JPH05309092A - 超音波カプラ及びその製造方法 - Google Patents

超音波カプラ及びその製造方法

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JPH05309092A
JPH05309092A JP11502792A JP11502792A JPH05309092A JP H05309092 A JPH05309092 A JP H05309092A JP 11502792 A JP11502792 A JP 11502792A JP 11502792 A JP11502792 A JP 11502792A JP H05309092 A JPH05309092 A JP H05309092A
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JP
Japan
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probe
ultrasonic
film
bonding
ultrasonic wave
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Withdrawn
Application number
JP11502792A
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English (en)
Inventor
Kenichi Hayakawa
健一 早川
Kazuhiro Watanabe
一宏 渡辺
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05309092A publication Critical patent/JPH05309092A/ja
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B8/00Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
    • A61B8/42Details of probe positioning or probe attachment to the patient
    • A61B8/4272Details of probe positioning or probe attachment to the patient involving the acoustic interface between the transducer and the tissue
    • A61B8/4281Details of probe positioning or probe attachment to the patient involving the acoustic interface between the transducer and the tissue characterised by sound-transmitting media or devices for coupling the transducer to the tissue

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定の探触子だけではなく、多種類の探触子
に対して装着可能な超音波カプラ及びその製造方法を提
供すること。 【構成】 図1(a) に示すように、超音波カプラは結合
用フィルム20と、超音波伝播媒体7とを有している。
フィルム20の一端は超音波伝播媒体7の中に埋め込ま
れており、他端には粘着層50が設けられている。フィ
ルム20には結合用孔30が設けられている。探触子1
に超音波伝播媒体7を取り付けたい場合には、探触子1
の先端面を超音波伝播媒体7の上面に当て、フィルム2
0の粘着層5を探触子1の側面に押し付ける。図1(b)
は、フィルム20に面ファスナの構成要素であるループ
またはフック23を設け、此れと絡み合うフック又はル
ープ70を探触子1に設けたものである。図1(c) は、
フィルム20に磁性体または磁石24を設け、探触子1
に磁石または磁性体71を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波診断装置の探触
子と被観察対象との間に設ける超音波カプラに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、超音波診断装置を用いて甲状腺
や頸動脈,乳腺などの近距離を観る場合、分解能の向上
を図るために探触子と被観察対象物との間に超音波の良
導体である超音波カプラを配置して、診断部位の近傍に
超音波ビームが収束するような工夫がなされる。
【0003】図16は従来例を示す図である。同図にお
いて、1は超音波診断装置の探触子、2は超音波伝播媒
体、3は診断部位、4は超音波ビーム、5は体表をそれ
ぞれ示ししている。一般に、超音波伝播媒体2には、ウ
レタンゴム,シリコンゴムからなる非含水ゲル物質から
成るものや、PVA(ポリビニールアルコール),PV
P(ポリビニルピロリドン),PEO(ポリエチレンオ
キサイド)等の高分子含水ゲル物質から成るものがあ
る。
【0004】前者は一般的に超音波の減衰が大きいため
(2dB/cm/MHz 程度)、探触子から放射された超音波が
カプラにより減衰されたしまうため被観察対象に入り難
く、また、被観察対象の内部から反射してきた超音波も
同様に減衰してしまうため、S/Nの低下を招くと言う
欠点があった。後者は超音波の減衰が非常に少ないため
(0.1dB/cm/MHz程度)、高いS/Nを実現することが出
来るが、空気中に放置すると水分が蒸発してしまうた
め、使用前には密閉した容器に保存しておく必要があ
る。
【0005】また、後者は略ぼ蒟蒻のような性質を持っ
ており、滑り易く手で保持することができないため、図
17に示すように、上述の高分子含水ゲル物質を探触子
に結合するための接合部に固着したものが使用されてい
る。図17において、1は探触子、6は接合部、7は超
音波伝播媒体をそれぞれ示している。接合部6は、シリ
コン・ゴムやプラスチックから構成されており、筒状を
している。この中に、超音波伝播媒体7が注型により形
成されている。探触子1の先端が接合部6に挿入され
る。なお、接合部6と超音波伝播媒体が超音波カプラを
構成している。
【0006】図18は従来の超音波カプラの製造方法を
説明する図である。同図において、6は接合部、8は収
納ケース、9は型をそれぞれ示している。上述の高分子
含水ゲル物質から成る超音波カプラを製造するに当たっ
ては、上端が開放されたケース8内に、探触子を挿入す
るための凹状部分を構成するための凸状の型9と接合部
6を挿入し(図18(a) )、ケース8の中に高分子を含
有する水溶液Lを接合部6の一部または全部が漬かるよ
うに注入した後(図18(b) )、凍結・解凍やγ線の照
射等によって水溶液をゲル化し(図18(c) )、ケース
8にフィルム10を張ってシーリングする(図18(d)
)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の超音波カプラ
は、種々の形状を有する探触子に対して個別の接合部を
必要とするために、治具および部品が個別となり、治具
代や型償却代が高くつくためコストが高くなると言う欠
点がある。本発明は、この点に鑑みて創作されたもので
あって、治具や型を共用することにより、治具代や型償
却代を安くしコスト・ダウンすることを目的とし、特定
の探触子だけでなく、多種類の探触子に対して装着可能
な形態を有する超音波カプラ及びその製造方法を提供す
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の超音波カ
プラの原理説明図である。請求項1の超音波カプラは、
超音波伝播媒体(7) と、該超音波伝播媒体(7) を探触子
(1) へ接合するための結合用フィルム(20)とを具備し、
該結合用フィルム(20)が探触子(1) への接合のための粘
着性部分(50)を有することを特徴とするものである。請
求項2の超音波カプラは、請求項1の超音波カプラにお
いて、超音波伝播媒体(7) が高分子ゲルであり、該結合
用フィルム(20)が繊維質または多孔質の材料であること
を特徴とするものである。
【0009】請求項3の超音波カプラは、超音波伝播媒
体(7) と、該超音波伝播媒体(7) を探触子(1) へ接合す
るための結合用フィルム(20)とを具備し、該結合用フィ
ルム(20)が探触子(1) に設けられた面ファスナの一方(7
0)に接合するための面ファスナの他方(23)を有すること
を特徴とするものである。請求項4の超音波カプラは、
請求項3の超音波カプラにおいて、探触子(1) 側の面フ
ァスナの一方(70)が探触子(1) に対して着脱可能に構成
されていることを特徴とするものである。
【0010】請求項5の超音波カプラは、超音波伝播媒
体(7) と、該超音波伝播媒体(7) を探触子(1) へ接合す
るための結合用フィルム(20)とを具備し、該結合用フィ
ルム(20)が探触子(1) へ接合するための磁性体または磁
石(24)を有することを特徴とするものである。請求項6
の超音波カプラは、請求項7の超音波カプラにおいて、
探触子(1) 側の磁石または磁性体(71)が探触子(1) に対
して着脱可能に構成されていることを特徴とするもので
ある。
【0011】請求項7の超音波カプラは、請求項1,請
求項2,請求項3,請求項4,請求項5または請求項6
の超音波カプラにおいて、結合用フィルム(20)が超音波
伝播媒体(7) と結合するための孔(30)を有することを特
徴とするものである。請求項8の超音波カプラは、請求
項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求
項6または請求項7の超音波カプラにおいて、結合用フ
ィルム(20)が加熱圧着性の層(60)を有することを特徴と
するものである。
【0012】請求項9の超音波カプラは、請求項1,請
求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6,請
求項7または請求項8の超音波カプラにおいて、超音波
伝播媒体(7) がポリビニールアルコールを含有する水溶
液を凍結・解凍して得られるゲルであることを特徴とす
るものである。
【0013】請求項10の超音波カプラの製造方法は、
請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,
請求項6,請求項7, 請求項8,請求項9の超音波カプ
ラの製造方法であって、探触子(1) との結合のための結
合用フィルム(20)を、上端が開放されたケース(8) の側
面に沿って内部に配置し、該ケース(8) 内に高分子を含
有する水溶液を該結合用フィルム(20)の一部が漬かるよ
うに注入し、探触子(1) との境界面となる超音波伝播媒
体の面を所定形状にするための治具または型を配置した
後、水溶液をゲル化することにより超音波カプラを製造
し、該ケース(8) に蓋(10)を装着することを特徴とする
ものである。請求項11の超音波カプラの製造方法は、
請求項10の超音波カプラの製造方法において、該ケー
ス(8) の側面または底面に凹状部(8a)を設け、該凹状部
(8a)により結合用フィルム(20)の先端を保持固定するこ
とを特徴とするものである。
【0014】請求項12の超音波カプラの製造方法は、
請求項7の超音波カプラの製造方法であって、探触子
(1) との結合のための結合用フィルム(20)を、上端が開
放されたケース(8) の側面に沿って内部に配置し、該ケ
ース(8) 内に高分子を含有する水溶液を該結合用フィル
ム(20)の孔(30)が漬かるように注入し、探触子(1) との
境界面となる超音波伝播媒体の面を所定形状にするため
の治具または型を配置した後、水溶液をゲル化すること
により超音波カプラを製造し、該ケース(8) に蓋(10)を
装着することを特徴とするものである。
【0015】
【作用】図1(a) を参照しつつ請求項1,請求項2の超
音波カプラの作用について説明する。結合用フィルム(2
0)の一端は超音波伝播媒体(7) の中に埋め込まれてお
り、結合用フィルム(20)の他端には粘着性部分(50)が設
けられている。超音波診断装置の探触子(1) に超音波伝
播媒体(7) を取り付けるときには、探触子(1) の先端面
を超音波伝播媒体(7) の上面に当て、結合用フィルム(2
0)の粘着性部分(50)を探触子(1) に押しつける。これに
より、探触子(1) に超音波伝播媒体(7) が接合される。
超音波伝播媒体(7) は高分子ゲルとすることがで出来
る。また、結合用フィルム(20)を繊維質または多孔質の
ものとすることも出来る。勿論、プラスチックや金属と
することも出来る。
【0016】図1(b) を参照しつつ請求項3,請求項4
の超音波カプラの作用について説明する。結合用フィル
ム(20)には面ファスナの他方を構成するフックまたはル
ープ(23)が設けられており、探触子(1) には面ファスナ
の一方を構成するループまたはフック(70)が設けられて
いる。超音波診断装置の探触子(1) に超音波伝播媒体
(7) を取り付けるときには、探触子(1) の先端面を超音
波伝播媒体(7) の上面に当て、結合用フィルム(20)の面
ファスナの他方(23)を探触子(1) の面ファスナの一方(7
0)に押しつける。これにより、探触子(1) に超音波伝播
媒体(7) が接合される。面ファスナの一方(70)を探触子
(1) に着脱自在になるようにしても良い。このために
は、例えば、面ファスナの一方(70)をリングに取り付
け、このリングを探触子(1) に着脱自在に装着する。
【0017】図1(c) を参照しつつ請求項5,請求項6
の超音波カプラの作用について説明する。結合用フィル
ム(20)には磁性体または磁石(24)が設けられており、探
触子(1) には磁石または磁性体(71)が設けられている。
超音波診断装置の探触子(1)に超音波伝播媒体(7) を取
り付けるときには、探触子(1) の先端面を超音波伝播媒
体(7) の上面に当て、結合用フィルム(20)の磁性体又は
磁石(24)を探触子(1)の磁石または磁性体(71)に接触さ
せる。これにより、探触子(1) に超音波伝播媒体(7) が
接合される。磁石または磁性体(71)を探触子(1) に着脱
自在になるようにしても良い。このためには、例えば、
磁石または磁性体(71)をリングに取り付け、このリング
を探触子(1) に着脱自在に装着する。
【0018】請求項7の超音波カプラの作用について説
明する。結合用フィルム(20)には結合用の孔(30)が開け
られており、結合用孔(30)の中には超音波伝播媒体(7)
が詰められている。これにより、結合用フィルム(20)と
超音波伝播媒体(7) の結合強度を大きくすることが出来
る。請求項8の超音波カプラの作用について説明する。
結合用フィルム(20)は加熱圧着性の層(例えば、低融点
のポリエチレンの層)を有している。結合用フィルム(2
0)の端部分を収納ケースの外に出し、加熱圧着すること
により、端部分を収納ケースに接着することが出来る。
請求項9の超音波カプラの作用について説明する。超音
波伝播媒体(7) は、ポリビニール・アルコールを含有す
る水溶液を凍結・解凍することによって得られるゲルで
ある。このPVAゲルは、優れた超音波音響特性,機械
的特性,化学的特性を有している。
【0019】請求項10の超音波カプラの製造方法の作
用について説明する。従来の超音波カプラの製造方法で
は、探触子の形状やサイズにあった治具や型を必要とす
るが、本発明の超音波カプラの製造方法では、探触子
(1) との境界面となる超音波伝播媒体の面を所定形状
(例えば、フラット)にするための治具または型を必要
とするが、従来の製造方法のように、探触子毎の治具や
型は不要である。請求項11の超音波カプラの製造方法
の作用について説明する。結合用フィルム(20)がケース
(8) の凹状部(8a)に保持固定されるので、結合用フィル
ム(20)の位置決めを正確に行うことが出来る。請求項1
1の超音波カプラの製造方法は、請求項7の超音波カプ
ラに対するものである。請求項10の超音波カプラの製
造方法と同様な効果を有している。
【0020】
【実施例】図2は本発明の第1実施例を説明する図であ
る。同図において、7は超音波伝播媒体、8は収納ケー
ス、10は蓋、21はアルミ製の結合用フィルム、30
は結合用孔、40は粘着層保護フィルム、50は粘着
層、60は加熱圧着層をそれぞれ示している。収納ケー
ス8は、例えば塩化ビニール樹脂やポリスチレンで構成
される。収納ケース8の中には、超音波伝播媒体7が注
型されている。超音波伝播媒体7はPVAゲルであり、
この種のPVAゲルについては特公平2−46211号
公報に開示されている。結合用フィルム21には結合用
孔30が設けられており、この孔30の中に超音波伝播
媒体7が充填されている。結合用フィルムとしては、紙
製,布製,合成ゴム製,その他の金属製のものを使用す
ることも出来る。
【0021】結合用フィルム21の端部はケースの外に
出されており、結合用フィルム21の端部には粘着層5
0が設けられている。粘着層50としては、天然ゴム
系,合成ゴム系,プラスチック系のものを使用すること
が出来る。粘着層50の上には粘着層保護フィルム(離
型紙)が設けられている。蓋10の下側には加熱圧着層
60(例えば低融点のポリエチレン)が予め形成されて
おり、アルミ製の結合用フィルム21の下側にも加熱圧
着層60が予め形成されている。 結合用フィルム21
をケース8に接着するためには、結合用フィルム21を
ケース8の上に重ね、その上から加熱圧着する。そうす
ると、加熱圧着層60が溶け、両者が接着される。同様
に、蓋10を結合用フィルム21の上に接着するために
は、蓋10を結合用フィルム21の上に重ね、その上か
ら加熱圧着すると、両者が接着される。
【0022】超音波伝播媒体7は含水性のゲル(PVA
ゲル)であり、空中では水分が蒸発されてしまうため、
密閉されたケース8の中に保存する必要がある。密閉さ
れた容器中では湿度が非常に高く(内部に含水性ゲルが
収容されるため)、粘着層50及び粘着層保護フィルム
40(離型紙)の特性を劣化させる恐れがある。図2に
示す実施例は、粘着層50及び粘着層保護フィルム40
をケース8の外側に出すことにより、この特性劣化を防
止するものである。ケース内部の密閉性を保つために、
ケース8に結合用フィルム21を加熱圧着等により接着
し、さらに、蓋用のフィルム又は板10をこの上に加熱
圧着等により接着する。
【0023】図3は本発明の第2実施例を示す図であ
る。図3において、7は超音波伝播媒体、8は収納ケー
ス、10は蓋、21はアルミ製の結合用フィルム、30
は結合用孔、40は粘着層保護フィルム、50は粘着
層、60は加熱圧着層をそれぞれ示している。図3に示
す第2実施例は、探触子への結合用フィルム21を完全
にケース内部に収納するものである。粘着層50および
粘着層保護フィルム40(離型紙)が耐湿性がある場
合、第2実施例を用いることにより、探触子に接着する
際に結合用フィルム21をケース8から剥離する必要が
無くなる。また、ケース8から結合用フィルム21がは
み出すことが無いため、運搬中に粘着層保護フィルムが
剥がれたりすることがなく、省スペース化できる。
【0024】図4は本発明の第3実施例を示すものであ
る。同図において、7は超音波伝播媒体、8は収納ケー
ス、8aは段差部、10は蓋、22は繊維性材料から成
る結合用フィルム、30は結合用孔、40は粘着層保護
フィルム、50は粘着層、60は加熱圧着層をそれぞれ
示している。結合用フィルム22としては、木材や不織
布(紙,フエルト)などを使用することが出来る。結合
用フィルム22の一端はケース8の段差部8aに当てら
れており、また、結合用フィルム22はケース8の側面
と接触している。結合用フィルム22の他端には粘着層
50,粘着層保護フィルム40が設けられている。図4
の第3実施例は、図3の第2実施例と同様に、探触子へ
の結合用フィルムが完全にケース8の内部に収納されて
いる。
【0025】図4に示す第3実施例では、繊維性材料か
ら成る結合用フィルム22の繊維の空隙に超音波伝播媒
体7を充填することにより、両者が結合されている。ま
た、ケース8の中段に凹状の段差部8aを設け、これに
結合用フィルム22の一端を突き当てている。結合用フ
ィルム22として木材のような硬いものを使用した場
合、木材の先端が超音波伝播媒体7の底部に存在する
と、超音波カプラを人体に当てたとき、木材の先端で皮
膚を傷つける可能性がある。図4の第3実施例を採用す
ると、このような可能性を無くすることが出来るととも
に、超音波伝播媒体7が柔軟な材料で出来ている場合に
は、その柔軟性を損ねることを避けることが出来る。
【0026】図5は第1実施例の部品を示す図である。
同図において、21はアルミ製の結合用フィルム、30
は結合用孔、40は粘着層保護フィルム、50は粘着
層、60は加熱圧着層、Sはスリットをそれぞれ示して
いる。図5(a) は側面図を示し、図5(b) は上面図を示
している。アルミ製のフィルム21にはI字状のスリッ
トSおよび結合用孔30が設けられている。フィルム2
1の両側には粘着層50が塗布され、その上に粘着層保
護フィルム40が設けられている。
【0027】図6は第3実施例の部品を示す図である。
同図において、22は繊維性材料から成る結合用フィル
ム22、40は粘着層保護フィルム、50は粘着層をそ
れぞれ示している。図6(a) は側面図を示し、図6(b)
は上面図を示している。繊維性材料から成る結合用フィ
ルム22の端には粘着層50が塗布され、その上に粘着
層保護フィルム40が設けられている。
【0028】図7および図8は本発明の第4実施例を示
す図である。同図において、1は探触子、7は超音波伝
播媒体、23は一方の面ファスナ、70は他方の面ファ
スナ、80はリングをそれぞれ示している。超音波伝播
媒体7の側面には一方の面ファスナ23の一端が接着さ
れており、探触子1には他方の面ファスナ70が接着さ
れている。面ファスナはマジック・テープ(登録商標)
と呼ばれるものである。一方の面ファスナ23はループ
を持つ支持体から構成され、他方の面ファスナ70はフ
ックを持つ支持体から構成されている。一方の面ファス
ナ23を他方の面ファスナ70に押しつけることによ
り、探触子1と超音波伝播媒体7が接合される。図7の
超音波カプラでは、他方の面ファスナ70が探触子1に
直接接着されているが、図8の超音波カプラでは、他方
の面ファスナ70がリング80に接着され、リング80
が探触子1に着脱自在に装着される。
【0029】図9は本発明の第5実施例を示す図であ
る。同図において、1は探触子、7は超音波伝播媒体、
20は結合用フィルム、24は鉄片、71は磁石、80
はリングを示している。超音波伝播媒体7の側面には結
合用フィルム20の一端が接着され、結合用フィルム2
0の他端には鉄片24が接着されている。探触子1には
磁石71が接着されている。鉄片24を磁石71に接触
させることにより、探触子1と超音波伝播媒体7が接合
される。図9(b) に示すように、磁石71をリング80
に接着し、リング80を探触子1に着脱自在に装着させ
ても良い。
【0030】図10はケースから超音波伝播媒体を取り
出し易くするための工夫を説明する図である。同図にお
いて、91はケース穴開け突起、92はスペーサをそれ
ぞれ示している。図10(a) では、ケースの下面にケー
ス孔開き突起91が設けられている。この突起91を引
き抜くことにより、ケースの下面に孔が開き、ケースの
中に空気が入るので、ケースから超音波伝播媒体を簡単
に取り出すことが出来るようになる。
【0031】図10(b) の超音波カプラは、ケースの中
にスペーサ92と結合用フィルムを配置した後で、超音
波伝播媒体を注型し、蓋をしたものである。超音波伝播
媒体を使用する際、蓋を開け、スペーサ92を取り出
し、結合用フィルムを探触子に接着させ、探触子を手で
持って引き上げると、ケースから超音波伝播媒体が取り
出される。
【0032】図11,図12および図13は第1実施例
の製法を説明する図である。最初に、ステップS1,S
2に示すように、部品2(フィルムA)を部品1(ケー
ス)に熱圧着する。フィルムAの構成は図5に示されて
いる。ステップS3に示すように、ケースを治具1に装
填する。ステップS4に示すように、治具2によりフィ
ルムAを折り曲げる。ステップS5に示すように、ケー
スにPVA水溶液を注入する。
【0033】ステップS6に示すように、治具3を治具
2に装着する。超音波伝播媒体の上面に凹凸があると、
超音波伝播媒体と探触子の境界面に空気が入り、超音波
が通らなくなる。これを防止するため、治具3を装着
し、超音波伝播媒体の上面がフラットになるようにす
る。ステップS7に示すように、凍結・解凍によりPV
A水溶液をゲル化する。ステップS8に示すように、治
具3を取り外す。最後に、ステップS9,S10に示す
ように、治具1からケースを取り出し、ケースにフィル
ムBを熱圧着する。
【0034】図14および図15は第3実施例の製法を
説明する図である。最初に、ステップS1に示すよう
に、段差部を持つ容器を用意する。ステップS2に示す
ように、繊維質材料から成る結合用フィルムの一端を容
器の段差部に当て、結合用フィルムの他端を容器の外に
出す。結合用フィルムの他端には粘着材が塗布され、そ
の上に離型紙が貼られている。ステップS3に示すよう
に、容器の中にPVA水溶液を注入する。
【0035】ステップS4,S5に示すように、超音波
伝播媒体の上面をフラットにするために型を乗せ、凍結
・解凍する。ステップS6に示すように、型を取り出
す。最後に、結合用フィルムの外端を内側に畳み込み、
容器に蓋(フィルム)を熱圧着する。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の超音波カプラは、種々の探触子に接合することが出来
る。また、本発明によれば、超音波カプラを製造する際
に必要な治具,型を共通化することが出来るので、治具
代,型償却代を低減することが出来る。本発明では、P
VA水溶液を凍結・解凍することによって出来るPVA
ゲルを超音波伝播媒体として使用しているが、このPV
Aゲルは、そのゲル化においてマイナス10°C程度の
低温処理により容易にゲル化が可能であり、ケースや結
合用フィルムの各部品に有害となる加熱処理や薬品の添
加を必要とせず、最適なものである。この材料は人体の
凹凸に良く馴染む柔軟性と(硬さ:2.0 ×104 dyne/c
m2)、破断力(2.0 ×106dyne/cm2 )を合わせ持ち、超
音波音響特性にも優れているため(減衰率:0.1dB/cm/M
Hz以下) 、本材料を超音波伝播媒体として使用すること
により、優れた超音波カプラを得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す図である。
【図4】本発明の第3実施例を示す図である。
【図5】本発明の第1実施例の部品を示す図である。
【図6】本発明の第3実施例の部品を示す図である。
【図7】本発明の第4実施例(その1)を示す図であ
る。
【図8】本発明の第4実施例(その2)を示す図であ
る。
【図9】本発明の第5実施例を示す図である。
【図10】ケースから取り出し易くする工夫を説明する
図である。
【図11】本発明の第1実施例の製法(その1)を説明
する図である。
【図12】本発明の第1実施例の製法(その2)を説明
する図である。
【図13】本発明の第1実施例の製法(その3)を説明
する図である。
【図14】本発明の第3実施例の製法(その1)を説明
する図である。
【図15】本発明の第3実施例の製法(その2)を説明
する図である。
【図16】従来例を示す図である。
【図17】他の従来例を示す図である。
【図18】従来の超音波カプラの製造方法を説明する図
である。
【符号の説明】
1 探触子 7 超音波伝播媒体 8 収納ケース 8a 段差部 10 蓋 20 結合用フィルム 21 アルミ製の結合用フィルム 22 繊維性材料から成る結合用フィルム 23 一方の面ファスナ 24 鉄片 30 結合用孔 40 粘着層保護フィルム 50 粘着層 60 加熱圧着層 70 他方の面ファスナ 71 磁石 80 リング 91 ケース孔開け突起 92 スペーサ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波伝播媒体(7) と、該超音波伝播媒
    体(7) を探触子(1)へ接合するための結合用フィルム(2
    0)とを具備し、 該結合用フィルム(20)が探触子(1) への接合のための粘
    着性部分(50)を有することを特徴とする超音波カプラ。
  2. 【請求項2】 超音波伝播媒体(7) が高分子ゲルであ
    り、該結合用フィルム(20)が繊維質または多孔質の材料
    であることを特徴とする請求項1の超音波カプラ。
  3. 【請求項3】 超音波伝播媒体(7) と、該超音波伝播媒
    体(7) を探触子(1)へ接合するための結合用フィルム(2
    0)とを具備し、 該結合用フィルム(20)が探触子(1) に設けられた面ファ
    スナの一方(70)に接合するための面ファスナの他方(23)
    を有することを特徴とする超音波カプラ。
  4. 【請求項4】 探触子(1) 側の面ファスナの一方(70)が
    探触子(1) に対して着脱可能に構成されていることを特
    徴とする請求項3の超音波カプラ。
  5. 【請求項5】 超音波伝播媒体(7) と、該超音波伝播媒
    体(7) を探触子(1)へ接合するための結合用フィルム(2
    0)とを具備し、 該結合用フィルム(20)が探触子(1) へ接合するための磁
    性体または磁石(24)を有することを特徴とする超音波カ
    プラ。
  6. 【請求項6】 探触子(1) 側の磁石または磁性体(71)が
    探触子(1) に対して着脱可能に構成されていることを特
    徴とする請求項5の超音波カプラ。
  7. 【請求項7】 結合用フィルム(20)が超音波伝播媒体
    (7) と結合するための孔(30)を有することを特徴とする
    請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5ま
    たは請求項6の超音波カプラ。
  8. 【請求項8】 結合用フィルム(20)が加熱圧着性の層(6
    0)を有することを特徴とする請求項1,請求項2,請求
    項3,請求項4,請求項5,請求項6または請求項7の
    超音波カプラ。
  9. 【請求項9】 超音波伝播媒体(7) がポリビニールアル
    コールを含有する水溶液を凍結・解凍して得られるゲル
    であることを特徴とする請求項1,請求項2,請求項
    3,請求項4,請求項5,請求項6,請求項7または請
    求項8の超音波カプラ。
  10. 【請求項10】 探触子(1) との結合のための結合用フ
    ィルム(20)を、上端が開放されたケース(8) の側面に沿
    ってケース内部に配置し、該ケース(8) 内に高分子を含
    有する水溶液を該結合用フィルム(20)の一部が漬かるよ
    うに注入し、探触子(1) との境界面となる超音波伝播媒
    体(7) の面を所定形状にするための治具または型を配置
    した後、水溶液をゲル化することにより超音波カプラを
    製造し、該ケース(8) に蓋(10)を装着することを特徴と
    する請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項
    5,請求項6,請求項7, 請求項8,請求項9の超音波
    カプラの製造方法。
  11. 【請求項11】 該ケース(8) の側面または底面に凹状
    部(8a)を設け、該凹状部(8a)により結合用フィルム(20)
    の先端を保持固定することを特徴とする請求項10の超
    音波カプラの製造方法。
  12. 【請求項12】 探触子(1) との結合のための結合用フ
    ィルム(20)を、上端が開放されたケース(8) の側面に沿
    って内部に配置し、該ケース(8) 内に高分子を含有する
    水溶液を該結合用フィルム(20)の孔(30)が漬かるように
    注入し、探触子(1) との境界面となる超音波伝播媒体
    (7) の面を所定形状にするための治具または型を配置し
    た後、水溶液をゲル化することにより超音波カプラを製
    造し、該ケース(8) に蓋(10)を装着することを特徴とす
    る請求項7の超音波カプラの製造方法。
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