノマー樹脂、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、線状飽和ポ
リエステル、パラフィン等がある。
【0100】また、トナーには荷電制御剤をトナー粒子
に配合(内添)して用いることが好ましい。荷電制御剤
によって、現像システムに応じた最適の荷電量コントロ
ールが可能となり、特に本発明では粒度分布と荷電との
バランスをさらに安定したものとすることが可能であ
り、荷電制御剤を用いることで先に述べたところの粒径
範囲毎による高画質化の為の機能分離及び相互補完性を
より明確にすることができる。正荷電制御剤としては、
ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変成物;トリブチ
ルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフト
スルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフル
オロボレート等の四級アンモニウム塩;を単独であるい
は2種類以上組み合わせて用いることができる。これら
の中でも、ニグロシン系化合物、四級アンモニウム塩の
如き荷電制御剤が特に好ましく用いられる。
【0101】また、一般式
【0102】
【外1】 1 :H,CH32,3 :置換または未置換のアルキル基(好ましく
は、C1 〜C4 )で表されるモノマーの単重合体:また
は前述したようなスチレン、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル等の重合性モノマーとの共重合体を正
荷電性制御剤として用いることができ、この場合これら
の荷電制御剤は、結着樹脂(の全部または一部)として
の作用をも有する。
【0103】負荷電性制御剤としては、例えば有機金属
錯体、キレート化合物が有効で、その例としてはアルミ
ニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセ
トナート、3,5−ジターシャリーブチルサリチル酸ク
ロムまたは亜鉛等があり、特にアセチルアセトン金属錯
体、サリチル酸系金属錯体または塩が好ましく、特にサ
リチル酸系金属錯体またはサリチル酸系金属塩が好まし
い。
【0104】上述した荷電制御剤(結着樹脂としての作
用を有しないもの)は、微粒子状として用いることが好
ましい。この場合、この荷電制御剤の個数平均粒径は、
具体的には、4μm以下(更には3μm以下)が好まし
い。
【0105】トナーに内添する際、このような荷電制御
剤は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜20重量
部(更には0.2〜10重量部)用いることが好まし
い。
【0106】トナーが磁性トナーの場合は、磁性トナー
中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、γ一酸
化鉄、フェライト、鉄過剰型フェライト等の酸化鉄;
鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれらの
金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウ
ム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、
カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、
タングステン、バナジウムのような金属との合金及びそ
の混合物等が挙げられる。
【0107】これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜1
μm、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが望ま
しく、磁性トナー中に含有させる量としては樹脂成分1
00重量部に対し60〜110重量部、好ましくは樹脂
成分100重量部に対し65〜100重量部である。
【0108】トナーに使用される着色剤としては従来よ
り知られている染料及び/または顔料が使用可能であ
る。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブル
ー、ピーコックブルー、パーマネントレッド、レーキレ
ッド、ローダミンレーキ、ハンザイエロー、パーマネン
トイエロー、ベンジジンイエロー等を使用することがで
きる。その含有量として、結着樹脂100部に対して
0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜20重量部、
さらにトナー像を定着したOHPフィルムの透過性を良
くする為には12重量部以下が好ましく、さらに好まし
くは0.5〜9重量部が良い。
【0109】次に、トナーの製造例を具体的に説明す
る。
【0110】実施例9 ・スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共
重合体 100重量部 (モノマー重合重量比80.0/19.0/1.0,重
量平均分子量Mw35万) ・磁性酸化鉄(平均粒径0.18μm) 100重量部 ・ニグロシン 2重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部
【0111】上記の処方の材料をヘンシェルミキサー
(FM−75型,三井三池化工機(株)製)でよく混合
した後、温度150℃に設定した2軸混練機(PCM−
30型,池貝鉄工(株)製)にて混練した。得られた混
練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕
し、トナー製造用の粗砕物を得た。
【0112】得られたトナー粗砕物を図18に示す気流
分級機と衝突式気流粉砕機で構成された微粉体製造装置
(以下、微粉体製造装置Aとする)にて、分級及び粉砕
した。衝突式気流粉砕機は、鉛直線を基準とした加速管
の長軸方向の傾き(以下、加速管傾きとする)が約0°
(即ち、実質的に鉛直に設置)であり、衝突部材は、衝
突面が頂角の160°の円錐形状で外径(直径)100
mmのものを使用しており、加速管中心軸と直角に交わ
る加速管出口面と対向する衝突部材の衝突面の最外周端
部との最短距離l2 は、50mmであり、粉砕室の形状
は、内径150mmの円筒状粉砕室を用いた。したがっ
て、最短距離l1 は25mmである。テーブル式の定量
供給機にて粗砕物を35.4kg/Hの割合で、インジ
ェクションフィーダーにて、原料導入部及び供給管を介
して気流分級機に供給し、分級された粗粉は、粗粉排出
ホッパーを介して、該衝突式気流粉砕機の被粉砕物供給
管より供給され、圧力6.0kg/cm2 (G),6.
0Nm3 /minの圧縮空気を用いて粉砕された後、原
料導入部にて供給されている粗砕物と混合されながら、
再び該気流分級機に循環され、閉回路粉砕を行い、分級
された微粉は、排気ファンからの吸引エアーに同伴され
ながらサイクロンにて捕集され、重量平均径8.4μm
のシャープな粒度分布の微粉砕分級品を得た。
【0113】得られた微粉砕分級品をさらに、ディスパ
ージョンセパレータDS5UR(日本ニューマチック工
業社製)を用いて規定粒度以下の細粉を除去するための
分級をおこなうことにより収率良く調製された分級品
は、トナー用として優れていた。
【0114】微粉砕分級品及びトナーの粒度分布は種々
の方法によって測定できるが、本実施例では、コールタ
ーカウンターを用いて行った。
【0115】測定装置としてはコールターカウンターT
A−II型(コールター社製)を用い、個数分布、体積
分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びCX
−1パーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接続し、
電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶
液を調製する。測定法としては前記電解水溶液100〜
150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはア
ルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さ
らに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電
解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前
記コールターカウンターTA−II形により、アパチャ
ーとして100μアパチャーを用いて、個数を基準とし
て2〜40μの粒子の粒度分布を測定して、それから重
量平均粒径、体積平均径等の値を求めた。
【0116】実施例10 実施例9と同様のトナー粗砕物を用いて、同様の微粉体
製造装置Aにて、加速管傾きを15°として、粗砕物供
給量33.6kg/Hで粉砕を行い重量平均径8.6μ
mのシャープな粒度分布の微粉砕分級品を得た。
【0117】実施例11 実施例9と同様のトナー粗砕物を用いて、同様の微粉体
製造装置Aにて、衝突板距離を100mmとして、粗砕
物供給量32.6kg/Hで粉砕を行い重量平均径8.
5μmのシャープな粒度分布の微粉砕分級品を得た。
【0118】実施例12 実施例9と同様のトナー粗砕物及び微粉体製造装置Aに
て、衝突板距離を30mmとして、トナー粗砕物供給量
30.3kg/Hで粉砕を行ったところ重量平均径8.
4μmのシャープな粒度分布の微粉砕分級品を得た。
【0119】実施例13 実施例9と同様のトナー粗砕物及び微粉体製造装置Aに
て、衝突板距離を220mmとして、粗砕物供給量2
2.5kg/Hにて粉砕を行ったところ、微粉砕分級品
の重量平均径は、8.4μmであった。
【0120】実施例14 実施例9と同様のトナー粗砕物及び微粉体製造装置Aに
て、円筒粉砕室内径を120mmとして、粗砕物供給量
32.6kg/Hで粉砕を行ったところ、重量平均径
8.6μmのシャープな粒度分布の微粉砕分級品が得ら
れた。
【0121】実施例15 実施例9と同様のトナー粗砕物及び微粉体製造装置Aに
て、円筒粉砕室内径を220mmとして、粗砕物供給量
28.6kg/Hで粉砕を行ったところ、重量平均径
8.5μmのシャープな粒度分布の微粉砕分級品が得ら
れた。
【0122】実施例16 実施例9と同様のトナー粗砕物及び微粉体製造装置Aに
て、衝突板形状を図21及び22に示す外径100m
m,突起状円錐部の頂角55°のものを用い、衝突板距
離l2 50mmとして、粗砕物供給量35.4kg/H
で粉砕を行ったところ、重量平均径8.4μmのシャー
プな粒度分布の微粉砕分級品が得られた。
【0123】実施例17 実施例9と同様のトナー粗砕物を用いて図20に示す気
流分級機と衝突式気流粉砕機で構成された微粉体製造装
置(以下、微粉製造装置Bとする)にて分級及び粉砕を
行った。加速管の傾きは0°、衝突部材は衝突面が頂角
160°の円錐形状で外径100mmの円柱状のものを
使用しており、衝突板距離l2 は、50mmであり、粉
砕室形状は、内径150mmの円筒状粉砕室を用いた。
最短距離l1 は25mmであった。
【0124】テーブル式の定量供給機にて、トナー粗砕
物を26.5kg/Hの割り合いでインジェンクション
フィーダーにて供給し、圧力6.0kg/cm2
(G),6.0Nm3 /minの圧縮空気を用いて閉回
路粉砕を行い、重量平均径8.6μmの微粉砕分級品を
得た。
【0125】比較例1 衝突式気流粉砕機として図23に示した粉砕機を使用
し、気流式分級機として図24に示した分級機を使用
し、図25に示したフローチャートの分級粉砕システム
(以下、「微粉砕製造装置C」と称す)により、実施例
9で調製した粗砕物と同様な粗砕物を導入し、圧縮空気
6.0kg/cm2 (G),6.0Nm3 /minの割
合で高圧気体を衝突式気流粉砕機に供給し、粗砕物の処
理量16.4kg/Hで分級粉砕を行った。
【0126】微粉砕分級品の重量平均粒径は、8.4μ
mであり、微粉及び粗粉の含有割合が多く、粒度分布は
ブロードであった。
【0127】さらに、加速管への粗粉の供給の円滑性及
び分散の均一性は、実施例9と比較して劣っていた。
【0128】比較例2 衝突面の形状が頂角160°の円錐形状のものを使用す
ること以外は、比較例1と同様な分級粉砕システム(以
下、「微粉砕製造装置D」と称す)により、実施例9で
調製した粗砕物と同様な粗砕物を処理量20.4kg/
Hで、分級粉砕を行った。
【0129】得られた微粉砕分級品の重量平均粒径は、
8.5μmであり、実施例9と比較した粒度分布はブロ
ードであった。
【0130】実施例9乃至17及び比較例1及び2の製
造条件及び結果を下記表に示す。
【0131】
【表1】
【0132】従来方法にてトナーを粉砕したトナー製造
方法である比較例に比べ、本発明のトナー製造方法によ
る粉砕方法にて粉砕した実施例の粉砕効率比は、得られ
た微粉砕品の重量平均径が8.4〜8.6μmにおい
て、1.1〜1.74倍と高く、粒度分布も比較例に比
べ粗粉、微粉の少ないシャープなものとなっており、本
発明のトナー製造方法が非常に優れいることを示してい
る。
【0133】
【発明の効果】本発明の衝突式気流粉砕機は、従来の衝
突式気流粉砕機に比べ、被粉砕物を一層効率良く粉砕
し、被粉砕物による融着、凝集、粗粉化の発生を防止
し、さらには衝突部材及び加速管等の被粉砕物による局
部的な摩耗を防ぐ効果がある。
【0134】本発明の微粉体製造装置は、粉砕効率が高
く、粒度分布がシャープな微粉砕品を得ることができ
る。
【0135】本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法
は、シャープな粒度分布のトナーが高い粉砕効率で得ら
れ、しかもトナーの融着、凝集、粗粉化の発生を防止
し、トナー成分による装置要部の局部的摩耗を防ぎ、連
続して安定した生産が行える利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の衝突式気流粉砕機の一具体例の概略断
面図である。
【図2】図1における粉砕室の拡大図である。
【図3】図1におけるA−A′断面図である。
【図4】図1におけるB−B′断面図である。
【図5】図1におけるC−C′断面図である。
【図6】図1におけるD−D′断面図である。
【図7】本発明の衝突式気流粉砕機の他の具体例の概略
断面図である。
【図8】図7におけるE−E′断面図である。
【図9】本発明の衝突式気流粉砕機の他の具体例の概略
断面図である。
【図10】図9におけるF−F′断面図である。
【図11】本発明の衝突式気流粉砕機の他の具体例の概
略断面図である。
【図12】図11におけるG−G′断面図である。
【図13】図11におけるH−H′断面図である。
【図14】本発明の衝突式気流粉砕機の他の具体例の概
略断面図である。
【図15】図14におけるI−I′断面図である。
【図16】本発明の衝突式気流粉砕機の他の具体例の概
略断面図である。
【図17】図16におけるJ−J′断面図である。
【図18】本発明の微粉体製造装置の一具体例を示す図
である。
【図19】図18におけるK−K′断面図である。
【図20】本発明の微粉体製造装置の他の具体例を示す
図である。
【図21】中央部に突起を有する円錐衝突部材の正面図
である。
【図22】中央部に突起を有する円錐衝突部材の平面図
である。
【図23】従来の衝突式気流粉砕機の概略的断面図を示
す。
【図24】従来の一般的な気流分級機の概略的断面図を
示す。
【図25】比較例で使用した分級粉砕システムのフロー
チャートを示す。
【符号の説明】
1 加速管 2 加速管スロート部 3 高圧気体噴出ノズル 4 被粉砕物供給口 5 被粉砕物供給管 6 高圧気体供給口 7 高圧気体チャンバー 8 高圧気体導入管 9 加速管出口 10 衝突部材 11 衝突部材支持体 12 粉砕室 13 粉砕物排出口 14 側壁 15 衝突部材の縁端部 16 衝突面 17 前壁 80 被粉砕物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高市 桃介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧気体により被粉砕物を搬送し加速す
    るための加速管と、被粉砕物を微粉砕するための粉砕室
    とを有する衝突式気流粉砕機において、 加速管の後端部には被粉砕物を加速管内に供給するため
    の被粉砕物供給口を有し、 粉砕室内には、加速管の出口の開口面に対向して設けた
    衝突面を有する衝突部材が具備されており、 粉砕室は、衝突部材で粉砕された被粉砕物を衝突により
    さらに粉砕するための側壁を有し、 側壁と衝突部材の縁端部との最近接距離l1 は、 衝突面に対向する粉砕室前壁と衝突部材の縁端部との最
    近接距離l2 よりも短いことを特徴とする衝突式気流粉
    砕機。
  2. 【請求項2】 加速管は、鉛直線を基準にして、加速管
    の長軸方向の傾きが0〜45°となるように設置されて
    いる請求項1に記載の衝突式気流粉砕機。
  3. 【請求項3】 加速管は、鉛直線を基準にして、加速管
    の長軸方向の傾きが0〜20°となるように設置されて
    いる請求項1に記載の衝突式気流粉砕機。
  4. 【請求項4】 加速管は、鉛直線を基準にして、該加速
    管の長軸方向の傾きが0〜5°となるように設置されて
    いる請求項1に記載の衝突式気流粉砕機。
  5. 【請求項5】 衝突部材は、衝突面の中央部に突出部を
    有する請求項1に記載の衝突式気流粉砕機。
  6. 【請求項6】 衝突部材の衝突面は、加速管の長軸に対
    して90°よりも小さい傾きθ1 を有する斜面を有する
    請求項1に記載の衝突式気流粉砕機。
  7. 【請求項7】 加速管の後端部には、高圧気体噴出ノズ
    ルが具備されている請求項1に記載の衝突式気流粉砕
    機。
  8. 【請求項8】 高圧気体噴出ノズルの先端は、加速管ス
    ロート部近傍にある請求項7に記載の衝突式気流粉砕
    機。
  9. 【請求項9】 高圧気体噴出ノズルの周囲に被粉砕物供
    給口が設けられている請求項7または8に記載の衝突式
    気流粉砕機。
  10. 【請求項10】 加速管の後端部には、被粉砕物供給ノ
    ズルが具備されている請求項1に記載の衝突式気流粉砕
    機。
  11. 【請求項11】 被粉砕物供給ノズルの先端は、加速管
    スロート部または、加速管スロート部近傍にある請求項
    10に記載の衝突式気流粉砕機。
  12. 【請求項12】 衝突部材の衝突面よりも後方に、粉砕
    された被粉砕物を排出するための粉砕物出口が設けられ
    ている請求項1に記載の衝突式気流粉砕機。
  13. 【請求項13】 加速管出口と被粉砕物供給口との間に
    二次気体導入口を有する請求項11に記載の衝突式気流
    粉砕機。
  14. 【請求項14】 粉砕室は、加速管出口面と対向する粉
    砕室の後壁に粉砕された被粉砕物を排出するための粉砕
    物排出口を有している衝突式気流粉砕機。
  15. 【請求項15】 気流分級手段と、衝突式気流粉砕手段
    とが連通している微粉体製造装置において、 気流分級手段は、粉体供給管と分級室を有し;分級室の
    上部に粉体供給管と連通する案内室が設けられており;
    案内室と分級室との間に複数の導入ルーバーが設けられ
    ており、導入ルーバー間の間隙を介して粉体が搬送エア
    ーとともに案内室から分級室へ導入され;分級室の底部
    に、中央部が高くなっている分級板が設けられており;
    分級室の側壁に分級ルーバーを有し、分級室において搬
    送エアーとともに供給された粉体は、分級ルーバー間の
    間隙を介して流入するエアーによって旋回流動され、粉
    体は、遠心分離によって微粉と粗粉に分級され;分級さ
    れた微粉を排出するための微粉排出口が分級板の中央部
    に設けられ、微粉排出口には微粉排出管が接続されてお
    り;分級された粗粉を排出するための粗粉排出口が分級
    板の外周部に形成されており;排出された粗粉を衝突式
    気流粉砕手段に供給するための連通手段が具備されてお
    り;及び衝突式気流粉砕手段は、高圧気体により供給さ
    れた粗粉を搬送し加速するための加速管と、粗粉を微粉
    砕するための粉砕室とを有し;加速管の後端部には粗粉
    を加速管内に供給するための粗粉供給口を有し;粉砕室
    内には、加速管の出口の開口面に対向して設けた衝突面
    を有する衝突部材が具備されており;粉砕室は、衝突部
    材で粉砕された粗粉の粉砕物を衝突によりさらに粉砕す
    るための側壁を有し、側壁と衝突部材の縁端部との最近
    接距離l1 は、衝突面に対向する粉砕室前壁と衝突部材
    の縁端部との最近接距離l2 よりも短いことを特徴とす
    る微粉体製造装置。
  16. 【請求項16】 加速管は、鉛直線を基準にして、加速
    管の長軸方向の傾きが0〜45°となるように設置され
    ている請求項15に記載の微粉体製造装置。
  17. 【請求項17】 加速管は、鉛直線を基準にして、該加
    速管の長軸方向の傾きが0〜20°となるように設置さ
    れている請求項15に記載の微粉体製造装置。
  18. 【請求項18】 加速管は、鉛直線を基準にして、加速
    管の長軸方向の傾きが0〜5°となるように実質的に鉛
    直方向に設置されている請求項15に記載の微粉体製造
    装置。
  19. 【請求項19】 分級された粗粉は、粗粉排出ホッパー
    に貯留され、次いで、微粉砕手段に供給される請求項1
    5に記載の微粉体製造装置。
  20. 【請求項20】 衝突部材の衝突面よりも後方に、粉砕
    された被粉砕物を排出するための粉砕物排出口が設けら
    れている請求項15に記載の微粉体製造装置。
  21. 【請求項21】 衝突式気流粉砕手段で粉砕された粉砕
    粉を気流分級手段へ循環するための連通手段を有する請
    求項15に記載の微粉体製造装置。
  22. 【請求項22】 結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有
    する混合物を溶融混練し、混練物を冷却し、冷却物を粉
    砕手段によって粉砕して粉砕物を得、得られた粉砕物を
    気流分級手段で、粗粉と微粉とに分級し、分級された粗
    粉を衝突式気流粉砕手段により微粉砕して微粉体を生成
    し、生成した微粉体から気流分級手段で微粉を分級し、
    分級された微粉から静電荷像現像用トナーを製造する方
    法において、前記気流分級手段は、粉体供給管と分級室
    を有し;分級室の上部に粉体供給管と連通する案内室が
    設けられており;案内室と分級室との間に複数の導入ル
    ーバーが設けられており、導入ルーバー間の間隙を介し
    て粉体が搬送エアーとともに案内室から分級室へ導入さ
    れ;分級室の底部に、中央部が高くなっている分級板が
    設けられており;分級室の側壁に分級ルーバーを有し、
    分級室において搬送エアーとともに供給された粉体は、
    分級ルーバー間の間隙を介して流入するエアーによって
    旋回流動され、粉体は、遠心分離によって微粉と粗粉に
    分級され;分級された微粉を排出するための微粉排出口
    が分級板の中央部に設けられ、微粉排出口には微粉排出
    管が接続されており;分級された粗粉を排出するための
    粗粉排出口が分級板の外周部に形成されており;排出さ
    れた粗粉を前記衝突式気流粉砕手段に供給し、 前記衝突式気流粉砕手段は、高圧気体により供給された
    粗粉を搬送し加速するための加速管と、粗粉を微粉砕す
    るための粉砕室とを有し;加速管の後端部には粗粉を加
    速管内に供給するための粗粉供給口を有し;粉砕室内に
    は、加速管の出口の開口面に対向して設けた衝突面を有
    する衝突部材が具備されており;粉砕室は、衝突部材で
    粉砕された粗粉の粉砕物を衝突によりさらに粉砕するた
    めの側壁を有し、側壁と衝突部材の縁端部との最近接距
    離l1 は、衝突面に対向する粉砕室前壁と衝突部材の縁
    端部との最近接距離l2 よりも短く、粉砕室内において
    は、衝突部材の衝突面と側壁において粗粉の粉砕及び粗
    粉の粉砕物のさらなる粉砕を行うことを特徴とするトナ
    ーの製造方法。
  23. 【請求項23】 加速管は、鉛直線を基準にして、該加
    速管の長軸方向の傾きが0〜45°となるように設置さ
    れている請求項22に記載の静電荷像現像用トナーの製
    造方法。
  24. 【請求項24】 加速管は、鉛直線を基準にして、該加
    速管の長軸方向の傾きが0〜20°となるように設置さ
    れている請求項22に記載のトナー製造方法。
  25. 【請求項25】 加速管は、鉛直線を基準にして、加速
    管の長軸方向の傾きが0〜5°となるように設置されて
    いる請求項22に記載のトナーの製造方法。
  26. 【請求項26】 粗粉の粉砕物は、気流分級手段に循環
    され、分級される請求項22に記載のトナーの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5934575A (en) * 1996-12-27 1999-08-10 Canon Kabushiki Kaisha Pneumatic impact pulverizer and process for producing toner
JP2008112181A (ja) * 1999-04-08 2008-05-15 Ricoh Co Ltd トナー、その製造方法および画像形成方法
US8267340B2 (en) 2009-01-05 2012-09-18 Ricoh Company Limited Airflow pulverization and classification device, and pulverization method
CN115155427A (zh) * 2022-09-02 2022-10-11 安徽医学高等专科学校 一种医学检验匀浆装置

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