JPH05299207A - 負の抵抗温度特性を有する半導体磁器 - Google Patents
負の抵抗温度特性を有する半導体磁器Info
- Publication number
- JPH05299207A JPH05299207A JP12960192A JP12960192A JPH05299207A JP H05299207 A JPH05299207 A JP H05299207A JP 12960192 A JP12960192 A JP 12960192A JP 12960192 A JP12960192 A JP 12960192A JP H05299207 A JPH05299207 A JP H05299207A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- resistance
- constant
- semiconductor porcelain
- negative resistance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Thermistors And Varistors (AREA)
Abstract
移点以下の温度におけるB定数よりも大きく、低温での
温度安定性に優れており、高温での抵抗低下割合が大き
い負の抵抗温度特性を有する半導体磁器を得る。 【構成】 式: (Ba1-XCaX)mTiO3 で表される半導体磁器のx、mをそれぞれ、 0.05≦x≦0.40 0.99≦m≦1.05 の範囲とする。
Description
どにおける電源投入初期の過電流を防止するための過電
流防止素子などに適した負の抵抗温度特性を有する半導
体磁器に関する。
チング電源などにおいて、電源投入時の過電流を防止す
るために、温度が上昇すると抵抗が低下する負の温度特
性を有する半導体磁器(負特性サーミスタ)が用いられ
ている。この負特性サーミスタは、室温における抵抗が
高いため、スイッチング電源などの電源投入初期におけ
る過電流を抑制するとともに、その後の自己発熱により
昇温して低抵抗になるため、定常状態では電力消費量が
減少するという特性を有しており、過電流防止素子とし
て種々の用途に広く用いられている。
る従来の負特性サーミスタは、温度と抵抗との関係を表
すB定数が2000〜4000Kであるため、雰囲気温
度の影響を受けやすく、外気温度の変化により初期抵抗
が大きく変動し、立上がり特性にばらつきが生じるとい
う問題点がある。特に、0℃以下の低温では立上がりが
遅くなり過ぎるという問題点がある。
常温付近(−50〜50℃)でB定数が小さく、それ以
上の温度になるとB定数が大きくなるような特性を有す
る負特性サーミスタが必要となる。
急激に大きくなる素子として、チタン酸バリウム(Ba
TiO3)にLi2CO3を20重量%添加した素子が提
案されている(特公昭48−6352号公報)。
105Ω・cm以上と大きいため、定常状態における電力
消費量が大きいという問題点がある。
あり、抵抗が低く、通電時の電力損失を抑えることがで
きるとともに、B定数が、室温では小さく、高温になる
と大きくなるような負の抵抗温度特性を有する半導体磁
器を提供することを目的とする。
に、この発明の負の抵抗温度特性を有する半導体磁器
は、式: (Ba1-XCaX)mTiO3 で表され、x、mがそれぞれ、 0.05≦x≦0.40 0.99≦m≦1.05 の範囲にあることを特徴とする。
有するチタン酸バリウム系半導体磁器は、Baサイトを
Caで5〜40mol%置換するとともに、Baサイト/
Tiサイト(モル比)を0.99〜1.05の範囲にす
ることにより、抵抗を低く抑えるとともに、立方晶から
正方晶への相転移点(例えば、120℃)以上の温度に
おけるB定数を、相転移点以下の温度におけるB定数よ
りも大きくするようにしている。
をさらに詳しく説明する。
O3、TiO2、及びSiO2の粉末を式: (Ba0.998-XCaXLa0.002)mTiO3+0.01SiO2 で表される組成となるように秤量する。それから、各原
料粉末を水とともにボールミルで5時間湿式混合して乾
燥した後、1150℃で2時間仮焼する。次に、得られ
た粉末(仮焼粉末)にバインダーを加えてボールミルで
5時間湿式混合して粉砕し、濾過、乾燥を行った後、直
径10mmの円板に加圧成形し、窒素に3%の水素を混合
した雰囲気中(H2/N2=3vol%)において1350
℃で2時間加熱して焼結した。
aを塗布して電極を形成した試料について抵抗温度特性
を測定した。Ca量x=0.20、BaサイトとTiサ
イトのモル比(Baサイト/Tiサイト)m=1.01
の試料の比抵抗と温度との関係(抵抗温度特性)を図1
に示す。
晶から正方晶への相転移点(120℃)以下で約500
K、相転移点(120℃)以上で約2000K以上とな
るような抵抗温度特性であり、B定数が室温では小さ
く、高温になると大きくなるような負の抵抗温度特性を
有するチタン酸バリウム系半導体磁器が得られているこ
とがわかる。
ル比mの値を変化させた場合の、25℃と150℃にお
けるB定数、比抵抗などの特性を示す。
印を付したものはこの発明の範囲外の比較例であり、そ
の他はこの発明の実施例を示す。
05〜0.40(すなわち、5〜40mol%)、モル比
mが0.99〜1.05の範囲にあるこの発明の実施例
については、相転移点(120℃)以上の温度(150
℃)でB定数が大きくなっていることがわかる。また、
モル比mの値が0.99〜1.05の範囲にあっても、
Ca量xの値が0.05未満の試料(例えば、試料番号
17のCa量x=0.00、モル比m=1.01の試
料)では、図2に示すように、弱い正の抵抗温度特性を
示した後に、負の抵抗温度特性を示す。このため、25
℃における比抵抗ρの150℃における比抵抗ρに対す
る割合、すなわち、抵抗変化率(ρ25℃/ρ150
℃)が2以下になり、実用上問題がある。
0.40、モル比mの値が0.99〜1.05の範囲に
なるようにその組成を調整することにより、150℃に
おけるB定数の25℃におけるB定数に対する割合(B
150℃/B25℃)が2以上で、かつ、抵抗変化率
(ρ25℃/ρ150℃)が2以上の負の抵抗温度特性
を有する半導体磁器を得ることができる。
に微量のLaを含むチタン酸バリウム系半導体磁器につ
いて説明したが、この発明の負の抵抗温度特性を有する
半導体磁器は、特にLaを含ませない場合にも上記実施
例と同様の効果を得ることが可能であり、また、La以
外に半導体化剤であるYなどの希土類元素その他の微量
成分を共存させることも可能である。
特性を有する半導体磁器は、式:(Ba1-XCaX)mT
iO3で表され、x及びmがそれぞれ、0.05≦x≦
0.40、0.99≦m≦1.05の範囲になるように
組成を調整するようにしているので、立方晶から正方晶
への相転移点(例えば、120℃)以上の温度における
B定数が、相転移点以下の温度におけるB定数よりも相
当に大きく、低温での温度安定性に優れているととも
に、高温での抵抗低下割合が大きい負の抵抗温度特性を
有する半導体磁器を得ることができる。
を有する半導体磁器の抵抗温度特性を示す線図である。
の抵抗温度特性を示す線図である。
O3、TiO2、及びSiO2の粉末を式: (Ba0.998-XCaXLa0.002)mTiO3+0.01SiO2 で表される組成となるように秤量する。それから、各原
料粉末を水とともにボールミルで5時間湿式混合して乾
燥した後、1150℃で2時間仮焼する。次に、得られ
た粉末(仮焼粉末)にバインダーを加えてボールミルで
5時間湿式混合して粉砕し、濾過、乾燥を行った後、直
径10mmの円板に加圧成形し、窒素に3%の水素を混合
した雰囲気中(H 2 /N 2 =3vol%)において1350
℃で2時間加熱して焼結した。
Claims (1)
- 【請求項1】 式: (Ba1-XCaX)mTiO3 で表され、x、mがそれぞれ、 0.05≦x≦0.40 0.99≦m≦1.05 の範囲にあることを特徴とする負の抵抗温度特性を有す
る半導体磁器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12960192A JP3245953B2 (ja) | 1992-04-22 | 1992-04-22 | 負の抵抗温度特性を有する半導体磁器及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12960192A JP3245953B2 (ja) | 1992-04-22 | 1992-04-22 | 負の抵抗温度特性を有する半導体磁器及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05299207A true JPH05299207A (ja) | 1993-11-12 |
JP3245953B2 JP3245953B2 (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=15013493
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12960192A Expired - Lifetime JP3245953B2 (ja) | 1992-04-22 | 1992-04-22 | 負の抵抗温度特性を有する半導体磁器及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3245953B2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-22 JP JP12960192A patent/JP3245953B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3245953B2 (ja) | 2002-01-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0153412A1 (en) | Voltage-dependent, non-linear resistor porcelain composition | |
JP3245984B2 (ja) | 負の抵抗温度特性を有するチタン酸バリウム系半導体磁器及びその製造方法 | |
JPH05299207A (ja) | 負の抵抗温度特性を有する半導体磁器 | |
JP3166787B2 (ja) | チタン酸バリウム系半導体磁器組成物 | |
JPH0653011A (ja) | 負の抵抗温度特性を有するチタン酸バリウム系半導体磁器 | |
KR100306573B1 (ko) | 반도체자기조성물및이것을사용한반도체자기소자 | |
KR100358301B1 (ko) | 반도체 세라믹, 반도체 세라믹 소자 및 반도체 세라믹의생산 방법 | |
JP3208857B2 (ja) | 負の抵抗温度特性を有するチタン酸バリウム系半導体磁器 | |
JPH0590012A (ja) | 高電圧用バリスタ及びその製造方法 | |
WO2004110952A1 (ja) | チタン酸バリウム系半導体磁器組成物 | |
JP6075877B2 (ja) | 半導体磁器組成物およびその製造方法 | |
JPH07201531A (ja) | 電圧非直線性抵抗体磁器組成物および電圧非直線性抵抗体磁器 | |
JP3598177B2 (ja) | 電圧非直線性抵抗体磁器 | |
JPH05198406A (ja) | チタン酸バリウム系半導体磁器組成物 | |
JP4800956B2 (ja) | チタン酸バリウム系半導体磁器組成物 | |
JPH03215354A (ja) | チタン酸バリウム系半導体磁器組成物 | |
JPH07118061A (ja) | チタン酸バリウム系半導体磁器組成物 | |
JPH02192456A (ja) | 半導体磁器 | |
JP3036128B2 (ja) | 粒界酸化型電圧非直線抵抗組成物 | |
JP3206517B2 (ja) | 半導体磁器組成物及びそれを用いた半導体磁器素子 | |
JPH0529110A (ja) | 粒界酸化型電圧非直線抵抗素子 | |
JPH07176405A (ja) | Ntcサーミスタ素子 | |
JPH11116332A (ja) | 半導体磁器組成物及びそれを用いた半導体磁器素子 | |
JPH11265803A (ja) | 半導体セラミックおよび半導体セラミック素子 | |
JPH0878203A (ja) | 高周波用電気回路 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20011002 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071102 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081102 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091102 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102 Year of fee payment: 11 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102 Year of fee payment: 11 |