JPH0530380Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の分野〕 本考案は端子台にプラグイン方式で種類の異な
る電子回路ユニツトを接続して組み立てる際の誤
挿入防止の構造に特徴を有する電子機器に関する
ものである。

〔考案の概要〕

本考案は、端子台に種々の電子回路ユニツトが
プラグイン方式で接続されて構成される電子機器
において、電子回路ユニツトの種類によつて使用
されないプラグ孔に埋め込みピンを挿入すると共
に、その端子ネジに当接する位置に誤挿入ストツ
パを固定して種類の異なる電子回路ユニツトを正
しく所定の電子機器の端子台に接続することがで
きるようにしたものである。

〔従来技術とその問題点〕

従来の電子機器、例えば光電スイツチや近接ス
イツチ等の検出スイツチ等にあつては、供給され
る電源の種類や電圧仕様、出力方式等によつて端
子台に接続される電子回路ユニツトが複数存在す
る場合がある。例えば４端子型で直流電源を要す
る検出スイツチにはそれに対応した電子回路ユニ
ツトを接続する必要があり、又交流二線式で用い
られる検出スイツチにはそれに対応した電子回路
ユニツトを接続する必要がある。このような検出
スイツチにおいて、仕様の種類毎に異なる端子台
を用いれば価格が上昇しその管理が複雑になると
いう問題点がある。そこで共通の端子台やケース
構造によつてこれらの電子機器を構成する必要が
あるが、その場合には仕様の異なる複数の電子回
路ユニツトを誤つて他の形式の端子台に接続して
しまう恐れがあり、このような組立ミスがあれば
装置が誤動作したり電子回路ユニツトが破壊され
てしまうという問題点があつた。

〔考案の目的〕

本考案はこのような従来のプラグイン方式の電
子回路ユニツトが接続される電子機器の組立時の
問題点に鑑みてなされたものであつて、異なる種
類の電子回路ユニツトを誤つて他の種類の電子機
器の端子台に接続する恐れがない誤挿入防止構造
を有する電子機器を提供することを目的とする。

〔考案の構成と効果〕

本考案は複数の接続線数を有する端子台の端子
ネジに接続されたプラグ孔に必要なプラグを介し
てプラグイン方式で電子回路ユニツトが挿入され
る電子機器であつて、端子台の不要な接続線用プ
ラグ孔に圧入される埋め込みピンと、端子台に接
続される電子回路ユニツトを有するケース本体
の、端子台の不要な接続線用端子ネジのネジ溝に
当接する位置に設けられる誤挿入ストツパと、を
有することを特徴とするものである。

このような特徴を有する本考案によれば、一部
のプラグを使用しない電子回路ユニツトではケー
ス本体の端子ネジが固定される端子溝に当接する
位置に誤挿入ストツパが取付けられ、端子台のプ
ラグ孔に埋め込みピンが挿入されている。従つて
接続線数が少ない電子回路ユニツトでは、プラグ
が挿入可能な端子台に電子回路ユニツトを挿入す
ることによつて確実に正しい種類の電子回路ユニ
ツトを接続することができる。又全てのプラグを
使用する電子回路ユニツトでは誤挿入ストツパは
取付けられず、それに対応した端子台では埋め込
みピンが挿入されないため、全てのプラグ孔が開
放されている端子台に対してのみ電子回路ユニツ
トを接続することができる。そしてケース本体に
誤挿入防止ストツパが取付けられている場合に
は、全てのプラグ孔が開放されている端子台に誤
つて挿入しようとしても誤挿入ストツパが端子ネ
ジによつて阻止されるため接続することはできな
い。従つて夫々の種類に応じた電子回路ユニツト
を正しい種類の端子台に接続することができ、接
続誤りのない電子機器とすることができる。

〔実施例の説明〕

第１図及び第２図は夫々本考案による電子機器
の一例を示す図であつて、第１図ａは例えば２本
のプラグを用いた交流二線式の検出スイツチ本体
の底面図、第１図ｂはそのスイツチ本体を端子台
に取付けた状態を示す断面図であり、第２図ａは
４本のプラグを用いる電子回路ユニツト、例えば
直流四線式の検出スイツチの本体の底面図、第２
図ｂはこのスイツチ本体を端子台に取付けた状態
を示す断面図である。第２図においてこの検出ス
イツチ１は端子台２とそれに接続されるケース本
体３から成り立つている。端子台２は４個所に図
示のように端子接続用の端子ネジ溝４ａ，４ｂ及
び図示しない端子ネジ溝４ｃ，４ｄと夫々のネジ
溝に対応するネジ５ａ〜５ｄが設けられる。又各
端子ネジ溝４ａ〜４ｄに対応して導電性のプラグ
孔６ａ〜６ｄが設けられており、それらが夫々内
部で電気的に接続されている。そしてこの端子台
２にはケース本体３が上部より取付けられる。ケ
ース本体３には第２図ａに示すように端子台２を
固定するネジ溝７ａ，７ｂが設けられており、そ
の内側に夫々図示のように所定の電子回路ユニツ
トである検出回路の回路基板８が取付けられる。
ここで第２図ｂの回路基板８は直流４線式の検出
スイツチの回路基板とする。この四線式の検出ス
イツチを端子台２に取付ける場合には、第２図ｂ
に示すように回路基板８とケース本体３の下面を
貫通する４本のプラグ９ａ〜９ｄを端子台のプラ
グ孔６ａ〜６ｄにそのまま挿入してケース本体３
と端子台２とを一体構造に形成する。そうすれば
この検出スイツチを四線式のケーブルで接続する
ことによつて電子回路基板８に電源を供給し、そ
の出力を外部に伝えることができる。

第１図は交流二線式の検出スイツチであるが、
端子台２とケース本体３自体は前述した直流四線
式の検出スイツチのものと同様である。この場合
にはケース本体３に交流二線式の電子回路基板１
０を取付ける。この検出スイツチでは端子台３の
端子ネジ溝４ｂ，４ｄの端子ネジ５ｂ，５ｄを使
用しないものとし、そのネジを外してそれに対応
するプラグ孔６ｂ，６ｄに埋め込みピン１１ｂ，
１１ｄを圧入して挿入しておく。更にケース本体
３の内側に図示のように誤挿入ストツパ１２を取
付ける。誤挿入ストツパ１２は先割ピン１３によ
つてケース本体３の下面に固定される平板状の部
材であつて、使用しない端子ネジが装着される位
置に円筒状の突起１４ａ，１４ｂを有している。
こうして誤挿入ストツパ１２が取付けられたケー
ス本体３を端子台２に取付ける場合には、端子ネ
ジ５ｂ，５ｄを取外してプラグ９ａ，９ｂをプラ
グ孔６ａ，６ｃに挿入して固定する。そうすれば
必要な端子から交流二線式の回路基板１０に電源
を供給し、そのスイツチ出力によつて負荷を開閉
することができる。

ここで誤つて二線式検出スイツチのケース本体
を第２図ｂに示す四線式の端子台２に挿入しよう
としても誤挿入防止ストツパ１２が取付けられて
いるため、端子ネジ５ｂ，５ｄに接触して接続す
ることができない。又４本のプラグを有する四線
式検出スイツチのケース本体３を二線式の端子台
２に取付けるようにしても埋め込みピン１１ｂ，
１１ｄによつて挿入が阻止され接続することがで
きない。従つて夫々の検出スイツチを正しく所定
の端子台に接続することができる。

尚本実施例は４個所の端子を有する端子台を用
いて四線式又は二線式の検出スイツチを構成する
場合について説明しているが、更に多数の端子を
有する端子台に所定の電子回路ユニツトを接続す
る際にも本考案による誤挿入防止構造をそのまま
適用することができ、誤挿入を確実に防止するこ
とができる電子機器とすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本考案の一実施例の二線式検出スイ
ツチのケース本体を示す底面図、第１図ｂはこの
ケース本体を二線式の端子台に取付けた状態を示
す断面図、第２図ａは本実施例による四線式検出
スイツチのケース本体の底面図、第２図ｂはこの
ケース本体に取付けられる四線式検出スイツチの
端子台をケース本体に取付けた状態を示す断面図
である。 １……検出スイツチ、２……端子台、３……ケ
ース本体、４ａ〜４ｂ……端子ネジ溝、５ａ〜５
ｄ……端子ネジ、６ａ〜６ｄ……プラグ孔、８，
１０……回路基板、９ａ〜９ｄ……プラグ、１１
ｂ，１１ｄ……埋め込みピン、１２……誤挿入ス
トツパ、１４ａ，１４ｂ……突起。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 複数の接続線数を有する端子台の端子ネジに接
   続されたプラグ孔に必要なプラグを介してプラグ
   イン方式で電子回路ユニツトが挿入される電子機
   器において、 前記端子台の不要な接続線用プラグ孔に圧入さ
   れる埋め込みピンと、 前記端子台に接続される電子回路ユニツトを有
   するケース本体の、前記端子台の不要な接続線用
   端子ネジのネジ溝に当接する位置に設けられる誤
   挿入ストツパと、を有することを特徴とする電子
   機器。