JPH0530921A - 大豆蛋白ゲルの製造法 - Google Patents
大豆蛋白ゲルの製造法Info
- Publication number
- JPH0530921A JPH0530921A JP3216135A JP21613591A JPH0530921A JP H0530921 A JPH0530921 A JP H0530921A JP 3216135 A JP3216135 A JP 3216135A JP 21613591 A JP21613591 A JP 21613591A JP H0530921 A JPH0530921 A JP H0530921A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gel
- soybean protein
- protein
- soybean
- pressure treatment
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- Beans For Foods Or Fodder (AREA)
- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】脱脂から得られる豆乳および分離大豆蛋白から
得られる豆腐は油分が少ないため、通常の全脂豆乳から
調製された豆腐と比べ、色調において白さが劣り、また
喉通りの悪さが感じられ食感も劣る。一方、通常の豆乳
や分離大豆蛋白はpHを下げ加熱するだけでは均一なゲ
ルを形成することはできない。また大豆蛋白凝固剤を添
加し、ゲル化するためには高温(80°C以上)で加熱
処理することが必要で、熱に不安定な生理活性物質等
(ビタミン類、酵素類)はこの時に分解あるいは劣化し
てしまう。そこで、色調が白く、喉通りがよく生理活性
物質が失活してない豆腐を目的とした。 【構成】大豆蛋白質(蛋白質濃度4%以上)をpH 5.0
〜6.5 (好ましくは 5.5〜6.3)に調整後、高圧処理 (100
0〜10000kg /平方cmで 5〜30分間相当) を行ってゲル
形成をさせる新規な食感を有する大豆蛋白ゲルの製造法 【効果】 本発明により、油脂を含まなくとも喉通りが
良く、色の白い豆腐状ゲルを得ることができる。
得られる豆腐は油分が少ないため、通常の全脂豆乳から
調製された豆腐と比べ、色調において白さが劣り、また
喉通りの悪さが感じられ食感も劣る。一方、通常の豆乳
や分離大豆蛋白はpHを下げ加熱するだけでは均一なゲ
ルを形成することはできない。また大豆蛋白凝固剤を添
加し、ゲル化するためには高温(80°C以上)で加熱
処理することが必要で、熱に不安定な生理活性物質等
(ビタミン類、酵素類)はこの時に分解あるいは劣化し
てしまう。そこで、色調が白く、喉通りがよく生理活性
物質が失活してない豆腐を目的とした。 【構成】大豆蛋白質(蛋白質濃度4%以上)をpH 5.0
〜6.5 (好ましくは 5.5〜6.3)に調整後、高圧処理 (100
0〜10000kg /平方cmで 5〜30分間相当) を行ってゲル
形成をさせる新規な食感を有する大豆蛋白ゲルの製造法 【効果】 本発明により、油脂を含まなくとも喉通りが
良く、色の白い豆腐状ゲルを得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は大豆蛋白質をpH調整
後、高圧下で処理する事により熱処理する事なく豆腐状
のゲル化食品を提供できるものである。
後、高圧下で処理する事により熱処理する事なく豆腐状
のゲル化食品を提供できるものである。
【0002】
【従来の技術】大豆蛋白質のゲル化は加熱により蛋白質
を熱変性させるもの、豆腐のようにカルシウムイオンの
ような2価金属イオンやグルコノデルタラクトンによっ
て凝固させる方法が一般的に知られている。近年、蛋白
質、多糖類を圧力処理によってゲル化させる方法が報告
されている。加圧処理で形成された蛋白質、多糖類ゲル
の特性、官能検査結果については林らが、また分離大豆
蛋白質加熱ゲルの加圧処理によるゲルの性状については
廣塚が報告している。(林ら、日本農芸化学会大会要旨
集、p278 、1987) 。また酵素的に蛋白質のゲル化能を
改質する方法としては、架橋剤としてトランスグルタミ
ナーゼの作用により蛋白質中のグルタミン残基とリジン
残基を架橋してゲル化する方法が知られている。(特開
昭58-149645 号)
を熱変性させるもの、豆腐のようにカルシウムイオンの
ような2価金属イオンやグルコノデルタラクトンによっ
て凝固させる方法が一般的に知られている。近年、蛋白
質、多糖類を圧力処理によってゲル化させる方法が報告
されている。加圧処理で形成された蛋白質、多糖類ゲル
の特性、官能検査結果については林らが、また分離大豆
蛋白質加熱ゲルの加圧処理によるゲルの性状については
廣塚が報告している。(林ら、日本農芸化学会大会要旨
集、p278 、1987) 。また酵素的に蛋白質のゲル化能を
改質する方法としては、架橋剤としてトランスグルタミ
ナーゼの作用により蛋白質中のグルタミン残基とリジン
残基を架橋してゲル化する方法が知られている。(特開
昭58-149645 号)
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】脱脂大豆を原料にし
て、そこから得られる豆乳および分離大豆蛋白をカルシ
ウム塩、グルコノデルタラクトン等によってゲル化させ
た豆腐は油分が少ないため、通常の全脂豆乳から調製さ
れた豆腐と比べ、色調において白さが劣り、また喉通り
の悪さが感じられ食感も劣る。一方、通常の豆乳や分離
大豆蛋白はpHを下げ加熱するだけでは均一なゲルを形
成することはできない。またカルシウム塩、グルコノデ
ルタラクトン等を添加し、ゲル化するためには高温(8
0℃以上)で加熱処理することが必要で、熱に不安定な
生理活性物質等(ビタミン類、酵素類)はこの時に分解
あるいは劣化してしまう。
て、そこから得られる豆乳および分離大豆蛋白をカルシ
ウム塩、グルコノデルタラクトン等によってゲル化させ
た豆腐は油分が少ないため、通常の全脂豆乳から調製さ
れた豆腐と比べ、色調において白さが劣り、また喉通り
の悪さが感じられ食感も劣る。一方、通常の豆乳や分離
大豆蛋白はpHを下げ加熱するだけでは均一なゲルを形
成することはできない。またカルシウム塩、グルコノデ
ルタラクトン等を添加し、ゲル化するためには高温(8
0℃以上)で加熱処理することが必要で、熱に不安定な
生理活性物質等(ビタミン類、酵素類)はこの時に分解
あるいは劣化してしまう。
【0004】
【発明の構成】本発明者らは大豆蛋白の高圧処理の研究
を進めていく過程で大豆蛋白溶液のpHを調整し、圧力
をかけることで大豆蛋白溶液が豆腐状にゲル化すること
を見いだし、油脂を含まなくとも喉通りが良く、色の白
い豆腐状ゲルをの調製する方法を見いだした。
を進めていく過程で大豆蛋白溶液のpHを調整し、圧力
をかけることで大豆蛋白溶液が豆腐状にゲル化すること
を見いだし、油脂を含まなくとも喉通りが良く、色の白
い豆腐状ゲルをの調製する方法を見いだした。
【0005】即ち、本発明は、大豆蛋白質(蛋白質濃度
4%以上)をpH 5.0〜6.5 ( 好ましくは 5.5〜6.3)に
調整後、高圧処理 (1000〜10000kg /平方cmで 5〜30分
間)を行ってゲル形成をさせる大豆蛋白ゲルの製造法で
ある。本発明に用いる大豆蛋白は丸大豆、脱脂大豆から
調製した豆乳、酸沈澱蛋白、酸およびアルコールコンセ
ントレート、分離大豆蛋白質等大豆蛋白を主成分とする
ものをを用いることができる。
4%以上)をpH 5.0〜6.5 ( 好ましくは 5.5〜6.3)に
調整後、高圧処理 (1000〜10000kg /平方cmで 5〜30分
間)を行ってゲル形成をさせる大豆蛋白ゲルの製造法で
ある。本発明に用いる大豆蛋白は丸大豆、脱脂大豆から
調製した豆乳、酸沈澱蛋白、酸およびアルコールコンセ
ントレート、分離大豆蛋白質等大豆蛋白を主成分とする
ものをを用いることができる。
【0006】大豆蛋白溶液の蛋白質濃度は4%以上が好
ましい。大豆蛋白でも脱脂大豆から調製した酸沈澱蛋白
は豆乳や分離大豆蛋白と比べゲル化しにくい傾向がある
が蛋白溶液を予め加熱(90℃,10分間程度)してお
くことで同等の蛋白質濃度でゲル化させることができ、
かつ風味に悪影響を与える酵素類(リポキシゲナーゼ、
トリプシンインヒビター等)の失活や殺菌が行える。
ましい。大豆蛋白でも脱脂大豆から調製した酸沈澱蛋白
は豆乳や分離大豆蛋白と比べゲル化しにくい傾向がある
が蛋白溶液を予め加熱(90℃,10分間程度)してお
くことで同等の蛋白質濃度でゲル化させることができ、
かつ風味に悪影響を与える酵素類(リポキシゲナーゼ、
トリプシンインヒビター等)の失活や殺菌が行える。
【0007】大豆蛋白溶液のpHは 5.0〜6.5 ( 好まし
くは 5.5〜6.3 ) が適当であり、塩酸(硫酸、くえん
酸、その他の無機酸、有機酸でも可)等を用いて調製す
ることができる。pHを下げた方がゲルの固さは増すが
酸度も上がり食には適さなくなる。この時のpH調整に
おいて加圧処理後のpHが 5.0〜6.5 ( 好ましくは 5.5
〜6.3 ) の範囲に入るようにグルコノデルタラクトンを
添加することができる。グルコノデルタラクトンを用い
た場合、圧力処理のほうが加熱処理と比べ色調も白く、
破断強度の高い、しなやかなゲルが調製できる。豆腐製
造の際に凝固剤としてグルコノデルタラクトンだけで加
熱して調製した豆腐はカルシウム塩やマグネシウム塩で
調製した豆腐と比べ、もろくて割れやすい事が知られて
いるが、加圧処理によって調製したグルコノデルタラク
トンを用いた豆腐は加熱処理のそれと異なり、割れにく
く、弾力性をもつゲル(豆腐)とすることができる。
くは 5.5〜6.3 ) が適当であり、塩酸(硫酸、くえん
酸、その他の無機酸、有機酸でも可)等を用いて調製す
ることができる。pHを下げた方がゲルの固さは増すが
酸度も上がり食には適さなくなる。この時のpH調整に
おいて加圧処理後のpHが 5.0〜6.5 ( 好ましくは 5.5
〜6.3 ) の範囲に入るようにグルコノデルタラクトンを
添加することができる。グルコノデルタラクトンを用い
た場合、圧力処理のほうが加熱処理と比べ色調も白く、
破断強度の高い、しなやかなゲルが調製できる。豆腐製
造の際に凝固剤としてグルコノデルタラクトンだけで加
熱して調製した豆腐はカルシウム塩やマグネシウム塩で
調製した豆腐と比べ、もろくて割れやすい事が知られて
いるが、加圧処理によって調製したグルコノデルタラク
トンを用いた豆腐は加熱処理のそれと異なり、割れにく
く、弾力性をもつゲル(豆腐)とすることができる。
【0008】圧力処理は静水圧で 1000 〜10000kg/平方
cmの範囲で5〜30分間処理することができる。圧力処理
は通常の豆腐製造時のように高温( 80°C℃以上) で長
時間(1時間程度)処理しないため、熱に不安定な生理
活性物質(ビタミン類、酵素類)や分解しやすい色、香
り成分等を含有させることができる。必要により磁場、
電場をかけて高圧処理 (1000〜10000kg /平方cm)する
こともできる。
cmの範囲で5〜30分間処理することができる。圧力処理
は通常の豆腐製造時のように高温( 80°C℃以上) で長
時間(1時間程度)処理しないため、熱に不安定な生理
活性物質(ビタミン類、酵素類)や分解しやすい色、香
り成分等を含有させることができる。必要により磁場、
電場をかけて高圧処理 (1000〜10000kg /平方cm)する
こともできる。
【0009】以下実施例により本発明の実施態様を説明
する。 実施例1 脱脂大豆から調製した豆乳、酸沈澱蛋白、および分離大
豆蛋白(不二製油(株)製,PR−R)をそれぞれ6%
水溶液に調整し、次に塩酸を用いて それぞれの蛋白溶
液のpHを 6.5, 6.0, 5.5に調整し、それぞれ加熱処理
(95°C、20分間) 、加圧処理(4000kg /平方cm,20 分
間, 25°C) を行い、状態変化を観察した。結果を表1
に示す。
する。 実施例1 脱脂大豆から調製した豆乳、酸沈澱蛋白、および分離大
豆蛋白(不二製油(株)製,PR−R)をそれぞれ6%
水溶液に調整し、次に塩酸を用いて それぞれの蛋白溶
液のpHを 6.5, 6.0, 5.5に調整し、それぞれ加熱処理
(95°C、20分間) 、加圧処理(4000kg /平方cm,20 分
間, 25°C) を行い、状態変化を観察した。結果を表1
に示す。
【0010】
【表1】 豆乳の場合 ─────────────────────────────────── pH 加熱変化 加圧変化 ─────────────────────────────────── 6.5 粘度増加 粘度増加 6.0 凝固(もろく不均一) ゲル化(固くなめらか) 5.5 凝固(もろく不均一) ゲル化(固くなめらか) ───────────────────────────────────
【0011】
【表2】 酸沈澱蛋白の場合 ─────────────────────────────────── pH 加熱変化 加圧変化 ─────────────────────────────────── 6.5 粘度増加 粘度増加 6.0 凝集 ゲル化(柔らかくなめらか) 5.5 凝固(もろく不均一) ゲル化(固くなめらか) ───────────────────────────────────
【0012】
【表3】 分離大豆蛋白の場合 ─────────────────────────────────── pH 加熱変化 加圧変化 ─────────────────────────────────── 6.5 粘度増加 粘度増加 6.0 凝固(もろく不均一) ゲル化(柔らかくなめらか) 5.5 凝固(もろく不均一) ゲル化(固くなめらか) ───────────────────────────────────
【0013】pH調整後、加圧処理した蛋白溶液はpH
6.0, 5.5 の条件で豆腐状にゲル化した。このゲルはき
めが細かくなめらかで通常の豆腐より優れた食感を有し
ていた。一方、pH調整後、加熱処理した蛋白溶液はp
H 6.0, 5.5 の条件で凝集、凝固はしたがもろもろでゲ
ル状にはならなかった。また、加圧処理において豆乳や
分離大豆蛋白に比べ、酸沈澱蛋白は同条件下でゲル化し
にくかったが、蛋白溶液を予め加熱(90°C,10分
間程度)しておくことで同等の蛋白質濃度でゲル化する
ことができた。
6.0, 5.5 の条件で豆腐状にゲル化した。このゲルはき
めが細かくなめらかで通常の豆腐より優れた食感を有し
ていた。一方、pH調整後、加熱処理した蛋白溶液はp
H 6.0, 5.5 の条件で凝集、凝固はしたがもろもろでゲ
ル状にはならなかった。また、加圧処理において豆乳や
分離大豆蛋白に比べ、酸沈澱蛋白は同条件下でゲル化し
にくかったが、蛋白溶液を予め加熱(90°C,10分
間程度)しておくことで同等の蛋白質濃度でゲル化する
ことができた。
【0014】「実施例2」脱脂大豆から調製した酸沈澱
タンパク質溶液(タンパク質濃度4%、pH7)は10
0℃湯浴で10分間加熱し、直後に氷水で冷却した。こ
れにグルコノデルタラクトン(GDL)を最終濃度2
0、25、30mMになるように添加し、90°C湯浴
で30分間あるいは400MPa静水圧25℃、30分
間処理し、ゲル化させ、その堅さ(破断強度)とpHの
変化を調べた。
タンパク質溶液(タンパク質濃度4%、pH7)は10
0℃湯浴で10分間加熱し、直後に氷水で冷却した。こ
れにグルコノデルタラクトン(GDL)を最終濃度2
0、25、30mMになるように添加し、90°C湯浴
で30分間あるいは400MPa静水圧25℃、30分
間処理し、ゲル化させ、その堅さ(破断強度)とpHの
変化を調べた。
【0015】
【表4】 ─────────────────────────────── GDL濃度(mM) 破断強度(g) pH ─────────────────────────────── 加熱 加圧 加熱 加圧 ─────────────────────────────── 20 40 42 5.97 5.96 25 44 50 5.67 5.69 30 43 44 5.41 4.46 ─────────────────────────────── 加熱、加圧処理ともに25mMでゲルは最も堅くなり、
加圧処理でできたゲルは加熱処理のものより破断強度の
高い、しなやかな物性を示した。
加圧処理でできたゲルは加熱処理のものより破断強度の
高い、しなやかな物性を示した。
【0016】実施例3 グルコノデルタラクトン(GDL)はグルコン酸の分子
内エステルであり、水によく溶けて微酸性を呈するが、
そのまま放置するか、あるいは加熱するとグルコン酸を
生じ、pHが低下する。GDLが加熱処理と同様に加圧
処理で開裂しpHが低下することを確かめるため,GD
Lの1%(w/v)溶液を温度,圧力を変えて処理し,
反応時間のpHの変化を測定し、表に示した。GDLは
処理温度の上昇に伴いpHの低下が速くなるが,加圧処
理でも圧力の増加に伴いpHが低下し,圧力処理による
GDLゲルの形成は,酸凝固作用によるものであること
が判った。加圧処理は25℃で行った。
内エステルであり、水によく溶けて微酸性を呈するが、
そのまま放置するか、あるいは加熱するとグルコン酸を
生じ、pHが低下する。GDLが加熱処理と同様に加圧
処理で開裂しpHが低下することを確かめるため,GD
Lの1%(w/v)溶液を温度,圧力を変えて処理し,
反応時間のpHの変化を測定し、表に示した。GDLは
処理温度の上昇に伴いpHの低下が速くなるが,加圧処
理でも圧力の増加に伴いpHが低下し,圧力処理による
GDLゲルの形成は,酸凝固作用によるものであること
が判った。加圧処理は25℃で行った。
【0017】
【表5】 ───────────────────────────────── 表. 加熱、加圧処理によるGDLのpH変化 ────────────────────────────────── 時間 (分) 25 °C 40 °C 60 °C100 °C100MPa 200MPa 400MPa ────────────────────────────────── 0 3.72 3.72 3.72 3.72 3.72 3.72 3.72 2 3.41 3.38 3.32 2.85 3.20 3.05 2.74 5 3.33 3.23 3.09 2.73 3.10 2.93 2.70 10 3.23 3.05 2.82 2.69 3.02 2.83 2.70 20 3.11 2.90 2.74 2.69 2.90 2.75 2.70 30 3.01 2.81 2.71 2.69 2.85 2.73 2.70 60 2.82 2.75 2.69 2.69 2.78 2.72 2.70 90 2.75 2.73 2.69 2.69 2.76 2.70 2.70 ──────────────────────────────────
【0018】実施例4 分離大豆蛋白質(不二製油(株)製、PR−R)の6%
溶液にグルコノデルタラクトン(GDL)を20mM、27mM
(乾物当り6%、8%) 添加し、加熱( 95°C, 30分
間) または加圧(4000kg /平方cm、30分間,25 °C)
してゲル化させ、ゲルの物性( 色調、破断強度、pH )と
食感( 喉通り)を調べた。色調は、日本電色(株)製色
差計Z−1001DP、破断強度はヤマデン(株)製レ
オナーRE3305で測定した。結果を表5に示す。
溶液にグルコノデルタラクトン(GDL)を20mM、27mM
(乾物当り6%、8%) 添加し、加熱( 95°C, 30分
間) または加圧(4000kg /平方cm、30分間,25 °C)
してゲル化させ、ゲルの物性( 色調、破断強度、pH )と
食感( 喉通り)を調べた。色調は、日本電色(株)製色
差計Z−1001DP、破断強度はヤマデン(株)製レ
オナーRE3305で測定した。結果を表5に示す。
【0019】
【表6】 GDL 20mM添加の場合 ─────────────────────────────────── 破断強度(g) pH 色調(L値、 a値、 b値) ─────────────────────────────────── 加熱 77 5.84 79.9 −0.3 7.7 加圧 98 6.00 82.0 −0.7 8.5 ───────────────────────────────────
【0020】
【表7】 GDL 27mM添加の場合 ─────────────────────────────────── 破断強度(g) pH 色調(L値、 a値、 b値) ─────────────────────────────────── 加熱 106 5.60 80.8 −1.0 8.4 加圧 165 5.66 82.5 −0.4 8.7 ───────────────────────────────────
【0021】以上のように、加熱処理に対し、加圧処理
によるGDLゲル凝固物は、色調においてL値が高く白
く見えた。さらに破断強度が高くなり、しなやかな物性
を示した。また加熱処理は、処理後離水が見られたが、
加圧処理では、処理直後はほとんど離水はなく、放置後
徐々に浸み出てきた。凝固の組織状態に加熱と何らかの
差があると思われた。加熱ゲルと加圧ゲルの食感の違い
を10名のパネラーに官能評価してもらったところ、全員
が加圧ゲルの方が加熱ゲルより喉通りが良いと判断し
た。
によるGDLゲル凝固物は、色調においてL値が高く白
く見えた。さらに破断強度が高くなり、しなやかな物性
を示した。また加熱処理は、処理後離水が見られたが、
加圧処理では、処理直後はほとんど離水はなく、放置後
徐々に浸み出てきた。凝固の組織状態に加熱と何らかの
差があると思われた。加熱ゲルと加圧ゲルの食感の違い
を10名のパネラーに官能評価してもらったところ、全員
が加圧ゲルの方が加熱ゲルより喉通りが良いと判断し
た。
【0022】実施例5 分離大豆蛋白質(不二製油(株)製「PR−R」)にL
−アスコルビン酸をPR−R 100g 当り500mg 添加した
6%蛋白溶液にグルコノデルタラクトン(GDL)を、
20mM(乾物当たり6%)添加し、加熱(95℃, 30分
間) または加圧(4000kg /平方cm、30分間,25 ℃) し
てゲル化させ、処理前後の活性なL−アスコルビン酸の
量の変化を調べた。結果を表5に示す。
−アスコルビン酸をPR−R 100g 当り500mg 添加した
6%蛋白溶液にグルコノデルタラクトン(GDL)を、
20mM(乾物当たり6%)添加し、加熱(95℃, 30分
間) または加圧(4000kg /平方cm、30分間,25 ℃) し
てゲル化させ、処理前後の活性なL−アスコルビン酸の
量の変化を調べた。結果を表5に示す。
【0023】
【表7】 L−アスコルビン酸含量(mg/100g) ─────────────────────────────────── 処理前 加熱処理後 加圧処理後 ─────────────────────────────────── 498 385 498 ───────────────────────────────────
【0024】以上のように、加熱、加圧処理後のL−ア
スコルビン酸含量の変化は加熱処理では少し減少した
が、加圧処理では全く変化しなかった。加圧処理は加熱
処理と異なり高温で長時間処理されないため、ビタミン
類や熱に不安定な生理活性物質等も大豆蛋白ゲルに含有
させることができることが分かった。
スコルビン酸含量の変化は加熱処理では少し減少した
が、加圧処理では全く変化しなかった。加圧処理は加熱
処理と異なり高温で長時間処理されないため、ビタミン
類や熱に不安定な生理活性物質等も大豆蛋白ゲルに含有
させることができることが分かった。
【0025】
【効果】本発明により、油脂を含まなくとも喉通りが良
く、色の白い豆腐状ゲルを得ることができる。油脂を含
めば更に喉通りが良く、色の白い豆腐状ゲルを得ること
ができることは言うまでもない。
く、色の白い豆腐状ゲルを得ることができる。油脂を含
めば更に喉通りが良く、色の白い豆腐状ゲルを得ること
ができることは言うまでもない。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】大豆蛋白質(蛋白質濃度4%以上)をpH
5.0〜6.5( 好ましくは 5.5〜6.3)に調整後、高圧処理
(1000〜10000kg /平方cmで 5〜30分間相当)を行ってゲ
ル形成をさせる大豆蛋白ゲルの製造法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3216135A JP2792278B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 大豆蛋白ゲルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3216135A JP2792278B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 大豆蛋白ゲルの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0530921A true JPH0530921A (ja) | 1993-02-09 |
JP2792278B2 JP2792278B2 (ja) | 1998-09-03 |
Family
ID=16683817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3216135A Expired - Lifetime JP2792278B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 大豆蛋白ゲルの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2792278B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1855553A1 (en) * | 2005-03-08 | 2007-11-21 | Fonterra Co-Operative Group Limited | High pressure processing of bioactive compositions |
CN106579335A (zh) * | 2016-11-23 | 2017-04-26 | 福建安井食品股份有限公司 | 一种植物球蛋白源辅料及其制备方法 |
CN113115856A (zh) * | 2019-12-31 | 2021-07-16 | 丰益(上海)生物技术研发中心有限公司 | 拉丝蛋白的制备方法 |
CN114098050A (zh) * | 2021-12-02 | 2022-03-01 | 中国农业科学院油料作物研究所 | 一种基于大豆分离蛋白与卡拉胶的木酚素水凝胶及其制备方法 |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP3216135A patent/JP2792278B2/ja not_active Expired - Lifetime
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