JPH05301879A - 新規ウィッティヒ塩 - Google Patents

新規ウィッティヒ塩

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Publication number
JPH05301879A
JPH05301879A JP19540792A JP19540792A JPH05301879A JP H05301879 A JPH05301879 A JP H05301879A JP 19540792 A JP19540792 A JP 19540792A JP 19540792 A JP19540792 A JP 19540792A JP H05301879 A JPH05301879 A JP H05301879A
Authority
JP
Japan
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compound
formula
reaction
group
halogen
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP19540792A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Yamano
徹 山野
Isao Aoki
勲 青木
Kunio Takanohashi
邦夫 高野橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05301879A publication Critical patent/JPH05301879A/ja
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】D−ビオチンの中間原料として有用な新規ウィ
ッティヒ塩を提供する。 【構成】一般式 【化1】 (式中、Phはフェニル基、Xはハロゲンを各々示す。)
で表される化合物、その製造法およびその用途。 【効果】本発明によれば、D−ビオチンおよびその類縁
体が高収率、高純度かつ容易に製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規ウィッティヒ塩に関
する。詳しくは、D−ビオチン製造の中間原料として有
用な新規ウィッティヒ塩に関する。D−ビオチンは下式
で表されるビタミンの一種で、成長促進,皮膚疾患予防
効果等を有している。
【化8】
【0002】
【従来の技術】D−ビオチンの製造法としては、例え
ば、下図式で表されるチオラクトン体にグリニャール反
応を用いて側鎖を導入する方法が知られている。(US
P.2,489,232、薬学雑誌,88,1068(1
968)、特開昭62−48686号公報、特開昭61
−151194号公報等)
【化9】 しかしながら、これらの製造法では、厳密な無水条件お
よび低温を要し、またグリニャール試薬の調製が困難で
あり、さらにエステル基あるいはカルボキシル基を持つ
アルデヒドを直接グリニャール反応に付すことができ
ず、反応工程も多くなり、工業的製法としては適当では
ない。また、ウィッティヒ反応を用いる方法として、例
えば、下図式の方法が報告されている。(特開昭58−
124791号公報、特開昭58−225088号公
報)
【化10】 しかしながら、上記の製造法ではホスフォニウム塩の調
製が困難であることや、イリドの生成のためにブチルリ
チウムやジムシルナトリウムなどの高価で取扱の困難な
強塩基を必要とするため、やはり工業的製造法としては
適当ではない。かかる状況下、本発明者らは全く新しい
側鎖導入法を鋭意検討した。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、D−ビオチン
の中間原料として有用な新規化合物を提供するものであ
る。
【0004】すなわち、本発明は (1)一般式
【化11】 (式中、Phはフェニル基、Xはハロゲンを各々示
す。)で表される化合物、
【0005】(2)一般式
【化12】 (式中、Xはハロゲンを各々示す。)で表される化合物
をトリフェニルホスフィンと反応させることを特徴とす
る一般式
【化13】 (式中、Phはフェニル基、Xはハロゲンを各々示
す。)で表される化合物の製造法および
【0006】(3)一般式
【化14】 (式中、Phはフェニル基、Xはハロゲンを各々示
す。)で表される化合物と塩基とを反応させ、一般式
【化15】 (式中、Phは上記と同意義)で表される化合物とし、
さらにこの化合物をアルデヒドと反応させることを特徴
とする一般式
【化16】 (式中、Rは使用したアルデヒドから−CHOを除いた
基を示す)で表される化合物の製造法である。
【0007】本発明の化合物〔I〕は、文献未載の新規
化合物である。この化合物はウィッティヒ反応により種
々のアルデヒドと反応して、D−ビオチンをはじめその
類縁体の中間体を与える有用な化合物である。なお、化
合物〔I〕は3個の不斉炭素を有するため8種の光学異
性体が存在するが、本発明はこれらをすべて包含する。
また、一般式〔I〕,〔II〕,〔III〕において、Xで
表されるハロゲンとしては塩素、臭素,ヨウ素,フッ素
である。好ましくは臭素が使用される。
【0008】化合物〔I〕は自体公知の方法、例えばオ
ーガニック・シンセシス,5,751(1973)に記載
の方法にしたがって製造することができる。さらに、化
合物〔II〕をトリフェニルホスフィンと反応させること
により、化合物〔I〕を製造することができる。トリフ
ェニルホスフィンの使用量は化合物〔II〕に対し、約1
モル以上である。好ましくは約1ないし3モル程度であ
る。
【0009】本反応は反応を阻害しない溶媒中、あるい
は溶媒の非存在下に行われる。反応を阻害しない溶媒と
して、例えば、アセトン,メチルエチルケトン等のケト
ン類、ジエチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキ
サン等のエーテル類、アセトニトリル等のニトリル類、
ベンゼン,キシレン,トルエン,ヘキサン等の炭化水素
類、酢酸エチル等のエステル類、ジメチルホルムアミ
ド,ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジクロロメタ
ン,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、メタノー
ル,エタノール等のアルコール類等が挙げられる。これ
らは一種のみ、あるいは二種以上混合して用いてもよ
い。反応温度は特に制限されないが、通常約0℃から1
50℃程度である。好ましくは約50℃から100℃程
度である。反応時間は数分から、数十時間程度である。
好ましくは約5〜40時間である。化合物〔I〕の単離
・精製には例えば濃縮、ろ過、晶出、再結晶、クロマト
グラフィー等通常の手段が用いられる。特に、化合物
〔I〕は反応混合物中晶出することもあり、例えば、こ
れをろ過することによっても化合物〔I〕を取得するこ
とができる。また、アセトン等のケトン類から再結晶す
ることも可能である。化合物〔II〕は、例えば、ジャー
ナル オブ オーガニック ケミストリー,51,34
47(1986)に記載の方法により製造することができ
る。
【0010】かくして得られる化合物〔I〕は、例えば
アナーレン,580,44(1953)に記載の自体公知
の方法にしたがって、化合物〔IV〕を製造することがで
きる。例えば、化合物〔I〕を塩基と反応させ、式〔I
II〕の化合物とし、これにアルデヒドを反応させるこ
とにより化合物〔IV〕を製造することができる。塩基
は、例えばアンモニア、トリエチルアミン等の脂肪族3
級アミン類、ピリジン,ジメチルアニリン等の芳香族3
級アミン類、水酸化ナトリウム,水酸化カリウム等のア
ルカリ金属水酸化物類、水酸化マグネシウム等のアルカ
リ土類水酸化物類,炭酸ナトリウム,炭酸水素化ナトリ
ウム等のアルカリ金属炭酸塩類、ナトリウムメトキシ
ド,ナトリウムエトキシド,カリウムブトキサイド等の
アルカリ金属アルコラート類、ブチルリチウム,メチル
リチウム等のアルキルリチウム類、フェニルリチウム等
のアリールリチウム類、水素化ナトリウム,水素化カリ
ウム等のアルカリ金属水素化物類、カリウム,ナトリウ
ム等のアルカリ金属類、N−ソジオヘキサメチルジシラ
ザン等のシラザン類、臭化メチルマグネシウム等のグリ
ニャール試薬類等が挙げられる。該塩基の使用量は化合
物〔I〕に対して、約1から5倍モルである。好ましく
は約1から3倍モルである。
【0011】アルデヒドは、一般式 R−CHO〔式中
Rは、水素または置換炭化水素基を示す。〕で表わされ
る。Rで示される置換されていてもよい炭化水素基は、
好ましくは次に述べるものが使用され得る。 (1)置換されていてもよい、例えばメチル,エチル,n
−プロピル,iso−プロピル,iso−ブチル,t−ブチル
等の炭素数1から10の直鎖あるいは分枝のアルキル
基、(2)置換されていてもよい、例えばビニル,アリ
ル,イソブテニル等の炭素数2から10のアルケニル
基、(3)置換されていてもよい、例えばプロパルギル,
ブチニル等の炭素数2から10のアルキニル基、(4)置
換されていてもよいフェニル,ナフチル,ビフェニル等
のアリール基。アリキル、アルケニル、アルキニル基上
の置換基としては、ニトロ基,ハロゲン,ヒドロキシル
基,メルカプト基,アミノ基,アルコキシ基,カルボキ
シル基,ホルミル基,アルコキシカルボニル基,アルコ
キシイミノ基,ホスフィントリイル基,ホスホロソ基等
が挙げられ、置換基の数は、1〜4個、好ましくは1〜
3個である。該アルデヒドの使用量は、化合物〔I〕に
対して、約1から5倍モルである。好ましくは約1から
3倍モルである。上述の化合物〔I〕を、化合物〔II
I〕を経て化合物〔IV〕に変換する反応は、反応を阻害
しない溶媒中、あるいは溶媒の非存在下に行われる。反
応を阻害しない溶媒としては例えば、ジエチルエーテ
ル,テトラヒドロフラン,ジオキサン等のエーテル類、
アセトニトリル等のニトリル類、ベンゼン,キシレン,
トルエン,ヘキサン等の炭化水素類、ジメチルホルムア
ミド,ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジクロロメ
タン,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素、メタノー
ル,エタノール,イソプロパノール等のアルコール類、
ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類が挙げられ
る。これらは一種のみ、あるいは二種以上を混合して用
いてもよい。反応温度は特に制限されないが、通常約−
50℃から100℃である。好ましくは、約−20℃か
ら50℃である。反応時間は数分から、数十時間程度で
ある。
【0012】本反応は、化合物〔I〕を塩基と反応させ
た後、アルデヒドを加えて行うか、化合物〔I〕、塩基
およびアルデヒドの三者を同時に加えても差し仕えな
い。かくして得られた化合物〔IV〕の単離・精製には濃
縮、ろ過、晶出、再結晶、クロマトグラフィー等通常の
手段が用いられる。なお、この化合物〔IV〕はE体、Z
体の幾何異性体の混合物であるが、いずれもビオチンお
よびその類縁体の原料として用いることができる。上記
反応により得られた化合物〔IV〕は、下図式に示したよ
うに公知のビオチン中間体(A)に転換し、D−ビオチ
ンおよびビオチン類縁体に誘導できる。例えば、下記化
合物〔IVa〕(式中、Rは4−アルコキシカルボニルブ
チルまたは4−カルボキシブチルを示す)を特公昭46
−3580号公報に記載の方法に準じて水素添加して中
間体(A)とし、さらに、特公昭28−4481号公報
に記載の方法に準じて脱ベンジル化することによりD−
ビオチンに変換することができる。
【化17】
【0013】
【発明の効果】本発明の化合物〔I〕を原料としてD−
ビオチンおよびその類縁体が高収率、高純度でかつ容易
に製造される。D−ビオチンおよびその類緑体は種々の
二酸化炭素固定化反応や、成長促進に関与するビタミン
として重要である。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。NMRスペクトルは内部基準としてテトラメ
チルシランを用いて、日立R−90H(90MHz)ある
いは日本分光JNM−GSX270(270MHz)で測
定し、全δ値をppmで示した。実施例中の記号は次のよ
うな意味を有する。 s:シングレット,d:タブレット,t:トリプレット,d
d:ダブルダブレット,m:マルチプレット,J:カップ
リング定数,br:幅広い,Ph:フェニル,Me: メチ
ル,Bu:ブチル
【0015】実施例1
【化18】 (±)−(3aα,6aα)−テトラヒドロ−4−ブロモ−
1,3−ジベンジル−1H−チエノ〔3,4−d〕イミダ
ゾール−2(3H)−オン(10.7g,26.5mmol)をベ
ンゼン(100ml)に溶解し、これにトリフェニルホスフ
ィン(10.5g,40.0mmol)を加え、還流下10時間
撹はんした。冷却後生成した結晶を濾取し、(±)−(3
aα,6aα)−テトラヒドロ−1,3−ジベンジル−1
H−チエノ〔3,4−d〕イミダゾール−2(3H)−オ
ン−4−トリフェニルフォスフォニウ ム ブロマイド
(14.1g,収率80%)を得た。構造確認は核磁気共
鳴スペク トル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)お
よび元素分析(EA)により行った。 NMR(CDCl3):7.7−8.0(15H,m,Ph3P), 7.1−7.3(1
0H,m,Ph), 6.29(1H,d,J=7,CHP), 5.27,4.74(each 1H,
d,J=17,PhCH2), 4.51,4.25(each 1H,d,J=16,PhCH2),
4.98(1H,t,J=8,C(3a)−H), 3.97(1H,m,C(6a)−H), 2.5
0(1H,d,J=13,CH2S), 1.42(1H,d,J=13.6,CH2S). IR(KBr,cm-1):2800, 1710, 1440, 1240, 1110. EA: C37342OSBrPとして:計算値 C,6
6.76; H,5.15; N,4.21; S, 4.82; Br, 12.00;
P, 4.65. 測定値 C, 66.47; H, 5.17; N, 4.22; S, 4.82; B
r, 11.91; P, 4.66.
【0016】実施例2
【化19】 (±)−(3aα,6aα)−テトラヒドロ−1,3−ジベ
ンジル−1H−チエノ〔3,4−d〕イミダゾール−2
(3H)−オン−4−トリフェニルフォスフォニウム
ブロマイド(1.50g,2.26mmol)をテトラヒドロフ
ラン(38ml)中で撹はんした。これにカリウムt−ブト
キシド(0.300g,2.68mmol)を加え、室温で40
分撹はんした。この後、この反応液に5−オキソ−ペン
タン酸メチルエステル(0.500ml)を加え、還流下3
時間撹はんした。次いで反応液を減圧下 濃縮し、油状
物を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキ
サン:酢酸エチル=3:2(v/v))で精製して、(±)−
(3aα,6aα)−テトラヒドロ− 1,3−ジベンジル
−4−(5'−メトキシカルボニルペンチリデン)−1H
−チエノ〔3,4−d〕イミダゾール−2(3H)−オン
(712mg,収率72%)を得た。構造確認は核磁気共鳴
スペクトル(NMR)およびマススペクトル(MS)により
行った。 NMR(CDCl3):7.2−7.4(10H,m,Ph), 5.63(1H,t,CH
=C), 4.9,4.8,4.2,4.0(each 1H,d,J=15,PHCH2), 4.6
(1H,d,J=8.2,C(3a)−H), 4.1(1H,m,C(6a)−H), 3.6(3
H,s,COOCH3), 2.9(2H,m,C(6)−H), 1.5−2.6(6H,m,C
H2). MS(EI):M+=436
【0017】次にこの生成物をメタノール(6.0ml)に
溶解し、5%(w/w)水酸化カリウム(2.0ml)を加えて、
室温で2時間撹はんした。この後、反応液を減圧下濃縮
し、得られた油状物に水を加えた。これを1規定塩酸水
で酸性とし、クロロホルムで抽出した。このクロロホル
ム抽出液を減圧下濃縮し、(±)−(3aα,6aα)−テ
トラヒドロ−1,3−ジベンジル−4−(4−カルボキシ
ブチリデン)−1H−チ エノ〔3,4−d〕イミダゾー
ル−2(3H)−オン(634mg,収率66%)を得 た。
構造確認は核磁気共鳴スペクトル(NMR)および赤外吸
収スペクトル(IR)より行った。 NMR(CDCl3):7.1−7.4(10H,m,Ph), 5.64,5.42(1
H,t,J=8,C=CH), 4.94,4.00(each 1H,d,J=17,PhCH2),
4.87,4.21(each 1H,d,J=16,PhCH2), 4.64(1H,d,J=8,
C(3a)−H), 4.18(1H,m,C(6a)−H), 2.92(1H,dd,J=2,1
2,C(6)−H), 2.86(1H,dd,J=5,12,C(6)−H), 2.10(2H,
t,J=7,CH2COO), 1.83,1.52(2H,m,CH2CH2). IR(KBr,cm-1):3000(br), 1730, 1670, 1490, 146
0, 1245.
【0018】実施例3
【化20】 (±)−(3aα,6aα)−テトラヒドロ−1,3−ジベ
ンジル−1H−チエノ〔3,4−d〕イミダゾール−2
(3H)−オン−4−トリフェニルフォスフォニウム
ブロマイド(200mg,0.300mmol)をテトラヒドロ
フラン(5ml)中、0℃ で撹はんした。これにカリウム
t−ブトキシド(40mg,0.36mmol)を加え、 室温で
20分撹はんした。この後、この反応液にメチル 3−
メチル−4−オキソクロトン酸(0.064ml)を加え、
5時間反応を行った。次いで反応液を減圧 下濃縮し、
油状物を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=3:2(v/v))で精製して、
(±)−(3aα,6aα)−テトラヒドロ −1,3−ジベ
ンジル−4−(3−エトキシカルボニル−2−メチル−
2−プロペニリデン)−1H−チエノ〔3,4−d〕イミ
ダゾール−2(3H)−オン(83mg,収率62%)を得
た。構造確認は核磁気共鳴スペクトル(NMR)およびマ
ススペ クトル(MS)により行った。 NMR(CDCl3):7.1−7.4(10H,m,Ph), 6.23(1H,s,C
(3')−H), 5.54(1H,m,C=CH), 4.9,4.8,4.2,4(each 1H,
d,PhCH2), 5.1(1H,d,J=7,C(3a)−H), 4.2(2H,q,COOC
H2), 3.0(2H,d,J=4CH2S), 2.06(3H,d,J=1,C=C(C
H2)), 1.21(3H,t,J=7,CH3). MS(SIMS):MH+=449
【0019】実施例4
【化21】 (±)−(3aα,6aα)−テトラヒドロ−1,3−ジベ
ンジル−1H−チエノ〔3,4−d〕イミダゾール−2
(3H)−オン−4−トリフェニルフォスフォニウム
ブロマイド(500mg,0.752mmol)をテトラヒドロ
フラン(12.5ml)中、0℃で撹はんした。これにカリ
ウムt−ブトキシド(93mg,0.77mmol)を加 え、室
温で20分間撹はんした。この後、この反応液に3,3
−ジメトキシプロ パナール(0.114ml)を加え、一夜
反応を行った。次いで反応液を減圧下濃縮 し、油状物
を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:酢酸エチル=3:2(v/v))で精製して、(±)−(3
aα,6aα)−テトラヒドロ−1,3−ジベンジル−4
−(3,3−ジメトキシ−プロピリデン)−1H−チエノ
〔3, 4− d〕イミダゾール−2(3H)−オン(168
mg,52%)を得た。構造確認 は核磁気共鳴スペクトル
(NMR)およびマススペクトル(MS)により行った。 NMR(CDCl3):7.2−7.4(10H,m,Ph), 5.68(1H,t,CH
=C), 4.93(1H,d,J=17,PhCH2), 4.89(1H,d,J=15,PhCH
2), 4.64(1H,d,J=8,C(3a)−H), 4.20(1H,d,J=15,PhCH
2), 4.17(1H,m,C(6a)−H), 4.09(1H,d,J=17,CH2Ph),
3.36,3.35(6H,s,OCH3), 2.93(1H,dd,J=2,12,C(6)−H),
2.88(1H,dd,J=6,12,C(6)−H), 2.1−2.2(2H,m,C=CC
H2), 4.17(1H,m,CH(OMe)2). MS(EI):M+=424
【0020】実施例5
【化22】 (+)−(3aα,4α,6aα)−テトラヒドロ−1,3
−ジベンジル−4−ヒドロキシ−1H−チエノ〔3,4
−d〕イミダゾール−2(3H)−オン(300mg,0.
882mmol)をジクロロメタン(7.5ml)に溶解し
た。これに0℃で三臭化リン(0.049mmol)を滴下
した。室温で30分間撹はんした後、溶媒を減圧 下留
去した。ベンゼン(3.0ml)およびトリフェニルホス
フィン(348mg) を加え、室温で30分間撹はんし
た。析出した黄色結晶をろ別し、ろ液にトリフェニルホ
スフィン(348mg)を加え、還流温度で26時間撹は
んした。析出した白色結晶をろ取して(+)−(3aα,
6aα)−テトラヒドロ−1,3−ジベン ジル−1H−
チエノ〔3,4−d〕イミダゾール−2(3H)−オン−
4−トリフ ェニルフォスフォニウム ブロマイド(54
3mg,収率93%)を得た。この(+)体の核磁気共鳴
スペクトル(NMR)および赤外吸収スペクトル(I
R)は実施例1に記載の(±)−体と完全に一致した。
融点、元素分析(EA)および比旋光度を以下に示す。 融点: 227℃(分解) EA: C37342OSBrPとして 計算値 C, 66.76; H, 5.15; N, 4.21; S,
4.82; P, 4.65 実測値 C, 66.83; H, 5.15; N, 4.41; S,
4.83; P, 4.55 比旋光度:〔α〕D 26 =+87.1(c=0.790,
クロロホルム)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、Phはフェニル基、Xはハロゲンを各々示
    す。)で表される化合物。
  2. 【請求項2】一般式 【化2】 (式中、Phはフェニル基、Xはハロゲンを各々示
    す。)で表される請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】一般式 【化3】 (式中、Xはハロゲンを示す。)で表される化合物をト
    リフェニルホスフィンと反応させることを特徴とする一
    般式 【化4】 (式中、Phはフェニル基、Xはハロゲンを各々示
    す。)で表される化合物の製造法。
  4. 【請求項4】一般式 【化5】 (式中、Phはフェニル基、Xはハロゲンを各々示
    す。)で表される化合物と塩基とを反応させ、一般式 【化6】 (式中、Phは上記と同意義)で表される化合物とし、
    さらにこの化合物をアルデヒドと反応させることを特徴
    とする一般式 【化7】 (式中、Rは使用したアルデヒドから−CHOを除いた
    基を示す)で表される化合物の製造法。
JP19540792A 1992-02-24 1992-07-22 新規ウィッティヒ塩 Withdrawn JPH05301879A (ja)

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JP4-36579 1992-02-24
JP3657992 1992-02-24

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107973806A (zh) * 2016-10-21 2018-05-01 大丰海嘉诺药业有限公司 一种制备d-生物素溴盐中间体的方法

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