JPH0530699B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 〔産業上の利用分野〕 本発明は容器のネツクにねじ込まれ、一連の脆
弱性ブリツジにつて蓋のスカートの底部に不正開
封表示バンドが結合されている、一体成形プラス
チツク等の蓋に関するものである。内側上向きに
折れ曲がつた可撓性止めバンドが上記表示バンド
内側に成形され、かつ容器ネツクの半径方向ビー
ドと合同して蓋を取れば必ず上記の脆弱性ブリツ
ジがこわれるように抵抗する。

〔従来技術〕

不正開封表示蓋は新しいものではなく、最近特
許になつた一例として、1983年７月26日付ジー
ン・グラセン（Jean Grussen）の米国特許第
4394918号に見られる。この特許においては、ね
じ込み蓋が一連のこわれるタブによつて蓋スカー
トの底部に接合されている保持リングを有し、こ
の保持リングが上記蓋スカートの外径に少なくと
も等しい内径を有している。上記リングに支持さ
れる複数の止めラグは上向き内側に傾斜され、容
器ネツクのカラーまたはかみ合いリング背後に引
つ掛け、蓋を回して取る時に上記保持リングが容
器ネツクから蓋を取れないよう阻止する。上記蓋
スカートと保持リング間にはこわれないようフラ
ンジが設けられ、蓋を回して取る時に蓋の蝶番の
役をする。

容器にねじ込む他の不正開封表示蓋はかなり簡
単に作られるが、これらの不正開封表示リングは
通常容器に関する共同的で、独特な設計、手段を
必要とする。

上記蓋スカートの底部に脆弱性バンドが形成さ
れた他の数種の不正開封表示装置が用いられた
が、これらは蓋がまわし取られる前に上記バンド
の実際のこわれを必要とする。これらはまた容器
の肩またはネツクに特別な傾斜路や押縁を形成す
る必要がある。これらの装置に関する問題点は、
一たんバンドを除去しまた棄てた場合に、蓋が回
して取られたか否か容易に明白にならないことで
ある。

これらの大部分の装置は、熱収縮または熱伸長
バンドを使用して蓋と容器とを係合させている。
さらに、熱収縮は封止法に付加工程を加え、さら
に通常のねじ込み蓋封止装置の他の特別な器具を
必要とする。

米国特許第4350844号および1985年４月29日付
米国出願第728377号明細書は、本出願と共通の譲
受人を有し、蓋のスカートの下端部に保持され、
こわれるブリツジで連結される不正開封表示リン
グまたはバンドが設けられたねじ込み型プラスチ
ツクキヤツプを開示し、かつ権利請求をしてい
る。蓋の除去は表示バンドが蓋から切断されて、
バンドがネツクの下部位置まで移動し、封止され
た位置に戻されなくなる。容器は急に水平押縁と
なる内側下向きに次第に細くなる側壁が形成され
るおねじの下方にネツクを構成し、表示バンドが
蓋から切断される時には、除去されることによ
り、上記バンドは押縁下に落下して戻られない。
上記蓋はスカート内にめねじが形成され、かつス
カートの底部には、ほぼキヤツプと同一の外径を
有するバンドまたはリングが、上記バンドとスカ
ートとを接合する脆弱なブリツジと共に形成され
る。上記表示バンド内には、内側に延び出る可撓
性止めリングが上記表示バンドと一体に形成され
る。容器の特定ネツクには容器ネツクのねじ山下
方で外側に延び出る一対の半径方向押縁が設けら
れる。これらの押縁は、相互に垂直方向に配置さ
れ、蓋が封止される時には、止めリングが据えら
れる表面を形成するようになつている内側に次第
に細くなる壁によつて接合される。上記止めリン
グは、蓋を除去すれば必ず蓋スカートから表示バ
ンドが分離するようになつている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明の主目的は、不正開封表示バンドが切断
された後、蓋から確実に落下させ、２個のビード
間の中央へ次第に細くなるくぼんだ部分、すなわ
ち凹面を使用者が容易に見ることができかつ上記
表示バンドが切断されたことを感じさせる、不正
開封表示包装を提供することにある。

〔作用〕

本発明によると、不正開封表示包装は、蓋が脱
される時には、不正開封表示リングが蓋スカート
の下端部から分離されるようになつている、容器
にねじ込む一体成形されたプラスチツクの蓋を含
むものである。上記表示リングまたはバンドは弱
化されたこわれるラインすなわち脆弱性ブリツジ
に沿つて蓋に接合され、そして可撓性止めリング
が上記バンド内に形成され、さらに蓋が容器ネツ
クに取付けられる時に内側と上向きに延び出る。
上記容器ネツクは第１環状ビード、この第１環状
ビードの下方で軸線方向に定間隔配置された第２
環状ビード、および上記第１環状ビードと第２環
状ビードとの間の、中央へ次第に細くなる面、す
なわち凹面を有する。もつと先の表面は、上記第
２環状ビードから軸線方向に下方および半径方向
内側に延び出し、そして止めリングの可撓性端部
は蓋が取付けられる時には、２個のビード間のこ
の表面に位置を占める。上記蓋が除去するために
脱される時には、止めリングの自由端部は２個の
ビード間の表面によつて形成される凹部中へ第２
環状ビードを避けて通り、そして上記こわれる部
分すなわち脆弱性ブリツジがこわされてリングと
バンドがこの位置に残る。続いて蓋を再び取付け
ると、蓋のスカートがバンドに接触して、びんネ
ツクの第２環状ビードをバンドに回避させるの
で、バンドが落ちても容器に残り、バンドが切断
されたことを表示する。

〔実施例〕

第１−８図を参照すると、本発明を具体化する
不正開封包装２０はネツクすなわちくびを有する
ガラス容器２１を含む。蓋２３は、ポリプロピレ
ン等の熱可塑性材料でつくられ、一体として成形
され、かつほぼ円板状の底板２４と円筒状垂下ス
カート２５からなる。スカート２５の内面にはね
じ山２６が形成され、このねじ山はネツク２２の
相補ねじ山２７と係合するようになつている。一
体に作られた不正開封表示バンド２８はスカート
２５から下方に延び出る。バンド２８はほぼ円筒
形で、上記蓋２３のスカート２５の外径と事実上
同一外径を有する。上記バンド２８は、複数の脆
弱性ブリツジ２９によつてスカート２５の下端部
に結合される。さらに、周辺を囲み一定間隔配置
された止め３０がバンド２８と一体に形成され、
脆弱性ブリツジすなわち脆弱性ライン２９を圧縮
することなく成形用金型から成形した蓋の押込め
ができるように、しかもなお表示バンド２８装着
の蓋の除去ができるように、蓋が形成される時に
主として使用される。止め３０は、いずれにして
も蓋の下部スカートには付着されない。

一体に成形された環状止めリング３１はバンド
２８の内面から延び出る。蓋が最初成形される時
には、第２図に示される形状をとる。第２図に示
される反転した形状の止めリング３１に関して、
上記止めリング３１は約30゜の夾角をもつて表示
バンド２８に対して内側かつ上向きに延び出る。
おそらく第６および７図で最もよく理解されると
思うが、上記止めリング３１は表示バンド２８に
一体成形され、かつリング３１とバンド２８との
間の接続部の厚さよりも若干厚い形状の自由端部
３２を有している。蓋２３が第２図に示される形
状に成形された後に、蓋２３は円筒状スカートに
平行な中央垂直軸線の周りに回転され、それと同
時に、上記止めリング３１はかさ回転輪３３に接
触される。上記回転輪３３は軸３４に取付けら
れ、軸３４は適当な駆動装置により駆動される。
さらに、第２図に示すように、上記蓋２３は、軸
３６の上端部に支持される回転受台３５上に配置
される。上記蓋は回転受台３５上で回転されると
同時に、かさ回転輪３３は環状止めリング３１と
接触回転し、上記止めリング３１は「成形された
まま」の角度から約120゜の角度押され、第２図に
示されるように、蓋の反転した位置で強制的に下
向きかつ内側に曲げられる。

上記リング３１を図示のように折り重ねること
は蝶番として役に立つ薄肉部５０によりバンド２
８の内面に接することが可能となる。このことは
第３〜８図に明示されているもので、止めリング
３１は不正開封表示バンド２８の円筒状部分と一
体で蝶番式に成形されている。

プラスチツクをセツトする前、またはその後容
器と蓋との組合せに用いられる以前において、ど
んな時にも成形操作直後の“折り重ね”位置に、
上記リング３１が移動されることが理解されよ
う。止めリングは、この位置へ物理的に移動され
る時に“折り重ね”位置にくるものと考えられ、
そして第２図に示される“成形されたまま”の位
置に物理的に戻されない限り、折り重ね位置に残
る。上記リングの“折り重ね”またはもとに戻す
ことは、プラスチツクの加熱を全く要せず、また
プラスチツクに対して室温で実施できる。上記止
めリングが“成形されたまま”の位置にある時に
は、物理的に内側蝶番式になるまで上記位置に残
される。従つて止めリング位置は“双安定”状態
にある。これは、止めリングの内縁または自由縁
で形成される直径が、上記バンドの壁部分に接触
される円の直径よりも小さいからである。これは
バンド２８にリング３１が取付けられる位置で、
上記バンド２８への法線を通る水平面の両面（上
面または下面）のどちらかの位置に安定となる。
上記止めリング３１が１安定位置から他の安定位
置へ移される時には、それが止まりセンターを避
けて通るまで、水平面の他の側に安定位置を考え
ることによりこれらの応力を除去する時点まで、
圧縮応力下におかれる。止めリング３１のような
止めリングを、成形されたままの位置から、止め
すなわち折り重ね位置まで移動する１つの方法
は、拇指でリング周辺の一領域でリングの内縁を
押し下げ、そして漸次隣接領域を全周辺がバンド
の頂縁下になるまで押し下げることである。成形
されたままの位置から止め位置まで、止めリング
を移動する他の方法は、止めリングをかさ回転輪
に接触させる、と同時に前記のように、その中心
軸線の周りにバンドを回転させることである。こ
の後者の方方法は、1985年４月29日付米国出願第
728377号明細書にリングが蓋の下部スカートに取
付けられているものとして説明されている。

容器２１のネツク２２は、第６図に最もよく示
されるように、ねじ山２７の外径よりも若干大き
い程度に外方に延び出た、第１環状ビード３７が
形成される。図に示されるように、蓋２３が容器
ネツク２２上にねじ込まれる時には、止めリング
３１はその自由端部３２が第２環状ビード３９下
方に配置され、そして破面３８に接触するかまた
は破面３８下に密接する。容器２１のネツク２２
にはまた、第２環状ビード３９が形成され、この
ビード３９は上記ビード３７の下方で、ビード３
７およびその押縁すなわち破面３８よりも小さい
直径を有する。上記ビード３９は、なお内側に延
び出ているが、その最大外径は中間環状のくぼん
だ溝すなわち凹面４０によつて、上記第１ビード
３７に接続されている。

上記ネツクには、上記第２ビード３９から軸方
向下向きで、かつ半径方向内側に延び出る環状面
４１が設けられる。

第３及び６図から容易に理解されるように、蓋
２３が取付けられる時には、環状止めリング３１
の自由端部３２は第１ビード３７および第２ビー
ド３９上を外方に連続して曲がり、そして上記環
状面４１に接触する。蓋２３が脱される時には、
スカート２５がバンド２８とリング３１とを軸方
向外側に運び、リング３１の自由端部３２を第２
ビード３９上で外側に曲げさせた後、内側に曲げ
て止めリング３１の自由端部３２を上記第１ビー
ド３７の破面３８の下にもつてくる。第４及び７
図に示されるように、蓋２３が除去すなわち脱さ
れる時には、上記止めリング３１は第１ビード３
７上を移動できないので脆弱性ブリツジ２９をこ
わしてしまう。従つて、ブリツジ２９がこわれた
後は、不正開封表示バンド２８、および自由端部
３２を有する環状止めリング３１、が容器２１の
第１ビード３７と第２ビード３９との間に残され
る。

上記ねじ込み蓋が容器ネツクから除去される時
には、止めリング３１の自由端部３２が、第１ビ
ード３７の破面３８とかみ合うことにより、止め
リング３１は第１ビード３７を回避して戻ること
を阻止される。（第４及び７図）。

上記蓋が脱された後、止めリング３１の自由端
部３２が、前記凹面４０とかみ合うことにより、
上記止めリング３１は下方に移動することを阻止
される。（第４および７図）。

上記蓋が再び取付けられる時には、スカート２
５の自由縁が、不正開封表示バンド２８とかみ合
つて、このバンドを下方に移動させ、第２ビード
３９上で止めリング３１を曲げさせるので、バン
ドは落下するけれども容器に残されてバンドが切
断されたことを表示する。

第９−１２図に説明された本発明の形式で、容
器２１ａはポリエチレンまたはポリプロピレン等
のプラスチツクで作られる。ブロー成形等の製造
手順を調和させるため第２の面４１ａは上記第２
環状ビードから軸方向下向きで、かつ半径方向内
側に延び出る円すい面である。その他すべての点
においては、容器２１ａと蓋２３ａは第１−８図
に示される形式と同様である。従つて類似部品は
同一参照数字に接尾辞ａを付して表わされる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明を具体化する不正開封表示包
装の部分斜視図である。第２図は、キヤツプへの
成形後の作動を示す、反転位置における、本発明
のキヤツプの斜視図である。第３図は、キヤツプ
が容器にねじ込まれた部分断面と共に、第１図の
キヤツプと容器ネツクとの組合せの拡大部分側断
面図である。第４図は、キヤツプが一部除去され
た後の、第３図のものと類似の図である。第５図
は、キヤツプが容器ネツクに再び完全に取付けら
れる時に、キヤツプの下縁部の位置を示す第４図
のものと類似の図である。第６図は、第３図に示
されるキヤツプと容器の部分拡大断面図である。
第７図は、第４図に示される包装の部分拡大断面
図である。第８図は、第５図に示される包装の一
部の拡大断面図である。第９図は、包装の変形の
部分側断面図である。第１０図は、キヤツプ除去
後の第９図に類似の図である。第１１図は、容器
にキヤツプが再び取付けられる時のキヤツプの相
対位置を示す第１０図に類似の図である。第１２
図は、第９図に示される包装の一部の拡大部分図
である。 ２０…不正開封表示包装、２１…容器、２２…
ネツク、２３…蓋、２４…（蓋の）底板、２５…
スカート、２８…不正開封表示バンド、２９…脆
弱性ブリツジ、３１…止めリング、３２…自由端
部、３７…第１環状ビード（略して第１ビード）、
３８…破面、３９…第２環状ビード（略して第２
ビード）、４０…凹面、４１…環状面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 不正開封表示包装で： 自由端部のあるネツクを備えた容器、 底板および周辺のスカートを含む蓋、 脆弱性ブリツジに沿つて上記スカートに結合さ
   れた不正開封表示バンド、 該不正開封表示バンドに可撓性結合されて、半
   径方向内側に、かつ上記蓋の底板に向かう軸線方
   向に延び出る止めリング、からなり、 上記ネツクおよび上記蓋は、該蓋と上記容器と
   の相対回転によつて、係合しまた係合を解くこと
   ができる相互係合手段を有しており、 上記ネツクは第１環状ビードを有しており、 該第１環状ビードから軸方向に一定間隔離れて
   配置された第２環状ビード、 上記第１および第２環状ビード間に凹面を形成
   する第１の面、および 上記第２環状ビードから半径方向内側に、かつ
   上記ネツクの自由端部から軸方向に離れて延び出
   る第２の面、を含み、 上記止めリングは、上記蓋が容器に係合される
   時には、上記第２の面と正常にかみ合い、上記容
   器から上記蓋を除去するため該蓋が回転される時
   には、上記止めリングが軸方向に移動して上記第
   ２環状ビード上で曲がり、止めリングの自由端部
   を上記第１環状ビードに接触するまで来させ、さ
   らに上記蓋の相対回転を継続すれば脆弱性ブリツ
   ジに沿つて上記不正開封表示バンドを切断させ
   て、上記止めリングの自由端部をつけたまま上記
   不正開封表示バンドを上記凹面内に残し、また上
   記蓋が容器に再び取付けられる時には、上記スカ
   ートの自由縁が上記止めリングと接触して、該止
   めリングを上記凹面との接触状態から動き出さ
   せ、上記止めリングを上記スカートから落下させ
   るようになつている、前記不正開封表示包装。 ２ 上記第１の面は、上記第１環状ビードと第２
   環状ビードとの間の、中間環状のくぼんだ溝すな
   わち凹面である、特許請求の範囲第１項記載の不
   正開封表示包装。 ３ 上記容器がガラスで作られている特許請求の
   範囲第２項記載の不正開封表示包装。 ４ 上記第２の面は、上記第２環状ビードから軸
   方向下向きで、かつ半径方向内側に延び出る円す
   い面である、特許請求の範囲第１項記載の不正開
   封表示包装。 ５ 上記容器がプラスチツクで作られている特許
   請求の範囲第４項記載の不正開封表示包装。 ６ 上記第２環状ビードが上記第１環状ビードよ
   りも小さい直径を有している特許請求の範囲第１
   項記載の不正開封表示包装。