JPH05305682A - 円筒状部材均一拡径装置、円筒状部材拡径方法、円筒状部材均一拡径用ドラム及び円筒状部材均一拡縮装置 - Google Patents

円筒状部材均一拡径装置、円筒状部材拡径方法、円筒状部材均一拡径用ドラム及び円筒状部材均一拡縮装置

Info

Publication number
JPH05305682A
JPH05305682A JP4320838A JP32083892A JPH05305682A JP H05305682 A JPH05305682 A JP H05305682A JP 4320838 A JP4320838 A JP 4320838A JP 32083892 A JP32083892 A JP 32083892A JP H05305682 A JPH05305682 A JP H05305682A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
expansion
cylindrical member
drum
diameter
contraction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4320838A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Shiga
守 志賀
Satoru Suetomi
覚 末富
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to EP19930103471 priority Critical patent/EP0567742A3/en
Publication of JPH05305682A publication Critical patent/JPH05305682A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tyre Moulding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 円筒状のタイヤ成形部材をコードピッチを保
ちながら均等に拡径することができる円筒状部材均一拡
径装置を得る。 【構成】 円筒状部材均一拡径用ドラム10のドラム軸
12には、3本のリンクによって、拡縮セグメント42
が拡縮可能に取付けられており、ドラム軸方向略中央部
に設けられた第2リンク36はドラム周方向へ千鳥状に
配置されている。拡縮セグメント42の外周部には、回
転部材としてのローラ46が設けられており、ローラ4
6は拡縮セグメント42の中心線Pを挟んで、中心線P
から等距離の位置に設けられ2列となっている。第2の
軸受56が設けられた拡縮セグメント42においては、
拡縮セグメント42の2本のローラ46間に、ドラム軸
方向端部が開口された凹部60が形成されており、円筒
状部材均一拡径用ドラム10の外周部に巻着された円筒
状部材としてのダウンプライ11と非接触とされてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生タイヤの組立工程(成
型工程)において使用される円筒状部材均一拡径装置、
円筒状部材均一拡径装置を用いた円筒状部材拡径方法、
円筒状部材均一拡径用ドラム及び円筒状部材均一拡縮装
置に係り、特に、円筒状のタイヤ成形部材をコードピッ
チが各部で均一になる様に拡径することのできる円筒状
部材均一拡径装置、円筒状部材拡径方法、円筒状部材均
一拡径用ドラム及び円筒状部材均一拡縮装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生タイヤの成型工程において使用
される円筒状部材均一拡径用ドラムは、シャフト、セグ
メント、セグメントを支持するフランジ、及びリンクを
主構成部材としている。
【0003】図22及び図23に示される如く、この拡
径用ドラム170のセグメント172は、大セグメント
174と小セグメント176とで構成されており、図2
2に示される如く、セグメント縮小時には、小セグメン
ト176の頭部176Aを除く部位が、大セグメント1
74の両端部174A、176Bの下部に入るようにな
っている。
【0004】しかしながらこの拡径用ドラム170で
は、図23に示される如く、セグメント拡径時には、大
セグメント174の間隔が広くなり、小セグメント17
6が突出してくるようになっている。このため、セグメ
ント拡径時には、大セグメント174と小セグメント1
76との連結部に、凹部178が形成され、この凹部1
78において、拡径用ドラム170の外周部に巻着され
たコード入りのゴムベルト180と拡径用ドラム170
とが非接触となる。
【0005】従って、セグメント拡径時に発生するゴム
ベルト180と拡径用ドラム170の外周部との摩擦抵
抗が凹部178においては発生しない。このため、ゴム
ベルト180に作用する周方向に沿った張力が不均一と
なり、ゴムベルト180を均一に拡径できないという不
具合があった。
【0006】また、本発明に構造上類似するものとし
て、円筒状の前記コード入りゴムベルト180のセンタ
リングを向上するための装置である特公昭56−519
01号公報がある。即ち、図24及び図25に示される
如く、ドラム182において、拡縮セグメント184の
外周部に前記ベルト180のドラム軸方向への移動を円
滑にしてベルト180のセンタリングを行うためのロー
ラ186が設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このド
ラム182においては、ローラ186が一つの拡縮セグ
メント184上に1本である。従って、セグメント拡径
時には、図25に示される如く、ローラ186のベルト
180と接触する部位186Aで、ベルト180を拡径
用ドラム182の外側方向へ押し出すようになってい
る。このため、ベルト180のローラ186と接触する
部位の近傍180A(図25の矢印Xの範囲内)におい
ては、ベルト180の拡径用ドラム182の周方向(図
25の左右方向)への伸びが、その両側部での伸びに比
べて小さい。その結果、ベルト180に埋設されたコー
ド181の打込み本数、即ち、単位幅当たりのコード本
数が不均一となるという不具合が発生することになる。
【0008】また、図26及び図27に示される如く、
ドラム182においては、拡縮セグメント184の両端
部にセグメントフランジ190が設けられており、セグ
メント拡径時には、このセグメントフランジ190の摺
動面190Aが拡縮セグメント184のガイド部184
Aと摺動して、拡縮セグメント184を拡径方向(図2
6矢印U方向)に案内すると共に、拡縮セグメント18
4のがたを防止している。従って、図27に示される如
く、拡径時のドラム182の径を大きくすると、このフ
ランジ190の高さHが高くなり、縮径時のドラム18
2の径がフランジ190の高さHによって制約される。
このため、ドラムの拡径率が120%前後となり、対応
範囲が狭いという不具合がある。
【0009】本発明は上記事実を考慮し、円筒状のタイ
ヤ成形部材をコードピッチを保ちながら均等に拡径する
ことができる円筒状部材均一拡径装置、円筒状部材拡径
方法、円筒状部材均一拡径用ドラム及び円筒状部材均一
拡縮装置を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明の
円筒状部材均一拡径装置は、円筒状部材を内側から周方
向に所定の間隔で支持して径方向に移動する拡縮支持部
材と、前記拡縮支持部材の先端部側に前記円筒状部材の
軸方向に沿って配置される回転自在とされた複数の回転
部材と、前記拡縮支持部材を径方向に駆動する拡縮機構
と、を有することを特徴としている。
【0011】請求項2に記載の発明は、円筒状部材の周
方向の各部を均一に伸張する円筒状部材拡径方法であっ
て、前記円筒状部材の内面を前記支持部材で周方向に所
定間隔で支持し、前記拡縮機構により前記支持部材を径
方向外方に駆動して前記円筒状部材を拡径し、前記円筒
状部材の拡径時に前記回転部材を前記円筒状部材の内面
に当接させ、前記回転部材の回転によって各当接部周辺
部材を均一に伸張させることを特徴としている。
【0012】請求項3に記載の発明の円筒状部材均一拡
径用ドラムは、ドラム軸に沿って設けられた拡縮セグメ
ント支持部材と、この拡縮セグメント支持部材の外周部
に周方向に所定の間隔で設けられラジアル方向へ移動可
能とされた複数の拡縮セグメントと、前記拡縮セグメン
ト支持部材に前記複数の拡縮セグメントを拡縮可能に連
結する連結部材と、を備えた円筒状部材均一拡径用ドラ
ムであって、前記複数の拡縮セグメントの外周部にドラ
ム軸方向に沿って2列以上設けられた回転部材を有する
ことを特徴としている。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、拡縮セグメント上に配置された複数の
回転部材を拡縮セグメントのラジアル方向への拡径量に
応じて互いに反対方向へ同量回転させる回転量制御手段
を設けたことを特徴としている。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、前記連結部材をドラム軸方向に沿って
3本設けるとともに、ドラム軸方向略中央部に設けられ
た連結部材の前記拡縮セグメント支持部材との連結位置
をドラム周方向へ千鳥状に配置したことを特徴としてい
る。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、前記複数の拡縮セグメントの回転部材
間にドラム軸方向端部が開口された凹部を設けたことを
特徴としている。
【0016】また、請求項7に記載の発明の円筒状部材
均一拡縮装置は、円筒状部材を内側から周方向に所定の
間隔で支持する為、円筒状部材の両端部外側から軸方向
内側に移動して円筒状部材の内面を支え、径方向に拡縮
する拡縮支持部材としてのフックと、前記フックを円筒
状部材の軸方向へ動かす移動機構と、前記フックを径方
向に駆動する拡縮機構とから成り、更に、前記フックの
上面に円筒状部材の軸方向に沿って配設される回転自在
な複数の回転部材を設けたことを特徴としている。
【0017】
【作用】請求項1に記載の発明の円筒状部材均一拡径装
置によれば、円筒状部材を内側から周方向に所定の間隔
で支持した複数の拡縮支持部材が拡径方向へ移動する
と、円筒状部材は拡縮支持部材に回転自在に配置された
複数の回転部材に接触して支持される。従って、拡縮支
持部材の拡径と同時に、円筒状部材に作用する張力によ
って回転部材は必ず回転することとなり、回転部材の円
筒状部材との接触部は、他の拡縮支持部材の方向へ引っ
張られて移動する。すなわち、円筒状部材の回転部材と
の接触部の拡張が回転部材によって抑制されることがな
いため、円筒状部材は均等に拡径することができ、特
に、プライ部材を拡径する場合には、コードピッチのば
らつきを防止することができる。
【0018】請求項2に記載の発明の円筒状部材拡径方
法によれば、円筒状部材は、内面を支持部材で周方向に
所定間隔で支持され、拡縮機構により支持部材が径方向
外方に駆動されて拡径され、円筒状部材の拡径時に回転
部材が円筒状部材の内面に当接され、回転部材の回転に
よって各当接部周辺部材が伸張されるため、円筒状部材
の回転部材との接触部の拡張が回転部材によって抑制さ
れることはなく、円筒状部材は均等に拡径することがで
き、特に、プライ部材を拡径する場合には、コードピッ
チのばらつきを防止することができる。
【0019】請求項3に記載の発明の円筒状部材均一拡
径用ドラムでは、複数の拡縮セグメントが拡径方向へ移
動する場合には、円筒状部材均一拡径用ドラムの外周部
に巻着された円筒状部材(例えば、ダウンプライ)の前
記複数の回転部材間に在る部位が、円筒状部材に加わる
周方向に沿った張力がつり合う位置となり、この位置を
挟んで回転部材が円筒状部材に接触している。従って、
回転部材の円筒状部材との接触部は、拡縮セグメントの
拡径と同時にこの釣合い位置から離れる方向へ移動す
る。このため、円筒状部材の回転部材との接触部の拡張
が回転部材によって抑制されることがなく、円筒状部材
は均等に拡径し、特に、プライ部材のコードピッチのば
らつきを防止することができる。
【0020】請求項4に記載の発明では、複数の拡縮セ
グメントが拡径方向へ移動する場合に、回転量制御手段
によって、拡縮セグメント上に配置された回転部材が、
拡縮セグメントのラジアル方向の拡径量に応じて互いに
反対方向へ同量回転する。このため、回転部材の回転量
のばらつきを防止することができ、円筒状部材は均等に
拡径し、特に、プライ部材のコードピッチのばらつきを
防止することができる。
【0021】請求項5に記載の発明では、複数の拡縮セ
グメントのドラム軸方向略中央部の連結部材をドラム周
方向へ千鳥状となるように配置したので、ドラム軸方向
略中央部の連結部材が互いに干渉することがない。ま
た、各拡縮セグメントを拡径するための連結部材を3本
とすることで、円筒状部材のセンターずれを防止するこ
とができるとともに、拡縮セグメントのがたが減少し、
セグメントフランジを無くすことができる。従って、セ
グメントフランジの高さによる制約がなくなり、ドラム
の拡径率を200%前後に拡大することができる。
【0022】請求項6に記載の発明では、複数の拡縮セ
グメントの回転部材間にドラム軸方向端部が開口された
凹部が設けられているため、この凹部に、或いは凹部と
拡縮セグメントの間にフックを挿入し、円筒状部材を拡
径した状態で、拡径用ドラムの外周部から容易に取外す
ことができる。
【0023】また、請求項7に記載の発明の円筒状部材
均一拡縮装置では、円筒状部材は、移動機構により軸方
向に動かされ両端部外側から軸方向内側に移動するフッ
クによって内側から周方向に所定の間隔で支持される。
円筒状部材は、フックの上面に設けられた複数の回転部
材間に在る部位が円筒状部材に加わる周方向に沿った張
力がつり合う位置となり、この位置を挟んで回転部材が
円筒状部材に接触している。従って、回転部材の円筒状
部材との接触部は、フックの拡径と同時にこの釣合い位
置から離れる方向へ移動する。このため、円筒状部材の
回転部材との接触部の拡張が回転部材によって抑制され
ることがなく、円筒状部材は均等に拡径し、特に、プラ
イ部材のコードピッチのばらつきを防止することができ
る。また、拡径した後の円筒状部材を縮径する場合に
は、これとは逆に、回転部材の円筒状部材との接触部
は、フックの縮径と同時に釣合い位置へ接近る方向へ移
動する。この場合にも、円筒状部材の回転部材との接触
部の拡張が回転部材によって抑制されることはなく、円
筒状部材は均等に縮径するので、特に、プライ部材のコ
ードピッチのばらつきを防止することができる。
【0024】
【実施例】
〔第1実施例〕本発明をタイヤのダウンプライ成型に適
用した円筒状部材均一拡径用ドラムの第1実施例を図1
〜図6に従って説明する。
【0025】図3に示される如く、円筒状部材均一拡径
用ドラム10のドラム軸12は円筒状とされており、軸
心部には、ボールスクリュウ14が配設されている。ボ
ールスクリュウ14の両端部14A、14Bは、それぞ
れベアリング16を介してドラム軸12の両端部の内周
面に回転可能に支持されている。
【0026】ボールスクリュウ14の一方の端部14A
は、回転軸18に連結されており、回転軸18は図示を
省略したモータによって、正逆転可能とされている。
【0027】ボールスクリュウ14の外周部には、ねじ
部20、22が形成されており、これらのねじ部20、
22のねじ山は互いに反対回りに形成されている。即
ち、ねじ部20が右ねじの場合には、ねじ部22は左ね
じとされており、ねじ部20が左ねじの場合には、ねじ
部22は右ねじとされている。また、これらのねじ部2
0、22には、それぞれボールナット24、26が螺合
されている。
【0028】従って、例えば、ボールスクリュウ14を
図2の時計回転方向(図2の矢印A方向)へ回転させる
と、ボールナット24とボールナット26とが離間する
方向(図3の矢印B方向と矢印C方向)へ移動するよう
になっており、ボールスクリュウ14を図2の反時計回
転方向(図2の矢印D方向)へ回転させると、ボールナ
ット24とボールナット26とが接近する方向(図3の
矢印E方向と矢印F方向)へ移動するようになってい
る。
【0029】ボールナット26の外周部には、拡縮セグ
メントを支持する拡縮セグメント支持部材としてのリン
クボックス28が固定されている。このリンクボックス
28は、ドラム軸12にドラム軸線方向に沿って形成さ
れた長孔30を貫通しており、リンクボックス28のド
ラム軸12から突出した部位の、回転軸18側端部28
Aには、連結部材としての第1リンク32の端部がピン
33によって揺動可能に軸支されている。従って、第1
リンク32は図3の時計回転方向(図3の矢印G方向)
と、図3の反時計回転方向(図3の矢印H方向)とへ揺
動可能とされている。
【0030】また、リンクボックス28の端部28Aの
外周部には、リング状のリンクがた止めフランジ29が
固定されている。このリンクがた止めフランジ29に
は、第1リンク32に対向して、第1リンク32の厚さ
より若干幅広とされた切欠き29Aが形成されており、
第1リンク32が立ち上がった場合に、第1リンク32
の端部近傍がこの切欠き29A内を貫通するようになっ
ている。このため、第1リンク32は切欠き29Aの内
壁部によって横揺れが防止される。
【0031】なお、図示を省略したがボールナット24
の外周部には、ボールナット26と同様とされた固定部
によって、拡縮セグメント支持部材としてのリンクボッ
クス34が固定されている。このリンクボックス34
も、長孔30と同様にドラム軸12にドラム軸線方向に
沿って形成された長孔(図示省略)を貫通しており、リ
ンクボックス34のドラム軸12から突出した部位の、
回転軸18側端部34Aには、連結部材としての第2リ
ンク36がピン33によって軸支されている。従って、
第2リンク36は図3の時計回転方向(図3の矢印J方
向)と図3の反時計回転方向(図3の矢印K方向)とへ
揺動可能に軸支されている。
【0032】なお、第2リンク36は、拡縮セグメント
支持部材としてのリンクボックス29との連結位置がド
ラム周方向へ千鳥状に配置されている。即ち、第2リン
ク36と隣接する第2リンクは、ボールナット26に固
定されたリンクボックス29に軸支されている。
【0033】また、リンクボックス34のドラム軸12
から突出した部位の、回転軸18と反対側の端部34B
には、連結部材としての第3リンク38がピン33によ
って軸支されている。従って、第3リンク38は図3の
時計回転方向(図3の矢印J方向)と図3の反時計回転
方向(図3の矢印K方向)とへ揺動可能に軸支されてい
る。
【0034】また、リンクボックス34の端部34Bに
は、リング状のリンクがた止めフランジ40が固定され
ている。このリンクがた止めフランジ40には、第3リ
ンク38に対向して、第3リンク38の厚さより若干幅
広とされた切欠き40Aが形成されており、第3リンク
38が立ち上がった場合に、第3リンク38の端部近傍
がこの切欠き40A内を貫通するようになっている。こ
のため、第3リンク38は切欠き40Aの内壁部によっ
て横揺れが防止される。
【0035】第1リンク32、第2リンク36及び第3
リンク38の各他方の端部は、それぞれ拡縮セグメント
42の長手方向両端部42A、42Bと中央部42Cと
にピン43によって揺動可能に軸支されている。従っ
て、第1リンク32、第2リンク36及び第3リンク3
8が立ち上がると、拡縮セグメント42は拡径方向(図
3の矢印L方向)へ移動し、拡径状態(図3の実線の状
態)となると共に、第1リンク32、第2リンク36及
び第3リンク38が倒れると、拡縮セグメント42は縮
径方向(図3の矢印M方向)へ移動し、縮径状態(図3
の想像線の状態)となる。
【0036】拡縮セグメント42の外周部には、ドラム
軸線方向に伸びる回転部材としてのローラ46が設けら
れている。また、拡縮セグメント42の長手方向中央部
42C近傍には、軸方向に所定間隔で撓み止めローラ4
8、50が設けられている。これらの撓み止めローラ4
8、50は、ローラ46のドラム軸12側に当接してお
り、ローラ46の撓みを防止するようになっている。
【0037】図1に示される如く、ローラ46は拡縮セ
グメント42の中心線Pを挟んで、中心線Pから等距離
の位置に設けられ2列となっている。また、これらのロ
ーラ46の両端部に回転可能に取付られた軸44を支持
する軸受は2種類あり、隣接する拡縮セグメント42に
異なる種類の第1の軸受52と第2の軸受56とが交互
に設けられている。第1の軸受52は、2本のローラ4
6を支持する部位を周方向に沿って連結した構造とされ
ており、ビス54によって、拡縮セグメント42の外周
部42Dに固定されている。
【0038】一方、第2の軸受56は、2本のローラ4
6を別々に支持する分割構造とされており、夫々がビス
58によって、拡縮セグメント42の側壁部42E、4
2Fに固定されている。従って、第2の軸受56が設け
られた拡縮セグメント42においては、拡縮セグメント
42の2本のローラ46間に、ドラム軸方向端部が開口
された凹部60が形成されており、円筒状部材均一拡径
用ドラム10の外周部に巻着された円筒状部材としての
ダウンプライ11と非接触とされている。なお、この凹
部60の大きさは、幅が25mm、深さが20mmとされて
おり、ダウンプライ11を拡径した状態で、円筒状部材
均一拡径用ドラム10とダウンプライ11との間にフッ
ク等が挿入できるようになっている。
【0039】次に、本実施例の作用を説明する。本実施
例の円筒状部材均一拡径用ドラム10では、複数の拡縮
セグメント42が拡径方向(図4の矢印L方向)へ移動
する場合には、ダウンプライ11の拡縮セグメント42
の中心線Pと対向する部位Yが、ダウンプライ11に加
わる周方向の張力がつり合う位置となり、この部位を挟
んでローラ46がダウンプライ11に接触している。従
って、ローラ46のダウンプライ11との接触部46A
は、拡縮セグメント42の拡径と同時に、この釣合いの
位置Yから離れる方向(図4の矢印Z方向)へ移動す
る。このため、ダウンプライ11のローラ46との接触
部の拡張がローラ46によって抑制されることがなく、
ダウンプライ11は均等に拡径し、ダウンプライ11の
コード13のピッチのばらつきを防止することができ
る。
【0040】また、本実施例では、拡縮セグメント42
のドラム軸方向略中央部の第2リンク36を、リンクボ
ックスとの連結位置がドラム周方向へ千鳥状となるよう
に配置したため、隣接する第2リンク36が互いに干渉
することがない。また、各拡縮セグメント42を拡径す
るためのリンクを3本とすることで、ダウンプライ11
のセンターずれを防止することができるとともに、拡縮
セグメント42のがたが減少し、従来使用されたいたセ
グメントフランジ190(図27参照)を無くすことが
できる。従って、セグメントフランジの高さによる制約
がなくなり、円筒状部材均一拡径用ドラム10の拡径率
を200%前後に拡大することができる。
【0041】また、本実施例では、拡縮セグメント42
の2本のローラ46間に、ドラム軸方向端部が開口され
た凹部60が形成されているため、この凹部60にフッ
クを挿入し、ダウンプライ11を拡径した状態で、円筒
状部材均一拡径用ドラム10の外周部からダウンプライ
11の拡径を維持したままで容易に取外すことができ
る。
【0042】従って、本実施例の円筒状部材均一拡径用
ドラム10を用いて、拡径したダウンプライ11を生タ
イヤにセットする場合には、次の手順となる。
【0043】図6(A)に示される如く、円筒状部材均
一拡径用ドラム10を拡径した状態(図6(A)の実線
の状態)で、拡縮セグメント42とダウンプライ11と
の間にフック66をドラム軸方向両端部から挿入する。
【0044】次に、円筒状部材均一拡径用ドラム10を
縮径状態(図6(A)の想像線の状態)とし、ダウンプ
ライ11を拡径した状態で、円筒状部材均一拡径用ドラ
ム10の外周部から取外し、図6(B)に示される如
く、フック66によってダウンプライ11を搬送する。
この時、搬送途中でダウンプライ11の両端部11A、
11Bが縮径される。
【0045】次に、図6(C)に示される如く、ダウン
プライ11を中央部11Cを拡大径に維持した状態で、
アッププライ68の外側にセットし、その後、フック6
6を抜き取る。
【0046】なお、従来、ダウンプライ11とアッププ
ライ68とは、径の違った、2種類の打込みのファブリ
ック(PLY)を準備する必要があったが、本実施例で
は、その必要がなくなる。
【0047】また、本実施例では、拡縮セグメント42
の2本のローラ46間に設けられた凹部60にフォーク
66を挿入したが、図7に示される如く、各拡縮セグメ
ント42間の部位69に、フォーク66を挿入し、この
状態で、円筒状部材均一拡径用ドラム10を縮径し、フ
ォーク66によってダウンプライ11を搬送するように
しても良い。
【0048】また、本実施例では、拡縮セグメント42
の2本のローラ46を第1の軸受52及び第2の軸受5
6に回転可能に支持したが、これら2本のローラ46を
回転量制御手段としての複数のギヤ等を介して連結し、
ローラ46が拡縮セグメント42のラジアル方向の拡径
量に応じて互いに反対方向へ同量回転するようにしても
よい。これにより、2本のローラ46の回転量のばらつ
きが無くなるため、ダウンプライ11のコードピッチの
ばらつきを確実に防止することができる。
【0049】〔第2実施例〕次に、本発明の円筒状部材
均一拡径用ドラムの第2実施例を図8に従って説明す
る。
【0050】なお、第1実施例と同一部材については同
一符号を付してその説明を省略する。
【0051】図8に示される如く、本実施例では、円筒
状部材均一拡径用ドラム10の軸方向の略中央部に、薄
いゴムバンド70が巻着されており、このゴムバンド7
0の内側面70Aは、摩擦が高くなっている。
【0052】なお、本実施例では、前記ゴムバンド70
は幅を100mm、厚さを2.4mmとし、内部に補強用の
有機繊維コードを埋設したものとした。
【0053】従って、円筒状部材均一拡径用ドラム10
が拡径する場合に、ゴムバンド70によって、ローラ4
6の回転不良を防止し、回転不良によって生じるコード
ピッチのバラツキを防止することができる。
【0054】なお、上記各実施例では、回転部材として
の同一径のローラ46を各拡縮セグメント42に2本づ
つ設けたが、回転部材はローラ46に限定されず、図9
に示される如く、2本のローラ74、76に掛け渡たさ
れたベルト78を拡縮セグメント42の中心線Pを挟ん
で2組配設しても良く。また、図10に示される如く、
大径ローラ80と小径ローラ対82とを拡縮セグメント
42の中心線Pを挟んで配設しても良い。
【0055】また、図11(A)及び図11(B)に示
される如く、回転部材としての周知のボールベアリング
86を拡縮セグメント42の外周部にドラム軸方向に沿
って拡縮セグメント42の中心線Pを挟んで2列以上設
けても良い。
【0056】また、上記各実施例では、連結部材を第1
リンク32、第2リンク36及び第3リンク38で構成
したが、連結部材はこれらに限定されず、図12に示さ
れる如く、周知のテーパーコーン型カム88によって、
ボールナット26と拡縮セグメント42とを連結し、ボ
ールナット26の矢印F方向又は矢印C方向の移動によ
って拡縮セグメント42が拡径方向(図12の矢印L方
向)と縮径方向(図12の矢印M方向)へ移動すように
しても良い。
【0057】〔第3実施例〕次に、本発明の円筒状部材
均一拡径用ドラムの第3実施例を図13に従って説明す
る。
【0058】なお、第1実施例と同一部材については同
一符号を付してその説明を省略する。
【0059】図13に示す第3実施例では、複数の回転
部材を搭載した拡縮セグメント42がドラム軸12の中
心Oから放射方向に延びる拡縮ラジアル方向の線上で移
動するのではなく、拡縮ラジアル方向の左または右側を
拡縮ラジアル方向と平行に移動するように設定してあ
る。この例では、拡張によって円筒状部材(ダウンプラ
イ11)に加わる周方向の張力は、拡縮セグメント42
についている2本のローラ46の位置によって、拡縮セ
グメント42の中心線Pか、中心線Pよりも左又は右に
若干ずれた所で釣り合い、この釣合いの位置を挟んでダ
ウンプライ11は左右に伸長する。本実施例において
も、前記第1実施例と同様に、ローラ46のダウンプラ
イ11との接触部46Aは、前記釣合いの位置から離れ
る方向に移動し、各々ローラ46との接触部の拡張がロ
ーラ46によって抑制されることはなくダウンプライ1
1は均等に拡張する。
【0060】〔第4実施例〕次に、本発明の第4実施例
を図14乃至図21に従って説明する。
【0061】なお、第1実施例と同一部材については同
一符号を付してその説明を省略する。
【0062】図14及び図15に示すように、本実施例
の円筒状部材均一拡縮装置101は、床面100に固定
された互いに平行とされた一対のベアリングガイド10
2の上を本体ベース104が直線運動ベアリング106
を介して移動可能に支持されている。この本体ベース1
04は、駆動装置108によりベアリングガイド102
に沿って移動させることができる。
【0063】本体ベース104の上面には、一対のベア
リングガイド110が、前記ベアリングガイド102と
平行に取り付けられている。
【0064】図15に示すように、ベアリングガイド1
10の上側には、ベアリングガイド110の長手方向中
央部を挟んで両側に、一対の側板112が互いに平行状
態で配設されている。これらの側板112は、それぞれ
下端部に取り付けられた一対の直線運動用ベアリング1
14によってベアリングガイド110へ移動自在に支持
されている。
【0065】図14及び図15に示すように、本体ベー
ス104の上面には、支柱116及び支柱118が側板
112の間に立設されている。
【0066】支柱116及び支柱118には、それぞれ
上端部に軸受120が取り付けられており、軸受120
には軸122が回転可能に軸支されている。軸122に
は、軸受120を挟んで一方側に右螺子122A、他方
側に左螺子122Bが形成されている。右螺子122A
及び左螺子122Bは、それぞれ側板112に取り付け
られたボス124の雌ねじ部(図示せず)に螺合してい
る。したがって、軸122が回転すると、側板112が
互いに接離方向(矢印A方向)へ移動する。
【0067】本体ベース104の上面には、一方の側板
112の外側の支柱116近傍にモータ126が配設さ
れており、モータ126の側方には一対の軸受128の
一方が配設されている。また、他方の側板112の外側
には、一対の軸受128の他方が配設されている。な
お、モータ126は図示されない制御装置に連結されて
おり、制御装置によって作動が制御されるようになって
いる。
【0068】また、モータ126には制御装置に連結さ
れたロータリーエンコーダー(図示せず)が連結されて
いる。
【0069】これらの軸受128は、側板112を貫通
する軸130の両端部近傍を軸支している。なお。側板
112には、軸130を貫通するための図示しない切欠
が形成されている。
【0070】この軸130のモータ126側端部は、軸
受128から所定寸法突出しており、先端部にはプーリ
ー132が固定されている(図14参照)。一方、モー
タ126の回転軸にもプーリー134が固定されてお
り、プーリー132及びプーリー134にはベルト13
6が掛け渡されている。
【0071】軸130の中間部には、軸130の中央部
を挟んで一対のプーリー138が固着されている。一対
のプーリー138の一方、支柱116の下側に取り付け
られた小プーリ140及び支柱116の軸122に固定
されたプーリー142には、ベルト144が巻き掛けら
れている。
【0072】また、一対のプーリー138の他方、支柱
118の下側に取り付けられた小プーリ140及び支柱
118の軸122に固定されたプーリー146には、ベ
ルト148が巻き掛けられている。
【0073】図14に示すように、側板112には、中
央部に円形の大径孔150が形成されており、大径孔1
50の半径方向外側には周方向に所定のピッチで拡径装
置152が取り付けられている。
【0074】図16(A)及び図17に示すように、拡
径装置152は、拡縮機構の一部を構成する一対のベア
リングガイド154を有し、これらのベアリングガイド
154は互いに平行とされ、かつ両ベアリングガイド1
54間の中心線が、大径孔150の放射方向とされて側
板112の外側に固定されている。
【0075】ベアリングガイド154の間には、拡縮機
構の他の一部を構成する拡径ガイド156が配設されて
いる。この拡径ガイド156の両側部には、ベアリング
ガイド154と対になる拡縮機構の他の一部を構成する
直線運動用ベアリング158が取り付けられており、こ
れによって拡径ガイド156はベアリングガイド154
に沿って移動自在に支持されている。
【0076】拡径ガイド156には一対の側板160が
互いに平行に、かつベアリングガイド154の長手方向
に沿って固着されている。
【0077】図17及び図18(A)に示すように、こ
れらの側板160の間には、拡縮支持部材としてのフッ
ク162の基部162Aが配設されている。図18
(A)に示すように、フック162は略L字形状とさ
れ、基部162Aの大径孔半径方向内側(矢印L方向と
は反対方向)の一端部には、大径孔150を介して側板
112の内側(矢印B方向)へ延びるローラー受け部1
62Bが一体的に設けられている。
【0078】図16及び図18(A)に示すように、ロ
ーラー受け部162Bには、大径孔150の半径方向外
側(矢印L方向)に長手方向に沿って一対の回転部材と
しての回転ローラ164が回転自在に設けられている。
【0079】図17及び図18(A)に示すように、フ
ック162の基部162Aには、側板160側に、それ
ぞれ一対のガイドローラ166が取り付けられている。
これらのガイドローラ166は、側板160に形成され
た円弧状長孔168に挿入されている。図18(A)に
示すように、円弧状長孔168の曲率中心Sは、ローラ
ー受け部162Bの先端部とほぼ一致している。
【0080】側板160の間には、拡縮機構の他の一部
を構成するシリンダ170が配設されている。シリンダ
170は、ピン172によって側板160へ揺動可能に
支持されており、シリンダ170のシリンダロッド17
0Aは、先端がフック162の基部162Aに設けられ
た軸受174へピン176を介して支持されている。し
たがって、シリンダロッド170Aが伸縮すると、フッ
ク162は、ローラー受け部162Bの先端部を中心と
して揺動し、ローラー受け部162Bが側板160と垂
直となった状体(図18(A)参照)と、基部162A
側が大径孔150の中心方向(矢印L方向とは反対方
向)へ傾斜した状態(図18(B)参照)との間を移動
することができる。
【0081】図14及び図15に示すように、側板11
2の内側には、環状の拡縮用リング178が平行に、か
つ大径孔150と同軸的に配設されている。なお、拡縮
用リング178の内径は、ほぼ大径孔150の径と同一
となっている。
【0082】図14に示すように、拡縮用リング178
は、側板112の内側に取り付けられた複数個の支持ロ
ーラー180によって側板112に回転自在に支持され
ている。
【0083】図18に示すように、拡径ガイド156に
は、ボス182が取り付けられており、ボス182の先
端は、側板112の切欠184を介して側板112の内
側に突出している。
【0084】ボス182の先端には、断面がコ字状の傾
斜ガイド186が取り付けられている。傾斜ガイド18
6は、断面がコ字状とされ、拡縮用リング178側が開
口している。図16(A)及び図18(A)に示すよう
に、傾斜ガイド186は、大径孔150の半径方向(矢
印L方向及び矢印L方向とは反対方向)に対して略45
°の角度で傾斜しており、傾斜ガイド186の溝部に
は、拡縮用リング178に取り付けられたガイドローラ
188が移動可能に挿入されている。したがって、拡縮
用リング178が側板112に対して相対回転すると、
ガイドローラ188が周方向に移動することとなり、こ
のガイドーローラ188に内壁をガイドされる傾斜ガイ
ド186、即ち、拡径ガイド156に取り付けられたフ
ック162が大径孔150の半径方向へ移動される。
( 図16(A)及び図16(B)参照)。
【0085】図14に示すように、拡縮用リング178
には、下側に扇型ギヤ190が取り付けられている。
【0086】図14及び図15に示すように、拡縮用リ
ング178の下方には、軸130と平行に軸192が配
設されている。この軸192は、中間部が側板112の
切欠部(図示せず)を介して貫通しており、本体ベース
104の上面に取り付けられた一対の軸受194に軸支
されている。
【0087】図15に示すように、この軸192は、中
間部がスプラインとなっており、スプラインには、2個
のギヤ196が軸方向へ移動可能に支持されている。こ
のギヤ196には、スプラインと係合する異径孔(図示
せず)が設けられており、両端部には扇型ギヤ190を
両側から挟むためのフランジ196Aが設けられてい
る。これによって、ギヤ196は、軸192の軸方向へ
は移動自在とされているが、軸192とは相対回転出来
ないようになっている。
【0088】これらのギヤ196の一方は、一方の拡縮
用リング178の扇型ギヤ190に噛み合っており、他
方は、他方の拡縮用リング178の扇型ギヤ190に噛
み合っている。
【0089】軸192の一端部は、軸受194の外側に
突出してプーリー198が固定されている。プーリー1
98の側方には、モータ200が配設されており、モー
タ200の軸にはプーリー202が固着されている。ま
た、プーリー198及びプーリー202にはベルト20
4が掛け渡されている。なお、モータ200は図示され
ない制御装置に連結されており、制御装置によって作動
が制御されるようになっている。また、モータ200に
は制御装置に連結されたロータリーエンコーダー206
が図示しないタイミングベルトを介して連結されてい
る。
【0090】次に本実施例の作用を説明する。本実施例
の円筒状部材均一拡縮装置101に、ダウンプライ11
を装着するには、先ずフック162を大径孔150の中
心方向(矢印L方向とは反対方向)へ移動させて縮径さ
せると共に(図14の2点鎖線状態)、側板112を離
間させ(図15の実線状態)、フック162の間にダウ
ンプライ11を配置して側板112を接近させて(図1
5の2点鎖線状態)、フック162のローラー受け部1
62Bをダウンプライ11の内方へ挿入させる。その
後、拡縮用リング178を回転させてフック162を拡
径方向へ移動させる(図14の実線状態)。
【0091】図19に示すように、本実施例の円筒状部
材均一拡縮装置101では、複数のフック162が拡径
方向(図19の矢印L方向)へ移動する場合には、ダウ
ンプライ11のフック162の中心線Pと対向する部位
Yが、第1実施例と同様にダウンプライ11に加わる周
方向の張力がつり合う位置となり、この部位を挟んでロ
ーラ164がダウンプライ11に接触している。従っ
て、ローラ164とダウンプライ11との接触部164
Aは、フック162の拡径と同時に、図20に示すよう
に、前記釣合い位置Yから離れる方向(図20の矢印Z
方向)へ移動する。このため、ダウンプライ11のロー
ラ164との接触部の拡張がローラ164によって抑制
されることがなく、ダウンプライ11は均等に拡径し、
ダウンプライ11のコード13のピッチのばらつきを防
止することができる。
【0092】本実施例の円筒状部材均一拡縮装置101
を用いて、拡径したダウンプライ11を生タイヤにセッ
トする場合には、次の手順となる。円筒状部材均一拡径
用ドラム10を拡径した状態(図21(A)の2点鎖線
の状態)のままで、円筒状部材均一拡縮装置101をベ
アリングガイド102に沿って移動させてダウンプライ
11をアッププライ68側へ搬送する。
【0093】図21(A)に実線で示される如く、ダウ
ンプライ11の搬送途中では、フック162を傾斜させ
てダウンプライ11の両端部11A、11Bを縮径させ
る。
【0094】次に、図21(B)に示される如く、ダウ
ンプライ11を中央部11Cを大径に維持した状態で、
アッププライ68の外周にセットし、その後、フック1
62を抜き取る。
【0095】本実施例の装置によって、フック162へ
装着されたダウンプライ11をアッププライ68の外周
へ直接セットする過程において、ダウンプライ11のコ
ードピッチを均一に保つことが出来る。
【0096】
【発明の効果】請求項1に記載の発明の円筒状部材均一
拡径装置は上記構成としたので、円筒状部材の回転部材
との接触部の拡張が回転部材によって抑制されることが
なく、特に円筒状のタイヤ成形部材をコードピッチを保
ちながら均等に拡径できるという優れた効果を有する。
【0097】請求項2に記載の発明の円筒状部材拡径方
法は、上記方法としたので、円筒状部材の回転部材との
接触部の拡張が回転部材によって抑制されることがな
く、円筒状のタイヤ成形部材をコードピッチを保ちなが
ら均等に拡径できるという優れた効果を有する。
【0098】請求項3に記載の発明の円筒状部材均一拡
径用ドラムは上記構成としたので、円筒状部材の回転部
材との接触部の拡張が回転部材によって抑制されること
がなく、円筒状部材は均等に拡径し、円筒状のタイヤ成
形部材をコードピッチを保ちながら均等に拡径できると
いう優れた効果を有する。
【0099】請求項4に記載の円筒状部材均一拡径用ド
ラムは上記構成としたので、複数の拡縮セグメントが拡
径方向へ移動する場合に、回転量制御手段によって、拡
縮セグメント上に配置された回転部材が、拡縮セグメン
トのラジアル方向の拡径量に応じて互いに反対方向へ同
量回転し、回転部材の回転量のばらつきを防止すること
ができ、円筒状部材は均等に拡径し、特に、プライ部材
のコードピッチのばらつきを防止できるという優れた効
果を有する。
【0100】請求項5に記載の円筒状部材均一拡径用ド
ラムは、複数の拡縮セグメントのドラム軸方向略中央部
の連結部材をドラム周方向へ千鳥状となるように配置し
たので、ドラム軸方向略中央部の連結部材が互いに干渉
することがなく、また、各拡縮セグメントを拡径するた
めの連結部材を3本とすることで、円筒状部材のセンタ
ーずれを防止することができるとともに、拡縮セグメン
トのがたが減少し、セグメントフランジを無くすことが
できる。従って、セグメントフランジの高さによる制約
がなくなり、ドラムの拡径率を200%前後に拡大でき
るという優れた効果を有する。
【0101】請求項6に記載の円筒状部材均一拡径用ド
ラムは上記構成としたので、凹部に、或いは凹部と拡縮
セグメントの間にフックを挿入し、円筒状部材を拡径し
た状態で、拡径用ドラムの外周部から容易に取外しでき
るという優れた効果を有する。
【0102】また、請求項7に記載の円筒状部材均一拡
縮装置は上記構成としたので、円筒状部材、例えば、ダ
ウンプライをアッププライの外周にセットする過程にお
いて、ダウンプライのコードピッチを均一に保てるとい
う優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の円筒状部材均一拡径用ド
ラムのドラム軸線方向から見た断面図である。
【図2】本発明の第1実施例の円筒状部材均一拡径用ド
ラムのドラム軸線方向から見た断面図である。
【図3】本発明の第1実施例の円筒状部材均一拡径用ド
ラムのドラム軸線方向に沿った断面図である。
【図4】本発明の第1実施例の円筒状部材均一拡径用ド
ラムの作動説明図である。
【図5】本発明の第1実施例の円筒状部材均一拡径用ド
ラムの作動説明図である。
【図6】(A)〜(C)は本発明の第1実施例の円筒状
部材均一拡径用ドラムによるタイヤ成形作業の説明図で
ある。
【図7】本発明の第1実施例の円筒状部材均一拡径用ド
ラムの他のフォーク挿入位置を示すドラム軸線方向から
見た断面図である。
【図8】本発明の第2実施例の円筒状部材均一拡径用ド
ラムを示す斜視図である。
【図9】本発明の他の実施例の円筒状部材均一拡径用ド
ラムの拡縮セグメントを示すドラム軸線方向から見た断
面図である。
【図10】本発明の他の実施例の円筒状部材均一拡径用
ドラムの拡縮セグメントを示すドラム軸線方向から見た
断面図である。
【図11】(A)は本発明の他の実施例の円筒状部材均
一拡径用ドラムの拡縮セグメントを示す斜視図であり、
(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図12】本発明の他の実施例の円筒状部材均一拡径用
ドラムの拡縮セグメントを示すドラム軸線方向に沿った
断面図である。
【図13】本発明の第3実施例の円筒状部材均一拡径用
ドラムの拡縮セグメントを示すドラム軸線方向から見た
断面図である。
【図14】本発明の第4実施例の円筒状部材均一拡縮装
置を示し、図15の14−14線断面図である。
【図15】図14に示す円筒状部材均一拡縮装置の側面
図である。
【図16】(A)はフックが拡径方向に移動したした状
態を示す拡径装置近傍の拡大図であり、(B)はフック
が縮径方向に移動したした状態を示す拡径装置近傍の拡
大図である。
【図17】図16(A)に示す拡径装置を径方向外側か
らみた側面図である。
【図18】(A)はフックのローラが側板と垂直となっ
た状態を示す拡径装置近傍の拡大図であり、(B)はフ
ックのローラが傾斜した状態を示す拡径装置近傍の拡大
図である。
【図19】本発明の第4実施例の円筒状部材均一拡縮装
置の作動説明図である。
【図20】本発明の第4実施例の円筒状部材均一拡縮装
置の作動説明図である。
【図21】(A)及び(B)は本発明の第4実施例の円
筒状部材均一拡縮装置によるタイヤ成形作業の説明図で
ある。
【図22】従来例の円筒状部材均一拡径用ドラムの縮径
時のドラム軸線方向から見た概略断面図である。
【図23】従来例の円筒状部材均一拡径用ドラムの拡径
時のドラム軸線方向から見た概略断面図である。
【図24】他の従来例の円筒状部材均一拡径用ドラムの
作動説明図である。
【図25】他の従来例の円筒状部材均一拡径用ドラムの
作動説明図である。
【図26】他の従来例の円筒状部材均一拡径用ドラムの
縮径時のドラム軸線方向に沿った概略断面図である。
【図27】他の従来例の円筒状部材均一拡径用ドラムの
拡径時のドラム軸線方向に沿った概略断面図である。
【符号の説明】
10 円筒状部材均一拡径用ドラム 11 ダウンプライ(円筒状部材) 12 ドラム軸 14 ボールスクリュウ 16 ボールベアリング 20 ねじ部 22 ねじ部 24 ボールナット 26 ボールナット 28 リンクボックス 29 リンクボックス 30 長孔 32 第1リンク(連結部材) 34 リンクボックス 36 第2リンク(連結部材) 38 第3リンク(連結部材) 42 拡縮セグメント 46 ローラ(回転部材) 60 凹部 74 ローラ(回転部材) 76 ローラ(回転部材) 78 ベルト(回転部材) 80 大径ローラ(回転部材) 82 小径ローラ対(回転部材) 86 ボールベアリング(回転部材) 88 テーパーコーン型カム(連結部材) 101 円筒状部材均一拡縮装置 154 ベアリングガイド(拡縮機構) 156 拡径ガイド(拡縮機構) 158 直線運動用ベアリング(拡縮機構) 162 フック(拡縮支持部材) 164 ローラ(回転部材) 170 シリンダ(拡縮機構)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状部材を内側から周方向に所定の間
    隔で支持して径方向に移動する拡縮支持部材と、 前記拡縮支持部材の先端部側に前記円筒状部材の軸方向
    に沿って配置される回転自在とされた複数の回転部材
    と、 前記拡縮支持部材を径方向に駆動する拡縮機構と、 を有することを特徴とする円筒状部材均一拡径装置。
  2. 【請求項2】円筒状部材の周方向の各部を均一に伸張す
    る円筒状部材拡径方法であって、 前記円筒状部材の内面を前記支持部材で周方向に所定間
    隔で支持し、 前記拡縮機構により前記支持部材を径方向外方に駆動し
    て前記円筒状部材を拡径し、 前記円筒状部材の拡径時に前記回転部材を前記円筒状部
    材の内面に当接させ、前記回転部材の回転によって各当
    接部周辺部材を均一に伸張させることを特徴とする円筒
    状部材拡径方法。
  3. 【請求項3】 ドラム軸に沿って設けられた拡縮セグメ
    ント支持部材と、この拡縮セグメント支持部材の外周部
    に周方向に所定の間隔で設けられラジアル方向へ移動可
    能とされた複数の拡縮セグメントと、前記拡縮セグメン
    ト支持部材に前記複数の拡縮セグメントを拡縮可能に連
    結する連結部材と、を備えた円筒状部材均一拡径用ドラ
    ムであって、前記複数の拡縮セグメントの外周部にドラ
    ム軸方向に沿って2列以上設けられた回転部材を有する
    ことを特徴とする円筒状部材均一拡径用ドラム。
  4. 【請求項4】 拡縮セグメント上に配置された複数の回
    転部材を拡縮セグメントのラジアル方向への拡径量に応
    じて互いに反対方向へ同量回転させる回転量制御手段を
    設けたことを特徴とする請求項3記載の円筒状部材均一
    拡径用ドラム。
  5. 【請求項5】 前記連結部材をドラム軸方向に沿って3
    本設けるとともに、ドラム軸方向略中央部に設けられた
    連結部材の前記拡縮セグメント支持部材との連結位置を
    ドラム周方向へ千鳥状に配置したことを特徴とする請求
    項3記載の円筒状部材均一拡径用ドラム。
  6. 【請求項6】 前記複数の拡縮セグメントの回転部材間
    にドラム軸方向端部が開口された凹部を設けたことを特
    徴とする請求項3記載の円筒状部材均一拡径用ドラム。
  7. 【請求項7】 円筒状部材を内側から周方向に所定の間
    隔で支持する為、円筒状部材の両端部外側から軸方向内
    側に移動して円筒状部材の内面を支え、径方向に拡縮す
    る拡縮支持部材としてのフックと、 前記フックを円筒状部材の軸方向へ動かす移動機構と、 前記フックを径方向に駆動する拡縮機構とから成り、 更に、前記フックの上面に円筒状部材の軸方向に沿って
    配設される回転自在な複数の回転部材を設けたことを特
    徴とする円筒状部材均一拡縮装置。
JP4320838A 1992-03-04 1992-11-30 円筒状部材均一拡径装置、円筒状部材拡径方法、円筒状部材均一拡径用ドラム及び円筒状部材均一拡縮装置 Pending JPH05305682A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP19930103471 EP0567742A3 (en) 1992-03-04 1993-03-04 Apparatus and method for uniformly enlarging or reducing the diameter of a cylindrical member

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-46663 1992-03-04
JP4666392 1992-03-04

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05305682A true JPH05305682A (ja) 1993-11-19

Family

ID=12753585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4320838A Pending JPH05305682A (ja) 1992-03-04 1992-11-30 円筒状部材均一拡径装置、円筒状部材拡径方法、円筒状部材均一拡径用ドラム及び円筒状部材均一拡縮装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05305682A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011042156A (ja) * 2009-07-21 2011-03-03 Yokohama Rubber Co Ltd:The 円筒状部材のトランスファー装置及びトランスファー方法
US9908302B2 (en) 2012-06-21 2018-03-06 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Method for adhering an innerliner to a carcass ply of a tire
CN109501222A (zh) * 2018-12-03 2019-03-22 山东钢铁股份有限公司 可调式弹性管材扩管装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011042156A (ja) * 2009-07-21 2011-03-03 Yokohama Rubber Co Ltd:The 円筒状部材のトランスファー装置及びトランスファー方法
US9908302B2 (en) 2012-06-21 2018-03-06 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Method for adhering an innerliner to a carcass ply of a tire
CN109501222A (zh) * 2018-12-03 2019-03-22 山东钢铁股份有限公司 可调式弹性管材扩管装置
CN109501222B (zh) * 2018-12-03 2024-03-01 山东钢铁股份有限公司 可调式弹性管材扩管装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5169483A (en) Tire component member attaching apparatus
JP3796532B2 (ja) 円筒表面への溝形成装置
EP0567742A2 (en) Apparatus and method for uniformly enlarging or reducing the diameter of a cylindrical member
ITMI940466A1 (it) Dispositivo di scarico
US4194275A (en) Spreader roll
JP2009274392A (ja) タイヤ部材の成形ドラム
EP2974853B1 (en) Molding drum
JPH05305682A (ja) 円筒状部材均一拡径装置、円筒状部材拡径方法、円筒状部材均一拡径用ドラム及び円筒状部材均一拡縮装置
JPH0630520A (ja) 導線案内装置
US5662764A (en) Apparatus for producing corrugated tube
EP2177483A1 (en) Equipment and method for manufacturing an optical fiber
JP4278565B2 (ja) ビード成形方法および装置
JP2000263161A (ja) スピニング加工装置およびスピニング加工方法
EP0581404B1 (en) A method and apparatus for fabricating a tyre
JPH11320704A (ja) タイヤの製造方法およびこの方法を実施するための組立体ドラム
US20050067523A1 (en) Apparatus for deflecting or inverting moving webs
US5281189A (en) Crowned pulley for a belt conveyor
US4166000A (en) Apparatus for winding helical reinforcement into a polymeric tube
JP2005169575A (ja) 円環体の把持方法および装置
JPH04263926A (ja) タイヤカーカス製造方法およびその装置
US5315854A (en) Tube tapering apparatus having a variable orifice die
JP2022030611A (ja) 成型ドラム
EP0093415B1 (en) Apparatus for producing endless metal hoops of a drive belt in a continuously variable transmission
JPH0544801A (ja) ベルト駆動装置
JPH0857980A (ja) ビード成形装置