JPH0530684U - 管継手 - Google Patents

管継手

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JPH0530684U
JPH0530684U JP8677991U JP8677991U JPH0530684U JP H0530684 U JPH0530684 U JP H0530684U JP 8677991 U JP8677991 U JP 8677991U JP 8677991 U JP8677991 U JP 8677991U JP H0530684 U JPH0530684 U JP H0530684U
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俊孝 笹井
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モリ工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 完全に締め付けがされたか否かを外部から簡
単に判断でき、締め付けの際の過度の締め付けを防止す
ることのできる管継手を提供する。 【構成】 継手本体1と、継手本体1に螺着される袋ナ
ット2と、袋ナット2に内装される締め付け確認用バッ
クアップリング3と、を備え、袋ナット2の締め付けに
よってバックアップリング3の一端縁部16が袋ナット2
の端面17から外方へ突き出るように構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は金属管の接続に用いる管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、継手本体と、該継手本体に螺着される袋ナットと、水密の為の圧縮を必 要とするゴムなどの弾性体と、を備えた管継手に於ては、袋ナットを締め付けて 被接続パイプ等を接続する際、外部から適正な締め付け量で完全に締結されたか 、または、適正な圧縮が弾性体に与えられたか、否かを、判断することができな かった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
そのため、配管工事の際に袋ナットの締め付け不良、または、弾性体の圧縮不 良などを起こして、接続部分から流体漏れが生じたり、耐久性の低下が発生する 問題があった。
【0004】 そこで、本考案は従来のこのような問題点を解決して、適正に締め付けられた か、または、弾性体が適正な圧縮状態にあるか、否かを、外部から簡単に判断で き、しかも、フレア外径など配管工事の際に発生する施行バラツキによる締め付 け不良を防止することのできる管継手を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記目的を達成するために、継手本体と、該継手本体に螺着される 袋ナットと、該袋ナットのパイプ挿通用孔部を介して内装される締め付け確認用 バックアップリングと、を備え、上記袋ナットの締め付けによって上記バックア ップリングの一端縁部が該袋ナットの端面から外方へ突き出るように構成したも のである。
【0006】
【作用】
上述の如く構成された管継手は、接続作業の際に、バックアップリングの一端 縁部が、袋ナットの端面から所定寸法だけ外方へ突き出した時に、袋ナットの締 め付けを止めれば締結が完了し、適正な締め付け力となる。
【0007】 外部から一目で、締結されたか否かを簡単に判断できるので、締め付け 忘れがなくなる。
【0008】
【実施例】
以下実施例を示す図面に基づいて本考案を詳説する。
【0009】 図1は本考案に係る管継手の組付状態の一実施例を示し、この管継手は、ステ ンレス製等の継手本体1と、該継手本体1に螺着されるステンレス製等の袋ナッ ト2と、袋ナット2の孔部9を介して内装される締め付け確認用バックアップリ ング3と、ゴム製等の弾性シール材4と、を備えており、該管継手にて被接続パ イプ5が接続されている。
【0010】 図2は分解状態を示し、端部のみを図示した円筒状の継手本体1は、該継手本 体1の一端縁に、先端縮径状のテーパ部6が形成されており、外周部には雄ネジ 7が形成されている。
【0011】 被接続パイプ5は、接続側の端縁部に、先端拡大状にフレア加工されたフレア 部8を有し、該フレア部8の傾斜角度は、継手本体1のテーパ部6の外周面の傾 斜角度に略等しく設定されている。
【0012】 袋ナット2は、外周面が多角形状又は円形状などに形成され、該袋ナット2の 内面の一端には、バックアップリング3を介して被接続パイプ5を挿通する孔部 9が設けられ、内面の他端には、継手本体1の雄ネジ7に螺着される雌ネジ10が 形成されている。
【0013】 さらに、孔部9と雌ネジ10の間には、内周面11及び内底面12が設けられ、内底 面12は軸心に対して略直角となっている。また、内底面12と孔部9とが交差する 角部には、所定寸法のコーナーアールR1 が形成されている。
【0014】 次に、リング状の弾性シール材4は、袋ナット2の内周面11に装着可能に形成 されており、該弾性シール材4の内周面は、被接続パイプ5のフレア部8及び継 手本体1のテーパ部6の外周面に、当接するように形成されている。
【0015】 しかして、所定の厚み寸法Tで合成樹脂やステンレス等から一体成型されるバ ックアップリング3は、赤や青等の目立つ色に着色されており、バックアップリ ング3の自由状態を示す図3の如く、円筒状の挿通部13と、所定曲率のコーナ部 14と、所定傾斜角度θ1 の傾斜部15と、を有している。
【0016】 そして、挿通部13は、被接続パイプ5(図1参照)と袋ナット2の孔部9との 間に介装可能となっている。
【0017】 傾斜部15の傾斜角度θ1 は、60°〜83°───72°〜78°が最も望ましい── ─に設定されており、また、コーナ部14の外周側の隅アールR2 の寸法は、袋ナ ット2のコーナーアールR1 の寸法よりも小さく設定されている。
【0018】 さらに、バックアップリング3は、自由状態で(袋ナット2の内底面12にバッ クアップリング3の傾斜部15の外端縁を当接させて)袋ナット2に内装した時、 バックアップリング3の一端縁部16が、袋ナット2の端面17よりも寸法Cだけ内 方に位置するように設定されている。
【0019】 また、バックアップリング3は、(図1に示すように)継手本体1に袋ナット 2が適正な締め付け力にて完全に締結された時、図3の仮想線の如く、バックア ップリング3の一端縁部16が、袋ナット2の端面17よりも寸法Dだけ外方へ突き 出すように設定されている。
【0020】 そして、バックアップリング3の傾斜部15の外端縁から(隅アールR2 に接し 軸心Mと直交する)接線Lまでの寸法Bは、上記寸法Cと寸法Dを加えた寸法に 等しくなる。
【0021】 この実施例の管継手は、図1の如く、継手本体1に袋ナット2を螺着させて締 め付けることにより、被接続パイプ5のフレア部8の内周面を継手本体1のテー パ部6の外周面に当接させ、該当接部位の外周面を弾性シール材4にて密閉状に 連結するものであるが、バックアップリング3は、この弾性シール材4を適正な 圧縮率まで圧縮して、最適な密閉度とするための目印と、袋ナット2を螺進する 際の弾性シール材4の捩じれ防止と、を兼ねている。
【0022】 しかして、上述の如く構成された管継手の接続作業の手順を図4と図5を用い て説明する。
【0023】 まず、図4に示すように、袋ナット2の孔部9に、バックアップリング3の挿 通部13を挿通すると共に、袋ナット2の内底面12に傾斜部15の外端縁を当接させ て、袋ナット2にバックアップリング3を内装する。
【0024】 さらに、弾性シール材4の端面をバックアップリング3に当接させて、袋ナッ ト2内に弾性シール材4を装着する。
【0025】 次に、被接続パイプ5を、バックアップリング3を介して袋ナット2の孔部9 に挿入し、フレア加工治具にて、所望の径寸法にフレア加工してフレア部8を形 成し、被接続パイプ5のフレア部8の内周面を、継手本体1のテーパ部6の外周 面に当接させ、継手本体1の雄ネジ7に袋ナット2の雌ネジ10を螺着する。
【0026】 このとき、図例の如く、袋ナット2の締め付け前又は締め付け途中であって、 自由状態のバックアップリング3が弾性シール材4に僅かに当接した状態に於て は、バックアップリング3の一端縁部16が袋ナット2の端面17よりも寸法Cだけ 内方に位置する。
【0027】 さらに、図示省略のスパナやレンチ等にて袋ナット2を螺進させると、被接続 パイプ5のフレア部8の外周面及び継手本体1のテーパ部6の外周面の一部に、 弾性シール材4の内周面が当接し、袋ナット2の締め付けに伴って、弾性シール 材4が弾性変形し、バックアップリング3,フレア部8,テーパ部6及び袋ナッ ト2の内周面11の間で弾性シール材4が閉塞する状態へと進行する。
【0028】 このとき、バックアップリング3の傾斜部15及びコーナ部14は、袋ナット2の 内底面12と弾性シール材4とに挟まれ、袋ナット2の螺進につれて、傾斜部15が 袋ナット2の内底面12に沿って、傾斜角度θ1 が増大する方向に変形すると共に 、バックアップリング3の一端縁部16が矢印F方向へ突き出していく。
【0029】 そして、図5に示すように、バックアップリング3の一端縁部16が袋ナット2 の端面17よりも所定寸法Dだけ外方へ突き出した所で締め付けを止める。
【0030】 この位置でバックアップリング3のコーナ部14がフレア部8の付根付近に圧接 され、袋ナット2の内底面12に傾斜部15が密着して、傾斜角度θ1 が略90°とな ると共に、弾性シール材4が適正な圧縮率となって、完全に閉塞状態となり最適 の密封性能を発揮し、締結(接続作業)が完了する。
【0031】 次に、図6と図7は、袋ナット2の内底面12を軸心に対して所定の傾斜角度θ 2 ───例えば60°〜80°───で形成し、バックアップリング3の傾斜部15の 傾斜角度θ1 を略90°とした場合を示している。
【0032】 また、図6に示すように、バックアップリング3は、自由状態で(袋ナット2 の内底面12にバックアップリング3の傾斜部15の外端縁を当接させて)袋ナット 2に内装した時、バックアップリング3の一端縁部16が袋ナット2の端面17より も寸法Cだけ内方に位置するよう設定されると共に、図7に示すように、継手本 体1に袋ナット2を適正な締め付け力で完全に締結した時、バックアップリング 3の一端縁部16が袋ナット2の端面17よりも寸法Dだけ外方へ突き出すように設 定されている。
【0033】 この場合の接続作業も、図4と図5に示す前実施例と同様の手順で、図6の状 態から、袋ナット2を締め付けて螺進させ、バックアップリング3の一端縁部16 が袋ナット2の端面17よりも所定寸法Dだけ外方へ突き出した所で締め付けを止 めれば、図7の状態となり、適正な締め付け力となって締結が完了する。
【0034】 このとき、バックアップリング3の傾斜部15及びコーナ部14は、袋ナット2の 内底面12と弾性シール材4とに挟まれ、袋ナット2の螺進につれて傾斜部15が、 傾斜角度θ2 の内底面12に沿って、傾斜角度θ1 が増大する方向に変形すると共 に、バックアップリング3の一端縁部16が矢印F方向へ突き出していくことにな る。
【0035】 なお、本考案は上述の実施例に限定されず、本考案の要旨を逸脱しない範囲で 設計変更自由であり、例えば、図3に於て、バックアップリング3の傾斜部15の 傾斜角度θ1 ,寸法B,寸法C及び寸法Dの増減は自由である。
【0036】 また、図6と図7の実施例において、袋ナット2の内底面12の傾斜角度θ2 , 寸法C及び寸法Dの増減は自由である。
【0037】
【考案の効果】
本考案は上述の如く構成されているので、次に記載するような著大な効果を奏 する。
【0038】 外部から一目で、適正に締め付けられたか否かを簡単に判断できるので、安定 した締め付け作業ができ、締め付け不良がなくなる。しかも、フレア外径など配 管工事の際に発生する施行バラツキが発生しても適正な締め付け量または適正な ゴム圧縮量が認識出来る。
【0039】 したがって、作業者による施行バラツキが減少し品質の安定した配管工事が出 来る。また、バックアップリング3は構造が簡単なので、製作が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す半截断面図である。
【図2】同分解状態を示す断面図である。
【図3】バックアップリングの自由状態を示す断面図で
ある。
【図4】袋ナットの締結前の状態を示す説明図である。
【図5】袋ナットの締結完了の状態を示す説明図であ
る。
【図6】他の実施例を示す説明図である。
【図7】同説明図である。
【符号の説明】
1 継手本体 2 袋ナット 3 バックアップリング 9 孔部 16 一端縁部 17 端面

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 継手本体1と、該継手本体1に螺着され
    る袋ナット2と、該袋ナット2のパイプ挿通用孔部9を
    介して内装される締め付け確認用バックアップリング3
    と、を備え、上記袋ナット2の締め付けによって上記バ
    ックアップリング3の一端縁部16が該袋ナット2の端面
    17から外方へ突き出るように構成したことを特徴とする
    管継手。
JP1991086779U 1991-09-28 1991-09-28 管継手 Expired - Lifetime JP2504715Y2 (ja)

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